昭和48(行コ)8 法人税課税処分取消請求控訴,同附帯控訴事件

裁判年月日・裁判所
昭和50年6月27日 東京高等裁判所 租税
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判決文本文22,964 文字)

○ 主文一、(昭和四八年(行コ)第八号控訴事件について)第一審原告の控訴を棄却する。二、(昭和四九年(行コ)第一四号附帯控訴事件について) 1 原判決主文第二項のうち第一審被告敗訴部分を次のとおり変更する。2 第一審被告が昭和四一年六月二九日付で第一審原告の昭和三九年九月一日から同四〇年八月三一日までの事業年度の法人税についてした更正および過少申告加算税賦課決定は、課税所得金額三八六万八、八七一円を基礎として算出される税額をこえる限度において、取り消す。3 第一審原告のその余の請求を棄却する。三、控訴費用および附帯控訴費用はいずれも第一審原告の負担とする。○ 事実第一審原告代理人は、「(1)原判決のうち第一審原告の敗訴部分を取り消す。(2)第一審被告が昭和四一年六月二九日付で第一審原告の昭和三八年九月一日から同三九年八月三一日までの事業年度の法人税についてした更正および過少申告加算税賦課決定は、課税所得金額一一四万八、一〇九円を基礎として算出される税額をこえる限度において、取り消す。(3)第一審被告が昭和四一年六月二九日付で第一審原告の昭和三九年九月一日から同四〇年八月三一日までの事業年度の法人税についてした更正および過少申告加算税賦課決定は、課税所得金額一五万五、九八一円を基礎として算出される税額をこえる限度において、取り消す。(4)訴訟費用は第一および第二審とも第一審被告の負担とする。」との判決、附帯控訴につき、附帯控訴棄却の判決をそれぞれ求め、第一審被告代理人は、本件控訴を棄却し、控訴費用を第一審原告に負担させる旨の判決、附帯控訴として、主文第二項と同旨および附帯控訴費用は第一審原告の負担とする旨の判決をそれぞれ求めた。当事者双方の事実上および法律上の主張ならびに証拠の関係は、次に付加・訂正するほか、原判決書の事実欄に記 として、主文第二項と同旨および附帯控訴費用は第一審原告の負担とする旨の判決をそれぞれ求めた。 却の判決をそれぞれ求め、第一審被告代理人は、本件控訴を棄却し、控訴費用を第一審原告に負担させる旨の判決、附帯控訴として、主文第二項と同旨および附帯控訴費用は第一審原告の負担とする旨の判決をそれぞれ求めた。当事者双方の事実上および法律上の主張ならびに証拠の関係は、次に付加・訂正するほか、原判決書の事実欄に記 として、主文第二項と同旨および附帯控訴費用は第一審原告の負担とする旨の判決をそれぞれ求めた。当事者双方の事実上および法律上の主張ならびに証拠の関係は、次に付加・訂正するほか、原判決書の事実欄に記載されているのと同じであるから、これを引用する。第一第一審原告の主張一、(イ)原判決書三丁裏一〇行目および四丁裏一行目にそれぞれ「一一月一五日付」とあるのを、「一〇月九日付」と訂正し、(ロ)同八丁表八行目の「奉仕を目的とする」とあるのを「供給を経営方針とする」と訂正し、(ハ)同八丁表一〇行目の「であるが、」の次に「後記Jからの海産物、農産物およびその加工品を弁当材料として安価に仕入れ、また館山市における後記のようなAの実績、名望をも利用した農、漁民との産地直接取引による原材料の安価仕入を目的とし、かつ、」を付加し、(二)同八丁裏五行目に「および海産物、農産物の販売ならびに同加工品の製造、販売」を付加し、(ホ)同一〇丁裏一行目の「一切を」の次に、「賃料月額四〇万円の約で」を付加し、(ヘ)同一〇丁裏二行目の「その後」の次に、「昭和三九年三月三一日」を付加し、(ト)同一〇丁裏三、四行目の「一時右工場を明け渡したが、同年一一月」を、「右工場を明け渡し罐詰の生産を一時やめ、同日Jとの間にすでに使用した分の賃料一切の免除を受ける旨の契約を締結したが、そのうち右K株式会社が事業に失敗し同工場を明け渡したので、第一審原告は昭和三九年一一月再びJより同工場を賃料は前と同じ約定で賃借して」と付加・訂正する。二、訴外J株式会社(以下、Jという)関係の更正理由の附記に、以下のとおり法人税法一三〇条に違反する違法がある。(一) J関係の昭和三八年九月一日から同三九年八月三一日までの事業年度(以下、昭和三九年度といい、他もこれに準ずる)支払利息一五五万八、七七五円 以下のとおり法人税法一三〇条に違反する違法がある。(一) J関係の昭和三八年九月一日から同三九年八月三一日までの事業年度(以下、昭和三九年度といい、他もこれに準ずる)支払利息一五五万八、七七五円について 以下のとおり法人税法一三〇条に違反する違法がある。(一) J関係の昭和三八年九月一日から同三九年八月三一日までの事業年度(以下、昭和三九年度といい、他もこれに準ずる)支払利息一五五万八、七七五円 以下のとおり法人税法一三〇条に違反する違法がある。(一) J関係の昭和三八年九月一日から同三九年八月三一日までの事業年度(以下、昭和三九年度といい、他もこれに準ずる)支払利息一五五万八、七七五円について 1 右に関する昭和三九年度更正通知書の更正理由欄のうち右項目に該当する部分に館山支店関係取引による欠損金二八〇万九、三五九円と題し、その更正理由として、(1)「主要取引銀行である千葉銀行館山南支店の取引は、Jの借入金によるB個人名義により取引されていること」、(2)「館山支店は昭和三九年一月Jの倒産時に設置されており、取引内容も債務整理関係のみで貴社の支店とは認められないこと」、(3)「昭和三九年一月ないし三月のK株式会社との取引を支店との取引としているが、実質はBを保証人としてKとJとの取引である」と記載されている。2 右更正項目の館山支店関係取引による欠損金二八〇万九、三五九円は、第一審原告館山支店での罐詰製造に伴う欠損金一二五万〇、五八四円と本件係争項目たる支払利息一五五万八、七七五円の両者を含むものである。したがつて、右附記理由のうち(3)は本件係争項目と無関係であることが一見して明らかである。本件係争項目に一応関連するとみられるのは附記理由の(1)、(2)である。しかし、右理由(1)は文意不明であり、強いて考えれば、主要取引銀行との取引がB個人名義になつていると解しうるだけである。また同理由(2)は支店設置がJ倒産時であり、取引も債務整理関係だから、第一審原告の支店とは認めがたい趣旨とも解されるが、「債務整理」といつても誰の債務であるか不明であり、文意からすれば第一審原告の債務と解するほかはないであろう。3 ところで、本件係争項目は、第一審原告がすでにJに振り出していた手形の書替利息または回収のための借入金の利息であつ であるか不明であり、文意からすれば第一審原告の債務と解するほかはないであろう。