昭和29(う)3593 出入国管理令違反公文書変造被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和30年4月21日 東京高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴を棄却する。          理    由  本件控訴の趣意は末尾に添附した弁護人大蔵敏彦作成名義の控訴趣意書記載のと おりであり、これに対し次のとおり判断する。  

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判決文本文976 文字)

主文本件控訴を棄却する。 理由本件控訴の趣意は末尾に添附した弁護人大蔵敏彦作成名義の控訴趣意書記載のとおりであり、これに対し次のとおり判断する。 自白に対する補強証拠は自白する犯罪事実の全体に亘つて逐一存在しなければならないものではなく、自白の真実性を裏付し、自白が架空でないことを保障することができるものであれば十分であることは己に判例の示すところである。(昭和二三年(れ)第六一号、同年一一月五日、昭和二三年(れ)第七七号、昭和二四年五月一八日、各最高裁判所大法廷判決参照)<要旨>而して、本件の如き密入国事犯の事実については、被告人の自白の外に、被告人が外国から判示日時頃我が国</要旨>に渡来したものであることが認められるような証拠が存在するならば、これによつて、被告人の密入国をして来たものであるという自白を十分補強しうるものと認められるのである。ところで、原判決引用のAの司法警察員に対する供述調書(昭和二九年四月一日附)の供述記載は所論のように被告人の自白するところを単に反覆しているにすぎないというものではなく、被告人が終戦後夫であるB(原審相被告人)と別居一旦朝鮮に帰国していたが、判示日時頃再び右夫をたよつて我国に渡来したものである事実を自己が認識経験した事実として具体的に供述するものであつて、正に被告人の本件自白が架空のものでないことを保障するに足りるものであつて、被告人の自白を補強するに十分のものと認められる。(なお原判決が証拠に引用するBの検察官に対する昭和二九年四月八日附供述調書及び原審公判(昭和二九年一一月五日)供述も右Aの供述と同趣旨のものである。)原判決は所論のように被告人の自白のみによつて被告人を有罪と認めたものではなく、原判決には所論のような憲法第三八条第三項、 及び原審公判(昭和二九年一一月五日)供述も右Aの供述と同趣旨のものである。)原判決は所論のように被告人の自白のみによつて被告人を有罪と認めたものではなく、原判決には所論のような憲法第三八条第三項、刑事訴訟法第三九条第二項に違反するという欠点は存在しない。論旨は理由がない。 よつて本件控訴は理由のないものであるから、刑事訴訟法第三九六条に則りこれを棄却すべきものとして主文のとおり判決する。 (裁判長判事久礼田益喜判事武田軍治判事石井文治)

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