平成13(行ケ)128

裁判年月日・裁判所
平成14年1月30日 東京高等裁判所
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平成13年(行ケ)第128号特許取消決定取消請求事件(平成14年1月23日口頭弁論終結)判決原告トムソンコンシューマーエレクトロニクスセイルズゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング訴訟代理人弁護士加藤義明同角田邦洋同弁理士矢野敏雄同青山耕三被告特許庁長官及川耕造指定代理人村山隆同馬場清同久保竜一同小林信雄同宮川久成 主文 特許庁が平成10年異議第72304号事件について平成12年11月10日にした決定を取り消す。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告主文と同旨 2 被告原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 第2 当事者間に争いのない事実 1 特許庁における手続の経緯(1) 原告は、名称を「複数個の操作部材を有するビデオレコーダ」とする特許第2674619号発明(昭和57年2月10日出願、優先権主張日1981年2月11日・ドイツ連邦共和国、平成9年7月18日設定登録 原告は、名称を「複数個の操作部材を有するビデオレコーダ」とする特許第2674619号発明(昭和57年2月10日出願、優先権主張日1981年2月11日・ドイツ連邦共和国、平成9年7月18日設定登録)の特許権者である。 その後、本件特許につき特許異議の申立てがされ、同申立ては、平成10年異議第72304号事件として特許庁に係属した。原告は、平成11年2月4日、本件特許出願の願書に添付された明細書(以下「本件明細書」という。)の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載の訂正の請求(以下「本件訂正請求」といい、本件訂正請求に係る本件明細書を「訂正明細書」という。)をした。特許庁は、上記事件につき審理した結果、平成12年11月10日、「特許第2674619号に係る特許を取り消す。」との決定(以下「本件決定」という。)をし、その謄本は、同年11月29日、原告に送達された。 (2) 原告は、平成13年3月28日、本件決定の取消しを求める本件訴えを提起した後、同年9月10日、本件明細書の特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載の訂正(以下「本件訂正」という。)をする訂正審判の請求をし、特許庁は、同請求を訂正2001-39155号事件として審理した結果、同年11月27日、本件訂正を認める旨の審決(以下「訂正審決」という。)をし、その謄本は、同年12月7日、原告に送達された。 2 本件明細書の特許請求の範囲の記載(1) 本件訂正請求前のもの【請求項1】操作部材(16)と、遠隔操作受信およびデコード回路(14)と、マイクロプロセッサ(11)と、データ/FBAS変換器(9)と、ビデオ制御ユニット(5)と、ビデオ出力側を有するビデオレコーダ(25)であって、前記操作部材(16)は、操作信号を入力するためのものであり、前 と、データ/FBAS変換器(9)と、ビデオ制御ユニット(5)と、ビデオ出力側を有するビデオレコーダ(25)であって、前記操作部材(16)は、操作信号を入力するためのものであり、前記遠隔操作受信およびデコード回路(14)は、外部遠隔操作発信器(26)から送信された遠隔操作信号を受信し、デコードするためのものであり、前記マイクロプロセッサ(11)には操作部材(16)の信号、または遠隔操作受信およびデコード回路(14)により受信された信号が供給され、前記マイクロプロセッサにはメモリ(10)が配属されており、該メモリにはマイクロプロセッサに供給された信号が記憶され、前記データ/FBAS変換器(9)はマイクロプロセッサ(19)により画像テキスト信号を発生するように制御され、前記ビデオ制御ユニット(5)にはデータ/FBAS変換器(9)により形成された画像テキスト信号が供給され、前記ビデオ出力側はビデオ制御ユニット(5)の出力側に接続されており、かつ線路を介してテレビジョン受信機(21)のビデオ端子と接続されており、前記ビデオ制御ユニット(5)は、データ/FBAS変換器(9)により形成された画像テキスト信号を前記テレビジョン受信機(21)の画面に可視再生されるように制御し、前記画像テキスト信号は、ビデオレコーダに記憶されている操作マニュアルに従って操作部材(16)または遠隔操作発信器(26)から入力すべき操作命令と、操作部材(16)または遠隔操作発信器(26)から入力された操作命令についてのフィードバック応答とからなり、操作者と前記ビデオレコーダとの間で、前記ビデオレコーダの操作、プログラミングおよび監視が対話的に行われる、ことを特徴とするビデオレコーダ。 についてのフィードバック応答とからなり、操作者と前記ビデオレコーダとの間で、前記ビデオレコーダの操作、プログラミングおよび監視が対話的に行われる、ことを特徴とするビデオレコーダ。 【請求項2】前記ビデオレコーダは不揮発性記憶装置を有し、該不揮発性記憶装置はビデオレコーダの所定のシャシ番号を記憶し、サービスの際に前記番号を読み出しできるようにした特許請求の範囲第1項記載のビデオレコーダ。 【請求項3】前記ビデオレコーダは不揮発性記憶装置、クロック、およびマイクロプロセッサを有し、該マイクロプロセッサはクロックおよび記憶装置と接続されていて、前記ビデオレコーダの作動時間を連続的に計数し、該計数時間を前記記憶装置に記憶する、特許請求の範囲第1項記載のビデオレコーダ。 【請求項4】前記メモリ(10)には、操作マニュアルの可視指示とは別個に、前記操作マニュアルの音声指示も記憶されている特許請求の範囲第1項記載のビデオレコーダ。 (2) 本件訂正に係るもの(訂正部分には下線を付す。)