3 ところで、本件係争項目は、第一審原告がすでにJに振り出していた手形の書替利息または回収のための借入金の利息であつて、支払つた相手方は九名である。右事実に対比すれば、前記の附記された更正理由の記載では、その理由が不明であり、法人税一三〇条二項に反し違法である。 していた手形の書替利息または回収のための借入金の利息であつ であるか不明であり、文意からすれば第一審原告の債務と解するほかはないであろう。3 ところで、本件係争項目は、第一審原告がすでにJに振り出していた手形の書替利息または回収のための借入金の利息であつて、支払つた相手方は九名である。右事実に対比すれば、前記の附記された更正理由の記載では、その理由が不明であり、法人税一三〇条二項に反し違法である。(二) J関係の昭和四〇年度支払利息三〇九万七、〇〇〇円について 1 右に関する昭和四〇年度更正通知書中の更正理由として、「J貸付金勘定より期末一括して支払利息に振り替えた下記のものについてはJの負債整理のためのもので会社の損金と認められません」と記載され、支払相手別に支払金額が示されているだけである。2 右係争項目の性質は、第一審原告振出の手形の書替利息またはその回収のための借入金に対する支払利息である。しかるに、右更正理由に、たんにJの負債整理のものと記載しているだけで、第一審原告提出の回収費用が何ゆえにJの負債整理のためのものになるか一向に明らかでないうえ、第一審被告が右のように認定した資料および根拠は何ひとつ記載されていない。これは明らかに法人税法一三〇条二項に違反する違法なものである。(三) Jに対する昭和四〇年度支払家賃五〇万円について 1 右に関する昭和四〇年度更正通知書中の更正理由として、「Jに対する未払家賃は債務未確定のため」と記載されているだけである。2 しかし、右の附記理由だけでは何ゆえに債務未確定なのかその理由が明らかでない。債務未確定にも種々の形態があるのであり、また第一審被告の右認定の資料および根拠についてもなんらの記載がない。第一審原告は現実にJの工場設備を使用していたのである。右の事実に照らせば、前記更正は法人税法一三〇条二項に違反するというべきである。三、支払 認定の資料および根拠についてもなんらの記載がない。第一審原告は現実にJの工場設備を使用していたのである。右の事実に照らせば、前記更正は法人税法一三〇条二項に違反するというべきである。三、支払転借料二〇〇万円の損金計上について仮に第一審原告のJの工場使用が、B個人に対しJが迷惑をかけているための無償使用であるとするならば、Bの債権取立不能および多額の支払利息発生の損害によつて、第一審原告は使用料相当の利得をえたことになる。 いてもなんらの記載がない。第一審原告は現実にJの工場設備を使用していたのである。右の事実に照らせば、前記更正は法人税法一三〇条二項に違反するというべきである。三、支払転借料二〇〇万円の損金計上について仮に第一審原告のJの工場使用が、B個人に対しJが迷惑をかけているための無償使用であるとするならば、Bの債権取立不能および多額の支払利息発生の損害によつて、第一審原告は使用料相当の利得をえたことになる。これは実質的にはBがJから無償で使用権をえて、これを第一審原告に転貸したと解するのが「利潤追及を目指す企業体」と個人間における合理的意思だからである。それで、第一審原告は、Bに対し転借料として、昭和三九年一一月から同四〇年八月まで月額二〇万円、合計二〇〇万円を支払転借料として損金計上する。したがつて、第一審原告の昭和四〇年度支払家賃、支払利息は右二〇〇万円の限度で損金と認められるのが相当であり、その限度で更正は取り消されるべきである。四、第一審被告の更正理由の追加について(一) 第一審被告は、本訴にいたつて次のように更正理由を追加した。1 J関係の昭和三九年度支払利息一五五万八、七七五円について第一審被告は、右に関して、「第一審原告は右金額につき、Jに対し求償権を有するから、いずれにしても適法であり、仮に貸主が第一審原告であるとしても、右金額を上廻る未収利息計上もれがある。」と主張しているが、これが更正理由の追加であることは明らかである。2 J関係の昭和四〇年度支払利息三〇九万七、〇〇〇円について第一審被告は、右に関しても前記1と同様の主張をしており、同じくこれが更正理由の追加であることは明白である。3 Jに対する昭和四〇年度支払家賃五〇万円について第一審被告は、右に関して、「昭和三九年一月一八日付の契約は しても前記1と同様の主張をしており、同じくこれが更正理由の追加であることは明白である。3 Jに対する昭和四〇年度支払家賃五〇万円について第一審被告は、右に関して、「昭和三九年一月一八日付の契約は、実質は使用貸借であり、仮に賃貸借であるとしても、同年三月三一日合意解約され、その後契約の事実はない」と主張しているが、これが更正理由の追加であることも言をまたない。(二) 第一審原告は青色申告法人であつて、現行法人税法一三〇条二項の適用を受けるものである。右条項の決意は、処分庁の判断の合理性の担保、恣意排除、納税者の不服申立の便宜にあると解される。 は、右に関して、「昭和三九年一月一八日付の契約は、実質は使用貸借であり、仮に賃貸借であるとしても、同年三月三一日合意解約され、その後契約の事実はない」と主張しているが、これが更正理由の追加であることも言をまたない。(二) 第一審原告は青色申告法人であつて、現行法人税法一三〇条二項の適用を受けるものである。右条項の決意は、処分庁の判断の合理性の担保、恣意排除、納税者の不服申立の便宜にあると解される。この決意によれば、処分庁は、更正処分後、不服申立手続が開始された後には、更正理由の追加は許されないのであり、したがつて訴訟段階にいたつてから更正理由の追加は許されるべきではなく、第一審被告の前記更正理由の追加は法人税法一三〇条二項の法意に反し許されない。五、(一)第一審原告は、昭和四三年六月二日その本店所在地を江東区<以下略>に変更したが、そのため管轄税務署は第一審被告から江東西税務署に変更した。(二) 江東西税務署長は、第一審原告の昭和四六年度法人税確定申告に対し、昭和四八年一〇月二六日付の更正通知書により、次のとおりの更正処分(以下、別件一次更正という)をした。1 第一審原告は、右事業年度決算において、Jに対する債権一、九五〇万円を貸倒として計上しその旨の確定申告をした。右貸倒金一、九五〇万円の内訳は、Jに対する貸付金元本一、五〇〇万円およびこれに対する未収利息四五〇万円を合計したものであり、その金額および貸倒処理の内容は次のとおりである。(イ) 貸付金元本残一、五〇〇万円昭和三九年度末残二、二五二万三、〇六七円が同四〇年度末残三、〇七五万八、〇三〇円となり、その後Jから一部弁済(一、 金額および貸倒処理の内容は次のとおりである。