【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人渡邊御千夫の上告理由は末尾添附別紙記載の通りでありこれに対する 当裁
主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人渡邊御千夫の上告理由は末尾添附別紙記載の通りでありこれに対する 当裁判所の判断は次の如くである。第一点に付て、 所論の点に関する原審の見解は正しい。本件の様に県会議員選舉と市会議員選舉 とが同時に行われた場合であると否とによつて区別する理由はない論旨は採用出来 ない。第二点に付て 選舉を無効とすること及びこれを再びやりなおすことの重大性に鑑みて法律は少 しぐらい選舉の規定に違反した事実があつても、其為め選舉の結果に異動を及ぼす 虞の無い限り、選舉を無効としないことにしたのである。本件において原審は選舉 の規定に違反した事実が全然無かつたというのではない、あつたとしても原審の認 定した様な善後措置によつて選舉の結果に異動を及ぼす虞はなかつたものと認めた のである。投票箱運送中に鍵が破損した為の投票が散乱した事実があつたとしても、 それだけで直ちに選舉の公正が害されたということは出来ない。原審認定の様に近 々五分内外の間に、後に発見された一票を除く他の全部が選舉係員のみの手によつ て拾い集められて、もとの通り投票箱に収められ、其間係員以外何人でも自由に手 を觸れることが出来る状態に置かれた様な選舉の公正を害した事実もない。且拾ひ 集められた数と右の一票及散乱せずに投票箱内に残つて居た投票の数を合せた数と 実際の投票人員の数とが合致した以上、特に不正投票の混入其他選舉の公正を害す る様な事実の認むべきものの無い限り(本件ではそういう事実は少しも認められて 居ない)選舉の結果に異動を及ぼす虞は無かつたものと判定した原審の措置は違法 ではない。従つて論旨は採用出来ない。第三点、第四点に付て - 1 - 自動車に積み込む前には正規の手續が取られたこと れて 居ない)選舉の結果に異動を及ぼす虞は無かつたものと判定した原審の措置は違法 ではない。従つて論旨は採用出来ない。第三点、第四点に付て - 1 - 自動車に積み込む前には正規の手續が取られたことは原審の認定した処であり、 事故発生後も第二点に付て説示した様に何等不公正の行われた事実の認められない 以上、錠のはずれたことが、投票箱の積み方に起因しても、道路の状態に起因して も結論において変りはないので論旨は結局理由がない。第五点に付て 事故後鍵をかけなかつたことが違法だとしても原審認定の様な厳重な措置を為し、 其後開票迄それが開かれなかつた以上(開かれなかつたものと原審が認定したこと は原判文上明である)右違法の為め選舉の結果に異動を生ずる虞がないことは明で あるから論旨は結局理由がない。第六点に付て 後に発見された一票に付ては、かゝる場合如何に措置すべきかに付ての法律の規 定はない。従つて原審の認定した様に右一票が発見された時には既に投票箱に入れ ることが出来ない事情にあつたとすれば、投票管理者がこれを封筒に入れ密封して 開票係に交付したのはかかる場合に処する適宜の措置というべく、投票箱に入れな かつたからといつて強ちこれを選舉の規定に違反するものというべきでない。なお 所謂車投票が行われたことは原審の認めない処であるし、入場券による投票、折目 のない白票、破損した投票の存在は本件事故とは関連ないものと原審は認定して居 るのである。しかる以上、これだけで選舉が不正に行われ選舉の正当な結果を得ら れなかつたものとすることは出来ない。論旨は結局理由がない。 以上の如く論旨はいずれも理由がないから民事訴訟法第四〇一条、第九五条、第 八九条に従つて主文の如く判決する。 以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。 最高裁判所第三小法廷 裁判長 旨はいずれも理由がないから民事訴訟法第四〇一条、第九五条、第 八九条に従つて主文の如く判決する。 以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。 最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎 裁判官 井 上 登 裁判官 島 保 - 2 - 裁判官 河 村 又 介 - 3 -
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