平成20(行ウ)566 所得税更正処分取消等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成21年8月27日 東京地方裁判所 租税
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判決文本文27,036 文字)

- 1 -主文 原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は,原告の負担とする。 事実 及び理由第1請求 処分行政庁が原告に対し平成19年12月25日付けでした平成18年分の所得税の更正処分のうち分離長期譲渡所得金額1億5534万2820円,納付すべき税額2304万9200円を超える部分を取り消す。 処分行政庁が原告に対し平成19年12月25日付けでした過少申告加算税の賦課決定処分を取り消す。 第2事案の概要本件は,自宅として居住していた所有土地建物を売却し,1棟のマンション中に存する2つの区分建物(不動産登記法2条22号に規定する区分建物をいう。 以下同じ)を取得した原告が,平成18年分の所得税について,2つの区分建。 物が一体として買換特例制度の適用を受けるものとして確定申告をしたところ,処分行政庁から,2つの区分建物のうち同制度の適用を受けるのは一方の区分建物だけで他方の区分建物は同制度の適用を受けないとして更正処分以下本,,(「件更正処分」という)及び過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件賦課決。 定処分」という)を受けたことから,上記各処分(以下「本件各処分」ともい。 う)は買換特例制度に関する法令の解釈適用を誤り,理由付記を欠く違法なも。 のであると主張して,本件更正処分(金額に争いのある部分に限る)及び本件。 賦課決定処分の取消しを求めている事案である。 関係法令の定め租税特別措置法(ただし,平成19年法律第6号による改正前のもの。以下「」。),(,措置法というは同法の委任に基づく租税特別措置法施行令ただし平成19年政令第92号による改正前のもの。以下「施行令」という)の定。 - 2 -めを含め,特定の居住用財産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特 同法の委任に基づく租税特別措置法施行令ただし平成19年政令第92号による改正前のもの。以下「施行令」という)の定。 - 2 -めを含め,特定の居住用財産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例について,以下のように定めている。 (1)措置法31条1項(長期譲渡所得の課税の特例)個人が,その有する土地若しくは土地の上に存する権利(以下「土地等」という)又は建物及びその附属設備若しくは構築物(以下「建物等」とい。 う)で,その年1月1日において所有期間(当該個人がその譲渡をした土。 地等又は建物等をその取得(建設を含む)をした日の翌日から引き続き所。 有していた期間として政令で定める期間をいう(同条2項。以下同じ))。 が5年を超えるものの譲渡をした場合には,当該譲渡による譲渡所得については,他の所得と区分し,その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(以下「長期譲渡所得の金額」という)に対し,長期譲渡所得の金額の100分。 の15に相当する金額に相当する所得税を課する。この場合において,長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは,同法その他所得税に関する法令の規定の適用については,当該損失の金額は生じなかったものとみなす。 (2)措置法36条の6第1項(特定の居住用財産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例)個人が,平成5年4月1日から平成18年12月31日までの間に,その有する家屋又は土地若しくは土地の上に存する権利で,その年1月1日において所有期間が10年を超えるもののうち,当該個人がその居住の用に供している家屋(当該個人がその居住の用に供している期間として政令で定める期間が10年以上であるものに限る)で政令で定めるもののうち国内にあ。 るもの等(以下「譲渡資産」という)の譲渡をした場合において,平成5 (当該個人がその居住の用に供している期間として政令で定める期間が10年以上であるものに限る)で政令で定めるもののうち国内にあ。 るもの等(以下「譲渡資産」という)の譲渡をした場合において,平成5。 年4月1日(当該譲渡の日が平成7年1月1日以後であるときは,当該譲渡の日の属する年の前年1月1日)から当該譲渡の日の属する年の12月31日までの間に,当該個人の居住の用に供する家屋又は当該家屋の敷地の用に- 3 -供する土地若しくは当該土地の上に存する権利で,政令で定めるもののうち国内にあるもの(以下「買換資産」という)の取得をし,かつ,当該取得。 の日から当該譲渡の日の属する年の翌年12月31日までの間に当該個人の居住の用に供したとき,又は供する見込みであるときは,当該個人がその年又はその年の前年若しくは前々年において措置法31条の3第1項,35条1項,36条の2,36条の5,41条の5又は41条の5の2の規定の適用を受けている場合を除き,当該譲渡資産の譲渡による収入金額が当該買換資産の取得価額以下である場合にあっては当該譲渡資産の譲渡がなかったものとし,当該収入金額が当該取得価額を超える場合にあっては当該譲渡資産のうちその超える金額に相当するものとして政令で定める部分の譲渡があったものとして,上記(1)の規定を適用する。 (3)施行令24条の5第1項1号(買換資産の要件)上記(2)の個人の居住の用に供する家屋で政令で定めるものは,次に掲げる家屋(建築後使用されたことのある耐火建築物(登記簿に記録された当該家屋の構造が鉄骨造,鉄筋コンクリート造,鉄骨鉄筋コンクリート造その他の財務省令で定めるものである建物をいう)である場合には,その取得の。 日以前25年以内に建築されたもの又は建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定若しくは国土 ト造,鉄骨鉄筋コンクリート造その他の財務省令で定めるものである建物をいう)である場合には,その取得の。 日以前25年以内に建築されたもの又は建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定若しくは国土交通大臣が財務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る)であるとする。 。 ア1棟の家屋の床面積のうち当該個人が居住の用に供する部分の床面積が280m以下で,かつ,50m以上であるもの(同号イ) イ1棟の家屋のうちその独立部分を区分所有する場合には,その1棟の家屋でその構造上区分された数個の部分を独立して住居その他の用途に供することができるもののその部分の床面積のうち当該個人が居住の用に供する部分の床面積が280m以下で,かつ,50m以上であるもの(同 - 4 -号ロ)(4)施行令24条の5第6項において読み替えて準用される施行令24条の2第9項(以下「読替え後の施行令24条の2第9項」という(買換資。)産の範囲)買換資産の範囲については,前記(2)に定めるもののほか,次に定めるところによる。 ア前記(2)の個人が取得をする家屋(当該家屋の敷地の用に供する土地又は当該土地の上に存する権利を含む。後記イにおいて同じ)のうちに当。 該個人の居住の用以外の用に供する部分があるときは,その居住の用に供する部分に限り,買換資産に該当するものとする(同項1号。 )イ前記(2)の個人が,平成5年4月1日(前記(2)の譲渡の日が平成7年1月1日以後であるときは,当該譲渡の日の属する年の前年1月1日)から当該譲渡の日の属する年の12月31日までの間に,二以上の家屋の取得をする場合において,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住 は,当該譲渡の日の属する年の前年1月1日)から当該譲渡の日の属する年の12月31日までの間に,二以上の家屋の取得をする場合において,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住の用に供するときは,当該一の家屋に限り,買換資産に該当するものとする(同項2号。 ) 前提事実(争いのない事実,顕著な事実並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実等)(1)当事者等原告は,原告の母であるAの子として大正▲年▲月▲日に出生し,原告の長女はBであり,Bの夫はCである(以下,BとCの両名を「B夫妻」という(乙11,13,14)。)。 (2)本件譲渡建物の譲渡に至る経緯アAは,昭和24年7月4日,東京都目黒区α×番8所在の宅地(土地地積398.94m(平成18年3月23日錯誤を原因とする更正登記前 は402.21m。以下「本件譲渡土地」という)につき,昭和24)。 - 5 -年4月7日払下を原因とする所有権移転登記をした(甲2の1)。 イAは,昭和33年5月23日,本件譲渡土地上に存する家屋番号を×番2とする建物(床面積90.61m。以下「本件譲渡建物」といい,本 件譲渡土地と併せて「本件譲渡資産」という)につき,所有権保存登記。 をした(甲2の2)。 ウ原告は,平成▲年▲月▲日,本件譲渡資産をAから相続により承継し,本件譲渡資産につき,同日相続を原因とする所有権移転登記をした(甲。 2の1・2)エ原告は,長女Bを代理人として,平成17年11月12日,株式会社D(以下「D」という)に対し,本件譲渡資産を代金3億0940万円で。 売却した(甲1)。 オ本件譲渡土地については,平成18年2月3日,同日売買を原因とする原告からDへの所有権移転登記がされ,また,本件譲渡建物について し,本件譲渡資産を代金3億0940万円で。 売却した(甲1)。 オ本件譲渡土地については,平成18年2月3日,同日売買を原因とする原告からDへの所有権移転登記がされ,また,本件譲渡建物については,同月22日,同月17日取毀を原因として所有権保存登記が閉鎖された。 (甲2の1・2)(3)各区分建物の取得の経緯ア原告は,E株式会社ほか10社(以下「Eほか10社」という)が建設。 した東京都世田谷区β所在のマンションF×棟(以下「本件マンション」という)の区分建物である××号室(以下「本件××号室」という)。 。 及び○○号室(以下「本件○○号室」といい,両室を「本件各居室」ともいう)の売買契約及び同契約に係る変更契約を,いずれも平成17年1。 1月15日付けで締結した。なお,両室は,いずれも居住面積が88.43mであり,本件マンションに設置された同一のエレベーターに,本件 ××号室は×階で,本件○○号室は○階で隣接する位置に所在しており,代金はそれぞれ6910万円(××号室)及び6990万円(○○号室)であった(甲3の1・2,同4の1・2)。 - 6 -イ本件Fの管理会社である株式会社G(以下「G」という)は,原告に。 対し,平成17年12月20日付けで本件○○号室の鍵6本を,平成18年2月4日付けで本件××号室の鍵6本を,それぞれ引き渡した(乙1。 0,12)ウ本件○○号室については,平成17年12月20日売買を原因とし,また,本件××号室については,平成18年2月4日売買を原因とし,いずれも同月23日付けで,Eほか10社から原告への持分全部移転登記がされた(甲4の1・2)。 (4)原告及びB夫妻の生活状況等アCは,平成17年12月27日,世田谷区長に対し,栃木県今市市(当時)から本件○○号室へ同日付けで転 から原告への持分全部移転登記がされた(甲4の1・2)。 (4)原告及びB夫妻の生活状況等アCは,平成17年12月27日,世田谷区長に対し,栃木県今市市(当時)から本件○○号室へ同日付けで転居したとする住民登録の異動届を提。 ,,,,出したまた原告及びBは平成18年2月10日世田谷区長に対し本件譲渡資産から本件××号室へ同月6日付けで転居したとして,Bを世帯主とする住民登録の異動届を提出した(乙11,13)。 イBは,平成18年3月3日,Cとの婚姻の届出をし,戸籍上,筆頭者はC,本籍は東京都世田谷区γ×番と記載されている(乙14)。 ウBは,平成18年8月25日付けで,不動産の売買,賃貸,管理及びそれらの仲介を主たる業務とするH株式会社(以下「H」という)を設立。 して代表取締役に就任し,原告及びCはいずれも取締役に就任した(乙。 15)(5)確定申告原告は,平成19年2月19日,処分行政庁に対し,本件譲渡資産に係る譲渡所得の金額の計算上,本件××号室及び本件○○号室のいずれも措置法36条の6第1項に規定する買換資産に当たることを前提として,両室に同項を適用した内容の平成18年分の所得税の確定申告書(以下「本件確定申告書」という)を提出し,分離長期譲渡所得金額を1億5534万282。 - 7 -0円,申告納税額を2304万9200円とする申告を行い,同額を納付した(甲5,乙1)。 (6)本件各処分処分行政庁は,平成19年12月25日,原告に対し,別紙1「課税処分等の経緯」の「更正処分等」欄記載のとおり,平成18年度分の所得税について,更正後の納税額を3276万9800円とする本件更正処分をし,過少申告加算税を97万2000円とする本件賦課決定処分をした(甲6)。 なお,本訴において被告が主張す 平成18年度分の所得税について,更正後の納税額を3276万9800円とする本件更正処分をし,過少申告加算税を97万2000円とする本件賦課決定処分をした(甲6)。 なお,本訴において被告が主張する本件更正処分及び本件賦課決定処分の根拠及び計算は,別紙2「課税の根拠及び計算」記載のとおりであり,本件××号室のみが措置法36条の6第1項に規定する買換資産に当たることを前提としている。 (7)不服申立てア原告は,平成20年2月13日,本件更正処分及び本件賦課決定処分を不服として,処分行政庁に対し,異議申立てをしたが,処分行政庁は,同年5月12日,異議申立てを棄却する旨の決定をした(甲7)。 イ原告は,平成20年6月9日,本件更正処分及び本件賦課決定処分を不服として,国税不服審判所長に対し,審査請求をした(裁決はいまだされていない(甲8)。)。 (8)本件訴えの提起原告は,平成20年9月26日,本件更正処分(金額に争いのある部分に限る)及び本件賦課決定処分の各取消しを求めて本件訴えを提起した。(顕。 著な事実) 争点 (1)本件各居室の「買換資産」該当性(2)理由付記の要否 争点に関する当事者の主張の要旨- 8 -(1)争点(1)(本件各居室の「買換資産」該当性)についてア被告の主張の要旨いわゆる買換特例制度は,地価高騰等の弊害を避けつつ,住み替えによる居住水準の向上を支援するという住宅政策を実現するため,住宅政策上支援の対象としてふさわしいものとするための適用要件を付して,買換資産の範囲を限定している。そして「二以上の家屋の取得をする場合にお,いて,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住の用に供するときは,当該一の家屋に限り,買換資産に該当する(読」替え後の施行令24条の2 二以上の家屋の取得をする場合にお,いて,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住の用に供するときは,当該一の家屋に限り,買換資産に該当する(読」替え後の施行令24条の2第9項2号)ところ,譲渡資産の譲渡者(以下「特例適用譲渡者」という)が物理的に独立した二以上の家屋を取得し。 