(イ) 貸付金元本残一、五〇〇万円昭和三九年度末残二、二五二万三、〇六七円が同四〇年度末残三、〇七五万八、〇三〇円となり、その後Jから一部弁済(一、五〇〇万円)などがあつた結果、昭和四六年度末に残存した元本額である。したがつて、本件係争項目である昭和三九年度支払利息一五五万八、七七五円および翌四〇年度支払利息三〇九万七、〇〇〇円が生ずる原因となつた貸付金元本がもとになつているのである。(ロ) 未収利息四五〇万円右貸付金元本に対し、昭和四二年九月一日より同四五年八月三一日までに年利一〇%の割合で計上した利息である。第一審被告は、第一審原告がJへの貸付金の未収利息を計上していないから、Jへの貸主は第一審原告ではないと主張するが、第一審原告はこのように本件係争年度に遡つて未収利息を計上している。 年度支払利息三〇九万七、〇〇〇円が生ずる原因となつた貸付金元本がもとになつているのである。(ロ) 未収利息四五〇万円右貸付金元本に対し、昭和四二年九月一日より同四五年八月三一日までに年利一〇%の割合で計上した利息である。第一審被告は、第一審原告がJへの貸付金の未収利息を計上していないから、Jへの貸主は第一審原告ではないと主張するが、第一審原告はこのように本件係争年度に遡つて未収利息を計上している。(ハ) 貸倒とした理由第一審原告が訴外Cの名義でJ等に対して提起した千葉地方裁判所館山支部昭和四二年(ワ)第五六号抵当権設定本登記請求訴訟が昭和四六年四月東京高等裁判所で和解となり、Jの資産一切がなくなつたことによる。2 江東西税務署長は、前記別件一次更正の通知書において、右一、五〇〇万円の貸倒金処理につき、次のとおり更正した。(イ)右金額のうち八六〇万円は「明らかに貸倒として容認すべき」である。けだし、第一審原告の昭和四一年度におけるJに対する未払家賃八六〇万円が損金より除算のうえ更正処分を受けているからである。(ロ)残金六四〇万円については、前記訴外CとJらとの間の訴訟の事実関係からみて、「昭和三九年一一月より同四二年一〇月までのJ工場の賃料未払金、千葉銀行に対して第一審原告の返済金額をJが立替払した金額およびJに対する罐詰代の未払金等問題が生じており、今期において損金計上は妥当でない。」(ハ 一一月より同四二年一〇月までのJ工場の賃料未払金、千葉銀行に対して第一審原告の返済金額をJが立替払した金額およびJに対する罐詰代の未払金等問題が生じており、今期において損金計上は妥当でない。」(ハ)前記(イ)の昭和四一年度未払家賃八六〇万円とは、第一審原告が同年度の確定申告において計上した昭和四〇、四一年度のJに対する未払家賃八四〇万円のことである(前記更正はこの八四〇万円を八六〇万円と誤解している)。(二)また前記(ロ)の第一審原告のJに対する「賃料未払金」、「銀行立替金」および「罐詰未払金等」とは、要するに、前記訴訟でJ側から第一審原告に対して債権があると主張していたことを援用するものである(その具体的内容は甲第一一号証の記載参照)。3 さらに江東西税務署長は、前記別件一次更正の通知書において、未収利息四五〇万円の貸倒処理につき、次のとおり更正した。(イ)右金額のうち昭和四五年度分一五〇万円は、前記訴訟の「裁判の結果等よりみて未収利息の発生する余地がないものと認められ、会社が益金として計上している関係上損金として除算」すべきである。 して債権があると主張していたことを援用するものである(その具体的内容は甲第一一号証の記載参照)。3 さらに江東西税務署長は、前記別件一次更正の通知書において、未収利息四五〇万円の貸倒処理につき、次のとおり更正した。(イ)右金額のうち昭和四五年度分一五〇万円は、前記訴訟の「裁判の結果等よりみて未収利息の発生する余地がないものと認められ、会社が益金として計上している関係上損金として除算」すべきである。(ロ)昭和四三、四四年度分合計三〇〇万円は、「会社の個人名義等借入元本対応支払利息が会社の損金として計上されている関係上、その具合により貸倒金として損金計上は妥当でないので所得に加算する」。(ハ)右のうち(イ)の趣旨は、一五〇万円は、J側の第一審原告に対する反対債権があるので、未収利息発生の余地はないが、一方で同額を第一審原告が益金計上としているので、その「関係上」便宜損金と認めるということである。また(ロ)の趣旨は、三〇〇万円は本来貸倒と認めるべきであるが、「会社の、個人名義等借入元本対応支払利息が会社の損金として計上されている関係上」、便宜、貸倒金として認められない。(三) 以上に述べた点を本件 の趣旨は、三〇〇万円は本来貸倒と認めるべきであるが、「会社の、個人名義等借入元本対応支払利息が会社の損金として計上されている関係上」、便宜、貸倒金として認められない。(三) 以上に述べた点を本件係争項目と関連づけて要約すると、次のとおりである。1 Jに対する貸付金元本(光信用金庫から借入れて貸付けた一、〇〇〇万円を含む)は第一審原告の債権であり、したがつてそれに対応する未収利息も第一審原告の債権である。ただし、元本の一部はJの第一審原告に対する反対債権であるから(その種類および金額は特定していない)相殺問題の余地もあり、「今期においてに」貸倒処理は妥当でないし未収利息の一部は発生する余地がない。2 昭和四一年度更正において、第一審原告のJに対する未払賃料を否認した更正は誤りであつた。いいかえれば、第一審原告のJに対する昭和四〇、四一年度の未払家賃は認めるべきであり、したがつて損金であるというにある。(四) しかるに、第一審被告は、本訴において、明らかに前項と異なり、(イ)Jに対する貸付は、第一審原告が貸しつけたものではなく、B個人が第一審原告の資金を使用して貸しつけたものであり、したがつて、その貸付に伴う手形書替利息は第一審原告の損金ではなく、(ロ)また第一審原告がJの工場を使用したのは、賃貸借契約によるものではないから、未払賃料も第一審原告の損金ではない、と主張している。 あるというにある。(四) しかるに、第一審被告は、本訴において、明らかに前項と異なり、(イ)Jに対する貸付は、第一審原告が貸しつけたものではなく、B個人が第一審原告の資金を使用して貸しつけたものであり、したがつて、その貸付に伴う手形書替利息は第一審原告の損金ではなく、(ロ)また第一審原告がJの工場を使用したのは、賃貸借契約によるものではないから、未払賃料も第一審原告の損金ではない、と主張している。(五) ところで、(イ)本件訴訟は、当初、原処分者たる第一審被告を相手方として提起したものであるが、前記のとおり後に第一審原告の本店所在地を移転したため、その管轄が江東西税務署に移転した。かような場合、本来は第一審被告に代つて、江東西税務署長が本訴の当事者となつて受継手続をするのが筋である。