昭和30(う)1868 強盗未遂窃盗被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和31年1月17日 東京高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴を棄却する。          理    由  本件控訴の趣意は弁護人飯山一司提出の控訴趣意書記載のとおりであるからここ にこれを引用する。これに対する当裁判の判断は左

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判決文本文1,043 文字)

主文 本件控訴を棄却する。 理由 本件控訴の趣意は弁護人飯山一司提出の控訴趣意書記載のとおりであるからここにこれを引用する。これに対する当裁判の判断は左のとおりである。 論旨第一点について。 所論は被告人の原判示第一強盗未遂の所為を中止犯であると主張する。しかし原判決挙示の証拠によれば、被告人は原審相被告人A外一名と共謀の上、襟巻、タオル等で覆面し玩具用のピストルを本物の拳銃のように擬してBに突きつけ、同人に対し交々金を出せと申向けて脅迫し金品を強取しょうとしたが、Bがこれに応じなかつたためその目的を遂げなかつた旨の原判示どおりの事実を認定することができるのである。なるほど右Bは精神薄弱者であることは同人の司法巡査に対する供述調書の末尾に記載された文言からして推測できるし、又被告人の司法警察員に対する供述調書に所論のような供述記載か存するところか<要旨第一>らみても、Bは目つきも普通人とは変つているし、頭髪を長く肩まで垂らしているなど、顔つきや風態</要旨第一>も異様な点が存したことは認められるけれど、Bが普通人の知能程度を有しない人であつたがため、ピストルを見ても驚きもせず、平然としていて、被告人等が金を出せと脅迫しても応ずる気配がなかつたのは、被告人にとつては思いもかけなかつた事であり、そのため強盗の目的を達することができなかつたのであるから本件は正しく意外の障擬によりその目的を遂げなかつたというに該当するのである。従つて原審がこれを障<要旨第二>礙未遂となし、中止未遂としなかつたのは当然の事というべきである。又被告人等がBに於て余りに平然と</要旨第二>しているのを見て、却つて気味が悪くなり、その犯行を止めるに至つたとしても、Bのような精神状態にあつてその顔つきや風態が異様な者に出あ というべきである。又被告人等がBに於て余りに平然と</要旨第二>しているのを見て、却つて気味が悪くなり、その犯行を止めるに至つたとしても、Bのような精神状態にあつてその顔つきや風態が異様な者に出あつて、気味が悪くなつて犯行を止めることは決して被告人等に特殊な事例とは認められず、このような過程において、ピストルが玩具であることを見破られたかと恐れ或は逮捕されることを恐れて犯行を中止するに至るは極めて一般的な事柄であると認められるから、これを以つて中止未遂とする主張は採用できない。 (その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事近藤隆蔵判事吉田作穂判事山岸薫一)

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