- 1 -主文本件各控訴をいずれも棄却する。 控訴費用は控訴人らの負担とする。 事実及び理由 第1当事者の申立て 控訴の趣旨( )原判決を取り消す。 ( )品川区建築主事が平成18年1月31日付けで株式会社Aに対してした建 築確認(確認済証・第××××××号)を取り消す。 ( )訴訟費用は,第1,2審とも,被控訴人の負担とする。 控訴の趣旨に対する答弁主文同旨第2事案の概要 事案の要旨本件は,処分行政庁のしたマンションに係る建築確認処分が都市計画法29条1項所定の許可を要する開発行為に係るものであるにもかかわらずその許可もないのにした違法があるなどとして,上記マンションの近隣住民である控訴人らがその建築確認処分の取消を求める事案である。 原審は上記マンションの建築については都市計画法29条1項所定の許可を要する開発行為に当たらず処分行政庁のした建築確認処分には違法がないとして,請求を棄却したので,控訴人らがその認定判断を争い控訴に及んだものである。 前提となる事実,争点及び当事者の主張原判決の「事実及び理由」の「第2事案の概要」の1及び2に記載のとおりであるからこれを引用する(ただし,原判決1ページ23行目の「甲8」の次に「,,,」,「」「」 26の1 を加え4ページ4行目の建物面積を建築面積に改め,5ページ24行目から25行目の「どうか」を削る。 。)- 2 -第3当裁判所の判断 当裁判所は,控訴人らの当審における主張及び新たに提出された証拠を併せ検討しても,本件の建築確認に係るマンションの建築については都市計画法29条1項所定の許可を要する開発行為に当たるとはいえず,その許可がないのに本件の建築確認をしたことに違法はないと判断する。その理由は,次に ,本件の建築確認に係るマンションの建築については都市計画法29条1項所定の許可を要する開発行為に当たるとはいえず,その許可がないのに本件の建築確認をしたことに違法はないと判断する。その理由は,次に控訴人らの主張に対する判断を補充するほかは,おおむね原判決の「事実及び理由」の「第3争点に対する判断」に記載のとおりであるからこれを引用する(ただし原判決11ページ1行目の「第96号」を「第66号」に改める。 。) 控訴人らは,上記開発行為該当性を判断するに当たっては,関連法令の規定をも参酌して,土地の物理的形状や土質の変更が土地の区画形質の変更に当たり得ることをいったん広く認めた上で,①工事の行われる面積が小規模開発の例外規定である都市計画法29条1項1号の要件を超えないこと,②宅地造成等規制法2条2号,同法施行令3条1号ないし4号の規定の趣旨に照らし,切土,盛土が行われる場合には切土では2メートルを超える高低差を,盛土では1メートルを超える高低差を生じないこと,③国土交通省の「開発許可制度運用指針」中の土地の区画形質の変更に関する解釈指針を参考として,既成市街地や土地区画整理事業等の計画的な開発が行われた区域における二次的な開発行為の場合には切土,盛土等の造成工事を伴わず,かつ従来の敷地の境界の変更については既存の建築物の除却等が行われるにとどまるもので公共施設の整備の必要がないと認められるものについては建築行為と不可分一体のものであり開発行為に該当しないものとして取り扱うことなどの点を重視して例外的に許可を不要とすべき根拠があるかどうかを検討すべきであり,こうした点を重視して検討すれば本件建築物に係る工事は開発行為に該当することが明らかである旨主張する。 しかしながら,上記①の点は都市計画法が開発行為に該当することを前提とし うかを検討すべきであり,こうした点を重視して検討すれば本件建築物に係る工事は開発行為に該当することが明らかである旨主張する。 しかしながら,上記①の点は都市計画法が開発行為に該当することを前提とした上で例外的に許可を要しないものとして掲げる小規模開発に関する規定に係るものであるから,これをもってそもそも開発行為に該当するかどうかを判断する- 3 -要件である形質変更該当性(特に一体性)の判断要件とする余地はないというべきである。また,②の点は立法趣旨を異にする別の法令において定められた要件であって,それらを当然に都市計画法に定める開発行為の要件たる形質変更該当性(特に一体性)を判断する要件と解すべき根拠は見いだせない。そして宅地造成に伴う崖崩れ又は土砂の流出による災害の防止のため必要な規制を行うという宅地造成等規制法1条の立法目的に照らしてみても,本件建築物として一体性があると認められる各ドライエリアの工事につき,宅地造成等規制法所定の規制とは別に同法2条2項で定める「土地の形質の変更」に関する同法施行令3条1ないし4号の規定を参酌して都市計画法所定の開発行為該当性を判断すべきものであるとも解し難い。さらに,③の点は一定の場合の切土,盛土等の造成工事を伴わない工事については開発行為に当たらないと解釈すべきであるとする行政庁の指針にすぎず,本件の工事のように切土,盛土の工事を伴う場合にそれが開発行為に該当するか否かの判断に当たり参照すべきものとはいえない。 したがって,控訴人らの上記主張は理由がなく採用することができない。 よって,以上と同旨の原判決は相当であって本件各控訴は理由がないからいずれもこれを棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第15民事部藤村啓裁判長裁判官佐藤陽一裁判官大浜寿美 の原判決は相当であって本件各控訴は理由がないからいずれもこれを棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第15民事部藤村啓裁判長裁判官佐藤陽一裁判官大浜寿美裁判官
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