- 1 -平成21年(行ケ)第10138号審決取消請求事件(商標(以下「A事件」)という)。 平成21年(行ケ)第10264号審決取消請求事件(商標(以下「B事件」)という)。 口頭弁論終結日平成22年12月2日判決A事件原告・B事件被告(以下「原告」という)。 株式会社イデアインターナショナル訴訟代理人弁護士大野聖二同井上義隆訴訟代理人弁理士大橋啓輔B事件原告・A事件被告(以下「被告」という)。 アグロナチュラソシエタコーペラティーヴァアグリコーラ訴訟代理人弁護士達野大輔主文 A事件につき特許庁が取消2007-301509号事件について平成21年,()4月21日にした審決のうち結論第1項の部分別添審決写し参照を取り消す。 B事件につき被告アグロナチュラソシエタコーペラティーヴァアグリコーラの請求を棄却する。 訴訟費用は,両事件を通じて,被告アグロナチュラソシエタコーペラティーヴァアグリコーラの負担とする。 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定める。 - 2 - 事実及び理由 第1請求 A事件主文第1項と同旨 B事件特許庁が取消2007-301509号事件について平成21年4月21日にした審決のうち,結論第2項の「その余の指定商品についての審判請求は成り立たない」とした部分を取り消す。 。 第2事案の概要 本件は,日本法人である原告株式会社イデアインターナショナル(以下「イデア社」ということもある)が商標権を有する下記商標登録第492737。 7号(日本国商標,出願平成17年5月12日,登録平成18年2月10日,以下「本件商標」という)につき,イタリア国法人である被告アグロナ。 チュ )が商標権を有する下記商標登録第492737。 7号(日本国商標,出願平成17年5月12日,登録平成18年2月10日,以下「本件商標」という)につき,イタリア国法人である被告アグロナ。 チュラソシエタコーペラティーヴァアグリコーラ(以下「アグロナチュラ社」ということもある)が,パリ条約の同盟国であるイタリア国において。 (,[]下記引用商標について商標権イタリア国商標出願1999年平成11年3月26日,登録2004年[平成16年]8月3日,登録番号第933972号)を有することから,本件商標は引用商標に類似することを理由として,アグロナチュラ社が日本国商標法53条の2に基づき,本件商標の登録取消しを求めたところ,日本国特許庁が,本件商標の指定商品のうち第3類,第25類,第30類についての下線部分(後記のとおり)の登録は取り消すが,その余の部分については請求不成立とする審決をしたことから,これに不服の原告イデア社(A事件)及び被告アグロナチュラ社(B事件)が,敗訴に係る審決部分の取消しを求めた事案である。 記(1) 本件商標- 3 -(商標)(指定商品)第3類家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛第5類入浴剤,その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用,,,,,,ナプキン ,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛第5類入浴剤,その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用,,,,,,ナプキン生理用パンティ脱脂綿ばんそうこう包帯包帯液胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液第25類被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴ただし,審決は上記第25類の「被服」のうち下記商品が含まれているとして,その部分を取り消している。 第25類エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い第30類アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリー- 4 -ム用安定剤,食品香料(精油のものを除く,茶,コーヒー及びコ。)コア,氷,菓子及びパン,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼き肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,その他の調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,,,,,,ラビオリイーストパウダーこうじ酵母ベーキングパウダー,,,,,即席菓子のもと酒 焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,,,,,,ラビオリイーストパウダーこうじ酵母ベーキングパウダー,,,,,即席菓子のもと酒かす米脱穀済みのえん麦脱穀済みの大麦食用粉類,食用グルテン(2) 引用商標(商標)(指定商品) 洗濯用漂白剤,または,それ以外の物質の調合剤;洗浄,光沢,脂肪除去,汚れを掻き落とすための調合剤;石鹸;香水;エッセンシャルオイル;化粧品類整髪ローション;歯磨き粉- 5 - 獣医学,衛生に関する薬品;医療用栄養剤;ベビー食品;膏薬;オブラート原料;歯の詰め物,歯形を採るための材料;消毒薬;害獣駆除用製品;防カビ剤;除草剤 なお,平成21年4月21日になされた本件審決は,①本件商標と引用商標とは類似する,②本件商標の指定商品の一部は引用商標の指定商品に含まれ又は類似する,③本件商標登録は,その出願前1年以内に引用商標についての権利者である被告の代理人であった原告により,正当な理由がなく被告の承諾を得ないでなされたものである,等を理由としたものであった。 争点は,①原告が,被告との関係において,商標法53条の2所定の「代理人若しくは代表者」に該当するか,②本件商標と引用商標とが類似するか,③本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが,どの範囲で類似するか,④原告が本件商標を登録出願することにつき被告の承諾があったか,⑤原告が本件商標を登録出願することにつき正当な理由があったか,等である。 第3当事者の主張 A事件につき(1) 請求の原因ア日本国とイタリア国とは,商標法53条の2にいう同盟国である。 イ被告は,1999年(平成11年)3月26日,イタリア国において前記引用商標につき商標登録出願をし,2004年(平成 請求の原因ア日本国とイタリア国とは,商標法53条の2にいう同盟国である。 イ被告は,1999年(平成11年)3月26日,イタリア国において前記引用商標につき商標登録出願をし,2004年(平成16年)8月3日に登録第933972号として登録を受けた。 ウ一方,原告は,平成17年5月12日,本件商標につき日本国特許庁に商標登録出願をし,平成18年2月10日に登録第4927377号として登録を受けていたところ,被告は,本件商標は商標法53条の2に該当するとして,平成19年11月21日付けで取消審判請求をした。 特許庁は,上記請求を取消2007-301509号事件として審理した上,平成21年4月21日,下記内容の審決(結論)をし,その謄本は- 6 -平成21年5月7日原被告双方に送達された。 記 登録第4927377号商標の指定商品中,第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,第5類「入浴剤,」,,,,,,,その他の薬剤医療用油紙衛生マスクオブラートガーゼカプセル眼帯耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲー」トル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼,,,,,,児用おしめネクタイネッカチーフバンダナ保温用サポーターマフラー耳覆い」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップ ,足袋カバー,手袋,布製幼,,,,,,児用おしめネクタイネッカチーフバンダナ保温用サポーターマフラー耳覆い」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂。)糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,アイスクリームのもと,シャーベットのもと」については,その登録を取り消す。 その余の指定商品についての審判請求は成り立たない。 審判費用は,その2分の1を請求人の負担とし,2分の1を被請求人の負担とする。 ,(,エ本件商標及び引用商標の内容は前記のとおりである甲1の1及び2甲2,甲3。 )オ審決の理由は,別添審決写しのとおりである。その要点は,①被告はパリ条約にいう同盟国であるイタリア国において引用商標についての権利者である,②本件商標は引用商標と称呼が同一で外観において相紛らわしいから,類似の商標である,③本件商標と引用商標の各指定商品は,審決の,,,結論第1項の限度で同一又は類似でありその余は類似でない④原告は- 7 -商標法53条の2にいう「その商標登録出願が,その代理人若しくは代表者,又はその出願の日前1年以内に代理人若しくは代表者であった者」に該当し,かつ被告の承諾を得ないで上記出願をなしたことにつき正当な理由はない,等というものである。 カ審決の取消事由しかしながら,審決には,以下のとおりの誤りがあるから,本件商標の登録を取り消した部分につき,取り消されるべきである。 (ア) 取消事由1(商品の類否の認定,判断の誤り)a引用商標指定商品の認定の誤り審決は,引用商標の指定商品05類「ベビー食品」について「ベ,ビー用品」であると誤った認定を行い,このように広く解釈された指定商 (商品の類否の認定,判断の誤り)a引用商標指定商品の認定の誤り審決は,引用商標の指定商品05類「ベビー食品」について「ベ,ビー用品」であると誤った認定を行い,このように広く解釈された指定商品を前提として,本件商標の指定商品との類否判断をしており,かかる類否判断が誤っていることは明白である。 ,,「」「」この点につき被告自身もalimentiperbebeがベビー食品を意味することを認めつつ,審決が取り消すとした「一部商品のうちの一部商品」に関しては,引用商標の指定商品との類似性が肯定されることに問題ないと主張している。したがって,上記「一部商品のうちの一部商品」以外の指定商品について,これを取り消すとした審決の判断が誤りであることは,被告も争うものではないことになる。 b指定商品類似判断の理由不備審決には「審決の結論及び理由」を記載することが求められる(商標法56条1項,特許法157条2項4号)上,指定商品の類似について,その理由を具体的に示すことが求められていることは,知財高裁平成19年6月27日判決においても明確に判示されているところ,審決は,何らの理由を示すことなく,本件商標の一部指定商品について引用商標の指定商品と同一又は類似する商品であるという結論- 8 -を単に述べるのみである。したがって,審決は,商標法56条1項に明確に反している。 c指定商品類似判断の誤り第3類の「調合香料,精油からなる食品香料,第25類の「エプ」ロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛布製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,及び」第30類の「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉柔化剤,食品香料(精油のものを除く 袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,及び」第30類の「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉柔化剤,食品香料(精油のものを除く,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はち。)みつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,アイスクリームのもと,シャーベットのもと」は,引用商標のいかなる指定商品とも類似するものではない以上,かかる指定商品を取り消す旨判示する審決の判断は誤りである。 (イ) 取消事由2(代理人若しくは代表者」についての誤り)「a解釈の誤り(a)審決は,商標法53条の2における代理人等とは,(i)「外国メーカーの日本支社,ないしは輸入元又は総代理店の立場をとる我が国の商社等との間に特別な契約上の関係を有する者」に限定されることなく,(ii)「これらのものから当該外国製品を供給されて販売する際に,販売(発売)元,代理店又は特約店を名乗ることについて,間接的ではあるが外国メーカーからそれを許された者についても含まれると解すべき」と判示している。 この点,商標法53条の2所定の「代理人等」に関しては,東京高裁昭和58年12月22日判決(判例時報1115号121頁)が「商標法53条の2は,商標に関する権利を有する者の代,理人若しくは代表者が権利者との間に存する信頼関係に違背して- 9 -正当な理由がないのに同一又は類似の商標登録をした場合にその取消について審判を請求できる旨の規定」であると判示したとおり,信頼関係という要素をもって「代理人等」の範囲は画される,べきであり,この点を何ら考慮していない審決における解釈は誤りである。 この点を措くとしても,審決は「商標法53条の2における代,理人の地位にある者の範囲は,パリ条約6条7の規定趣旨,すなわち,公正な あり,この点を何ら考慮していない審決における解釈は誤りである。 この点を措くとしても,審決は「商標法53条の2における代,理人の地位にある者の範囲は,パリ条約6条7の規定趣旨,すなわち,公正な国際取引を確保することの必要性からみて,外国メーカーの日本支社,ないしは輸入元又は総代理店の立場をとる我が国の商社等の特別な契約上の関係を有する者に限定されることなく,これらから当該外国製品を供給されて販売する際に,販売(発売)元,代理店又は特約店を名乗ることを黙示的といえど外国メーカーから許された者についても含まれると解すべきであるというのが相当である」との別件の商標審決の解釈を参考にしたものと解されるが,審決は「外国メーカーの日本支社,ないしは,輸入元又は総代理店の立場をとる我が国の商社等」だけでなく,これら会社「との間に特別な契約上の関係を有する者に限定」されないと判示しており,商標法53条の2における代理人等の範囲を際限なく拡張する解釈を採用するものである。 つまり,同条が,代理人等によって出願された商標のみが取消対象となると規定した趣旨,及び前記東京高裁判決において「信頼関係違背」という要素により,代理人等の範囲が際限なく拡張していくことを回避しようとした趣旨を全く理解することなく,あらゆる者が「代理人等」に該当し得るとする審決の解釈が誤りであることは明白である。 (b) 前記東京高裁判決の規範を本件に当てはめると,原告が被告の代- 10 -理人として被告製品を販売する法律上の関係ないしは特約店,輸入総代理店等日本において被告製品を販売するについての特別の契約上慣行上の関係が形成されていることが,本件事案において,原告が被告の「代理人若しくは代表者」に該当するための必須の要件である。 被告は,IBSイタリアーナ社等を介した 販売するについての特別の契約上慣行上の関係が形成されていることが,本件事案において,原告が被告の「代理人若しくは代表者」に該当するための必須の要件である。 被告は,IBSイタリアーナ社等を介した間接的な取引関係を捉えて「代理人若しくは代表者」であると主張するものではないところ,原告は「アグロナチュラ」ブランドの商品について,す,べてIBSイタリアーナ社を介して取引しており,原被告間において,契約に基づく直接的な取引関係は存在していない。 したがって,原告が被告の「代理人若しくは代表者」に該当しないことは明白である。 b認定の誤り(a) 本件事案における紛争の実態原告は,原告とIBSイタリアーナ社が主導して企画・開発したビオリーブス社製洗浄剤を2005年平成17年6月からア(),「グロナチュラ」ブランドを付した各種商品を同年11月から,発売開始したその後原告は多大な労力をかけることによりア。 ,,,「グロナチュラ」ブランドを戦略的に展開し,第12期(平成18年7月~平成19年6月)においては「アグロナチュラ」ブラン,ドの各種商品についてのIBSイタリアーナ社との取引額は,約3億2000万円にも及ぶこととなった。 一方,原告が本件商標の登録出願を行った2005年(平成17年)5月ころ,被告は,引用商標を付した同商標の指定商品に属する最終製品を製造,販売しておらず,原料のみを製造,販売していたにすぎず,イタリア国において,同商標は,本件商標の- 11 -指定商品の需要者の間においてほとんど無名に近いものであった。 