令和3(行ケ)10109 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和4年7月14日 知的財産高等裁判所 1部 判決 審決取消
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令和4年7月14日判決言渡 令和3年(行ケ)第10109号審決取消請求事件 口頭弁論終結日令和4年4月14日判決 原告 株式会社千鳥饅頭総本舗 同訴訟代理人弁護士 田中雅敏 堀田明希 原慎一郎 山腰健一 同訴訟代理人弁理士 有吉修一朗 筒井宣圭 被告 株式会社千鳥屋宗家 同訴訟代理人弁護士 重冨貴光 石津真二 田中想音 同訴訟復代理人弁護士 加藤文彦 同訴訟代理人弁理士 西原広徳 野呂亮仁 主文 1 特許庁が無効2020-890065号事件について令和3年7月27日にした審決を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求主文第1項と同旨 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等 ⑴ 被告は、以下のとおりの商標登録第6199438 事実及び理由 第1 請求主文第1項と同旨第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等 ⑴ 被告は、以下のとおりの商標登録第6199438号商標(以下「本件商標」という。)の商標権者である(甲1の1及び2)。 商標ザリッチチロリアン(標準文字)登録出願日平成29年11月21日登録審決日令和元年10月1日 設定登録日令和元年11月22日指定商品第30類「菓子、パン、サンドイッチ、中華まんじゅう、ハンバーガー、ピザ、ホットドッグ、ミートパイ」⑵ 原告は、令和2年9月15日、本件商標について商標登録無効審判を請求した。 特許庁は、上記請求を無効2020-890065号事件として審理を行い、令和3年7月27日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(以下「本件審決」という。)をし、その謄本は、同年8月5日、原告に送達された。 ⑶ 原告は、令和3年9月2日、本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起し た。 2 本件審決の理由の要旨⑴ 本件審決の理由は、別紙審決書(写し)記載のとおりである。その要旨は、本件商標は、商標法4条1項7号、11号、15号及び19号のいずれにも該当しないから、本件商標の登録は、これらの規定に違反してされたものと はいえず、同法46条1項の規定により無効とすべきではないというもので ある。 ⑵ 本件審決が、本件商標は、商標法4条1項11号に該当しないと判断した理由の要旨は、以下のとおりである。 ア本件商標は、「ザリッチチロリアン」の文字を表してなるのに対し、別紙記載1の商標(以下「引用商標1」という。)及び別紙記載5の商標(以下 「引用商標5」という。)は、「チロリ おりである。 ア本件商標は、「ザリッチチロリアン」の文字を表してなるのに対し、別紙記載1の商標(以下「引用商標1」という。)及び別紙記載5の商標(以下 「引用商標5」という。)は、「チロリアン」の文字からなり、別紙記載2の商標(以下「引用商標2」という。)は、デザイン化した「TIRO」と「LIAN」の欧文字を2段に書してなり、別紙記載3の商標(以下「引用商標3」という。)は、デザイン化した「Tirolian」の欧文字を横書きしてなり、別紙記載4の商標(以下「引用商標4」という。)は、「チ ロリアン」の音声からなるものであるから、本件商標と引用商標1ないし5は、構成文字及び構成態様が異なり、外観上、相紛れるおそれのないものである。 次に、称呼においては、本件商標から生じる「ザリッチチロリアン」と引用商標1ないし5から生じる「チロリアン」の称呼とは、その音構成及 び音数において明白な差異を有するものであるから、本件商標と引用商標1ないし5は、称呼上、明瞭に聴別できるものである。 そして、観念においては、本件商標は、特定の観念を生じないのに対し、引用商標1及び4は、「チロルの、チロル風。」の観念が生じ、引用商標2及び3は、特定の観念を生じないから、本件商標と引用商標1ないし5は、 観念において紛れるおそれはない。 そうすると、本件商標と引用商標1ないし5とは、観念において紛れるおそれはないか、比較することができないものであって、外観及び称呼において明確に区別できるものであり、外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商 標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 イ以上のとおり、本件商標 観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商 標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 イ以上のとおり、本件商標と引用商標1ないし5とは非類似の商標であるから、その指定商品が同一又は類似の商品であったとしても、本件商標は、商標法4条1項11号に該当しない。 第3 当事者の主張 1 取消事由1(本件商標の商標法4条1項11号該当性の判断の誤り) ⑴ 原告の主張ア商標の類否の判断手法の誤り本件商標は、「ザリッチチロリアン」の標準文字を表してなり、「ザ」及び「リッチ」の文字部分と「チロリアン」の文字部分とから構成された結合商標である。 以下のとおり、本件商標の構成中の「ザ」「リッチ」の文字部分と「チロリアン」の文字部分とは、それを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではなく、かつ、「チロリアン」の文字部分は、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから、本件商標から「チロリアン」 の文字部分を要部として抽出し、これと引用商標1ないし5とを比較して商標そのものの類否を判断することも、許されるというべきである。本件審決は、かかる要部抽出の可否について判断を示すことなく、本件商標と引用商標1ないし5の類否判断を行ったものであるから、その判断手法において誤りがある。 (ア)a 菓子「チロリアン」(クリーム入りロールクッキー)は、昭和37年、A (以下「A 」という。)とB (以下「B 」という。)が共同で開発した商品であり、A がその商品名の命名をした。 菓子「チロリアン」は、その頃から、A 、B 、C 、A (以下「A 」という。)とB (以下「B 」という。)が共同で開発した商品であり、A がその商品名の命名をした。 菓子「チロリアン」は、その頃から、A 、B 、C (以下「C 」という。)及びD (以下「D 」という。)の 母であるE (以下「E 」という。)が、福岡市内で、「千鳥屋」 の屋号で事業展開をしていた菓子屋で販売されるようになった。その後、別紙記載の引用商標1ないし3は、A の単独名義で商標登録された。 A は、昭和39年、E から独立し、東京で、「千鳥屋」の屋号で菓子屋(以下「東京千鳥屋」という場合がある。)の事業を開始して以 来、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった。 bB は、E が平成7年12月に死亡した後、平成9年8月1日、原告(設立時の商号「株式会社千鳥屋ファクトリー」、平成16年4月20日「株式会社千鳥饅頭総本舗」に商号変更)を設立し、福岡市内の店舗で、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった。 