したがつて、本訴の被控訴人たる地位は、すでに実質的には江東西税務署長に 東西税務署に移転した。かような場合、本来は第一審被告に代つて、江東西税務署長が本訴の当事者となつて受継手続をするのが筋である。したがつて、本訴の被控訴人たる地位は、すでに実質的には江東西税務署長に変更されているというべきである。(ロ)以上の事実関係によれば、江東西税務署長の別件一次更正は、Jに対する貸主が第一審原告であることおよび第一審原告はJに対して賃料支払義務があることの二つの事実を、裁判外で実質的には第一審被告自身が自白したものと判断すべきである。六、第一審被告の当審における主張第五項の(二)に対する認否および反駁(一) 第一審被告の右主張(二)の1のうち、第一審原告が本件係争年度の翌年度以後の確定申告において本件係争年度に遡つて益金として計上したJに対する未収利息が、昭和四四年一〇月二九日付の更正処分で益金としては否認されたことは認める。しかし、右未収利息がその後の別件一次更正では益金として認められており、そのことは第一審被告も自白するところである。同2のうち江東西税務署長が昭和四八年二月八日付の更正処分(以下、別件二次更正という)をしたことは認めるが、その部分は次に述べる(二)の理由によつて無効であり、別件一次更正が実質的に取り消されているとの主張は争う。同3は争う。(二) 1 第一審被告は、別件一次更正は別件二次更正によつて取り消されたからすでに効力がないと主張するが、以下に述べるとおり効力がないのはむしろ別件二次更正である。 ころである。同2のうち江東西税務署長が昭和四八年二月八日付の更正処分(以下、別件二次更正という)をしたことは認めるが、その部分は次に述べる(二)の理由によつて無効であり、別件一次更正が実質的に取り消されているとの主張は争う。同3は争う。(二) 1 第一審被告は、別件一次更正は別件二次更正によつて取り消されたからすでに効力がないと主張するが、以下に述べるとおり効力がないのはむしろ別件二次更正である。2 別件二次更正は、信義誠実の原則または禁反言の法理に反し、当然に無効である。すなわち、別件二次更正は、別件一次更正に何ひとつ加えるものもなく、新しい資料を発見したものでもないのに、同一事実につきまつたく反対の断定をするものである。そして、別件一次更正は、長期にわたる十分な調査のうえ正規の決済手 、別件一次更正に何ひとつ加えるものもなく、新しい資料を発見したものでもないのに、同一事実につきまつたく反対の断定をするものである。そして、別件一次更正は、長期にわたる十分な調査のうえ正規の決済手続を経て、法定の書面で特定個人に通知されたものである。しかるに、別件二次更正は、別件一次更正を前提とした次事業年度の更正もなされ、別件一次更正に対する審査請求がなされたのち、一転して通知されたものであり、その内容はきわめて報復的なものである。かように報復的な再更正が容易に許され、それに公定力が与えられるならば、国民は法で許された不服申立も安心して行うことかできない。現に本訴訟の関係でも第一審原告にかかる事態が一部生じている。3 別件二次更正には附記理由がない。とくに別件一次更正で貸倒と認めた八六〇万円に対しては、なんらの理由附記もなく、これを実質において取り消していることは違法というべきである。七、附帯控訴の理由(請求の原因)の認否第一審被告主張の附帯控訴の理由は認める。第二第一審被告の主張一、第一審原告の当審における主張第一項について右主張第一項の(イ)の訂正に異議はなく、その事実を認める。二、同第二項について(一) 第一審原告主張の(一)の1の事実は認める。同2および3については、更正理由の附記として記載されているところによつては更正理由が不明であり、法人税法一三〇条二項に反し違法であるとの趣旨は争う。同(二)の1の事実は認める。ただし、否認にかかる項目および否認金額も記載されている。同2については、右更正理由の附記が法人税法一三〇条二項に反し違法なものであるとの趣旨は争う。 める。二、同第二項について(一) 第一審原告主張の(一)の1の事実は認める。同2および3については、更正理由の附記として記載されているところによつては更正理由が不明であり、法人税法一三〇条二項に反し違法であるとの趣旨は争う。同(二)の1の事実は認める。ただし、否認にかかる項目および否認金額も記載されている。同2については、右更正理由の附記が法人税法一三〇条二項に反し違法なものであるとの趣旨は争う。同(三)の1の事実は認める。ただし、否認にかかる項目および否認金額も記載されている。同2は争う。(二) 第一審原告は本件更正理由の附記に違法があると主張す に反し違法なものであるとの趣旨は争う。同(三)の1の事実は認める。ただし、否認にかかる項目および否認金額も記載されている。同2は争う。(二) 第一審原告は本件更正理由の附記に違法があると主張するが、更正理由附記の趣旨にかんがみ、その記載の程度としては必要にして十分であり、右主張は理由がない。まず昭和三九年度の更正における更正項目で第一審原告が更正理由の附記に違法があると主張する項目についてみるのに、第一審被告は、第一審原告会社館山支店の取引による欠損金二八〇万九、三五九円にJの債務整理に関しての取引によつて生じた欠損金であるから、右取引については第一審原告の益金および損金とすべきものではないと判断してこれを否認し、更正通知書にその否認した根拠をも附記して更正している。次に昭和四〇年度の更正における更正項目で第一審原告が更正の理由附記に違法があると主張する項目についていうと、第一審原告は、(イ)支払利息四四三万八、八六〇円のうち三〇九万七、〇〇〇円は第一審原告がその会計帳簿においてJ貸付勘定から支払利息勘定に当期末に一括して振り替えた七口の金額であつて、Jの負債整理のためのものであり、第一審原告がこれを負担すべき合理的理由がないと判断してこれを否認し、更正通知書にその否認の根拠をも附記して更正しており、(ロ)支払家賃五〇万円の否認については、第一審原告とJとの間に賃貸借契約が締結されておらず、また第一審原告は賃料の支払もしていないから使用貸借であつて、債務としては確定していないと判断して、これを否認し、更正通知書にその否認した理由をも附記して更正している。三、同第三項について第一審原告とBとの間には賃貸借契約もなく、かつ、第一審原告は右の事実を当審にいたつて初めて所論の主張をしたことからも、本件係争事業年度の期末において、Bに ては、第一審原告とJとの間に賃貸借契約が締結されておらず、また第一審原告は賃料の支払もしていないから使用貸借であつて、債務としては確定していないと判断して、これを否認し、更正通知書にその否認した理由をも附記して更正している。