このように,本件商標出願は,引用商標及びその信用力とは全く関係なく,原告独自のブランドとして使用することが企図されてなされたものであり,本件商標出願後,原告及びIBSイタリアーナ社の優れた た。 このように,本件商標出願は,引用商標及びその信用力とは全く関係なく,原告独自のブランドとして使用することが企図されてなされたものであり,本件商標出願後,原告及びIBSイタリアーナ社の優れた商品企画力と,多大な宣伝,広告により,多くの需要者により支持されるブランドとして,我が国において広く認知されるに至っている。 被告は,原告の本件商標に関するブランド戦略の成功に目を付けて,自らは何ら資金も労力も提供することなく,これを不当に奪取しようとするものであり,これが本件紛争の実態である。 しかも,本件商標登録の出願日及びその行為の日前1年以内に,引用商標に関する被告の商品・役務に関して取引関係にあったことはないものである。 なお,本件商標登録出願の日前1年以内の対象期間において,原告がIBSイタリアーナ社を介して販売していた商品は,ビオリーブス社製洗剤のみである。 (b) 本件事案は商標法53条の2が妥当する事案ではない・商標法53条の2の意義は,次のとおりであると解されている。すなわち「国際取引が盛んになるにしたがい,外国製の各,種の商品が我が国に輸入され広く市場で流通している。この場合,外国のメーカーや商社は我が国の商社等を代理店ないし総代理店として使用するのが例であるが,これらの代理店等は当該輸入商品に使用されている商標を必ずしも輸入先のメーカーや商社の承諾を得ないで登録出願することがある。これは輸入先の商社等のために事務管理の目的で行われる場合もあるが,多くの場合は国内における自己の代理店としての独占的な地位- 12 -を確保することによって,先行投資の効果が相手方の契約破棄・取引の停止等のために喪失することを防ぐとともに,他の商社等による輸入を排除することを目的として行われるのが例である・・しかしながら,外国輸出 保することによって,先行投資の効果が相手方の契約破棄・取引の停止等のために喪失することを防ぐとともに,他の商社等による輸入を排除することを目的として行われるのが例である・・しかしながら,外国輸出業者等の立場からすれば,こ。 のような出願が登録される場合においては,自己の意思に反して特定の者に一手販売権を付与しなければならないこととなる場合もあり,仕向国の市場を自己の意思によりコントロールすることが不可能となる。また,取引が国際的になればなるほど,属地主義の支配する現状の下においても,同一商標,特に特定の国で生産・販売される特定商品を表示するものとして著名な商標が他の諸国で別人により登録されているというような状態が生じることは好ましくない。そこで,公正な国際取引を確保することの必要性からして,パリ条約のリスボン改正に際しては,このような出願に対し輸出国の商標権者がこれに介入する途が開かれた(甲43:有斐閣「商標[第6版」923頁)。」]・本件商標の商標権者である原告は,(i)「国内における自己の代理店としての独占的な地位を確保することによって,先行投資の効果が相手方の契約破棄・取引の停止等のために喪失することを防ぐ」こと,ないし,(ii)「他の商社等による輸入を排除する」ことを目的として,本件商標の登録出願を行ったものではない。また,(ⅲ)本件商標の登録により「著名な商標が他の諸国で別人により登録されているような状態」が招来するものでもない。 つまり,本件事案は,商標法53条の2が想定する事案とは全く内容を異にするものである。 ・具体的には,原告は,現時点(平成21年9月)においても,- 13 -「アグロナチュラ」ブランドの各種商品を継続して販売しており(甲44,原告における「アグロナチュラ」ブランドの各種)商 ・具体的には,原告は,現時点(平成21年9月)においても,- 13 -「アグロナチュラ」ブランドの各種商品を継続して販売しており(甲44,原告における「アグロナチュラ」ブランドの各種)商品の独占的販売と,本件商標の登録を受けることとは無関係である(上記「(i)。 」)また,同様に「アグロナチュラ」ブランドの各種商品は,原,告とIBSイタリアーナ社により企画・開発され,原告がコントロールする商品であり,本件商標の登録を受けることと,他の商社等による輸入を排除することとは無関係である(上記「(ii)。 」)さらに,被告の名称は,現地イタリアにおいてさえ全く無名であったものであり,原告が多大な労力をかけることにより,日本国内において,周知ないし著名性を獲得した名称(ブランド)であり,本件事案は「著名な商標が他の諸国で別人により登録されているような状態」に該当するものではない(上記「(iii)。 」)・以上のとおり,商標法53条の2が想定する事案とは全く異なる本件では「信頼関係違背」の要素を全く見出すことができ,ないのであり,被告(請求人)による取消審判請求を(一部)認容した審決の判断が誤りであることは明白である。 (c) 被告によるフリーライド被告は,現在,台湾において,被告のオリジナル商品を販売している(甲45の1~9。 )しかし,被告は,そのオリジナル商品に,本件商標(甲1)の登録取消しを求める根拠とする引用商標(甲2,3)を一切使用せず,むしろ「アグロナチュラ」ブランドの原告商品を模倣したデザインを採用している(甲45の1,2及び甲46参照。 )- 14 -かかる一事のみに着眼しても,被告が,引用商標を自らの出所を表示する標章として使用する意思を全く有しておらず,原告が築き上げたブランドイメージに る(甲45の1,2及び甲46参照。 )- 14 -かかる一事のみに着眼しても,被告が,引用商標を自らの出所を表示する標章として使用する意思を全く有しておらず,原告が築き上げたブランドイメージにフリーライドするための手段として,本件審判請求を行っていることは明らかであり,商標法53条の2により保護を受ける正当な利益を有するものではない。 なお,引用商標と原告「アグロナチュラ」ブランドの商品におけるブランドイメージとは全く無関係である以上,被告が台湾にて販売する商品が,原告商品のブランドイメージにフリーライドするものであることは明らかである。 仮に原告が「代理人若しくは代表者」ないしは「代理店」であったならば,原告は,独占的販売契約(甲15)の終了(甲17)後「アグロナチュラ」ブランドの商品の販売を中止せざるを得な,い事態に陥るところ,原告はかかる事態に陥ることなく,従前どおりの商品の販売を継続している。一方,被告は,台湾にて販売する商品をオリジナル商品とせざるを得なかったのである。これら事実に照らしても,原告が「代理人若しくは代表者」ないしは「代理店」でないことは明白である。 (d) 被告とビオリーブス社,アントスコスメシ社及びIBSイタリアーナ社の関係・原告が本件商標の登録出願を行った2005年(平成17年)5月ころ,被告は,最終製品を製造,販売しておらず,単に,原料のみ製造,販売していたにすぎなかった。 つまり,そもそも,同月当時「被告の商品シリーズ」という,もの自体が存在していなかったのである。 ビオリーブス社は,以前被告の組合員であったが,2007年(平成19年)5月ころ被告を脱退しており,現在は組合員- 15 -ではない。また,ビオリーブス社は,被告の組合員であった当時から,自社商品について被告を介することなく 合員であったが,2007年(平成19年)5月ころ被告を脱退しており,現在は組合員- 15 -ではない。また,ビオリーブス社は,被告の組合員であった当時から,自社商品について被告を介することなくIBSイタリアーナ社等の第三者に販売していた。 ,(「」。),またアントスコスメシ社以下アントス社というは被告の組合員ではなく,組合員であったこともない(甲40。 )同社は,自社商品について,当然に,被告を介することなくIBSイタリアーナ社等の第三者に販売している。 つまり,被告が,ビオリーブス社製商品ないしアントス社製商品を販売したり,これらの商品をコントロールする立場にはなかったものである。 なお,原告は,IBSイタリアーナ社から,アントス社もまた組合に加入する予定である旨の説明を受け,これに基づき,パンフレット(甲22)を作成したものにすぎず,同パンフレットの記載を根拠に,アントス社が被告の組合員であるとの被告の主張は失当である。 ・原告は,被告とIBSイタリアーナ社間の関係について,覚知するものではないが「アグロナチュラ」ブランドの各種商品,に着目すると,IBSイタリアーナ社から原告宛ての2005年(平成17年)12月21日付けコマーシャル・インボイスに記載されているとおり,ビオリーブス社製商品,アントス社製商品及び被告製品は同様に取り扱われている(甲47。 ),「」,したがってアグロナチュラブランドの商品の観点からは被告は,他の2社(ビオリーブス社,アントス社)と同様,単なる一製造業者にすぎない。 ・なお,被告は,2006年(平成18年)6月以降,IBSイタリアーナ社から,ビオリーブス社製商品及びアントス社製- 16 -商品を対象とし,ブランド使用料名目にて一定の金員を受領していたようで なお,被告は,2006年(平成18年)6月以降,IBSイタリアーナ社から,ビオリーブス社製商品及びアントス社製- 16 -商品を対象とし,ブランド使用料名目にて一定の金員を受領していたようである(甲20)が,いかなる契約ないし権限に基づき同金員を受領していたものか不明である。 しかし,甲20の4ないし5において「アントスとビオリー,ブスへの注文案書のコピー4部を送ります」との連絡が行われ。 ており,IBSイタリアーナ社が被告を介することなく直接にアントス社及びビオリーブス社に対してその製品を発注していたこと,被告は単にその報告を受けるだけの立場にあったにすぎないことを如実に表している。 また,原告は,現時点においても,アントス社及びビオリーブス社製の商品を「アグロナチュラ」ブランドとして販売しており,これら商品を被告がコントロールできないことは明らかである。 ・このほか,被告は,甲20及び21をもって,独占的販売契約書(甲15)における被告の署名の意義に結び付けた主張をしているが,原告の「アグロナチュラ」ブランドの商品の発売開始時期に対応することのない「ブランド使用料(マーク使用」料)の支払は,独占的販売契約(甲15)の締結後に,IBSイタリアーナ社と被告との間で,何らかの契約が締結され,かかる契約に基づき「ブランド使用料(マーク使用料)が支払わ」れていたと解さざるを得ず,独占的販売契約締結後の事情により,同契約書における被告署名の意義の解釈を試みようとする被告の主張は完全に失当である。 ・なお,甲56(原告の元従業員であったA とIBSイタリアーナ社のB との間における「アグロナチュラ」ブランドの商品(ハンドクリーム,歯磨き等)の開発に関する2005年(平成1- 17 -7年)10月における電子メール)には, ったA とIBSイタリアーナ社のB との間における「アグロナチュラ」ブランドの商品(ハンドクリーム,歯磨き等)の開発に関する2005年(平成1- 17 -7年)10月における電子メール)には,被告は全く現れず,原告とIBSイタリアーナ社のみによって商品の開発が行われていたことを如実に表している。また,被告は,金銭的な側面からも全く商品開発に関与しておらず,原告「アグロナチュラ」ブランドの商品の開発への被告の関与を認める余地はない。 (e) 原告と被告の関係-総論-原告は,2005年(平成17年)5月12日に,本件商標の登録出願を行ったところ(甲1,原告と被告との間には何らの信頼)関係も形成されておらず,原告は,その登録出願「日前1年以内に代理人若しくは代表者であった者」に該当するものではない。 したがって,原告を被告の「代理人若しくは代表者であった者」と認定した審決は誤りである。 また,審決は,大ざっぱな時間軸を設定し,原被告間の取引関係を認定することにより,被告の請求を一部認容しており,争点(本件商標の登録出願日ないしその1年以内における原告が,商標法53条の2の「代理人及び代表者」に該当するか否か)の意義を全く理解していない審決の認定が成り立つ余地はない。 (f) 商品の送り状(甲9ないし12,18)・審決は,エアウェイビル(甲11)の発行日を2005年(平成17年)3月11日と認定しているが,その発行日は,甲12と同様,同年11月3日である(甲39参照。 )したがって,本件商標の登録出願から約半年後にされたサンプル品の送付(甲11,12)を捉えて,本件商標の登録出願日ないしその1年以内において原告が被告の「代理人及び代表者」であることの根拠とする審決が失当であるのは明白である。 ・また,審決は,サンプル品の送付(甲 甲11,12)を捉えて,本件商標の登録出願日ないしその1年以内において原告が被告の「代理人及び代表者」であることの根拠とする審決が失当であるのは明白である。 ・また,審決は,サンプル品の送付(甲9ないし11)さえ行- 18 -われれば「直接的な取引があったとみるのが自然である」と認,定する。 ここで「取引」とは「商人と商人,又は商人と顧客との間,,でなされる商業行為売買の行為であり甲48売買は当。 」(),「事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し,相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって,その効力を生ずる」ものである(民法555条。 。 )しかし,被告から送付されてきたサンプル品(甲9ないし11)について,原告は,被告に対してその代金を支払うことを約しておらず,現にかかる支払を行っておらず,被告からその支払を求められたこともない。 したがって,サンプル品の送付が原被告間の売買に該当しないことは明白であり,原被告間に「直接的な)取引があったと(みるのが自然である」とする審決の認定は不自然極まりなく,成り立つ余地はない。 また,原告従業員が被告を訪れ,サンプル品の送付を受けたという事実関係を捉え,なぜ原告が被告の「代理人若しくは代表者」に該当することになるのか理解しかねる。 被告の主張は,いわば,サンプル品の送付があれば,その当事者の関係の基礎には信頼関係が形成されているという独自の見解ないし推測を述べるものであり,理解不能である。 なお(商取引というものは「その過程で両当事者にビジネ,)ス上の信頼関係が構築されていく」旨の被告の主張は,最初の接触,サンプルの購入,商品内容の検討等を経て行われる通常のすべての取引に妥当するものである。 したがって,商標権の効力に関する属 ネ,)ス上の信頼関係が構築されていく」旨の被告の主張は,最初の接触,サンプルの購入,商品内容の検討等を経て行われる通常のすべての取引に妥当するものである。 したがって,商標権の効力に関する属地主義の原則の例外,- 19 -ないしはこれを修正するものとして商標法53条の2が規定されている以上,同条は限定的に適用されるべきものであり,すべての取引に妥当する過程を捉えて代理人若しくは代表者同「」(条)に該当し得るとする被告の解釈は,同条の理解を誤ったものである。 また,被告の上記解釈が成り立つ余地がないことは,前記東京高裁判決からも明確に裏付けられるところである。 ・審決は,サンプル品の送付(甲9ないし12)に加え,被告からIBSイタリアーナ社宛ての請求書(甲18)の存在から,原被告間における慣行的な取引の存在を認定している。 この点,原告が,IBSイタリアーナ社との間において取引を行っており,被告から直接に又はIBSイタリアーナ社を介してサンプル品を受領したことは事実である(甲18。 )しかし,原告は,被告に対して被告商品の発注を行ったことは一切なく,被告がIBSイタリアーナ社宛てに発行した請求書(甲18)についても一切把握していない。 したがって,同請求書(甲18)により,原告が被告商品を直接ないし間接に受領したという事実は存するものの,かかる事実行為をもって,原被告間における慣行的な取引関係を認定する審決には,著しい論理の飛躍があり,成り立つ余地はない。 以上のとおり,商品の送り状(甲9ないし12及び18)に基づき,原被告間の取引関係を認定する審決が誤りであることは明白である。 (g) 原告パンフレット(甲22)審決は,原告パンフレット(甲22)について,2006年(平成18年)以後の時期における原告パンフレットで の取引関係を認定する審決が誤りであることは明白である。 (g) 原告パンフレット(甲22)審決は,原告パンフレット(甲22)について,2006年(平成18年)以後の時期における原告パンフレットであって「・・,- 20 -請求人の了解の基で作成され,かつ,その代理店等と印象づけられる体裁からなるものである」と判示している。 。 同パンフレット(甲22)は,その12頁右上に「ハーブブレンドティー」が掲載されているところ「ハーブブレンドティー」は,2006年(平成18年)6月から発売が開始された商品である。 したがって,同パンフレット(甲22)は「ハーブブレンドティ,ー」の発売開始に合わせて,同月ころに作成されたものである。 