- 1 -平成25年10月17日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成23年(ワ)第22277号損害賠償請求事件口頭弁論の終結の日平成25年7月9日判決当事者の表示別紙当事者目録記載のとおり 主文 1 被告株式会社TOWA,同A及び同Bは,原告に対し,連帯して5296万6100円及びこれに対する平成23年7月13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告の被告株式会社TBグループに対する請求並びに被告株式会社TOWA,同A及び同Bに対するその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は,原告に生じた費用の8分の5,被告株式会社TBグループに生じた費用並びに被告株式会社TOWA,同A及び同Bにそれぞれ生じた費用の各2分の1を原告の負担とし,原告,被告株式会社TOWA,同A及び同Bにそれぞれ生じたその余の費用を同被告らの連帯負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求被告らは,原告に対し,連帯して1億2035万2200円及びこれに対する平成23年7月13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 - 2 -本件は,原告が,仕入先であった被告株式会社TBグループ(旧商号東和メックス株式会社。以下「被告メックス」という。)の完全子会社である被告株式会社TOWA(以下「被告TOWA」という。)に顧客対応業務を移管した際,被告メックス,同被告取締役兼被告TOWA代表取締役の被告A(以下「被告A」という。)及び被告TOWA取締役の被告B(以下「被告B」という。)が共同して,(1)①不正の手段により,②原告の従業員が不正の手段により原告の営業秘密である WA代表取締役の被告A(以下「被告A」という。)及び被告TOWA取締役の被告B(以下「被告B」という。)が共同して,(1)①不正の手段により,②原告の従業員が不正の手段により原告の営業秘密である顧客情報を取得したことを知って,若しくは重大な過失により知らないで,又は,③原告の元従業員が図利加害目的で若しくは守秘義務に違反して当該顧客情報を開示していることを知って,若しくは重大な過失により知らないで当該顧客情報を取得し,被告TOWAで使用して,これにより1億1000万円(弁護士費用相当損害金1000万円を含む。)の損害を被った,(2)顧客対応業務委託費用名下に金員を騙取し,これにより1035万2200円(弁護士費用相当損害金94万円を含む。)の損害を被ったと主張して,被告らに対し,不正競争防止法4条,民法719条及び被告TOWAについて会社法350条に基づき,損害金合計1億2035万2200円及びこれに対する不法行為の後の日である平成23年7月13日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める事案である。 1 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに各項末尾掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1) 当事者等ア原告は,レジスター,計算機,電光表示器及び電光看板の販売等を業とする資本金の額が3000万円の株式会社であり,代表取締役をC(以下 - 3 -「C」という。)が務めている。 イ被告メックスは,携帯端末による電子財布,デジタルサイネージ,LED表示器,電子レジスターの企画,開発,製造,販売及び保守等を業とする資本金の額が約36億円の株式会社であり,代表取締役をD(以下「D」という。)が務めている。 被告TOWAは,情報システム機器の企画 レジスターの企画,開発,製造,販売及び保守等を業とする資本金の額が約36億円の株式会社であり,代表取締役をD(以下「D」という。)が務めている。 被告TOWAは,情報システム機器の企画,開発及び販売並びに事務用機器の販売,賃貸及び輸出入等を業とする資本金の額が3億円の株式会社であり,被告メックスの完全子会社である。 ウ被告Aは,平成3年に被告メックスの取締役に就任し,平成21年6月30日に被告TOWAの代表取締役に就任した。 被告Bは,平成2年12月に被告メックスの従業員として採用され,平成21年6月30日に被告TOWAの取締役に就任した。 (甲3,乙17,18)エ E1(以下「E1」という。)は,平成4年11月に原告の従業員として採用され,平成5年5月ころに管理部に配属されて,平成21年7月から管理部総務課長を務めていた。 E2(以下「E2」という。)は,平成17年12月に原告にパートタイマーとして採用され,平成20年7月ころから平成21年9月上旬まで管理部への配属を経て,平成21年9月上旬に営業部に配属され,パソコン(以下「電光表示器変更パソコン」という。)で電光表示器の画像データを作成変更する職務に従事していた。 E1とE2は,いずれも,平成22年3月31日に原告を退職し,同年 - 4 -4月1日,被告TOWAに入社した。 (甲62,67の4,乙19,20)(2) 原告の顧客対応業務の移管に至る経緯等ア原告は,昭和57年6月8日,レジスター,計算機の製造及び販売等を業とする東和レジスター販売株式会社の販売会社として設立され,平成3年2月1日,同社を吸収合併した被告メックスとの間で,売買取引契約を締結し,以来,被告メックスの製品を継続的に仕入れ 造及び販売等を業とする東和レジスター販売株式会社の販売会社として設立され,平成3年2月1日,同社を吸収合併した被告メックスとの間で,売買取引契約を締結し,以来,被告メックスの製品を継続的に仕入れて販売していた。 (甲17)イ原告は,平成20年ころから,販売先の名称,住所,連絡先,販売した時期や製品,価格,リース期間及び契約番号等から構成される顧客情報(以下「本件顧客情報」という。)を本社3階にある管理部の専用パソコン1台(以下「顧客管理パソコン」という。)に集約して,パスワードにより管理していた。 顧客管理パソコンのアクセス権者は,パスワードを知っている管理部所属の従業員4名だけであり,その他の従業員が本件顧客情報を必要とする場合には,所属先の長が管理部に書面で申請して,必要な情報のみを記録したCD等の記憶媒体の送付を受け,受領した旨の返信をする必要があった。 (甲6,7の1及び2,14,乙19)ウ被告メックスは,平成20年12月ころ,自社と原告や被告TOWAを含む100以上の販売会社から構成される東和グループ全体の業績が低迷していたので,販売会社の統合等による再編を計画し,平成21年1月2 - 5 -2日,販売会社に対し,再編の方針を説明し,同年5月上旬,原告に対し,原告の事業を東日本側の受皿会社となる被告TOWAに譲渡することを打診した。 エ原告の従業員は,平成22年2月の時点で31名いたが,このうちの大半の者が同月末ころに原告に対し同年3月31日限りで原告を退職する旨の退職届を提出して,同月4日から有給休暇を取得して出勤しなくなり,このうちの12名が同月9日ころ,原告に対し過去約2年分の残業代の支払を請求した。 (甲32,79,乙21) 旨の退職届を提出して,同月4日から有給休暇を取得して出勤しなくなり,このうちの12名が同月9日ころ,原告に対し過去約2年分の残業代の支払を請求した。 (甲32,79,乙21)オ原告は,平成22年4月1日,被告TOWAに対し修理や交換等の顧客対応業務を移管して(以下,この移管を「本件移管」という。),営業活動を停止し,同月上旬,被告TOWAに対し,工具や電光表示器変更パソコン等を引き渡した。原告は,本件移管に先立ち,同年3月29日,7529名の顧客に対し上記業務を被告TOWAに移管する旨の通知書(以下「本件通知書」という。)を発送した。 もっとも,従業員であったE3(以下「E3」という。)が既製品をカスタマイズして販売した顧客に対応する業務(以下「E3担当業務」という。)は,既製品をそのまま販売した顧客に対応する業務よりも処理が難しかったので,被告TOWAは,原告に対し,原告の費用でE3担当業務を同業他社のプロスパー・ネットワーク株式会社(以下「プロスパー社」という。)に委託する旨を説明して,プロスパー社に対しE3担当業務を委託し,原告から,業務委託費用として,平成22年5月28日と同年6 - 6 -月30日に各470万6100円合計941万2200円の支払を受けた。 (甲4,9,11,12の1及び2,13,34)(3) 原告の秘密管理に関する諸規定等ア平成17年4月1日に実施された原告の個人情報保護基本規定(以下「本件規定」という。)には,次の規定がある。 「3.個人情報の適正管理義務(2) 個人情報の収集,利用又は,提供に従事する者は,法令の規定及び本規定に従い,個人情報の秘密の保持に充分な注意を払いその業務を行うものとする。 個人情報の適正管理義務(2) 個人情報の収集,利用又は,提供に従事する者は,法令の規定及び本規定に従い,個人情報の秘密の保持に充分な注意を払いその業務を行うものとする。 (4) 退職後においても当社が保有する機密情報,個人情報,その他一切の情報を不正に使用,取得,改ざん,または第三者に開示もしくは提供してはならない。」(甲8の1)イ平成18年1月5日に施行された原告の就業規則(以下「本件就業規則」という。)には,次の規定がある。 「(服務心得)9条従業員は,常に次の事項を遵守し,職務に精勤しなければならない。 11号社内外を問わず,在職中又は退職後においても,会社,取引先等の機密,機密性のある情報,顧客情報,企画案,ノウハウ,データ,ID,パスワード及び会社の不利益となる事項を第三 - 7 -者に開示,漏洩,提供しないこと,またコピー等をして社外に持ち出さないこと。」「(個人情報管理義務)11条従業員は,会社の定めた個人情報管理規定を遵守するとともに,取引先,顧客その他の関係者及び会社の役員,従業員等の個人情報を正当な理由なく開示し,利用目的を逸脱して取扱い,又は漏洩してはならない。在職中はもとより,退職後においても同様とする。」「(退職後の義務)50条従業員は退職後でも,在職中に得た担当業務についての秘密を漏らしたり,あるいは在職中に会社に損害を負わせた場合は,損害賠償の責任を負うものとする。」(甲83) 2 争点及びこれについての当事者の主張(1) 営業秘密の取得について①本件顧客情報が営業秘密に当たるか,②被告メックス,同A及び同Bが共同して する。」(甲83) 2 争点及びこれについての当事者の主張(1) 営業秘密の取得について①本件顧客情報が営業秘密に当たるか,②被告メックス,同A及び同Bが共同して,ⅰ不正の手段により,ⅱ原告の従業員が不正の手段により本件顧客情報を取得したことを知って,若しくは重大な過失により知らないで,又は,ⅲ原告の元従業員が図利加害目的で若しくは守秘義務に違反して本件顧客情報を開示していることを知って,若しくは重大な過失により知らないで本件顧客情報を取得し,被告TOWAで使用したか,③損害の額である。 (2) 詐欺について - 8 -①被告メックス,同A及び同Bが共同して原告を欺罔したか,②損害の額である。 3 争点についての当事者の主張(1) 営業秘密の取得についてア争点①(本件顧客情報が営業秘密に当たるか)について(原告の主張)顧客管理パソコンは,管理部所属の従業員4名だけがこれにアクセスすることができ,これが置かれた管理部の執務室は,不在にする場合には鍵や警備カードキーで施錠していて,これらを所持するのは原告役員と管理部所属の正社員3名だけであった。そして,原告は,本件規定や本件就業規則,業務通達,勤務契約書で守秘義務を従業員に課した上,本件顧客情報を営業部等に送付した場合に,送付先の長を個人情報管理責任者としていたのであって,本件顧客情報は,秘密として管理されていた。 また,本件顧客情報は,平成22年3月31日の時点で2万6378件の販売情報から構成されていて,リース期間等の満了が近づいた顧客に対し買替えを勧めたり消耗品等を販売したりするなど,有用な営業上の情報であり,一体的には公開されていないから,公然と知られていないもので 売情報から構成されていて,リース期間等の満了が近づいた顧客に対し買替えを勧めたり消耗品等を販売したりするなど,有用な営業上の情報であり,一体的には公開されていないから,公然と知られていないものである。 したがって,本件顧客情報は,営業秘密に当たる。 (被告らの主張)顧客管理パソコンは,パスワードが変更されなかったから,管理部に所属したことがある従業員であれば,これにアクセスすることができ,実際, - 9 -E2は,平成21年9月に管理部から営業部に配置換えとなった後も,管理部の指示で,顧客管理パソコンから本件顧客情報を抽出して送付する作業に従事した。そして,原告は,本件規定や本件就業規則等で守秘義務を課していることを従業員に周知徹底していなかったし,管理部は,送付した本件顧客情報の管理を送付先の長に任せ,調査監督をしていなかったから,本件顧客情報は,秘密として管理されていたとはいえない。 また,本件顧客情報は,廃業した顧客に係るものを含むから,全部が有用な情報であるとは限らないし,顧客の店舗等に行って聞くなどすれば,これを知ることができるのであるから,公然と知られていないというわけでもない。 したがって,本件顧客情報は,営業秘密に当たらない。 イ争点②(被告メックス,同A及び同Bが共同して,ⅰ不正の手段により,ⅱ原告の従業員が不正の手段により本件顧客情報を取得したことを知って,若しくは重大な過失により知らないで,又は,ⅲ原告の元従業員が図利加害目的で若しくは守秘義務に違反して本件顧客情報を開示していることを知って,若しくは重大な過失により知らないで本件顧客情報を取得し,被告TOWAで使用したか)について(原告の主張)原告は,平成21年5 反して本件顧客情報を開示していることを知って,若しくは重大な過失により知らないで本件顧客情報を取得し,被告TOWAで使用したか)について(原告の主張)原告は,平成21年5月上旬に被告メックスから被告TOWAへの事業譲渡を打診され,被告メックスと協議をしたが,内容が不明確な上,従業員の引継ぎや待遇等の具体的な条件も提示されなかったので,同年7月,協議を中断した。そして,原告は,同年12月,被告メックスに協議の再 - 10 -開を求め,事業譲渡の基本合意を締結したが,対価等の条件について合意に至らなかった上,平成22年2月末ころに労使紛争が発生し,協議が再び中断した。原告は,同年3月下旬,被告メックスとの間で,労使紛争を解決した後に協議を再開する旨を合意し,また,従業員の大半の退職により同年4月から営業活動が事実上できなくなるので,被告TOWAとの間で,協議を再開して同被告に事業を譲渡するまでの間,同被告に対し顧客対応業務のうち修理や交換等の緊急性の高いものに限って先に移管する旨を合意した。