三、同第三項について第一審原告とBとの間には賃貸借契約もなく、かつ、第一審原告は右の事実を当審にいたつて初めて所論の主張をしたことからも、本件係争事業年度の期末において、Bに して更正している。三、同第三項について第一審原告とBとの間には賃貸借契約もなく、かつ、第一審原告は右の事実を当審にいたつて初めて所論の主張をしたことからも、本件係争事業年度の期末において、Bに対して転借料を支払う意思がまつたくなかつたことが窺われるから、これを本件係争事業年度において確定した債務とは認められず、これを損金とすることは許されない(法人税法二二条三項二号かつこ書参照)四、同第三項について第一審原告は、第一審被告が当審において更正理由を追加していると主張するが、第一審被告は右に述べるとおり本訴において更正理由をふえんおよび補足しているにすぎないから、右主張も失当である。昭和三九年度についての第一審原告の指摘する否認項目は、更正処分では、第一審原告館山支店の取引全部をJの負債整理のための取引であつて、第一審原告の取引とは認められないとして、所得の金額の計算上これを否認したものであるが(更正通知書の理由附記に記載した項目および金額は、第一審原告館山支店の取引全部につき、これを所得の金額の計算上否認することを前提として、その全取引による収支計算後の金額等を附記しているものである)、本訴においては、そのうちの支払利息の否認についてのみ主張しているものであつて、もとより否認項目の範囲を逸脱した追加主張ではない。そして、更正通知書の附記理由と本訴で主張している更正理由とはその趣旨において同一であるのみならず、訴訟手続における主張の文言を更正通知書の理由附記の文言のみに限定して主張しなければならないものではない。昭和四〇年度についての第一審原告の指摘する否認項目で、(イ)支払利息の否認は、前事業年度におけると同じくJの負債整理のための取引であつて、第一審原告の取引とは認められないとして、所得の金額の計算上これを否認したものであり、 原告の指摘する否認項目で、(イ)支払利息の否認は、前事業年度におけると同じくJの負債整理のための取引であつて、第一審原告の取引とは認められないとして、所得の金額の計算上これを否認したものであり、本訴における主張はこの範囲をなんら逸脱しているものではなく、またその趣旨は同一であるし、(ロ)支払家賃の否認は、第一審原告とJとの間に賃貸借契約が締結されておらず、家賃の支払も行われていないから、使用貸借であり、債務としては確定したものではないとして、所得の金額の計算上これを否認したものであつて(否認の根拠となる法令は法人税法二二条三項二号かつこ書である)、本訴における主張もその範囲を逸脱しておらず、またその趣旨は同一であり、かつ、訴訟上での主張を更正通知書の理由附記の文言のみに限定して主張しなければならないものでないことも前に述べたのと同じである。 おらず、家賃の支払も行われていないから、使用貸借であり、債務としては確定したものではないとして、所得の金額の計算上これを否認したものであつて(否認の根拠となる法令は法人税法二二条三項二号かつこ書である)、本訴における主張もその範囲を逸脱しておらず、またその趣旨は同一であり、かつ、訴訟上での主張を更正通知書の理由附記の文言のみに限定して主張しなければならないものでないことも前に述べたのと同じである。五、同第五項について(一) 第一審原告主張の(一)の事実は認める。同(二)のうち冒頭の事実、同1の冒頭および1の(イ)は認める。ただし、Jに対する債権が第一審原告のものであるとの趣旨は争う。同1の(ロ)は認める。同1の(ハ)のうち第一審原告主張の訴訟が主張の時期に主張の裁判所で和解となつたとの部分のみを認め、その余は不知。同2および3は認める。同(三)および(四)は認める。同(五)のうち(イ)は認めるが(ロ)は争う。(二) 第一審原告の主張に対する反論 1 第一審原告は、本件係争年度の翌年度以後の確定申告において、本件係争年度に遡つて未収利息を益金として計上していると主張する。しかし、第一審被告は本件係争年度にかかる未収利息としての第一審原告の益金計上を昭和四四年一〇月二九日付の更正処分において否認しているから、結果においては右未収利息は第一審原告の益金とはなつていない。2 第一審原告は、Jに 争年度にかかる未収利息としての第一審原告の益金計上を昭和四四年一〇月二九日付の更正処分において否認しているから、結果においては右未収利息は第一審原告の益金とはなつていない。2 第一審原告は、Jに対する貸主が第一審原告であることおよび第一審原告がJに対し賃料支払義務があることの二つの事実を裁判外で実質的には第一審被告が自白したものと判断すべきであると主張する。しかし、右主張の根拠とする昭和四八年一〇月二六日付の別件一次更正のうちの更正の理由、加算の1、同2については(甲第三九号証の更正の理由参照)、江東西税務署長(以下、第一審被告を含めて、第一次被告らという)の昭和四九年二月八日付の別件二次更正で、別紙に記載の理由によつて実質的に取り消している。3 このように第一審被告らは、第一審原告の主張するようにJに対する貸主が第一審原告であることおよび第一審原告がJに対し賃料支払義務があることを認めているものではない。 次更正のうちの更正の理由、加算の1、同2については(甲第三九号証の更正の理由参照)、江東西税務署長(以下、第一審被告を含めて、第一次被告らという)の昭和四九年二月八日付の別件二次更正で、別紙に記載の理由によつて実質的に取り消している。3 このように第一審被告らは、第一審原告の主張するようにJに対する貸主が第一審原告であることおよび第一審原告がJに対し賃料支払義務があることを認めているものではない。4 第一審原告の主張する裁判外の自白の点についてみるに、第一審被告らの別件一次更正の理由の加算1および同2が所論のとおり裁判外の自白であつたとしても、右は真実でなかつたので、別件二次更正の理由のとおりこれを取り消した。したがつて、これにより別件一次更正はその効力を失つたのである。六、同第六項の(二)に対する反駁 1 第一審原告主張の1について本件係争事業年度は、昭和三九、四〇年度の二年度であつて、別件一次、同二次更正の対象である昭和四六年度ではない。したがつて、昭和四六年度分に関する別件一次、同二次更正の効力の有無は本件にはなんら関係がないため、第一審原告の主張は失当である。2 同2について第一審被告の別件一次更正は、国税通則法二四条(更正)の規定にもとづき、別件二次更正は同法二六条(再更正)にもとづいて行つたものであつて がないため、第一審原告の主張は失当である。