このように,本件商標が登録出願された2005年(平成17年)5月12日の約1年後に作成されたパンフレット(甲22)は「代理人等」の判断に際し無関係の資料であり,同パンフレッ,トを援用して認定を行う審決は失当である。 また,審決が認定する「請求人の了解の基で作成され」という点は,原被告間の取引の存在を推認する趣旨と解されるが,やはり,本件商標の登録出願から約1年後の時点における原被告間の取引は「代理人等」の判断に際して無関係である。 ,次に,審決が認定する「その代理店等と印象づけられる体裁からなるもの」との点についても,やはり原被告間の取引の存在を推認する趣旨と解されるが,まず,事実として,原告は被告の「代理店」ではない。すなわち「代理店」とは「特定の会社の代理,,として商品の販売などの業務を行う店や会社」であるところ,原告が「アグロナチュラ」ブランドとして販売した商品は,原告とIBSイタリアーナ社が主導して企画・開発したものであり,原告は,これらの商品につき被告を代理して販売するものではないからであ ところ,原告が「アグロナチュラ」ブランドとして販売した商品は,原告とIBSイタリアーナ社が主導して企画・開発したものであり,原告は,これらの商品につき被告を代理して販売するものではないからである。 加えて,被告は,ビオリーブス社製商品及びアントス社製商品の販売に関与する立場にない以上,原告が被告の代理として,こ- 21 -れら商品を販売することはあり得ない。 以上のとおり,上記パンフレット(甲22)の記載をもとに,原被告間における取引の認定を試みる審決は,商標法53条の2の理解を誤っており,失当である。 なお,上記パンフレット(甲22)上のアントス社の紹介のページにおいて「・・日本の女性の体質や嗜好に合わせてブレンド,し・・」と記載されているが,アントス社が日本人女性の体質や嗜好に合わせた商品を開発するノウハウを備えていないことは当然であり,これら商品の開発に原告及びIBSイタリアーナ社が関与していたことは明らかである。 (h) 原告商品の包装(甲23,24)審決は,原告が「Importer「輸入者」及び「製造販売業者」と」,いう立場で「ハーブブレンドティー(甲23)ないし「アグロ,」ナチュラ入浴剤(甲24)を販売したこと「ハーブブレンドテ」,ィー」は,2009年(平成21年)5月よりも相当以前に販売した旨判示している。 この点,原告は「ハーブブレンドティー(甲23)を2006,」年(平成18年)5月から発売開始し(甲22「入浴剤(甲2),」4)を「アグロナチュラ」ブランドの各種商品と共に2005年(平成17年)11月から発売開始しており,これら商品は,本件商標出願後のものであり「代理人等」の判断に際して無関係で,ある。 また,この点を措くとしても,前記東京高裁昭和58年12月22日判決において,単 )11月から発売開始しており,これら商品は,本件商標出願後のものであり「代理人等」の判断に際して無関係で,ある。 また,この点を措くとしても,前記東京高裁昭和58年12月22日判決において,単なる輸入販売業者は,商標法53条の2に規定される「代理人若しくは代表者」に該当しない旨明らかにされており,原告が「Importer「輸入者」及び「製造販売業者」」,- 22 -の立場にあることをもって「代理人若しくは代表者」の根拠とす,る審決の認定は失当である。 以上のとおり,原告商品の包装(甲23,24)の記載をもとに,原被告間における取引の認定を試みようとする審決は,商標法53条の2の理解を完全に誤っており,失当である。 (i) 原告ウェブサイト(甲29)・審決は,2006年(平成18年)2月3日時点での原告ウェブサイトにおける会社案内の沿革の記載を取り上げ「本件商,標の登録出願の前後に緊密な取引関係にあったことを被請求人自らが宣伝しているということができる」と判示している。 。 この点,パンフレット(甲22)の記載に基づく審決の認定が失当であるのと同様,2006年(平成18年)2月3日時点における原告ウェブサイト(甲29)の記載に基づき,原被告間の本件商標出願日から1年以内の具体的な取引を何ら認定せずに「代理人若しくは代表者」であるとする審決の認定は,,商標法53条の2の理解を完全に誤っており,失当である。 ・なお,原告ホームページ(甲29ないし31)における「2005年1月伊アグロナチュラと業務提携「2005年5」,月伊アグロナチュラとのコラボレーションにより『ビオリーブス』洗剤の発売「2005年11月『アグロナチュラ』」,ボディーケアシリーズの発売」との記載は,正確には「200,5年1月伊アグロ 伊アグロナチュラとのコラボレーションにより『ビオリーブス』洗剤の発売「2005年11月『アグロナチュラ』」,ボディーケアシリーズの発売」との記載は,正確には「200,5年1月伊アグロナチュラ組合の組合員ビオリーブス社と業務提携「2005年5月伊アグロナチュラ組合の組合員ビ」,オリーブス社とのコラボレーションにより『ビオリーブス』洗剤の発売」等と表記すべきところ,今後ビオリーブス社と同様に,業務提携を行うことを通じて被告組合員をサポートしてい- 23 -くという趣旨で,上記記載を行ったものにすぎない。 また,同ホームページ上の「ご挨拶」と題するページの記載については,ビオリーブス社との間において洗剤を開発するための業務提携を開始した時期を含め(甲8参照「約1年の開),発の期間を経て」と表記されているにすぎない。 なお,本件訴訟における争点は,実体として,原告が「代理人若しくは代表者(商標法53条の2)に該当するか否かであ」り,原告ホームページにおける上記記載を捉え「代理人若しく,は代表者」に該当するという主張を被告が行っているのであれば,これは完全に当を得ない主張である。 このように,原告のウェブサイト上の記載にかかわらず,原告がコラボレーションをした相手は,被告の組合員であるビオリーブス社であり,被告ではなく,被告はビオリーブス社製洗剤の開発に関与していない。この点は,2005年(平成17年)5月2日付け日経流通新聞(日経MJ)における「原告が,ビオリーブス社と販売代理店契約を結んだ」旨の記載(甲53参照)からも明らかである。現に,ビオリーブス社製洗剤においては,被告組合名(アグロナチュラ)が商標的に使用されていない。 また,同洗剤のラベルは,ビオリーブス社がもともと販売していた洗剤のデザインを使用 らも明らかである。現に,ビオリーブス社製洗剤においては,被告組合名(アグロナチュラ)が商標的に使用されていない。 また,同洗剤のラベルは,ビオリーブス社がもともと販売していた洗剤のデザインを使用したものにすぎない(甲58。 )なお,ビオリーブス社製洗剤のラベル上の被告組合名である「AgronaturaSoc. CoopAgricola」の表記が商標的に使用されていないことは,ビオリーブス社製洗剤を除く他の商品において,一定程度の大きさにてアグロナチュラ商標が付されていること(パンフレット(甲22)の各種商品のラベル,パッケージ参- 24 -照)との対比から一見して明らかである。 したがって,ビオリーブス社製洗剤のラベルの最下部に被告組合名が表記されていることは,本件商標の出願時点(平成17年5月12日)において,原被告間における直接の取引関係を示すものではない。 ・また,2005年(平成17年)に作成された原告ホームページ(甲31)についても,原告が同年11月に「アグロナチュラ」ブランドの商品の発売にあわせて作成したものであり,前記パンフレット同様,同ホームページの記載に基づき,本件商標の出願時点における原被告の関係の立証を試みる被告の主張は失当である。 ・なお,ビオリーブス洗剤の製造元であるビオリーブス社は被告組合員であること,また,同洗剤は,被告が推進する自然農法(デメター・ダイナミック有機農法)に従い生産されたハーブを原料とするものであることから,かかる農法の生産物を原料としていることを消費者にアピールすべく,被告代表者のメッセージを得たことをもって,なぜ原告が被告の「代理人若しくは代表者」に該当することになるのか,つまり,原告が被告の代理人として被告製品を販売する法律上の関係ないしは特約店,輸入総代理店等日 のメッセージを得たことをもって,なぜ原告が被告の「代理人若しくは代表者」に該当することになるのか,つまり,原告が被告の代理人として被告製品を販売する法律上の関係ないしは特約店,輸入総代理店等日本において被告製品を販売するについての特別の契約上慣行上の関係が存在することになるのか全く不明である。 (j) 独占販売契約(甲15)・審決は,(α)独占販売契約書(甲15)が被告商品についての独占的販売権に関する契約書であること,(β)同契約の契約者であるIBSイタリアーナ社は,企画,市場調査,販売など- 25 -のマーケティングに関連して被告の代行又は仲介をする者であること,(γ)同契約書は実質的に被告商品の販売代理権に関する書面にも相当すること,及び(δ)同契約の締結日が本件商,標の登録出願日より4か月余りが経過しているとしても,原告が本件商標の登録出願日ないしその日前1年以内に被告の代理人であったこと及び被告商品の継続的な取引を否定できない旨判示している。 この点,独占販売契約書(甲15)は,原告とIBSイタリアーナ社間の契約であり,両者が企画・開発した各種商品について,その独占的販売権を原告が有することを確認する目的で締結されたものである。 なお,独占地域からイタリアが除外された理由は,製造国であるイタリア国内における商品の流通についてまで原告がコントロールしないことを明らかにするためである。 一方,審決は,独占販売契約書(甲15)の対象商品を,被告商品であるとの前提で理解しているが,そもそも,ビオリーブス社製商品及びアントス社製商品は,被告商品ではなく,被告がコントロールできる商品でもない。 したがって独占販売契約書甲15に関する審決の上記(α),()の認定は,その前提において既に誤りである。 同様に,そもそも被 製商品は,被告商品ではなく,被告がコントロールできる商品でもない。 したがって独占販売契約書甲15に関する審決の上記(α),()の認定は,その前提において既に誤りである。 同様に,そもそも被告が,ビオリーブス社製商品及びアントス社製商品をコントロールすることができない以上,IBSイタリアーナ社が,かかる商品についてのマーケティング権限を有していない被告の「代行又は仲介」を行うことはできない。 したがって独占販売契約書甲15に関する審決の上記(β),()の認定も,その前提において既に誤りである。 - 26 -そして,以上からすれば,独占販売契約書(甲15)が,被告商品の販売代理権に関する書面にも相当するとの審決の上記(γ)の認定も誤りである。 このほか,審決は「その契約の日が本件商標の登録出願日よ,り4ヶ月余りが経過しているとしても,この独占販売契約書をもって,被請求人(イデア社)が本件商標の登録出願日ないしその日前1年以内に請求人の代理人等であったこと,及び,請求人の商品の継続的な取引を否定することはできない」と判示。 している。 しかし,審決の推論に基づく上記認定は,単にその結論を言うのみであり,同結論を導く事実的な根拠を全く明らかにしておらず,審決がいかなる事実関係をもとに,独占販売契約書の締結日から4ヶ月も遡った時点における,原被告間の関係を認定しているものか不明である。 もっとも,審決が上記認定の前提としたとも解される「(ア)商品の送り状「(イ)被請求人(イデア社)のパンフレット「(ウ)」,」,被請求人商品の包装「(エ)被請求人(イデア社)のウェブサイ」,ト」のうち,本件商標の登録出願日(2005年(平成17年)5月12日)以前のものは,同年2月18日付けのエアウェイビル及びインボイス(甲9,1 包装「(エ)被請求人(イデア社)のウェブサイ」,ト」のうち,本件商標の登録出願日(2005年(平成17年)5月12日)以前のものは,同年2月18日付けのエアウェイビル及びインボイス(甲9,10)のみであり,同インボイスに記載されるサンプル品の送付のみを捉えて「本件商標の登録,出願日ないしその日前1年以内に請求人の代理人等であったこと,及び,請求人の商品の継続的な取引を否定することはできない」との説示を行う審決は,不合理な推論に基づく認定であ。 り,失当であるのは明白である。 ・なお,原告とIBSイタリアーナ社の間はともかく,原告と- 27 -被告の間には,独占的販売契約の締結日(平成17年9月1日)に先立ち,ビジネス上の関係は形成されていない。 この点,独占的販売契約(甲15)における被告の法的立場に関する争い(被告が立会人か契約当事者か)を措くとしても,少なくとも,同契約書の複製は2通作成され,かつ代表者署名欄として2箇所にのみ下線が引かれ,その下線の箇所には,原告とIBSイタリアーナ社の代表者がそれぞれ署名しているとおり,同契約書は,原告とIBSイタリアーナ社間の合意のみで成立することが予定されており,被告は,当該合意に関して「何らかの立場で」関与してきたと解するのが自然かつ合理的である。 ,「」つまり原告とIBSイタリアーナ社との関係を表すconfirm(確認する)との独占的販売契約書(甲15)の文言を,原告と被告との間にまで拡張することを前提として展開される被告の主張は,同契約書が原告とIBSイタリアーナ社間の合意のみにより成立することを予定していたという事実を捨象し,これを独自に解釈するものにほかならず,成り立つ余地はない。 なお,アントス社やビオリーブス社が同契約書に全く現れていないとしても,同契約 意のみにより成立することを予定していたという事実を捨象し,これを独自に解釈するものにほかならず,成り立つ余地はない。 なお,アントス社やビオリーブス社が同契約書に全く現れていないとしても,同契約は原告とIBSイタリアーナ社間の合意のみで成立することが予定されているから,問題はない。 c小括以上のとおり,原告は,原告とIBSイタリアーナ社が企画・開発したビオリーブス社製洗浄剤について2005年(平成17年)5月ころから,シャンプー等の各種商品については「アグロナチュラ」,ブランドとして平成17年11月ころから販売を開始したものであり,原被告間には,本件商標の登録出願時(平成17年5月12日)- 28 -において,原告が被告の代理人として被告商品を販売する法律上の関係ないしは特約店,輸入総代理店等日本において被告商品を販売するについての特別の契約上慣行上の関係は存在しない以上,その間に格別の信頼関係が形成されていないことは明らかである。 審決は,あらゆる者が代理人等(商標法53条の2)に該当し得るとする解釈を前提とし,被告との間において何らの信頼関係も形成されていない原告について,本件商標の登録出願当時又はその登録出願の日前1年以内に商標法53条の2に規定する被告の「代理人若しくは代表者であった者」に該当すると判示しており,審決の判断が誤っていることは明白である。 (ウ) 取消事由3(類似する商標」の認定の誤り)「,「,,『』審決はしてみれば本件商標と請求人商標とは該AGRONATURAの文字部分において,その綴りを同一にし『アグロナチュラ』の称呼,を共通にするものであるから『AGRONATURA』の文字における外観の印,象において相紛らわしく,かつ,同一の称呼を有する類似の商標であると認められる。した 同一にし『アグロナチュラ』の称呼,を共通にするものであるから『AGRONATURA』の文字における外観の印,象において相紛らわしく,かつ,同一の称呼を有する類似の商標であると認められる。したがって,本件商標は,商標法53条の2に規定される『登録商標がパリ条約の同盟国において商標に関する権利を有する者の当該権利に係る商標又はこれに類似する商標』に該当するものと認められる」と判示している。 。 しかし,本件商標は「アグロナチュラ」と「AGRONATURA」を上下二,段に配置した文字のみから構成されているものである(甲1。 )これに対し,引用商標は「繊維状の2枚の葉は渓谷を,そして渓谷,を取り囲む周囲の輝きは香りを表している。中央にラベンダーの花を表している光と一緒に太陽が図案化されている」図形部分に特徴のある結合商標であって,この図形と文字の全体を一体として捉えるべきものであり,また「AGRONATURA」という文字部分は,イタリアにおいては,,- 29 -自然農業という意味のありふれた用語にすぎず,多数の会社名に用いられており,その部分が需要者に対して強く支配的な印象を与えるものではない。 また,引用商標の文字部分の称呼は,被告組合の名称である「アグロナトゥーラ」であって「アグロナチュラ」という称呼からなる本件商,標と類似するものではない。 さらに,2005年(平成17年)時点における被告のホームページには,上記図形に「AGRONATURA」とは異なる文字である「Home ,,」「Organizzazione「Qualita「Prodotti」を付したマークを使用し」,」,(甲57,その図形部分を共通して用いているとおり,上記図形部分)を被告の出所を表す特徴的なものとして使用していたことは明白である。 こ a「Prodotti」を付したマークを使用し」,」,(甲57,その図形部分を共通して用いているとおり,上記図形部分)を被告の出所を表す特徴的なものとして使用していたことは明白である。 