その後、東京千鳥屋は、経営が悪化したため、平成24年頃から、原告に対し、東京千鳥屋で販売する菓子「チロリアン」の製造を委託し、原告は、その製造を行うようになった。 原告は、平成26年、東京千鳥屋の申出に応じて、引用商標1ないし3を含む「チロリアン」商標の商標権を譲り受け、東京千鳥屋の菓 子「チロリアン」に係る業務上の信用を承継するに至った。 c 原告は、福岡県を中心に展開する直営店舗において、菓子「チロリアン」を取り扱っているほか、全国的にも、極めて多数の得意先を通じて、同菓子を販売している。原告の売上高は、その設立以降、常時年間10億円を超えている。 d 原告は、その設立以降、現在に至るま っているほか、全国的にも、極めて多数の得意先を通じて、同菓子を販売している。原告の売上高は、その設立以降、常時年間10億円を超えている。 d 原告は、その設立以降、現在に至るまで、新聞広告、店舗内外で配布するチラシ、カタログ、テレビ・ラジオCM等において、継続的に菓子「チロリアン」の広告宣伝を全国規模で行ってきた(甲10ないし18、46ないし48、50ないし53)。原告は、これまで、年間数千万円、時には年間1億円を超える規模の広告宣伝費を投じてきた (甲54の1ないし24)。 また、数多くの雑誌やテレビ番組で、原告について特集が組まれており、その中で開発にまつわるエピソードを始めとして菓子「チロリアン」が紹介されていた(甲19ないし25、55ないし58)。このほか、菓子「チロリアン」を紹介する書籍やネット記事が存在する。 e 以上によれば、原告による菓子「チロリアン」についての継続的な 事業活動、営業活動の結果、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、全国的に広く知られるところとなり、特に福岡県とその隣接数県においては、著名な原告の商標として、子供から大人まで幅広い世代に愛される菓子の名称として、誰もが知るところとなっている。また、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、原告自身の長年にわた る事業活動、営業活動によって生じた一般需要者等からの信頼に加え、A の時代から培われ、原告に受け継がれた業務上の信用があいまって、洋菓子の分野における取引者、需要者に広く認識されるに至っている。 したがって、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商 標の登録出願時(平成29年11月21日)及び登録審決時(令和元年10月1日)において、九 れるに至っている。 したがって、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商 標の登録出願時(平成29年11月21日)及び登録審決時(令和元年10月1日)において、九州地方を中心に、原告が取り扱う洋菓子(菓子「チロリアン」)を表示するブランド名として広く認識され、全国的にも相当程度認識された結果、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていた。 (イ) 本件商標(「ザリッチチロリアン」)は、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても冗長である。加えて、前記(ア)eのとおり、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、取引者、需要者の間において、九州地方を中心に、原告が取り扱う洋菓子(菓子「チロリアン」)を表示するブランド名として広 く認識され、全国的にも相当程度認識されていたことに照らすと、本件 商標の構成中の「チロリアン」の文字部分と「ザ」「リッチ」の文字部分とは、それを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえない。 そして、本件商標がその指定商品中の菓子(「クリーム入りロールクッキー」)に使用された場合には、本件商標の構成中の「チロリアン」の文 字部分が洋菓子のブランド名として周知であったことから、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。 そうすると、本件商標から「チロリアン」の文字部分を要部として抽出し、これと引用商標1ないし5とを比較して商標そのものの類否を判 断することも、許されるというべきである。 (ウ) 仮に標章「チロリアン」、「TIROLIAN」が原告の業務に係る商品を表すものとして 標1ないし5とを比較して商標そのものの類否を判 断することも、許されるというべきである。 (ウ) 仮に標章「チロリアン」、「TIROLIAN」が原告の業務に係る商品を表すものとしては周知でなかったとしても、本件商標から「チロリアン」の文字部分を要部として抽出することが否定されるものではない。 すなわち、結合商標の要部抽出が許容される場合の一つである、商標 の構成部分の一部が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合とは、必ずしも商標登録の無効を主張する者の出所を示すものとして周知であることを要するものではなく、何人かの業務に係る出所を示すものとして周知となっていれば足りるものである。本件に即していえば、菓子「チロリア ン」に使用された標章「チロリアン」、「TIROLIAN」に接した取引者、需要者が、かかる標章から原告の「クリーム入りロールクッキー」であると認識することはもとより、「千鳥屋」の商品であることを認識する必要もなく、「ああ、あの商品」、「前に買ったあの商品」といったことさえ分かれば足りるものである。 被告の主張を前提としても、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」 は、F の4人の兄弟(A 、B 、C 及びD )又はその後継者である親族が経営する「千鳥屋」の業務に係る商品を示すものとして、洋菓子の分野の取引者、需要者の間に広く認識されていたことになり、本件商標の構成中の「チロリアン」の文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える結果、本件商 標から、「チロリアン」の文字部分を要部として抽出することが許されるものといえる。 イ本件商標と引用商標1ないし5の類否判断の誤り 別標識として強く支配的な印象を与える結果、本件商 標から、「チロリアン」の文字部分を要部として抽出することが許されるものといえる。 イ本件商標と引用商標1ないし5の類否判断の誤り本件商標の要部である「チロリアン」の文字部分と引用商標1ないし5を対比すると、本件商標の要部と引用商標1及び5は、外観及び称呼が共 通するとともに、原告が製造販売する菓子「チロリアン」を想起、連想する点で観念においても共通し、また、本件商標の要部と引用商標2ないし4は、称呼が類似するとともに、観念においても共通するから、本件商標は、いずれも引用商標1ないし5と類似する商標である。これと異なる本件審決の判断は誤りである。 ウ小括以上によれば、本件商標は、引用商標1ないし5に類似する商標であって、本件商標と引用商標1ないし5の指定商品・役務が同一又は類似することからすると、本件商標は、商標法4条1項11号に該当する。 これを否定した本件審決の判断には誤りがある。 ⑵ 被告の主張ア商標の類否の判断手法の誤りの主張に対し(ア) 商標の構成部分の一部を抽出して類否判断をすることが許容されるのは、あくまで例外であり、抽出した部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認め られる場合や、抽出した部分以外の部分から出所識別標識としての称呼、 観念が生じないと認められる場合などに限られる。 本件商標は、「ザリッチチロリアン」の標準文字を表してなり、各文字の大きさ及び書体は同一であって、その全体が等間隔に1行でまとまりよく表されており、その文字構成は一連一体であることからすると、「ザ」「リッチ」の部分と「チロリアン」の部分は、分離して観察す 文字の大きさ及び書体は同一であって、その全体が等間隔に1行でまとまりよく表されており、その文字構成は一連一体であることからすると、「ザ」「リッチ」の部分と「チロリアン」の部分は、分離して観察することが 取引上不自然と思われるほど不可分的に結合している。 (イ)a 菓子「チロリアン」は、昭和37年に発売された後、各地域において、多数の事業主体によって長期間にわたってそれぞれ独自に販売が継続されてきた商品である。この多数の事業主体は、F の家系に属する者が「千鳥屋」、「千鳥」等の屋号を使用して菓子の製造販売事 業を営むものであり、それぞれが独立してその計算において事業を営んできた。また、この多数の事業主体は、その裁量においてそれぞれ各種各様な態様で「チロリアン」や「TIROLIAN」の表示を使用して、菓子「チロリアン」の販売を継続してきた。この多数の事業主体間において、「チロリアン」ブランドを一つの事業主体が統一的に 管理したことはない。 このような状況下で、平成8年以降、標章「チロリアン」を使用して菓子「チロリアン」を販売する多数の事業主体間に深刻な対立、多数の紛争が発生した。 b 引用商標1(「チロリアン」)は、昭和38年の商標登録当初より、 A の登録名義とされてきたが、一方で、標章「チロリアン」を使用して事業を実施してきた各事業主体は、引用商標1の登録名義人が誰であるかを問うことなく、いずれも標章「チロリアン」を使用することを当然の前提としてきたものであり、現に、長期間にわたって使用してきた実態が存在する。このため、引用商標1等の信用がその登録 名義人に化体したことはなく、登録名義の変更に伴って譲受人である 原告が引用商標1ないし3に係る信用を承継したと評価できる実態はない。 存在する。このため、引用商標1等の信用がその登録 名義人に化体したことはなく、登録名義の変更に伴って譲受人である 原告が引用商標1ないし3に係る信用を承継したと評価できる実態はない。 c 原告以外の事業主体による菓子「チロリアン」の販売及び広告宣伝活動の規模は、原告を上回るものであり、また、上記販売及び広告宣伝活動は、原告設立(平成9年8月1日設立)の35年前から継続さ れているものである。 原告が主張する原告による販売及び広告宣伝活動も、原告以外の事業主体も含めた菓子「チロリアン」の販売活動全体の中ではごく一部分にすぎない。 d 以上によれば、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」又は引用 商標1ないし5は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたとはいえないから、本件商標の構成中の「チロリアン」の文字部分が、本件商標の指定商品の取引者、需要者に対し、原告の商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとはいえな い。 したがって、本件商標を「チロリアン」の文字部分とそれ以外の構成部分とに分離して観察することは許されない。 e この点に関し、原告は、商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるも のと認められる場合とは、必ずしも商標登録の無効を主張する者の出所を示すものとして周知であることを要するものではなく、何人かの業務に係る出所を示すものとして周知となっていれば足りるというべきであるから、仮に標章「チロリアン」が原告の業務に係る商品を表すものとしては周知でなかったとしても、本件商標から「チロリアン」 の文字部分を要部として抽 して周知となっていれば足りるというべきであるから、仮に標章「チロリアン」が原告の業務に係る商品を表すものとしては周知でなかったとしても、本件商標から「チロリアン」 の文字部分を要部として抽出することが許される旨主張する。 しかし、前述のとおり、菓子「チロリアン」については、発売後ほどなくして、標章「チロリアン」を使用して独自に販売を行う事業主体が複数生じ、平成8年以降は、「チロリアン」を使用する事業主体間で多数の紛争が生じており、標章「チロリアン」について統一的な管理が行われていなかったことに照らすと、取引者、需要者は、本件商 標の構成中の「チロリアン」の文字部分が、複数の事業主体のいずれに係る表示であるかを認識することが困難であるから、「チロリアン」の文字部分は、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものに該当しないというべきである。 また、菓子「チロリアン」を製造販売する複数の事業主体について、 経済的・組織的な一体性を持つグループといったものが形成されたことはないから、「チロリアン」の文字部分が、上記のようなグループの識別標識として強く支配的な印象を与えると評価する余地もない。 さらに、「チロリアン」の文字部分に出所識別機能がないにもかかわらず、これがあるかのように評価して結合商標の分離観察を行い、そ の結果として、標章「チロリアン」について他の事業主体に比べて不十分な使用実績しか有しない原告に引用商標1ないし3を含む「チロリアン」の登録商標を独占させるような帰結は、社会的妥当性に欠ける。 したがって、原告の上記主張は失当である。 (ウ) 次に、本件商標の構成中の「リッチ」の文字部分は、本件商標の指定商品に密接に関連する一般的、普遍的な文字であるとはいえず、出所識別機 たがって、原告の上記主張は失当である。 (ウ) 次に、本件商標の構成中の「リッチ」の文字部分は、本件商標の指定商品に密接に関連する一般的、普遍的な文字であるとはいえず、出所識別機能があることからすれば、本件商標は、その構成部分の一部抽出が例外的に許される二つの場合のうち、商標の構成部分の一部(抽出しようとする部分)以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じ ないと認められる場合には該当しない。 (エ) 以上のとおり、本件商標は、各構成部分が分離して観察することが取引上不自然と思われるほど不可分的に結合しており、かつ、結合商標においてその構成部分の一部抽出が例外的に許される二つの場合に該当せず、その他一部抽出が許容される事情も存しないから、本件商標から「チロリアン」の文字部分の一部抽出をすることは許されない。 したがって、本件商標と引用商標1ないし5との類否は、全体観察により判断すべきであるから、本件審決における本件商標の類否判断の判断手法に原告主張の誤りはない。 イ本件商標と引用商標1ないし5の類否判断の誤りの主張に対し本件商標(「ザリッチチロリアン」)と引用商標1ないし5とは、観念に おいて紛れるおそれはないか、又は比較することができないものであり、外観及び称呼において明確に区別できるものであって、外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標である。 ウ小括 以上のとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法4条1項11号に該当せず、本件審決の判断に誤りはない。 