主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人村田由夫、同竹本昌弘の上告理由について原審が確定したところによれば、昭和五四年一二月三〇日における被上告人有限会社B1の社員は、D、上告人及び被上告人B2の三名で、各一〇〇口の出資口数に応じた持分を有していたところ、Dは、同日、その持分の一部をE、F、G及びHに対して贈与したが、右贈与につき、被上告会社の社員総会の承認はなかったものの、右社員全員が右贈与を承認していたというのである。原審の右事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り、その過程に所論の違法はない(なお、原判決一六枚目裏一行目に「昭和五五年」とあるのは、「昭和五四年」の誤記と認める。)。 有限会社法一九条二項が、社員がその持分を社員でない者に譲渡しようとする場合に社員総会の承認を要するものと規定している趣旨は、専ら会社にとって好ましくない者が社員となることを防止し、もって譲渡人以外の社員の利益を保護するところにあると解されるから、有限会社の社員がその持分を社員でない者に対して譲渡した場合において、右譲渡人以外の社員全員がこれを承認していたときは、右譲渡は「社員総会の承認がなくても、譲渡当事者以外の者に対する関係においても有効と解するのが相当である。 そうすると、前記事実関係の下において、右贈与を有効とした原審の判断は、正当として是認することができ、右判断の違法をいう所論は理由がない。 その余の所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。 - 1 -以上によれば、論旨は、いずれも採用することができない。 よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い 示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。 - 1 -以上によれば、論旨は、いずれも採用することができない。 よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官藤井正雄裁判官小野幹雄裁判官高橋久子裁判官遠藤光男裁判官井嶋一友- 2 -
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