令和2(わ)1032 建造物侵入,窃盗

裁判年月日・裁判所
令和3年10月27日 京都地方裁判所
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判決文本文8,619 文字)

主文 被告人は無罪。 理由 第1 公訴事実本件公訴事実は,「被告人は,金品窃取の目的で,令和2年2月3日午前零時15分頃,株式会社AB店店長Cが看守する京都府宇治市ab番地c1階所在の同店に,従業員出入口の施錠を解錠して侵入し,その頃,同店において,同所に設置された金庫内から,同人管理の現金63万4000円在中のバッグ1個(時価約100円相当)を窃取した」というものである(以下「本件犯行」という。)。 第2 関係証拠上認められる事実関係当公判廷で取調べ済みの関係証拠によれば,以下の事実関係が認められる。 1 被害状況について被害店舗の店長であったC(以下「店長」という。)は,令和2年2月2日午後11時頃まで被害店舗で稼働し,帰宅前に,同年1月31日から同年2月2日までの3日分の売上金合計63万4000円を時価100円相当のビニールポーチ内に収納して金庫に保管し,黒色のセンサーを金庫の扉に設置し,鍵で施錠し,午後10時57分頃,10番の番号が付されたカードキーを使用して被害店舗の従業員用出入口の北側に設置されていた機械警備をセットし,店舗の施錠もして,帰宅した。 翌日の2月3日午前零時15分頃,何者かが,5番のカードキーを使用し,被害店舗の機械警備を解除するなどした。 店長が,他の従業員が出勤する前である同日午前9時45分頃に被害店舗に出勤したところ,店舗の鍵が施錠されておらず,機械警備が解除され,警備システムの金庫のセンサーも外れ,金庫は閉じていたものの,その中の現金を入れたビニールポーチがなくなっていたのを発見した。そこで,上司の地区長に連絡し,その後,同日午前10時頃に,警察官に被害を届け出た。 2 被害店舗のセキュリティについて被害店舗 を入れたビニールポーチがなくなっていたのを発見した。そこで,上司の地区長に連絡し,その後,同日午前10時頃に,警察官に被害を届け出た。 2 被害店舗のセキュリティについて被害店舗及び同所設置の金庫の防犯システムは,通常の店舗の従業員出入口の鍵,警備会社の機械警備,金庫の鍵,金庫のセンサー,防犯カメラによって成り立っていた。 機械警備の設備については,上記のとおり被害店舗の従業員用出入口の北側に設置されている。従業員出入口の鍵を開けると鳴動し,機械警備にカードキーを挿入すると鳴動が解除される。カードキーにはそれぞれ固有番号が振られており,解除の履歴は,使用されたカードキーの番号や使用時刻などとともに警備会社に記録として残される。 金庫のセンサーは,機械警備と連動しており,センサーを金庫前面扉に設置しないと,機械警備がセットできない。また,機械警備がセットされた状態で,金庫を開けるなどしてセンサーに振動を加えると,機械警備が異常を探知する仕組みになっている。機械警備が解除された状態ではセンサーを取り外しても異常を探知しない。 従業員用のカードキーは,金庫の鍵,従業員出入口扉の鍵束とセットになっているところ,これを貸与され,かつ,すべての使用方法を教示されているのは,従業員約20名中,店長,被告人を含めて5名である。なお,出入りの野菜業者がDの機械警備と店舗出入口の鍵を持っているが,金庫の鍵は持っていない。 被害店舗には防犯カメラが設置されており,正常に動作していれば,従業員出入口付近も写るようになっていたが,被害当時は録画できない状態になっていた。防犯カメラが録画できない状態になっていたのは,本件に至るまで,店長を含め誰も知らなかった。 3 被告人が5番カードキーを管理していた経緯及び退職の経緯について は録画できない状態になっていた。防犯カメラが録画できない状態になっていたのは,本件に至るまで,店長を含め誰も知らなかった。 3 被告人が5番カードキーを管理していた経緯及び退職の経緯について被告人は,平成29年頃から被害店舗でアルバイト従業員として稼働し,令和元年8月頃以降,店長から機械警備の5番のカードキーを渡されて,それ以後管理していた。 