- 1 -主文 被告が原告に対し平成15年10月17日付けでした退去強制令書発付処分を取り消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 事実 及び理由第1請求主文同旨第2事案の概要 本件は,出入国管理及び難民認定法(以下「法」という)24条4号イ所定の退去強。 制事由に該当するとして被告から退去強制令書の発付処分(以下「本件処分」という)。 を受けた原告が,同退去強制事由に該当しないから本件処分は違法であるとして,本件処分の取消しを求めている事案である。 争いのない事実等(1)当事者原告は,▲年(昭和▲年)▲月▲日に中華人民共和国(以下「中国」という)山東。 省青州市で出生した中国国籍を有する外国人の女性である。 (2)原告の入国及び在留経過等ア原告は,平成13年11月26日,学校法人a学校校長bを代理人として,法務大臣に対し法7条の2第1項に基づき在留資格認定証明書の交付を申請した乙,,( 。法務大臣は,平成14年2月28日,同申請に基づき,原告に対し,在留資格)「就学」に関して在留資格認定証明書を交付した(乙2。 )イ原告は,同年3月17日,在北京日本国領事館から日本国査証の発給を受け,同年4月9日,関西国際空港に到着し,大阪入国管理局(以下「大阪入管」という)。 ,,,,関西空港支局入国審査官に対し上陸許可申請を行い同日付けで同審査官から在留資格を「就学,在留期間を1年とする上陸許可を受け,本邦に上陸した(乙1」 。 )ウ原告は,本邦上陸後,和歌山市α × × × × 番地に居住し,a学校に入学し,平成15年3月14日,同校指定の上級課程を修了した(乙3,10。 )エ原告は,同月25日,京都市β × × × 番地γ × × × 号(賃貸アパー × × × × 番地に居住し,a学校に入学し,平成15年3月14日,同校指定の上級課程を修了した(乙3,10。 )エ原告は,同月25日,京都市β × × × 番地γ × × × 号(賃貸アパート)に居住地を変更し(乙4,10,同月26日,c大学(以下「本件大学」という)学長に)。 より,同年4月1日から本件大学経済学部への入学を許可され,現在,同学部経済学科に在学している(乙5,6。 )オ原告は,同年3月27日,大阪入管京都出張所において,法務大臣に対し,在留資格を「就学」から「留学」へ変更する在留資格変更の許可申請を行い,法務大臣から権限の委任を受けた大阪入国管理局長は,同年4月14日,原告に対し,在留資格を「留学,在留期間を2年とする在留資格の変更を許可した。同許可による在」留期限は,平成17年4月9日である(乙7,10。 )番地カ原告は,平成15年5月8日から同年6月19日までの間,京都市δ × × ×79ε ビル× 階所在の社交飲食店中国クラブd(以下「本件クラブ」という)にお。 いて「e」の名前でホステスとして稼働していた(乙8,21。 ,)(3)本件処分に至る経緯等ア京都府警察本部生活安全特別捜査隊警察官は,平成15年6月19日,本件クラブを強制捜査し,原告を含め「留学」等の在留資格でありながら本件クラブで稼働していた中国人ら11名を法73条に定める19条1項違反容疑により在宅捜査の対象とした。原告は,京都地方検察庁に書類送検され,同年7月31日,法70条- 2 -1項4号の罪について不起訴処分(起訴猶予)となった(乙8ないし11。 )イ大阪入管入国警備官は,同年8月20日,原告が法24条4号イ(資格外活動)に該当すると疑うに足りる相当の理由があるとして,被告から収容令書の発付を 処分(起訴猶予)となった(乙8ないし11。 )イ大阪入管入国警備官は,同年8月20日,原告が法24条4号イ(資格外活動)に該当すると疑うに足りる相当の理由があるとして,被告から収容令書の発付を受けた上,同月21日,同収容令書を執行し,原告を入国者収容所西日本入国管理センター(以下「西日本入国管理センター」という)に収容し,大阪入管入国審査官。 に引き渡した(乙13。 )ウ大阪入管入国審査官は,同月26日,原告について審査した結果,原告が法24条4号イに該当すると認定し,その旨を原告に通知したところ,原告は,同日,口頭審理の請求をした(乙15,23。 )エ大阪入管特別審理官は,原告に対し口頭審理を実施した結果,同年9月3日,入国審査官の上記認定には誤りがない旨判定するとともに,その旨を原告に通知したところ,原告は,同日,法務大臣に対し異議の申出をした(乙16,17。 )オ法務大臣から権限の委任を受けた大阪入国管理局長は,原告に対し,同年10月17日,原告の異議の申出は理由がない旨の裁決をした。被告は,同日,原告にその旨通知するとともに,同日付けで退去強制令書を発付し(本件処分,大阪入管入)国警備官は,同日,退去強制令書を執行した(乙18,19。 )カ原告は,同月25日,本件訴訟を提起するとともに本件処分の執行停止を申し立て(当庁平成▲年(行ク)第▲号,同年12月1日付けで収容部分を含めて執行を)停止した決定により,同月2日に西日本入国管理センターを出所した(乙31。 ) 争点及び当事者の主張(1)退去強制令書発付処分(以下「退令処分」という)の取消訴訟において主張で。 きる違法事由(被告の主張)法47条2項所定の入国審査官の認定は,退去強制の要件である退去強制事由を認定するものであり,法48 令書発付処分(以下「退令処分」という)の取消訴訟において主張で。 きる違法事由(被告の主張)法47条2項所定の入国審査官の認定は,退去強制の要件である退去強制事由を認定するものであり,法48条1項は,同認定に対し,口頭審理の請求という不服申立権を容疑者に与えているから,同認定には処分性が認められる。そして,法49条1項による異議の申出に理由がない旨の法務大臣の裁決の取消訴訟については,原処分主義(行政事件訴訟法10条2項)の適用があり,裁決の取消訴訟において,同認定処分の違法事由を主張することはできない。さらに,同認定処分に対して不服申立てによる権利救済の道が設けられている以上,同認定処分と裁決より更に後続処分である退令処分との間に違法性の承継は認められず,法24条4号イに該当するとの認定の誤りは退令処分の取消事由になり得ない。 本件において,原告は,専ら大阪入管入国審査官の認定の違法のみを主張し,本件処分固有の違法事由を主張していないから,原告の請求は理由がない。 (原告の主張)法49条5項の法務大臣の裁決は,退令処分に先立つ行政庁内部の決裁行為にすぎず,処分性を有しないから,行政事件訴訟法10条2項にいう「裁決」に当たらない。 よって,法24条各号の該当性は,本来的に退令処分の取消訴訟において争うべきである。仮に,法務大臣の裁決が処分性を有するとしても,法24条各号の該当性は退令処分自体の固有の要件であるから,退令処分の取消訴訟においてその要件の欠缺を争うのは当然であって,違法性の承継の問題はそもそも生じない。さらに,仮に,違法性の承継の問題であるとしても,入国審査官の認定から特別審理官の判定,裁決を経て退令処分に至る手続は特定の外国人の退去強制へ向けられた一連の手続であるから,当然違法性は承継されるべきものである。 (2)法 の問題であるとしても,入国審査官の認定から特別審理官の判定,裁決を経て退令処分に至る手続は特定の外国人の退去強制へ向けられた一連の手続であるから,当然違法性は承継されるべきものである。 (2)法24条4号イの「専ら行っている」の該当性- 3 -(被告の主張)ア「専ら行っている」とは,当該資格外活動の内容,活動の継続性,有償性,その本来の在留資格に基づく活動をどの程度行っているかなどを総合的に判断して,外国人の在留目的の活動が変更したと認められる程度に資格外活動を行っていることをいう。 イ原告は,平成15年5月8日から同年6月19日までの間,おおむね週に3日の割合で合計17日間にわたり,午後8時30分ころから翌午前1時30分ないし午前3時ころまで,本件クラブでホステスとして稼働しており,本件大学における授業時間よりも多くの時間を資格外活動に費やしていたのであるから,資格外活動が原告の勉学に影響を与えなかったということはできない。また,原告は,本件クラブ以外にも,同年4月21日から「f」においてアルバイトをしており,同年5月,には合計82.25時間稼働し,6万8267円の収入を得ていた。これらの事情等からすれば,原告の活動は,アルバイトの域を逸脱し,本邦での就労活動による報酬によって生活費や学費を支弁していたのであって,在留目的の活動が就労活動に変更されていたものといえる。 (原告の主張)ア「専ら行っている」の要件は,退去強制という重大な不利益処分の構成要件であるから,通常の理解力を有する人が通常理解する語義に解釈されるべきであり,不利益処分を受ける者にとって不利な方向への拡大解釈は許されないしたがって専。 ,「ら行っている」とは,当該外国人の活動のすべての部分が資格外活動だけで占められているということであり,留学と 不利益処分を受ける者にとって不利な方向への拡大解釈は許されないしたがって専。 ,「ら行っている」とは,当該外国人の活動のすべての部分が資格外活動だけで占められているということであり,留学という在留目的は仮装にすぎず,何ら実質を伴わないものであることが明らかな場合をいう。 イ仮に「専ら行っている」の解釈を被告主張のとおりに解したとしても,原告は本,件大学において真面目に授業を受け,学期試験に合格し,単位を取得している。原告が本件クラブで稼働していた金曜・土曜の翌日は本件大学における授業がなく,木曜の稼働についても,翌日の金曜の授業への出席状況や成績からすれば,原告の勉学に支障があったとはいえない。また,被告は本件クラブ以外にも「f」で働いていたことなどの事情から,原告の在留目的の活動が就労に変更されていたと主張するが,原告がアルバイトで得た収入は,学費及び生活費等の必要経費の36パーセント弱にすぎず,原告の貯蓄額も外国人留学生が通常有する相当額にとどまるものであるから,被告の主張は失当である。 したがって,原告の在留目的の活動が留学から就労に変更したとはいえず「専ら,行っている」の要件を満たさないから,本件処分は違法であって,取消しを免れない。 第3当裁判所の判断 争点(1(退令処分の取消訴訟において主張できる違法事由)について)(1)入国警備官は,法24条各号の一に該当すると思料する外国人(以下「容疑者」という)につき違反調査をすることができ(法27条,容疑者が法24条各号の一。 )に該当すると疑うに足りる相当の理由があるときは,収容令書により,その者を収容することができる(法39条1項。 )入国警備官から容疑者の引渡しを受けた入国審査官は(法44条,容疑者が法24)条の各号の一に該当するかどう の理由があるときは,収容令書により,その者を収容することができる(法39条1項。 )入国警備官から容疑者の引渡しを受けた入国審査官は(法44条,容疑者が法24)条の各号の一に該当するかどうかを審査し(法45条,審査の結果,法24条各号に)該当しないと認定したときは,直ちに容疑者を放免しなければならないが(法47条1項,法24条各号の一に該当すると認定したときは,主任審査官及び容疑者にその)旨を知らせなければならない(法47条2項。通知を受けた容疑者は,入国審査官の)- 4 -認定に異議があるときは,3日以内に特別審理官に対し口頭審理の請求をすることができる(法48条1項。容疑者が上記認定に服したときは,主任審査官はすみやかに)退去強制令書を発付しなければならない(法47条4項。 )口頭審理の請求があった場合,特別審理官は,口頭審理の結果,上記認定が事実に相違すると判定したときは,直ちに容疑者を放免しなければならないが(法48条6項,上記認定が誤りがないと判定したときは,主任審査官及び容疑者にその旨を知ら)せなければならない(同条7項。通知を受けた容疑者は,上記判定に異議があるとき)は,3日以内に法務大臣に対し異議を申し出ることができる(法49条1項。容疑者)が上記判定に服したときは,主任審査官はすみやかに退去強制令書を発付しなければならない(法48条8項。 )異議の申出があったときは,法務大臣は,同申出が理由があるかどうかを裁決して,その結果を主任審査官に通知しなければならないが(法49条3項,異議の申出が理)由がないと認める場合でも,容疑者が法50条1項各号の一に該当するときは,在留を特別に許可することができ,その許可は異議の申出が理由がある旨の裁決とみなされる(同条1項,3項。法務大 申出が理)由がないと認める場合でも,容疑者が法50条1項各号の一に該当するときは,在留を特別に許可することができ,その許可は異議の申出が理由がある旨の裁決とみなされる(同条1項,3項。法務大臣が異議の申出が理由があると裁決した場合,その通)知を受けた主任審査官は容疑者を放免しなければならないが(法49条4項,異議の)申出が理由がないと裁決した場合は,その通知を受けた主任審査官は,すみやかに容疑者に知らせるとともに,退去強制令書を発付しなければならない(同条5項。 )(2)上記のとおり,容疑者が法24条各号の一に該当する旨の入国審査官の認定は,容疑者について,法24条各号の一に該当するかどうかを審査した後にする判断であって(法45条1項,47条2項,これにより引き続き容疑者の収容を継続する効果)を発生させるとともに(法47条1項参照,容疑者がその認定に服したとき,あるい)は特別審理官の判定及び法務大臣の裁決によって認定が確定したときは,主任審査官をしてその者に退去強制令書を発付することを義務付けることになるから(法47条,,),,4項48条8項49条5項容疑者の法的地位に重大な影響を与える行為であり抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるというべきである。 また,法47条ないし49条によれば,法務大臣が法49条1項の異議の申出に理由がないとする裁決の性質は,特別審理官の判定に対する異議に対し,特別審理官によって誤りがないと判定されたことによって維持された入国審査官の認定の当否を審査しこれを維持する判断と,法50条1項所定の容疑者の在留を特別に許可すべき場合に該当しないとして,その許可を付与しない判断とが不可分的に一体となった処分と解される。この点,原告は,法務大臣の裁決は退令処分に先立つ行政庁内部の決裁行 項所定の容疑者の在留を特別に許可すべき場合に該当しないとして,その許可を付与しない判断とが不可分的に一体となった処分と解される。この点,原告は,法務大臣の裁決は退令処分に先立つ行政庁内部の決裁行為にすぎず,処分性を有しないと主張するが,在留特別許可を付与しない判断は法務大臣の固有の権限に基づくものであること,法務大臣から異議の申出に理由がないとする裁決の通知を受けた主任審査官は退去強制令書の発付を義務付けられること(法49条5項)からすれば,同裁決に公権力性が認められるとともに,同裁決は容疑者の法的地位に重大な影響を与えるから,同裁決は処分性を有するというべきである。 (3)しかしながら,前記のとおり,入国審査官の認定,特別審理官の判定,法務大臣の裁決及び主任審査官の退令処分は,退去強制という同一の行政目的を達成するための一連の手続を構成する処分であり,退令処分は,これを受ける外国人が法24条各号の一に該当すること(退去強制事由があること)を中核的根拠とする処分である。 また,異議の申出に理由がないとする裁決の通知を受けた主任審査官は退去強制令書の発付(退令処分)を義務付けられることになる。こうした関係からすると,入国審査官において,法24条各号の一に該当する場合ではないのに,これに該当するとの認定をした違法は,これを是認する特別審理官の判定,これに対する異議を棄却する- 5 -法務大臣の裁決,さらにこれに基づいて一連の手続の最終処分としてされる退令処分にも及び,上記違法性を承継した退令処分も瑕疵ある処分といわざるを得ないものと解される。先行する認定等の処分が独立の争訟対象となるとしても,早期救済のため争訟の機会を与えたものにすぎず,その段階で取消訴訟等を提起して争わなければ最終処分である退令処分においてその違法を主張して争うことを許 する認定等の処分が独立の争訟対象となるとしても,早期救済のため争訟の機会を与えたものにすぎず,その段階で取消訴訟等を提起して争わなければ最終処分である退令処分においてその違法を主張して争うことを許容しない趣旨であるとは考えられない。したがって,入国審査官の認定の違法を理由に退令処分の取消しを求めることは許されるものというべきである。また,法務大臣の裁決の取消訴訟において上記認定の違法を主張し得るかどうかは行政事件訴訟法10条2項の原処分主義の適用があるかどうかの問題であるが,後続処分である退令処分の取消訴訟において上記認定の違法を主張し得るかどうかは同条項とは関係のない問題であり,これを主張し得ると解しても何ら同条項に反するものではない。 (4)原告は,入国審査官の認定が違法であることを理由に退令処分の取消しを求めているところ,上記のとおり,認定の違法は退令処分の取消事由となり得るものと解される。したがって,以下,原告の主張する本件処分の違法性について判断する。 前記争いのない事実等に加え,証拠(甲1,6ないし9,12ないし17,19ないし23,乙5,6,14,21,22,24,29,32ないし38,42,43,原告本人)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 (1)原告は,本邦上陸後,a学校において,1年間,日本での大学入学に必要な日本語能力を習得した。