主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実および理由第1 請求被告らは連帯して斑鳩町に対し,金1,200,000円を支払え。 第2 事実 1 争いのない事実(1) 原告は斑鳩町の住民である。 被告Aは斑鳩町の町長に在職するものである。 被告Bは奈良県弁護士会に所属する弁護士である。 (2) 斑鳩町と被告Bとは,平成10年4月1日付で,法律顧問契約を締結した(以下「本件顧問契約」という)。 本件顧問契約においては,斑鳩町は被告Bに対し,斑鳩町の業務に関連して以下の事務を委任し,同被告はこれを受任することが定められている。 ① 被告Bが,斑鳩町の行政事務に関する法律問題全般について常時相談に応ずること。 ② 斑鳩町が行政事務に関して締結する契約等について助言ないし立会すること。 (3) 被告Aは斑鳩町長として,本件顧問契約に基づいて斑鳩町が被告Bに対して支払うべき金1,200,000円の法律顧問料について,斑鳩町が平成10年度一般会計歳出予算から,平成10年9月25日に金600,000円を,平成11年3月25日に金600,000円を支払うにつき,予算を執行した。 (4) 原告は奈良地方裁判所平成10年(行ウ)第9号事件をもって,斑鳩町長の職にあった被告Aが,斑鳩町営火葬場の移転新築事業に関して,隣地管理者たる極楽寺墓地管理委員会がこれの影響を受けることとなるとして,同委員会に対し道路舗装工事の工事費用として斑鳩町の平成8年度予算から金1,442,000円を支出交付したことは違法であるとして,同被告に対し地方自治法242条の2第1項4号に基づいて,同金員を斑鳩町に返還することを求めて訴えを提起した(以下「別件住民訴訟」という)。 (5) 被告Bは別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人と 同被告に対し地方自治法242条の2第1項4号に基づいて,同金員を斑鳩町に返還することを求めて訴えを提起した(以下「別件住民訴訟」という)。 (5) 被告Bは別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人となった。 2 原告の主張(1) 被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人となったことは,本件顧問契約上の債務不履行に該当する。 本件顧問契約によって斑鳩町が被告Bに求めているのは,町行政事務執行の適正化を図り,住民の福祉増進に寄与することであり,弁護士法を遵守し,受任した事件を委任の本旨に従い,善良な管理者としての義務を果たすことである。換言すれば,被告Bは常時顧問先である斑鳩町の利益を擁護すべき立場にある。 しかるに被告Bは別件住民訴訟において,斑鳩町に対する損害賠償責任を追及されている被告Aの訴訟代理人となって,斑鳩町の利益に反する行為をした。このことが本件顧問契約の趣旨目的に反するものであり,本件顧問契約の債務不履行に相当するものであるのは明らかである。 (2) 被告Aは,被告Bが本件顧問契約上の債務をその本旨に従って履行していないにもかかわらず,前記のとおり金1,200,000円の法律顧問料を被告Bに支払い,斑鳩町に同額の損害を与えた。また被告Bは本件顧問契約上の債務をその本旨に従って履行しないのにもかかわらず,当該顧問料を受け取って同額を不当に利得した。 よって被告らは斑鳩町に対し,連帯して金1,200,000円を支払うべき義務がある。 3 被告らの主張(1) 被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人となったことが,本件顧問契約上の債務不履行に該当するとする主張は争う。 被告Aが被告Bに対して別件住民訴訟において訴訟代理人となることを依頼し,被告Bがこれに応じたのは,いずれも個人としての被告Aを前提とするものであっ 問契約上の債務不履行に該当するとする主張は争う。 被告Aが被告Bに対して別件住民訴訟において訴訟代理人となることを依頼し,被告Bがこれに応じたのは,いずれも個人としての被告Aを前提とするものであって,被告Bと斑鳩町との間の本件顧問契約に基づくものではない。 被告Bが斑鳩町に対して本件顧問契約に基づいて負担する債務は,争いのない事実(2)に摘示された法律業務の提供に尽きるのであって,別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人となることが同契約に基づいて被告Bが負担する義務と抵触するものとは解せられない。 別件住民訴訟は,町議会が議決した歳出予算に基づいて支出手続を実行した町長の職務執行行為の相当性が問われているという事案の性質,訴訟形態をもつのであって,被告Bにおいては,このことからすれば別件訴訟において被告Aの訴訟代理人となることは町の利益にも資するという配慮から,これを受任したものである。 (2) 被告Bが斑鳩町から受領した顧問料は,本件顧問契約上の法律顧問業務に対して支払われたもので,法律上の原因を欠くものではない。 