令和元年12月頃,被告人がほかの従業員の手袋をなくしたとして同人から2万円を弁償するように言われ,それが原因で被害店舗のアルバイトをやめようと考え,店長に相談した。店長は,被害店舗から金を出すとして被告人を慰留したが,被告人は,令和2年1月3日を最後に,被害店舗に出勤しなくなった。 店長は,同月11日頃には,被告人が被害店舗をやめるかどうか決めていないものと考えていたところ,被告人が店舗に来なくなったのに,5番のカードキーを持って行ったままであるのはいけないと考えて,被告人に鍵を返すように電話連絡した。また,被告人との連絡用に使用していたLINEのメッセージ機能を利用し,同月11日,23日に,鍵を返すようにメッセージを送ったが,それに対して被告人からの返事はなかった。 同月中旬頃,店長は,被害店舗のアルバイト従業員であるEに対し,被告人に会ったら被害店舗の鍵を返してと伝えるように依頼していた。Eは,同月29日頃,買い物をしていた被告人を発見し,「(被告人)さん,すいません,Cさんがお店の鍵返してって言ってはるので返してください。」と述べたところ,被告人は,「わかりました。」と答えた。被告人とEは,そのやり取り以外の話をしなかった。 店長は,本件被害に至るまで,被告人からカードキーの返却を受けていない。 4 被告人の財産について被告人は,平成24年頃から犯行当時 えた。被告人とEは,そのやり取り以外の話をしなかった。 店長は,本件被害に至るまで,被告人からカードキーの返却を受けていない。 4 被告人の財産について被告人は,平成24年頃から犯行当時の居宅に入居し,月末に翌月の家賃を支払う内容を含む賃貸借契約を貸主との間で契約していたが,期日に家賃を支払ったことはほとんどなく,家賃の滞納が常態化していた。また,令和元年11月,12月及び令和2年1月分の携帯電話代金を,請求月の翌月に支払っていた。 被告人は,平成30年12月3日から令和2年1月23日まで,F等の電子ギフトカードを携帯電話料金払い等で購入し,これを売却して現金を入手するなどしているところ,その購入金額は額面合計で106万4000円分で,これを86万1180円で売却した。 被告人名義の銀行預貯金口座にも,令和2年1月末頃には,ほとんど残高がなかった。 加えて,被告人は,本件犯行当時,消費者金融会社から合計100万円足らずの借入債務を負っていた。 他方,被告人は,本件店舗で稼働していた頃は一月当たり15万円ほどの収入を得ていたほか,新聞配達により,給与として一月当たり6万円ほどの収入を得ていた。 被告人は,令和2年2月3日,滞納していた同月分の家賃4万7035円を支払い,同月4日,携帯電話料金4万3068円を支払い,同月5日,6000円をG株式会社に返済し,同月6日,携帯電話料金11万0230円を支払い,携帯電話機の機種変更手続きを行って16万2390円を支払い,同月10日,自転車を購入して1万3310円を支払い,同月17日,1万4220円をH株式会社に返済し,同月24日,パソコンを購入して23万6019円を支払った。 被告人の令和元年11月の金銭の収支は収入25万6540円(借入金含む),支出26万 ,同月17日,1万4220円をH株式会社に返済し,同月24日,パソコンを購入して23万6019円を支払った。 被告人の令和元年11月の金銭の収支は収入25万6540円(借入金含む),支出26万5475円(借入金返済含む)の収支マイナス8935円であり,同年12月は収入32万7183円,支出33万3102円の収支マイナス5919円,令和2年1月は収入30万4076円,支出38万0938円の収支マイナス7万6862円,同年2月は収入17万2660円,支出74万5152円の収支マイナス57万2492円,3月は収入18万7626円,支出24万6455円の収支マイナス5万8829円,4月は収入25万8581円,支出33万7830円の収支マイナス7万9249円であり,総合すると,総収入150万6666円,総支出230万8952円,収支はマイナス80万2286円である。 