- 1 - 主文 被告人を懲役1年に処する。 この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は,平成28年5月27日から同年7月28日までの間,316回にわたり,高松市a町b丁目c番d号所在の被告人方兼A店店舗において,自己の携帯電話機を使用して,岡山市e区fg丁目h番i号所在の株式会社B銀行本店4階電話交換室に設置された固定電話に電話をかけ,その電話に応対した同店従業員らに対し,「おっぱい触らせろ。」などと言い,あるいは,無言の状態を続けるなどの行為を繰り返し,その間,同従業員らに各電話への応対を余儀なくさせて正常な業務の遂行に支障を生じさせ,もって偽計を用いて上記B銀行の業務を妨害した。 (法令の適用)罰条包括して刑法233条刑種の選択懲役刑刑の執行猶予刑法25条1項(量刑の理由)本件は,被告人が銀行に無言電話等をかけ,銀行の業務を妨害したという偽計業務妨害の事案である。 被告人は,約2か月の間に316回にわたって無言電話等をかけており,本件犯行は非常に執拗であり,その度に被告人からの電話に応対することを余儀なくされた結果,銀行の業務に支障をきたした程度は小さくない。そして,被告人は,応対する女性オペレーターの反応が楽しくなり,数分間に連続して電話をかけるなど犯行をエスカレートさせていること等からすると,被告人は,犯行を繰り返す過程でこの種事犯に対する規範意識を相当程度低下させていたというべきである。 したがって,被告人に対しては懲役刑を科すのが相当ではあるが,被告人は,公 - 2 -判廷において,事実を全て認め 程でこの種事犯に対する規範意識を相当程度低下させていたというべきである。 したがって,被告人に対しては懲役刑を科すのが相当ではあるが,被告人は,公 - 2 -判廷において,事実を全て認めた上で,電話の相手方らに対して不快な思いをさせてしまい,申し訳ない旨述べるなど反省をしていること,同居する被告人の母親が被告人を監督する旨誓約していることからすると,今回が初めての公判請求となる被告人に対しては,まず社会内で更生の機会を与えるべきであるから,主文の刑を科した上でその刑の執行を猶予するのが相当と判断した。 よって,主文のとおり判決する。 (求刑懲役1年)平成28年10月17日岡山地方裁判所第2刑事部 裁判官新 宅 孝 昭
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