したがって、原告主張の取消事由1は理由がない。 2 取消事由2(本件商標の商 商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法4条1項11号に該当せず、本件審決の判断に誤りはない。 したがって、原告主張の取消事由1は理由がない。 2 取消事由2(本件商標の商標法4条1項15号該当性の判断の誤り)⑴ 原告の主張 ①標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間で広く認識されていたものであり、その周知著名性の程度は高いこと、②本件商標は、「ザ」「リッチ」と「チロリアン」を構成部分に含む結合商標であって、その外観、称呼及び観念上、「チロリアン」の部分が「ザ」 「リッチ」の部分から分離して認識され得ること、③本件商標の指定商品と 標章「チロリアン」、「TIROLIAN」が使用されている商品は、洋菓子である点で重複しており、取引者及び需要者も共通していることを総合的に考慮すると、本件商標は、本件商標に接した取引者、需要者に対し、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」を連想させて、商品の出所につき誤認を生じさせるものであるから、本件商標は、原告の業務に係る商品と「混同を生 ずるおそれがある商標」(商標法4条1項15号)に該当する。 これを否定した本件審決の判断には誤りがある。 ⑵ 被告の主張前記1⑵アのとおり、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」又は引用商標1ないし5は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の 業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたということはできない、加えて、前記1⑵イのとおり、本件商標は、引用商標1ないし5と非類似の商標であることからすると、本件商標は、原告の業務に係る商品と「混同 者、需要者の間に広く認識されていたということはできない、加えて、前記1⑵イのとおり、本件商標は、引用商標1ないし5と非類似の商標であることからすると、本件商標は、原告の業務に係る商品と「混同を生ずるおそれがある商標」(商標法4条1項15号)に該当しない。 これと同趣旨の本件審決の判断に誤りはなく、原告主張の取消事由2は理由がない。 3 取消事由3(本件商標の商標法4条1項19号該当性の判断の誤り)⑴ 原告の主張標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商標の登録出願時及び 登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間で広く認識されていたこと、本件商標は、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」と類似する商標であることは、前記1⑴のとおりである。 そして、被告の代表取締役C は、原告が標章「チロリアン」、「TIROLIAN」を使用して菓子「チロリアン」を製造販売し、同標章が全国的 に周知されていたことを認識していたことからすると、被告による本件商標 の使用は、原告の標章「チロリアン」、「TIROLIAN」に表章されるブランド価値と業務上の信用を被告自身に帰属させようとするものであり、「不正の目的」をもって使用するものに該当する。 したがって、本件商標は、商標法4条1項19号に該当するから、これを否定した本件審決の判断には誤りがある。 ⑵ 被告の主張標章「チロリアン」、「TIROLIAN」又は引用商標1ないし5は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたということはできないこと、本件商標は、引用商標1ないし5と非類似の商標であることは、前 記2⑵のと 決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたということはできないこと、本件商標は、引用商標1ないし5と非類似の商標であることは、前 記2⑵のとおりである。 また、引用商標1ないし3の信用がその登録名義人に化体したことはなく、登録名義の変更に伴って譲受人である原告が引用商標1ないし3に係る信用を承継したと評価できる実態はないこと(前記1⑵ア(イ)b)からすると、多数存在した菓子「チロリアン」の事業主体の一つである被告が本件商標を使 用することは、原告の標章「チロリアン」、「TIROLIAN」に表章されるブランド価値と業務上の信用を被告に帰属させようとするものと評価できないから、「不正の目的」が存しないことは明らかである。 したがって、本件商標は、商標法4条1項19号に該当しないから、これと同旨の本件審決の判断に誤りはなく、原告主張の取消事由3は理由がない。 4 取消事由4(本件商標の商標法4条1項7号該当性の判断の誤り)⑴ 原告の主張標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間で広く認識されていたことは、前記1⑴アのとおりである。 被告は、「チロリアン」の文字に洋菓子の取引分野における強い識別力があ ることを知りながら、あえてこれに「ザ」「リッチ」の文字を結合してなる本件商標について、洋菓子を含む商品を指定商品として、商標登録出願したものであるから、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」の周知性と原告の築き上げた営業上及び業務上の信用を剽窃する目的で出願したことは明らかである。 したがって、本件商標を洋菓子を含む指定商品について使用 標章「チロリアン」、「TIROLIAN」の周知性と原告の築き上げた営業上及び業務上の信用を剽窃する目的で出願したことは明らかである。 したがって、本件商標を洋菓子を含む指定商品について使用することは、取引者、需要者を出所混同に誘導するものであって、社会公共の利益に反し、かつ、社会の一般的道徳観念にも反するものであるから、本件商標は、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」(商標法4条1項7号)に該当する。 これを否定した本件審決の判断には誤りがある。 ⑵ 被告の主張前記3⑵のとおり、標章「チロリアン」、「TIROLIAN」又は引用商標1ないし5は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていた ということはできないこと、多数存在した菓子「チロリアン」の事業主体の一つである被告が本件商標を使用することは、原告の標章「チロリアン」、「TIROLIAN」に表章されるブランド価値と業務上の信用を被告に帰属させようとするものと評価できないことからすると、被告による本件商標の登録出願が、剽窃的な目的でされたものでないことは明らかである。 したがって、本件商標は、商標法4条1項7号に該当しないから、これと同旨の本件審決の判断に誤りはなく、原告主張の取消事由4は理由がない。 第4 当裁判所の判断 1 認定事実⑴ 証拠及び弁論の趣旨を総合すれば、次の事実が認められる。 ア原告及び被告による菓子「チロリアン」の販売経緯等 (ア) 千鳥屋は、F が現在の佐賀県で創業した菓子屋「松月堂」を起源とし、昭和初期から福岡県飯塚市を中心に「千鳥饅頭」等の商品を販売してきた老舗の和菓子屋である。 (ア) 千鳥屋は、F が現在の佐賀県で創業した菓子屋「松月堂」を起源とし、昭和初期から福岡県飯塚市を中心に「千鳥饅頭」等の商品を販売してきた老舗の和菓子屋である。 千鳥屋は、昭和24年に福岡市へ進出し、昭和29年に当時の個人事業主であったG (以下「G 」という。)が死亡した後は、 G の妻であるE がその事業を引き継いだ(以下「E の千鳥屋」という。甲7、61、乙B3(枝番のあるものは枝番を含む。以下同じ。))。 G とE は、長男A (昭和11年11月生)、二男B (昭和13年7月生)、三男C (昭和17年6月生)及び五男D (昭和21年11月生)をもうけた。 (イ) E の千鳥屋は、昭和37年から、菓子「チロリアン」(「チロリアン」という商品名の「クリーム入りロールクッキー」)の販売を開始した。菓子「チロリアン」は、その販売開始後、顧客から好評を博し、E の千鳥屋において千鳥饅頭と並ぶ看板商品の一つとなった。 その後、E の千鳥屋は、福岡県を中心に、その店舗及び販売先を拡 大し、昭和54年時点における店舗数(委託販売店を含む。)は、100を超えていた(甲7、61、乙B5、6、9、12)。 (ウ) A は、昭和39年、E から独立し、東京都内に、個人経営の東京千鳥屋を開店し、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった後、関東地方においてその店舗及び販売先を拡大した。 また、C は、昭和48年、兵庫県尼崎市内に、個人経営の「千鳥屋」を開店し、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった後、関西地方においてその店舗及び販売先を拡大した。その後、C は、昭和61年11月11日、被告(設立時の商号「株式会社千鳥屋」、平 鳥屋」を開店し、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった後、関西地方においてその店舗及び販売先を拡大した。その後、C は、昭和61年11月11日、被告(設立時の商号「株式会社千鳥屋」、平成20年1月15日「株式会社千鳥屋宗家」に商号変更。乙B1の12 及び13)を設立し、その代表取締役に就任した。以後、被告の経営す る「千鳥屋」の店舗においても、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった(以下、C の個人経営の「千鳥屋」及び被告の経営する「千鳥屋」を併せて、「大阪千鳥屋」という場合がある。)。 このように菓子「チロリアン」を含む「千鳥屋」の商品は、福岡県を中心としたE の千鳥屋のほか、東京千鳥屋及び大阪千鳥屋において販 売されるようになった(甲61、63、92、乙B4、8ないし11、18、50、51)。 (エ) E の千鳥屋の製造部門は、昭和61年8月5日に設立された株式会社チロリアン(乙B1の1及び2)が、E の千鳥屋の販売部門は、平成7年3月16日に設立された千鳥屋販売株式会社(以下「千鳥屋販 売」という。乙B1の3及び4)が、それぞれ担うようになった。 その後、菓子「チロリアン」の製造及び販売は、平成9年までに、株式会社チロリアン及び千鳥屋販売の両社で行われるようになった(乙B13、23、29)。 この間の平成7年12月1日、E は、死亡した。 (オ) E の死亡後、A 、B 、C 及びD の間で、「千鳥屋」の事業を巡って様々な紛争が発生した(乙B21)。 例えば、平成8年から、A とB 及びD との間で、株式会社チロリアンの経営権等を巡る紛争が発生し、また、B が平成9年8月1日に福岡市で原告(乙B1の7、26)を設立した後、原告と千鳥屋販 売との 成8年から、A とB 及びD との間で、株式会社チロリアンの経営権等を巡る紛争が発生し、また、B が平成9年8月1日に福岡市で原告(乙B1の7、26)を設立した後、原告と千鳥屋販 売との間で紛争が発生した(乙B22、24、25、27、29)。 その後、D は、平成18年5月26日、福岡県飯塚市で株式会社千鳥屋本家(以下「千鳥屋本家」という。乙B1の5)を設立し、以後、千鳥屋本家は、福岡県内で、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった。 (カ) A は、平成22年9月1日、「東京千鳥屋」に係る個人事業を法人化 し、東京都で千鳥屋総本家株式会社(乙B1の9)を設立し、以後、同社で、菓子「チロリアン」の製造販売を行うようになった。 その後、千鳥屋総本家株式会社は、経営が悪化したため、平成24年頃から、原告に対し、東京千鳥屋が販売する菓子「チロリアン」の製造を委託し、原告は、その製造を行うようになった。 一方、A は、別紙記載のとおり、引用商標1ないし3に係る商標登録を受けていたところ、引用商標1ないし3に係る各商標権は、平成22年4月19日(受付年月日)、A から孫のH へ移転登録され、平成26年3月17日(受付年月日)、H から原告へ移転登録された(甲62の1ないし3)。 イ菓子「チロリアン」の売上高等(ア) 原告は、福岡県を中心に展開する直営店舗で菓子「チロリアン」を取り扱っているほか、平成27年及び平成28年において、青森県、岩手県、宮城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、鳥 取県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県及び沖縄県に 川県、新潟県、富山県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、鳥 取県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県及び沖縄県に所在する各得意先に、菓子「チロリアン」を納品し、これらの各地の得意先もチロリアンを販売していた(甲42、76、77)。 また、原告の売上高は、平成9年度で12億円を超えており、その後、 平成21年度まで毎年度20億円を上回り、平成22年度から平成29年度まで、毎年度17億円から19億円の間で推移していた(甲54)。 (イ) 東京千鳥屋の売上高は、昭和52年度で6億円を上回り、その後増加し、昭和63年度には10億円を上回り、平成9年度には29億円に達した(乙C14)。 また、大阪千鳥屋の売上高は、昭和58年度で●●円を上回り、平成 3年度には●●●円を超え、その後も増加し、平成11年度には●●●円に達し、平成17年度まで毎年度●●●円以上の売上げを維持していた。そして、被告の売上高は、平成21年度で●●●円を上回り、平成22年度以降は毎年度おおむね●●●円を上回っていた(乙C9、13)。 ウ菓子「チロリアン」に係る広告宣伝 (ア)a 原告は、平成19年、菓子「チロリアン」のテレビCMを制作し、放送した(甲17、46、48)。原告が放送したテレビCMの中には、その画面上にデザイン化された太字で横書きされた「チロリアン」の文字が表示されるものや、女性の声色で「チロリアン」の言語的要素からなる音を発するものがあった。 原告は、平成24年11月から平成25年1月にかけて、CROSSFM(福岡県を中心とした放送局)と九州朝日放送(福岡県を中心とした九州地方北部のほか、山口県、愛媛県等をカバーする放送局)で菓 原告は、平成24年11月から平成25年1月にかけて、CROSSFM(福岡県を中心とした放送局)と九州朝日放送(福岡県を中心とした九州地方北部のほか、山口県、愛媛県等をカバーする放送局)で菓子「チロリアン」のラジオCMを放送した(甲18、50、51)。 平成27年12月15日、同月18日、同月19日、同月22日及 び同月25日に発行された産経新聞に原告の菓子「チロリアン」の広告が掲載された(甲10ないし14)。