昭和37(オ)579 土地所有権移転登記手続請求

裁判年月日・裁判所
昭和39年2月13日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を東京高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人加嶋五郎、同加嶋昭男、同斎藤宏、同岩石行二の上告理由第一点につ いて

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判決文本文1,135 文字)

主文 原判決を破棄する。 本件を東京高等裁判所に差し戻す。 理由 上告代理人加嶋五郎、同加嶋昭男、同斎藤宏、同岩石行二の上告理由第一点について。 原判決は、本件土地は財産税の物納により一たん被上告人国の所有となつたが、その後昭和二四年五月一一日訴外Dに払下げ同人がその所有権を取得したこと、並びにその所有権取得登記が被上告人国のためなされたまま現在に及んでいることを各認定した上、訴外Eが昭和二四年五月一一日頃右Dから、ついで上告人が昭和三〇年六月頃右Eから各本件土地の贈与を受けてその所有権を取得したとの上告人の主張に対し、このような事実関係のもとでは、被上告人国は上告人の本件土地所有権取得についての登記の欠缺を主張するにつき正当の利益を有する第三者というべきであるから、上告人は被上告人国に対して本件土地の所有権取得を対抗し得ないというべきであつて、被上告人国に対し登記手続を求める上告人の本訴請求は、それ自体失当であるとして、これを棄却したことは明らかである。 しかし、民法一七七条に所謂第三者たるには、係争土地に対しなんらか正当の権利を有することを要し、なんら正当の権利を有せず単に該土地を譲渡した前所有者にすぎない如きものは登記の欠缺を主張するにつき正当の利益を有するものといえないことは、すでに大審院判例(昭和三年(オ)第二〇一号同年七月二日判決、法律新聞二八九八号一四頁参照)の示すところであり、当裁判所もこれを支持し変更する要を見ない。本件につき原審の確定した事実によれば、被上告人国は本件土地の前所有者たるにすぎず、Dに払下げ後、右土地につき何等の権利を主張するものでないから、同条に所謂第三者に該当するものではなく、登記の欠缺を理由として- 1 -上告人の本件土地所有権取得を否認 地の前所有者たるにすぎず、Dに払下げ後、右土地につき何等の権利を主張するものでないから、同条に所謂第三者に該当するものではなく、登記の欠缺を理由として- 1 -上告人の本件土地所有権取得を否認する正当な利益を有するものとはいえない。しからば、原審のこの点に関する判断には民法一七七条の解釈適用を誤つた違法があり、その違法は判決に影響を及ぼすこと明らかであるから、論旨は理由があり、原判決は破棄を免れない。 よつて、爾余の論旨について審案するまでもなく、更に適正な裁判をなさしめるため、本件を東京高等裁判所に差し戻すべきものとして、民訴四〇七条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官長部謹吾裁判官入江俊郎裁判官斎藤朔郎裁判官下飯坂潤夫は退官につき署名押印することができない。 裁判長裁判官長部謹吾- 2 -

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