昭和53(オ)1463 第三者異議

裁判年月日・裁判所
昭和56年12月17日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 昭和53(ネ)145
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告人の上告理由一及び二について  譲渡担保権者は、特段の事情がないかぎり、譲

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判決文本文1,538 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告人の上告理由一及び二について  譲渡担保権者は、特段の事情がないかぎり、譲渡担保権者たる地位に基づいて目 的物件に対し譲渡担保権設定者の一般債権者がした強制執行の排除を求めることが できるものと解すべきところ、譲渡担保権者がその目的物件につき自己の債権者の ために更に譲渡担保権を設定した後においても、右譲渡担保権者は、自己の有する 担保権自体を失うものではなく、自己の債務を弁済してこれを取り戻し、これから 自己の債権の満足を得る等担保権の実行について固有の利益を有しているから、前 記の強制執行に対し譲渡担保権者たる地位に基づいてその排除を求める権利も依然 としてこれを保有しているものと解するのが相当である。  これを本件についてみるのに、原審が適法に確定した事実関係は、(1) 上告人 は、昭和五二年八月二〇日、D(以下「D」という。)に対する広島法務局所属公 証人E作成昭和四九年第三二八六号公正証書の執行力ある正本に基づき、中空成型 機VTP―五五(F製作所製造)二基(以下「本件物件」という。)につき照査手 続をした、(2) Dは、被上告人に対し、昭和四九年一〇月上旬から昭和五〇年四 月九日までの間のプラスチツク製品の加工賃及び原料代として九八〇万五〇八四円 の債務を負担していたが、右同日、被上告人との間で、右金額を同年五月一〇日か ら同年八月三一日までの間に六回に分割して支払い、右支払を担保するため本件物 件の所有権を被上告人に譲渡し、Dが債務を完済したときは、本件物件の所有権は 当然同人に復帰する旨の譲渡担保契約を締結し、占有改定の方法によりその引渡を 了したところ、はじめの三回分の分割金を支払つたのみで、その後遅滞に陥り、残 - 1 - り三回 たときは、本件物件の所有権は 当然同人に復帰する旨の譲渡担保契約を締結し、占有改定の方法によりその引渡を 了したところ、はじめの三回分の分割金を支払つたのみで、その後遅滞に陥り、残 - 1 - り三回分の分割金合計五九一万九七二五円を支払わない、(3) 被上告人は、本件 物件をD方から搬出したうえ、昭和五二年二月二八日、G産業株式会社との間で、 本件物件につき譲渡担保契約(以下「再譲渡担保契約」という。)を締結した、と いうのであり、本件記録によれば、前記特段の事情についてなんらの主張立証がな いことが明らかである。  右事実関係のもとにおいては、被上告人は、譲渡担保権者として、再譲渡担保契 約締結後においても、本件物件につきDの債権者である上告人がした本件強制執行 の排除を求めることができるものというべきである。これと結局同旨に帰する原審 の判断は、正当として是認することができ、論旨は採用することができない。  同三について  原判決に所論の違法はない。所論は、原審で主張しない事項について原判決の不 当をいうものにすぎず、採用することができない。  よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主 文のとおり判決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    中   村   治   朗             裁判官    団   藤   重   光             裁判官    藤   崎   萬   里             裁判官    本   山       亨             裁判官    谷   口   正   孝 - 2 -   口   正   孝 - 2 -

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