その間の半年分の家賃と1年間の学費については,入国前に既に原告の母が支払っており,原告はそれとは別に親から与えられた17万円及び3000米ドル(約33万円)と,本邦で資格外活動許可を得て行ったファミリーレストラン及びうどん店におけるアルバイトで得た金員(合計46万4025万円)等で生活費を賄った。 (2)その後,原告は,経済学を学ぶことを志し,平成15年4月1日,本件 許可を得て行ったファミリーレストラン及びうどん店におけるアルバイトで得た金員(合計46万4025万円)等で生活費を賄った。 (2)その後,原告は,経済学を学ぶことを志し,平成15年4月1日,本件大学経済学部経済学科に入学した。 本件大学における授業の時間帯は,月曜日から金曜日までそれぞれ1限目が午前9時から午前10時30分,2限目が午前10時45分から午後零時15分,3限目が午後1時15分から午後2時45分,4限目が午後3時から午後4時30分,5限目が午後4時45分から午後6時15分であり,原告が1年次の春学期(同年4月から同年9月末まで(授業は7月中旬まで)において履修登録した授業は,月曜日は1限)目のみ,火曜日は1ないし4限目,水曜日は1,2限目,木・金曜日は1ないし3限目と5限目の合計15コマ(1週間当たり合計22.5時間)である。 原告の成績は,専門科目である「マクロ経済学入門」で最上級の「秀(100点か」ら95点)の評価を「入門セミナー」と「簿記原理A」では「優(94点から80,」)。 ,「」(),点の評価を受けたその他の科目については良79点から70点が5科目「可(69点から60点)が3科目であり,1科目のみ単位を取得できなかった。な」お,残りの3科目は通年科目であるが,春学期のみの成績はすべて70点を上回る成績であった。 原告の出席状況については,出欠の確認をしている科目に限ってみれば,約8割方出席している。 原告が本件クラブで稼働した木曜日の翌日である金曜日の授業の出席状況及び成績は,以下のとおりである。 ア1限目簿記原理A出欠確認なし「優」イ2限目- 6 -西欧の伝統思想A出欠確認なし「可」ウ3限目経済数学A9回中8回出席「可」エ5限目入門セミナー のとおりである。 ア1限目簿記原理A出欠確認なし「優」イ2限目- 6 -西欧の伝統思想A出欠確認なし「可」ウ3限目経済数学A9回中8回出席「可」エ5限目入門セミナー10回中10回出席「優」(3)原告の父は,元医師であり,中国の平均的な市民に比べて多額の年金を支給されている。母は,現在,貿易会社の副社長兼財務総括顧問であり,多額の給与と株式の配当金を得ている上に,多額の年金を支給されている。また,原告自身賃貸不動産を所有している。このように,原告の実家は経済的に裕福な家庭であり,原告が本件大学で学ぶために必要な学費・生活費等は,その大半を両親が援助していた。現に,原告が平成15年3月に一時帰国した際も,原告の母親から60万円,父親から10万円を与えられた。これに加え,a学校時代のアルバイトで知り合ったgからもらった合計13万8000円の小遣いや原告の預貯金等の資金によって,原告は本件大学への入学の際に必要な学費等約45万円(入学金27万円,授業料半年分34万1500円,教育充実費半年分10万3000円。ただし,そのうち26万4900円については返還された,引越代30万円,生活費(1か月当たり約8万5000円)を。)賄った。 (4)原告は,中国の大学の友人から紹介された本件クラブで,平成15年5月8日から同年6月19日までの間,原則として毎週木曜日と金曜日,時にはそれに加えて火曜日又は土曜日に午後8時30分から翌日午前1時30分又は午前3時までホステスとして接客のアルバイトをした。このアルバイトの給与は5時間で8000円であり,原告は,上記期間中合計17日間本件クラブで稼働し,その対価として合計15万7300円の収入を得た。なお,原告は,5月分の4万7250円は受領したものの,6月分の11万00 時間で8000円であり,原告は,上記期間中合計17日間本件クラブで稼働し,その対価として合計15万7300円の収入を得た。なお,原告は,5月分の4万7250円は受領したものの,6月分の11万0050円は受領していない。 (5)原告は,本件クラブにおける稼働以外にも,平成15年4月21日から,飲食店である「f」において稼働を開始し,同年4月中は毎日,午後5時ないし午後7時から午後10時ないし午後11時ころまで,合計10日間で45.25時間稼働し,3万6200円の給料を得た。