た場合に,当該二以上の家屋が全体として措置法36条の6に規定する居住の用に供する「一の家屋」とみることを許容することができるのは,いわゆる離れ屋,隠居部屋,子供の勉強部屋,車庫,物置等の居住の用に供するに足りる機能を具備する主たる家屋に従属すべき機能を持つ家屋に限定されるべきで,その判断に当たっては,建物の規模,構造,間取り,設備,各建物間の距離等の客観的状況を重視すべきであり,特例適用譲渡者及びその家族の使用状況等の主観的事情は重視すべきでない。 本件においては,本件××号室と本件○○号室は,その規模,構造等からみて,それぞれ独立・別個の居住用住宅であるし,原告らの生活状況も各区分建物で独立したものとなっているから,両者を一体として「一の家屋」に該当するとみることはできず,本件××号室のみが「買換資産」として買換特例制度の適用対象に該当する。 イ原告の主張の要旨本件各居室については,①原告は,本件××号室の居住面積が狭小であることから,併せて本件○○号室を購入したこと,②原告は,高齢である上,介護保険制度の要支援2の認定を受け,○等に罹患しており,また,- 9 -,,リハビリ等のためB夫妻と一緒に生活して支援を受ける必要があるなどB夫妻とは独立に生活を営むことができず,B夫妻と一の世帯として生活しなければならない事情があること,③原告及びB夫妻は,本件各居室の間を日常的に相互に往来し,食事や起臥を共にするなど,本件各居室が B夫妻とは独立に生活を営むことができず,B夫妻と一の世帯として生活しなければならない事情があること,③原告及びB夫妻は,本件各居室の間を日常的に相互に往来し,食事や起臥を共にするなど,本件各居室が一つの部屋であるのと同様の生活を送っていること,④Bの住民登録が本件××号室に,Cの住民登録が本件○○号室に,各別にされていることの各事情によれば,原告及びB夫妻において両室が一体として使用され「一,の家屋」となっているものというべきである。 ,,,このように本件××号室と本件○○号室は原告及びB夫妻にとって一つの家族,一つの世帯により,両室が一体として一つの部屋とされている事情があるから,両室を一体として「一の家屋」としての「買換資産」に該当するとみるべきである。 (2)争点(2)(理由付記の要否)についてア被告の主張の要旨更正通知書に更正の理由を付記しなければならないのは,青色申告書を提出した居住者に対する更正に限られており(所得税法155条2項,)白色申告に対する更正とはその取扱いを異にしている。青色申告以外に係る更正通知書に理由の記載を要求していない所得税法につき,理由の記載を手続上の要件とするかどうかは立法府にゆだねられていると解すべきであるから,憲法31条違反の問題は生じないし,理由付記を要求する法令もないから,本件各処分に理由付記がなかったとしても法令違反はない。 イ原告の主張の要旨本件各処分(本件更正処分及び本件賦課決定処分)は,原告に対する不,。 利益処分としての課税処分であるがその通知書には理由付記がなかったこのように理由付記がないままに不利益処分をすることは,法の支配の不可欠の要素である憲法31条の定める適正手続の要請に違反する。 - 10 -したがって,不利益処分としての課税処分につき理由付記を要 このように理由付記がないままに不利益処分をすることは,法の支配の不可欠の要素である憲法31条の定める適正手続の要請に違反する。 - 10 -したがって,不利益処分としての課税処分につき理由付記を要しないことを許容している国税通則法74条の2第1項の規定は法令違憲である。 また,国税通則法の上記規定が違憲でないとしても,本件各処分は,理由付記がされていないから,適用違憲ないし違法である。 第3当裁判所の判断 争点(1)(本件各居室の「買換資産」該当性)について(1)本件において,措置法36条の6第1項の適用上,読替え後の施行令24条の2第9項2号所定の「二以上の家屋の取得をする場合において,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住の用に供するとき」に該当するものとして,本件各居室の一方のみが当該「一の家屋」として買換資産に該当するかあるいは本件各居室の双方が一体で一「」,,「の家屋」として「買換資産」に該当するかについて,①被告は,原告が主としてその居住の用に供する家屋は,本件××号室のみであって,これと本件○○号室とを一体として一の家屋とみることはできないから,本件××号室のみが買換資産に該当する旨主張し,②原告は,本件××号室及び本件○○号室は,原告及びB夫妻にとっては,両室が一体として使用され,一の家屋となっているから,いずれも買換資産に該当する旨主張する。 そこで,以下,措置法36条の6の買換特例制度及びその適用範囲の限定の趣旨等(後記(2) ,読替え後の施行令24条の2第9項2号の要件の判)()「」()断基準後記(3)及び本件各居室の買換資産該当性後記(4)及び(5)について,順次検討する。 (2)前記前提事実,証拠(乙39ないし41)及び弁論の全趣旨によ )()「」()断基準後記(3)及び本件各居室の買換資産該当性後記(4)及び(5)について,順次検討する。 (2)前記前提事実,証拠(乙39ないし41)及び弁論の全趣旨によれば,措置法36条の6の買換特例制度及びその適用範囲の限定の趣旨等について,以下の事実が認められる。 ア居住用財産を譲渡した場合の譲渡所得の課税の特例制度は,昭和63年以前から存在したものであるが,同年の税制改正において,不動産価格の- 11 -,,高騰の抑制不動産に関する需要の適正化及び供給の円滑化等の観点から原則として廃止された。 しかし,その後,円滑な住み替えを促進するために一定の特例制度を認める必要性があるとの議論が再び喚起され,最終的には,不動産政策等との整合性を図りつつ,住み替えによる居住水準等の向上を図るため,平成5年に買換特例制度を復活させることとされ,同年の措置法の改正(平成5年法律第10号)により措置法36条の6の規定が新設され,特定の居住用財産について買換特例制度が再び創設された。 (以上につき,乙39ないし41)イこのように,措置法36条の6は,上記アの経緯を踏まえ,住み替えによる居住水準の向上等を図るという住宅政策上の観点から,新たに,特定の居住用財産を譲渡した場合の買換え又は交換の際に一定の課税上の優遇措置である特例制度として創設されたものである。 もっとも,上記特例制度を無制限に許容すると,高額な居住用財産を買い換えることにより買い換えた不動産の価格を高騰させる現象を惹起することから,その特例が適用されることによって再び不動産価格の高騰等の弊害が惹起されることのないように,その適用範囲について一定の要件を設け,住宅政策上,支援の対象としてふさわしい不動産に限り買換資産とすることとされた。すなわち,当該 よって再び不動産価格の高騰等の弊害が惹起されることのないように,その適用範囲について一定の要件を設け,住宅政策上,支援の対象としてふさわしい不動産に限り買換資産とすることとされた。すなわち,当該制度の適用に当たっては,譲渡資産である居住用財産の所有期間が10年超のものであることという要件のほかに,①譲渡資産及び買換資産に係る対価の額が適正な価額であること,②譲渡資産の譲渡価額が1億円以下のものであること(その後,いったんは2億円以下に増額されたものの,平成10年法律第23号により金額の要件(上記①の要件を含む)は廃止された,③譲渡者の譲渡家屋におけ。 。)る居住期間が10年以上であること,④買換資産のうち,既存住宅である耐火建築物については新築後の経過年数が20年以内のものであること,- 12 -建物についてはその床面積が50m以上240m以下,土地について はその面積が500m以下のものであること(上記の築後年数及び各面 積の数値は,平成13年政令第141号により,前記第2の1(3)と同様の数値にそれぞれ改正されている)等の要件が設けられ,その要件の中。 には,上記④のように建物等の構造,機能,規模等に着目した要件も含まれている。そして,上記④の要件に関し,複数の建物が存在する場合における床面積の算定方法についても,一棟の家屋については一棟の家屋ごとに,独立部分を区分所有する場合についてはその独立部分ごとに,それぞれ一単位とみて,居住の用に供する家屋の床面積の範囲を判断することとされている(施行令24条の5第1項。 )(以上につき,乙39,41)(3)アそこで,措置法36条の6の買換特例制度の適用対象に関する読替え後の施行令24条の2第9項2号所定の「二以上の家屋の取得をする場合において,当該個人がその取得を 以上につき,乙39,41)(3)アそこで,措置法36条の6の買換特例制度の適用対象に関する読替え後の施行令24条の2第9項2号所定の「二以上の家屋の取得をする場合において,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住の用に供するとき」の要件に該当するか否かを判断する基準について,上記(2)の買換特例制度及びその適用範囲の限定の趣旨等を踏まえて検討するに措置法36条の6及び同条に基づく施行令の規定は上記(2),,のとおり不動産の価格高騰等の弊害を防止しつつ,住み替えによる居住水準の向上等を図るという住宅政策上の観点から,建物等の構造,機能,規模等の客観的な側面に着目した要件を定立し,複数の建物又は区分建物が存する場合には各建物又は各区分建物ごとに上記の要件を当てはめるものと規定するなど,建物の構造,機能,規模等の客観的状況に着目して,税制上の優遇措置を受け得る特例制度の適用範囲を限界付けているものということができる。 イこのような制度の枠組みからすると,買換特例制度の適用範囲の限界を画する要件としての上記「家屋」の個数は,上記要件が設けられた趣旨を- 13 -没却しないように建物の客観的・物理的な事情(構造,機能,規模等)を重視して判断すべきであり,第一次的には,建物の構造,機能,規模,間取り,設備,各建物間の距離等といった客観的状況を考慮して判断されるべき事柄であって,譲渡資産の譲渡者及びその家族による建物の使用状況といった主観的事情は,上記「主としてその居住の用に供するとき」に当たるかの判断において主に考慮されるべき事情であって,上記「家屋」の個数の判断においては,事柄の性質上,副次的に斟酌されるにとどまるものというべきである。 (4)そこで,本件において,読替え後の施行令24条の2第9号所定の 慮されるべき事情であって,上記「家屋」の個数の判断においては,事柄の性質上,副次的に斟酌されるにとどまるものというべきである。 (4)そこで,本件において,読替え後の施行令24条の2第9号所定の「二以上の家屋の取得をする場合において,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住の用に供するとき」に該当するか否かを検,(,,,,,討するに前記前提事実並びに証拠甲4の1・2同7乙7 13,15,17,18ないし20,22の1・2,同24の1,同25の,,,,,),2・3同28 及び弁論の全趣旨を総合すれば以下の事実を認めることができる。 ア本件各居室の客観的状況(ア)本件××号室及び本件○○号室は共に一棟の建物である本件マンション(鉄筋コンクリート造コンクリート屋根・陸屋根19階建)内の×階と○階にそれぞれ位置している区分建物であり,いずれも同一のエレベーターに隣接している。そして,それぞれの居住面積は,いずれも88.43mである(甲4の1・2,乙17)。 (イ)本件××号室及び本件○○号の基本的な間取りは共通するところ,いずれにも,リビング・ダイニング(約16.2帖,洋室1(約9. )0帖,洋室2(約6.7帖,キッチン(約2.8帖,ウォークイン)))クロゼット(2つ,収納室(約1.4帖,玄関,浴室,パウダール))ーム,トイレの各設備が存在する(乙7,9)。 - 14 -イ本件各居室の各使用状況(ア)本件××号室の使用状況(平成19年11月当時)本件××号室の鍵は,平成18年2月4日に原告が受け取っており,,「」,,平成19年11月当時において洋室1は原告が使用するベッドソファー,クローゼット等の家具が備 19年11月当時)本件××号室の鍵は,平成18年2月4日に原告が受け取っており,,「」,,平成19年11月当時において洋室1は原告が使用するベッドソファー,クローゼット等の家具が備えられ,同クローゼットには原告の衣類も収納され,原告が寝室として使用しており「洋室2」は,原,,。 ,告の嗜好に合わせて畳敷の和室に改造され原告が使用していたまた「リビング・ダイニング」は,ダイニングテーブルと応接セットなどが備えられていた(乙28)。 本件××号室の管理費,棟別修繕積立金,団地修繕積立金及び電波障,,,害積立金の契約者名並びに機械式駐車場クリーニングサービス水道電気及びガスの契約者名はいずれも原告となっており,それらの支払方法は,口座振替名義人を原告とする口座振替の方法によって支払われていた(乙19,22の1,同24の1,同25の2,同31)。 そして,本件××号室の水道使用量は,平成18年2月分が3m, 同年3月請求分から平成20年10月請求分までが各2か月分15m3ないし19mであり,同室の電気使用量は,平成18年2月請求分か ら平成20年10月請求分まで,1か月当たり264kWhないし608kWhであり,同室のガス使用量は,平成18年3月請求分から平成20年11月請求分まで,1か月当たり8mないし24mであった(乙2。 2の1,同24の1,同25の2)(イ)本件○○号室の使用状況(平成19年11月当時)本件○○号室の鍵は,平成17年12月20日に原告が受け取っているが,平成18年3月3日のBの結婚を経て,平成19年11月当時において「洋室1」は,Cが使用する木目調の大きなデスクと革張りの,,,,,椅子書棚小さな冷蔵庫椅子1脚及びゴルフセットなどが備えられ- 15 -ク 婚を経て,平成19年11月当時において「洋室1」は,Cが使用する木目調の大きなデスクと革張りの,,,,,椅子書棚小さな冷蔵庫椅子1脚及びゴルフセットなどが備えられ- 15 -クローゼット内にB夫妻が使用する折りたたみ式のベッドが2台置かれ,B夫妻の寝室等として使用されていた「洋室2」は,Cが管理す。 るパソコン2台,プリンター,ファックス及びコピー機が置かれたデスクが設置され,ゴルフセットが置かれており,上記「洋室2」内のクローゼットには,Bが使用する折り畳み式簡易ベッドが1台収納されていた。また「リビング・ダイニング」は,ダイニングテーブルと家具や,書棚のほか,原告が使用する書き物台が置かれていた(乙28)。 本件○○号室は,Cが代表者を務めるI協会の事務所が「洋室2」に設置されているほか,Bが代表取締役を務め,不動産の売買,賃貸,管理及びそれらの仲介並びに書籍の編集,出版業務等を目的とするHの本店事務所として利用されていた。なお,本件○○号室には,原告が専用に使用する部屋はなかった(乙15,28,36)。 また,本件○○号室の管理費・棟別修繕積立金・団地修繕積立金・電波障害積立金及びクリーニングサービスの契約者名は,いずれもBとなっており,それらの支払方法は,口座振替名義人をBとする口座振替の方法によって支払われていた。機械式駐車場は,契約者名がCとなって,。 ,おり平成19年1月以降の口座振替名義人がHとなっていた電気は原告名義で契約されているが,口座振替名義人をHとする口座振替の方法で支払われていた。ガスは,当初はB名義で契約され,平成18年11月からは原告名義での契約とされているが,現金の授受により支払われていた。水道は,同月以降,原告名義で契約されているが,納入通知書払とされていた(乙20, は,当初はB名義で契約され,平成18年11月からは原告名義での契約とされているが,現金の授受により支払われていた。水道は,同月以降,原告名義で契約されているが,納入通知書払とされていた(乙20,22の2,同25の3,同30,32,。 33)そして,本件○○号室の水道使用量は,同年1月請求分から平成20年10月請求分まで,各2か月分20mないし31mであり,同室 の電気使用量は,平成18年1月請求分から平成20年10月請求分ま- 16 -で,1か月当たり602kWhないし1379kWhであり,同室のガス使用量は,平成18年1月請求分から平成20年11月請求分まで,1か月当たり14mないし54mであった(乙22の2,同24の2,同。 