2 同2について第一審被告の別件一次更正は、国税通則法二四条(更正)の規定にもとづき、別件二次更正は同法二六条(再更正)にもとづいて行つたものであつて、なんら信義則または禁反言の法理に反する処分ではない。別件二次更正は別件一次更正における判断資料に本件原判決等を附加して判断したところ、別件一次更正に誤りのあつたことが判明したので、その事実が明らかになつた段階で是正したにすぎない。第一審原告が国税不服審判所長に不服申立をしたことから、これに対する報復的手段として別件二次更正をしたとの同原告の主張はあたらない。3 同3について第一審被告が別件一次更正で八六〇万円の貸倒を認めていた(ただし、事実誤認にもとづき認めたもの)ところ、別件二次更正でこれを実質において取り消したが、後者になんらの理由附記もない声の主張は否認する。別件二次更正の理由としては、先に述べたとおり、別表に記載のとおり附記しており、その程度は法が理由附記を求める趣旨に十分そうものである。 として別件二次更正をしたとの同原告の主張はあたらない。3 同3について第一審被告が別件一次更正で八六〇万円の貸倒を認めていた(ただし、事実誤認にもとづき認めたもの)ところ、別件二次更正でこれを実質において取り消したが、後者になんらの理由附記もない声の主張は否認する。別件二次更正の理由としては、先に述べたとおり、別表に記載のとおり附記しており、その程度は法が理由附記を求める趣旨に十分そうものである。七、附帯控訴の理由(請求原因)原判決は、昭和四〇年度の法人税の更正および過少申告加算税の賦課決定につき、なんら取り消すべき理由のない一一万五、八九〇円を過大に取り消した違法がある。(一) 原判決は、第一審被告が、昭和四〇年度分法人税につき、第一審原告において、損金として計上した(2)Bに対する支払利息九七万五、五九九円(2)光信用金庫浅草橋支店に対する支払利息九八万一、五〇〇円を否認したことについては、いずれもその更正通知書における更正の理由附記が、不充分または不備であつて違法であるとして、第一審被告が昭和四一年六月二九日付でなした昭和四〇年度の法人税の更正および過少申告加算税賦課決定(ただし、昭和四二年一〇月九日付の裁決により課税所得金額五 充分または不備であつて違法であるとして、第一審被告が昭和四一年六月二九日付でなした昭和四〇年度の法人税の更正および過少申告加算税賦課決定(ただし、昭和四二年一〇月九日付の裁決により課税所得金額五七一万〇、〇八〇円を基礎として算出される税額に減額されたもの)を一部取り消し、その限度を右(1)および(2)の合計額一九五万七、〇九九円を右裁決後の原処分における課税所得金額から控除した課税所得金額三七五万二、九八一円を基礎として算出している。(二) しかしながら、右取消限度は、次のとおり誤つている。1 昭和四〇年度については、その前事業年度である昭和三九年度についても第一審被告が更正処分等をしたことに伴つて、昭和三五年度の更正処分後の課税所得にかかる事業税につき、第一審原告の確定申告において計算し損金に算入している四万六、二〇〇円のほか、三二万四、六三〇円を算出し、これを損金と認定のうえ同金額を含めて更正および過少申告加算税の賦課決定をしている。2 しかるに、原判決は昭和三九年度についても、第一審被告がした更正および過少申告加算税賦課決定(ただし裁決により課税所得金額四二一万五、三八〇円を基礎として算出される税額に減額されたもの)の一部を取り消すこととして、課税所得金額二三四万九、五〇四円を基礎として算出される税額をこえる限度において取り消している。 算出し、これを損金と認定のうえ同金額を含めて更正および過少申告加算税の賦課決定をしている。2 しかるに、原判決は昭和三九年度についても、第一審被告がした更正および過少申告加算税賦課決定(ただし裁決により課税所得金額四二一万五、三八〇円を基礎として算出される税額に減額されたもの)の一部を取り消すこととして、課税所得金額二三四万九、五〇四円を基礎として算出される税額をこえる限度において取り消している。しかしながら、第一審被告が認定し損金に算入した事業税額三二万四、六三〇円は、原判決により一部取消しとなつた前の課税所得金額四二一万五、三八〇円を基礎として計算しているのであるから、原判決によつて昭和三九年度の課税所得金額を三二四万九、五〇四円としたことにより、昭和四〇年度の損金に算入される事業税認定額は右第一審被告が認定した三二万四、六三〇円から一一万五、八九〇円減少した二〇万八、七四〇円と 九年度の課税所得金額を三二四万九、五〇四円としたことにより、昭和四〇年度の損金に算入される事業税認定額は右第一審被告が認定した三二万四、六三〇円から一一万五、八九〇円減少した二〇万八、七四〇円となるべきものであることは当然である。これを数式で示せば次のとおりである(計算根拠は地方税法第七二条の二二第一項二号)。昭和三九年度の判決後の課税所得金額三、二四九、五〇四円一、五〇〇、〇〇〇円×六%(税率)= 九〇、〇〇〇円・・・・(1)一、五〇〇、〇○○円×九%(同右)= 一三五、〇〇〇円・・・・(2)二四九、五〇〇円×一二%(同右)= 二九、九四〇円・・・・(3)事業税合計 ((1)十(2)+(3))二五四、九四〇円・・・・(4)確定申告額(課税所得金額) 七七〇、〇七四円七七〇、〇〇〇円×六%(税率)= 四六、二〇〇円・・・・(5)差引事業税認定額((4)-(5)) 二〇八、七四〇円 3 したがつて、昭和四〇年度における課税所得金額は、原判決認定の違法があつても、裁決後の原処分の課税所得金額から前記否認額を控除し、右事業税認定額の減少額を加算した三八六万八、八七一円となることは計算上明らかであり、本件処分は、右課税所得金額を基礎として算出される税額をこえる限度において取り消されるにとどまるべきである。(三) 以上のとおり、原判決は、昭和四〇年度の更正および過少申告加算税の賦課決定につき、一一万五、八九〇円を過大に取り消した違法が存することとなるので、附帯控訴に及んだ次第である。 得金額から前記否認額を控除し、右事業税認定額の減少額を加算した三八六万八、八七一円となることは計算上明らかであり、本件処分は、右課税所得金額を基礎として算出される税額をこえる限度において取り消されるにとどまるべきである。(三) 以上のとおり、原判決は、昭和四〇年度の更正および過少申告加算税の賦課決定につき、一一万五、八九〇円を過大に取り消した違法が存することとなるので、附帯控訴に及んだ次第である。第三証拠の関係(省略)○ 理由一、昭和四八年(行コ)第八号控訴事件について当裁判所も第一審原告の請求は、本件附帯控訴事件で変更する部分(後記第二項参照)を除く原判決の認容した限度において正当である 証拠の関係(省略)○ 理由一、昭和四八年(行コ)第八号控訴事件について当裁判所も第一審原告の請求は、本件附帯控訴事件で変更する部分(後記第二項参照)を除く原判決の認容した限度において正当であると判断するところ、その理由は、次に付加するほか、原判決書の理由欄に記載されているのと同じであるから、これを引用する。