昭和58(行コ)3 所得税返還請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
昭和58年4月25日 東京高等裁判所 租税
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【DRY-RUN】○ 主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 ○ 事実 控訴人は、「原判決を取消す。被控訴人は控訴人に対して金一〇六万二四〇〇円及 びこれに対する昭和五二年八月一日から支払済みまで年

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判決文本文1,648 文字)

○ 主文本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 ○ 事実控訴人は、「原判決を取消す。被控訴人は控訴人に対して金一〇六万二四〇〇円及びこれに対する昭和五二年八月一日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴人は、主文同旨の判決を求めた。 当事者双方の主張及び証拠は、次のとおり付加するほかは原判決事実摘示(原審書証目録を含む)のとおりであるから、これを引用する。 (控訴人) 1 作正申告についての錯誤が客観的に明白であるか否かは、公正な第三者の立場、具体的には裁判官の立場で、修正申告後に確定した正しい法律見解を前提として判断されるべきである。 2 そして、借入金利子が譲渡所得の計算上取得費に含まれるか否かについて、積極、消極の両見解があつたとしても、租税法律主義のもとでは租税法規はなるべく納税者に有利に解釈されるべきであるから、本件件正申告の基礎となつた消極説は明らかに誤りであるというべきである。 3 なお、控訴人は昭和五四年六月二六日の東京高裁判決(本件判決)後にはじめて本件修正申告に錯誤があることに気づいたのであるから、申告期限から一年内の更正請求によるその是正を求める余地もなかつたのであり、また、その錯誤が北沢税務署係官の誤つた指導のために生じたのであるから、本件修正申告には、その是正を許さなければ納税義務者の利益を著しく害すると認められる特段の事情があるというべきである。 (被控訴人) 1 修正申告についての錯誤が客観的に明白であるか否かは、修正申告がなされた時点において判断されるべきであつて、その後の事情の変化等を考慮して判断されるべきではない。 2 本件修正申告は本件判決言渡前になされたものであつて、その当時、借入金利子が譲渡所得金額の計 なされた時点において判断されるべきであつて、その後の事情の変化等を考慮して判断されるべきではない。 2 本件修正申告は本件判決言渡前になされたものであつて、その当時、借入金利子が譲渡所得金額の計算上取得費に含まれるか否かについて各説が存し、申告書記載内容どおりの解釈も有力であつたから、仮に本件判決の見解が正当であつたとしても、その錯誤が客観的に明白であるということはできない。 ○ 理由一当裁判所も控訴人の本訴請求は理由がなく棄却すべきであると判断するものであるが、その理由は、次のとおり付加、訂正するほかは原判決理由現示と同一であるから、これを引用する。 1 原判決一一枚目裏六行目の「また」から同八行目の「ことをいう」までを、「そして、右の客観的に明白であるか否かは、あくまで修正申告がなされた時点を基準として判断されるべきである」と改める。 2 原判決一四枚目表九行目の「北沢税務署長」から同一一行目の「いえない。」までを、「その後右見解が誤りとされ、したがつて本件修正申告に錯誤があつたことになるとしても少くとも修正申告のなされた時点においては、その錯誤が客観的に明白であつたとはいえない。」と改める。 3 原判決一四枚目裏三行目の「前記」の前に、「仮に、税務署係官の誤つた指導により錯誤が生じた場合であつたとしても、」を加え、同行目末尾に、「(なお、控訴人が本件判決後にはじめて錯誤に気づいたと主張するのは、むしろ、修正申告時点では右錯誤が客観的に明白ではなかつたことを裏付けるものというべきである。)」を加える。 二したがつて、これと同旨の原判決は相当であり、本件控訴は理由がないから棄却することとし、控訴費用の負担について行政事件訴訟法七条、民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官森綱郎片岡安夫小林克) 相当であり、本件控訴は理由がないから棄却することとし、控訴費用の負担について行政事件訴訟法七条、民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官森綱郎片岡安夫小林克)

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