主文 被告人を懲役3年に処する。 この裁判が確定した日から5年間その刑の執行を猶予する。 被告人をその猶予の期間中保護観察に付する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、現金を強取しようと考え、令和6年10月15日午前1時58分頃から同日午前2時2分頃までの間に、山形県東置賜郡a町大字bc 番地のd 所在のAにおいて、同店従業員B(当時29歳)に対し、手に持った包丁様のものを示しながら、「お金出してください。」などと言って同人を脅迫し、その反抗を抑圧した上、同店オーナーC所有の現金13万円を強取した。 (量刑の理由)本件は、被告人が、深夜のコンビニエンスストアにおいて、従業員である被害者に包丁様のものを示すなどして脅迫し、現金13万円を強取した事案である。 被告人は、いわゆるヤミ金業者からの借金を周囲の協力により一旦は返済したにもかかわらず、金銭管理の甘さにより再びヤミ金業者から借金をし、その返済資金等に窮したことで本件犯行に及んだものであり、その安易かつ身勝手な動機に酌むべき点はない。本件の犯行態様は、深夜のコンビニエンスストアであらかじめ準備していた包丁様のものを示すなどして被害者を脅迫したというものであり、被害者に大きな恐怖を与える悪質なものであるし、一定の計画性も認められるが、上記包丁様のものが包丁の刃を取り外し、刃の形をした段ボールを取り付けたものであることからすると、危険性が高い態様とはいえない。また、被害額は13万円と少なくないが、店舗強盗の中では多額とまではいえない。そうすると、被告人の刑事責任を軽視することはできないが、店舗強盗の事案の中で重い部類に属するとはいえない。 その上で、被告人が、事実を認め、謝罪文を作成するなど反省の態度を示すとともに、社 ると、被告人の刑事責任を軽視することはできないが、店舗強盗の事案の中で重い部類に属するとはいえない。 その上で、被告人が、事実を認め、謝罪文を作成するなど反省の態度を示すとともに、社会復帰後はしっかり金銭管理をしながら生活をし、被害弁償もいずれはしたいなどと更生の意思を示していることや、被告人の父が、当公判廷において、被告人を監督し、同人の更生につながるような行動をしていきたいと考えている旨述べていること、被告人に前科がないことなど、被告人のために酌むべき事情も認められることを考慮すると、被告人に対しては,酌量減軽の上、今回に限り、その刑の執行を猶予することとするのが相当である。もっとも、被告人のこれまでの生活状況や被告人の父による監督方法等が具体的に定まっていないことなどを踏まえると、被告人の更生を確実なものとするためには被告人を継続的に支援する公的枠組みを設けることが必要であるから、執行猶予の期間を法律上許される最長の5年間とした上で、その猶予の期間中保護観察に付することとした。 (求刑懲役5年)令和7年2月19日山形地方裁判所米沢支部 裁判官田屋茂樹
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