また,被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人となったことによって,斑鳩町に損害が発生したという事実はない。 4 争点(1) 被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人となったことが,被告Bの本件顧問契約についての債務不履行となるか。 (2) 上記が肯定される場合,① 被告Bが斑鳩町に与えた損害。 ② 被告Aが本件顧問料を支払ったことは,同被告の斑鳩町に対する不法行為を構成し,斑鳩町に損害を与えたか。 第3 争点についての判断 1 (争点(1)について)(1) まず,問題となっている被告Bの行為が利益相反行為であるかどうかを問う前に,被告Bが斑鳩町と利益相反する行為を行うことが,本件顧問契約上の債務不履行 ついての判断 1 (争点(1)について)(1) まず,問題となっている被告Bの行為が利益相反行為であるかどうかを問う前に,被告Bが斑鳩町と利益相反する行為を行うことが,本件顧問契約上の債務不履行に該当するかどうかの点について検討する。 ① 債務不履行とは一般に「債務の本旨に従った給付をしないこと」と定義される。債務の本旨に従った給付がいかなるものであるかについては,当該契約の具体的な内容に従って個別具体的に定まる。 弁護士が地方公共団体若しくは企業,個人等(以下「顧問先」という)と締結する法律顧問契約は,弁護士が顧問先に対して一定の法的サービスを提供し,顧問先は弁護士に対してその対価の支払いをするという継続的な双務契約であって,当該弁護士と顧問先との間には一定の信頼関係が存在するのが通常であると解される。 本件顧問契約も弁護士が締結する法律顧問契約の一であると認められ,このような法律顧問契約の締結が,弁護士法3条1項の弁護士の職務に該当するものであるのは疑いがない。 ② ところで弁護士法25条,日本弁護士連合会弁護士倫理(以下「弁護士倫理」という)26条は弁護士がその職務を行い得ない事件の類型について定める。これら類型の内,弁護士法25条1号ないし3号,弁護士倫理26条1号ないし4号はいずれも弁護士の利益相反行為に相当するが,弁護士倫理26条2号が包括的に利益相反行為を禁ずるのに対し,その余の条項は利益相反を生ずるおそれのある具体的な行為を類型化してこれを禁ずる趣旨であると解される。弁護士法ないし弁護士倫理が弁護士のこれら利益相反行為を禁ずるのは,弁護士の職務の高度の公益性に鑑み,事件当事者(依頼者)の利益を保護し,弁護士の公正な職務の執行を確保し,さらには弁護士の品位を保持するところにその目的が存在する。 従って弁護士がその職務の遂 は,弁護士の職務の高度の公益性に鑑み,事件当事者(依頼者)の利益を保護し,弁護士の公正な職務の執行を確保し,さらには弁護士の品位を保持するところにその目的が存在する。 従って弁護士がその職務の遂行をするにあたっては,常に弁護士法ないし弁護士倫理が定める規範に副ってこれを行う必要があると言うべきであって,法律顧問契約における「債務の本旨に従った給付」がいかなるものであるかを考えるにおいても,弁護士法並びに弁護士倫理が定める準則に則ってこれを解釈することが必要である。そうして先に述べた弁護士の職務の公益性,並びにその継続性,当事者間の信頼関係に鑑みるときは,法律顧問契約を締結する弁護士が顧問先と利益の相反する行為を行うことは,当該法律顧問契約における「債務の本旨に従った給付をしないこと」に相当し,同契約上の債務不履行を構成するというべきである。 ③ この点に関し被告らは,本件顧問契約において被告Bが負担する義務は,争いのない事実(2)に摘示された法律業務の提供に尽きるものであるとの主張をするが(もっとも被告らの当該主張は,本件顧問契約に基づく被告Bの義務の範囲について述べるものであり,弁護士法ないし弁護士倫理の規定によって利益相反行為が許されないものであることまで否定する趣旨とは解せられない),かかる見解は弁護士の顧問契約上の義務を余りにも狭く解するものであって採用することが出来ない。法律顧問契約を結ぶ弁護士が顧問先と利益相反する行為を行うことは,単に弁護士法ないし弁護士倫理の規定に抵触するというにとまらず,当該顧問契約における債務不履行を構成すると言うべきであり,本件において被告Bが斑鳩町の利益に相反する行為を行うことは,本件顧問契約上の債務不履行に相当すると言うべきである。 (2) 次に,被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理 すると言うべきであり,本件において被告Bが斑鳩町の利益に相反する行為を行うことは,本件顧問契約上の債務不履行に相当すると言うべきである。 (2) 次に,被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人弁護士となったことが,斑鳩町との関係における利益相反行為に相当するかどうかについて検討する。 ① 地方自治法242条の2の住民訴訟は,住民がその個人的な権利利益にかかわりなく,住民たる資格において,自治体の執行機関らによる違法な財務会計の管理運営をただすことによって,地方行財政の公正ひいては住民全体の利益を確保することを目的として提起する特別の訴訟制度である。そうして同条1項4号の代位訴訟は,地方公共団体が実体法上有する請求権を住民が当該地方公共団体に代位して訴えを提起することにより,当該地方公共団体の受けた,あるいは受けようとする損害,損失を回復,予防し,その利益を護ることを目的とする制度である。別件住民訴訟もかかる代位訴訟の性格を有するものであって,同事件において原告は斑鳩町長である被告Aが行った予算執行が違法であるとして,同被告に対し,斑鳩町に対する損害賠償を求めたものである。 ② 代位訴訟の性格ないし訴訟物については,代位訴訟は地方公共団体が個人たる当該執行機関又は職員に対して有する損害賠償請求権を住民が当該地方公共団体に代位して請求するものであり,訴訟物はその損害賠償請求権であるとする見解と,代位訴訟の訴訟物は代位による単なる損害賠償請求権ではなく,住民代位による地方公共団体の違法な財務会計の補正請求であるとする考えが併存するものであるのは周知のところである。 そうして後者の見解を是とする立場からは,代位訴訟は形式的には地方公共団体の長や職員に対する損害賠償請求権の存否が問題になるものではあるが,職員による横領や前執行機関が行 は周知のところである。 そうして後者の見解を是とする立場からは,代位訴訟は形式的には地方公共団体の長や職員に対する損害賠償請求権の存否が問題になるものではあるが,職員による横領や前執行機関が行った行為の違法が問題となる場合を除けば,利害の対立は行為の違法不当を主張する原告住民と,行為の適法妥当を主張する地方公共団体との間に生じていると言うべきであって,被告とされた執行機関ないし職員と地方公共団体との間には利害の対立は存在しないと説かれることがある。このような立場においては地方公共団体の顧問弁護士が代位訴訟の被告個人の代理人に就任することを,利害関係の不存在の故に容認することとなろう。 しかしながら上記のような見解には容易に左袒することが出来ない。蓋し代位訴訟における被告はあくまでも「私人」であって,地方公共団体それ自体とは厳密に区別されるべきものだからである。被告が当該代位訴訟において問題となる財務会計行為の適法妥当を主張して,仮にそのことが地方公共団体の当該時点の認識と一致することがあるとしても,訴訟の展開如何によってはそのような地方公共団体の認識が変更を迫られることは十分にあり得ることである。また,職員による横領等の違法行為と執行機関ないし職員の行為の違法・適法の境界は必ずしも常に一定明白とは言えないところである。さらに代位訴訟において被告が敗訴した場合のことについて考えると,被告としては不服申立をするかどうかの判断過程において地方公共団体と利益の相反の対立を生ずることがあり得るし,またその敗訴判決が確定した段階においては被告と地方公共団体との利害の対立はより一層鮮明になる。 従って利益の相反と言うことを,地方公共団体の顧問弁護士が住民訴訟における被告の訴訟代理人弁護士となりうるかどうかという脈絡の中で考える限り,被告と地方 共団体との利害の対立はより一層鮮明になる。 従って利益の相反と言うことを,地方公共団体の顧問弁護士が住民訴訟における被告の訴訟代理人弁護士となりうるかどうかという脈絡の中で考える限り,被告と地方公共団体との間には利益の相反が存在すると言わざるを得ない。 ③ 最高裁判所平成13年1月30日決定(裁判所時報第1284号2頁。平成12年(許)第17号事件)は,取締役会の意思決定が違法であるとして取締役に対し提起された株主代表訴訟において,株式会社は特段の事情がない限り,取締役を補助するため訴訟に参加することが許される旨を判示している。株主代表訴訟は株主が株主としての地位に基づいて株式会社の取締役に対する損害賠償請求権を代位行使するものであって,地方自治法242条の2第1項4号代位訴訟と類似した構造を有する。上記最高裁決定がその理由とするところは,「取締役の個人的な権限逸脱行為ではなく,取締役会の意思決定の違法を原因とする,株式会社の取締役に対する損害賠償請求が認められれば,その取締役会の意思決定を前提として形成された株式会社の私法上又は公法上の法的地位又は法的利益に影響を及ぼすおそれがあるというべきであり,株式会社は,取締役の敗訴を防ぐことに法律上の利害関係を有するということができる」という点にあるが,同判旨に「利害関係を有する」というのは,利害関係を共通にする,即ち利益相反はないとの意味であると解さざるを得ない。 しかしながら上記最高裁決定は,株主代表訴訟において株式会社が被告取締役の側に補助参加をすることが出来るかどうかの観点から,取締役と会社との間の利害関係の存否について判断したものであるに過ぎず,株主代表訴訟における考え方を地方自治法242条の2第1項4号の代位訴訟に類推すべきであるとしても,本件において問題とされる利益相反の有無 との間の利害関係の存否について判断したものであるに過ぎず,株主代表訴訟における考え方を地方自治法242条の2第1項4号の代位訴訟に類推すべきであるとしても,本件において問題とされる利益相反の有無にそのまま妥当するものとは考えられない。 