上記広告では、デザイン化された太字で横書きされた「チロリアン」の文字が表示されていた。 b 原告の平成9年度の広告宣伝費の額は、1億4000万円を上回り、その後、平成14年度には約6000万円に減少したものの、平成1 7年度には再び約1億円となった。平成20年度以降、その額は減少し、平成21年度には約2000万円となったが、平成23年度には4000万円を超え、平成26年度以降は毎年度おおむね5000万円を超えるようになった(甲54)。 (イ)a 株式会社チロリアン及び千鳥屋販売が平成10年頃発行したパン フレットには、菓子「チロリアン」が掲載されていた(乙B58の1)。 また、平成8年4月から同年9月までに発行された雑誌「婦人画報」に千鳥屋販売の「千鳥屋」の菓子「チロリアン」に係る広告が掲載された(乙B56、67)。 上記のパンフレット及び広告には、デザイン化された太字で横書きされた「チロリアン」の文字が表示されていた。 千鳥屋販売は、平成9年頃、菓子「チロリアン」のテレビCMを制作し、放送した(乙B52、56)。 b 千鳥屋本家が平成23年頃から平成27年頃までに発行したチラシにはデザイン化された太字で横書きされた「チロリアン」の文字が表示されていた。また、千鳥屋本家が平成28 した(乙B52、56)。 b 千鳥屋本家が平成23年頃から平成27年頃までに発行したチラシにはデザイン化された太字で横書きされた「チロリアン」の文字が表示されていた。また、千鳥屋本家が平成28年頃発行したカタログに は、菓子「チロリアン」が掲載され、明朝体による横書きの「チロリアン」の文字が表示されていた(乙B58の3ないし7)。 c 平成7年度から平成9年度までの株式会社チロリアンと千鳥屋販売の広告宣伝費の合計額は、毎年度3億円から4億5000万円の間で推移していた(乙C5、6)。 (ウ) 東京千鳥屋が昭和39年頃から平成10年頃までに発行したチラシには菓子「チロリアン」が掲載されていた(乙B80)。 上記チラシのうち多くのものにおいて、デザイン化された太字で横書きされた「チロリアン」の文字が表示されていた。 東京千鳥屋が昭和44年頃から平成17年頃までに発行したパンフレ ットには菓子「チロリアン」が掲載されていた(乙B81)。 上記パンフレットのうち多くのものにおいて、デザイン化された太字で横書きされた「チロリアン」の文字が表示されていた。 (エ) 被告の平成21年度以降の広告宣伝費の額は、毎年度おおむね●●円を上回っていた(乙C13)。 エ書籍、雑誌及びウェブサイトの掲載記事等について (ア) 平成2年1月発行の書籍「福岡土産品ガイド福岡名物」に、「千鳥屋」の「千鳥饅頭」を紹介する記事があり、その中で「チロル高原名菓チロリアンとともに千鳥屋の代表名菓です。」との記載がある(乙B17)。 (イ) 平成19年1月にテレビ朝日で放送されたテレビ番組「ワイド!スクランブル」において、原告及びB が紹介され、原告の代表的な菓子と して菓子「チロリアン」が紹介された(甲23、58 )。 (イ) 平成19年1月にテレビ朝日で放送されたテレビ番組「ワイド!スクランブル」において、原告及びB が紹介され、原告の代表的な菓子と して菓子「チロリアン」が紹介された(甲23、58)。 (ウ) 平成21年9月に福岡放送で放送されたテレビ番組「ナイトシャッフル」で、原告及びその代表的な菓子として菓子「チロリアン」が紹介された(甲24、56)。 また、同年11月に福岡放送で放送されたテレビ番組「めんたいワイ ド」で、原告及びその代表的な菓子として菓子「チロリアン」が紹介された(甲25、57)。 (エ) 平成27年12月に発行された雑誌「月刊はかた」に、「「千鳥饅頭総本舗」にはもう一つ、看板商品がある。今月は「チロ~リア~ン♪」のCMでもおなじみの、あの大人気お菓子「チロリアン」の誕生前夜まで の秘話を、引き続き現社長のI さんにお聞きしよう。」との記載がある(甲20)。 (オ) 平成29年9月にウェブサイト「マイナビニュース」に掲載された「名CMすぎる福岡銘菓「チロリアン」の秘密」と題する記事に、「福岡出身者に懐かしのCMを尋ねると、何人かは、「チロ~リアン♪」のサウンド ロゴで返してくれるだろう。愛らしいパッケージとおいしい焼菓子、そして商品イメージにぴったりなおしゃれCMは、当時の子どもたちにとって心くすぐられるものであった。」との記載がある(甲55の3)。 (カ) 平成30年2月に発行された書籍「新まだある。大百科~お菓子編~」に「1962年チロリアン千鳥饅頭総本舗」との見出しの下、 「福岡を代表する銘菓だが、筆者の子ども時代は「♪チロ~リア~ン」 というボーイソプラノ…が清らかに響きわたるテレビCMで、東京でも知らない人はいないほどのメジャーなお菓子だった。製造してい 「福岡を代表する銘菓だが、筆者の子ども時代は「♪チロ~リア~ン」 というボーイソプラノ…が清らかに響きわたるテレビCMで、東京でも知らない人はいないほどのメジャーなお菓子だった。製造している千鳥饅頭総本舗は老舗の南蛮菓子メーカー。」、「福岡銘菓だが、テレビCMなどで昔から東京でも知名度、人気ともに高かった。」、「我々世代にとって、「チロリアン」といえば先述のテレビCMである。いろいろなパターン があったが、基本はチロル地方の山々に囲まれた緑の草原で、民族衣装に身を包んだ子どもたちが踊ったり、遊んだりしながら「チロリアン」を食べる、という内容だったと思う。で、最後は必ずアルプスの山々にこだまするような「♪チロ~リア~ン」というソプラノで締めくくられた。」といった記載がある(甲55の1)。 (キ) ウェブサイト「フードポート」において平成30年10月に更新された「福岡といえばコレ! 千鳥屋の「チロリアン」|紙採集家・堤信子の「日本の包み紙」」と題する記事に、「博多っ子の定番おやつ…我が故郷・福岡県の老舗菓子店「千鳥屋」の銘菓「チロリアン」…「博多の子供は、チロリアンで育つ」と言っても過言ではない、福岡県を代表す るロングセラーのお菓子「チロリアン」。…私の小学生時代(昭和40年代です)には、ちょっとハイカラなおやつとして、絶大な人気を誇っていました。」との記載がある(甲55の2)。 (ク) 「芸能人紹介全国の絶品おすすめお取り寄せグルメ」と題するウェブサイト内の記事に、2006年12月の「笑っていいとも!」の 中で原告の菓子「チロリアン」が紹介されたこと、福岡ではとても有名なお菓子であることなどといった記載がある(甲55の4)。 ⑵ 前記⑴の認定事実によれば、①菓子「チロリアン」は、昭和37年 中で原告の菓子「チロリアン」が紹介されたこと、福岡ではとても有名なお菓子であることなどといった記載がある(甲55の4)。 ⑵ 前記⑴の認定事実によれば、①菓子「チロリアン」は、昭和37年にE の千鳥屋によって販売が開始された後、「千鳥屋」の看板商品となり、E の千鳥屋は、福岡県を中心に店舗を拡大し、また、A が昭和39年に開店し た東京千鳥屋は、関東地方で、C が昭和48年に開店した大阪千鳥屋及 び昭和61年に設立された被告が開店した大阪千鳥屋は、関西地方で、それぞれ店舗及び販売先を拡大し、いずれの「千鳥屋」も菓子「チロリアン」を販売していたこと、②平成7年にE が死亡した後、E の子であるA 、B 、C 及びD の間で、「千鳥屋」の事業をめぐって様々な紛争が発生したこと、③原告は、平成9年に福岡市でB によって設立され、福岡 県を中心に展開する直営店舗や全国の得意先を通じて菓子「チロリアン」を販売し、原告の売上高は、毎年度10億円を超えていること、④原告は、菓子「チロリアン」について、テレビCM、ラジオCMを制作、放送したり、新聞に広告を掲載し、それらの広告には「チロリアン」の文字が表示され、その広告宣伝費は、複数の年度において1億円を超えていたこと、⑤E の 千鳥屋の事業を承継した株式会社チロリアン及び千鳥屋販売や、平成18年に福岡県飯塚市でD によって設立された千鳥屋本家も菓子「チロリアン」を販売し、その広告には「チロリアン」の文字が表示されていたこと、⑥被告の売上高は、平成21年度以降、毎年度●●●円を上回っており、被告も菓子「チロリアン」の販売を行っていたこと、⑦菓子「チロリアン」は、平成 2年以降、テレビ番組、雑誌、書籍及びウェブサイトで、「あの大人気お菓子」などと紹介され ●●●円を上回っており、被告も菓子「チロリアン」の販売を行っていたこと、⑦菓子「チロリアン」は、平成 2年以降、テレビ番組、雑誌、書籍及びウェブサイトで、「あの大人気お菓子」などと紹介されていたことが認められる。 