【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人南波杢三郎の上告趣意について。 第一点所論は、結局事実の認定、証拠の取捨判断の不当を非難するに帰し、法律 審に対
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人南波杢三郎の上告趣意について。 第一点所論は、結局事実の認定、証拠の取捨判断の不当を非難するに帰し、法律審に対する適法な上告理由とは認め難い。 第二点詐欺罪において財物の所有者は、他人なることが明かであれば必ずしも具体的に何人であるかを判示しなくとも犯罪構成要件に欠けるところはない。原判決においては東京都江東区a町b丁目c番地食糧公団東京都B支所C配給所における係員と表示してあるのであり、且つ証拠説明によれば被害者がAであることがわかるから、詐欺罪の相手方の表示としては適法である。論旨は理由がない。 第三点主要食糧の不正受配については刑法に正条あるものは正条によるべきであるから詐欺罪が成立するときは刑法二四六条によつて処罰すべきであつて、所論のように食糧緊急措置令一〇条本文によつて処罰すべきものでないことは、すでに判例の示すとおりである。論旨は採るを得ない。 第四点所論は、量刑不当の主張で適法な上告理由とは認め難い。 弁護人藤井暹の上告趣意について。 原判決は、被告人の第一審における自白を唯一の証拠として事実を認定したと主張するが、自白の外に補強証拠と認め得るものが存在することは判文上明白である。 論旨は採るを得ない。 よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決する。 検察官安平政吉関与昭和二六年三月一五日最高裁判所第一小法廷- 1 -裁判長裁判官眞野毅裁判官澤田竹治郎裁判官齋藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 - 裁判官澤田竹治郎 裁判官齋藤悠輔 裁判官岩松三郎
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