同年5月中は合計17日間で82.25時間稼働し,6万8267円の給料を得た。 争点(2(法24条4号イの「専ら行っている」の該当性)について)(1)退去強制事由である法24条4号イに該当するには「第19条第1項の規定に,違反して収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動」を「専ら行っている」と明らかに認められる者であることが必要であるが,原告が前者の要件に該当していることについては当事者間に争いがないから,以下,原告が資格外活動を「専ら行っている」といえるか否かについて検討する。 (2)「専ら行っている」の要件についてア「専ら行っている」の判断基準(ア)「留学」の在留資格をもって在留する者は,法務大臣の資格外活動許可を受けて行う場合を除き,報酬を受ける活動を行ってはならず,資格外活動許可は,当該在留資格に対応する活動(留学)の遂行を阻害しない範囲内で報酬を受ける活動を行うことを希望する申請があった場合において,相当と認めるときに行うものとされている(法19条1項,2項。また,法7条2項,出入国管理及び難)(「」。),,,民認定法施行規則以下規則という6条法20条2項規則20条2項規則別表第三によれば,外国人が「 (法19条1項,2項。また,法7条2項,出入国管理及び難)(「」。),,,民認定法施行規則以下規則という6条法20条2項規則20条2項規則別表第三によれば,外国人が「留学」を目的として上陸の申請をし,又は在留資格を「留学」に変更する申請をする場合,在留中の一切の経費の支弁能力を- 7 -証する文書(当該外国人以外の者が経費を支弁する場合には,その者の支弁能力を証する文書及びその者が支弁するに至った経緯を明らかにする文書)を提出しなければならない。このように「留学」の在留資格で在留する者は,本来,本邦において就労活動を行うことを予定していないものということができる。 しかしながら,留学の遂行を阻害しない範囲内で滞在中の学費その他の必要経費の一部を補う目的でアルバイトを行うことは,資格外活動許可を得ることにより許容されることとされている。また,法24条4号イが「第19条第1項の規,定に違反して… 報酬を受ける活動を行っている」という定め方をせず「… 報酬を,受ける活動を専ら行っていると明らかに認められる」と定めていることからすれば,許可を得ずに資格外活動である報酬を受ける活動を行ったというだけでは退去強制事由とはせず,法73条等による規制をするにとどめるものとする立法政策を採っていることは明らかである。 (イ)「専ら行っている」といえるためには,当該活動の継続性及び有償性,本来の在留資格に基づく活動をどの程度行っているか等を総合的に考慮して判断し,外国人の在留目的の活動が実質的に変更したといえる程度に資格外活動を行っていることを要すると解される。この点,原告は「専ら行っている」ことの要件について,当該外国人の活動のすべての部分が資格外活動だけで占められているということであり,留学という在留目的は仮装 動を行っていることを要すると解される。この点,原告は「専ら行っている」ことの要件について,当該外国人の活動のすべての部分が資格外活動だけで占められているということであり,留学という在留目的は仮装にすぎず,何ら実質を伴わないものであることが明らかな場合をいうと主張する。しかし,当該外国人の活動のすべてが資格外活動のみで占められている場合でなくても,在留目的の活動が実質的に変更したといえる程度に資格外活動を行っている場合には,当該外国人に一定の在留目的で在留資格を付与した法の趣旨に反することになるから,原告の主張は採用できない。 (ウ)以上によれば,報酬を受ける活動を専ら行っているといえるかどうかは,その活動の時間の程度,継続性,報酬の多寡,留学の目的である学業の遂行を阻害,,していないかなどを総合的に考慮し在留目的たる活動が実質的に留学ではなく就労その他の報酬を受ける活動に変更したといえる程度に達しているか否かをもって判断すべきものと解される。 イ平成15年4月における資格外活動について原告は,平成15年4月21日から30日まで,fにおいて,毎日午後5時ないし午後7時から午後10時ないし午後11時ころまで,合計45.25時間稼働した。1日当たりの平均稼働時間は4.5時間であり,資格外活動許可を与えられた(。 )。 場合に認められる稼働時間1週間当たり28時間以内乙43と同程度であるまた,fで稼働して得た給料は3万6200円であり,それほど多額ではない。 