平成16(ワ)472 解雇無効確認等請求事件(通称 新日本管財割増賃金請求)

裁判年月日・裁判所
平成18年2月3日 東京地方裁判所
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判決文本文37,622 文字)

- 1 -主文 被告は,原告P1に対し,金109万6352円及びこれに対する平成16年1月18日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 原告P1のその余の請求及び原告P2の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は,原告P1と被告との間に生じたものはこれを10分し,その1を被告の,その余を原告P1の負担とし,原告P2と被告との間に生じたものは全部原告P2の負担とする。 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1請求 原告らが,被告に対し雇用契約上の権利を有する地位にあることを確認する。 被告は,平成15年9月11日以降,原告P1に対し毎月19万4300円宛,原告P2に対し毎月5万4000円宛の各金員を支払え。 被告は,原告P1に対し736万782円,原告P2に対し373万4479円及びこれらに対する平成16年1月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 訴訟費用は,被告の負担とする。 第2項,第3項につき仮執行宣言第2事案の概要マンション管理員として被告に雇用され,夫婦でマンションに住込みで稼働していた原告らが,被告による平成15年9月10日付けの合意退職ないし解雇の主張を争って地位確認と賃金の支払を請求し,あわせてそれまでの時間外労働(平成13年8月1日~平成15年8月9日)に対するそれぞれの時間外手当の支払を請求した事案 争いのない事実等(1)被告は,建物の管理及び保守請負業務等を営む株式会社である。 (2)原告P1及び原告P2は,夫婦であるところ,平成12年8月1日,被告にマンション管理員として雇用され,平成13年7月8日より,千葉市<以下略>所在のマンション「a1(以下「本件マンション」という)において,夫婦住込み」。 で勤務を開始した 成12年8月1日,被告にマンション管理員として雇用され,平成13年7月8日より,千葉市<以下略>所在のマンション「a1(以下「本件マンション」という)において,夫婦住込み」。 で勤務を開始した。 (3)その所定労働時間は,原告P1が平日は8時40分から17時まで,土曜日は8時40分から12時までであり,原告P2が平日のみの8時40分から12時までであった(本件訴訟における双方の主張には変遷もあったが,時間外手当算出の前提としては,原告の最終的な主張によることとする。 。)(4)その給与は,毎月15日締め当月28日払いで,給与額は,原告P1が平成15年9月当時の月額平均で19万4300円,原告P2が一定して月額5万4000円であった。 (5)時間外労働に関する1時間あたりの割増賃金額(1.25倍した金額)は,原,(),告P1について平成13年度平成13年7月~平成14年6月が1768円平成14年度平成14年7月~平成15年6月が1775円平成15年度平(),(成15年7月~平成16年6月)が1805円,原告P2について,期間を通じて- 2 -922円である。 (6)本件マンションのゴミ収集日は,(1)平成13年度中同年11月16日から平成14年6月末日までが96回,(2)平成14年度が152回,(3)平成15年度中同年7月1日から8月9日までが17回である。 (7)被告は,原告らに対し,平成15年8月7日,原告らを平成15年9月10日をもって解雇する旨の意思表示をした(以下「本件解雇」という。 。)(8)被告は,原告らが平成15年9月10日をもって退職したとして,その後の給与を支払わない。 (9)原告P1は,平成15年10月17日,被告に対し,本件解雇の撤回を求めると共に,在職中の「早出,残業,休 告は,原告らが平成15年9月10日をもって退職したとして,その後の給与を支払わない。 (9)原告P1は,平成15年10月17日,被告に対し,本件解雇の撤回を求めると共に,在職中の「早出,残業,休日出勤労働」の未払相当分として500万円を請求した(甲3,乙53。 ) 争点Ⅰ「原・被告は,平成15年8月6日ころ,原告らが同年9月10日をもって被告を退職する旨,合意したか」。 (1)被告の主張ア原告らは,被告に対し,平成15年8月4日「同年8月10日に退去し,同,年9月10日に退職する」旨を申し出た。被告は,これを受け入れ,平成15。 年8月6日ころ,原・被告は,原告らが円満退職することで合意した(以下「本件退職合意」という。 。)イ平成15年8月7日付け本件解雇通知は,原告らが退職届を提出してこないので,親心から送付したものである。 ウなお,上記退職に伴い被告は,原告らに対し,所定の退職金を支払った。 (2)原告らの主張ア本件退職合意の事実は否認する。原告らは,いずれも退職に合意したことはない。被告は,当初解雇を主張していたものである。 イ前記被告主張のやり取りがあったことは争わないが,それは和解交渉の過程に過ぎない。 ウ合意退職であれば,原告らに支払われるべき退職金は,3か月分であるはずだが,38万円(乙16の1,2)しか支払われなかった。 争点Ⅱ(仮に本件退職合意の事実が認められないとして「被告の原告らに対する)本件解雇は有効か」。 (1)被告の主張,(,ア原告らは被告に入社した際に提出した平成12年8月1日付け誓約書乙2以下「本件誓約書」という)をもって「居住者より管理員交替の申出があり,。 ,被告が妥当と認めたとき(5号4項)及び「原告らが被告の業務を妨げ,また」は協力しないとき(5 8月1日付け誓約書乙2以下「本件誓約書」という)をもって「居住者より管理員交替の申出があり,。 ,被告が妥当と認めたとき(5号4項)及び「原告らが被告の業務を妨げ,また」は協力しないとき(5号5項)等に該当するときは,解雇されても異議を申し」出ない旨同意した。上記誓約書は適法である。 イ被告の社員就業規則(乙1)の26条6号は,解雇事由の1つとして「配属,先の契約が解除となり,他に配置転換の場所のない場合」を挙げているところ,(「」。)本件マンションの管理組合であるa1管理組合以下本件管理組合というが管理員の交代を決定したことは配属先の契約が解除となることに該当し,原告- 3 -「。」,らは通勤管理員なんか今更やれないとして他の職場を断ったのであるから他に配置転換の場所のない場合に該当する。 ウそして,本件においては,原告らの責任により本件管理組合が管理員の交代を求めたのであるから,上記6号が予定している場合より,もっと被解雇者に帰責性がある。 エまた社員就業規則31条1項は「社員は,この規則及び会社の諸規則・通達,・方針を守り,所属長の指揮命令に従い,職場の秩序を保持し,業務の円滑な推進とその能率向上を図るよう努めなければならない」と規定しているところ,。 原告らは,これに違反し,居住者及び来訪者に対する管理員としての注意の仕方が不適切であり,本件管理組合の理事に対してふてくされた態度を取ったり,居住者に疑念を抱かせる中傷文書を理事会に提出し,直接P3理事長宛に文書を何度も提出するなどして,もって被告の社員として本件マンションの居住者及び本件管理組合との信頼関係を破壊しかねない行動をとり続けた。 オ以上により原告らについては,社員就業規則の26条6号「配属先の契約が解除となり,他に配置転換の の社員として本件マンションの居住者及び本件管理組合との信頼関係を破壊しかねない行動をとり続けた。 オ以上により原告らについては,社員就業規則の26条6号「配属先の契約が解除となり,他に配置転換の場所のない場合,8号「その他前各号に準ずるやむ」を得ない事由がある場合」に該当する。 カよって,被告は,本件誓約書5号4項,5項,社員就業規則31条1項,26条6号,8号に基づき,本件解雇に踏み切ったものである。 (2)原告らの主張ア解雇理由が説明の都度変わり,かつ,本件解雇に合理的理由は存しない。 イ本件誓約書の上記記載は,被用者に何ら落ち度がない場合にも被告側に一方的な解雇権を認める不合理なもので違法である。 ウよって,本件解雇は無効である。 争点Ⅲ「原告らは,被告に対し,時間外手当の請求をなし得るか」。 (1)原告らの主張ア原告P1は,平成13年8月1日から平成15年8月9日までの間,別紙2の平成13年8月分から平成15年8月分に係る各「時間外内訳表(P1」記載)のとおり,時間外労働に従事せしめられた。