そうであるから,原告は,本件移管において,修理や交換等に必要な工具,ソフトウェア等の引渡しは認めたが,台帳類の引渡しを含めた本件顧客情報の開示は認めておらず,このことは,被告TOWAへの事業譲渡を主導した被告Aや同Bも認識していた。本件顧客情報は,被告TOWAに対する事業譲渡における中心的な資産であったから,被告TOWAが顧客への対応に本件顧客情報を必要とする場合は,その都度原告に対して個別に照会することを予定していた。 ところが,ⅰ被告Aと同Bは,被告メックスと共謀の上,平成22年3月ころ,E1とE2に,原告に無断で,本件顧客情報を顧客管理パソコンから電光表示器変更パソコンへ複製させ,同年4月上旬,原告 ところが,ⅰ被告Aと同Bは,被告メックスと共謀の上,平成22年3月ころ,E1とE2に,原告に無断で,本件顧客情報を顧客管理パソコンから電光表示器変更パソコンへ複製させ,同年4月上旬,原告から電光表示器変更パソコンの引渡しを受けて本件顧客情報を取得し,これを被告TOWAの営業活動に使用した。仮にE1とE2がこれを複製していないとしても,被告Aと同Bは,原告から引渡しを受けた電光表示器変更パソコン内に,本件通知書が作成される際に一時的に複製された本件顧客情報が残っていたことから,被告メックスと共謀の上,原告に無断で,本件顧客 - 11 -情報を複製して取得し,これを被告TOWAの営業活動に使用した。そして,被告Aと同Bは,被告メックスと共謀の上,同月16日,E3に,原告に無断で,2万6378件の本件顧客情報を顧客管理パソコンから複製させて取得し,これを被告TOWAの営業活動に使用した。これらは,不正競争防止法2条1項4号の行為に当たる。 また,ⅱ被告Aと同Bは,平成22年3月ころにE1とE2が被告TOWAへの転職後の地位を有利にするために原告に無断で本件顧客情報を顧客管理パソコンから電光表示器変更パソコンへ複製したことを知って,又は重大な過失により知らないで,被告メックスと共謀又は共同の上,同年4月上旬,原告から電光表示器変更パソコンの引渡しを受けて本件顧客情報を取得し,これを被告TOWAの営業活動に使用した。これは,不正競争防止法2条1項5号又は同項6号の行為に当たる。 さらに,ⅲ被告Aと同Bは,平成22年4月上旬に原告から引渡しを受けた電光表示器変更パソコン内に,本件通知書が作成される際に一時的に複製された本件顧客情報が残っていたことから,E1とE2が転職した被告TOWAでの地位を有利にする 2年4月上旬に原告から引渡しを受けた電光表示器変更パソコン内に,本件通知書が作成される際に一時的に複製された本件顧客情報が残っていたことから,E1とE2が転職した被告TOWAでの地位を有利にするために原告の守秘義務に違反して本件顧客情報を開示していることを知って,又は重大な過失により知らないで,被告メックスと共謀又は共同の上,E1とE2から本件顧客情報を取得し,これを被告TOWAの営業活動に使用した。これは,不正競争防止法2条1項8号又は同項9号の行為に当たる。 (被告らの主張)被告メックスは,平成21年5月上旬に原告に対し被告TOWAへの事 - 12 -業譲渡を打診し,同年7月に公認会計士に譲渡額を試算させ,従業員の引継ぎや待遇等の具体的な条件も提示したが,原告からの申入れにより協議を中断した。そして,同年12月に協議を再開した後,被告TOWAは,原告の資産に対する簡易査定をしたが,原告の従業員23名が平成22年3月4日から出勤しなくなって,原告が事実上の廃業状態に陥ってしまったので,協議は終了した。もっとも,原告は,顧客対応業務が残っていたので,同月下旬,被告TOWAとの間で,同被告に対し顧客対応業務全般を移管する旨を合意して,修理や交換等に必要な工具,ソフトウェア等の引渡しだけでなく,顧客対応業務を円滑に処理することができるよう,本件顧客情報の開示も認めた。本件通知書は,移管する顧客対応業務から契約の問合せを除いているが,これは被告TOWAが契約書に記載されていない特約には対応しない趣旨にすぎない。 そこで,原告は,平成22年3月下旬,管理部の指示の下,E2が2万件以上の本件顧客情報を顧客管理パソコンから処理速度の速い電光表示器変更パソコンへ複製して,本件通知書を作成し,同年4月上旬 そこで,原告は,平成22年3月下旬,管理部の指示の下,E2が2万件以上の本件顧客情報を顧客管理パソコンから処理速度の速い電光表示器変更パソコンへ複製して,本件通知書を作成し,同年4月上旬,被告TOWAに対し,電光表示器変更パソコンを引き渡した。被告TOWAは,これにより取得した本件顧客情報を顧客対応業務に用いているにすぎない。 ウ争点③(損害の額)について(原告の主張)(ア) 逸失利益 1億円原告は,被告メックス,同A及び同Bの前記不正競争がなければ,被 - 13 -告TOWAに対し本件顧客情報を中心的な資産とする原告の事業をその価値相当額で譲渡することができたにもかかわらず,上記不正競争により,被告TOWAが本件顧客情報を取得して事業譲渡の協議に応じなくなってしまい,本件顧客情報の価値相当額の利益を失った。本件顧客情報の価値は,本件顧客情報を使用することによって得られる後記a及びbの各利益の合計から後記c及びdの各費用を控除した5億0276万3045円であるから,原告の逸失利益は,1億円を下らない。 a リプレイス販売による利益レジスター等の販売には,通常,6年間のリース契約等が用いられ,残リース期間等が2年未満となった顧客に旧製品から新製品へ切り替えるリプレイス販売を勧めると,飛込みで営業を行うよりも,効率良く販売することができるが,本件顧客情報がなければ,このようなリプレイス販売をすることはできない。 原告は,平成16年1月から平成21年12月までの6年間に,本件顧客情報を使用したリプレイス販売により,レジスターを636台,電光表示器を945台,その他券売機等を174台販売した 原告は,平成16年1月から平成21年12月までの6年間に,本件顧客情報を使用したリプレイス販売により,レジスターを636台,電光表示器を945台,その他券売機等を174台販売したところ,各1台当たりの平均粗利額は,レジスターが20万7195円(販売価格の約63%),電光表示器が34万2778円(販売価格の約56%),その他券売機等が19万1645円(販売価格の約50%)であったから,次の計算式のとおり,4億8904万7460円の利益を得た。 そうすると,本件顧客情報を使用したリプレイス販売により,4億 - 14 -8904万7460円の利益を得ることができるところ,この利益は,本件顧客情報の価値を構成する。 (計算式)20万7195円×636台+34万2778円×945台+19万1645円×174台=4億8904万7460円b 複数販売による利益本件顧客情報から残リース料や残リース期間等が少なくなった顧客に周辺機器等の製品を追加販売する複数販売を勧めると,飛込みで営業を行うよりも,効率良く販売することができるが,本件顧客情報がなければ,このような複数販売をすることができない。 原告は,平成16年1月から平成22年3月までの約6年間に,本件顧客情報を使用した複数販売により,少なくとも合計4億6622万5754円を売り上げたところ,平均粗利益率は約56%((63+56+50)÷3)であったから,次の計算式のとおり,少なくとも2億6108万6422円の利益を得た。 