ウ平成15年5月における資格外活動について原告のfにおける平成15年5月中の稼働時間は,合計17日間,82.25時間であり,1日当たりの平均稼働時間は約4.8時間である。また,原告は同月8日から本件クラブでの稼働を始めたが,原告の本件クラブにおける同月中の稼働時間 月中の稼働時間は,合計17日間,82.25時間であり,1日当たりの平均稼働時間は約4.8時間である。また,原告は同月8日から本件クラブでの稼働を始めたが,原告の本件クラブにおける同月中の稼働時間は,合計11日間,約63.8(出勤時刻から退店時刻までの時間であり,始業準備,帰宅準備の時間を含む。以下同じ)時間であり(乙21,1日当たりの平均)稼働時間は約5.7時間である。2か所での稼働時間を合計すると5月1か月間で約146時間であり,資格外活動許可を得た場合に認められる稼働時間(1週間当たり28時間以内)を超過することになるが,原告の稼働時間が日常生活においておよそアルバイトの程度を越えるほど長時間を占めていたということはできないな(お,仮に資格外活動許可で認められる稼働時間を1日単位で換算すれば1日当たり- 8 -4時間となるところ,5月の1か月31日を基準にした場合の原告の1日当たりの稼働時間は4.7時間であり,超過の程度はそれほど大きなものではないということもできる。 。)原告の得た給料は,f6万8267円,本件クラブ4万7250円であり,4月に比べると大幅に増加したものの,生活費以外にもまとまった学費等が必要な年度始めの時期においては,多額とまではいえない。 エ平成15年6月における資格外活動について原告のfにおける平成15年6月中の稼働時間は,合計13日間,58.75時間であり(乙32,1日当たりの平均稼働時間は約4.5時間である。原告の本件),,. ()。 クラブにおける同月中の稼働時間は合計6日間約365時間である乙21両者の稼働時間を合わせても19日間,95.25時間であり,資格外活動許可を得た場合に認められる稼働時間(1週間28時間以内)を大きく超えるものではない。 原告の得た給料は, 5時間である乙21両者の稼働時間を合わせても19日間,95.25時間であり,資格外活動許可を得た場合に認められる稼働時間(1週間28時間以内)を大きく超えるものではない。 原告の得た給料は,f4万9350円,本件クラブ11万0050であるが,本件クラブの給料は現在に至るまで受領していない。 オ平成15年7月における資格外活動について原告のfにおける平成15年7月中の稼働時間は,合計12日間,50.75時間,1日当たりの平均稼働時間は約4.2時間であり,仮にほぼ連日稼働したとしても,資格外活動許可を得た場合に認められる稼働時間(1週間28時間以内)と同程度ということができる。原告の得た給料も,4万3137円であり(乙32,)それほど多額ではない。 カ平成15年8月における資格外活動について原告のfにおける平成15年8月中の稼働時間は,合計11日間,52.25時間,1日当たりの平均稼働時間は約4.75時間であり,仮にほぼ連日稼働したとしても,資格外活動許可を得た場合に認められる稼働時間(1週間28時間以内)をそれほど上回るものではない。原告の得た給料も,4万4412円であり(乙3 ,それほど多額ではない。 )キ資格外活動の勉学への影響について原告は,fで,早いときは午後5時から稼働していたが,他方,本件大学で毎週木曜日及び金曜日の5限目(午後4時45分から午後6時15分まで)に授業があった。木曜日の5限目は13回中11回出席し,金曜日の5限目は10回すべて出席していることからして,fでのアルバイトを優先して授業を休みがちになっていたという事情は認められない。 ,,また本件クラブでの稼働時間帯は午後8時30分から深夜にわたるものであり原告の本件大学における勉学に支障を与えかねない時間帯であるが,原告が稼働していた木 いたという事情は認められない。 ,,また本件クラブでの稼働時間帯は午後8時30分から深夜にわたるものであり原告の本件大学における勉学に支障を与えかねない時間帯であるが,原告が稼働していた木曜日及び金曜日については,本件大学の授業を5限目まで(午後6時15分まで)受講した上で午後8時過ぎに本件クラブに出勤していたこと,金曜日及び土曜日の稼働については,深夜まで働いていたとしても翌日に授業がないこと,本件クラブで稼働した木曜日の翌日である金曜日に履修していた授業の出席状況は把握し得る限りで19回中18回出席と良好で,4科目のうち2科目について「優」という優秀な成績を修めていることからすれば,本件クラブでの稼働によって原告の本件大学における勉学に特段支障があったというような事情は認め難い。 