昭和29(オ)847 物件引渡並びに損害賠償請求

裁判年月日・裁判所
昭和30年8月25日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 岡山支部
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  論旨第一点について。  原判決によれば上告人は倉庫業者であり、本件受寄物の返還

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判決文本文1,474 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 論旨第一点について。 原判決によれば上告人は倉庫業者であり、本件受寄物の返還につきかかる業者として当然払うべき注意義務をつくさなかつたものであるから、上告人において、本件受寄物の返還につき訴外会社に被上告人を代理する権限ありと信ずべき正当の事由があつたものということはできない旨判示しているのであつて、原審の確定した事実関係の下においては、原審の右判断は正当と認められる。また原審が「前示訴外会社は商法五〇四条、五〇五条の規定により特にその委任がなくとも有効に本件寄託物の返還を受け得る」との上告人の主張を排斥したのは、本件寄託契約は右訴外会社が代理人として被上告人の為にすることを明示して上告人との間に締結されたものであるに拘わらずその寄託物が被上告人を代理する権限なき右訴外会社に返還されたのであり、そしてある目的物件を寄託することを委任したからとてその寄託関係の終了を前提とする寄託物の返還を受けることまでもその委任の範囲内にあると解し得ないこと勿論であるから、本件には前掲商法の規定は適用なしとしたことに基ずくものであること明らかである。その原判旨は正当であり、論旨は採るを得ない。 同第二点について。 原審が「被上告人は訴外D紙業株式会社に対し本件仙貨紙を担保として約四〇万円を貸与し、その担保品たる仙貨紙は同会社を代理人として上告会社E支店に被上告人名義で寄託せしめた」旨の事実を認定していることは所論のとおりである。しかし、右にいわゆる担保の供与が質権の設定であるとの事実が原審で主張された形- 1 -跡は記録上認められず、もとより原判決もかかる事実を認定してはいない。しかも被上告人の本訴請求はかかる質権の侵害に基ずく にいわゆる担保の供与が質権の設定であるとの事実が原審で主張された形- 1 -跡は記録上認められず、もとより原判決もかかる事実を認定してはいない。しかも被上告人の本訴請求はかかる質権の侵害に基ずく損害賠償を求めるものではなく、単に本訴当事者間に成立した寄託契約上の目的物返還債務の履行不能に基ずく損害賠償の請求であり、そして原審は被上告人主張の事実を認め、その事実関係の下では上告人はその責に帰すべき事由により本件寄託物返還債務の履行を不能ならしめたものであり、これに基ずきその当時における目的物の時価相当額の損害を賠償する義務ある旨判示しているのである。それ故本件仙貨紙に質権が設定せられていたことを前提とする所論は原判旨に副わない非難を試みるに止まり採用の限りでなく、また被上告人が訴外会社を代理人として本件寄託契約を締結したか否かという事実は上告人の前示債務の不履行、損害の発生及びその数額等の点に関し、何等影響を来たすべきいわれはないのであるから、所論過失相殺の主張を排斥した原判決に所論の違法ありということはできない。論旨はすべて理由がない。 同第三点について。 原審は事実審としてその裁量の範囲内で適法に証拠を取捨選択し、挙示の証拠によつて判示事実を認定したものである。そしてその事実認定はその証拠の内容に照らし肯認することができ、その間、所論のような経験則違反は認められない。されば論旨は理由がない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官入江俊郎裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判 判官入江俊郎裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 -

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