(一) 第一審原告の当審における主張第二項についてJ関係の昭和三九年度支払利息一五五万八、七七五円に対する本件(一)処分(引用にかかる原判決書の略称)における更正理由の附記として第一審原告主張のとおりの記載がなされていること、J関係の昭和四○年度支払利息三〇九万七、〇〇〇円および同年度支払家賃五〇万円に対する本件(二)処分(引用にかかる原判決書の略称)における更正理由の附記として第一審原告主張のとおりの記載がなされていることはいずれも当事者間に争いがなく、成立に争いのない甲第二号証によると、本件(二)処分中の更正理由の附記として否認にかかる項目および否認金額が具体的に記載されていることが認められる。第一審原告は、前記更正理由の附記として記載した程度では足らず、またそのように認定した資料および根拠が示されていないと主張するので案ずるのに、青色申告書にかかる法人税の課税標準もしくは欠損金額の更正をする場合における更正通知書に更正の理由を附記しなければならないとする法人税法一三〇条二項の趣旨(最高裁判所昭和三八年五月三一日第二小法廷判決民集一七巻四号六一七頁参照)からすると、前記附記理由によれば、更正を相当とする具体的根拠が明示されていると認められ、かつ、その程度の記載をもつて足りるというべきであり、また特別な事情があるときは附記理由を認定した資料および根拠を摘示することを要するか、本件事案においてはこれを摘示するのを相当とする特 記しなければならないとする法人税法一三〇条二項の趣旨(最高裁判所昭和三八年五月三一日第二小法廷判決民集一七巻四号六一七頁参照)からすると、前記附記理由によれば、更正を相当とする具体的根拠が明示されていると認められ、かつ、その程度の記載をもつて足りるというべきであり、また特別な事情があるときは附記理由を認定した資料および根拠を摘示することを要するか、本件事案においてはこれを摘示するのを相当とする特 認められ、かつ、その程度の記載をもつて足りるというべきであり、また特別な事情があるときは附記理由を認定した資料および根拠を摘示することを要するか、本件事案においてはこれを摘示するのを相当とする特別な事情の存在を認めうるものがない。したがつて、前記更正理由の附記に法人税法一三〇条二項違反の違法があるとする第一審原告の主張は採用することができない。(二) 同第三項について第一審原告が、Bより昭和三九年一一月から同四〇年八月までJの工場、設備一切を賃料月額二○万円の約で転借し、合計二〇〇万円の転借料を支払うべき債務があるとする第一審原告の主張は、本件全証拠を検討してみてもこれを認めうる証拠がないから、その余の点を判断するまでもなく、右主張は失当たるを免れない。(三) 同第四項についてJ関係の昭和三九、四〇年度支払利息の否認につき、第一審被告が本件(一)、(二)処分において、右は「期末に計上した代表者B個人よりの借入金に対する支払利息」との更正理由の附記をしており、かつ、本訴において第一審原告は実質上の貸主であるBに対し求償権を有するから、右支払利息が直ちに第一審原告の損金になるいわれがなく、仮に貸主が第一審原告であるとしても、本件係争事業年度に該貸金に対する利息を益金として計上しておらず、右はBに対する支払利息を上廻るから右支払利息は損金として計上されるべきではないと主張しているが、同主張は前記附記理由たる支払利息の存在を否認する具体的事情を明らかにしているだけであるから、これをもつて否認項目の限界を超えた追加主張だとする第一審原告の非難は理由がない。J関係の昭和四〇年度支払家賃の否認につき、第一審被告が本件(二)処分において、右は「Jに対する未払家賃は債務未確定のため」との更正理由を附記しており、かつ、本訴において、昭和三九年一月 由がない。J関係の昭和四〇年度支払家賃の否認につき、第一審被告が本件(二)処分において、右は「Jに対する未払家賃は債務未確定のため」との更正理由を附記しており、かつ、本訴において、昭和三九年一月一八日付の契約は、実質は使用貸借であるとしても、同年三月三一日合意解除され、その後契約の事実はないと主張しているが、同主張も右と同じく前記附記理由たる未払家賃の存在を否認する具体的事情を明らかにしているにとどまるから、これをもつて否認項目の範囲を逸脱した追加主張だとする第一審原告の非難もあたらない。 Jに対する未払家賃は債務未確定のため」との更正理由を附記しており、かつ、本訴において、昭和三九年一月一八日付の契約は、実質は使用貸借であるとしても、同年三月三一日合意解除され、その後契約の事実はないと主張しているが、同主張も右と同じく前記附記理由たる未払家賃の存在を否認する具体的事情を明らかにしているにとどまるから、これをもつて否認項目の範囲を逸脱した追加主張だとする第一審原告の非難もあたらない。四同第五項について 1 同第五項(一)の事実、同(二)のうち冒頭の事実、同1の冒頭および1の(イ)の事実(ただし、Jに対する債権が第一審原告のものであるとの趣旨を除く)、同(ロ)の事実、同(ハ)のうち第一審原告主張の訴訟が主張の時期に主張の裁判所で和解となつたとの事実、同2および(3)の事実、同(三)および(四)の事実、同(五)のうち(イ)の事実はいずれも当事者間に争いがない。2 第一審原告は、前記記載のとおり江東西税務署長は第一審原告の昭和四六年度法人税確定申告に対し同四八年一〇月二六日付の別件一次更正において、本件係争年度の支払利息の元本となるJに対する貸付金の主体(貸主)が第一審原告であること、同じく本件係争年度のJに対する未払家賃の支払債務があることを認めた(裁判所の自白)と主張する。よつて審案するのに、本件係争年度は昭和三九、四〇年度分であるから、その後の昭和四六年度法人税確定申告に対する別件一次更正においてなされた更正理由の附記が本件係争年度における更正理由の認定に直接の影響を与えるものでないのみならず、第一審原告主張の趣旨の記載のある別件一次更正の理由中の加算1、同2については、その後の昭和四九年二月八日付の別件二次更正によつて取 における更正理由の認定に直接の影響を与えるものでないのみならず、第一審原告主張の趣旨の記載のある別件一次更正の理由中の加算1、同2については、その後の昭和四九年二月八日付の別件二次更正によつて取り消されたことに当事者間に争いがない。