25の3)ウ東京都世田谷区の住宅事情平成20年3月27日公表の国勢調査の結果によれば,東京都世田谷区の15階建て以上の共同住宅における1世帯当たりの延面積は69.2m,1世帯当たりの人員は1.8人,1人当たりの延面積は38.5m (いずれも平均値)である(乙37)。 エ住民登録等原告及びBの各住民登録は,いずれも平成18年2月6日付けで,東京都目黒区α×番14号から,本件××号室に転入した旨の登録がされている。 他方,Cの住民登録は,平成17年12月27日付けで,栃木県今市市δ×番地1J×から,本件○○号室に転入した旨の登録がされている。 (以上につき,乙11,13)オ本件譲渡資産の使用状況原告は,昭和11年9月30日より,東京都目黒区εに居住していた。 その後,原告は,夫であるK及びBと3人で生活していたが,平成▲年▲月▲日にKが死亡した後は,Bと2人で生活していた。もっとも,Bは,平成15年の夏から平成17年の暮れまでの約2年半は,平日を栃木県の,。(,ゴルフ K及びBと3人で生活していたが,平成▲年▲月▲日にKが死亡した後は,Bと2人で生活していた。もっとも,Bは,平成15年の夏から平成17年の暮れまでの約2年半は,平日を栃木県の,。(,ゴルフ場で過ごし週末を本件譲渡建物で過ごす生活をしていた甲7乙35,36),,,本件譲渡資産については平成18年2月3日同日売買を原因として原告からDに対する所有権移転登記がされている(甲2の1・2)。 (5)前記前提事実及び上記(4)の認定事実を踏まえ,以下,本件各居室の「買- 17 -換資産」該当性について検討する。 ア本件各居室の客観的状況上記(4)のとおり,本件××号室及び本件○○号室は,それぞれ,本件マンションという一棟の建物内の区分建物であり,玄関,浴室,パウダー,,,()ルームトイレキッチンのほかリビング・ダイニングほか洋室2室に加え,収納室等も具備し,各部屋ごとに家屋としての機能が独立して備わっているところ,それぞれの居住面積はいずれも88.43mであっ て,本件各居室が位置する東京都世田谷区における15階建て以上の共同住宅の1世帯当たりの延面積(69.2m)及び同1人当たりの延面積 (38.5m)と比較すると,十分な広さ,部屋数,設備及び独立した 家屋としての機能を有しているといえる。なお,本件譲渡建物は,延床面積90.61mであり,本件××号室ないし本件○○号室のいずれか一 方と比較しても,約2m程度しか広さに違いがない。 また,本件××号室及び本件○○号室は,本件マンション内において,同一のエレベーターの×階及び○階の各出入口にそれぞれ隣接しているから,このエレベーターを利用することで相互の移動を比較的容易に行うことが可能ではあるが,その際には,相互の移動には,エレベーター及び廊 一のエレベーターの×階及び○階の各出入口にそれぞれ隣接しているから,このエレベーターを利用することで相互の移動を比較的容易に行うことが可能ではあるが,その際には,相互の移動には,エレベーター及び廊下という本件マンションの共有部分を通行せざるを得ないし,両室の間には,△階に原告らとは無関係の居室も存在するのであって,両室が物理的ないし機能的に一体とはいい難い。 そうすると,本件××号室及び本件○○号は,その構造,機能,規模,間取り,設備,各建物間の距離等といった客観的状況からすれば,それぞれが単体において「一の家屋」を構成する二の家屋としての客観的実体を有しているというべきである。 イ本件各居室の使用状況(ア)本件××号室の使用状況(平成19年11月当時)- 18 -本件××号室の2つの「洋室」は,それぞれ,原告が使用するベッド・ソファーや原告の衣類を収納するクローゼット等の家具が設置されて原告の寝室として使用され,あるいは,原告の嗜好に合わせた和室への,,改装が行われて原告の使用に供されている上本件××号室については管理費等,駐車場,クリーニング及び水道・電気・ガスの各種費用についても原告自身が管理・支払を行っており,原告が全体にわたって居住の用に供している状況がうかがわれるのであって,原告の生活の本拠として使用されていたものと認めるのが相当である。 他方,本件××号室には,B夫妻が日常的に必要とする物品はほとんどみられないから(後記(イ)のとおり本件○○号室には多くみられる,B夫妻が一定の頻度で本件××号室を訪ねて原告の生活の支援。)及び原告との交流をしていたとしても,本件××号室がB夫妻の生活の本拠として使用されていたとまで認めることはできない。 (イ)本件○○号室の使用状況(平成19年11月当時)本件○○号室 支援。)及び原告との交流をしていたとしても,本件××号室がB夫妻の生活の本拠として使用されていたとまで認めることはできない。 (イ)本件○○号室の使用状況(平成19年11月当時)本件○○号室の2つの「洋室」は,それぞれ,B夫妻の使用するベッド等が設置されて同夫妻の寝室として使用され,あるいは,デスク,パソコン等が設置され,Cが代表者を務めるI協会の事務所ないしBが代表取締役を務めるHの事務所として使用されているほか,管理費等及びクリーニングの契約者名及び口座振替名義人がB,駐車場の契約者名がCとされ,駐車場の使用料及び電気料金の口座振替名義人がHとされているのであり,その使用態様の決定・管理もB夫妻によりされているとみることができるから,本件○○号室は,B夫妻が全体にわたって居住及び執務の用に供している状況がうかがわれるのであって,他にB夫妻の生活の根拠の存在もうかがわれない以上,B夫妻の生活の本拠として使用されていたと認めるのが相当である。 他方,前記(4)ア及びイのとおり,本件各居室の基本的設備が同一で- 19 -あるにもかかわらず,水道・電気・ガスの使用量に大きな差異が認めら,,れることからすると両室の居住者数に差異があるとうかがえるところ本件○○号室の「リビング・ダイニング」には原告が使用する書き物台が存するものの,これ以外に同室に原告が使用する物品の存在をうかがうことはできず,同室内に原告が専用に使用する部屋の存在は認められないから,原告が一定の頻度で同室を訪ねてB夫妻と交流をして生活の支援を受けていたとしても,原告が同室を生活の本拠として使用していたとまで認めることはできない。 ウ小括前記(3)のとおり,措置法36条の6の買換特例制度の適用対象に関する読替え後の施行令24条の2第9項2号所定の「二以上の家 同室を生活の本拠として使用していたとまで認めることはできない。 ウ小括前記(3)のとおり,措置法36条の6の買換特例制度の適用対象に関する読替え後の施行令24条の2第9項2号所定の「二以上の家屋の取得をする場合において,当該個人がその取得をした家屋のうちの一の家屋を主としてその居住の用に供するときの要件に該当するか否かについて(ア)」,買換特例制度の適用範囲の限界を画する要件としての上記「家屋」の個数は,第一次的には,建物の構造,機能,規模,間取り,設備,各建物間の距離等といった客観的状況を考慮して判断されるべき事柄であり,譲渡資産の譲渡者及びその家族による建物の使用状況といった主観的事情は,上記「家屋」の個数の判断においては,副次的に斟酌されるにとどまるもの,,というべきであるところ①前記アの本件各居室の区分建物としての構造機能,規模,間取り,設備,各建物間の距離等といった客観的状況を考慮すれば,本件各居室は,いずれも,個別に居宅として販売対象となり得る構造,機能,規模,間取り,設備等を備えており,各居室間の距離等に照らしても,客観的に独立性の高い二つの区分建物であるということができ,「」,,るから一の家屋ではなく二の家屋であると認めるのが相当であり②前記イの原告及びB夫妻の本件各居室の使用状況も,原告は本件××号室を生活の本拠とし,B夫妻は本件○○号室を生活の本拠としていると認- 20 -められ,相互に往来はあるものの,独立した生活がうかがわれるので,この使用状況を副次的に斟酌しても,家屋の個数に関する上記①の第一次的な判断が左右されるものとは解されないし,また,(イ)前記アの客観的状況及び前記イの使用状況を総合考慮すれば,原告は本件各居室のうち本件「」,××号室のみを主としてその居住の用に供 の第一次的な判断が左右されるものとは解されないし,また,(イ)前記アの客観的状況及び前記イの使用状況を総合考慮すれば,原告は本件各居室のうち本件「」,××号室のみを主としてその居住の用に供するものと認められるので本件は,読替え後の施行令24条の2第9項2号所定の要件に該当し,措置法36条の6の適用上,本件××号室のみが「買換資産」に該当し,本件○○号室は「買換資産」に該当しないものと認めるのが相当である。 