- 1 -主文 本件訴えのうち,第1事件に係る訴え(中小企業基盤人材確保助成金の不支給決定の取消しを求める訴え及び同助成金の支給決定の義務付けを求める訴え)をいずれも却下する。 原告が,独立行政法人雇用・能力開発機構東京センター所長に対し平成16年12月1日付け及び平成17年6月1日付けで支給申請した中小企業基盤人材確保助成金各140万円(合計280万円)の支給を受けられる地位を有することを確認する。 訴訟費用は,第1事件及び第2事件を通じて3分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。 事実 及び理由第1請求(第1事件) 独立行政法人雇用・能力開発機構東京センター所長(以下「東京センター所長」という)が原告に対し平成17年6月27日付けでした原告の平成16。 年12月1日付け及び平成17年6月1日付け各支給申請に係る中小企業基盤人材確保助成金の不支給決定をいずれも取り消す。 東京センター所長は,原告に対し,前項の各支給申請に係る中小企業基盤人材確保助成金の支給決定をせよ。 (第2事件)主文第2項と同旨。 第2事案の概要本件は,独立行政法人である被告が,中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律(平成3年法律第57号(以下「中小企業労働力確保法」という)等の規定に基づい)。 て,雇用保険法及び同法施行規則に定める雇用安定事業として行う,中小企業- 2 -基盤人材確保助成金(以下「本件助成金」という)の支給事業について,被。 告の都道府県センターの長である東京センター所長に対し本件助成金の支給申請をした原告が,同所長から,本件助成金を支給しない旨の決定を受けたことから,①本件助成金の支給・不支給に関する決定が抗告訴訟の対象となる行 センターの長である東京センター所長に対し本件助成金の支給申請をした原告が,同所長から,本件助成金を支給しない旨の決定を受けたことから,①本件助成金の支給・不支給に関する決定が抗告訴訟の対象となる行政処分であることを前提として,当該不支給決定の取消しと当該支給申請に係る本件助成金の支給決定の義務付けを求めるとともに(第1事件,②公法上の)当事者訴訟として,原告が当該支給申請に係る本件助成金の支給を受けられる地位を有することの確認を求める(第2事件)事案である。 関係法令の定め本件に関係する法令の定めは,別紙1のとおりである(同別紙記載の略語は,以下においても適宜使用する。 。) 実施要領の概要(1)独立行政法人通則法28条1項に基づく被告の業務方法書(平成16年業務方法書第1号(乙6)には,中小企業労働力確保法7条1項各号に係)る業務の実施については,同法その他の関係法令及び被告が「別に定めるところ」により行うものとするとの定めがあり,これを受けて,被告は「中,小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進のための情報の提供,相談その他の援助等実施要領(平成1」6年要領第8号(乙7(以下「実施要領」という)を作成している。こ))。 のうち,本件助成金の支給に関する定めの概要(助成対象期間,支給額,支給の手続,支給の対象となる労働者の数)は,別紙2のとおりである。 (2)実施要領には,別紙2のほか,本件助成金の支給要件に関する定めがあり,このうち,雇用保険法施行規則118条3項1号ホの「認定計画に係る新分野進出等に要する費用が,300万円以上である認定中小企業者であること」との規定に関し,次のとおりの定めがある(78条3号。 。 )(支給対象事業主の要件)- 3 -第78条 認定計画に係る新分野進出等に要する費用が,300万円以上である認定中小企業者であること」との規定に関し,次のとおりの定めがある(78条3号。 。 )(支給対象事業主の要件)- 3 -第78条助成金は,次の各号のいずれにも該当する事業主…に支給するものとする。 (1)・(2)略(3)改善計画認定申請書における事業を開始した日から第1期初回の支給申請書の提出日までの間に,新分野進出等に伴う事業の用に供するための施設又は設備等の設置・整備に要する費用を300万円以上負担する事業主であること。 イ新分野進出等に伴う事業の用に供するための施設又は設備等には,原則として次の(イ)から(ヲ)までに掲げるものは該当しない。 (イ)ないし(チ)略(リ)配偶者間,1親等の親族間,法人とその代表者若しくは代表者の配偶者,代表者の1親等の親族間又は法人とその取締役若しくは同一の代表者の法人間の取引によるもの(ヌ)ないし(ヲ)略ロ略(4)ないし(7)略 前提となる事実(証拠の付記のない部分は当事者間に争いがない)。 (1)原告は,平成16年3月12日に設立された,建築に関するコンサルティング・設計等を業とする株式会社であり,東京センター所長は,被告の都道府県センターのうち,東京都を業務担当区域とする東京センターの長である。 (2)原告は,東京センター所長に対し,平成16年4月8日付けで,新分野進出等基盤人材確保実施計画認定申請書を提出し,同所長から,同年6月30日付けで,同実施計画について,実施計画期間を同年4月9日から平成17年3月31日までとする認定を受けた(甲7。 )(3)原告は,東京センター所長に対し,原告が雇い入れた基盤人材2名につ- 4 -いて,平成16年12月1日付け(第1期)及び平成17年6月1日付け 3月31日までとする認定を受けた(甲7。 )(3)原告は,東京センター所長に対し,原告が雇い入れた基盤人材2名につ- 4 -いて,平成16年12月1日付け(第1期)及び平成17年6月1日付け(第2期)で,本件助成金各140万円(合計280万円)の支給申請(以下「本件支給申請」という)をしたところ,同所長から,平成17年6月。 27日付けで,本件支給申請に係る全額を不支給とする決定を受けた(甲1,甲2。 )(4)前記(3)の不支給の理由は,事業主に関する支給要件として,改善計画認定申請書における事業を開始した日(本件の場合は,原告の設立日である平成16年3月12日)から第1期初回の支給申請書の提出日までの間に,新分野進出等に伴う事業の用に供するための施設又は設備等の設置・整備に要する費用を300万円以上負担することとしているところ,原告から提出された支給申請書によると,費用の一部に「該当期間より前に支払った賃料及び礼金」が含まれており,この費用を除くと300万円以上の負担とならず,支給要件を欠くこととなる,というものであった。 (5)前記(4)の不支給の理由にいう「該当期間より前に支払った賃料及び礼金」とは,原告の支給申請書類の一部である「新分野進出に伴う施設または設備等の費用一覧(甲3)に記載された諸費用合計320万6828円の」うち,費用項目アの「事務所家賃」の内金9万6531円(平成16年3月分の日割家賃)及び19万9500円(同年4月分の家賃,並びに費用項)目イの「事務所契約時礼金」19万9500円のことである(以下これらの賃料及び礼金を併せて「本件賃料等」という。 。) 本案前の争点(第1事件)本件助成金の支給・不支給決定の処分性(1)原告の主張ア中小企業労働力確保法は,認定中小企業者に対する必要な の賃料及び礼金を併せて「本件賃料等」という。 。) 本案前の争点(第1事件)本件助成金の支給・不支給決定の処分性(1)原告の主張ア中小企業労働力確保法は,認定中小企業者に対する必要な助成及び援助を政府が「行うものとする」と規定し,これを被告に「行わせるものとする」と規定して,被告に当該事業を行うべきことを命じているのであり,- 5 -同法の命じた内容を実現するために,雇用保険法施行規則及び実施要領において,本件助成金の具体的な支給手続,支給金額,支給時期等を定めたのである。