このように,本件商標と引用商標は,称呼,外観及び観念のいずれにおいても異なるものであり,類似するものではない以上,審決の認定が誤りであることは明白である。 (エ) 取消事由4(承諾を得ないで」の認定の誤り)「審決は「被請求人が請求人の承諾を得たという証拠及び事情を見出,せない」と判示している。 しかし,被告は,本件商標の出願後である2006年(平成18年)6月以降分の「アグロナチュラ」ブランドが付されたビオリーブス社製商品及びアントス社製商品について,根拠は不明であるが,そのブランド使用料をIBSイタリアーナ社から受領していた(甲20。 ),,「」「」このように被告は原告がアグロナチュラないしAgronaturaという標章について,商標的に使用していたことを十分に認識し,これ,,を事後的に容認するとともにその使用料についても受領していた以上原告による本件商標の使用,さらにはその登録についても実質的に承諾- 30 -していたと解すべきであり,かかる点を何ら考慮することなく,本件商標の一部指定商品を取り消す旨判示する審決は,取り消されるべきである。 なお,本件商標の出願当時において,商標法53条の2が適用されるような取引関係は原被告間にはなく,原告が被告の「代理人若しくは代表者(同条)に該当する余地はないことを前提として,本件商標の出」願から約1年後の時点において,ブランド(マーク)使用料名目で一定の金員を受領していた事実(甲20)からすれば,原告による本件商標の出願を(事後的に)承諾していたとも解される。 (オ 件商標の出」願から約1年後の時点において,ブランド(マーク)使用料名目で一定の金員を受領していた事実(甲20)からすれば,原告による本件商標の出願を(事後的に)承諾していたとも解される。 (オ) 取消事由5(正当な理由の存在)審決は「本件商標を登録出願するにあたって,これを正当化する理,由はない」と判示しているが,これは誤りである。 ,,,すなわち本件商標出願は引用商標及びその信用力と全く関係なく原告独自のブランドとして使用することが企図されてなされたものであり,正当な目的をもってなされたのは明らかである。この点は,本件商標が,引用商標の特徴的な部分とされる「繊維状の2枚の葉は渓谷を,そして渓谷を取り囲む周囲の輝きは香りを表している。中央にラベンダーの花を表している光と一緒に太陽が図案化されている」図形を含んでいないことからも明白である。 しかも「外国の学者中には,代理人が多大の経費をかけてその商標,を特定の商品を表示するものとして周知著名にしてgoodwill を形成したような場合においては,その商標を本人が取り上げるのは信義則に反するとしているものもある(甲43)とも指摘されている。 」本件は,前述のとおり,引用商標及びその信用力とは全く関係なく,原告独自のブランドとして使用することが企図されてなされた本件商標に関して,原告が多大な費用と労力をかけてgoodwill を形成したもの- 31 -であり,かかるgoodwill は正当なものであり,被告による取消審判請求こそ,信義則に違反して,排斥されるべきものである。 なお,原告は「アグロナチュラ」ブランドの商品の開発に当たり,,,,「」被告の協力を仰いだことはなくまた原告が被告の自然農法を売りとしたのは,上記商品がかかる農法から生まれた「ハーブ」等を原料と 原告は「アグロナチュラ」ブランドの商品の開発に当たり,,,,「」被告の協力を仰いだことはなくまた原告が被告の自然農法を売りとしたのは,上記商品がかかる農法から生まれた「ハーブ」等を原料とした商品であったからにすぎない。 (2) 請求原因に対する認否(被告アグロナチュラ社)請求原因アないしオの各事実は認めるが,カは争う。 (3) 被告アグロナチュラ社の反論ア取消事由1に対し「alimentiperbebe」が「ベビー食品」を意味するものであることは事実である。 そうであれば,第3類の「調合香料,精油からなる食品香料,そして」第30類の「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,食品香料(精油のものを除く,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶ。),,,,」どう糖粉末あめ水あめアイスクリームのもとシャーベットのもとは,食品として,用途,使用方法,販売場所等を共通にするものであるから,引用商標の指定商品との類似性が肯定されることに問題はない。 イ取消事由2に対し(ア) 本件での商標法53条の2との関係における「基準点」は,出願日である2005年(平成17年)5月12日であるが,これは同日以降に作成された,又は同日以降の日付が付された証拠により同日当時の原被告の関係を認定することができないことを意味しない。同日以降に作成された,又は同日以降の日付の付された証拠であっても,その内容により同日当時の原被告の関係が立証できるものである場合は,これを証拠として採用することに何らの問題も存在するものではない。 - 32 -(イ) 商標法53条の2において問題となるのは,原告が被告の「代理人若しくは代表者」であったか否かである。上記同日時点において,原告が被告商品の「販売」をしていたか否かは,商標法 。 - 32 -(イ) 商標法53条の2において問題となるのは,原告が被告の「代理人若しくは代表者」であったか否かである。上記同日時点において,原告が被告商品の「販売」をしていたか否かは,商標法の文言からして全く本質的な問題ではない。商取引というものは,最初の接触,サンプルの購入,商品内容の検討,試作品の作成,広告戦略の策定,販売に向けた最終的な打合せ等を経て初めて商品の販売に至るものであり,その過程で両当事者にビジネス上の信頼関係が構築されていくものであって,その過程で「代理人若しくは代表者」としての立場を有するに至ることがあるのは極めて当然である。 (ウ) 「代理人又は代表者」の意味についてa審決においては「代理人又は代表者」の意味するところは「外国,,メーカーの日本支社,ないしは輸入元又は総代理店の立場を取る我が国の商社等との間に特別な契約上の関係を有するものに限定されることなく,これらのものから当該外国製品を供給されて販売する際に,販売(発売)元,代理店又は特約店を名乗ることについて,間接的ではあるが外国メーカーからそれを許された者についても含まれると解すべきである」とされている。 被告は,この解釈自体につき特段の異議を述べるものではない。原告は,審決の解釈は「商標法53条の2における代理人等の範囲を際限なく拡張する解釈を採用するものである」と主張するが,審決の解釈においても「代理人又は代表者」に該当するのは,①「外国メー,カーの日本支社,ないしは輸入元又は総代理店の立場を取る我が国の商社等との間に特別の契約上の関係を有する者,又は②「①の者か」ら当該外国製品を供給されて販売する際に,販売(発売)元,代理店又は特約店を名乗ることについて,間接的ではあるが外国メーカーからそれを許された者」と規定されるのであるか する者,又は②「①の者か」ら当該外国製品を供給されて販売する際に,販売(発売)元,代理店又は特約店を名乗ることについて,間接的ではあるが外国メーカーからそれを許された者」と規定されるのであるから,原告が審決をもっ- 33 -て「あらゆる者が代理人等(53条の2)に該当し得るとするものである」と指摘するのは誤りである。 また,仮に「外国メーカーの日本支社,ないしは輸入元又は総代理店の立場を取る我が国の商社等との特別の契約上の関係を有する者に限定されることなく,これらから当該外国製品を供給されて販売する際に,販売(発売)元,代理店又は特約店を名乗ることについて,間接的ではあるが外国メーカーからそれを許された者についても含まれる」との解釈に従った場合であっても,本件における原告は「外国,メーカーの日本支社,ないしは輸入元又は総代理店の立場を取る我が国の商社等との特別な契約上の関係を有する者」であるIBSイタリアーナ社から「製品を供給されて販売する際に,販売(発売)元,代理店又は特約店を名乗ることについて,間接的ではあるが外国メーカー(すなわち被告)からそれを許された者」に該当するから,いずれにしても,本件において原告が商標法53条の2における「代理人又は代表者」に該当することは疑いようがない。 また,商標法53条の2の趣旨を,東京高裁昭和58年12月22日判決における「商標に関する権利を有する者の代理人若しくは代表者が権利者との間に存する信頼関係」に求めたとしても,原告は,審決における証拠において明らかなとおり,被告との間にビジネス上の信頼関係を,2005年(平成17年)5月12日当時有していたものであるから,かかる信頼関係に基づき,原告が商標法53条の2における「代理人又は代表者」に該当することが認められる。 なお「代理店」で 信頼関係を,2005年(平成17年)5月12日当時有していたものであるから,かかる信頼関係に基づき,原告が商標法53条の2における「代理人又は代表者」に該当することが認められる。 なお「代理店」であることは必ずしも「代理人又は代表者」とな,る要件でないことは明らかである。 bサンプル品の送付は,2004年(平成16年)から既に始まっているビジネス上の関係の中で行われた一つの行為であって,被告は,- 34 -サンプルの送付の事実のみをもって原被告間の関係が存在したと主張しているわけではない。同年から始まっていた原被告の関係は,前記,「」東京高裁判決にいう単なる輸入販売業者を超えた格別の信頼関係に該当するものである。 原告が争っている「信頼関係」については,2004年(平成16年)からの交流・共同開発行為の事実,原告自身が「bioleaves.jp」のウェブサイトにおいて大々的に被告の紹介を行い,被告の製品としてビオリーブス洗剤を宣伝している事実から明らかであるといえる。 このほか,原告は,被告によるアントス社やビオリーブス社に対する「コントロール」を問題とするが,このような「コントロール」の有無が,原被告間の商標法53条の2における「代理人若しくは代表」。 ,者としての関係の成否に影響を及ぼすものではない原被告間には直接の人員の交流があり,製品開発に向けての議論がされていたのであるから,ビオリーブス社との関係を媒介とする必要もなく,原被告間の「代理人若しくは代表者」としての関係は存在したのである。 なお,被告は農業組合であって,アントス社やビオリーブス社は近隣に所在する組合員としての立場にある。そのような組合員に対する指示を,わざわざ注文書や指示書の形で行ったり,記録として残すものでもない。また,原告は,アントス社及びビ ントス社やビオリーブス社は近隣に所在する組合員としての立場にある。そのような組合員に対する指示を,わざわざ注文書や指示書の形で行ったり,記録として残すものでもない。また,原告は,アントス社及びビオリーブス社に対して製品の発注を行っていたことをもって,被告が報告を受けるだけの立場にあったにすぎないとする。しかし,組合員ごとに供給できる原料が異なる以上,アントス社及びビオリーブス社に対する個別の注文があることは全く不思議ではなく,そもそもブランド使用料を被告が最終的に受け取っていること自体,最終的な取りまとめが被告によって行われていたことを示すものである。 また,原告は,単に,被告が原告による商標登録の事実を知った後- 35 -の被告による問合せの書簡(甲16)を完全に無視し,契約の解除を一方的に通告し(甲17,販売継続を強行しただけのことであり,)原告が「アグロナチュラ」ブランドの商品の販売を中止せざるを得ない事態に陥ることがなかったとしても,原告が「代理人若しくは代表者」ではないことにはならない。 (エ) 以下の証拠からすれば,原告自身が,被告との間の代表者・代理人としての関係が平成17年1月ころから既に開始されていたことを認めていることが明らかである。 a原告のウェブサイトのアーカイブ(甲27ないし31)等(a) 甲27ないし31は,第三者機関(NPOインターネットアーカイブ)により収集・保存された,原告自らが開設したウェブサイトの,過去(平成18年2月3日)時点の内容のアーカイブ(保管されたデータ)である。なお,このウェブサイトの内容自体については原告も認めている。 この原告のウェブサイトにおいては,審決においても認められたとおり,原告自らの手により「2005年1月伊アグロナチ,ュラと業務提携「2005年5月伊 の内容自体については原告も認めている。 この原告のウェブサイトにおいては,審決においても認められたとおり,原告自らの手により「2005年1月伊アグロナチ,ュラと業務提携「2005年5月伊アグロナチュラとのコラ」,ボレーションにより『ビオリーブス』洗剤の発売「2005年」,11月『アグロナチュラ』ボディケアシリーズの発売」という,2005年(平成17年)1月から始まる原告と被告との関係がはっきりと記載されている(甲29。 )また,同じく原告のウェブサイトにおける「ご挨拶」と題され,たページにおいて,原告の元従業員であるA(その肩書は「株式会社イデアインターナショナルアグロナチュラ事業開発室」とされている)が「このたびはアグロナチュラボディケアシリーズ。 ,ならびに本事業にご興味を持っていただき,誠にありがとうござ- 36 -います」と記載しているが,ここにおいては「このプロジェクト,のきっかけは私たちのパートナーである日本人家族が大きなリスクを取ってイタリアピエモンテ州のアクイテルメ市に引越し,アグロナチュラ農業協同組合に入ったことによるものです」と明確に述べられている。また,その時期については,文中に「約一年,の開発の期間を経て,世に出る今回のシリーズ」との記載があり,上記のとおりアグロナチュラボディケアシリーズの発売は2005年(平成17年)11月であるから「約一年の開発の期間」を,逆算すれば,原告のパートナーである個人がアグロナチュラ農業協同組合に入ることにより,遅くとも2005年(平成17年)初めころには被告との間においてアグロナチュラ製品の開発が既に開始されていたことが明確である。 また,審決において適切に認定されたとおり,甲8において,上記のA が,社内のメールにおいて,国内販売プロジ ころには被告との間においてアグロナチュラ製品の開発が既に開始されていたことが明確である。 また,審決において適切に認定されたとおり,甲8において,上記のA が,社内のメールにおいて,国内販売プロジェクトの「キックオフ(開始)のためのミーティングを告知しており,この日」付が2005年(平成17年)1月12日となっている。これは,上記ウェブサイトにおいて述べられた,2005年(平成17年)1月の業務提携開始及び開発期間の開始と完全に一致する。 この点,原告は,このミーティングはビオリーブス社製品に関するプロジェクトに関するものであり,被告製品に関するプロジェクトではないと主張するが,原告のウェブサイト(甲31)においても解説されているとおり,ビオリーブス社は被告の組合員農家であるから「ビオリーブスの製品」とはあくまで被告の商品,のシリーズの一つ,あるいは少なくとも原告のウェブサイトの「2005年5月伊アグロナチュラとのコラボレーションにより『ビオリーブス』洗剤の発売」との記述から明らかなとおり,被告と- 37 -の協働により生み出された製品として位置づけられていたものであり,その意味において,ビオリーブス社製品の販売はすなわち原告と被告との間にビジネス上の関係が存在していたことを明らかに示すものである。 したがって「原告は,審決が問題としているいずれの時点にお,いても,被告と引用商標に関する被告の商品・役務に関して取引関係にあったことはない」との原告の主張が全く根拠を有しないことは明らかである。 なお,上記ウェブサイトのアーカイブとしての保存日は2006年(平成18年)2月3日であるが,前述のように,たとえ本件商標の出願日である2005年(平成17年)5月12日以降であっても,同年1月ころ及び本件商標の出願のころの原告と被 しての保存日は2006年(平成18年)2月3日であるが,前述のように,たとえ本件商標の出願日である2005年(平成17年)5月12日以降であっても,同年1月ころ及び本件商標の出願のころの原告と被告の関係において原告自身が明確に自認している本証拠は,本件商標の出願日時点における原告と被告との関係を認定するのに十分な証拠であることは論を俟たない。 さらにいえば,そもそも原告が,平成17年5月12日に本件商標をなぜ出願できたかも問題である「AGRONATURA」は,決して。 イタリア語における普通名詞ではない。日本企業である原告がたまたま思いついて出願できるような商標ではない。原告が本件商標を出願したのは,出願当時既に被告とビジネス上の関係が存在し「AGRONATURA」の商標を熟知していた原告が,同年5月に「ビ,オリーブス」洗剤を発売するに当たって,当該製品をアグロナチュラ製品として取り扱うに当たり,商標としても当該名称を取得してしまおうと考えたと推測するのが最も合理的である。 以上のとおり,原告自身が「業務提携」と明確に述べ「アグロ,ナチュラ事業開発室」という特別の部署までも設置して製品の販- 38 -売に取りかかるような緊密なビジネス上の関係が既に平成17年1月から被告との間において開始されていたことが明らかである。 (b) なお,被告が,原告が有していたインターネットのウェブサイトについて更に調査したところ,原告は「bioleaves.jp」というドメイン名において特定されるウェブサイトを過去に有しており,そこで「ビオリーブス」洗剤等の宣伝を行っていたことが判明した。 上記ウェブサイトにアクセスしたユーザーが最初に目にすることになるトップページについて,アーカイブに残っている最古のものは,2005年(平成17年)7月20日 剤等の宣伝を行っていたことが判明した。 上記ウェブサイトにアクセスしたユーザーが最初に目にすることになるトップページについて,アーカイブに残っている最古のものは,2005年(平成17年)7月20日のものであった(乙5。ページの左上を見ると,まず「AGRONATURA」のロゴ及びイタ)リアにおける登録商標と同様の図形が表示され,その下に「ビオリーブス」洗剤に付されている「bioLeaves」のロゴが表示されていることがわかる。 上記トップページ右下にある「会社案内」の部分をクリックすると,原告の会社案内が表示される(乙6。その内容は,基本的)に甲29と同様であり,このウェブサイトを原告が有していたことがわかる。ここでも「2005年1月伊アグロナチュラ農業,組合と業務提携「2005年5月伊アグロナチュラ農業組合」,とのコラボレーションにより『ビオリーブス』洗剤の発売」との記載がある。 上記トップページ右上にある「aboutus」の部分をクリックすると,乙7に示した「アグロナチュラ農業組合とは?」のページが表示される。保存の日付は2005年(平成17年)7月17日である。このページの内容は,甲31の3頁目以降と同様であり,被告の事業内容,取扱加工品,運用形態や所在地などの情報が詳細に記載されている「Agronatura 及びLeVallideiProfumi は公。 - 39 -的商標登録がされております」との一文が入っている点も同様で。 ある。 また,次のページ(乙8)に進むと「日本の皆様こんにちは」,から始まるメッセージが記載されている。画像はデータが保存されていないが,文面は甲31のものと同様であるから,被告の代表者であるC 氏のメッセージであることは明らかであり,C 氏の顔写真及びその下に他の組合員の セージが記載されている。画像はデータが保存されていないが,文面は甲31のものと同様であるから,被告の代表者であるC 氏のメッセージであることは明らかであり,C 氏の顔写真及びその下に他の組合員の名前も表示されていたものと推測される。 上記のとおり,遅くとも2005年(平成17年)7月17日の時点で,原告が,原告のウェブサイトにおいて,被告の代表者が「どうか私達の素晴らし製品をまずお試しください(原文マ。」マ)と述べるメッセージ,及び被告についての説明を掲載している事実は,同年9月1日以前において被告とのビジネス上の関係が形成されていないとした原告の主張が客観的事実に反することを示すものである。 また,上記「bioleaves.jp」のウェブサイトは,そのドメイン名からして,上記「ビオリーブス」洗剤の宣伝広告のために設置されたことが明らかであるから,保存されたデータとして残っているものが同年7月17日であるとしても,当該商品の発売時期である同年5月には,既にこのウェブサイトは開設されていたとみるのが合理的である。また,ウェブサイトに掲載された写真・文章等を準備するためには少なくとも数か月かかったであろうと考えられ,本件商標の出願時期(平成17年5月12日)には,既にこの「bioleaves.jp」のウェブサイトを用意するような原被告間のビジネス上の関係があり,また,その程度も,被告代表者からの直々のメッセージを掲載するほどであるから,単なる輸入者と- 40 -いったものではなく,原告がウェブサイトにおいて「コラボレーション」と表現したような,深い関係のものであったことは明らかである。 また,上記ウェブサイトのトップページにおいては,まず「AGRONATURA」のロゴ及びイタリアにおける被告の登録商標と同様の図形が表示され したような,深い関係のものであったことは明らかである。 また,上記ウェブサイトのトップページにおいては,まず「AGRONATURA」のロゴ及びイタリアにおける被告の登録商標と同様の図形が表示され,その下に「ビオリーブス」洗剤に付されてい,る「bioLeaves」のロゴが表示されている。この点からも「ビオリ,ーブス」洗剤においては「bioLeaves」が商品名であって,ブランド名又はメーカーの表示は「AGRONATURA」という扱いであったことが明らかである。 (c)なお,原告は「2005年1月伊アグロナチュラ農業組合と,業務提携「2005年5月伊アグロナチュラ農業組合とのコ」,ラボレーションにより『ビオリーブス』洗剤の発売」との記載中,「伊アグロナチュラ農業組合」の各部分につき「伊アグロナチュ,ラ農業組合の組合員ビオリーブス社」と表記すべきであったとする。しかし,自己に不利な記述を後になって誤りであったとするのは,合理的な根拠がなく,ためにする弁解としかいえない。前記のとおり,ウェブサイトにおける被告との「業務提携」及び「コラボレーション」の記述が別のウェブサイトのデータである甲29にも共通して存在する事実は,これらが単なる誤記ではなく事実であったことを示すものである。 確かに日経MJの記事甲53には伊ビオリーブス社ピ,(),「(エモンテ州)と販売代理店契約を結んだ」との記載がある。しかし,同時期の他の雑誌記事などには「ビオリーブス社との販売代理店契約」といった記載はなく「ビオリーブス」の名前はむしろ,商品名として宣伝されている(乙9ないし11。 )- 41 -また,原告は,原告が独占的契約(甲15)を締結しようとした相手方はIBSイタリアーナ社であると主張しているものであって,少なく ,商品名として宣伝されている(乙9ないし11。 )- 41 -また,原告は,原告が独占的契約(甲15)を締結しようとした相手方はIBSイタリアーナ社であると主張しているものであって,少なくとも客観的にビオリーブス社は,甲15の契約には表示すらされていない。原告は,ビオリーブス社を当事者とした契約書(甲36)も提出しているが,これは,被告が原告による本件商標の出願の事実を知り,それについて原告に問いただした2007年(平成19年)3月よりも後に作成されたもので,原告が責任追及をおそれて作成したものであり,2005年(平成17年)当時の関係を示すものではない。 したがって,前記日経MJの記事は,原告の主張とも整合性のないものである。 以上のとおり,原告のホームページにおける記載は,原告自身による原被告間の関係の評価を示すものであって,実体関係を立証するに当たっての間接事実となるものであるから,かかる記載が重要な意味を持つことは論を俟たない。 なお,パンフレット(甲22,原告ホームページ(甲31,))商品包装(甲23,24)については,本件商標の出願日よりも後のものではあるが「bioleaves.jp」のウェブサイトに同様の記,載がある点より,本件商標の出願時点で既に原被告間に取引関係があったことは明らかである。 (d) このほか,原告元従業員のA は,ブログ(乙13,14)の中で「アグロナチュラブランド開発ストーリー」と題する手記を公開しているところ,A がアグロナチュラ製品の販売の開始に際してアグロナチュラ事業開発室として重要な役割を担っていたことは事実である。 ただし,A は,あくまで原告の元従業員であった立場であり,そ- 42 -の記述は必ずしも客観的な観点からされたものではないこと,現在閲覧可能なA のブログは 役割を担っていたことは事実である。 ただし,A は,あくまで原告の元従業員であった立場であり,そ- 42 -の記述は必ずしも客観的な観点からされたものではないこと,現在閲覧可能なA のブログは,明らかに当初書かれていた記載に修正が加えられており,その原因が本件訴訟にあることは明らかであることといった点に注意する必要がある。 その上で,上記ブログ(乙13)の「アグロナチュラブランド開発ストーリー 出会い」と題された記事には,2004年(平成16年)12月から「アグロナチュラ」の話が出て,2005年(平成17年)1月に「アグロナチュラの事業」がスタートしたと記載されている。同月は,原告のウェブサイトにおいて「2005年1月伊アグロナチュラ農業組合と業務提携」と記載された時期と符合する。 また,そのころに,イタリアから「洗剤の大瓶,謎のシャンプー,エッセンシャルオイル,蜂蜜,ハーブティー」などが届き,製品開発に着手し始めたことも記載されている。なお「ハーブテ,ィー」については,明らかにビオリーブス社が製造している商品ラインに含まれているものではなく,明確にアグロナチュラ製品として販売されているものであり,原告の「ビオリーブス社との,み直接の取引を行っていた」という主張が事実と符合しないことが明らかである。 このほか,同じくA のブログ(乙14)の「アグロナチュラブランド開発ストーリー ブランド・サブブランドの設定」と題する記事において,A がアグロナチュラ製品のブランドを決定するに至った経緯が記されており,被告製品の日本における展開にお,,「」いては当初から被告の名称でありまた商標であるAGRONATURAがブランドとして中心に据えられ,そのサブブランドとしてビオリーブス等の名称が使用されたことが説明されてい る展開にお,,「」いては当初から被告の名称でありまた商標であるAGRONATURAがブランドとして中心に据えられ,そのサブブランドとしてビオリーブス等の名称が使用されたことが説明されている。 - 43 -したがって「ビオリーブス社洗剤」があったとしても,それは,あくまで「AGRONATURA」という被告の名称・商標によるブランド,が存在した上でのサブブランドとしての扱いであり「ビオリーブ,ス社とのみ取引があり,ビオリーブス社がたまたま被告の組合員であっただけ」という原告の主張は,客観的事実に反するものである。 bエアウェイビル及びインボイス被告から原告に対しては,本件商標出願の前である2005年(平成17年)2月ころから,被告商品のサンプルの直接送付が行われている(甲9及び10。これは,前記のとおり,同年1月ころから開)始された商品販売プロジェクトに従って,最終的な製品の販売に向けたサンプル品の送付がされたことを示すものである。 この点,原告は,かかる送付は「当時,ビオリーブス社洗浄剤の,取扱いに取り組んでいた原告に対して,被告が,被告製造に係る原料を使用した各種商品についての売込みを行ったものと解するのが自然かつ合理的である」と主張するが,前記のとおり「2005年1月,伊アグロナチュラと業務提携」から始まる被告との関係を自ら明確に認める原告が,同年2月による被告からの上記商品送付を,被告による単なる「売込み」とするのがなぜ「自然」で「合理的」といえるのか理解できない。 ,,「」,なお原告はアグロナチュラブランドとして販売した商品は原告とIBSイタリアーナ社が企画・開発したものと主張する。しかし,原告からは,このような自主的な企画・開発の事実又は経緯を示す証拠は一切提出されていない。また,そ ラブランドとして販売した商品は原告とIBSイタリアーナ社が企画・開発したものと主張する。しかし,原告からは,このような自主的な企画・開発の事実又は経緯を示す証拠は一切提出されていない。また,それまで化粧品など全く取り扱っていなかった原告(甲29参照)と,物流のみを担当するIBSイタリアーナ社(甲5の資料参照)が,本件商品の企画・開発(単な- 44 -る輸入ではない)を「主導」することは不可能である。本件商品の開発には,被告との協働が必要であったのである。 また,原告は,サンプル品の送付は「売買」ではなく,したがって「取引」ではないから,審決の認定は不自然極まりないと主張する。 しかし,そもそも商標法53条の2において問題とされるのは「売,買」や「取引」の事実ではなく「代理人又は代表者」の関係の存在,の有無である。前記のとおり,原告と被告は,2005年(平成17年)1月から「業務提携」を行い,その過程で具体的な商品の確定のためにサンプル品を送付するなどして度重なる検討を行ってきたのであり,かかる協働関係こそが「代理人又は代表者」の関係の基礎となるのである。たまたまその一部のサンプル品の送付が「売買」でなかったからといって,かかる全体の関係の認定に影響を及ぼすものではない。 そして,サンプル品の送付は,2004年(平成16年)から継続して行われてきた共同での開発作業の一部として行われたものである。 c契約書原告と被告との間においては,2005年(平成17年)9月1日付けで「ExclusiveDistributorshipAgreement (甲15)が締結,」されている。確かに,同契約の日付は,本件商標の出願日には遅れたものである。しかし,現実の商取引においては,取引関係の当初からは書面による契約書が作成されず,あ ement (甲15)が締結,」されている。確かに,同契約の日付は,本件商標の出願日には遅れたものである。しかし,現実の商取引においては,取引関係の当初からは書面による契約書が作成されず,ある程度関係が成熟した後に改めて書面での契約書が締結されることが少なくない。このことは,同契約書の冒頭において「Thisagreementistoconfirmthatthe,exclusiverighttoIDEAINTERNATIONALCo., LTD (訳:本契約は,」イデアインターナショナルCo.,Ltd の独占的権利を・・・確認するた- 45 -めのものである)という表現が使用されていることからも明らかである。すなわち,同契約締結以前に,原告と被告との間にビジネス上の関係が既に存在していたことが同契約の前提となっているのである。 この点,原告は,同契約について,被告が契約当事者として署名することはあり得ないと主張する。 しかし,アグロナチュラ製品は,原告及びIBSイタリアーナ社が企画・開発したものであるとの原告の弁明を基礎とすれば,そもそもなぜ同契約が締結されたのか説明がつかない。原告の主張が事実であれば,契約当事者は原告及びIBSイタリアーナ社で足りるはずであり,被告がこれに署名する意味が見出せない。原告は,被告は立会人としての立場で署名した旨も主張するが,被告が自己に全く関係のない書面に署名など行うはずがない。また,立会人というのであれば,アントス社やビオリーブス社の商品も,添付の商品一覧に記載されている以上,同社らも立会人となるべきものといえるが,この2社は同契約書に全く現れてこない。原告は,両社の商品について「被告が,コントロールすることのできる商品でもない」旨主張するが,それなら,なぜ原告が ,同社らも立会人となるべきものといえるが,この2社は同契約書に全く現れてこない。原告は,両社の商品について「被告が,コントロールすることのできる商品でもない」旨主張するが,それなら,なぜ原告が,アントス社やビオリーブス社の名前の出ない,被告の署名のみがある同契約書に署名したのか不明であり,この点を説明できない原告の主張は,全く事実に反するものであって,原告はあくまで被告を契約当事者として扱っていたものである。 また,甲17において明らかなとおり,原告は,その後,被告に対して,書面で,2005年(平成17年)9月1日付け契約を解除するとの通告を一方的に送付してきた。この解除の効力自体はともかくとして,原告が被告宛てに契約解除の書面を送付してきたという事実自体が,被告が甲15の契約書の契約当事者であることを如実に示すものである。 - 46 -以上のとおり,同契約の契約当事者が原告,被告及びIBSイタリアーナ社の三者であることは明らかであり,その文言から,同契約締結以前に,既に原告と被告との間にビジネス上の関係が存在したことが明らかである。また,アントス社,ビオリーブス社が署名者となっていない同契約に被告が署名しているのは,被告が,甲15における「協力体制」の図に表れているとおり,組合員たる各種会社の代表として署名をしたからである。 なお,原告は,甲15の契約書の趣旨につき反論し「被告は当該,合意に関して『何らかの立場で』関与してきたと解するのが自然かつ合理的である」とする。しかし,当該契約の当事者である原告が,被告が「何らかの」立場で,すなわち原告にとって全く不明な趣旨で署名することを許したとの原告の説明は,合理的な根拠を欠くものである。 dパンフレット甲22の原告作成にかかるパンフレットについて,原告は,2006年(平成 すなわち原告にとって全く不明な趣旨で署名することを許したとの原告の説明は,合理的な根拠を欠くものである。 dパンフレット甲22の原告作成にかかるパンフレットについて,原告は,2006年(平成18年)5月に作成されたものであり,本件における「代理人若しくは代表者」の判断には無関係の資料であるとする。 しかし,前述のとおり,2005年(平成17年)5月12日以降の作成にかかる資料であるからといって,これが直ちに本件の認定に無関係になるわけではない。実際には,当該パンフレットに書かれている内容が,原告作成にかかるものであるにもかかわらず,原告の本件における主張と全く異なるという事実こそが重要である。 