なお,客観的に独立性が高い二つの建物又は区分建物を併せて購入する場合に税制上の優遇を適用することは,不動産の投機性を生む契機につながり,不動産価格の高騰を惹起して買換特例制度の趣旨に抵触するおそれがあるので,本件××号室を生活の本拠とする原告と本件○○号室を生活の本拠とするB夫妻との間に相互に往来があるとしても,その一事をもって,上記弊害のおそれを超えて,殊更に両室を一体として評価しなければならない事情があるとは認められず,前記アの客観的状況及び前記イの使用状況のいずれの観点からも,両室を一体と評価して「一の家屋」とみることはできないというべきである。 したがって,本件において,措置法36条の6の適用上「買換資産」,に該当するのは本件××号室のみであり,本件○○号室はこれに該当しない。 (6)原告の主張についてア(ア)原告は,本件××号室の居住面積が狭小であることから,併せて本件○○号室を購入したのであって,両室を一体として利用していた旨主張する。 (イ)しかしながら,前記(5)アのとおり,本件××号室の居住面積は,本件××号室等が所在する東京都世田谷区の同種建物における平均と比- 21 -較しても決して狭小とはいえないし,原告がBと2人で生活していた本件譲渡建物の延べ床面積が約90mであったことからすると,原告 ×号室等が所在する東京都世田谷区の同種建物における平均と比- 21 -較しても決して狭小とはいえないし,原告がBと2人で生活していた本件譲渡建物の延べ床面積が約90mであったことからすると,原告が Bの結婚まで同人と2人で生活する上では,本件譲渡建物と比較して本件××号室が狭小ということはできない。また,Bの結婚後の生活については,前記(5)イのとおり,本件××号室を原告が生活の本拠とし,本件○○号室をB夫妻が生活の本拠とした上で,相互に交流しながら生活を続けていたものであり,原告が,Bの結婚後,本件譲渡建物に代えて本件××号室に1人で(2階上の居室に居住するB夫妻の支援を得ながら)生活する上でも,本件譲渡建物と比較して本件××号室が狭小ということはできない。そして,本件各居室の客観的状況及びその使用状況に照らし,本件××号室のみが主として原告の居住の用に供する「一の家屋」に該当するものと認められる以上,原告が本件××号室に加えて本件○○号室を購入した動機の一つが,Bの結婚後も本件譲渡建物と,,同程度の居室空間を維持することにあったとしてもその一事をもって直ちに両室が一体として使用されていたとまでは認め難く,上記(5)ウの判断が左右されるものとは解されない。 イ(ア)原告は,高齢である上,介護保険制度の要支援2の認定を受け,○等に罹患しており,また,リハビリ等のため,B夫妻と一緒に生活して支援を受ける必要があるなど,B夫妻とは独立に生活を営むことができず,B夫妻と一の世帯として生活しなければならない事情がある旨主張する。 (イ)しかしながら,行政処分の違法性判断の基準時は処分時であると解されるところ(最高裁昭和25年(オ)第220号同27年1月25日第),()二小法廷判決・民集6巻1号22頁参照処分行政庁玉川 しかしながら,行政処分の違法性判断の基準時は処分時であると解されるところ(最高裁昭和25年(オ)第220号同27年1月25日第),()二小法廷判決・民集6巻1号22頁参照処分行政庁玉川税務署長による本件各処分は平成19年12月25日付けでされているのであって,原告が○,○,○及び○により歩行が困難である旨の平成20年8- 22 -月8日付けの医師の診断(甲13)及びこれを前提とした以後のリハビリは,いずれも処分後の事情であって,処分の違法性を基礎付ける事情となり得るものではない。 (ウ)また,原告が認定を受けた「要支援2」の位置付けは,東京都世田谷のホームページに掲載されている要介護・要支援状態区分一覧乙「」(34)によれば「社会的支援を必要とする状態。日常生活能力が要支,援1よりわずかに低下した状態」が該当する例であるとされ「部分的,な介護を必要とする状態。立ち上がりや片足で立つ事などに何らかの支えを必要とする。身だしなみや居室の掃除など身の回りの世話に一部介助が必要」な状態が該当する例とされる「要介護1」の区分に至っていないものと認められる(乙34。そうすると,要支援2の認定を受け)た原告は,日常生活の一部に介助が必要であるとはいえるものの,いまだ常時介護を必要とする状況にはないから,特別地方公共団体等が実施する居宅サービス等の予防給付サービス等を利用して,自立した日常生活を営むことが可能な状態にあったといえる。 そして,平成17年の暮れまで,Bは,平日は栃木県のゴルフ場において過ごし,週末のみ本件譲渡資産で原告と過ごしていたものであり,Bが原告と本件譲渡資産で同居していた当時から,Bが原告の介助やリハビリのために行動範囲を制限することはなかったし,平成19年11月の時点では,原告は,起臥寝食に手 で原告と過ごしていたものであり,Bが原告と本件譲渡資産で同居していた当時から,Bが原告の介助やリハビリのために行動範囲を制限することはなかったし,平成19年11月の時点では,原告は,起臥寝食に手すり等の補助が要らない状態であった(乙28)のであって,その後,本件各処分時までの間に原告の健康状態が急変したことをうかがわせる事情もない以上,少なくとも,本件各処分の時点においては,日常生活の基本的動作についてBの常時介護を必要とする客観的状態にはなかったというべきである。 したがって,原告がB夫妻と一の世帯として生活する必要性として主張する○等の原告の身体的状況は,本件各処分後の事情であるから本件- 23 -各処分の適法性を左右するものではないし,また,要支援2の認定に係る原告の身体的状況も,原告が自立した日常生活を営むことが不可能ないし著しく困難な状態に至っていたとはいえないのであるから,本件各処分の当時,前記(5)イのとおり,本件××号室を原告が生活の本拠とし,本件○○号室をB夫妻が生活の本拠とした上で,Bが本件××号室との往来を続けており,その目的が原告の介助を含むものであったとしても,そのことによって,直ちに両室が一体として使用されていたとまでは認め難く,上記(5)ウの判断が左右されるものとは解されない。 ウ(ア)原告は,(a)原告が日中は本件○○号室で本を読んだり,習字の練習などをしていること,(b)通常は,食事はBが作って原告ら3名で食事を共にしていること,(c)B夫妻が1週間のうち少なくとも一度は本件××号室中の部屋において起居することなどを主張し,原告及びB夫妻は,日常的に本件××号室と本件○○号室の間を相互に往来して,これらが一つの部屋であるのと同様の生活を送っている旨主張する。 (イ)しかしながら,原告が主張する することなどを主張し,原告及びB夫妻は,日常的に本件××号室と本件○○号室の間を相互に往来して,これらが一つの部屋であるのと同様の生活を送っている旨主張する。 (イ)しかしながら,原告が主張する内容のうち,往来等の頻度については何らこれを裏付ける客観的な証拠がなく,また,その点を措くとしても,原告が主張する内容は,原告の生活の本拠が本件××号室に加えて本件○○号室にも認められる根拠となったり,B夫妻の生活の本拠が本件○○号室に加えて本件××号室にも認められる根拠となるものでもないというべきであり,前記(5)イのとおり,本件××号室及び本件○○号室の客観的状況を踏まえ,本件××号室が原告の生活の本拠とされ,本件○○号室がB夫妻の生活の本拠とされていることに照らすと,原告の主張に係る相互の往来等が認められるとしても,そのことによって,直ちに両室が一体として使用されていたとまでは認め難く,上記(5)ウの判断が左右されるものとは解されない。 