第3 上記認定事実についての説明 1 上記認定は,概ね客観証拠により明らかで当事者間に争いがない事実の他,店長の証言,Eの証言等により認定した。 店長証言については,その供述内容に不自然不合理な点はなく,ことさらに被告 人を不利益に供述する動機もない。店長が犯人である可能性については,被害発覚による人事評価への影響や後処理の手間,金庫の中の金員がそれほど多い時期ではなかったとのIの証言,被告人に送ったLINEの内容から否定される。そして,店長証言については,被告人も特に争っておらず,信用性は十分であると思われる。 E証言については,その供述内容に不自然不合理な点はなく,虚言を弄してまでことさらに被告人を不利益に供述する動機もない。弁護人及び被告人は,会話の内容が不自然であると主張するが,採用できない。 2 以上に加えて,検察官は,甲66号証及びJ警察官の証言により, 弄してまでことさらに被告人を不利益に供述する動機もない。弁護人及び被告人は,会話の内容が不自然であると主張するが,採用できない。 2 以上に加えて,検察官は,甲66号証及びJ警察官の証言により,被告人が令和2年5月27日に現金を2万9766円財布に入れて持っていたが,他に被告人の部屋に現金はなかった事実を主張する。 しかしながら,同主張は採用できない。 なぜなら,令和2年5月27日は第1回目の被告人宅の捜索差押えが行われた日であるところ,弁護人が主張するとおり,同捜索差押えは,極めて簡単な手続きで終了したことや,現金について主な捜査の目的とはしていなかったことが容易に推察されるからである。 すなわち,5番のカードキーを貸与されており,捜査線上に真っ先に上がってしかるべき立場にあった被告人については,被害申告から時期をおかずに居宅内の捜索差押えを実施すべきであるといえるのに,理由の詳細は不明であるが,その時期に捜索差押は行われなかった。そして,実際の捜索差押の実施時期が被害届けから3か月以上も経過しており,捜索差押令状の差押対象物に被害現金は入っていない。被告人と被害店舗との関わりや,退職後のAと被告人の関係等を示す重要な証拠であるAのトレーナーも発見できていない。「本件犯行に関する内容が記載されたパソコン」を捜索差押えの目的物にしているのに,室内のパソコンについてこれを差し押さえようとした形跡もない。捜索差押調書は極めて簡単なものしか作成されていないし(甲27),捜索差押えの経緯の詳細については作成忘れにより起訴 から数えても6か月経った令和3年4月27日に作成されている。これらの事情に照らすと,第1回目の捜索差押えは,証拠品等を捜索するために意欲的に行われたものとは考えることはできず,現金等を能動的に捜索したとは思 も6か月経った令和3年4月27日に作成されている。これらの事情に照らすと,第1回目の捜索差押えは,証拠品等を捜索するために意欲的に行われたものとは考えることはできず,現金等を能動的に捜索したとは思われない。実際,令和2年10月6日にも被告人宅の捜索差押が行われている点とも整合している。 したがって,J警察官の証言は,第1回目の捜索差押えに関する限り,内容に信を置くことができない。 したがって,被告人が令和2年5月に自宅内に現金を置いていなかったとは認めることができない。 3 以上に加え,検察官は,I証言には信用性があると主張し,同証言によれば,被告人が鍵の管理に関して供述を変遷させた事実が認められると主張している。 しかしながら,Iが被告人から事情を聞いている際は,Iは被告人が犯人であるとほぼ確信した予断をもった状態であったと推察され,その質問口調も相当に厳しいものであったと推察される。被告人から見ても,以前の勤め先の相当上の上司であり,対応は困難であったと思われる。また,その時間も,令和2年2月5日午前3時過ぎから午前7時頃に渡って行われたものであり,長期間にわたる面会による被告人の疲れ具合などから見て,その中での被告人の応対が曖昧なものになったとしても不自然ではない。