雇用保険法施行規則及び実施要領は,中小企業労働力確保法と一体として本件助成金の支給・不支給決定に処分性を付与しているものであり,本件助成金の支給・不支給決定は,行政庁の処分である。 仮に,本件助成金の支給・不支給決定が行政庁の処分に当たらないとすれば,本件助成金の不合理な運用や恣意的な運用に司法の審査が及ばないこととなり,公的な「中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出」という中小企業労働力確保法の立法目的及び立法趣旨を没却することとなる。 イ最高裁平成15年9月4日第一小法廷判決(裁判集民事210号385頁(以下「最高裁平成15年判決」という)は「労働者災害補償保)。 ,(険)法は,労働者が業務災害等を被った場合に,政府が,法第3章の規定に基づいて行う保険給付を補完するために,労働福祉事業として,保険給付と同様の手続により,被災労働者又はその遺族に対して労災就学援護費を支給することができる旨を規定しているものと解するのが相当」とし,かつ「労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給又は不支給の決定は,法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う公権力の行使であり,被災労働者又はその遺族の上記権利(労災就学援護費の支給請求権)に つ「労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給又は不支給の決定は,法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う公権力の行使であり,被災労働者又はその遺族の上記権利(労災就学援護費の支給請求権)に直接影響を及ぼす法的効果を有するもの」であることを理由に行政処分に当たるとしたが,本件助成金の支給・不支給の決定は,前記アのとおり,中小企業労働力確保法の命じた内容を実現するために,雇用保険法施行規則及び実施要領において,本件助成金の具体的な支給手続として定められたものであるから,法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う公権力の行使であり,助成金の支給請求権に直接影響を及ぼす法的効果を有するものであることは,労災就学援護費の場合以上に明らかである。 - 6 -被告は,労災就学援護費が処分性を認められたのは処分性の認められる保険給付に近い性質を持つことを理由とするものであると主張するが,処分性は「法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う公権力の行使」といい得るかどうかの問題であって,保険給付との同質性とは別の問題である。 ウしたがって,本件助成金の支給・不支給決定は,抗告訴訟の対象である行政庁の処分に該当する。 (2)被告の主張ア助成金等の支給関係は,支給申請者の申込みに対する行政庁の承諾により成立する契約関係であるのが原則であるから,その場合の行政庁の行為は,公権力の主体として直接国民の権利義務を形成し,又はその範囲を確定するものとはいえず,行政庁の処分には該当しない。 例外的に,立法政策として,一定の者に助成金等を給付する要件を定めるとともに,支給申請及びこれに対する支給・不支給決定という手続により,行政庁に申請者の受給権の存否を判断させることとした場合など,法令が特に助成金等の支給・不支給決定に処分性を与えたものと認 定めるとともに,支給申請及びこれに対する支給・不支給決定という手続により,行政庁に申請者の受給権の存否を判断させることとした場合など,法令が特に助成金等の支給・不支給決定に処分性を与えたものと認められる場合には,助成金等の支給・不支給決定は,抗告訴訟の対象となる処分に該当するが,法治主義の原則の要請からすると,上記の法令には,形式的意味の法律のみならず,条例等法律に準ずるものが含まれるものの,行政庁が自らの内部規則として制定した規則は,これが助成金等の支給・不支給決定に処分性を認めることを前提とした法律ないし条例の委任を受け,その法律ないし条例と一体として処分性を付与していると認められない限り,上記の法令には含まれないと解するのが相当である。 イ本件助成金は,中小企業労働力確保法に基づくものであるが,同法には,「必要な助成及び援助を行う」旨が規定されているだけで,本件助成金に関する具体的な規定はない。また,本件助成金は,雇用保険法に定める雇- 7 -用安定事業として支給するものであるが,同法には「厚生労働省令で定,めるものを行うことができる」旨が規定されているだけで,本件助成金に関する具体的な規定はない。さらに,本件助成金は,独立行政法人雇用・能力開発機構法の定めに基づいて被告の業務として支給するものであるが,同法にも本件助成金に関する具体的な規定はない。以上の各法律を受けた厚生労働省令である雇用保険法施行規則は,本件助成金について定めるが,その規定は概括的なものにとどまる。本件助成金の具体的な支給手続,支給金額,支給時期等は,被告の定めた実施要領に定められている。 以上のとおりであるので,法が一定の者に本件助成金を支給する要件を定めるとともに,支給申請及びこれに対する支給・不支給決定という手続により,行政庁に申請者の受給権 の定めた実施要領に定められている。 以上のとおりであるので,法が一定の者に本件助成金を支給する要件を定めるとともに,支給申請及びこれに対する支給・不支給決定という手続により,行政庁に申請者の受給権の存否を判断させる仕組みをとっていないことは明らかである。本件助成金の支給制度は,行政庁で内部的に制度内容を定めた雇用保険法施行規則及び適正な事務処理がなされるよう手続の細則を定めた実施要領により創設的に規定されたものというべきであり,このような雇用保険法施行規則及び実施要領によって,本件助成金の支給・不支給決定に処分性が付与されるものではない。 ウ最高裁平成15年判決は,前記アの例外的な場合に該当しない労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給・不支給の決定について,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たると判示したものであるが「労働者災害,(補償保険)法は,労働者が業務災害等を被った場合に,政府が,法第3章の規定に基づいて行う保険給付を補完するために,労働福祉事業として,保険給付と同様の手続により,被災労働者又はその遺族に対して労災就学援護費を支給することができる旨を規定しているものと解するのが相当である」としていることからすると,助成金一般についての基準を定立したものではなく,労災就学援護費の特殊性(労災保険給付との同質性)を理由に処分性を認めたものであり,その射程範囲は広くないというべきであ- 8 -る。また,同判決は,法律自体の解釈から行政処分性を肯定しており,いわば法律に行政処分性を付与する黙示的な定めがあるとの解釈に立つものであって,当該事案限りの特殊な判断にすぎないともいい得る。 労災就学援護費は,労働者災害補償保険法に基づく保険事故である業務災害等に係る給付を補完するために支給するものであり,また,対象を被災者等と明らか ,当該事案限りの特殊な判断にすぎないともいい得る。 労災就学援護費は,労働者災害補償保険法に基づく保険事故である業務災害等に係る給付を補完するために支給するものであり,また,対象を被災者等と明らかに限定しているものであることから,保険給付と同一の位置付けにある。