また,原告は,同パンフレットにつき,アグロナチュラ製品として原告とIBSイタリアーナ社とが共同で企画・開発した商品を掲載したものであると主張する。 ,,しかしかかる事実は同パンフレットのどこにも記載されておらず- 47 -かえって,同パンフレットには,審決でも認定されているとおり,冒「」()頭にAgronaturaCoopアグロナチュラ有機栽培原料供給組合会社,「,の紹介が行われ世界的にも稀有なこの有機栽培ハーブ農業組合は(中略)人はもちろん環境にもやさしい自然派製品を自ら生産しています」と記載されている。また,製品は「組合直営工場および,組。 合員のビオリーブス社,アントス社によって提供される」とされ,両者が被告の組合員の会社であることが明確にされている。そして,ビオリーブス社の商品について「ハーブ原料の栽培と化粧品・洗剤の研究開発から生産までを一貫して行なっています,アントス社の商品。」について「1968年からハチミツ・プロポリス・ポーレン花粉・蜜蝋など,高品質な天然原料を用いた化粧品の研究・開発・製造を一貫 研究開発から生産までを一貫して行なっています,アントス社の商品。」について「1968年からハチミツ・プロポリス・ポーレン花粉・蜜蝋など,高品質な天然原料を用いた化粧品の研究・開発・製造を一貫して行っています」と書かれているが,原告がこれらの商品を企画・開発したなどという記述はどこにもない。かえって,被告の組合及びその農法を全編にわたって紹介している同パンフレットは,被告が原告の販売代理店として活動していることを印象付けるもので,またそ。 ,の点を被告の了解の下に行っていることを示すものであるすなわち被告の代表者の写真,署名,農法の紹介の写真などは,被告の了承なしに掲載できるはずがないからである。 また,同パンフレットが2006年(平成18年)のものだとしても,甲31の原告のウェブサイトにおいても同様の記述・記載があることは証拠からして明らかである。このウェブサイトの下部には,「」,Copyright(C)2005 IDEAINTERNATIONALCO.,LTD.との記載がありこの記述は2005年(平成17年)には既に存在していたものである。原告が主張するように,原告が同年5月12日当時ビオリーブス社とのみ取引があり,被告が同年2月に単に原料を「売込み」に来ていただけの会社だったなら,同年のうちにビオリーブス社を押しのけ- 48 -て,被告の存在・農法を前面に押し出したウェブサイトが作成されるようなことが起こるはずがない。 かかる意味において,同パンフレットは「アグロナチュラ製品は,原告とIBSイタリアーナ社とが共同で企画・開発した」との原告の主張が全く事実と反することを証明し,また,同年1月から被告との間にビジネス上の関係が存在したことを裏付けるものなのである。 e商品包装の記載原告は,甲23の商品の包 で企画・開発した」との原告の主張が全く事実と反することを証明し,また,同年1月から被告との間にビジネス上の関係が存在したことを裏付けるものなのである。 e商品包装の記載原告は,甲23の商品の包装に「輸入者」として自己の名称を記載し,甲24の商品の包装には「製造販売者」として自己の名称を記載している。 しかし,前述のとおり,原告の立場は「単なる輸入販売業者」ではなく,原告は被告との業務提携に基づいて被告商品の独占的販売権を与えられた会社だったのであり,甲23及び24の表示は,かかる関係を前提として記載されたものである。 なお,甲23の記載が「輸入者」となっているのは,単に食品衛生法上の表記として,輸入品には「輸入者」としての表示が要求されて,,「」いるからでありかかる表示は原告が実態としても単なる輸入者にとどまる存在であったことを示すものではない。 f被告からIBSイタリアーナ社に対して発行された請求書甲18の請求書も,原告と被告が本件商標出願時に既に「代理人若しくは代表者」の関係にあったことを示すものである。この点,原告は,甲18の請求書のうち最も古いものの発行日が2005年(平成17年)5月16日であることをもって,同年5月12日以前の関係を認定することは論理の飛躍がある旨主張する。 しかし,請求書というものは,当然ながら,その基礎となる取引が行われた後に発行されるものである。甲18の請求書のうち最も古い- 49 -ものの発行日が同月16日である以上,そのわずか4日前の同月12日において,原告と被告との間に当該請求書の基礎となる取引が行われたことを認定することに何ら論理の飛躍はない。なお,甲18の請求書はIBSイタリアーナ社宛てであるが,甲15の資料等から明らかなとおり,IBSイタリアーナ社は,原告と被告との仲介と なる取引が行われたことを認定することに何ら論理の飛躍はない。なお,甲18の請求書はIBSイタリアーナ社宛てであるが,甲15の資料等から明らかなとおり,IBSイタリアーナ社は,原告と被告との仲介として存在していた会社であり当該請求書にもはっきりIDEAINTERNATIONAL,「社向けサンプルセット」と記載されているのであるから,当該請求書は原告と被告との間の取引を示す証拠にほかならない。 なお,商品は受領したが取引関係はなかったとの原告の主張は詭弁にすぎず,2004年(平成16年)から始まる原被告間の協働関係から,原告が単なる輸入販売業者であったというのは正しくない。 gC 氏の陳述書(乙12)被告の代表者であるC 氏の陳述書(乙12)には,本件商標出願以前(2004年(平成16年)から,原被告間には,商品の開発・)準備のための具体的なビジネス上の関係が存在していたことにつき,詳細な記載がある。同陳述書中「A」とは,甲30において「アグロ,ナチュラ事業開発室」の肩書で「ご挨拶」を掲載しているA と同一であることは明らかであり,甲30において「約1年の開発の期間を経て」と述べているのは,正に,A による被告の訪問などの事実を指しているものである。 原告は,その従業員を2004年(平成16年)の時点から被告に派遣し,製品の開発作業を被告とともに行っていたのであるから,本件商標出願の時点において既に単なる輸入業者などではなく,商標法53条の2における「代理人若しくは代表者」としての関係が形成されていたことは明らかである。 hその他の証拠- 50 -甲4ないし7は,原告に直接関係する証拠ではないが,被告がIBSイタリアーナ社を通じて,ビオリーブス社,アントス社などを含めた組合員の製品の日本における販売先を探していた事実 他の証拠- 50 -甲4ないし7は,原告に直接関係する証拠ではないが,被告がIBSイタリアーナ社を通じて,ビオリーブス社,アントス社などを含めた組合員の製品の日本における販売先を探していた事実を示すものであり,したがって本件の商品について原告及びIBSイタリアーナ社が企画・開発を主導していたという原告の主張が事実に反するものであることを証明するものである。また,甲20及び21も,IBSイタリアーナ社との間の書類であるが,アントス社とビオリーブス社の商品についてのライセンス料の支払いも被告に対して行われていたことを示すもので,したがって,被告が甲15の契約書を,契約当事者として,かつ他の組合員を代表するものとして署名したことを明らかにするものである。 このほか,原告は,A とIBSイタリアーナ社のB との間の電子メールにより,原告とIBSイタリアーナ社のみによって商品の開発が行われていたと主張するが,たった1通のメールに被告が現れていないことにより,被告が開発に参加していないとの証明がされるものでないことは明らかである。 また原告が2005年平成17年5月から発売を開始したビ,()「オリーブス」洗剤には,被告の名称はきちんと使用(表示)されている。 同年5月30日(これは,原告が被告とのビジネス上の関係を否定する同年9月1日以前である)に国会図書館に収蔵された雑誌「M。 art」2005年7月号(乙2)には,上記「ビオリーブス」洗剤を紹介する記事が存在するが,ボトルのラベル表面の最下部に「AgronaturaSoc. CoopAgricola」との表示がある。これは,被告の名称「アグロナチュラソシエタコーペラティーヴァアグリコー」(「」「」,「」「」ラそのものSoc. はSocieta の短縮 Agricola」との表示がある。これは,被告の名称「アグロナチュラソシエタコーペラティーヴァアグリコー」(「」「」,「」「」ラそのものSoc. はSocieta の短縮形Coop もCooperativa- 51 -の短縮形である)である。 。 なお,このようなボトルの商品の場合,ラベル中央に商品名,最下部にブランド名又は製造者名が表示されるのは通常のことであって(乙3,4参照,これが商標的な使用であることは明らかである。 )また,原告が被告とのビジネス上の関係が形成されていないとした2005年(平成17年)9月1日以前に発売された商品に,上記のような表示があること自体,原告の主張が根拠を有しないことの明白な証拠である。 このように「ビオリーブス」洗剤のボトル上に被告の名称が印刷,され「bioleaves.jp」のウェブサイトでも「AGRONATURA」のロゴを,筆頭に掲示し,被告の組合についての説明と被告代表者の挨拶を掲載した原告自身が「原告がコラボレーションした相手は,被告の組合,員であるビオリーブス社」とするのは客観的事実に反する弁明にすぎない。 ウ取消事由3に対しいくつかの文字と文字,文字と図形又は図形と図形の結合等によって構成される結合商標の類否の判断をするに当たっては,結合の強弱の程度,結合した各構成部分の大小や意味内容等によって,構成部分の一部のみが要部となり,あるいは各構成部分がそれぞれ要部となることがあることは,,判例等においても広く認められているところであり引用商標についても「AGRONATURA」の文字部分と他の文字及び図形部分は,強固に結合しているものではなく,また「AGRONATURA」の文字が目立つ構図になっていることが明らかであるから,この部分が注意を引く部 「AGRONATURA」の文字部分と他の文字及び図形部分は,強固に結合しているものではなく,また「AGRONATURA」の文字が目立つ構図になっていることが明らかであるから,この部分が注意を引く部分であって,要部となることが明らかである。この点,原告は「AGRONATURA」はイタリアにおい,ては自然農業という意味のありふれた用語にすぎない旨主張するが,まず「Agro」という語は,それ自体が何らかの意味を持つ語というわけではな- 52 -い。ただ,イタリア語では「agricoltura(農業」や「agrobiologia(農)業生物学」など「agr」から始まる語が農業関連であるというだけであ),。 ,「」,「」るこのようにAGRONATURA はそれ自体としては意味を持たないAgroという語と,イタリア語で「自然」という意味を持つ「Natura」の単語を組み合わせた造語であって,決して単独で存在する一般名詞ではない。また,この語を会社名に含む会社がイタリアにおいて10社程度であること,。 はこの単語がありふれた意味しか有しないことの根拠には全くならない逆にいえば,イタリア全土で10社程度しかないという事実は,この単語が一般名詞ではないことを示している。 そして,この文字部分が,本件商標の英字部分「AGRONATURA」と同一であることは明らかである。 なお,原告は,被告の名称は「アグロナトゥーラ」であり,本件商標は「アグロナチュラ」であるから類似しないとも主張するが,そもそも英字の「AGRONATURA」部分が同一であることは明らかであり,イタリア語がそれほど普及していない日本においては,引用商標からは英語読みの「アグロナチュラ」の称呼も生じるものといえる。 したがって,いずれにしても本件商標と引用商標が同一又は ことは明らかであり,イタリア語がそれほど普及していない日本においては,引用商標からは英語読みの「アグロナチュラ」の称呼も生じるものといえる。 したがって,いずれにしても本件商標と引用商標が同一又は類似であることは明らかである。 エ取消事由4に対し原告は被告がブランド使用料を受領していたことをもって原告がア,,「グロナチュラ」又は「Agronatura」を商標的に使用していたことを十分に認識していたなどの事情から,本件商標の登録について実質的に承諾していたと解すべき旨主張する。 しかし,かかる理論は,原告が本件商標の出願当時被告との取引関係を否定していることと首尾一貫しないばかりか,販売代理店契約やライセンス契約を結んだ相手方については,勝手に他国で商標出願されても文句は- 53 -いえないというに等しく,何ら法律的な裏付けのない議論である。 被告は,原告の商標登録については何も知らされておらず,この事実を知った後に驚いて甲16の書簡において原告にこの点を確認したにもかかわらず,原告はこれに対して何らの回答もしなかったのである。被告は,原告のこのような商標の出願について承諾を与えたことは一切なく,被告が原告による商標の出願の事実を全く知らされていなかった(甲16)以上,出願の事後的承諾といったことが成り立つことはない。 オ取消事由5に対し原告は,甲43の書籍の929頁に,外国の学者の意見として「代理人が多大の経費をかけてgoodwill を形成したような場合においてはその商標を本人が取り上げるのは信義則に反する」としている点をもとに,被告による無効審判請求が信義則に反する旨主張する。 しかし,上記書籍の記述は,単なる外国の学説の紹介であって,かかる考えがそもそも適切なのか,あるいは日本において適用されるものかを論じたもので ,被告による無効審判請求が信義則に反する旨主張する。 しかし,上記書籍の記述は,単なる外国の学説の紹介であって,かかる考えがそもそも適切なのか,あるいは日本において適用されるものかを論じたものではない。また,本件では,原告が被告の協力を仰ぎ,被告も多大な時間と費用を費やし,被告の自然農法を一番の「売り」として日本で販売されてきた商品につき,原告が勝手に商標の出願・登録を行った上で被告との関係を一方的に解消したものであるから,原告が独自に築き上げたグッドウィルを被告が奪取するような状況とは全く異なる。 また,原告は「アグロナチュラ」ブランドの商品の開発に当たり,被,告の協力を仰いだことはないと主張するが,かかる主張は客観的事実に反する。 なお,原告は,被告が類似品を販売し,原告の権利に「フリーライド」している旨主張する。しかし「Agronatura」の商標を最初に有していた,のは被告であり,また「アグロナチュラ製品」は,原告と被告との協働により開発・販売されていたものである。これを,原告が一方的な契約解除- 54 -の通知により関係を終了させたのが実情であるから,かかる状況で被告が元の商品と同様の商品を販売することが「フリーライド」となるものではない。 ,,,また原告は原告が現在に至るまで商品の販売を継続できているから被告の反論は失当であると主張するが,ここでも,原告は,販売継続を強行したという事実行為をもって,その基礎となる権利関係を正当化しようとしており,本末転倒の議論である。 B事件につき(1) 請求の原因アA事件の請求原因ア・イ・ウ・エと同一であるから,これを引用する。 イ審決の取消事由(ア) 取消事由1(商標登録の全部取消しをしなかった誤り)商標法53条の2に基づき商標権を取り消す場合には,登録全部につ 請求原因ア・イ・ウ・エと同一であるから,これを引用する。 イ審決の取消事由(ア) 取消事由1(商標登録の全部取消しをしなかった誤り)商標法53条の2に基づき商標権を取り消す場合には,登録全部について取消しをすべきであり,審決のように一部の商品についてのみ取り消すということは許されない。 商標法53条の2の規定は,もともとパリ条約6条の7において導入された制度に基づくものであり,商標の国際的保護の観点から,商標の所有者は,その代表者又は代理人自身が自己の名で外国で登録を受けた場合にも,その商標についての権利を失うべきではなく,代理人等の不正行為により登録が行われた商標については取消請求ができることを定めたものである。 この趣旨は,不正競争防止法においても同様に採用され,同法2条1項15号において,行為の日前1年以内にパリ条約の同盟国において商標に関する権利を有する者の代理人若しくは代表者であった者が,正当な理由がないのに,その権利を有する者の承諾を得ないでその権利に係る商標と同一若しくは類似の商標を使用する等の行為をもって「不正競- 55 -争」と定めている。 そして,商標法69条には,指定商品又は指定役務が2以上の商標権についての特則が定められており,同条において列挙された場合については,指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ,又は商標権があるものとみなす旨が定められているが,この中には同法53条の2の規定は含まれていない。 このことは,同条の規定の判断においては,すべての指定商品又は指定役務ごとに商標登録又は商標権があるものとして扱われるべきことを示している。このように,権利として1つのものであるが故に,同条の訴えにおいては,指定商品又は指定役務ごとに取り下げることもできない。 