【DRY-RUN】主 文 原判決並びに第一審判決のうち被告人に関する有罪部分を破棄する。 被告人を判示第一の事実につき懲役八月に、判示第二の事実につき懲役 一年二月に、判示第三の事実につき懲役
主文 原判決並びに第一審判決のうち被告人に関する有罪部分を破棄する。 被告人を判示第一の事実につき懲役八月に、判示第二の事実につき懲役一年二月に、判示第三の事実につき懲役一年三月に処する。 第一審における未決勾留日数のうち九〇日を判示第三の事実に対する本刑に算入する。 第一審における訴訟費用のうち証人A、同B、同C、同D、同E、同F、同Gに支給した分及び控訴審における訴訟費用は被告人の負担とし、第一審における訴訟費用のうち証人Hに支給した分は被告人及び第一審相被告人Iの連帯負担とする。 本件公訴事実のうち地代家賃統制令違反の各事実について被告人を免訴する。 理由 弁護人折田清一の上告趣意について。 第一審第一回公判調書によれば裁判所は四個の各別に起訴された事件を併合して審理したことが認められるのであり、しかもそのうち二個の事件は昭和二五年一一月一〇日附の起訴状をもつて公訴の提起がなされたものであることも、起訴状その他記録に徴し明白である。従つて論旨のいう訴訟手続についての非難は誤解に出でたものというのほかなく、採用の限りでない。 その他論旨は事実誤認乃至量刑不当等を主張するが右は刑訴四〇五条の適法の上告理由に当らないし、また原審の認定した地代家賃統制令違反の事実につき大赦令の適用がある旨の所論も同様に適法の上告理由とならない。しかしこの点について後記のごとく刑訴四一一条五号により職権をもつて原判決及び第一審判決を破棄することにする。 - 1 -弁護人十川寛之助の上告趣意第一点について。 論旨は地代家賃統制令違反の事実については大赦令の適用がある旨主張するが、前に述べたごとく、この点について原判決及び第一審判決を破棄する。 同第二点について。 論旨 助の上告趣意第一点について。 論旨は地代家賃統制令違反の事実については大赦令の適用がある旨主張するが、前に述べたごとく、この点について原判決及び第一審判決を破棄する。 同第二点について。 論旨は原審のなした法令の解釈乃至事実の認定を非難するものであつて、刑訴四〇五条の適法の上告理由に当らない。また同四一一条を適用すべきものとも認められない。 職権をもつて調査すると、本件公訴事実のうち地代家賃統制令一八条の罪は原判決のあつた後、昭和二七年政令第一一七号大赦令によりすべて大赦があつたのであるから(記録に徴すれば地代家賃統制令違反の対象となつた本件土地は一時使用のために乃至店舗の用に供する建物の敷地として賃貸したものであることが認められるから、本件地代家賃統制令違反罪は大赦令一条一〇六号にいわゆる昭和二五年政令第二二五号による同令二三条の改正によつてその後は罪とならないこととなつた行為からなる同令一八条の罪であるというべきである。)刑訴四一一条五号、四一三条但書、三三七条三号により原判決並びに第一審判決のうち被告人に関する有罪部分を破棄し、右事実についてすべて免訴の言渡をする。 よつて第一審判決の認定した犯罪事実のうち右大赦にかからない他の事実に法令を適用すると、判示第一の一の各所為は刑法二〇八条、罰金等臨時措置法二条、三条に該当するところ刑法六条、一〇条により軽き罰金等臨時措置法施行前の刑法二〇八条を適用し、所定刑中いずれも懲役刑を選択し、判示第一の二の所為は刑法二二二条一項、罰金等臨時措置法二条、三条に該当するところ刑法六条一〇条により軽き罰金等臨時措置法施行前の刑法二二二条一項を適用し、所定刑中懲役刑を選択し、判示第一の三の所為は刑法一七六条前段に該当し判示第一の四の所為は同法二四九条一項に該当するが、被告人には懲役の前科がある き罰金等臨時措置法施行前の刑法二二二条一項を適用し、所定刑中懲役刑を選択し、判示第一の三の所為は刑法一七六条前段に該当し判示第一の四の所為は同法二四九条一項に該当するが、被告人には懲役の前科があるから同法五六条一項、五七- 2 -条により各罪につき再犯加重をし、これ等と昭和二四年五月一九日確定の道路交通取締法違反罪とは刑法四五条後段の併合罪であるから同法五〇条により未だ裁判を経ない右各罪につき処断するのであるが、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法第四七条本文、一〇条に従い最も重い判示第一の四の恐喝罪の刑に同法一四条の制限に則り法定の加重をし、その定められた刑期の範囲内で被告人を判示第一の事実につき懲役八月に処する。 