これに対し,本件助成金は,中小企業労働力確保法が,中小企業を対象とした概括的な雇用対策を目的とし,あくまで具体的な措置として雇用保険法の雇用安定事業等を手段としているものであること,雇用保険法に基づく雇用安定事業等の各種事業は,給付の内容が国民生活に不可欠のものといった,雇用保険給付と同一の位置付けにあるものではなく,雇用の不均衡の是正,失業の予防等雇用構造の改善を図り,労働者がその能力を有効に発揮し,ゆとりある充実した職業生活を営むことができるようにしていくことを政策目的とする行政サービスとしての非権力的作用といった制度の構造をなすものであること,雇用安定事業等に基づく助成の内容は,雇用失業情勢の動向等に見合った弾力的かつ機動的な運用が必要なことから,絶えず,事業の種類,事業の実施要件等について検討し,必要に応じて改善する等実効あるものとするため,法律に定めを要するものでなく,下位法令等(本件助成金の場合は,雇用保険法施行規則,実施要領)内部規則において規定されるものであること,これら内部規則において規定される要件に基づき,毎年度予算要求を行い,財源を確保するものであり,その予算の確保が保証されたものではないこと,本件助成金の支給関係は,支給申請者の申込みに対する内部規則に基づく被告の承諾により成立する契約関係にあることなどから,本件助成金の支給・不支給は,給付行政といわれる非権力的な行政作用であり,法律の根拠なくして行えない公権力の行使とは認められないものである。 - 告の承諾により成立する契約関係にあることなどから,本件助成金の支給・不支給は,給付行政といわれる非権力的な行政作用であり,法律の根拠なくして行えない公権力の行使とは認められないものである。 - 9 -エしたがって,本件助成金の支給・不支給決定は,抗告訴訟の対象である行政庁の処分に該当しないから,第1事件の訴えは却下されるべきである。 本案に関する争点雇用保険法施行規則118条3項1号ホないし実施要領78条3号の要件該当性(その他の要件に該当することについては当事者間に争いがない)。 (1)原告の主張ア雇用保険法施行規則118条3項1号ホと実施要領78条3号の関係について(ア)実施要領はあくまでも雇用保険法施行規則を実現するためのものであり,同施行規則の実現を阻害するようなものであってはならない。実施要領78条3号が「事業を開始した日から第1期初回の支給申請書の提出日までの間の費用が300万円以上」としたのは,同施行規則118条3項1号ホにいう「新分野進出等に要する費用」といえるかどうかは「事業を開始した日」すなわち法人事業主については法人設立後の支出か否かで判断するのが客観的と考えたためと解釈するほかないが,実施要領78条3号の支出期間制限を形式的にのみ解釈して,現実に「新分野進出等に要する費用」である支出を同施行規則118条3項1号ホの要件に該当する支出として認めないようなことがあってはならない。 (イ)また,実施要領78条3号イは,実質的に支出があったとは認められないものを列挙している条項であり,同号イ(リ)も,法人とその代表者との取引は実質的に支出があったとは認められない場合が多いことから定められたものであり,実際に法人から新分野進出等に伴う事業の用に供するための支出があったと認められる場合には,同号イ(リ その代表者との取引は実質的に支出があったとは認められない場合が多いことから定められたものであり,実際に法人から新分野進出等に伴う事業の用に供するための支出があったと認められる場合には,同号イ(リ)に該当しないというべきである。同号イが「原則として」該当しないと規定しているのも,その趣旨である。 イ本件への当てはめ- 10 -(ア)本件賃料等は,原告の事業の用に供する事務所借り入れのために,法人設立前に原告の代表取締役となる予定の原告代表者が賃貸借契約を結び,法人設立後に原告が賃借人の地位を譲り受け,それに伴い新賃借人である原告から原賃借人である原告代表者に家賃と礼金の立替金が支払われたものであるから,実際に原告から新分野進出等に伴う事業の用に供するために支出されたものであることは明白であり,雇用保険法施行規則118条3項1号ホに規定する「新分野進出等に要する費用」の支出に該当するものであることが明らかである。 (イ)のみならず,本件賃料等は,事業開始日(法人設立日)後の支出である上,賃貸人と原賃借人(原告代表者)と新賃借人(原告)との3者の契約上の地位の移転契約に伴うものであり,実施要領78条3号イ(リ)が規定する単純な法人とその代表者との取引ではなく,被告が主張するような「費用の額が一般の商取引による額と遊離し,商品によっては価格をいかようにも設定することが可能であることから,当該要件を設定している意味が形骸化」するおそれも全くないことからすると,実施要領78条3号の要件をも充たしているものである。 (2)被告の主張ア雇用保険法施行規則118条3項1号ホと実施要領78条3号の関係について(ア)雇用保険法施行規則118条3項1号ホは「認定計画に係る新分野進出等に要する費用が,300万円以上である認定中小企業者であ 保険法施行規則118条3項1号ホと実施要領78条3号の関係について(ア)雇用保険法施行規則118条3項1号ホは「認定計画に係る新分野進出等に要する費用が,300万円以上である認定中小企業者であること」を規定しているところ,実施要領78条3号では,これを「事業。 を開始した日から第1期初回の支給申請書の提出日までの間」の費用負担に限っており,事業開始前の費用負担については一律に認めていないが,これは次の理由によるものである。 a本件助成金が対象としている中小企業においては,法人事業主と代- 11 -表者個人との境界が曖昧となっているのが現状であり,事業開始前(法人設立前)に代表者個人が費用を支出した施設又は設備等については,実態として新分野進出等に伴う事業の用に供するための施設又は設備等であるのかを個別に判断することが事実上困難であることから,この要件がない場合,その判断は審査担当者の恣意的な判断に委ねられることになり,制度の統一的運用が図れず,制度の信頼性を大きく損なう危険性がある。 b事業開始前に代表者個人が費用を支出した施設又は設備等を認めた場合,新分野進出等に伴う事業の用に供するための施設又は設備等であるか否かの判断ができず,法人事業主は代表者個人が所有するあらゆる施設又は設備を含めることが可能となることから,新分野進出等を行った事業主に対する本件助成金制度の趣旨を大幅に逸脱してしまう。 c本件助成金は創業間もない事業主に対する支援であるため,申請に対しては迅速に審査し,かつ申請事業主に対し公平性を保つ必要があるが,そのためには費用負担の始期についての明確な基準が必要である。事業開始前の支出も含まれるとすると個別の事情を勘案した審査が必要となるが,被告の職員は事業所の立入検査権を有していないので事業の開始に要す ためには費用負担の始期についての明確な基準が必要である。事業開始前の支出も含まれるとすると個別の事情を勘案した審査が必要となるが,被告の職員は事業所の立入検査権を有していないので事業の開始に要する費用であるのか否かの判断は困難である。 (イ)また,実施要領78条3号イ(リ)が法人とその代表者間の取引を排除しているのは,次の理由によるものである。 a法人とその代表者間の取引は,実質的に同一者間によるものであり,費用の額が一般の商取引による額と遊離し,商品によっては価格をいかようにも設定することが可能であることから,このような取引を排除しないと,事業主の費用負担額に関する要件を設定している意味(事業実態のない事業主を排除し,労働者が良好な雇用環境の下で働- 12 -くことができる場を確保すること)が形骸化し,結果として,本件助成金の政策目的と反する事業実態のない事業主に対して助成金を支給してしまうことになる。 