また,事件処理に忙殺されていたIの記憶が全体として曖昧なものになったとしても不思議ではないし,実際に,被告人に対して鍵の番号の合致をどの程度まで説明したかといった事情や,防犯カメラの映像の存否,被害申告の有無等,3時間以上行われた面会の内容についてIははっきりと記憶はしていない。そうすると,I供述については完全には信用することができず,その中で出てくる被告人の供述内容の変遷をもって,重大な変遷があるとはいえない。 第4 上記事実関係を前提にした場合の,検察官主張事 ない。そうすると,I供述については完全には信用することができず,その中で出てくる被告人の供述内容の変遷をもって,重大な変遷があるとはいえない。 第4 上記事実関係を前提にした場合の,検察官主張事実の存否等 1 被告人が,本件犯行時に5番のカードキーを所持していたとの主張について上記認定事実や,5番のカードキーを使って被害店舗に入店した者の動機が窃盗以外に想定できないこと等に照らすと,令和2年2月3日午前零時15分頃に5番 のカードキーを使って被害店舗の機械警備を解除した者が金庫から金員を盗んだことが推認されるところ,結局,特段の事情が無い限り,その頃に5番のカードキーを所持していた者が窃盗の犯人であると推認される。 検察官は,被告人がその頃に5番のカードキーを所持していたと主張し,その根拠として,ⅰ被告人が令和元年8月頃に5番のカードキーを預かっていたこと,ⅱそれを店長に返却していないこと,ⅲ店長からの鍵返却依頼のLINEメッセージを無視していたこと,ⅳ店長からのEを通しての鍵返却の催促に対し,「わかりました。」と答えたことをあげる。 これに対して被告人は,令和2年1月3日に,5番のカードキーを本件店舗事務室内の机の上に置いて返却したと主張する。 そこで検討するに,上記のとおり,検察官の主張するⅰないしⅳの事情が認められるものの,なお,被告人の主張を排斥するには足りず,合理的疑いが残存すると言わざるを得ない。 すなわち,被告人が被害店舗をやめた経緯などを考えると,被告人が店長に直接鍵を渡さなかったとしても不自然ではないし,机の上に置いて帰ったというのも十分にあり得ることである。また,店長からのメッセージを無視したことについても,それが鍵を返却していないことには直接つながらないし,Eの催促に対して「分かりました。」 机の上に置いて帰ったというのも十分にあり得ることである。また,店長からのメッセージを無視したことについても,それが鍵を返却していないことには直接つながらないし,Eの催促に対して「分かりました。」と答えたとしても,被告人が何に対して分かったと表現しているのか明らかでない。そして,被害店舗の事務所の机の上に鍵が置いてあった場合,その状況に照らし,従業員の誰かが取ったとしても極めて不自然とは言いがたい。また,取った者が,別の番号のカードキーを渡されている者であった場合や,その知人等でその使用方法を横で見たことがある者であり,金銭に窮していたのであれば,そのカードキーを使って被告人の犯行に仮装することができると考えても不自然ではなく,これを取る動機があったといえる。なお,本件犯行の態様を見る限り,帰り際に金庫のセンサーが取り付けられておらず,出入口近くの機械警備のセットも行われていないから,カードキーに出入口及び金庫の鍵がついていること さえ知っていれば,その具体的な使用方法を熟知せずとも犯行は可能であるといえる。 もっとも,上記のとおり同日頃に事務所の机の上から鍵を取ることができたと思われるのは,被告人か,店長以外の従業員で鍵の使用方法をある程度知っている者に限定されるので,5番のカードキーは犯行当日,被告人または従業員らのうち誰かが所持していたことは推認されるところ,他の証拠により被告人以外の可能性が排斥されるのであれば,同事実はそれなりに意味があると考えられる。 2 被告人の所持金員について以上に加えて,検察官は,上記のとおり被告人が犯行日以降相当額の出費をして物品等を購入しているところ,当時の被告人の経済状況に照らせば,その原資は被害金員とみるのが相当であるから,被告人が犯人であると推察されると主張する。 