そうすると,本件顧客情報を使用した複数販売により,2億6108万6422円の利益を得ることができるところ,この利益は,本件顧客情報の価値を構 億6108万6422円の利益を得た。 そうすると,本件顧客情報を使用した複数販売により,2億6108万6422円の利益を得ることができるところ,この利益は,本件顧客情報の価値を構成する。 (計算式)4億6622万5754円×0.56=2億6108万6422円c 人件費本件顧客情報を使用してリプレイス販売や複数販売をするには,人件費を要する。この人件費は,原告から被告TOWAに転職した営業職従業員4名の転職前給与の6年分全額と事務職従業員7名の転職前 - 15 -給与の6年分半額の合計額とするのが相当であり,1億7205万8676円となる。 d 車両費及び旅費交通費等本件顧客情報を使用してリプレイス販売や複数販売をするには,車両費,旅費交通費,保険料,荷造運賃及び外注加工費を要する。原告の平成16年度から平成21年度まで6年間の総粗利額に占めるリプレイス販売と複数販売の粗利合計額の割合は,31.9%であったから,これらの費用は,原告の同期間におけるそれらの費用2億3616万6059円の31.9%相当額とするのが相当であり,7531万2161円となる。 (イ) 弁護士費用 1000万円原告は,被告メックス,同A及び同Bの前記不正競争により,弁護士による訴訟遂行を余儀なくされたが,上記不正競争によって被った弁護士費用に係る損害の額は,前記損害額の1割に相当する1000万円である。 (被告らの主張)リプレイス販売や複数販売は,本件顧客情報を使用することによるよりも,充実したアフターサービスによって,成約に至るから,その利益は,本件顧客情報を使用することによって得ら 被告らの主張)リプレイス販売や複数販売は,本件顧客情報を使用することによるよりも,充実したアフターサービスによって,成約に至るから,その利益は,本件顧客情報を使用することによって得られる利益でない。また,リプレイス販売と複数販売の両売上高は重複するし,実際は,相当の値引き販売がされるものであり,平均粗利額や平均粗利益率も高すぎる。さらに,近年は,不況によって廃業したり信用が悪化したりする顧客が多く,今後も - 16 -過去と同様の利益を得られる蓋然性はないのであって,実際,原告は,平成19年度から平成22年度まで毎年営業損失を出し,被告TOWAも,本件顧客情報に係る売上げについて,平成22年度から平成24年度まで毎年営業損失を出していたから,本件顧客情報に価値はない。 (2) 詐欺についてア争点①(被告メックス,同A及び同Bが共同して原告を欺罔したか)について(原告の主張)被告Aと同Bは,平成22年5月,実際はプロスパー社に入社したE3がE3担当業務を処理するにもかかわらず,被告メックスと共謀の上,Cに対し,E3でないプロスパー社の社員がE3担当業務を処理するために費用がかさむと虚偽の説明をした。 したがって,被告メックス,同A及び同Bは,共同して原告を欺罔した。 (被告らの主張)処理が難しいE3担当業務を第三者であるプロスパー社に委託する以上,E3が処理しようとE3以外の者が処理しようと相当額の業務委託費用が生じるのは当然であるから,被告Aと同Bは,Cに対し,E3担当業務を処理する者を説明する義務を負っていなかった。また,被告Aと同Bが被告メックスと共謀しCに対してE3でないプロスパー社の社員がE3担当業務を処理すると説明をした事実はな は,Cに対し,E3担当業務を処理する者を説明する義務を負っていなかった。また,被告Aと同Bが被告メックスと共謀しCに対してE3でないプロスパー社の社員がE3担当業務を処理すると説明をした事実はない。 したがって,被告メックス,同A及び同Bは,いずれも原告を欺罔していない。 - 17 -イ争点②(損害の額)について(原告の主張)原告は,被告メックス,同A及び同Bの前記不法行為により,Cが錯誤に陥り,業務委託費用として,E3が原告に在籍していた当時の年収を優に超える941万2200円を支払い,同額の損害を被った。また,原告は,弁護士による訴訟遂行を余儀なくされたが,上記不法行為によって被った弁護士費用に係る損害の額は,上記損害の額の約1割に相当する94万円である。 (被告らの主張)仮に被告Aや同BがCに対してプロスパー社に入社したE3がE3担当業務を処理するとの説明をしたとしても,プロスパー社以外にE3担当業務の委託先がなかったから,原告は,業務委託費用941万2200円の支払を免れることができなかった。また,この941万2200円は,5年分の業務委託費用であるから,不当に高い金額ではない。 第3 当裁判所の判断 1 営業秘密の取得について(1) 争点①(本件顧客情報が営業秘密に当たるか)についてア秘密管理性について(ア) 証拠(甲6,8の1及び2,39,46の1ないし4,47,80,83,証人E4及び同E1)によれば,本件顧客情報は,平成22年3月当時,2万6378件の販売情報から構成されていたこと,顧客管理パソコンが置かれた原告の本社3階の管理部は,業務時間外には,本社 - 18 -1階と管理部の各出入口に取り付け 平成22年3月当時,2万6378件の販売情報から構成されていたこと,顧客管理パソコンが置かれた原告の本社3階の管理部は,業務時間外には,本社 - 18 -1階と管理部の各出入口に取り付けられた錠と警備装置により,錠を開く各鍵と警備を解除するカードキーとを所持する役員及び管理部所属の正社員3名以外の立入りが制限され,業務時間内にも,常に管理部所属の従業員4名のうちの誰かが管理部か奥の役員室にいることにより,役員,管理部所属の従業員及びこれらの者に入室を認められた者以外の立入りが制限されていたこと,原告は,本件規定や本件就業規則で個人情報を含む本件顧客情報の守秘義務を従業員に課し,業務通達や社内研修で周知に努め,例えば管理部が営業のために営業部等に本件顧客情報を送付した場合には,送付先の長が個人情報管理責任者としてその責任の下に管理していたことが認められる。 (イ) 原告は,平成22年3月当時,資本金の額が3000万円,従業員数が31名の株式会社で,中小企業に属するものの,2万件以上の販売情報を保有していたから,相応の情報管理体制が求められていたと考えられるところ,本件顧客情報を管理部の顧客管理パソコンに集約し,錠や警備装置によって管理部への立入りを制限するとともに,パスワードの設定やアクセス権者の限定,本件顧客情報の開示手続と責任者の明確化によって本件顧客情報の閲覧を制限し,また,就業規則等で本件顧客情報の守秘義務を従業員に課すとともに,その周知に努めていたのである。 被告らは,E2が平成21年9月に管理部から営業部に配置換えとなった後も管理部の指示で顧客管理パソコンから本件顧客情報を抽出して送付する作業に従事したと主張し,乙20(E2の陳述書)及び証人E - 19 -1の証言中には,これに ら営業部に配置換えとなった後も管理部の指示で顧客管理パソコンから本件顧客情報を抽出して送付する作業に従事したと主張し,乙20(E2の陳述書)及び証人E - 19 -1の証言中には,これに沿う内容の陳述がある。しかしながら,証拠(甲67の6ないし11,68,69,74の1及び2,75の1ないし4,80,証人E4)によれば,同月9日以降は,E5がE2の後任として管理部に配置されたこと,顧客管理パソコンから本件顧客情報を抽出して送付する作業は,抽出条件の入力と数回のクリック操作で完了する上,マニュアルもあり,容易なものであったことが認められる。