b前記(ア)cのとおり,申請に対しては迅速に審査し,かつ申請事業主に対し公平性を保つ必要があるが,被告の職員は事業所の立入検査権を有しておらず,法人が実質的に支出したものかどうかの判断は困難であるから,法人とその代表者との取引は認めないという一律の基準が必要である。 (ウ)このように,実施要領78条3号の定めは,助成金の支給機関である被告が,その裁量の範囲内で,公平な助成金制度の運用という観点を踏まえつつ,適正な事務処理を行うことができるよう設定した基準であるから,この基準に従った運用が雇用保険法施行規則118条3項1号ホに違反することはない。 イ本件への当てはめ原告代表者が事業開始前(原告設立前)に賃貸人に支払った本件賃料等は「事業を開始した日から第1期初回の支給申請書の提出日までの間」,(実施要領78条3号)に することはない。 イ本件への当てはめ原告代表者が事業開始前(原告設立前)に賃貸人に支払った本件賃料等は「事業を開始した日から第1期初回の支給申請書の提出日までの間」,(実施要領78条3号)に事業主が負担する費用に当たらず,また,原告が原告代表者に支払った賃料及び礼金の立替金は「法人とその代表者間,の取引(同号イ(リ))によるものであるから,これらを実施要領78条」3号に定める事業主の負担する費用に計上することはできず,原告は同号の支給要件を充たさない。 ウ原告に実施要領78条3号該当性を認めた場合の不都合について仮に本件賃料等の支出に実施要領78条3号の要件該当性を認めるとすると,法人設立前に法人名義で契約して支出していた場合は要件を充たさず,法人設立前に代表者名義で契約して支出し,法人設立後に法人への賃借人の地位の移転契約を結ぶと要件を充たすことになり,不公平であると- 13 -ともに,こうした制度の抜け道を容認すると,事業実態の確認及び良好な雇用の場の確保という本要件の設置の目的が形骸化してしまい,結果として本件助成金の趣旨にそぐわない者へ助成することとなる。 第3当裁判所の判断 本件助成金の支給・不支給決定の処分性について抗告訴訟の対象となる「処分」とは,公権力の主体である国又は公共団体の機関が行う行為のうち,その行為により直接に国民の権利義務を形成し,又はその範囲を確定することが,法律上,認められているものをいうと解するのが相当である(最高裁昭和39年10月29日第一小法廷判決・民集18巻8号1809頁等参照。このような性質上「処分」に当たる行為は,いわゆる),権力的作用に属する行為であることが原則であるというべきであるが,本件助成金の給付のような非権力的作用に属する行為の場合であっても,法が,一定の ような性質上「処分」に当たる行為は,いわゆる),権力的作用に属する行為であることが原則であるというべきであるが,本件助成金の給付のような非権力的作用に属する行為の場合であっても,法が,一定の者に当該助成金の給付に関する申請権を与えるとともに,行政庁が,申請権を有する者の申請に基づき,支給・不支給の決定をして当該申請者の受給権の存否を判断するという手続を採用している場合には,当該支給・不支給の決定行為は,行政庁が,優越的地位に基づき,当該申請者の権利義務を直接に形成し,又はその範囲を確定する行為としての性質を有するものといえるから,「処分」に当たるものと解される。 そこで,この観点から検討してみると,本件助成金の支給事業について端的に定めた法令の規定は,雇用保険法施行規則115条3号及び118条1項であり,同施行規則118条3項には,本件助成金の支給対象者及び支給金額についての定めがある。これらの規定のうち,115条3号の規定は,雇用保険法62条1項5号の委任を受けて「厚生労働省令で定める事業(雇用安定,」事業)を定めたものであり,118条1項及び3項の規定は,同法62条2項の委任を受けて,当該事業につき「事業の実施に関して必要な基準」を定めたものであるが,その内容等からして,これらの規定が,中小企業労働力確保法- 14 -7条1項4号に定める「必要な助成」の事業を具体化したものであることは明らかである。そして,独立行政法人雇用・能力開発機構法11条1項6号は,中小企業労働力確保法7条1項4号に掲げる事業を行うことを被告の業務と定め,同条2項は,当該業務を「厚生労働省令で定めるところにより」行うものと定めている。 以上の法令の定めによれば,被告は,法律上,雇用保険法施行規則の定めに従って本件助成金の支給事業を行うことを義務付 ,同条2項は,当該業務を「厚生労働省令で定めるところにより」行うものと定めている。 以上の法令の定めによれば,被告は,法律上,雇用保険法施行規則の定めに従って本件助成金の支給事業を行うことを義務付けられており,その際,個々の認定中小企業者に対して本件助成金を実際に支給するかどうかは,事業主体である被告の判断に委ねられているものと解することができる(なお,後記2に説示するとおり,雇用保険法施行規則118条3項の要件が備われば当然に給付請求権が発生すると解することは困難である。しかしながら,上記各。)法令を通じ,本件助成金の支給手続に関して定めた規定はなく,認定中小企業者による支給申請とこれに対する被告(担当センター長)の支給決定によって具体的な給付請求権が発生するという仕組みは,被告の作成した実施要領の中においてのみ規定されているものであり,このような被告(担当センター長)の支給決定が,申請者の申請に基づき,行政庁の優越的地位に基づく行為として行われることを予定していることをうかがわせるような規定は,上記各法令の中には存在しない。したがって,被告(担当センター長)が行う本件助成金の支給・不支給の決定は,これにより直接に国民の権利義務を形成し,又はその範囲を確定することが法律上認められているものとはいえないから,抗告訴訟の対象となる「処分」に当たらないというべきである(後記2に説示するとおり,本件助成金に係る給付請求権の発生原因は被告と申請者との間の贈与契約であり,支給申請が契約の申込み,支給決定がその承諾に当たると解される。そうすると,第1事件に係る訴えは,いずれも不適法な訴えといわざ。)るを得ない。 この点,原告は,中小企業労働力確保法が本件助成金の支給事業を行うべき- 15 -ことを命じ,同法の命じた内容を実現するために 第1事件に係る訴えは,いずれも不適法な訴えといわざ。)るを得ない。 この点,原告は,中小企業労働力確保法が本件助成金の支給事業を行うべき- 15 -ことを命じ,同法の命じた内容を実現するために雇用保険法施行規則及び実施要領が具体的な支給手続等を定めているのであるから,これらが一体として本件助成金の支給・不支給決定に処分性を付与していると解すべきである,と主張する。しかしながら,中小企業労働力確保法の規定は,必要な助成を行う旨の概括的な規定にとどまっており,また,雇用保険法施行規則の規定も,本件助成金の支給対象者及び支給金額について定めるのみで,支給手続に関しては定めを置いておらず,これらの法令を含めた関係法令の中に,本件助成金の支給・不支給決定に処分性を付与したことをうかがわせるような規定が存在しないことは上記のとおりであるから,原告の主張は失当である。 また,原告は,本件助成金の運用に対して司法審査を及ぼすためにも,本件助成金の支給・不支給決定を「処分」と認める必要がある,と主張する。しかしながら,本件助成金の支給・不支給決定の適法性を争うためには,抗告訴訟によらずとも,本件の第2事件に係る訴え(この訴えが適法であることは後記2に説示するとおりである)のような当事者訴訟等によることも可能である。 から,この点に関する原告の主張も理由がない。 