したがって,このように1つの権利として扱われ われるべきことを示している。このように,権利として1つのものであるが故に,同条の訴えにおいては,指定商品又は指定役務ごとに取り下げることもできない。 したがって,このように1つの権利として扱われる以上,同条における取消審判の審決についても,一部の指定商品又は指定役務についてこれを分離して認容し,商標権を取り消すということは論理上認められないものである(B事件の甲1参照。 )この取扱いについては,商標法51条に基づく取消審判とも同様に考えることができる。同条における商標の取消しは,誤認混同行為自体に対する制裁規定であるから,誤認混同行為を生ぜしめた商品又は役務が指定商品又は指定役務の一部に関してであっても,指定商品又は指定役務の全部について商標の登録が取り消されるものとされている。前記のとおり,商標法53条の2も,不正競争防止法において「不正競争」とされる不正な行為に対する規定であるから,かかる行為に対する制裁措置として,商標法51条と同様,全部について商標登録を取り消すものとすることが首尾一貫した判断である。 このように,本件商標の指定商品の一部についてのみ登録を取り消すとした審決は,法の解釈を誤ったものである。 - 56 -(イ) 取消事由2(類似商品について商標登録の取消しをしなかった誤り)仮に,審決のように,一部の指定商品についてのみ登録を取り消すことが容認されると解しても,審決は,商品の類似の判断を誤り,原告の商標に関する権利の対象となっている商品と明らかに類似している商品についても本件商標の取消しの範囲に含めていない点において,明らかに誤っている。 まず,甲3記載の,被告のイタリア商標(第933972号)の指定商品は,第3類及び第5類の指定商品をカバーするものとなっている。 この場合,第3類及び第5類の商品については, ,明らかに誤っている。 まず,甲3記載の,被告のイタリア商標(第933972号)の指定商品は,第3類及び第5類の指定商品をカバーするものとなっている。 この場合,第3類及び第5類の商品については,すべて取消しの対象となるべきである。本件のように外国商標との比較が問題となる場合は,特許庁において使用されている類似群などの基準による比較は無理又は無意味であるから,国際分類において同類とされた商品については,同一・類似の商品として,その全部につき取り消されるべきである。 したがって,第3類の「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類の「医療用腕環,人工受精用精液」について取消しを行わなかった審決の判断は誤りである。 また,審決が「ベビー用品」とした「alimentiperbebe」は,実際には「ベビー食品」を意味するものである。 そうであれば,第30類の「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及び,,,,,パンみそウースターソースグレービーソースケチャップソースしょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼き肉のたれ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,その他の調味料,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,す- 57 -し,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」についても,食品として用途,使 グ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」についても,食品として用途,使用方法,販売場所等を共通にするものであるから,引用商標の指定商品との類似性が肯定されるべきである。 (2) 請求原因に対する認否(原告イデア社)請求原因アの事実は認めるが,イは争う。 (3) 原告イデア社の反論ア取消事由1に対し(ア)被告アグロナチュラ社は「指定商品又は指定役務が二以上の商標権,についての特則」を定めた商標法69条が,同法53条の2を列挙して,。 いない点を捉えて同条の取消しの効果に関する自説の根拠としているしかし,同法69条は,商標登録の取消しの審判(50条,51条,52条の2,53条,53条の2)の効果を規定する同法54条を列挙しているのであり,同法53条の2を個別に列挙していないことを捉えて縷々主張する被告の主張が成り立つ余地はない。 また,被告は,同法53条の2は同法51条と同様,制裁措置を定めたものであると主張している。 しかし,同法53条の2は,取消審判の請求人を権利者に限定するとともに,東京高裁昭和58年12月22日判決において判示されるとおり,あくまでも,代理人若しくは代表者(代理人等)との間において,信頼関係が形成された権利者(外国において商標に関する権利を有する者)の保護を目的とした規定である。 ,,,一方同法51条は第三者の権利及び一般公衆の利益を保護すべく商標権を不法に行使する者に対して制裁を課す規定である。 - 58 -したがって,同法53条の2は,同法51条と同様の制裁を定めたものではなく,同様の効果でなければならない理由はなく,同条を根拠として,同法53条の2の効果として,指定商品 規定である。 - 58 -したがって,同法53条の2は,同法51条と同様の制裁を定めたものではなく,同様の効果でなければならない理由はなく,同条を根拠として,同法53条の2の効果として,指定商品又は指定役務の全部について商標登録が取り消されなければならないとする被告主張の論理は完全に誤りである。 また,被告は,同法53条の2は不正競争行為の規定である以上(不正競争防止法2条1項15号,その行為に対する制裁措置として,商)標法51条と同一の効果とすることが首尾一貫した判断であるとも主張する。 しかし,不正競争防止法2条1項15号が規定する不正競争行為は,「・・正当な理由がないのに,その権利を有する者の承諾を得ないでその権利に係る商標と同一若しくは類似の商標をその権利に係る商品若しくは役務と同一若しくは類似の商品若しくは役務に使用し・・」等の行為であり,被告が主張するように,当該商標(類似も含む)を使用すれば直ちに不正競争行為を構成するものではない。 この点を措くとしても,不正競争行為であれば商標法51条と同様の制裁が与えられるべきとする被告の主張は著しい論理の飛躍であり,その意味するところは不明である。 すなわち,不正競争行為であれば同法51条と同様の制裁が与えられるべきとする被告の主張を前提としても「その権利を有する者の承諾,を得ないでその権利に係る商標(類似も含む)をその権利に係る商品とは異なる商品ないし役務に使用する行為」は,不正競争行為を構成するものでない以上,これら商品ないし役務に係る商標登録までも取り消されるべきとの結論を導くことは不可能であり,被告の主張が論理的に破綻していることは明らかである。 そもそも,同法53条の2は「外国でわが国の商標権またはこれに,- 59 -準ずる権利が存在する場合には,わが国の商標 くことは不可能であり,被告の主張が論理的に破綻していることは明らかである。 そもそも,同法53条の2は「外国でわが国の商標権またはこれに,- 59 -準ずる権利が存在する場合には,わが国の商標権の成立にも影響を及ぼすという点において,商標権の効力はその国の領土内に限られ外国には及ばないとの属地主義の原則を修正するものである。また,いったん有効に成立した商標権が外国における同一内容の権利の存在を理由に取り消されるという点においては,商標独立の原則に対する例外をなすものである(小野「不正競争防止法解説」89頁。さらに「外国におい。」),て採択と使用のみにより成立した,必ずしも登録されていない商標権によって我が国の商標登録出願が排除されるという点よりみれば,この限りにおいては登録主義の修正であるということもできよう(B事件の。」乙1,商標[第6版]有斐閣925から926頁参照)と述べられてい,,,るとおり原則に対する例外ないしは原則を修正する規定である以上取消しの効果として,すべての指定商品ないし役務に係る商標登録を取り消すと広く解すべきでないことは明らかである。 したがって,商標法53条の2の効果として,明文の根拠なくすべての指定商品ないし役務に係る商標登録を取り消すべきとする被告の主張が成り立つ余地はない。 (イ) 被告は,同条の審判請求において取下げが制限されることをもって,一部請求不成立の審決を行うことができないことの根拠とするものと解される。 しかし「53条の2による取消しについては請求の一部取下げは認,められていないが,審判に際しては一部取消し(請求成立,一部請求)」(),不成立の審決を行うことは妨げないと解されておりB事件の乙1請求の一部取下げが認められないことと,一部取消しの審決を行うこ いないが,審判に際しては一部取消し(請求成立,一部請求)」(),不成立の審決を行うことは妨げないと解されておりB事件の乙1請求の一部取下げが認められないことと,一部取消しの審決を行うことは結びつくものではない。 (ウ) 以上のとおり,同法53条の2は,当該商標登録に係る指定商品ないし指定役務ごとに,その登録を取り消すことを予定しており,一部請求- 60 -不成立としたことをもって,審決が同法53条の2の解釈を誤ったとする被告の主張が成り立つ余地はない。 イ取消事由2に対し被告は,特許庁の定める「類似商品役務・審査基準」に基づいて,商品の類似を判断することが困難であることを根拠として,国際分類において同類の商品であれば,同一・類似の商品であるとみなすべきと主張する。 しかし,そもそも,指定商品ないし役務が,同一の分類に属していることを根拠として類似性を肯定することは,商標法6条3項(前項の商品「及び役務の区分は,商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない)。」の規定に明確に反するものであり,被告の主張は,前提において失当である。 また,被告は「alimentiperbebe」を「ベビー食品」とする訳を前提,,「」,として自らベビー用品であるとの主張を行っていたにもかかわらず同主張を前提に判断した審決の誤りを指摘することは信義に反するものである。 この点を措くとしても,審決は「ベビー食品」を含む「ベビー用品」,を前提として商品の類否判断を行ったものであり「ベビー用品」に類似,しないと判断された第30類に属する「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ・・・」等の指定商品について「ベビー食品」と類似,するとする被告の主張が失当であることは明白である。 第4当裁判所の判断 A事件について する「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ・・・」等の指定商品について「ベビー食品」と類似,するとする被告の主張が失当であることは明白である。 第4当裁判所の判断 A事件について(1) 請求原因ア(日本国とイタリア国とは商標法53条の2にいう同盟国であること・イ(被告が引用商標の商標権者であること・ウ(本件商標に関す))る日本国特許庁における手続の経緯・エ(本件商標及び引用商標の内容・))オ(審決の内容)の各事実は,当事者間に争いがない。 - 61 -(2) 商標法53条の2該当性の有無ア平成21年4月21日になされた本件審決は,前記のとおり,①被告はパリ条約にいう同盟国であるイタリア国において引用商標についての権利者である,②本件商標と引用商標は類似する,③指定商品も一部を除き同一又は類似する,④原告は出願の日前1年以内に被告の代理人であった,⑤原告は本件出願につき被告の承諾は得ておらず,かつそれにつき正当な理由はなかった,等を理由として,被告がなした商標法53条の2に基づく取消請求の大部分を認容し,残部を不成立としたものであるが,本件商標につき商標法53条の2が適用されることを全面的に否定するA事件原告イデア社は,その取消事由として,上記②を取消事由3として,上記③を取消事由1として,上記④を取消事由2として,上記⑤を取消事由4及び5として,それぞれ主張しているところ,本件事案にかんがみ,取消事由2(原告は出願の日前1年以内に被告の代理人であったか)について,まず判断することとする。 イ事実関係(ア) 証拠(甲1ないし12,15ないし17,18の1ないし14,20の1ないし6,22,25の1及び2,27ないし31,35,39,,,,,,,), 乙7 証拠(甲1ないし12,15ないし17,18の1ないし14,20の1ないし6,22,25の1及び2,27ないし31,35,39,,,,,,,), 乙7 及び弁論の全趣旨によれば以下の各事実が認められる。 a原告は,平成7年11月30日,時計を中心とした商品の開発・販売を目的として設立された会社であり,ライフスタイル商品(時計・文具・家電・雑貨等)の企画開発・販売,OEM商品の企画開発,ギフトプレミアム商品の企画開発・販売を業としている。 原告は,平成17年5月,被告(農業協同組合)の組合員であるビオリーブス社製の洗剤の販売を開始し,同年11月に「アグロナチ,ュラ」ブランドとして,シャンプーや石けん等の商品の販売を開始し- 62 -た。 なお,原告は,平成17年5月12日に本件商標出願をし,同年12月13日に登録査定を受け,平成18年2月10日に本件商標登録を受けたものである。 b原告の元社員であったA は,原告会社内において,2005年(平成17年)1月1日からは「新規事業開発室」で,同年8月1日からは「アグロナチュラ事業開発室」で,それぞれ室長として,アグロナチュラの商品開発からブランド戦略にわたる広範な業務を担当していた。 同人のブログ(乙13)には,2004年(平成16年)12月ころ(原告内で)アグロナチュラの話が出た際に,イタリアから届い,た洗剤の大瓶や,謎のシャンプー,エッセンシャルオイル,蜂蜜,ハーブティーがあったことや,2005年(平成17年)1月には,原告において「新規事業開発室」との部署が発足し,アグロナチュラ事業を開始したことが記載されている。 cイタリアの会社であるIBSイタリアーナ社は,2005年(平成17年)1月ころ,日本人の「B」によって設立された 事業開発室」との部署が発足し,アグロナチュラ事業を開始したことが記載されている。 cイタリアの会社であるIBSイタリアーナ社は,2005年(平成17年)1月ころ,日本人の「B」によって設立された(乙12,甲35。 )d被告は,イタリア国所在の農業協同組合であって,1986年(昭和61年)10月ころ,薬用及び芳香族としての植物及びハーブ,エッセンシャルオイル,オレオリティー及びハーブ水,小型の果物,蜂蜜,その他の農作物の栽培,加工及びマーケティングを支援,増強,強化する目的で設立された。 被告農業協同組合は継続的に拡大し,約100の農家(ビオリーブス社を含む)を統合し,オーガニック及びバイオダイナミックの手。 法により,モンフェッラート及びランゲの谷間に広がる400ヘクタ- 63 -ールを超える土地で,約40種の植物を栽培している。被告は,研究施設において,農家により栽培,収穫及び加工されたハーブを,エッセンシャルオイルや乾燥ハーブに変えている。 e被告は,1999年(平成11年)3月26日に,イタリア国において,前記引用商標を出願し,2004年(平成16年)8月3日に商標登録されたほか「Agronatura」の文字を含む商標の登録出願,を多数行っている。 f平成17年5月2日付け日経MJ新聞(甲53)には「イデアイ,ンターナショナル,有機ハーブ製洗剤を輸入」のタイトルのもと,原告が,イタリアのビオリーブス社と販売代理店契約を締結した旨が記載されている。 g甲15(ExclusiveDistributorshipAgreement [日本語訳「独「」占的販売契約]と題する書面)には下記記載(ただし,日本語訳に」よる)があるほか,原告がDistributor(訳:販売者)として,IBSイタリアーナ社及び被告が ment [日本語訳「独「」占的販売契約]と題する書面)には下記記載(ただし,日本語訳に」よる)があるほか,原告がDistributor(訳:販売者)として,IBSイタリアーナ社及び被告がCompany(訳:会社)としてそれぞれ署名している。このほか,同契約書添付の表には,同契約の対象となる「ビオリーブス「アントス「アグロナチュラ」との名前が付され」,」,た各商品が列挙されている。 