昭和44(オ)497 家屋明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和44年7月24日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所 昭和41(ネ)1048
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判決文本文1,262 文字)

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人山口源一、同服部猛夫の上告理由一について。昭和三七年九月被上告人から本件家屋部分を貸借したのは、訴外Dであつて、上告人ではなかつた、とした原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として首肯することができる。なお、上告人がその後右家屋部分において同人の名義で喫茶店を経営していたとしても、そのことから、直ちに、上告人が右家屋部分を賃借したものということはできない。また、原判決中上告人が右家屋部分の賃料を支払つていたとの判示部分はその趣旨がやや不明確であるが、原判文全体を通読すれば、この判示は、上告人が右家屋部分の借主として右賃料を支払つていたという趣旨ではなく、上告人がその計算において右賃料を支払つていたという趣旨、または、上告人が、右Dの使者ないし代理人として右賃料を支払つていたという趣旨であると解することができるから、右判示も原審の前記認定判断と何ら矛盾するものではない。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、原審の適法にした証拠の取捨判断および事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。同二について。原審の適法に確定したところによれば、被上告人は、上告人の供託にかかる所論の供託金三六万円の還付を受けた昭和四一年三月ごろに至るまで一度も、上告人に対し、本件家屋部分を賃貸したことがなく、また、被上告人は、右供託金の還付を受けた右日時の前後を通じ、上告人が何らの権原もなく右家屋部分を不法に占有していると主張して、上告人に対し、その明渡等を求める本訴を継続していたという- 1 -のであるから、これらの事実関係のもとにおいては、被上告人が右日時に右供託金の還付を受けたとい 分を不法に占有していると主張して、上告人に対し、その明渡等を求める本訴を継続していたという- 1 -のであるから、これらの事実関係のもとにおいては、被上告人が右日時に右供託金の還付を受けたという一事をもつて、直ちに、被上告人が上告人に対し右建物部分を賃貸することを承認したものとは解しえない、とした原審の判断は、正当として是認することができる。 おいては、被上告人が右日時に右供託金の還付を受けたとい 分を不法に占有していると主張して、上告人に対し、その明渡等を求める本訴を継続していたという- 1 -のであるから、これらの事実関係のもとにおいては、被上告人が右日時に右供託金の還付を受けたという一事をもつて、直ちに、被上告人が上告人に対し右建物部分を賃貸することを承認したものとは解しえない、とした原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、独自の見解を述べるものにすぎず、採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官松田二郎裁判官入江俊郎裁判官長部謹吾裁判官岩田誠裁判官大隅健一郎- 2 -

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