なお,最高裁平成15年判決は,労働者災害補償保険法の解釈として,同法自体が「保険給付と同様の手続により,すなわち「処分」に当たる「保険,」,給付に関する決定(同法38条,40条参照)によって具体的な給付請求権」が発生するという保険給付の仕組みと同様の仕組みによって,労災就学援護費を支給することができる旨を規定しているとの理解を前提に,労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給・不支給 的な給付請求権」が発生するという保険給付の仕組みと同様の仕組みによって,労災就学援護費を支給することができる旨を規定しているとの理解を前提に,労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給・不支給の決定を抗告訴訟の対象となる「処分」に当たると判示したものである。そして,上記最高裁判決が以上のような判断をしたのは,労災保険給付に関しては,一般的に被保険者等の申請に基づき,行政庁が「処分」の形式によって支給・不支給の決定をするという制度,が採られているところ,労災就学援護費の支給も,労災保険給付の受給権者である被災労働者又はその遺族に対して行われるものであって,広い意味では労- 16 -災保険給付の一環としての性格を有するものであるといえるから,たとえ明文の規定は置かれていないとしても,その支給手続に関しては,労災保険給付の場合と同様の手続によるものとすることが,労働者災害補償保険法の予定するところであるという解釈を前提としたものであるということができる。このような理解を前提として,本件について検討してみると,雇用保険法上,被保険者に対する各種給付に関しては,被保険者の申請に基づき,行政庁が「処,分」の形式によって支給・不支給の決定をするという制度が採られていることは労働者災害補償保険法の場合と同様であるものの,本件助成金は,被保険者に対してではなく,雇用主に対して支給されるものなのであるから,これを広い意味での雇用保険給付の一環としての性格を有するものとみることは困難であって,むしろ,雇用保険給付とは別個の雇用安定施策と位置付けられるべきものと考えるのが素直である上,雇用保険法はもとより,本件助成金に関する関連法規である中小企業労働力確保法や独立行政法人雇用・能力開発機構法上も,本件助成金を申請者の申請に基づき,行政庁の「処分」 ものと考えるのが素直である上,雇用保険法はもとより,本件助成金に関する関連法規である中小企業労働力確保法や独立行政法人雇用・能力開発機構法上も,本件助成金を申請者の申請に基づき,行政庁の「処分」に基づいて支給することを予定していると解釈できるような規定は何ら存しないのである。このように考えると,上記最高裁判決と本件とでは,事案を異にするものといわざるを得ない。 第2事件に係る訴えの確認の対象について雇用保険法施行規則118条3項は,本件助成金の支給対象者及び支給金額について相当程度に具体的に定めているものである。しかしながら,基本的には,雇用保険法62条2項の委任を受けて定められた「事業の実施に関して必要な基準」であり,文言上も「支給するものとする」という,行政機関等に,一定の拘束を与える場合の規定例として用いられることが多いとされている述語(ワークブック法制執務(全訂』638頁参照)が用いられていること『)からすると,これをもって,所定の要件が備われば当然に給付請求権が発生することを定めた規定と解することは,困難であるといわざるを得ない。他方,- 17 -被告(担当センター長)が行う本件助成金の支給・不支給の決定が,抗告訴訟の対象となる「処分」に当たらないことは,前記1で説示したとおりであるから,本件助成金の支給関係については,一般民事法上の権利義務関係として解釈するほかなく,本件助成金に係る具体的な給付請求権は,申込み(支給申請)と承諾(支給決定)により成立する贈与契約を原因として発生するものと解するのが相当である。そうすると,承諾(支給決定)のない本件においては,贈与契約がいまだ成立しておらず,具体的な給付請求権も発生していないことになる。したがって,原告が確認を求める「支給を受けられる地位」なるものが本件助成 ると,承諾(支給決定)のない本件においては,贈与契約がいまだ成立しておらず,具体的な給付請求権も発生していないことになる。したがって,原告が確認を求める「支給を受けられる地位」なるものが本件助成金に係る具体的な給付請求権を意味するものであるとすれば,存在しないことの明らかな権利の存在確認を求めるものとして,確認の利益ないし確認の対象の適格性を欠く不適法な訴えと扱われるか,そうでないとしても請求棄却を免れない。 しかしながら,本件助成金支給のような行為は,契約(贈与契約)という形式で行われるものであるとしても,行政目的を実現するために行われるものであって,公益的性格を有していることは明らかなのであるから,純然たる私法上の契約とは異なり,契約自由の原則について一定の制約が課されるのであり,例えば,その支給要件を満たしている点では同様であるにもかかわらず,合理的な理由もなく,一方の者に対しては助成金を支給しながら,他方に対してはこれを支給しないなどといった挙に及ぶことは許されないものというべきである。特に,本件助成金に関しては,雇用保険法施行規則118条3項1号が,一定の要件を満たした者に対しては,一律にこれを支給することを予定しているものと解されることからも,このような平等取扱いの要請が働くことは明らかなのであって,具体的には,被告において本件助成金の支給事業を行うに当たっての基準として実施要領を定めた以上,これに定められた支給要件に該当する申請者に対しては,平等に本件助成金を支給しなければならない義務を負うものと解すべきである。また,このような平等取扱いの要請は,究極的には- 18 -憲法14条に基づくものであるということも可能であることを考慮すると,上記のような平等取扱い義務は,単なる被告(行政機関)の内部的義務にとどまるものと な平等取扱いの要請は,究極的には- 18 -憲法14条に基づくものであるということも可能であることを考慮すると,上記のような平等取扱い義務は,単なる被告(行政機関)の内部的義務にとどまるものと解するのは相当ではなく,これによる平等取扱いの利益は,国民である申請者の利益としても保護されたものと解すべきである。そして,本件助成金の支給を受けられる地位にあることの確認訴訟を提起し,本件助成金支給の可否について裁判所の公権的判断を求めることは,助成金支給の要否をめぐる問題を解決するための適切な手段であるといえる一方,他に適切な解決手段も存在しないことからすれば,上記の確認訴訟については,確認の利益を肯定することもできるものと解される(なお,以上の説示からすれば,確認の対象としては,原告を本件助成金の支給対象者として取り扱う義務が被告にあることの確認の方が適切ではないかという疑問もないではないが,両者は裏腹の関係にあるものであって,その表現方法によって実質が異なるものではないと考えられる。他方,原告は「本件助成金の支給を受ける地位にあることの確認」,を求めているが,その真意は上記に説示と同様のところにあるのであって,原告に既に本件助成金受給権が発生していることを前提として,その権利の確認を求めているものではないと解される。 。)以上によれば,原告の確認の訴えは適法であるというべきであるから,以下,確認請求の当否について検討することとする。 実施要領所定の支給要件該当性について(1)証拠(各付記のもの)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 アA及びBとCは,平成16年3月4日,東京都新宿区α1番地22所在のβ×××号室(以下「本物件」という)につき,A及びBを賃貸人,。 Cを賃借人として,賃貸借契約(以下「本件賃貸借 められる。 アA及びBとCは,平成16年3月4日,東京都新宿区α1番地22所在のβ×××号室(以下「本物件」という)につき,A及びBを賃貸人,。 Cを賃借人として,賃貸借契約(以下「本件賃貸借契約」という)を締。 