昭和42(オ)1258 為替手形金請求

裁判年月日・裁判所
昭和47年2月22日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻 大阪高等裁判所 昭和42(ネ)312
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を大阪高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人川見公直、同浜田行正、同古川彦二の上告理由第一ないし第三につい て。

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判決文本文1,591 文字)

主文原判決を破棄する。 本件を大阪高等裁判所に差し戻す。 理由上告代理人川見公直、同浜田行正、同古川彦二の上告理由第一ないし第三について。 原判決(その引用する昭和四一年(ワ)第五四四二号事件の第一審判決および右第一審判決の引用する手形判決を含む。)の適法に確定したところによれば、本件為替手形の振出人兼受取人は、訴外Dが代表取締役となつている訴外株式会社E本舗(以下、E本舗という。)であり、右為替手形の支払人兼引受人は、被上告人であつて、被上告人がE本舗のために右為替手形に引受をした当時、前記Dは、被上告人の取締役でもあつたのであるが、上告人は、被上告人の引受にかかる右為替手形を、その受取人であるE本舗から裏書譲渡を受けて取得し、その所持人となつたものであるというのである。右事実関係のもとにおいては、被上告人がした右引受は、他に特段の事情がないかぎり、商法二六五条にいう取引に当たるものというべきである(最高裁判所昭和四二年(オ)第一四六四号同四六年一〇月一三日大法廷判決参照)。 ところで、右の場合、被上告人は、E本舗に対しては、取締役会の承認を受けなかつたことを理由として、右為替手形の引受の無効を主張することができるが、E本舗から裏書譲渡を受けた上告人に対しては、右為替手形の引受につき取締役会の承認を受けなかつたことのほか、当該為替手形は被上告人において前述のようにE本舗のために引き受けたものであり、かつ、その引受につき取締役会の承認を受けなかつたことについて上告人が悪意であつたことを主張し、立証するのでなければ、右引受の無効を主張して手形上の責任を免れることはできないものと解するのが相- 1 -当である(右大法廷判決参照)。 しかるに、原審が、右引受は、取締役会の承認が を主張し、立証するのでなければ、右引受の無効を主張して手形上の責任を免れることはできないものと解するのが相- 1 -当である(右大法廷判決参照)。 しかるに、原審が、右引受は、取締役会の承認がなかつたから無効であるとしながら、右無効は、善意の第三者に対しても対抗することができるとの理由により、上告人の本訴請求を排斥するに至つたのは、違法であり、論旨は、理由がある。それゆえ、原判決を破棄し、さらに審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻すべきものである。 よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官関根小郷の意見があるほか、裁判官全員一致の意見により、主文のとおり判決する。 裁判官関根小郷の意見は、次のとおりである。 原判決は、被上告人がした本件為替手形の引受は、取締役会の承認がないから無効であり、この無効は、善意の第三者にも対抗することができるから、上告人の本訴請求は失当であると判示している。 しかし、為替手形の引受は、取引の決済または信用授受などの原因関係の手段としてなされる行為であり、それ自体としては、取締役個人またはその代理する第三者に新たな利益を与え、会社に新たな不利益をもたらす行為とはいえず、したがつて、為替手形の引受は、金銭の支払いと同様、商法二六五条にいう取引に包含されるべきものではないと解する。その理由は、最高裁判所昭和四二年(オ)第一四六四号同四六年一〇月一三日大法廷判決における私の意見と同様であるから、それを引用する。 よつて、論旨は、理由があり、原判決は、破棄を免れないところ、原判決の確定した事実によれば、上告人の本訴請求は、全部理由があることが明らかであるから、これを認容する判決をすべきである。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官田中二郎- 2 - 本訴請求は、全部理由があることが明らかであるから、これを認容する判決をすべきである。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官田中二郎- 2 -裁判官下村三郎裁判官関根小郷裁判官天野武一- 3 -

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