これらの事実を総合すると、標章「チロリアン」は、本件商標の登録審決日(令和元年10月1日)の時点で、福岡県を中心とした九州地方において、菓子の取引者、需要者の間で、特定の菓子(菓子「チロリアン」)のブランド 名として広く認識され、全国的にも相当程度認識されていたものと認められる。 2 取消事由1(本件商標の商標法4条1項11号該当性の判断の誤り)について⑴ 類否判断の判断手法について 複数の構成部分を組み合わせた結合商標については、その構成部分全体に よって他人の商標と識別されるから、その構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは原則として許されないが、取引の実際においては、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、必ずしも常に構成部分全体によって称呼、 観念されるとは限らず、その構成部分の一部だけによって称呼、観念されることがあることに鑑みると、商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合のほか、商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し、 相当程度強い印象を与えるものであり、独立して商品又は役務の出所識別標識として機能し得るものと認められる場合には、商標の構成部分の一部を要 のほか、商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し、 相当程度強い印象を与えるものであり、独立して商品又は役務の出所識別標識として機能し得るものと認められる場合には、商標の構成部分の一部を要部として取り出し、これと他人の商標とを比較して商標そのものの類否を判断することも、許されると解するのが相当である。 そこで、以下においては、上記の観点を踏まえて、まず、本件商標が引用 商標1に類似する商標(商標法4条1項11号)に該当するかどうかについて判断する。 ⑵ 本件商標の要部抽出の可否についてア本件商標は、「ザリッチチロリアン」の文字を標準文字で表してなり、「ザ」「リッチ」の文字部分と「チロリアン」の文字部分とから構成される結合 商標である。本件商標を構成する文字は、外観上、同書、同大、同間隔で一連表記されており、構成文字に相応して、「ザリッチチロリアン」の称呼が生じる。 次に、「ザ」の文字部分は、定冠詞「the」の片仮名表記であり、「リッチ」の文字部分は、「裕福なさま」、「食物、料理の味わいや香りが豊かで 濃いさま。」(甲73)といった意味を有する語として、「チロリアン」の文 字部分は、「チロルの人々。オーストリア西部からイタリア北東部にまたがるチロルの山岳地帯に住む人々の用いる独特の民族服」(ブリタニカ国際大百科事典)、「チロル地方の。チロル風の」(広辞苑第七版)といった意味を有する語として一般に理解されていることが認められる。このような上記各文字部分の観念及びそれぞれの称呼に照らすと、本件商標を構成する 文字は、外観上、同書、同大、同間隔で一連表記されていることを勘案しても、本件商標において、「ザ」「リッチ」の文字部分と「チロリアン」の文字部分を分離して観察することが取引上不 商標を構成する 文字は、外観上、同書、同大、同間隔で一連表記されていることを勘案しても、本件商標において、「ザ」「リッチ」の文字部分と「チロリアン」の文字部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められない。 そして、前記1⑵認定のとおり、標章「チロリアン」は、本件商標の登 録審決日(令和元年10月1日)当時、福岡県を中心とした九州地方において、菓子の取引者、需要者の間で、特定の菓子(菓子「チロリアン」)のブランド名として広く認識され、全国的にも相当程度認識されていたことに照らすと、本件商標がその指定商品中の「菓子」に使用された場合には、本件商標の構成中の「チロリアン」の文字部分は、菓子のブランド名を示 すものとして注意を惹き、取引者、需要者に対し、相当程度強い印象を与えるものと認められる。 そうすると、本件商標の構成中「チロリアン」の文字部分は、独立して商品の出所識別標識として機能し得るものと認められるから、本件商標から上記文字部分を要部として抽出し、これと引用商標1とを比較して商標 そのものの類否を判断することも、許されるというべきである。 イこれに対し、被告は、①本件商標は、「ザリッチチロリアン」の標準文字を表してなり、各文字の大きさ及び書体は同一であって、その全体が等間隔に1行でまとまりよく表されており、その文字構成は一連一体であることからすると、「ザ」「リッチ」の部分と「チロリアン」の部分は、分離し て観察することが取引上不自然と思われるほど不可分的に結合している、 ②標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されて 不可分的に結合している、 ②標章「チロリアン」、「TIROLIAN」は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、原告の業務に係る商品を表すものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたとはいえないから、本件商標の構成中の「チロリアン」の文字部分が、本件商標の指定商品の取引者、需要者に対し、原告の商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは いえない、③菓子「チロリアン」については、発売後ほどなくして、標章「チロリアン」を使用して独自に販売を行う事業主体が複数生じ、平成8年以降は、標章「チロリアン」を使用する事業主体間で多数の紛争が生じており、標章「チロリアン」について統一的な管理が行われていなかったことに照らすと、取引者、需要者は、本件商標の構成中の「チロリアン」 の文字部分が、複数の事業主体のいずれに係る表示であるかを認識することが困難であるから、「チロリアン」の文字部分は、原告の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものに該当しない、④菓子「チロリアン」を製造販売する複数の事業主体について、経済的・組織的な一体性を持つグループといったものが形成されたことはないから、「チロリアン」の文字 部分が、上記のようなグループの識別標識として強く支配的な印象を与えると評価する余地もない、⑤「チロリアン」の文字部分に出所識別機能がないにもかかわらず、これがあるかのように評価して結合商標の分離観察を行い、その結果として、標章「チロリアン」について他の事業主体に比べて不十分な使用実績しか有しない原告に引用商標1ないし3を含む「チ ロリアン」の登録商標を独占させるような帰結は、社会的妥当性に欠けるなどと主張して、本件商標から「チロリアン」の文字部分を要部として抽出することは許されない旨主張する 標1ないし3を含む「チ ロリアン」の登録商標を独占させるような帰結は、社会的妥当性に欠けるなどと主張して、本件商標から「チロリアン」の文字部分を要部として抽出することは許されない旨主張する。 