【請求項1】操作部材(16)と、遠隔操作受信およびデコード回路(14)と、マイクロプロセッサ(11)と、データ/FBAS変換器(9)と、音響/映像制御ユニット(5)と、ビデオ出力側を有するビデオレコーダ(25)であって、前記操作部材(16)は、操作信号を入力するためのものであり、前記遠隔操作受信およびデコード回路(14)は、外部遠隔操作発信器(26)から送信された遠隔操作信号を受信し、デコードするためのものであり、前記マイクロプロセッサ(11)には操作部材(16)の信号、または遠隔操作受信およびデコード回路(14)により受信された信号が供給され、前記マイクロプロセッサにはメモリ(10) り、前記マイクロプロセッサ(11)には操作部材(16)の信号、または遠隔操作受信およびデコード回路(14)により受信された信号が供給され、前記マイクロプロセッサにはメモリ(10)が配属されており、該メモリにはマイクロプロセッサに供給された信号が記憶され、さらに該メモリには、前記ビデオレコーダを操作するための操作命令を表す音響信号および可視信号が記憶され、前記データ/FBAS変換器(9)はマイクロプロセッサ(11)により画像テキスト信号を発生するように制御され、前記音響/映像制御ユニット(5)にはデータ/FBAS変換器(9)により形成された画像テキスト信号が供給され、前記ビデオレコーダのビデオ出力側は前記音響/映像制御ユニット(5)の出力側に接続されており、かつ線路を介してテレビジョン受信機(21)のビデオ端子と接続されており、前記音響/映像制御ユニット(5)は、データ/FBAS変換器(9)により形成された画像テキスト信号を前記テレビジョン受信機(21)の画面に可視再生されるように制御し、前記画像テキスト信号は、ビデオレコーダに記憶されている操作マニュアルに従って操作部材(16)または遠隔操作発信器(26)から入力すべき操作命令と、操作部材(16)または遠隔操作発信器(26)から入力された操作命令についてのフィードバック応答とからなり、前記マイクロプロセッサは、前記音響/映像制御ユニット(5)に入力され、前記テレビジョン受信機により音響再生される音声信号の発生を制御し、該音声信号は、ビデオレコーダに記憶されている操作マニュアルに従って操作部材(16)または遠隔操作発信器(26)から入力すべき操作命令を含んでおり、操作者と前記ビデオレコーダとの間で、前 、該音声信号は、ビデオレコーダに記憶されている操作マニュアルに従って操作部材(16)または遠隔操作発信器(26)から入力すべき操作命令を含んでおり、操作者と前記ビデオレコーダとの間で、前記ビデオレコーダの操作、プログラミングおよび監視が対話的に行われる、ことを特徴とするビデオレコーダ。 【請求項2】~【請求項4】は、本件訂正請求前のものと同じ。 3 本件決定の理由の要旨本件決定は、本件訂正請求につき、訂正明細書の特許請求の範囲【請求項1】の発明は、ドイツ特許出願公開第2918846号明細書(1980年公開)、「MICROPROCESSORBASED, SOFTWAREDEFINEDTELEVISIONCONTROLLER」(IEEETransactionsonConsumerElectronics, Vol.CE-24, No.3,August 1978、IEEEConsumerElectronicsGroupoftheBCCESociety 発行、436~442頁)、「ビデオへのマイコンの応用とわが社の最新VTRの特長」(テレビ技術 Vol.28 9月号、電子技術出版株式会社昭和55年9月1日発行)、実願昭55-50265号(実開昭55-141353号)のマイクロフィルム及び特開昭55-153432号公報に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により、特許出願の際、独立して特許を受けることができず、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則6条1項の規定によりなお従前の例によるとされる、平成11年法律第41号による改正前の特許法120条の4第3項で準用する上記平成6年改正法による改正前の特許 正する法律(平成6年法律第116号)附則6条1項の規定によりなお従前の例によるとされる、平成11年法律第41号による改正前の特許法120条の4第3項で準用する上記平成6年改正法による改正前の特許法126条3項の規定に適合しないので、当該訂正は認められないとし、本件明細書の特許請求の範囲【請求項1】の発明(以下「本件発明」という。)の要旨を、本件訂正請求前の本件明細書の特許請求の範囲記載のとおりと認定した上、本件発明は、上記各刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものであり、上記平成6年改正法附則14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)4条1項及び2項の規定により取り消されるべきものであるとした。 第3 原告主張の決定取消事由本件決定が、本件発明の要旨を本件訂正請求前の本件明細書の特許請求の範囲記載のとおりと認定した点は、訂正審決の確定により特許請求の範囲が上記のとおり訂正されたため、誤りに帰したことになる。本件決定は本件発明の要旨の認定を誤った違法があり、取り消されなければならない。 第4 被告の主張訂正審決により本件明細書の特許請求の範囲が上記のとおり訂正されたことは認める。 第5 当裁判所の判断訂正審決により本件明細書の特許請求の範囲が上記のとおり訂正されたことは当事者間に争いがなく、本件訂正によって、本件明細書の特許請求の範囲は減縮されたことが明らかである。 そうすると、本件決定が本件発明の要旨を本件訂正請求前の本件明細書の特許請求の範囲記載のとおりと認定したことは、結果的に本件発明の要旨の認定を誤ったこととなり、この誤りが本 とが明らかである。 そうすると、本件決定が本件発明の要旨を本件訂正請求前の本件明細書の特許請求の範囲記載のとおりと認定したことは、結果的に本件発明の要旨の認定を誤ったこととなり、この誤りが本件決定の結論に影響を及ぼすことは明らかであるから、本件決定は取消しを免れない。 よって、原告の請求は理由があるからこれを認容し、訴訟費用は、原告の申立て等本件訴訟の経過にかんがみ、原告に負担させることとして、主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第13民事部裁判長裁判官篠原勝美裁判官石原直樹裁判官長沢幸男

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