昭和25(れ)1435 臨時物資需給調整法違反

裁判年月日・裁判所
昭和26年3月13日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  被告人A及び被告人B、同C、同D、同Eの弁護人原玉重の上告趣意は末尾に添 附した別紙記載の通りである。  被告人A上告

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判決文本文1,279 文字)

主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人A及び被告人B、同C、同D、同Eの弁護人原玉重の上告趣意は末尾に添附した別紙記載の通りである。 被告人A上告趣意について。 論旨は多岐にわたつているが、結局判示事実は宗教法人の目的とする事業上の行為であるから罪とならないこと、及び、原審の事実誤認を主張することに帰する、しかし原審の事実誤認の主張は上告適法の理由とならないし、宗教法人の事業であるからとて経済統制に服さなくともよいという理由のないことは原判決説示の通りであるから、論旨は採用できない。 被告人B、C、D、Eの弁護人原玉重上告趣意第一点、第二点について。 被告人等が判示搾油をしても罪とならないと誤信したのは、所論「法人の事業として搾油をなすことを登記すれば罪とならない、何となれば右法人は明治三五年三月一〇日時の商工大臣の許可を得て製油製肥料工業等の事業をやつてよいことになつて居り、昭和一七年一月一七日にも其の手続がしてあるからだ」ということを、Aから告げられた為めであるとしても、右の如き事情は違法阻却の事実を誤認したことには当らない、何となれば右所論の如き事情は、本件昭和二二年農林省令第九八号油糧需給調整規則第一〇条、臨時物資需給調整法第一条、第四条等違反の罪の成否に関係なきことであるからである。従つて被告人等がAから右事情を告げられた為め判示搾油をしても罪とならないと誤信して搾油したことは、畢竟右油糧需給調整規則を知らないため被告人等の行為に対する違法性の認識がなかつたというだけであつて、未だ以て所論のように事実の錯誤乃至非刑罰法規の錯誤により本犯罪に対する犯意が阻却せられる場合にあたるものとはいい得ないから論旨は理由がな- 1 -い。 同第三点について。 被告人等が信ずる宗教の 以て所論のように事実の錯誤乃至非刑罰法規の錯誤により本犯罪に対する犯意が阻却せられる場合にあたるものとはいい得ないから論旨は理由がな- 1 -い。 同第三点について。 被告人等が信ずる宗教の主宰者の言を信じた為めに判示行為は罪とならないと誤信したとしても、それは錯誤により違法性の認識がなかつたというに止り、犯罪構成要件たる事実についての認識がなかつたとはいえない。そしてたとえ右の錯誤が所論のような信仰者間の服従関係に由来するとしても、そのような事情によつて特に被告人等の犯意が阻却せられるものと解することはできないから、論旨は理由がない。 同第四点について。 所論の如き主張は、旧刑訴第三六〇条二項に所謂「法律上犯罪の成立を阻却すべき原由たる事実上の主張」とはいえないから一々これに対する判断を示す必要はないのみならず、原判決の説示は所論の如き主張のすべてについて判断を示していると解すべきである。従つて論旨は採用できない。 よつて旧刑訴四四六条により主文の通り判決する。 以上は裁判官全員一致の意見である。 検察官長部謹吾関与昭和二六年三月一三日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 2 -

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