これらの事実に照らすと,被告らの主張に沿う内容の上記各陳述は,たやすく採用することができず,他に被告らが主張する上記事実を認めるに足りる証拠もない。被告らの上記主張は,採用することができない。 (ウ) そうすると,原告は,本件顧客情報に接することができる者を制限し,これに接した者に本件顧客情報が秘密であると認識し得るようにしていたということができるから,本件顧客情報は,原告の秘密として管理されていたと認められる。なお,証拠(乙20)及び弁論の全趣旨によれば,顧客管理パソコンのパスワードは変更されず,顧客管理パソコンが設置された机の施錠されていない引き出しの中にパスワードを記載した紙が入っていたこと,E2は,管理部に所属していた当時,顧客管理パソコンの画面上に本件顧客情報を表示させたままにしていたことが認められるが,管理部への立入りが制限されていたから,顧客管理パソコンの非アクセス権者が画面上に表示された本件顧客情報を閲覧すること自体が想定し難く,上記事実があるとしても,前記認定を覆すものではない。 イ有用性及び非公知性について - 20 -証拠(甲 面上に表示された本件顧客情報を閲覧すること自体が想定し難く,上記事実があるとしても,前記認定を覆すものではない。 イ有用性及び非公知性について - 20 -証拠(甲80,証人E4)によれば,本件顧客情報は,平成22年3月当時,2万6378件に及ぶ販売先の名称,住所,連絡先,販売した時期や製品,価格,リース期間及び契約番号等から構成され,一般に知られていなかったこと,本件顧客情報から残リース期間等が少なくなった顧客を抽出して買替えや買増しを勧めると,飛込みで営業を行うよりも,効率良く販売することができたことが認められ,これらによると,本件顧客情報は,原告の事業活動に有用な営業上の情報であって,公然と知られていなかったものであると認められる。 被告らは,本件顧客情報が廃業した顧客に係るものを含むから,全部が有用な情報であるとは限らないし,顧客の店舗等に行って聞くなどすれば,これを知ることができるのであるから,公然と知られていないというわけでもないと主張する。しかしながら,本件顧客情報の一部に廃業した顧客に係る販売情報があるとしても,売れ筋製品の分析等には有用であるし,証拠(甲79,82)によれば,原告の商圏は,東京都,千葉県,茨城県,神奈川県,埼玉県及び栃木県に及んでいたことが認められるから,当該商圏内の店舗等を訪ねて原告が販売した製品を使用しているか聞いて回ることは,事実上不可能であって,本件顧客情報が公然と知られていたということはできない。被告らの上記主張は,採用することができない。 ウしたがって,本件顧客情報は,営業秘密に当たるというべきである。 (2) 争点②(被告メックス,同A及び同Bが共同して,ⅰ不正の手段により,ⅱ原告の従業員が不正の手段により本件顧客情報を取得したこ たがって,本件顧客情報は,営業秘密に当たるというべきである。 (2) 争点②(被告メックス,同A及び同Bが共同して,ⅰ不正の手段により,ⅱ原告の従業員が不正の手段により本件顧客情報を取得したことを知って,若しくは重大な過失により知らないで,又は,ⅲ原告の元従業員が図利加害 - 21 -目的で若しくは守秘義務に違反して本件顧客情報を開示していることを知って,若しくは重大な過失により知らないで本件顧客情報を取得し,被告TOWAで使用したか)についてア前記前提事実に,証拠(甲4,9,10,26の1ないし3,28ないし32,34,35,41,56の2及び3,63,64の1ないし3,65の1ないし4,66,78の2ないし6,79,82,乙1,2の1,4,5,6の1及び2,9の1ないし3,10,11,16ないし21,証人E4,同E1,原告代表者,被告TOWA代表者兼被告A本人,被告B本人)及び弁論の全趣旨を総合すれば,次の事実が認められる。 (ア) 被告メックス代表取締役のDと取締役であった被告Aは,平成21年5月上旬,原告代表取締役のCに対し,原告の事業を被告TOWAに譲渡することを打診した。Cは,原告の売上げが平成18年ころから毎年減少していたので,これに賛同し,以後,被告Aや評価を担当する公認会計士のE6(以下「E6」という。)との間で,譲渡や評価の方法,役職員の引継ぎや待遇等につき,協議をするようになった。 (イ) E6は,平成21年6月10日,Cと被告Aに対し,原告の平成20年5月期決算を基に,原告の事業を,時価純資産方式でのれん代を除いて約2億円,DCF方式で約2000万ないし3800万円と暫定的に評価した「TX東関東販売初期的試算」と題する書面(甲28)を提示し,のれん代についてはCと被 業を,時価純資産方式でのれん代を除いて約2億円,DCF方式で約2000万ないし3800万円と暫定的に評価した「TX東関東販売初期的試算」と題する書面(甲28)を提示し,のれん代についてはCと被告Aとの間で協議して決めるよう求めた。 (ウ) Cは,その後も,被告AやE6との間で協議を続け,平成21年7 - 22 -月16日には,同年6月30日に被告TOWAの代表取締役にも就任した被告Aから,被告TOWAが原告の全従業員を引き継ぐとともに半年間は待遇を変更しないことを条件として,原告の事業を譲渡するよう求められたが,譲渡金額等について納得することができず,同年7月22日,いったん事業譲渡の話を断った。 (エ) Cは,その後,東和グループの他の販売会社との合併を模索したが,平成21年9月に上記販売会社から断られ,原告の売上げが更に減少していたので,同年12月14日,Dと被告Aに対し,事業譲渡の協議を再開するよう求め,了解を得た。 (オ) 被告Aは,平成22年1月15日,原告から平成21年11月期の貸借対照表と損益計算書(乙9の2及び3)の提出を受けて,これらを基に原告の事業を時価純資産方式で約2300万円と評価した「【貸借対照表】(H21/11月次)」と題する試算表(甲30)を作成し,平成22年1月16日,E6に対し,原告の上記財務諸表と試算表を送付して意見を求めた。これに対し,E6は,同月下旬,被告Aに対し,原告の業績が悪化していることを理由に,事業譲渡は適当でなく,従業員の一部承継にとどめることを提案した。 (カ) 被告Aは,平成22年2月1日ころ,Cに対し,前記試算表を提示して,まず原告を解散し,その後に被告TOWAへ必要な資産等を一部譲渡することを提案した。Cは,譲渡金額について納 た。 (カ) 被告Aは,平成22年2月1日ころ,Cに対し,前記試算表を提示して,まず原告を解散し,その後に被告TOWAへ必要な資産等を一部譲渡することを提案した。Cは,譲渡金額について納得することができなかったものの,原告の業績が悪化するなどしていたので,同月9日に,原告の従業員に対し同月28日に原告を解散する旨表明し,同月19日 - 23 -に,被告Aに対し譲渡金額は別として上記提案に賛同する旨回答した。 しかし,その直後,Cは,原告が顧客から提訴されていたことを知るとともに,原告が労働基準監督署から勧告を受けたことから,平成22年2月22日,被告Aに対し,解散等の協議の停止を求めて,その了解を得た。Cは,同日ころ,原告の従業員に対し,解散の撤回を伝えるとともに,退職したければ会社都合にするから同月26日までに退職届を提出するよう求めたところ,同月26日ころ,23名の従業員から同年3月31日限りで原告を退職する旨の退職届が提出されたので,同年4月1日以降の営業活動を断念した。 (キ) Cは,平成22年3月2日ころ,被告Aに対し,経緯を説明した上,同年4月1日以降の従業員と顧客対応業務の引受けを依頼して,その了解を得た。以後,原告側はE1が,被告TOWA側は被告Bがそれぞれ窓口となって作業を進めることとし,被告Bは,同年3月3日,E1から被告Aを経由して,原告から被告TOWAへの転職を希望する従業員27名の年齢や勤続年数等をまとめた一覧表の送付を受けたので,被告TOWAで採用する準備を進めていたが,同月5日には6名が転職を辞退し,同月9日には10名が原告に対し過去約2年分の残業代の支払を請求したことから,同月中旬ころ,面接を実施し,残る11名を採用することとした。 (ク) Cは,平 月5日には6名が転職を辞退し,同月9日には10名が原告に対し過去約2年分の残業代の支払を請求したことから,同月中旬ころ,面接を実施し,残る11名を採用することとした。 (ク) Cは,平成22年3月25日,Dに対し,経過を説明した上,Dとの間で,原告の労使紛争が解決した後に解散等の協議を再開することを合意した。 - 24 -(ケ) 被告Bは,平成22年3月26日,原告がいまだ顧客に対し顧客対応業務を被告TOWAに移管する旨を通知していないことを知って,原告に代わり,同月29日付けの通知書の文案を作成した。被告Bは,原告が同年4月1日以降も存続し,被告TOWAが原告と顧客との間の契約を承継しないことから,通知書の文案として,「商品のサービスおよびメンテナンスに伴うサポートに限り,株式会社TOWAが引き続き承るべく「お客様サポートセンター」を開設致しました。」,「業務内容①東和レジスター東関東販売のお客様問い合わせ(修理依頼等)に対する応対 ②上記お客様に対する修理・メンテナンスに関する現場対応※東和レジスター東関東販売㈱とのご契約に関するお問い合わせ等には対応出来ませんので,予めご了承願います。」などと記載した。 E1は,平成22年3月26日ころ,被告Bから通知書の文案を受け取り,顧客管理パソコンを用いて過去6年間に取引があった顧客7529名の宛名印刷を始めたが,発送予定日に間に合わないおそれがあったので,元部下のE2に全ての本件顧客情報を顧客管理パソコンから処理の速い電光表示器変更パソコンにエクセルファイルの形式で複製させ,電光表示器変更パソコンをも用いて宛名印刷を行わせるなどして,同月29日,本件通知書を発送した。 (コ) Cは,平成22年3月27日ころ,原告内で行われた打合 セルファイルの形式で複製させ,電光表示器変更パソコンをも用いて宛名印刷を行わせるなどして,同月29日,本件通知書を発送した。 (コ) Cは,平成22年3月27日ころ,原告内で行われた打合せにおいて,本件移管に伴って被告TOWAに引き渡すべき物を協議し,工具等の引渡しに加え,E1等の提案により,電光表示器変更パソコンを引き渡すことを認めたが,この中に本件顧客情報が入っていることを知ら - 25 -ず,E1もそのことに言及しなかった。 (サ) E1は,平成22年3月31日,E2に全ての本件顧客情報を顧客管理パソコンから記憶媒体にアクセスファイルの形式で複製させて取得した。 (シ) 被告TOWAは,平成22年4月の本件移管後,E1から本件顧客情報の開示を受け,本件顧客情報を顧客対応業務に使用したが,本件顧客情報以外の情報や原告の対応が必要になると,「サービスカード」という照会用紙に販売先の名称や連絡先,販売した製品,用件等を記載して,これを原告に送付し,原告に回答してもらったり対応してもらっていた。 Cは,平成22年7月ころ,E1とE2が同年6月以降に送付したサービスカードに契約番号など本件顧客情報を使用しなければ記載することができない情報が記載されていることに気付き,同年8月18日ころ,E1に電話を掛け,本件顧客情報を使用していないか問いただした。 これに対し,E1は,初め使用していないと答えたが,後に使用していると認めた上で,被告Bに相談し,以後,サービスカードに契約番号など本件顧客情報を使用しなければ記載することができない情報を記載しなくなった。 Cは,平成22年8月下旬ころ,被告Aに対して被告TOWAで本件顧客情報が使用されている理由を問いただしたが,同被告からの明確な回答は得 しなければ記載することができない情報を記載しなくなった。 Cは,平成22年8月下旬ころ,被告Aに対して被告TOWAで本件顧客情報が使用されている理由を問いただしたが,同被告からの明確な回答は得られなかった。 (ス) 被告Aと同Bは,平成22年7月13日ころ,Cに対し,本件移管 - 26 -に関して,原告が被告TOWAに対し顧客台帳や最大限の情報を提供するなどして協力するとともに原告の顧客への営業活動を認める旨を記載した覚書(甲35)に押印するよう求めたが,Cは,これに応じなかった。その後,Cは,同年8月,原告の労使紛争が終了したことから,被告Aに対し解散等の協議の再開を求めたが,同被告は,これを拒絶した。 イ前記認定の事実によれば,本件規定3(4)や本件就業規則9条11号は,原告を退職する前後を問わず,正当な理由なく,従業員が原告の機密情報等を取得したり社外に持ち出したりすることを禁じていたが,E1は,平成22年3月31日に,E2に全ての本件顧客情報を顧客管理パソコンから記憶媒体に複製させてこれを取得し,同年4月上旬に,電光表示器変更パソコンの中に本件顧客情報が入っていることを知りながら,上記パソコンを原告から被告TOWAに引き渡させて本件顧客情報を取得したのであるから,不正の手段により本件顧客情報を取得したということができる。 そして,原告のような販売会社における顧客情報は,通常,販売に役立つ営業上の秘密情報として管理されていることが多く,のれんの一部を構成するものであり,被告Aは,平成21年5月以降,Cとの間で,のれんを含めた原告の事業や資産等を被告TOWAで譲り受けるための交渉を断続的に行い,被告Bも,平成22年3月以降,被告TOWAによる顧客対応業務の引受けに係る作業に従事していた 以降,Cとの間で,のれんを含めた原告の事業や資産等を被告TOWAで譲り受けるための交渉を断続的に行い,被告Bも,平成22年3月以降,被告TOWAによる顧客対応業務の引受けに係る作業に従事していたところ,E1から開示された本件顧客情報は被告TOWAが引き受けた顧客対応業務において有用な - 27 -ものであったにもかかわらず,本件移管において,原告が被告TOWAに対し本件顧客情報を明示して開示する手続をしていないのであるから,被告Aと同Bは,本件顧客情報が原告の営業秘密に当たるものであり,E1が不正の手段によりこれを取得したことを知って,又は重大な過失により知らないで,E1から本件顧客情報の開示を受けたと認められる。なお,被告Aや同BがE1から本件顧客情報の開示を受けたときに本件顧客情報が原告の営業秘密に当たることやE1が不正の手段によりこれを取得したことを重大な過失によることなく知らなかったとしても,被告TOWAで本件顧客情報が使用されていることについて,平成22年8月下旬に,被告AはCから問いただされ,また,被告BはE1から相談を受けて,いずれも,本件顧客情報が原告の営業秘密に当たるものであり,E1が不正の手段で本件顧客情報を取得したことを知って,又は重大な過失により知らないで,本件顧客情報を使用したと認められる。 