結した。本件賃貸借契約には,次のとおりの約定がある(甲9)。 (ア)第2条(使用目的)- 19 -賃借人は,本物件を,事務所(業種:建築工事費用見積,工事監理)として使用するために賃借するものとし,その他の目的には使用してはならない。 (イ)第3条(契約期間)契約期間は平成16年3月17日から平成18年3月31日までとし,契約更新後の契約期間は満2年間とする。 (ウ)第4条(保証金)賃借人は,本件賃貸借契約締結と同時に,同契約に基づく債務履行の担保として,保証金114万円を無利息で賃貸人に預託する。 (エ)第5条(賃料・共益費)賃借人が賃貸人に支払う賃料は,月額19万円(別途消費税9500円)とする。1か月に満たない端数の期間を生じた場合の当該月は日割計算とし,小数点以下切り捨てとする。賃借人は翌月分の賃料・消費税の合計額19万9500円を当月25日までに賃貸人の指定する銀行口座に振り込むものとする。振込手数料は賃借人の負担とする。 (オ)第26条(特約条項)Cは同人を代表取締役として法人(第2条に定める業種)を設立する予定であり,法人設立後に賃借人をCから法人に変更することを賃貸人は承諾した。 イCは,平成16年3月3日,A及びBの代理人である株式会社Dに対し,本物件の賃借に係る同年3,4月分の賃料及び保証金合計143万6031円を,銀行振込で支払った(甲6,甲9(なお,甲6では,143。 )万6451円を支払ったとされているが,これは振込手数料420円を含んだ金額であると推測される)。 ウC 合計143万6031円を,銀行振込で支払った(甲6,甲9(なお,甲6では,143。 )万6451円を支払ったとされているが,これは振込手数料420円を含んだ金額であると推測される)。 ウCは,前記イのほか,本物件の賃借に係る礼金として,紹介不動産業者である株式会社Eに対し,19万9500円を支払った(甲6,甲9)。 - 20 -エCは,平成16年3月12日,自らを代表取締役とし,本物件を本店所在地として,原告の設立登記手続をした。 オA及びBとC及び原告は,平成16年4月5日,本件賃貸借契約について,同年3月18日から賃借人をCから原告に変更し,同日から賃貸人に対する本件賃貸借契約上の債権債務をすべてCから原告に引き継ぐことを合意した(甲4)。 カ原告は,平成16年4月6日,Cに対し,前記イ及びウの支払金合計163万5951円(振込手数料420円を含む)を,立替経費として支。 払った(甲5,甲6)。 (2)実施要領78条3号の要件について前記1で説示したとおり,被告は,法律上,雇用保険法施行規則の定めに従って本件助成金の支給事業を行うことを義務付けられているのであるから,同施行規則118条3項の規定に違反する実施要領の定めは無効となるものというべきである。 実施要領78条3号は,雇用保険法施行規則118条3項1号ホが,本件助成金の支給対象者の要件として「認定計画に係る新分野進出等に要する,費用が,300万円以上である認定中小企業者であること」と規定してい。 ることを受けて定められたものであり,本件の争点との関係でいえば,上記施行規則にいう「新分野進出等に要する費用」の範囲について,①これを「事業を開始した日」以後に事業主が負担した費用に限定するとともに,②「法人とその代表者」間の取引等による費用については「原則 上記施行規則にいう「新分野進出等に要する費用」の範囲について,①これを「事業を開始した日」以後に事業主が負担した費用に限定するとともに,②「法人とその代表者」間の取引等による費用については「原則として」除,外するというものである。 このうち,①の定めは,本件の原告のように,事業主となるべき法人を新たに設立して事業を行う場合には,当該法人の設立日を「事業を開始した日」とする趣旨であり(弁論の全趣旨,法人の設立前に当該法人が何らか)の費用を負担するということは法的にはあり得ないから,その限りでは当然- 21 -の事理を規定したものということができる。したがって,この定めが,雇用保険法施行規則118条3項1号ホに抵触するとはいえない。 これに対し,②の定めは,被告の主張によれば,法人とその代表者間の取引には実質を伴わない「お手盛り」の危険があり,そのような取引による費用を一律に除外する趣旨であるというのであるが,法人とその代表者間の取引であっても実質を伴った正当な取引は存在するのであり,そのようなものまで一律に除外するのは雇用保険法施行規則118条3項1号ホの趣旨に反するものといわざるを得ない。被告は,被告の職員には事業所への立入検査権がなく,法人が実質的に支出した費用かどうかを迅速かつ公平に判断することは困難であると主張するが,本件の場合のように(後記(3) ,適切な)資料を提出させることで,書面審査による要件該当性の判断が可能となる場合もあるのであるから,被告の主張は失当というほかない。②について定めた実施要領78条3号イ(リ)の規定は,法人が正当に支出したものであることの証明のない費用のみを除外する趣旨に限定解釈することによって,初めて有効な規定と扱うことができるものというべきである。 (3)本件への当てはめ前記認定事実 は,法人が正当に支出したものであることの証明のない費用のみを除外する趣旨に限定解釈することによって,初めて有効な規定と扱うことができるものというべきである。 (3)本件への当てはめ前記認定事実によれば,本件賃料等は,原告の設立後にその代表取締役となった原告代表者が,原告の設立を予定し,原告設立後は賃借人を原告に変更することを前提として,賃貸人との間で事務所の賃貸借契約を締結し,これに基づいて賃貸人及び紹介不動産業者に対する支払を原告代表者が行い,原告の設立後,賃貸人の承諾を得て,賃借人の地位が原告代表者から原告に変更されたことに伴って,原告から立替経費として原告代表者に支払われたものであることが認められる。そして,本件賃貸借契約に係る契約期間中,原告代表者が賃借人の地位にあったのは初日(平成16年3月17日)の1日のみであり,その翌日にはもう原告に賃借人の地位を承継しているのであるから,原告が負担した本件賃料等は,直接には原告代表者との間の取引に- 22 -より支出した費用ではあるものの(原告設立前の原告代表者による支出は,そもそも原告自身の支出とはいえない,実質的には第三者である賃貸人。)との間の正当な契約に基づく事務所使用の対価として負担したものであって,「お手盛り」の危険が生ずるような支出ではない。したがって,本件賃料等の負担については,実施要領78条3号イ(リ)の規定は適用されず,本件賃料等は,同号にいう「新分野進出等に伴う事業の用に供するための施設又は設備等の設置・整備に要する費用」に含まれるものというべきである(もっとも,平成16年3月分の日割家賃9万6531円の中には,計算上,原告が賃借人の地位を取得していなかった同月17日の分が含まれているものと解され,これを上記の費用に含ませるべきかどうかは疑問の余地がな も,平成16年3月分の日割家賃9万6531円の中には,計算上,原告が賃借人の地位を取得していなかった同月17日の分が含まれているものと解され,これを上記の費用に含ませるべきかどうかは疑問の余地がないでもないが,仮にこれを含ませないとしても,原告の負担した諸費用の合計額が300万円以上となることに変わりはない。 。)被告は,本件の場合に実施要領78条3号該当性を認めると,法人設立前に法人名義で契約して支出していた場合に要件を充たさないことと比べて不公平であるとともに,結果的に本件助成金の趣旨にそぐわない者へ助成してしまうことにもなる,と主張する。