【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 被告人両名を各懲役四月に処する。 但し本裁判確定の日より各貳年間右各刑の執行を猶予する。 被告人両名に対し司法警察員押収に係る
主文 原判決を破棄する。 被告人両名を各懲役四月に処する。 但し本裁判確定の日より各貳年間右各刑の執行を猶予する。 被告人両名に対し司法警察員押収に係るA保管のB丸を没収する。 訴訟費用中原審において証人Cに支給した分は被告人両名の連帯負担とする。 理由 弁護人武田博の控訴趣意は別紙記載の通りである。 本件記録を精査し総べての証拠を検討するに一、 原判決挙示の証拠により昭和二十五年八月十七日頃当時京都市a区bc所在の水産業を営むD有限会社の愛媛県南宇和郡d村にあつたE出張所の責任者の被告人Fとその次席の被告人Gが共謀して、同会社のために右E出張所で、Hの世話により、当時I、J等々が沖縄方面より密輸入して前示d村eに碇泊していた右I等所有の船籍沖縄の二十五馬力木造漁船B丸総噸数一四噸五〇を、その密輸入された船であることを知りながら代金十一万円で買い受けて、その代金を支払いその船の引き渡しを受けた原判示事実を認めることができる。 <要旨第一>なるほど前示B丸は最初は輸入の客体として日本の領海に入つたものではなく、前示I等が真鍮屑、銑</要旨第一>鉄を蜜輸入する運搬船として沖縄方面より渡来したものではあるが、日本に到着後右I等が帰国の旅費に困り前示の通り本件被告等に同B丸を売却するに至つたのであつて、かかる場合右I等の貨物としての右B丸の密輸入罪と共に被告人両名の密輸入貨物の故買罪が成立するものと言わなければならない。右B丸が日本の領海に入る迄は輸入の客体でなかつたことは、その後に同船の密輸入罪が成立することを妨げるものでない。原判決には事実誤認も法令解釈の誤りも認められない。 <要旨第二>一、 被告人両名がD有限会社のE出張所の責任者として同会社の為 たことは、その後に同船の密輸入罪が成立することを妨げるものでない。原判決には事実誤認も法令解釈の誤りも認められない。 <要旨第二>一、 被告人両名がD有限会社のE出張所の責任者として同会社の為に前示認定の通り無免許輸入の貨</要旨第二>物たる木造船B丸を故買し、これを被告人Fが保管中本件につき昭和二十五年八月三十一日南宇和地区警察の司法警察員によつて押収せられ猪野荘冶郎に保管を託されているのであるから、被告人両名に対しては右B丸は関税法第八十三条第一項(昭和二十五年九月三十日政令第二五九号による関税法の一部改正前のもの)により没収せらるべきものである。昭和二十六年二月二十日松山地方裁判所宇和島支部でJ、I、Hに対して言渡されて確定した関税法違反等被告事件の判決において前示I等の犯行につき前示B丸の没収の言渡しがなされているにしても、本件につき被告人両名からB丸を没収するの妨げとなるものではない。原判決がB丸を没収する代りに前示関税法第八十三条第三項により、被告人両名に対しその原価を追徴しているのは法令の適用を誤つており、その誤りは判決に影響を及ぼすこと明らかである。 よつて刑事訴訟法第三百八十条第三百九十七条第一項により原判決を破棄し同法第四百条但書により当裁判所は更に判決する。 罪となる事実及びこれを認める証拠は原判決の示す通りである。 (法令の適用)昭和二十五年九月三十日政令第二九五号による改正前の関税法第七十六条の二第一項、罰金等臨時措置法第二条第一項、(前示関税法第七十六条第一項第百四条)。刑法第六十条。懲役刑選択。刑法第二十五条第一項前示関税法第八十三条第一項。 刑事訴訟法第百八十一条第一項本文第百八十二条。 よつて主文の通り判決する。 (裁判長判事坂本徹章判事塩田宇三郎判事浮田茂男) 主文 よつて主文の通り判決する。 理由 五条第一項前示関税法第八十三条第一項。刑事訴訟法第百八十一条第一項本文第百八十二条。 (裁判長判事坂本徹章 判事塩田宇三郎 判事浮田茂男)
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