これに対し,被告メックス代表取締役のDは,Cに対し被告TOWAへの事業譲渡を打診したり,Cとの間で事業譲渡等の協議の再開を合意したりしたが,さらに,被告メックスが被告Aや同Bの不正競争について同被告らと共謀したことを認めるに足りる証拠はない。 被告らは,原告が,事実上の廃業状態に陥り,被告TOWAとの間で同被告に対し顧客対応業務全般を移管する旨を合意して,本件顧客情報の開示も認めていた 謀したことを認めるに足りる証拠はない。 被告らは,原告が,事実上の廃業状態に陥り,被告TOWAとの間で同被告に対し顧客対応業務全般を移管する旨を合意して,本件顧客情報の開示も認めていたと主張する。しかしながら,①Cは,平成21年5月以降,被告TOWAに対して原告の事業や資産等を譲渡することに積極的でありながらも,本件顧客情報を含むのれんの評価等について,被告TOWA - 28 -が提示する譲渡金額に納得することができず,被告TOWAとの間で譲渡の合意をするに至らなかったこと,②本件通知書には,被告TOWAが顧客対応業務のうち修理や交換等に限って引き受け,契約に関する問合せは引き受けない旨が明記されている上,被告TOWAに引き渡す物は,工具に加え,電光表示器変更パソコン等とされていて,顧客台帳類を含めていなかったこと,③Cが本件移管後にE1や被告Aに対し被告TOWAで本件顧客情報が使用されていることについて問いただした際,E1は,初めこれを否定し,後にこれを肯定してからは,被告Bに相談して,サービスカードに本件顧客情報を使用しなければ記載することができない情報を記載しなくなってしまい,また,被告Aは,被告TOWAで本件顧客情報が使用されている理由について,明確な回答をしなかったことを総合すれば,原告は,被告TOWAとの間で,顧客対応業務のうち修理や交換等の緊急性の高いものに限って移管する旨を合意したにとどまり,顧客対応業務全般を移管する旨合意して本件顧客情報の開示を認めたとはいい難い。 被告らの上記主張は,採用することができない。 ウそうすると,被告A及び同Bは,共同して,E1が不正の手段により本件顧客情報を取得したことを知って,又は重大な過失により知らないで,本件顧客情報を取得し,若しくは使用したものとい ない。 ウそうすると,被告A及び同Bは,共同して,E1が不正の手段により本件顧客情報を取得したことを知って,又は重大な過失により知らないで,本件顧客情報を取得し,若しくは使用したものというべきである。そして,原告は,被告Aと同Bの不正競争がなければ,被告TOWAに対して本件顧客情報をその価値相当額で譲渡することができたにもかかわらず,上記不正競争により,被告TOWAが本件顧客情報を取得して譲渡の協議に応じなくなってしまい,本件顧客情報の価値相当額の利益を失ったと認めら - 29 -れる。 したがって,被告A及び同Bは,上記不正競争によって生じた原告の損害を賠償する責任を負う。また,被告Aの上記不正競争は,被告TOWAの職務を行うについてされたことが明らかであるから,被告TOWAも,原告の損害を賠償する責任を負う。 (3) 争点③(損害の額)についてア逸失利益 4815万1000円本件顧客情報の価値は,これを使用することによって得られる利益(粗利)からこれを使用することによって要する費用(変動費)を控除したいわゆる限界利益がこれに相当すると認められる。そこで,本件顧客情報を使用することによって得られる利益と本件顧客情報を使用することによって要する費用を以下それぞれ検討する。 (ア) リプレイス販売による利益について証拠(甲79,80)によれば,レジスター等の販売には,通常,6年間のリース契約等が用いられ,残リース期間等が2年未満となった顧客に旧製品から新製品へと切り替えるリプレイス販売を勧めると,飛込みで営業を行うよりも,効率良く販売することができることが認められる。そして,顧客のうち残リース期間等が2年未満となった顧客 なった顧客に旧製品から新製品へと切り替えるリプレイス販売を勧めると,飛込みで営業を行うよりも,効率良く販売することができることが認められる。そして,顧客のうち残リース期間等が2年未満となった顧客を抽出するには本件顧客情報がなければできないと考えられるから,リプレイス販売によって相当期間得られる利益は,本件顧客情報を使用することによって得られる利益であるということができる。 リプレイス販売によって相当期間得られる利益の額は,原告の売上げ - 30 -が平成18年ころから毎年減少していたことやリース期間等が通常6年間で設定されることを考慮すれば,原告における直近3年間の販売状況を基に,6年間に得られる利益の額とするのが相当である。 証拠(甲51の4ないし6,53及び54の各1ないし3,73)及び弁論の全趣旨によれば,原告は,平成19年1月から平成21年12月までの3年間に,本件顧客情報を使用したリプレイス販売により,レジスターを225台,電光表示器を428台,その他券売機等を63台販売したこと,上記期間における各1台当たりの平均粗利額は,次の計算式(種類別平均粗利額に個別平均販売価格の種類別平均販売価格に対する割合を乗じたもの)のとおり,レジスターが20万1167円,電光表示器が31万4530円,その他券売機等が14万2140円を下らなかったことが認められる。 (計算式)20万7195.6円×(37万5502.6円+30万5490.2円+30万5381.8円)÷3÷33万8644.4円=20万1167円34万2778.9円×(60万0369.4円+58万8714.9円+48万4312.1円)÷3÷60万7894.7円=31万4530 .4円=20万1167円34万2778.9円×(60万0369.4円+58万8714.9円+48万4312.1円)÷3÷60万7894.7円=31万4530円19万1645.7円×(32万6575.0円+37万0411.5円+20万2186.4円)÷3÷40万4114.0円=14万2140円 (1円未満切捨て)そうすると,リプレイス販売によって6年間に得られる利益の額は,次の計算式のとおり,3億7767万2470円であり,これが本件顧客情報を使用することによって得られる利益である。 (計算式)(20万1167円×225台+31万4530円×428台+14万2140円×63台) - 31 -×2=3億7767万2470円(イ) 複数販売による利益について証拠(甲79,80)によれば,残リース料や残リース期間等が少なくなった顧客に周辺機器等の製品を追加販売する複数販売を勧めると,飛込みで営業を行うよりも,効率良く販売することができることが認められる。そして,顧客のうち残リース料や残リース期間等が少なくなった顧客を抽出するには本件顧客情報がなければできないと考えられるから,複数販売によって相当期間得られる利益は,本件顧客情報を使用することによって得られる利益であるということができる。 複数販売によって相当期間得られる利益の額は,前記(ア)と同様に,原告における直近3年間の販売状況を基に,6年間に得られる利益の額とするのが相当である。 証拠(甲70,73,81)及び弁論の全趣旨によれば,原告は,平成19年3月から平成22年2月までの3年間に,追加販売によ 売状況を基に,6年間に得られる利益の額とするのが相当である。 