これに対して、第一審原告は、別件二次更正は信義誠実の原則または禁反言の法理に反し無効であるというが、別件二次更正は国税通則法二六条によつて法律上許容されているところであり、同更正が納税者たる第一審原告に対する報復的措置として行なわれるなど担当税務署長の職権濫用であると認めるのに足りる証拠資料のない本件では、別件二次更正は適法に行なわれたものとみるほかはなく、これによつて別件一次更正のうち第一審原告の引用する部分はその効力を失つたものというべきである。 則または禁反言の法理に反し無効であるというが、別件二次更正は国税通則法二六条によつて法律上許容されているところであり、同更正が納税者たる第一審原告に対する報復的措置として行なわれるなど担当税務署長の職権濫用であると認めるのに足りる証拠資料のない本件では、別件二次更正は適法に行なわれたものとみるほかはなく、これによつて別件一次更正のうち第一審原告の引用する部分はその効力を失つたものというべきである。第一審原告にまた、別件一次更正の本件関係部分の記載は裁判外の自白であるというが、成立に争いのない乙第二六、第二七号証および当審証人Dの証言によれば、江東西税務署長において別件一次更正をしたのち、同更正中の本件関係部分に誤りがあることを発見し、別件二次更正をしたことが認められ、また引用にかかる原判決の当該部分によれば、前記関係部分の記載が事実に反するものと認められるので、別件一次更正の本件関係部分の記載をもつて裁判外の自白であり、第一審被告を拘束すると解することもできない。第一審原告はさらに別件二次更正には附記理由がないと主張するが、前出乙第二六号証、成立に争いのない甲第三九号証および当審証人Dの証言によると、別件二次更正には別紙・更正の理由に記載のとおりの理由が附記されており、これに先立つ別件一次更正の附記理由と対比すると、もと後者によつて一、五〇〇万円のうち八六〇万円の貸倒を認めていたのを、のち前者によつて一、五〇〇万円全額を貸倒と認めがたいとしたものであ れており、これに先立つ別件一次更正の附記理由と対比すると、もと後者によつて一、五〇〇万円のうち八六〇万円の貸倒を認めていたのを、のち前者によつて一、五〇〇万円全額を貸倒と認めがたいとしたものであることが認められる。しかして、再更正による附記理由として右認定の事実が挙示してあれば、附記理由の記載がないということはできないのみならず、別件一次更正で貸倒と認めた八六〇万円を別件二次更正で否認したことは、その明示がなくても、別件一次、二次更正を対照すれば明白である。したがつて、第一審被告の右主張もまた失当である。3 なお、第一審原告が本件係争年度の翌年度以降の確定申告において、本件係争年度に遡つてその主張にかかる未収利息を益金として計上したが、昭和四四年一〇月二九日付の更正処分で否認されたことは当事者間に争いがない。(五) 当審において第一審原告の提出した乙号各証および当審証人E、F、G、H、Iの各証言のうち原判決の認定した事実に反する証拠は、同判決挙示の証拠および成立に争いのない乙第一四ないし第二一号証、第二四号証、第二五号証ならびに原本の存在、成立ともに争いのない乙第二二、第二三号証に照らすと、いずれも事実に距るものとみられるので採用するに価いせず、他に引用にかかる原判決および前記(一) ないし四の各認定に反する証拠はない。 第一審原告の提出した乙号各証および当審証人E、F、G、H、Iの各証言のうち原判決の認定した事実に反する証拠は、同判決挙示の証拠および成立に争いのない乙第一四ないし第二一号証、第二四号証、第二五号証ならびに原本の存在、成立ともに争いのない乙第二二、第二三号証に照らすと、いずれも事実に距るものとみられるので採用するに価いせず、他に引用にかかる原判決および前記(一) ないし四の各認定に反する証拠はない。二、昭和四九年(行コ)第一四号附帯控訴事件について第一審被告主張の附帯控訴の請求原因事実は当事者間に争いがなく、その事実によれば、右附帯控訴は理由がある。三、以上の次第であるから、昭和四八年(行コ)第八号控訴事件についての第一審原告の本件控訴は理由がないのでこれを棄却し、昭和四八年(行コ)第一四号附帯控訴事件についての第一審被告の本件附帯控訴は理由があるので、原判決主文第二項のうち第一審被告敗訴部分を変更したう の第一審原告の本件控訴は理由がないのでこれを棄却し、昭和四八年(行コ)第一四号附帯控訴事件についての第一審被告の本件附帯控訴は理由があるので、原判決主文第二項のうち第一審被告敗訴部分を変更したうえ、第一審被告が昭和四一年六月二九日付で第一審原告の昭和四〇年度の法人税についてした更正および過少申告加算税賦課決定を課税所得金額三八六万八、八七一円を基礎として算出される税額をこえる限度において取り消し、かつ、第一審原告のその余の請求を棄却し、控訴費用および附帯控訴費用はいずれも敗訴当事者たる第一審原告に負担させることとし、主文のとおり判決する。(裁判官上野正秋岡垣学唐松寛)別紙更正の理由加算貸倒損失中否認額一五、〇〇〇、〇〇〇円当期に貸倒損失とした一、五〇〇万円の債権は、東京地裁昭和四三年(行ウ)第四三号事件の昭和四八年二月二〇日の判決で判示されているように、貴社がJ株式会社に融資したのではなく、代表者Bが会社の資金を用いて個人的に融資したものですので、貴社の貸倒損失とは認められません。貴社で現実に資金を出していても、上記理由によりBに対して求償しうるものであり、Bには貸倒を認めるに足りる事業は認められません。減算貸倒損失否認の認容額九、四〇〇、〇〇〇円(1) 上記のとおり、貸倒損失を否認したことにともない昭和四八年一〇月二六日付の更正における六四〇万円の貸倒損失の否認はその理由がなくなつたので認容します。 金を用いて個人的に融資したものですので、貴社の貸倒損失とは認められません。貴社で現実に資金を出していても、上記理由によりBに対して求償しうるものであり、Bには貸倒を認めるに足りる事業は認められません。減算貸倒損失否認の認容額九、四〇〇、〇〇〇円(1) 上記のとおり、貸倒損失を否認したことにともない昭和四八年一〇月二六日付の更正における六四〇万円の貸倒損失の否認はその理由がなくなつたので認容します。(2) 同更正における未収利息分の貸倒損失の否認三〇〇万円は、貴社が右記貸付金一、五〇〇万円について計上した未収利息の貸倒れを否認したものですが、右記のとおりその貸付金は会社の債権ではありませんから、その未収利息についてした昭和四八年一〇月二六日付更正にかかる貸倒損失の否認を取り消し、前期以前の損益修 未収利息の貸倒れを否認したものですが、右記のとおりその貸付金は会社の債権ではありませんから、その未収利息についてした昭和四八年一〇月二六日付更正にかかる貸倒損失の否認を取り消し、前期以前の損益修正として三〇〇万円を損金に認容します。以下余白

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