記ThisagreementistoconfirmthattheexclusiverighttoIDEAINTERNATIONALCO.,LTD., 01 ofSeptember, 2005, onthefollowingconditions:Conditions:1.ExclusivityProducts: modelslistedaattachedtable2.ExclusivityTerritory: allcountriesexceptItaly3.Duration: 3 yearsfromthefirstdayofSeptember, 2005- 64 -Thisagreementshallbeautomaticallyrenewedandcontinuedthereafteronayeartoyearbasisunlesseitherpartygivestheotherpartyatleast 1 monthpriorwrittennoticetoterminatethisAgreementbeforetheexpirationoftheoriginaltermoranysuchextension noticetoterminatethisAgreementbeforetheexpirationoftheoriginaltermoranysuchextensionofthisAgreement.4.ExclusiveTransaction: theexclusiverighttodistributeproductsinTerritoryduringthelifeINWITNESSWHEREOF,thepartiesheretohavecausedthisAgreementinEnglishandduplicatetobesignedbytheirdulyauthorizedofficersorrepresentativesasofthedatefirstabovewritten.Company: IBSItalianas.a.sAGRONATURAdiToyoshimaMakio & C.SocietaCooperativeAgricolaViaMariscottiLocalitaBargagiolo 15011 AcquiTerme(AL) 15018 SPIGNOMONFERRATOALC/F.P/IVA 02067320065C/F.P/IVA 01286190069Distributor: IDEAINTERNATIONALCO.,LTD.(日本語訳)「本契約は,イデアインターナショナルCO.,LTD の独占的権利を,下記の条件の下,2005年(判決注,平成17年)9月1日付けで確認するためのものである」。 「条件:1.独占的商品:添付の表にリストされたモデル2.独占地域: CO.,LTD の独占的権利を,下記の条件の下,2005年(判決注,平成17年)9月1日付けで確認するためのものである」。 「条件:1.独占的商品:添付の表にリストされたモデル2.独占地域:イタリアを除く全ての国3.期間:2005年(判決注,平成17年)9月1日より3年間- 65 -本契約は自動的に更新され,いずれかの当事者が他方当事者に少なくとも本契約の本来の期間又は延長された期間の終期の1ヶ月前に書面により本契約を解除する通知を行わない限り,その後は一年ごとに継続する。 4.独占的取引:本地域において,一生,製品を販売する独占的権利」h被告から原告に宛てた2005年(平成17年)2月18日付けのエアウェイビル(AIRWAYBILL 航空貨物運送状,甲9)には,商品として「ワイン及びバスグラス,数量1,総量85.0kg,課金重」量160kg,合計320(ユーロ)との記載がある。 また,被告から原告に宛てた同年2月15日付けのインボイス(甲,「」10ここにはAllproductsisforsamples/noncommercialvalue[訳:すべての製品はサンプル用]との記載がある)には,以下の。 記載がある。 ()()品物数量単価ユーロ総計ユーロ 煎じ薬 0.107.30スパイス 0.1013.00 煎じ薬 0.1010.00チェッレート 0.104.00ハーブ 0.101.00 入浴用ハーブ 0.1018.00ハーブ液 0.3022.50エッセンシャルオイル 1.0010.00エッセンシャルオイル 0.1035.00 ワイン 0.503.00ワイン 0.503.00- 0.3022.50エッセンシャルオイル 1.0010.00エッセンシャルオイル 0.1035.00ワイン 0.503.00ワイン 0.503.00総計 96.50被告からIBSイタリアーナ社宛ての2005年(平成17年)5月16日発行の請求書(甲18の1)には「イデアインターナショナル社向けサンプルセット(訳文)」との記載があり、その数量は1,単価は2468.90(ユーロ,金額2468.90(ユーロ,付))加価値税額493ユーロ合計請求金額2962ユーロと記載されている。また,被告が原告宛てに作成した2005年(平成17年)9月5日発行の請求書(甲18の3)には「ESABAGELEバス・エレガントConf. Gr.真空ロットL26805D3」が3000個,単価1.52ユーロ,金額4560ユーロ「ESABAGBIMバス・ベイビー-鎮痛作用Conf. Gr.真空ロットL26805D2」が3000個単価152ユーロ金額4560ユーロ「ESABAGENEバス・エネルギッシュConf.Gr.真空ロットL26805D4」が3000個単価152ユーロ金額4560ユーロ「ESABAGRINバス・リフレッシャーConf. Gr.真空ロットL26805D1」が3000個,単価1.52ユーロ,金額4560ユーロ「ESABAGRILバス・リラックスConf. Gr.真空ロットL26805D」が3000個 805D1」が3000個,単価1.52ユーロ,金額4560ユーロESABAGRIL バス・リラックスConf. Gr. ,「★★真空ロットL26805D」が3000個,単価1.52ユーロ,金額4560ユーロ,以上合計が22800(ユーロ)との記載がある。 k同様に,被告が原告宛てに作成した2005年(平成17年)12月21日発行の請求書(甲18の5)には「ESABAGELE バ,★ス・エレガントConf. Gr. 真空」が1500個,単価1.5★2ユーロ,金額2280ユーロ「ESABAGENE バス・エネル,★ギッシュConf. Gr. 真空」が1500個,単価1.52ユー★ロ金額2280ユーロESABAGBIM バス・ベイビーConf.,,「★- 67 -Gr. 真空」が1500個,単価1.52ユーロ,金額228★0ユーロ「ESABAGRIN バス・リフレッシャーConf. Gr.,★ 真空」が1500個,単価1.52ユーロ,金額2280ユー★,「」ロESABAGRIL バス・リラックスConf. Gr. 真空★★が1500個,単価1.52ユーロ,金額2280ユーロ,以上合計が11400(ユーロ)との記載がある。 l被告は,2006年(平成18年)6月ころ以降,2007年(平成19年)9月ころまでにかけて,IBSイタリアーナ社から「ア,グロナチュラ」ブランド使用料等の名目で金を受領していた(甲20の1ないし6。 )m被告は,2007年(平成19年)3月21日付けで,原告及びIBSイタリアーナ社に対し,原告が日本において本件商標を登録していることを知っ 等の名目で金を受領していた(甲20の1ないし6。 )m被告は,2007年(平成19年)3月21日付けで,原告及びIBSイタリアーナ社に対し,原告が日本において本件商標を登録していることを知ったが,これはパリ条約に違反する行為であり,このような状態を解決するための会議を行うことを要請する旨の書面(甲16)を送付した。 n原告は,被告を含む関係者に対し,2005年(平成17年)9月1日付けの契約に関し,次の満了日である2007年(平成19年)8月31日で失効する旨の通知(甲17)を送付した。 o原告作成のパンフレット(甲22)には,以下の記載がある。 ・同パンフレットの1枚目左半分には「IDEAINTERNATIONAL,CO.,LTD」との表示がある。 ・同パンフレット1枚目の右半分(訳文による)には「アグロナ,チュラ物語」として,被告の概要等が記載されるとともに「ビオ,リーブス社」及び「アントスコスメシ社」が紹介されている。 ・同パンフレットの3枚目左半分には「Agronatura ブランドの名,の由来でもあるアグロナチュラ農業組合は・・・組合直営工場お,- 68 -よび,組合員のビオリーブス社,アントスコスメシ社によって提供されるこれら製品は,原料の栽培(土壌づくり~収穫)から化粧品としての製品化に至るまで,すべて彼らの手により一貫生産されています」との記載がある。 。 ・同パンフレットの3枚目右半分には「アグロナチュラ農業協同,組合が,欧州連合加盟国を対象とした莫大な数の農業関係団体・組織のなかで,最も優秀な農業計画やそれらを実施した運営者を表彰する2006年欧州ベストアントレプレナー表彰対象7団体・組織の中の一つに選ばれました」との記載がある。 。 ・同パンフレットの3枚目の右下部分には「アグロナ 農業計画やそれらを実施した運営者を表彰する2006年欧州ベストアントレプレナー表彰対象7団体・組織の中の一つに選ばれました」との記載がある。 。 ・同パンフレットの3枚目の右下部分には「アグロナチュラ社代,表:C」の表示,同人の署名及び写真と「アグロナチュラ創立者C氏」との表示がある。 ・同パンフレット4枚目の右部分に「私たちビオリーブス社は,,1973年の創業以来,アグロナチュラ農業組合の組合員のひとつとして,ハーブ原料の栽培と化粧品・洗剤の研究開発から生産までを一貫して行っています」との記載がある。 。 ・同パンフレット5枚目の左半分に「私たちアントス・コスメシ,社は,数百年にわたる有機養蜂業で培った豊富な知識をもとに,1968年からハチミツ・プロポリス・ポーレン花粉・蜜蝋など,高品質な天然原料を用いた化粧品の研究・開発・製造を一貫して行っています」との記載がある。 。 ・同パンフレットの8枚目以降には,シャンプー,コンディショナー,ボディーソープ,ハンドソープ,入浴剤,はみがき,ハンドクリーム,ポケットレメディー,リップクリーム,ハーブブレンドティー,アロマウォーター,蜜ロウクリーム,蜜ロウアロマキャンドル,住居用多目的洗剤及び食器用洗剤等が「bioLeaves「Antos,」,- 69 -Cosmesi」や「Agronatura」標章の下で紹介されている。 なお「bioLeaves」ないし「AntosCosmesi」標章が付されてい,る商品についても,商品(ボトル等)の下方に「Agronatura」の表示が存在する。 pアメリカの非営利団体「インターネット・アーカイブ」が提供している「ウェイバックマシン」という名称のデータ閲覧サービスにおいて,2006年(平成18年)2月3日にデータが収集され, が存在する。 pアメリカの非営利団体「インターネット・アーカイブ」が提供している「ウェイバックマシン」という名称のデータ閲覧サービスにおいて,2006年(平成18年)2月3日にデータが収集され,記録された原告の会社案内に関するウェブページ(甲29)上「沿革」欄,には「2005年[判決注,平成17年]1月伊アグロナチュラ,農業組合と業務提携「2005年[判決注,平成17年]5月伊」,『』アグロナチュラ農業組合とのコラボレーションによりビオリーブス洗剤の発売」との各記載がある。 このほか,2006年(平成18年)2月10日時点での原告のウェブページ(甲31)上,アグロナチュラ農業組合(被告)について詳細な説明があるほか,被告代表者のC の大きな写真や同人の署名,メッセージ等の記載がある。なお,2005年(平成17年)7月17日時点でも,これらの記載(被告についての詳細な説明や,被告代表者の写真,メッセージ等)は,原告が有する,「http://www.bioleaves.jp」とのアドレスのウェブページ上に存在していた(乙7,8。 )q甲30(平成18年2月3日に収集され記録された原告の会社案内に関するウェブページ)には「ご挨拶」の見出しのもと,アグロナ,チュラボディケアシリーズに関する記載があり,その中に「さて,,弊社は元々インテリアを扱う会社ですが・・・「約1年の開発の期」間を経て,世に出る今回のシリーズは,この取り組みの第一弾となります「このプロジェクトのきっかけは私たちのパートナーである日。」- 70 -本人家族が大きなリスクを取ってイタリアピエモンテ州のアクイテルメ市に引っ越し,アグロナチュラ農業組合に入ったことによるものです」との各記載があり,文末には「株式会社イデアインターナショ。 ナル 本人家族が大きなリスクを取ってイタリアピエモンテ州のアクイテルメ市に引っ越し,アグロナチュラ農業組合に入ったことによるものです」との各記載があり,文末には「株式会社イデアインターナショ。 ナルアグロナチュラ事業開発室A」との記載がある。 (イ) 上記認定事実によれば,日本法人である原告は,平成17年1月ころから,イタリア法人である被告農業協同組合の収穫するハーブ等を製品化し日本等で販売する計画を立ち上げ,同年2月ころから商品サンプルを購入して検討を重ね,同年9月1日付けでIBSイタリアーナ社及び()被告との間で独占的販売契約ExclusiveDistributorshipAgreementを締結し,そのころから原告は,被告から大量の商品を購入するようになったが,平成19年3月21日ころ,被告が原告に対し,平成18年2月10日に登録された本件商標はパリ条約に違反する旨の警告文を送付したこと等を契機として,平成19年8月31日の1か月前ころ,原告が被告に対し平成17年9月1日付けの契約関係を終了させる旨の通知をしたことが認められる。 ウ本件への当てはめ商標法53条の2は「登録商標がパリ条約の同盟国,世界貿易機関の,加盟国若しくは商標法条約の締結国において商標に関する権利(商標権に相当する権利に限る)を有する者の当該権利に係る商標又はこれに類似。 する商標であって当該権利に係る商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務を指定商品又は指定役務とするものであり,かつ,その商標登録出願が,正当な理由がないのに,その商標に関する権利を有する者の承諾を得ないでその代理人若しくは代表者又は当該商標登録出願の日前1年以内に代理人若しくは代表者であった者によってされたものであるときは,その商標に関する権利を有する者は,当該 する権利を有する者の承諾を得ないでその代理人若しくは代表者又は当該商標登録出願の日前1年以内に代理人若しくは代表者であった者によってされたものであるときは,その商標に関する権利を有する者は,当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる」と規定していて,同条が適用。 - 71 -されるためには,本件に即していえば,本件商標登録出願がなされた平成17年5月12日の1年前である平成16年5月12日から平成17年5月12日までの間に原告が被告の「代理人」であったことが必要となるところ,前記のとおり,原告は本件商標登録出願後3か月余を経過した平成17年9月1日付けで被告との間で独占的販売契約(ExclusiveDistributorshipAgreement)を締結して,原告が何らかの意味で被告の代理人となったことは認められるが,それ以前は,被告から顧客として商品サンプルを購入して上記契約を締結するかどうかを検討する期間であったと認めることができる(原告が被告から商品を業として大量に購入するようになったのは,前記のとおり上記契約締結後である。 ),,「」,確かに原告は自らの会社案内に関するウェブページの沿革欄に平成17年1月に被告と業務提携をした旨記載している(甲29)が,他方,平成17年5月2日付けの日経MJ新聞(甲53)では,原告とビオリーブス社(被告ではない)が販売代理店契約を締結した旨記載されていて,ウェブページ上の「被告との業務提携」との記載が誤りであったとみる余地もあり,その他前記イの事実関係に照らすと,上記ウェブページの記載は,原告が被告の「代理人」となったのは平成17年9月1日以降であるとする前記認定を左右するものではない。 そうすると,本件商標登録出願がなされた平成17年5月12日より すと,上記ウェブページの記載は,原告が被告の「代理人」となったのは平成17年9月1日以降であるとする前記認定を左右するものではない。 そうすると,本件商標登録出願がなされた平成17年5月12日より1年前以内に原告は被告の「代理人」であったとした審決は誤りであるということになる。 (3) したがって,その余の取消事由について判断するまでもなく,A事件についての原告イデア社の本訴請求は理由がある。 B事件について前記1のとおり,原告は本件商標登録出願がなされた平成17年5月12日より1年前以内に被告の代理人であったとはいえないのであるから,被告の商- 72 -標法53条の2に基づく取消審判請求はすべて不成立とすべきであり,結論第2項において部分的に請求不成立とした審決部分は,B事件におけるアグロナ,,チュラ社の主張の当否について判断するまでもなく結論において相当であり同部分の取消しを求めるアグロナチュラ社のB事件の請求は理由がない。 結論 よって,A事件における原告イデア社の請求を認容し,B事件における被告アグロナチュラ社の請求を棄却することとして,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第1部裁判長裁判官中野哲弘裁判官東海林保裁判官矢口俊哉
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