証拠(甲70,73,81)及び弁論の全趣旨によれば,原告は,平成19年3月から平成22年2月までの3年間に,追加販売により,2億1495万2736円(2億3673万2089円×(1-0.092(リプレイス販売混入率)),1円未満切捨て)販売したこと,上記期間における各1台当たりの平均粗利率は,次の計算式(個別平均粗利額を個別平均販売価格で除したもの)のとおり,約55.0%であったことが認められるところ,このうち半分が複数販売によるものと認めるのが相当である。 (計算式){20万1167円÷(37万5502.6円+30万5490.2円+30万5381.8円)×3+31万4530円÷(60万0369.4円+58万8714.9円+48万4312.1円)×3+14万2140円÷(32万6575.0円 - 32 -+37万0411.5円+20万2186.4円)×3}÷3≒0.550そうすると,複数販売によって6年間に得られる利益の額は,次の計算式のとおり,1億1822万4004円となり,これが本件顧客情報を使用することによって得られる利益である。 (計算式)2億1495万2736円×0.550÷2×2=1億1822万4004円(1円未満切捨て)(ウ) 人件費について弁論の全趣旨によれば,本件顧客情報を使用したリプレイス販売や複数販売には,人件費を要することが認められるところ,この人件費は,本件顧客情報を使用することによって要する費用であり,その額は,前記(ア)及び(イ)に対応して,原告における直近3年間の人件費を基に,リプレイス販売や複数販 ることが認められるところ,この人件費は,本件顧客情報を使用することによって要する費用であり,その額は,前記(ア)及び(イ)に対応して,原告における直近3年間の人件費を基に,リプレイス販売や複数販売によって6年間に要する人件費の額とするのが相当である。 原告は,被告TOWAに転職した営業職従業員4名の転職前給与の6年分全額と事務職従業員7名の転職前給与の6年分半額の合計相当額とするのが相当であると主張するが,前記(ア)及び(イ)の利益は,原告全体で出したものであるから,人件費も,原告全体で要したものを考慮すべきである。原告の上記主張は,採用することができない。 証拠(甲78の4ないし6)によれば,原告の平成19年度から平成21年度までの3年間における総粗利額は7億5749万7140円であり,総人件費(給与手当,賞与及び歩合給)は5億4909万5905円であったことが認められ,この事実によれば,リプレイス販売と複 - 33 -数販売によって6年間に要する人件費の額は,次の計算式のとおり,3億5946万6338円となり,これが本件顧客情報を使用することによって要する人件費である。 (計算式)5億4909万5905円×(3億7767万2470円+1億1822万4004円)÷2÷7億5749万7140円×2=3億5946万6338円(1円未満切捨て)(エ) 車両費及び旅費交通費等について弁論の全趣旨によれば,本件顧客情報を使用したリプレイス販売や複数販売には,車両費,旅費交通費,保険料,荷造運賃及び外注加工費を要することが認められるところ,これらの費用は,本件顧客情報を使用することによって要する費用であり,その額は,前記(ア)及び(イ)に対応して,原告 両費,旅費交通費,保険料,荷造運賃及び外注加工費を要することが認められるところ,これらの費用は,本件顧客情報を使用することによって要する費用であり,その額は,前記(ア)及び(イ)に対応して,原告における直近3年間の上記各費用を基に,リプレイス販売や複数販売によって6年間に要する上記各費用の額とするのが相当である。 証拠(甲78の4ないし6)によれば,原告の平成19年度から平成21年度までの3年間における車両費,旅費交通費,保険料,荷造運賃及び外注加工費の合計額は,1億1646万1066円であったことが認められ,この事実によれば,リプレイス販売と複数販売によって6年間に要する上記各費用の額は,次の計算式のとおり,7624万1386円となり,これが本件顧客情報を使用することによって要する車両費等である。 (計算式)1億1646万1066円×(3億7767万2470円+1億1822万4004円)÷2÷7億5749万7140円×2=7624万1386円 (1円未満切捨て) - 34 -(オ) 寄与度による減額弁論の全趣旨によれば,リプレイス販売や複数販売は,原告が充実したアフターサービスを行っていたかどうかも相当程度影響することが認められるところ,本件顧客情報は,リプレイス販売と複数販売の限界利益に80%の限度で寄与しているものとして,20%を控除するのが相当である。 (カ) そうすると,本件顧客情報の価値は,次の計算式のとおり,4815万1000円となるから,原告は,この額の利益を失い,同額の損害を被ったと認められる。 (計算式)(3億7767万2470円+1億1822万4004円-3億5946万6338円-7624 ら,原告は,この額の利益を失い,同額の損害を被ったと認められる。 (計算式)(3億7767万2470円+1億1822万4004円-3億5946万6338円-7624万1386円)×0.8=4815万1000円イ弁護士費用 481万5100円本件の事案の内容,前記認容額及び本件訴訟の経過等を総合すると,被告A及び同Bの前記不正競争と相当因果関係のある弁護士費用に相当する損害の額は,481万5100円と認めるのが相当である。 2 詐欺について争点①(被告メックス,同A及び同Bが共同して原告を欺罔したか)についてみるのに,証拠(甲11,43,79,80,乙18,被告B本人)によれば,被告Bは,平成22年5月上旬ころ,プロスパー社に被告TOWAがE3担当業務を委託した場合の費用を見積もってもらい,同月17日,Cに対し,被告TOWAが原告からE3担当業務を受託した場合の費用が941万2200円となる旨の見積書を交付したこと,E3は,同月下旬,プロスパー社に入 - 35 -社したことが認められるが,これらの事実によっては,被告Aや同Bが虚偽の説明をしたと認めることはできず,他にこの事実を認めるに足りる証拠はない。 したがって,被告メックス,同A及び同Bが共同して原告を欺罔したとはいうことはできない。 3 以上によれば,原告の請求は,被告TOWA,同A及び同Bに対し,損害金5296万6100円及びこれに対する不法行為の後の日である平成23年7月13日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める限度で理由がある。 よって,原告の請求を前記の限度で認容し,その余は失当としてこれを棄却することとして,主 月13日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める限度で理由がある。 よって,原告の請求を前記の限度で認容し,その余は失当としてこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第47部 裁判長裁判官高野輝久 裁判官三井大有 裁判官志賀勝 - 36 -(別紙)当事者目録 千葉市<以下略>原告東和レジスター東関東販売株式会社同訴訟代理人弁護士鈴木銀治郎木下達彦滝口博一吉田俊一東京都文京区<以下略>旧商号東和メックス株式会社被告株式会社TBグループ同所被告株式会社TOWA千葉県松戸市<以下略>被告 A埼玉県志木市<以下略>被告 B上記4名訴訟代理人弁護士沼田安弘石山卓磨 上記4名訴訟代理人弁護士沼田安弘 石山卓磨 中村正利 倉本義之 菊地和加子 森田健介 沼田美穂
▼ クリックして全文を表示