エ(ア)原告は,Bの住民登録が本件××号室に,Cの住民登録が本件○○- 24 -号室に,各別にされていることをもって,両室が一体として使用され,「一の家屋」となっていることの徴表である旨主張する。 (イ)しかしながら,届出の形式的審査に基づく住民登録の登録内容は必ずしも実際の居住関係を反映するものではなく,本件各居室の実際の居,,,住関係は前記(5)イのとおり本件××号室を原告が生活の本拠とし本件○○号室をB夫妻が生活の本拠としていると認められる(原告の住民登録が本件××号室に,Cの住民登録が本件○○号室にされていることは,上記の実体に符合しているものともいえる)以上,夫婦である。 BとCが各別に住民登録をしていることの一事をもって,直ちに,両室が一体として使用されていたとは認め難く, 件○○号室にされていることは,上記の実体に符合しているものともいえる)以上,夫婦である。 BとCが各別に住民登録をしていることの一事をもって,直ちに,両室が一体として使用されていたとは認め難く,各住民登録先を併せて「一の家屋」と認め得るとも解し難く,前記(5)ウの判断が左右されるものとは解されない。 オ(ア)原告は,被告担当者による原告及びBからの聴取に当たって,先入観に基づく恣意的な調査が行われるなど,不当な調査が行われ,乙28の聴取書の記載の一部につき,調査の過程で事実誤認がされた旨主張する。 (イ)しかしながら,被告担当者による原告及びBからの聴取の際には,原告が依頼した税理士が立ち会っていた(乙28)のであるから,仮に税務の専門家としての観点から是認できない状況に至っていたとすれ,,,ば当然当該税理士から抗議がされるなどしていたはずであるところ本件においては,そのような事情は全くうかがわれない以上,この点に,,,関する原告の主張は理由がなく他に本件の調査の手続・過程につき前記(4)及び(5)の認定・判断を左右するような事情の存在をうかがわせる事実を認めるに足りる証拠はない。 カ原告のその余の主張も,それによって前記(4)及び(5)の認定・判断が左右されるものとは認められない。 - 25 -(7)小括以上のとおり,本件××号室及び本件○○号室を一体と評価して「一の家屋」とみることはできず,原告の取得した二の家屋である両室のうち,原告が生活の本拠として使用している本件××号室のみが,読替え後の施行令24条の2第9項2号にいう「一の家屋」であって「主としてその居住の用に供する」ものとして,措置法36条の6の買換特例制度の適用を受ける「買換資産」に該当し,本件○○号室はこれに該当せず,同制度の適用を受けない 項2号にいう「一の家屋」であって「主としてその居住の用に供する」ものとして,措置法36条の6の買換特例制度の適用を受ける「買換資産」に該当し,本件○○号室はこれに該当せず,同制度の適用を受けないものというべきである。 争点(2)(理由付記の要否)について,,(1)原告は本件各処分は原告にとっての不利益処分であるにもかかわらず国税通則法74条の2第1項は,理由付記をしないで当該処分をすることを許容しているのであって,同項の規定は憲法31条に違反する法令違憲であり,また,仮に同項の規定が法令違憲でないとしても,理由付記を欠く本件各処分は適用違憲ないし違法である旨主張する。 これに対し,被告は,更正通知書に更正の理由を付記しなければならないのは,青色申告書を提出した居住者に対する更正に限られているところ(所得税法155条2項,青色申告以外に係る更正通知書に理由の記載を要求)していない所得税法につき,理由付記を手続上の要件とするかどうかは立法府にゆだねられていると解すべきであるから,憲法31条違反の問題は生じないし,理由付記を要求する法令もないから,本件各処分に理由付記がなかったとしても法令違反はない旨主張している。 (2)課税処分に係る理由付記の要否については,憲法に明文の規定が存在するものではなく,どの範囲の課税処分に理由付記が必要とされるかは税法の定めにゆだねられているところ,所得税法は,通常の更正処分(白色申告に対する更正)については,その通知書に総所得金額,純損失金額等につき所得別の内訳を付記すべきものとし(所得税法154条2項,納税義務者の)- 26 -いかなる種類の所得についてどのように更正したかを明らかにさせることとし,不服申立手続において更正の理由が明らかにされることが予定されている(国税通則法84条4 2項,納税義務者の)- 26 -いかなる種類の所得についてどのように更正したかを明らかにさせることとし,不服申立手続において更正の理由が明らかにされることが予定されている(国税通則法84条4項,93条2項)が,青色申告に対する更正処分については,所得別の内訳の付記にとどまらず,その更正通知書に,当該付記事項に代えて更正の理由を付記すべきものと定めている(所得税法155条2項。これは,所得税法が,青色申告の承認のあった所得については,そ)の計算を法定の帳簿書類に基づいて行わせ,その帳簿書類に基づく実額調査によらないで更正されないように保障している関係上,その更正に当たっては,特にそれが帳簿書類に基づいていること,あるいは帳簿書類の記載を否定できるほどの信憑力のある資料によったという処分の具体的根拠を示す必要があり,かつ,それが妥当であるとされたものであって,このように,理由の付記が,法定の帳簿書類に基づいて計上される青色申告の承認のあった所得について更正がされた場合に限られるのは,合理的な理由に基づくものというべきである(最高裁昭和36年(オ)第84号同38年5月31日第二小法廷判決・民集17巻4号617頁,最高裁昭和39年(行ツ)第65号同)。 42年9月12日第三小法廷判決・訟務月報13巻11号1418頁参照したがって,国税通則法上,国税に関する法律に基づいて行われる処分について理由の提示に関する行政手続法8条及び14条の適用が除外されており(国税通則法74条の2第1項,所得税法上,青色申告以外の通常の更正)処分(白色申告に対する更正)の更正通知書(実務上,過少申告加算税の賦課決定の通知書を兼ねる)には,理由の付記までは義務付けられていない。 が,所得別の内訳の付記が義務付けられていること(同法154条2項)については る更正)の更正通知書(実務上,過少申告加算税の賦課決定の通知書を兼ねる)には,理由の付記までは義務付けられていない。 が,所得別の内訳の付記が義務付けられていること(同法154条2項)については,不服申立手続において更正の理由が明らかにされることが予定されていること(国税通則法84条4項,93条2項)及び所得税課税事務の円滑な遂行の要請も併せ考えれば,課税手続の総体において,理由付記の制度趣旨である処分庁の恣意的課税の抑制と納税者の不服申立手続上の便宜が- 27 -実質的に一定の合理的な範囲で制度的に担保されているものといえるので,適正な手続の保障に欠けるところはなく,これらの法律の定めが憲法31条に違反するとはいえないし,青色申告以外の通常の更正処分である本件更正処分の更正通知書(実務の通例に従い,本件賦課決定処分の通知書を兼ねている。甲6)に理由の付記がなかったとしても,そのことが憲法31条に違反するとはいえず,違法となるともいえない(前掲最高裁昭和38年5月31日第二小法廷判決,前掲最高裁昭和42年9月12日第三小法廷判決,最高裁昭和62年(行ツ)第24号同年7月7日第三小法廷判決・税務訴訟資料159号51頁参照。 )なお,この点に関する原告のその余の主張も,上記の判断を左右するものとは解されない。 (3)したがって,本件各処分の通知書に理由付記がされていない点に,所論の違憲・違法はない。 