しかしながら,法人設立前に支出が行われていた場合には,いまだ法人が設立されていない段階での支出である以上,たとえ法人名義の支出であっても,これを法人自身の費用負担と観念できないことは当然であり,実際には発起人等の利害関係人が支出するのであり,法人設立後に法人との間で清算が行われるのが通常と考えられるから,実質的な支出状況は本件の場合と異ならず,不公平が生じることは想定し難い。 また,このような支出が正当な取引に基づくものである場合に,本件助成金の支給を拒む理由はなく,これによって本件助成金の趣旨が損なわれるということもない。したがって,被告の主張は理由がない。 (4)まとめ以上によれば,原告は実施要領78条3号の要件に該当し,その他の実施- 23 -要領所定の各要件の該当性については当事者間に争いがない。したがって,被告は,原告に対し,本件支給申請に係る助成金合計280万円について支給決定をすべき義務があり,原告はこのような支給決定に基づいて助成金の支給を受けられる地位にあるものと認められる。 第4結論以上の次第で,第1事件に係る訴えはいずれも不適法であるから却下し,第2事件に係る き義務があり,原告はこのような支給決定に基づいて助成金の支給を受けられる地位にあるものと認められる。 第4結論以上の次第で,第1事件に係る訴えはいずれも不適法であるから却下し,第2事件に係る原告の請求は理由があるから認容することとし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条,64条本文を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第3部裁判長裁判官鶴岡稔彦裁判官古田孝夫裁判官潮海二郎- 24 -(別紙1)関係法令の定め第1中小企業労働力確保法(目的)第1条この法律は,中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のため,中小企業者が行う雇用管理の改善に係る措置を促進することにより,中小企業の振興及びその労働者の職業の安定その他福祉の増進を図り,もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。 (改善計画の認定)第4条事業協同組合等はその構成員たる中小企業者の労働力の確保を図るための労働環境の改善,福利厚生の充実,募集方法の改善その他の雇用管理の改善に関する事業(以下「改善事業」という)についての計画を,中小企業者は。 改善事業であって,職業に必要な高度の技能及びこれに関する知識を有する者の確保を図るためのもの又は新たな事業の分野への進出若しくは事業の開始(以下「新分野進出等」という)に伴って実施することにより良好な雇用の。 機会の創出に資するものについての計画を作成し,これをその主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事に提出して,その計画が適当である旨の認定を受けることができる。 2ないし4略(雇用安定事業等としての助成及び援助)第7条政府は,第4条第1項の認定に係る改善計画(第5条第1項の規定による変更の認定があったときは,その変更後のもの。以下「認定計画 できる。 2ないし4略(雇用安定事業等としての助成及び援助)第7条政府は,第4条第1項の認定に係る改善計画(第5条第1項の規定による変更の認定があったときは,その変更後のもの。以下「認定計画」という)に係る改善事業の実施を促進するため,雇用保険法第62条の雇用安定。 事業,同法第63条の能力開発事業又は同法第64条の雇用福祉事業として,次の事業を行うものとする。 - 25 -一ないし三略四第4条第1項の認定を受けた中小企業者(以下「認定中小企業者」という)であって,新分野進出等に伴い新たに労働者を雇い入れ,認定計画。 (当該新分野進出等に伴って実施することにより良好な雇用の機会の創出に資する改善事業についての計画に限る。以下「新分野認定計画」という)。 の目標を達成したものに対して,必要な助成及び援助を行うこと。 五略 略 政府は,独立行政法人雇用・能力開発機構法及びこれに基づく命令で定めるところにより,第1項各号に掲げる事業の全部又は一部を独立行政法人雇用・能力開発機構に行わせるものとする。 第2雇用保険法(雇用安定事業)第62条政府は,被保険者及び被保険者であった者(以下「被保険者等」という)に関し,失業の予防,雇用状態の是正,雇用機会の増大その他雇用の安。 定を図るため,雇用安定事業として,次の事業を行うことができる。 一ないし四略五前各号に掲げるもののほか,障害者その他就職が特に困難な者の雇入れの促進,雇用に関する状況が全国的に悪化した場合における労働者の雇入れの促進その他被保険者等の雇用の安定を図るために必要な事業であって,厚生労働省令で定めるものを行うこと。 前項各号に掲げる事業の実施に関して必要な基準は,厚生労働省令で定める。 政府は,独立行政法人雇用・能力開発機構法及び独立行政法人 めに必要な事業であって,厚生労働省令で定めるものを行うこと。 前項各号に掲げる事業の実施に関して必要な基準は,厚生労働省令で定める。 政府は,独立行政法人雇用・能力開発機構法及び独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法並びにこれらに基づく命令で定めるところにより,第1項各号に掲げる事業の一部を独立行政法人雇用・能力開発機構及び独立行政法人高齢- 26 -・障害者雇用支援機構に行わせるものとする。 第3雇用保険法施行規則(雇用保険法第62条第1項第5号の厚生労働省令で定める事業)第115条雇用保険法第62条第1項第5号の厚生労働省令で定める事業は,第140条の2に定めるもののほか,次のとおりとする。 一・二略三中小企業労働力確保法第4条第1項の認定を受けた事業協同組合等の構成員である中小企業者又は認定中小企業者に対して,中小企業人材確保支援助成金(第118条第2項第1号イの環境整備事業若しくは職業相談者配置事業についての助成又は同条第3項第1号イの雇入れについての助成に係るものに限る。第118条において同じ)を支給すること。 。 四ないし八略(中小企業人材確保支援助成金)第118条中小企業人材確保支援助成金は,中小企業雇用管理改善助成金及び中小企業基盤人材確保助成金とする。 略 中小企業基盤人材確保助成金は,第1号に該当する認定中小企業者に対して,第2号に定める額を支給するものとする。 一次のいずれにも該当する認定中小企業者であること。 イ新分野認定計画に定められた計画期間内であって,ロの基盤人材確保実施計画を独立行政法人雇用・能力開発機構の長に提出した日の翌日から,新分野認定計画に係る中小企業労働力確保法第4条第1項の規定による都道府県知事の認定を受けた日の翌日から起算して1年を経過した日までの間に,新 行政法人雇用・能力開発機構の長に提出した日の翌日から,新分野認定計画に係る中小企業労働力確保法第4条第1項の規定による都道府県知事の認定を受けた日の翌日から起算して1年を経過した日までの間に,新分野進出等に伴って新たな労働者(新分野進出等に係る業務に就く者であって,当該認定中小企業者の経営基盤の強化に資するもの(短時- 27 -間労働者を除く)に限る。以下「特定労働者」という)を継続して雇。 。 用する労働者として雇い入れる認定中小企業者又は当該特定労働者の雇入れに伴い新たに労働者(新分野進出等に係る業務に就く者であって,特定労働者以外のもの(短時間労働者を除く)に限る。以下「一般労働者」。 という)を継続して雇用する労働者として雇い入れる認定中小企業者で。 あること。 ロイの雇入れの実施に関する計画(以下「基盤人材確保実施計画」という)を作成し,独立行政法人雇用・能力開発機構の長の認定を受けた認。 定中小企業者であること。 ハ基盤人材確保実施計画を独立行政法人雇用・能力開発機構の長に提出した日から起算して6か月前の日からイの雇入れの日から起算して6か月を経過した日までの間(以下「基準期間」という)において,当該雇入れ。 