主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人鈴木匡、同大場民男、同清水幸雄、同山本一道、同鈴木順二の上告理由第二の第一点、第二点について所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する事実の認定、証拠の取捨を非難するものであつて、採用することができない。同第一の第一点、第二点及び第二の第三点について一原審の適法に確定した事実は次のとおりである。1 被上告人は名古屋市a区bc番のd、e、f、g及びhの各山林計一〇〇七三平方メートル(以上五筆を以下「a」山林と略称する。)を所有していたが、名古屋市の土地区画整理事業により昭和三〇年三月四日右「a」地の仮換地として名古屋市i区jn番のd宅地三〇一・六五平方メートル(以下仮換地「A」と略称する。)が指定された。2 被上告人は、昭和三一年五月二五日訴外株式会社D本店(以下「D」という。)に仮換地「A」を代金三・三平方メートル当り一万九〇〇〇円計一七三万三七五〇円で売却し、その登記として「a」山林についてDへの所有権移転登記を経由した。上告人は、昭和四二年五月二六日Dより仮換地「A」を買い受け、その頃「a」山林につき所有権移転登記を経由した。3 名古屋市長は、昭和四四年二月二七日「a」山林についての仮換地の指定を変更し、「a」山林のうち、前記c番のfを同番のfと二〇とに、同c番のhを同- 1 -番のhと一九とに各分割したうえ、c番のd、e、g、一九、二〇の山林計四二九五平方メートルを第一ブロツクとし(右五筆を以下「b」山林と略称する。)、c番のf、hの山林計五七七八平方メートルを第二ブ 番のhと一九とに各分割したうえ、c番のd、e、g、一九、二〇の山林計四二九五平方メートルを第一ブロツクとし(右五筆を以下「b」山林と略称する。 ち、前記c番のfを同番のfと二〇とに、同c番のhを同- 1 -番のhと一九とに各分割したうえ、c番のd、e、g、一九、二〇の山林計四二九五平方メートルを第一ブロツクとし(右五筆を以下「b」山林と略称する。)、c番のf、hの山林計五七七八平方メートルを第二ブ 番のhと一九とに各分割したうえ、c番のd、e、g、一九、二〇の山林計四二九五平方メートルを第一ブロツクとし(右五筆を以下「b」山林と略称する。)、c番のf、hの山林計五七七八平方メートルを第二ブロツクとし(右二筆を以下「a′」山林と略称する。)、その仮換地として、「b」山林につき名古屋市i区kブロツクl番二七四・四一平方メートル(以下仮換地「B」と略称する。)を、「a′」山林につき同市i区jブロツクn番のd宅地三〇二・九七平方メートル(以下仮換地「A′」と略称する。)を各指定した。仮換地「A」と同「A′」とには同一性がある。4 名古屋市長は、昭和四四年九月九日換地として、「a′」山林につき名古屋市o区pq丁目r番の宅地三〇二・九七平方メートル(以下換地「A″」と略称する。)を、「b」山林につき同市o区pf丁目s番の宅地二七四・四一平方メートル(以下換地「B′」と略称する。)を各指定し、その頃換地「A″」及び換地「B′」について上告人のための各所有権移転登記を経由した。二右事実によると、「a」山林の仮換地「A」についてされた売買が仮換地「A」自体の位置、地目、面積に着目してされ、売買代金も右仮換地の面積とその三・三平方メートル当たり価格によつて定められたことは明らかであるところ、このような場合においては、右売買の時における仮換地「A」の従前地が「a」山林であつても、その後仮換地の指定が変更され、「a」山林が「a′」、「b」の各山林に分割されたうえ、「a′」山林につき仮換地「A」と同一性のある仮換地「A′」が、「b」山林につき仮換地「B」が各指定され、次いで「a′」山林に換地「A″」が、「b」山林に換地「B′」が各指定されたときには、仮換地「A」を買い受けた者は、右換地処分によつて換地「A″」の所有権を取得するに止まり、同「B 」が各指定され、次いで「a′」山林に換地「A″」が、「b」山林に換地「B′」が各指定されたときには、仮換地「A」を買い受けた者は、右換地処分によつて換地「A″」の所有権を取得するに止まり、同「B′」の所有権を取得するものではないと解するのが、売買当事者の意思に合致し、かつ土地区画整理事業の趣旨にもかなうものと考えられる。 受けた者は、右換地処分によつて換地「A″」の所有権を取得するに止まり、同「B 」が各指定され、次いで「a′」山林に換地「A″」が、「b」山林に換地「B′」が各指定されたときには、仮換地「A」を買い受けた者は、右換地処分によつて換地「A″」の所有権を取得するに止まり、同「B′」の所有権を取得するものではないと解するのが、売買当事者の意思に合致し、かつ土地区画整理事業の趣旨にもかなうものと考えられる。- 2 -右と同旨の原審の判断は正当として是認することができる。所論は、これと異なる前提に立つて原判決を論難するものであり、また、所論引用の判例は事案を異にし本件に適切でない。論旨は採用することができない。同第二の第四点について所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官吉田豊裁判官岡原昌男裁判官大塚喜一郎裁判官本林讓裁判官栗本一夫- 3 -
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