判示第二の一の所為は刑法二三四条、二三三条、罰金等臨時措置法二条、三条、刑法六〇条に該当するから所定刑中懲役刑を選択し同二の各所為は刑法二四六条一項に該当し、同三の所為は同法二四九条一項、六〇条に、同四の各所為は同法二二二条一項、罰金等臨時措置法二条、三条に該当するからいずれも所定刑中懲役刑を選択し、同五の各所為は刑法二五二条一項に該当し、同六の所為は同法二〇八条、罰金等臨時措置法二条、三条に該当するから所定刑中懲役刑を選択し、同八の1乃至3の各所為は職業安定法三二条六項、六五条二号、昭和二三年一一月二六日総理庁令労働省令第四号七条一号及び同令八条三項、罰金等臨時措置法二条に、同八の4の所為は職業安定法三二条六項、六五条二号、昭和二三年一一月二六日総理庁令労働省令第四号八条三項、罰金等臨時措置法二条に該当するが、右の同八の1乃至3の各所為は一個の行為であつて二個の罪名に触れる場合であるから刑法五四条一項前段、一〇条によりいずれも犯情重しと認める超過手数料を徴収した罪(前掲総理庁令労働省令第四号七条一号違反の罪) の1乃至3の各所為は一個の行為であつて二個の罪名に触れる場合であるから刑法五四条一項前段、一〇条によりいずれも犯情重しと認める超過手数料を徴収した罪(前掲総理庁令労働省令第四号七条一号違反の罪)の刑に従い所定刑中いずれも懲役刑を選択し、なお被告人には前示懲役の前科があるから判示第二の五の1の横領罪の刑につき刑法五六条一項、五七条により再犯の加重をし、これ等と昭和二五年七月三〇日確定の道路交通取締法違反罪とは刑法四五条後段の併合罪であるから同法五〇条により未だ裁判を経ない右各罪につき処断するのであるが、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法四七条本文、一〇条により是も重い判示第二の三の恐喝罪- 3 -の刑に法定の加重をし、その定められた刑期の範囲内で被告人を判示第二の事実につき懲役一年二月に処する。 判示第三の一の各所為は刑法二〇八条、罰金等臨時措置法二条、三条(共謀の点につきさらに刑法六〇条を適用)に該当するから所定刑中懲役刑を選択し、同二の所為は刑法二四九条一項、六〇条に該当し、同三の各所為は同法二二二条一項、罰金等臨時措置法二条、三条(共謀の点につきさらに刑法六〇条を適用)に該当するから所定刑中いずれも懲役刑を選択し、同四の所為は刑法二五二条一項に該当し、同六の124の各所為は職業安定法三二条六項、六五条二号、昭和二三年一一月二六日総理庁令労働省令第四号七条一号及び同令八条三項、罰金等臨時措置法二条に、同六の356の各所為は職業安定法三二条六項、六五条二号、昭和二三年一一月二六日総理庁令労働省令第四号八条三項罰金等臨時措置法二条に該当するが、右の同六の124の各所為は一個の行為であつて二個の罪名に触れる場合であるから刑法五四条一項前段、一〇条によりいずれも犯情重しと認める超過手数料を徴収した罪(前掲総理庁令労働省令第四号 該当するが、右の同六の124の各所為は一個の行為であつて二個の罪名に触れる場合であるから刑法五四条一項前段、一〇条によりいずれも犯情重しと認める超過手数料を徴収した罪(前掲総理庁令労働省令第四号七条一号違反の罪)の刑に従い所定刑中いずれも懲役刑を選択し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法四七条本文、一〇条により最も重い判示第三の二の恐喝罪の刑に法定の加重をしその定められた刑期の範囲内で被告人を判示第三の事実につき懲役一年三月に処する。 なお主文三、四項のとおり刑法二一条により未決勾留日数の本刑算入をなし、刑訴一八一条一項に従い被告人に訴訟費用の負担を命ずる。 よつて裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決する。 検察官井本台吉がこの公判に出席した。 昭和二八年一〇月二三日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官霜山精一- 4 -裁判官栗山茂裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 5 -
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