平成30(あ)1270 強盗殺人被告事件

裁判年月日・裁判所
令和3年1月28日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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判決文本文920 文字)

- 1 -平成30年(あ)第1270号強盗殺人被告事件令和3年1月28日第一小法廷判決 主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人趙誠峰,同神山啓史,同水橋孝徳の上告趣意は,憲法違反をいう点を含め,実質は単なる法令違反,事実誤認,量刑不当の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。 なお,所論に鑑み記録を調査しても,種々の客観的証拠等に基づき,被告人が本件の犯人であると認定した第1審判決を是認した原判断は相当であり,刑訴法411条を適用すべきものとは認められない。 量刑について付言すると,本件は,金銭に窮した被告人が,以前勤務していた干物店において,経営者の女性らを殺害して現金を強取しようと決意し,同女と従業員の男性の頸部等を刃物で突き刺すなどした上,業務用冷凍庫に入れ,扉の外にバリケードを設けて閉じ込め,両名を出血性ショックにより死亡させて殺害し,その際,店の売上金等を強取したという強盗殺人の事案である。その殺害態様は冷酷かつ残忍で,強固な殺意が認められる。被告人が経済的に困窮していたことを含め,犯行の動機,経緯に特に酌むべき事情は認められない。何の落ち度もない2名の生命を奪ったという結果は重大であり,遺族らは極めて厳しい処罰感情を示している。 以上のような事情に照らせば,被告人の刑事責任は極めて重大であるといわざるを得ず,当初から強盗殺人を計画した犯行であるとまでは認められないこと,犯行前は懲役前科がなかったことなど,被告人のために酌むべき事情を十分に考慮しても,被告人を死刑に処した第1審判決を維持した原判断は,やむを得ないものとして,当裁判所もこれを是認せざるを得ない。 - 2 -よって,刑訴法414条,3 人のために酌むべき事情を十分に考慮しても,被告人を死刑に処した第1審判決を維持した原判断は,やむを得ないものとして,当裁判所もこれを是認せざるを得ない。 - 2 -よって,刑訴法414条,396条,181条1項ただし書により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官廣瀨勝重,同溝口貴之公判出席(裁判長裁判官深山卓也裁判官池上政幸裁判官小池裕裁判官木澤克之裁判官山口厚)

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