蓋し,補助参加の可否の問題はあくまでも当該株式会社(地方公共団体)と取締役(地方公共団体職員)の間のみの問題であるのに対し,その双方の代理人を兼ねることが出来るかどうかは,代理人となるべき弁護士の地位を考慮した,別異の考察が必要になると解されるからである。従って同じく利害関係,利益相反といっても,それを補助参加の可否の面から考えるのと,弁護士がその共通代理人になりうるかという問題に関連して考えるのとでは,自ずからその内容に差異を生ずるのであって,その意味からすれば上記最高裁決定は本件と事案を異にするものと言うほかない。 ④ 最高裁判所昭和54年5月28日判決(最高裁判所裁判集民事第127号11頁。昭和53年(行ツ)第124号)は,いわゆる争点訴訟において行政庁が当事者の一方に訴訟参加する場合に,一方当事者の訴訟代理人である弁護士が参加した行政庁の訴訟代理人を兼ねることは,民法108条,弁護士法25条の規定に違反するものではない旨を判示しているが,その理由は「当該訴訟において行政処分の有効を主張する当事者は右行政庁と利害を共通にするものである」,という点にある。 しかしながら争点訴訟における係争法律関係は私法上の法律関係であって,行政行為の有効無効は当該紛争の先決問題となっているに過ぎない。争点訴訟においては行政処分の有効無効が判断されることにはなるが,争点効の制度を持たないわが国の民事訴訟法下においては,それはあくまでも先決問題についての理由中判断であるに過ぎない。一方,地方自治法242条の2第1項4 政処分の有効無効が判断されることにはなるが,争点効の制度を持たないわが国の民事訴訟法下においては,それはあくまでも先決問題についての理由中判断であるに過ぎない。一方,地方自治法242条の2第1項4号の代位訴訟における審理の対象は当該地方公共団体の被告に対する損害賠償請求権の有無そのものであって,その結論は主文において宣言され,判決が確定するときには既判力の制限に服することとなる。 そもそも争点訴訟において,行政処分の有効を主張する当事者は右行政庁と利害を共通にするものであるとする認識は,参加行政庁に上訴権が認められていることとの関係で言えば,その正当性が極めて疑問であるというべきである。仮にこの点を措くとしても,争点訴訟と地方自治法242条の2第1項4号の代位訴訟との間の先に述べた違いに着目するときは,これを同列に論ずるのは相当でない。 (3) 以上のとおりであるから,被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人弁護士となったことは,斑鳩町との関係における利益相反行為に相当するというべきであり,かかる利益相反行為を行った被告Bには本件顧問契約についての債務不履行があるものと認められる。 2 (争点(2)について)(1) 原告は斑鳩町が平成10年度一般会計歳出予算から支払った金1,200,000円の全額が,被告Bの債務不履行に基づく斑鳩町の損害である旨を主張する。上記金額は平成10年4月1日から平成11年3月31日までの期間を有効期間とする本件顧問契約の1年間の顧問料の全額である。 (2) 債務不履行に基づく損害賠償請求の範囲は民法416条が定めるが,被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人弁護士となったことにより,どのような損害が斑鳩町の発生したのかについては,原告は前項の顧問料のほかには,これを具体的に主張しない。 被告B めるが,被告Bが別件住民訴訟において被告Aの訴訟代理人弁護士となったことにより,どのような損害が斑鳩町の発生したのかについては,原告は前項の顧問料のほかには,これを具体的に主張しない。 被告Bに本件顧問契約の債務不履行があるのは前認定のとおりであるが,一方同被告が本件顧問契約によって求められた業務内容(その具体的内容は争いのない事実(2)の①②に摘示した)を全く行わなかったものとは窺うことが出来ないし,原告においてもそのような主張をしているものではない。そうすると前項に示した年間顧問契約の顧問料全額が,被告Bの債務不履行による斑鳩町の損害であるとは認めることが出来ない。 他に斑鳩町の損害を認めるべき証拠はない。 (3) 被告Bが別件訴訟において被告Aの訴訟代理人となったことによる損害を認めることができないのは前記のとおりであり,すると,被告Aの不法行為責任に基づく損害賠償請求については,その余の点を判断するまでもなく理由がない。 3 以上のとおりであって,本件においては斑鳩町の損害については証拠上これを認めることはできず,結局のところ原告の請求はその理由がないことに帰する。 よって主文のとおり判決する。 奈良地方裁判所裁判長裁判官永井ユタカ裁判官川谷道郎裁判官前田泰成
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