しかしながら、前記⑴で説示したとおり、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結 合しているものと認められない商標においては、商標の構成部分の一部が 取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合などのほか、商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し、相当程度強い印象を与えるものであり、独立して商品の出所識別標識として機能し得るものと認められる場合においても、商標の構成部分の一部を要部として取り出し、これと他人の商標とを比較し て商標そのものの類否を判断することも、許されると解するのが相当である。 そして、商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し、相当程度強い印象を与えるものであり、独立して商品の出所識別標識として機能し得るか否かについての判断は、商標に接した取引者、需要者において、商標の どのような構成部分について注意を惹き、どのような印象を受けるかなどの観点から判断されるべきものであることに照らすと、その判断においては、取引者、需要者が、当該構成部分を何人かの出所識別標識として認識し得るものであれば、当該構成部分に係る出所自体(例えば、特定の事業主体の名称、事業形態、事業主体が単数か、複数か等)について正確に認 識することまでは要しないと解するのが相当である。 被告主張の①については、前記アのとおり、「ザ」「リッチ」の文字部分の観念及び称呼、「チロリアン」の文字部分の観念及び称呼に照らすと、本 認 識することまでは要しないと解するのが相当である。 被告主張の①については、前記アのとおり、「ザ」「リッチ」の文字部分の観念及び称呼、「チロリアン」の文字部分の観念及び称呼に照らすと、本件商標を構成する文字が、外観上、同書、同大、同間隔で一連表記されていることを勘案しても、本件商標において、「ザ」「リッチ」の文字部分と 「チロリアン」の文字部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められない。 被告主張の②ないし④は、取引者、需要者において、本件商標の構成中の「チロリアン」の文字部分に係る出所自体(特定の事業主体の名称等)について正確に認識することまで必要であることを前提とし、上記文字部 分が原告の出所を示す出所識別標識として認識されることを求めるもの であるから、その前提において採用することができない。 また、被告主張の⑤については、結合商標の構成部分の一部を要部として抽出することができるかどうかの判断は、上記のとおり、当該結合商標に接した取引者、需要者の認識及び印象に係る問題であって、本件商標との関係では、原告による標章「チロリアン」の使用実績の規模等によって その判断が左右されるものではないから、その前提において採用することができない。 したがって、被告の上記主張は理由がない。 ⑶ 本件商標と引用商標1の類否についてア引用商標1は、別紙記載1のとおり、「チロリアン」の文字を毛筆風で横 書きに書してなり、その構成文字に相応して、「チロリアン」の称呼が生じる。 しかるところ、前記1⑵のとおり、本件商標の登録審決日当時(令和元年10月1日)において、標章「チロリアン」は、菓子の取引者、需要者の間で、福岡県を中心とし して、「チロリアン」の称呼が生じる。 しかるところ、前記1⑵のとおり、本件商標の登録審決日当時(令和元年10月1日)において、標章「チロリアン」は、菓子の取引者、需要者の間で、福岡県を中心とした九州地方において、特定の菓子(菓子「チロ リアン」)のブランド名として広く認識され、全国的にも相当程度認識されていたものと認められる。 そうすると、「チロリアン」の文字を横書きに書してなる引用商標1から、特定の菓子のブランド名としての「チロリアン」の観念も生じるものと認めるのが相当である。 イ本件商標の要部である「チロリアン」の文字部分(標準文字)と別紙記載1の引用商標1を対比すると、字体は異なるが、「チロリアン」の文字を書してなる点で外観が共通し、いずれも「チロリアン」の称呼及び特定の菓子のブランド名としての「チロリアン」の観念又は「チロルの人々。オーストリア西部からイタリア北東部にまたがるチロルの山岳地帯に住む 人々の用いる独特の民族服」、「チロル地方の。チロル風の」の観念が生じ る点で、称呼及び観念が同一である。 そうすると、本件商標と引用商標1が本件商標の指定商品中の「菓子」に使用された場合には、その商品の出所について誤認混同が生ずるおそれがあるものと認められるから、本件商標と引用商標1は、全体として類似しているものと認められる。 したがって、本件商標は、引用商標1に類似する商標であるものと認められる。 これに反する被告の主張は理由がない。 ⑷ 小括以上のとおり、本件商標は引用商標1に類似する商標であって、本件商標 の指定商品「菓子」は引用商標1の指定商品「菓子」と同一であるから、本件商標は、商標法4条1項11号に該当するものと認められる。 したがって、これを否定した本件審 する商標であって、本件商標の指定商品「菓子」は引用商標1の指定商品「菓子」と同一であるから、本件商標は、商標法4条1項11号に該当するものと認められる。したがって、これを否定した本件審決の判断に誤りがあるから、その余の点について判断するまでもなく、原告主張の取消事由1は理由がある。 第5 結論 以上によれば、原告主張の取消事由1は理由があるから、その余の取消事由について判断するまでもなく、本件審決は取り消されるべきである。 知的財産高等裁判所第1部 裁判長裁判官大鷹一郎 裁判官小川卓逸 裁判官遠山敦士 (別紙)引用商標 1 登録第614146号商標商標の構成 登録出願日昭和37年4月17日 設定登録日昭和38年5月23日指定商品第30類「菓子、パン」(平成15年9月24日書換登録)商標権者株式会社千鳥饅頭総本舗 2 登録第768600号商標 商標の構成 登録出願日昭和41年4月30日設定登録日昭和43年1月26日 指定商品第30類「菓子、パン」(平成20年7月23日書換登録)商標権者株式会社千鳥饅頭総本舗 3 登録第4358641号商標商標の構成 登録出願日平成10年6月22日設定登録日平成12年2月4日指定商品第30類「菓子及びパン」 商標権者株式会社千鳥饅頭総本舗 4 登録第5969132号商標商標の構成 2日設定登録日平成12年2月4日指定商品第30類「菓子及びパン」 商標権者株式会社千鳥饅頭総本舗 4 登録第5969132号商標商標の構成 (音商標)登録出願日平成28年12月26日設定登録日平成29年8月4日指定商品第30類「菓子、パン」 商標権者株式会社千鳥饅頭総本舗 5 登録第5998540号商標商標の構成チロリアン(標準文字)登録出願日平成29年4月24日 設定登録日平成29年11月24日指定役務第35類「菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第43類「飲食物の提供」商標権者株式会社千鳥饅頭総本舗

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