昭和25(ク)97 訴状却下の命令に対する抗告

裁判年月日・裁判所
昭和26年8月13日 最高裁判所第一小法廷 決定 却下 札幌高等裁判所 昭和25(ラ)4
ファイル
hanrei-pdf-73606.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】右抗告人は札幌高等裁判所昭和二五年(ラ)第四号訴状却下の命令に対する抗告 につき、同裁判所が昭和二五年八月四日なした抗告状却下の命令に対し更に抗告の 申立をしたので次のとおり命令する。        

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文2,104 文字)

右抗告人は札幌高等裁判所昭和二五年(ラ)第四号訴状却下の命令に対する抗告につき、同裁判所が昭和二五年八月四日なした抗告状却下の命令に対し更に抗告の申立をしたので次のとおり命令する。 理由 本訴請求の要旨は、昭和二四年八月二〇日再抗告人(原告)は相手方Dからその所有に属する小樽市a町bc丁目d番地所在二階建家屋の東側下坪一〇坪上坪四坪を代金一三万円で買受け、既に内金一二万円の支払を了し残金一万円の支払と同時にその所有権移転登記を受けることとなつている。再抗告人は右係争家屋の引渡を受けた後、E連盟F支部に対し該家屋を使用せしめていたところ、同年九月一〇日右E連は団体等規正令違反で解散を命ぜられ、同月一一日前示家屋は解散団体の財産の管理及び処分等に関する政令三条によつて、解散団体の財産に属するものとして法務総裁によつて国庫に接収し没収せられるに至つた。再抗告人は係争家屋の所有権に基ずき、そのE連の所有に属さないことを主張して北海道知事を通じてこれが返還を求めたところ、同二五年四月二四日附を以て法務府民事局長からE連F支部の建物と認めるから前記政令三条の規定により国庫に帰属すると決定した旨の通知を受けた。しかし、かかる処分は係争家屋が解散団体の所有に属する場合にのみその効力を有すべきで、いやしくも再抗吉人の所有である限り無効たること勿論であり国庫に帰属すべきいわれはない。しかも右家屋につき所有権移転登記手続が不能となつたのも、かかる相手方国の不法な処分による結果に外ならないのであるから、本件係争家屋につき相手方国に対しては再抗告人の所有に属することの確認を求めると共に、相手方Dに対してこれが所有権移転登記手続の履行を求めるというのである。この事は本件訴状の記載に照らし明らかである。されば本訴請求は相手方Dに対しては 抗告人の所有に属することの確認を求めると共に、相手方Dに対してこれが所有権移転登記手続の履行を求めるというのである。この事は本件訴状の記載に照らし明らかである。されば本訴請求は相手方Dに対しては売買契約に基ずく所有権移転登記義務の履行を、また相手方国に対しては、右Dから収得した係争家屋の所有権の存在確認を訴求するものに外ならな- 1 -い。従つて再抗告人は、その請求原因としては、右Dに対する関係においては、同人との間に係争家屋につき売買契約の成立したことを、また、国に対する関係においては、係争家屋がもとDの所有に属していたこと並びに再抗告人が同人からその所有権の移転を受けたことだけを主張し立証すれば足りるものであり、前示法務総裁の処分の無効であるというが如きことは、相手方がかかる法務総裁の処分あることを前提として、登記義務の履行不能たることを、又は再抗告人が現にその所有権を喪失したものであることをそれぞれ抗弁した場合において、はじあて主張しても遅くない事項に外ならないのである。それ故本訴請求は、団体等規正令及び解散団体の財産の管理及び処分に関する政令に基ずく法務総裁等の処分の無効を前提とする訴訟とはいい得ないかの観がないではない。しかし、いわゆる団体等規正令並びに解散団体の財産の管理及び処分等に関する法務総裁の処分の無効を前提とする訴訟とは、その請求原因たると抗弁たるとを問わず、いやしくもその請求又は抗弁を構成する事実として訴訟上かかる処分の無効であるか否かが問題となる訴訟という意味であつて必ずしも請求自体のみについてその前提となる場合、例えばかかる処分の無効を前提として国に所有権なきことの消極的確認を求めるが如き場合のみを指標するものではない。本件では、前説示の如く、再抗告人は原告として、あらかじめ相手方たる被告等の主張すること えばかかる処分の無効を前提として国に所有権なきことの消極的確認を求めるが如き場合のみを指標するものではない。本件では、前説示の如く、再抗告人は原告として、あらかじめ相手方たる被告等の主張することあるべき抗弁に備えて、訴状において、かかる抗弁に対する答弁事項を掲記主張しているのである。のみならず再抗告人は、相手方国が本件訴の正当なる被告たることを明らかにするためにも、法務総裁の処分のあつたことを主張している。そしてかかる先行的主張と雖も、訴訟上これを斟酌すべきことは勿論であるから、本訴も亦訴状自体により、いわゆる法務総裁の処分の無効を前提とする訴訟たることが明白であるといわなければならない。されば本件訴については、日本裁判所はその裁判権を有しないこと勿論であるから、(昭和二五年(オ)第一四七号、同年七月五日大法廷判決参照)、本件訴状を却下した札- 2 -幌地方裁判所裁判長の命令、及びこの命令に対する抗告を却下した札幌高等裁判所第二部裁判長の命令はいずれも正当であり、これと同一理由により本件再抗告状も亦却下すべきものと認められる。よつて左の通り命令する。 主文 本件再抗告状を却下する。 再抗告費用は再抗告人の負担とする。 昭和二六年八月一三日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官斎藤悠輔- 3 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る