令和6(わ)122 傷害致死被告事件

裁判年月日・裁判所
令和6年12月13日 大分地方裁判所
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判決文本文1,666 文字)

令和6年12月13日宣告令和6年(わ)第122号傷害致死被告事件 主文 被告人を懲役7年に処する。 未決勾留日数中110日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、令和6年2月3日から交際相手及びその夫との間の子であるA(以下「被害者」という。)と同居していたものであるが、同年3月18日午後6時10分頃から同日午後6時52分頃までの間に、大分市ab丁目c 番d 号当時の被告人方において、被害者(当時2歳)が言いつけを守らず台所で料理中の交際相手の足下に座っていることやそれを注意するとにらみつけるような態度になったことなどに怒りを募らせ、抱きかかえた被害者が泣いて暴れたため、おとなしくさせようとして、被害者に対し、その両足を左腕で抱え込み、その後頭部付近を右腕で抱えてその顔面を右上腕部付近に密着させるなどの暴行を加え、よって、同日午後8時17分頃、同市ef 丁目g 番h 号B病院において、被害者を鼻口部閉塞による窒息により死亡させた。 (量刑の理由)わずか2歳の小柄な被害者を両腕で抱え込み、泣き声がくぐもっていることを認識しながら、呼吸をするための体勢をとることができないほどの力で、その顔面を右上腕部付近に密着させ、被害者が完全に暴れなくなってからもしばらくその体勢を継続して、鼻口部閉塞による窒息死という痛ましい結果をもたらした本件の暴行態様は、非常に危険で執拗なものである。また、被告人は、同居開始から間もなく被害者の反抗的な態度にいら立ってその頬を平手打ちするなどの暴力を振るうようになり、遅くとも令和6年3月初旬にはそれが日常化していたところ、本件当日も、言いつけを守ることができずに台所で料理中の母の足下に座ったり、日常的に暴力 を振るう被告人をに を振るうようになり、遅くとも令和6年3月初旬にはそれが日常化していたところ、本件当日も、言いつけを守ることができずに台所で料理中の母の足下に座ったり、日常的に暴力 を振るう被告人をにらみつけたりするといった2歳児であれば当然といえる被害者の態度に怒りを募らせ、その頬を平手打ちするなどした挙げ句、本件暴行に及んでいるのであって、犯意が偶発的・一時的とはいえない。被告人は、本件犯行当時、経済状況や周囲の人間関係のほか、被害者の母が自殺企図を繰り返すなどの事態により精神的に追い詰められていた旨供述するが、その要因は交際開始からほどない時期に同人との同居を持ち掛けた見通しの甘さにもあるといえ、もとより被害者に対して暴力を振るうことがやむを得なかった事情とみる余地などない。 以上の諸事情に照らすと、本件は、検察官が主張する量刑傾向(処断罪:傷害致死、共犯関係等:単独犯、動機:児童虐待、凶器等:なし、処断罪と同一又は同種の罪の件数:1件、被害者の落ち度:なし、量刑上考慮した前科の有無:すべてなし)の中で、中程度からやや重い部類に属する事案といえる。 その上で、被告人が、本件犯行後、自ら被害者を病院へ連れて行っており、その際は、看護師に対して被害者の負傷原因につき虚偽の説明をしたものの、当公判廷においては、傷害致死罪の成立を争わず、日常的な虐待の事実を認めていること、父が出廷して社会復帰後の監督を申し出ていること、現在の妻である被害者の母が社会復帰を待っているようであることといった一般情状(なお、被告人に前科がないとしても、そのこと自体は、前記の量刑傾向の下において、刑の量定を左右する事情ではない。)も考慮したが、前記のような犯情の重さに照らせば、主文の刑期は免れないと判断した。 (求刑:懲役7年)令和6年12月16日 前記の量刑傾向の下において、刑の量定を左右する事情ではない。)も考慮したが、前記のような犯情の重さに照らせば、主文の刑期は免れないと判断した。(求刑:懲役7年) 令和6年12月16日 大分地方裁判所刑事部 裁判長 裁判官 辛島靖崇 裁判官 北島聖也 裁判官 山西健太

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