以上によれば,前記1(5)のとおり,原告の取得した二の家屋である本件各居室のうち,本件××号室のみが,読替え後の施行令24条の2第9項2号にいう「一の家屋」であって「主としてその居住の用に供する」ものとして,措置法36条の6の買換特例制度の適用を受ける「買換資産」に該当し,本件○○号室はこれに該当せず,同制度の適用を受けないものと にいう「一の家屋」であって「主としてその居住の用に供する」ものとして,措置法36条の6の買換特例制度の適用を受ける「買換資産」に該当し,本件○○号室はこれに該当せず,同制度の適用を受けないものというべきである。 このことを前提として,原告の平成18年分の所得税についてみると,被告が本訴において主張する別紙2「課税の根拠及び計算」の1記載の本件更正処分の根拠はいずれも相当であり,かつ,その根拠に基づいて計算した原告の納付すべき税額は,同別紙の1(5)記載のとおりであると認められ,別紙1「課税処分等の経緯」記載の本件更正処分における原告の納付すべき税額と一致するから,本件更正処分は適法というべきである。 そして,本件更正処分が適法である場合に賦課すべき平成18年分の過少申告加算税の額は,別紙2「課税の根拠及び計算」の2記載のとおりであるとこ- 28 -ろ,原告は,同年分の所得税について,別紙1「課税処分等の経緯」記載のとおり,納付すべき税額を過少に申告していたものであり,かつ,過少に申告していたことについて国税通則法65条4項に規定する正当な理由の存在をうかがわせる事情を認めるに足りる証拠はないことから,同年分の過少申告加算税としてこれと同額の税額を課した本件賦課決定処分も適法というべきである。 よって,原告の請求は,いずれも理由がないから棄却することとし,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第2部裁判長裁判官岩井伸晃裁判官三輪方大裁判官新宮智之- 29 -(別紙2)課税の根拠及び計算(注)以下,別表1「所得税額等の計算」を単に「別表1,別表2「分離長期譲」渡所得金額の計算」を単に「別表2」という。 本件更正処分の 智之- 29 -(別紙2)課税の根拠及び計算(注)以下,別表1「所得税額等の計算」を単に「別表1,別表2「分離長期譲」渡所得金額の計算」を単に「別表2」という。 本件更正処分の根拠及び計算被告が本訴において主張する原告の平成18年分の所得税の総所得金額及び納付すべき税額は,次のとおりである。 (1)総所得金額(別表1①欄)0円上記金額は,原告が本件確定申告書に記載した総所得金額(甲5の所得金額の合計⑨欄参照)と同額である。 (2)分離長期譲渡所得の金額(別表1②欄)2億2014万7429円上記金額は,措置法36条の6第1項及び同法施行令(平成19年3月政令第92号による改正前のものをいい,以下「措置法施行令」という)24条。 の5第2項の規定に基づき計算した本件譲渡資産のうち譲渡があったものとされる部分の金額であり,次のオの金額からカの金額を控除した後の金額(別表1②欄,別表2⑧欄参照)である。 ア譲渡価額(別表2①欄)3億0940万0000円上記金額は,原告が平成18年に譲渡した本件譲渡資産の売買代金の金額(前記前提事実(2)エ。別表2①欄,甲1「売買代金」欄,乙1「①譲渡価額」欄参照)である。 イ取得費(別表2②欄)1547万0000円上記金額は,措置法31条の4第1項の規定により,上記アの金額3億0940万円に100分の5の割合を乗じて算出した金額(別表2②欄,乙1参照)である。 ウ譲渡費用(別表2③欄)982万0264円上記金額は,原告が平成18年に本件譲渡資産を譲渡した際に負担した- 30 -収入印紙8万円(甲1参照)及び仲介手数料974万0264円(乙2)の合計額(別表2③欄,乙1参照)である。 エ買換資産の取得額(別表2⑤欄)6965万5965円上記金額は,原告が平成18年 -収入印紙8万円(甲1参照)及び仲介手数料974万0264円(乙2)の合計額(別表2③欄,乙1参照)である。 エ買換資産の取得額(別表2⑤欄)6965万5965円上記金額は,原告が平成18年中に取得した本件××号室の購入代金の金(。 )額6910万円前記前提事実(3)ア甲3の2の変更後の売買代金の金額と,同取得に際して原告が負担した収入印紙4万5000円(乙3,登記)に要した費用27万2765円(乙4)及び不動産取得税23万8200円(本件××号室及び本件○○号室の取得に伴い原告が納付した不動産取得税47万6400円のうち,本件××号室に相当する金額。乙5の1ないし4の税額欄の合計額。別表2⑤欄,乙1参照)の合計額である。 オ譲渡収入金額(別表2⑥欄)2億3974万4035円上記金額は,措置法施行令24条の5第2項の規定により,上記アの金額3億0940万円から上記エの金額6965万5965円を控除した後の金額(別表2⑥欄参照)である。 カ必要経費(別表2⑦欄)1959万6606円上記金額は,措置法施行令24条の5第2項の規定により,上記イ及びウの金額の合計額2529万0264円(別表2④欄参照)に,上記アの金額3億0940万円のうち上記オの金額2億3974万4035円の占める割合を乗じて算出した金額(別表2⑦欄参照)である。 (3)所得控除の金額の合計額84万7583円上記金額は,次のアないしオの金額の合計額であり,原告が本件確定申告書に記載したそれぞれの金額(甲5の所得から差し引かれる金額⑫ないし○欄参 照)と同額である。 ア社会保険料控除2万2583円イ生命保険料控除5万0000円ウ損害保険料控除1万5000円- 31 -エ扶養控除38万0000円オ基礎控除38万0000円 と同額である。 ア社会保険料控除2万2583円イ生命保険料控除5万0000円ウ損害保険料控除1万5000円- 31 -エ扶養控除38万0000円オ基礎控除38万0000円(4)課税分離長期譲渡所得金額(別表1⑤欄)2億1929万9000円上記金額は,上記(2)の分離長期譲渡所得の金額2億2014万7429円から上記(3)の所得控除の金額の合計額84万7583円を控除した後の金額(,(「」。),ただし国税通則法以下通則法という118条1項の規定により1000円未満の端数金額を切り捨てた後のもの。別表1⑤欄参照)である。 (5)納付すべき税額(別表1⑩欄)3276万9800円上記金額は,次のアの金額からイの金額を控除した後の金額(ただし,通則,。 法119条1項の規定により100円未満の端数金額を切り捨てた後のもの別表1⑩欄参照)である。 ア課税分離長期譲渡所得金額に対する税額(別表1⑦欄)3289万4850円上記金額は,上記(4)の課税分離長期譲渡所得金額2億1929万9000円に,措置法31条1項に規定する税率100分の15を乗じて算出した金額(別表1⑦欄参照)である。 イ定率減税額(別表1⑧欄)12万5000円上記金額は,経済社会の変化等に対応して早急に講ずべき所得税及び法人税の負担軽減措置に関する法律6条2項の規定による定率減税額であり,原告が本件確定申告書に記載した金額(甲5の税金の計算○欄参照)と同額で ある。 本件賦課決定処分の根拠及び計算原告に課されるべき過少申告加算税の額は,本件更正処分により新たに納付すべきこととなった税額(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の金額)を基礎として,通則法65条の規定に基づき算出した- 過少申告加算税の額は,本件更正処分により新たに納付すべきこととなった税額(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の金額)を基礎として,通則法65条の規定に基づき算出した- 32 -次の金額である。 97万2000円上記金額は,本件更正処分により原告が新たに納付すべきこととなった税額972万円(本件更正処分に係る納付すべき税額3276万9800円から確定申告に係る納付すべき税額2304万9200円を控除した額)に,通則法65条1項の規定に基づき,100分の10の割合を乗じて算出した金額である。 以上

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