確かに, 告人が犯行日以降相当額の出費をして物品等を購入しているところ,当時の被告人の経済状況に照らせば,その原資は被害金員とみるのが相当であるから,被告人が犯人であると推察されると主張する。 確かに,上記認定のとおり,令和2年2月の被告人の収支はマイナス57万2492円であり,63万4000円という被害金額に極めて近い金員を被告人がどこからか準備したが,その原資が不明である。また,他の月に比較して,明らかに赤字額が多い。 そして,特に同月6日の携帯電話関係の出費や,同月24日のパソコン購入関係の出費は相当に高額であり,被告人がこのような物品を買う合理的根拠については不明である。 なお,弁護人及び被告人は,被告人には数十万円のタンス預金があり,上記の原資は,被告人のタンス預金であり,被告人は,当時うつのような状態で,好きなことをして自宅の現金を費消して自殺を考えていたと述べる。 しかし,自殺を考えていた人間が最初に自宅の賃料を支払うというのも不自然であるし,自殺についても実行に移そうとした形跡はない。 また,被告人は当時,金融機関からの借入れや,電子ギフトカードを割安値で現金化してまで金銭を得ていたのであり,手元に相当額の現金を置いていたとの主張は,ありえないとは断定できないものの,極めて強い疑問が生じる。よって,弁護 人及び被告人の主張には,相当の疑問を感じるところである。 ただし,被告人が,犯行後1月の間に被害金額と似た金額の原資不明の金を使用していたことや,上記のとおり携帯電話の機種変更代金やパソコンの購入代金を支払っていたとしても,特にパソコンの購入は20日程度犯行日から空いており,本件以外の場所等の入手先から得た可能性を完全に排斥することはできない。ましてや,これらの事由から,本件犯行の犯人であるといえるか,という点 ても,特にパソコンの購入は20日程度犯行日から空いており,本件以外の場所等の入手先から得た可能性を完全に排斥することはできない。ましてや,これらの事由から,本件犯行の犯人であるといえるか,という点で言えば,その証明力は相当低いといえる。また,上記のとおり被告人が虚偽を述べていると疑われる部分もあるが,それによって被告人の弁解が完全に排斥しきれるというものでもない。 3 その他の主張について検察官は,その他,被告人に特段のアリバイがないこと,犯行が可能であったことを主張するが,被告人の犯人性という観点に照らせば,重要な間接事実とは言い難い。 4 総合評価上記1のとおり,犯行当時に被害店舗の従業員が5番カードキーを所持していた可能性が残存し,被告人を犯人であるというためにはその可能性を排斥する必要があるところ,そのためには,被告人以外の従業員に犯行の可能性がないことか,2の趣旨も含めて,同人らが犯行後一定期間に相当額の出費をしていないことなどを証明する必要があり,それがない限り,なお被告人以外の者が犯人である疑いが残存するといえる。しかしながら,そのような立証はほぼなされていない。上記立証として,令和2年10月22日の本件の起訴日の午前9時半頃から午後2時頃にかけて,カードキーを交付されていた者3名に対して,順次電話で犯行当日の行動について聴き取りをしたものがあるが(甲61ないし63),その信用性については相当の疑問がある。 なお,確かに,上記第2の1,2の事情を総合的にみると,被告人が犯人である可能性が相当高く,自然な流れのようにも見えるが,それでもなお,被告人が犯人 でなければ合理的に説明することができない事情があるとは言えず,被告人が犯人であることについて合理的疑いがあるというべきである。 第4 結論以 も見えるが,それでもなお,被告人が犯人 でなければ合理的に説明することができない事情があるとは言えず,被告人が犯人であることについて合理的疑いがあるというべきである。 第4 結論以上によれば,犯罪の証明がなされたとは言えないから,刑事訴訟法336条により無罪の言い渡しをする。 令和3年11月1日京都地方裁判所第2刑事部 裁判官赤坂宏一

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