【DRY-RUN】主 文 原判決のうち上告人らの予備的請求に関する部分を破棄し、第一審判決 のうち右請求に関する部分を取り消す。 被上告会社の昭和四〇年一二月二九日の臨時株主総会における会社の
主 文 原判決のうち上告人らの予備的請求に関する部分を破棄し、第一審判決 のうち右請求に関する部分を取り消す。 被上告会社の昭和四〇年一二月二九日の臨時株主総会における会社の解 散、監査役および法定清算人の選任の各決議を取り消す。 上告人らの主位的請求に関する上告を棄却する。 訴訟の総費用は被上告人の負担とする。 理 由 上告人A代理人半田和朗の上告理由について。 論旨は、原判決のうち上告人らの予備的請求に関する部分には、株主総会の決議 取消の請求に関する法令の解釈適用を誤つた違法があると主張する。 そこで、考察するに、株主総会招集の手続またはその決議の方法に性質、程度等 から見て重大な瑕疵がある場合には、その瑕疵が決議の結果に影響を及ぼさないと 認められるようなときでも、裁判所は、決議取消の請求を認容すべきであつて、こ れを棄却することは許されないものと解するのが相当である。けだし、株主総会招 集の手続またはその決議の方法に重大な瑕疵がある場合にまで、単にその瑕疵が決 議の結果に影響を及ぼさないとの理由のみをもつて、決議取消の請求を棄却し、そ の決議をなお有効なものとして存続せしめることは、株主総会招集の手続またはそ の決議の方法を厳格に規制して株主総会の適正な運営を確保し、もつて、株主およ び会社の利益を保護しようとしている商法の規定の趣旨を没却することになるから である。 ところで、被上告会社の昭和四〇年一二月二九日の臨時株主総会における会社の 解散、監査役および法定清算人の選任の各決議について見るに、原審の確定したと ころによれば、右株主総会招集の手続はその招集につき決定の権限を有する取締役 - 1 - 会の有効な決議にもとづかないでなされたものであるのみならず、その招集の通知 はすべての 見るに、原審の確定したと ころによれば、右株主総会招集の手続はその招集につき決定の権限を有する取締役 - 1 - 会の有効な決議にもとづかないでなされたものであるのみならず、その招集の通知 はすべての株主に対して法定の招集期間に二日も足りない会日より一二日前になさ れたものであるというのであるから、右株主総会招集の手続にはその性質および程 度から見て重大な瑕疵があるといわなければならない。 してみれば、仮に、原判決の認定判示するとおり、右瑕疵が右各決議の結果に影 響を及ぼさないものであるとしても、そのことのみをもつて、右瑕疵を原因として 右各決議の取消を求める上告人らの本訴予備的請求を棄却することは許されないも のと解すべきであるから、原判決のうち上告人らの右予備的請求に関する部分には、 株主総会の決議取消の請求に関する法令の解釈適用を誤つた違法があるといわざる をえず、この違法を指摘する論旨は、その理由がある。 したがつて、原判決のうち上告人らの右予備的請求に関する部分はこれを破棄す べきであり、そして、原審の確定した前記の事実関係によれば、第一審判決のうち 右請求を棄却した部分はこれを取り消したうえ、その請求を認容すべきである。 なお、原判決のうち上告人らの主位的請求に関する部分については、上告の理由 がないので、その請求に関する上告はこれを棄却すべきである。 よつて、民訴法四〇八条一号、三九六条、三八六条、三八四条、九六条、八九条、 九二条但書に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷 裁判長裁判官 長 部 謹 吾 裁判官 岩 田 誠 裁判官 大 隅 健 一 郎 裁判官 藤 長 部 謹 吾 裁判官 岩 田 誠 裁判官 大 隅 健 一 郎 裁判官 藤 林 益 三 裁判官 下 田 武 三 - 2 -
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