に係る認定中小企業者(当該認定中小企業者が,他の事業主が自らの事業の全部又は一部を継続しつつ新たに設立したものである場合は,当該認定中小企業者を設立した事業主(以下「設立元事業主」という)及び基準。 期間中に当該設立元事業主が設立した法人等であって当該認定中小企業者以外のものを含む。ニにおいて同じ)の労働者を解雇した認定中小企業。 者(天災その他やむを得ない理由のために事業の継続が不可能となったこと又は労働者の責めに帰すべき理由により解雇した認定中小企業者を除く)以外の認定中小企業者であること。 。 ニイ 認定中小企業。 者(天災その他やむを得ない理由のために事業の継続が不可能となったこと又は労働者の責めに帰すべき理由により解雇した認定中小企業者を除く)以外の認定中小企業者であること。 。 ニイの雇入れに係る認定中小企業者に雇用されていた者であって基準期間に離職したもののうち当該基準期間に雇用保険法第23条第2項に規定する特定受給資格者として受給資格の決定がなされたものの数等から判断して,適正な雇用管理を行っていると認められる認定中小企業者であること。 ホ認定計画に係る新分野進出等に要する費用が,300万円以上である認定中小企業者であること。 - 28 -ヘ当該認定中小企業者の労働者の離職の状況,イの雇入れに係る者に対する賃金の支払の状況及びホの費用の支払の状況を明らかにする書類を整備している認定中小企業者であること。 二次のイ及びロに掲げる雇入れの区分に応じて,当該イ及びロに定める額イ特定労働者の雇入れ当該特定労働者5人までについては,1人につき140万円ロ特定労働者の雇入れに伴う一般労働者の雇入れ当該一般労働者5人まで(当該特定労働者の数が5人に満たない場合にあっては,当該特定労働者の数まで)については,1人につき30万円4ないし7略第4独立行政法人雇用・能力開発機構法(独立行政法人雇用・能力開発機構の目的)第3条独立行政法人雇用・能力開発機構は,労働者の有する能力の有効な発揮及び職業生活の充実を図るため,雇用管理の改善に対する援助,公共職業能力開発施設の設置及び運営等の業務を行うとともに,勤労者の計画的な財産形成の促進の業務を行うことにより,良好な雇用の機会の創出その他の雇用開発,職業能力の開発及び向上並びに勤労者の生活の安定を図り,もって労働者の雇用の安定その他福祉の増進と経済の発展に寄与することを 成の促進の業務を行うことにより,良好な雇用の機会の創出その他の雇用開発,職業能力の開発及び向上並びに勤労者の生活の安定を図り,もって労働者の雇用の安定その他福祉の増進と経済の発展に寄与することを目的とする。 (業務の範囲)第11条独立行政法人雇用・能力開発機構は,第3条の目的を達成するため,次の業務を行う。 一ないし五略六地域雇用開発促進法第12条第1項及び第17条第1項第2号並びに中小企業労働力確保法第7条第1項各号に掲げる事業を行うこと。 七ないし十略- 29 - 前項に規定する業務は,厚生労働省令で定めるところにより,雇用保険法第62条の規定による雇用安定事業,同法第63条の規定による能力開発事業又は同法第64条の規定による雇用福祉事業として行うものとする。 3ないし6略第5独立行政法人通則法(業務方法書)第28条独立行政法人は,業務開始の際,業務方法書を作成し,主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも,同様とする。 前項の業務方法書に記載すべき事項は,主務省令で定める。 略 独立行政法人は,第1項の認可を受けたときは,遅滞なく,その業務方法書を公表しなければならない。 第6独立行政法人雇用・能力開発機構の業務運営並びに財務及び会計に関する省令(平成16年厚生労働省令第22号)(業務方法書の記載事項)第1条独立行政法人雇用・能力開発機構に係る独立行政法人通則法第28条第2項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は,次のとおりとする。 一ないし五略六独立行政法人雇用・能力開発機構法第11条第1項第6号に規定する事業に関する事項七ないし十五略以上- 30 -(別紙2)実施要領の概要第1助成対象期間助成対象期間は,対象労働者の雇入れの日(賃金締 ・能力開発機構法第11条第1項第6号に規定する事業に関する事項七ないし十五略以上- 30 -(別紙2)実施要領の概要第1助成対象期間助成対象期間は,対象労働者の雇入れの日(賃金締切日が定められている場合は雇入れ日の直後の賃金締切日の翌日。ただし,賃金締切日に雇い入れた場合は雇入れ日の翌日,賃金締切日の翌日に雇い入れた場合は雇入れ日)から。 起算して1年間を限度とし,最初の6か月を支給対象期の第1期,次の6か月を第2期とする(81条1項。 )第2支給額 助成金の支給額は,対象労働者ごとにそれぞれ後記2及び3の額を2期に分けて支給するものとする(82条1項。 ) 基盤人材(雇用保険法施行規則118条3項1号イに規定する「特定労働者」に相当する労働者をいう)については,第1期及び第2期の支給額は各。 支給対象期ごとに70万円を限度とし,それぞれ当該基盤人材の支給対象期の日数に応じて算定するものとする(82条2項。 ) 一般労働者については,第1期及び第2期の支給額は各支給対象期ごとに15万円を限度とし,それぞれ当該一般労働者の支給対象期の日数に応じて算定するものとする(82条3項。 )第3支給の手続 申請先は,原則として担当センター所長(申請事業主の主たる事務所が所在する都道府県を業務担当区域とする被告の都道府県センターの長をいう)と。 する(4条1号。 ) 助成金は,所定の要件に該当する事業主が,改善計画の認定日から起算して- 31 -1年以内に新分野進出等基盤人材確保実施計画認定申請書(以下「実施計画申請書」という)を提出し,担当センター所長の認定を受けた実施計画期間。 (認定計画期間内であり,かつ,実施計画申請書の提出日の翌日を始期とし,改善計画の認定日の翌日から起算して1年を終期の限度とす 請書」という)を提出し,担当センター所長の認定を受けた実施計画期間。 (認定計画期間内であり,かつ,実施計画申請書の提出日の翌日を始期とし,改善計画の認定日の翌日から起算して1年を終期の限度とする期間内であって,担当センター所長が認定した期間をいう)内に対象労働者を雇い入れ,支給。 対象期の末日の翌日から起算して1か月以内に支給申請書を提出し,担当センター所長の支給決定を受けた場合に支給するものとする(78条。 ) 担当センター所長は,申請事業主に対して,改善計画認定申請書の受理日から対象労働者の雇入れ日の前日までに,実施計画申請書を提出させ,受理した実施計画申請書が所定の要件に照らし適正なものであると認められるときはこれを認定し,認定(不認定)を決定したときは,認定(不認定)通知書をもって通知するものとする(83条,84条2,3項。 ) 担当センター所長は,助成金の支給を受けようとする申請事業主に対して,実施計画申請書の提出後,基盤人材に係る支給対象期の末日の翌日から起算して1か月以内に,支給申請書を提出させ,受理した支給申請書が所定の要件に照らし適正なものであると認められるときは助成金の支給を決定し,支給(不支給)を決定したときは,支給(不支給)決定通知書により通知するものとする(86条1,2項,87条2,4項。 )第4支給の対象となる労働者の数助成金の支給の対象となる対象労働者は,実施計画期間において,基盤人材については1人以上5人以下とし,一般労働者については,基盤人材の雇入れ数と同数までとする(80条。 )以上
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