その他,原告の春学期の授業への出席率は把握し得る科目について約8割と低調とはいえないこと,春学期の授業のうち1科目を除いた11科目の単位を取得したこと,単位を取得した科目のうち3科目については優秀な成績を修めていることか- 9 -ら,原告が本件大学における勉学に真面目に取り組んでいたことが認められる。 ク資格外活動で得た報酬と生活費等について前記認定のとおり,本件大学入学時から春学期終了までに原告が支払った学費及び生活費等の大半は両親が負担していること,原告が資格外活動で得た報酬は,未払分を含めても合計約26万円であり,平成15年度春学期に要した学費,生活費及び引越費用等合計約120万円に比較すると必ずしも多額とはいえないことからすれば,資格外活動で得た報酬は原告の生活費等の補完として使用されたにすぎな。 ,,いということができるまた今後必要となる本邦での生活費及び学費についても両親が援助するとの約束がされており(甲16,17,実際,同 報酬は原告の生活費等の補完として使用されたにすぎな。 ,,いということができるまた今後必要となる本邦での生活費及び学費についても両親が援助するとの約束がされており(甲16,17,実際,同年12月には両親)から60万円及び5000米ドルの援助があったのであるから,今後も原告の生活費及び学費の大半を両親が援助することは十分可能であるといえる。 ケ被告は,原告が本件クラブ等において引き続き稼働を継続する意思を有していたことを主張し,原告の供述(原告本人,乙23,24)中には,fや他のアルバイト先でアルバイトを続けるつもりであった旨の供述部分が認められるが,他方で,学業は続けて卒業したいとの供述をしていることからして,同供述部分も,本件大学における勉学をおろそかにしてまで本件クラブ等での就労に専念したり,これを拡大して稼働するという趣旨のものとは認められず,他に原告がそのような意思を有していたことを認めるに足りる証拠はない。したがって,原告に稼働継続の意思があったことをもって,資格外活動を「専ら行っている」と認めるべき事情であるということはできない。 また,被告は,本件クラブでの稼働は風俗営業が営まれている営業所において行う活動であり,そもそも資格外活動許可が得られる余地のない稼働であることを主張する。しかし,資格外活動の内容が同許可の得られない活動であることが法73条の適用場面において違法性の程度の判断に影響し得ることはいうまでもないが,「」,そのことをもって直ちに資格外活動を専ら行っていると推認すべきであるとかその判断に決定的な影響を与えるものであるということはできない。 本件クラブの強制捜査やその後の退去強制手続が,原告にとっては幸運にも,資格外活動にのめり込み,これに専従することへの歯止めとなったという可能性は否 的な影響を与えるものであるということはできない。 本件クラブの強制捜査やその後の退去強制手続が,原告にとっては幸運にも,資格外活動にのめり込み,これに専従することへの歯止めとなったという可能性は否定できないが,仮にそうであったとしても,本件処分時において,原告が既に資格外活動を「専ら行っている」との要件に該当していたと認めることはできない。 コ以上のとおり,原告の資格外活動の稼働時間及び報酬額並びに原告の就学状況からすれば,原告の在留目的が留学から就労に実質的に変更したといえる程度に資格外活動を行っていたとはいえず,原告が資格外活動を「専ら行っている」と認めることはできない。 (3)したがって,原告の資格外活動が法24条4号イの要件を満たしているとはいえないから,同要件に該当するとした大阪入管入国審査官の認定ないし大阪入国管理局長の裁決に基づいて被告が行った本件処分は違法である。 以上のとおり,原告の請求には理由があるからこれを認めることとし,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第7民事部裁判長裁判官川神裕裁判官山田明- 10 -裁判官芥川朋子
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