その時間外手当の未払金額は,別紙1「時間外勤務総括内訳表(P1」記載のとおり,合計736万782円であ)る。 なお,別紙2の「作業パターン」欄の記載は,原告P1のした時間外労働の内容で「P-1」が消灯,ゴミ置場のカギ解除,自転車整理(2か所,点灯,,)巡回「P-2」が消灯,点灯,ゴミネット設置(2か所,自転車整理(2か,)所,巡回「P-3」が消灯,点灯,自転車整理(2か所,巡回「P-4」),),が消灯,自転車整理(2か所,点灯,ゴミネット設置,巡回となっている(甲)10。 )イ原告P2は,平成13年8月1日から平成15年8月9日までの間,別紙4の平成13年8月分から平成15年8月分に係る各「時間外 理(2か所,点灯,ゴミネット設置,巡回となっている(甲)10。 )イ原告P2は,平成13年8月1日から平成15年8月9日までの間,別紙4の平成13年8月分から平成15年8月分に係る各「時間外内訳表(P2」記載)のとおり,時間外労働に従事せしめられた。その時間外手当の未払金額は,別紙3「時間外勤務総括内訳表(P2」記載のとおり,合計373万4479円で)- 4 -ある。 ウ時効中断の主張原告らは,平成13年10月25日付け「時間外等の支払いについて」と題する原告P1のP4次長宛書面(乙18)に見られるように,時間外手当について随時被告に請求していた。 (2)被告の主張ア原告らが主張するような超過勤務は存在しない。原告らの請求内容は,別表一「原告の請求の不正確さ」及び別表二「原告主張とタイムカードの夜間時間差」記載のとおり,自分らで打刻しているはずのタイムカードの記載との乖離すら大きく,信頼できないものである。また,タイムカードの記載も,住込み管理員の場合には就労の事実を被告側で確認できず,タイムレコーダーは居室の近くにあるのであるから,一般に信用性が高いとはいえない。 イ被告における夫婦住込み管理員の場合,主たる管理員は夫で,妻はその補助業務であって,1日3時間程度を目安とし,給与は5万4000円と一律である。 ウ原告らは,6時ないし6時40分からの業務開始を主張しているところ,被告,。 ,はそのような早朝からの業務は命じていない本件マンションの巡回・清掃は9時ないし12時の3時間で夫婦2人で十分対応できる仕事内容である。 エ消滅時効の援用a原告P1の請求のうち,平成13年10月17日(前記1(9)記載の500万円の支払請求の2年前)より前の分については消滅時効を援用する。したがって問題となるのは,それより 。 エ消滅時効の援用a原告P1の請求のうち,平成13年10月17日(前記1(9)記載の500万円の支払請求の2年前)より前の分については消滅時効を援用する。したがって問題となるのは,それより後に支払日が到来する平成13年9月16日以降の就労に係る平成13年10月分(同月27日支払)以降の分で,金額もその請求に係る500万円以内に限られるべきである。 b原告P2の請求のうち,平成14年1月9日(本件訴訟提起の2年前)より前の分については消滅時効を援用する。したがって問題となるのは,平成13年12月16日以降の就労に係る平成14年1月分(同月27日支払)以降の分である。 オ被告が認めるのは,以下の原告P1の時間外労働に限られる。 1)ゴミ収集日a別表一の「行事」欄に「ゴミ収集日」と記載された日には,原告P1がゴミ収集車の到着(8時5分ころ)に備えて7時40分にゴミネットを外していたとして,1時間の早出の時間外手当を認める。 bただし,平成13年8月13日から同年11月15日までのゴミ収集日39日に係る39時間分は支払済みである(乙19。 )cすると問題となるのは平成13年11月16日から平成15年8月9日までのゴミ収集日の分であり,これは(1)平成13年度で96回,(2)平成14年度で152回,(3)平成15年度で17回である(前記争いのない事実。 )dそこで,所定の基礎賃金を乗じた金額は,(1)につき1768円×96回×1時間=16万9728円,(2)につき1775円×152回×1時間=26万9800円,(3)につき1805円×17回×1時間=3万685円- 5 -で,合計47万0213円となる。 2)理事会の開催日a原告らは,本件マンションの管理組合の理事会への出席義務はない。しかし,理事会が管理員居室の隣の ×17回×1時間=3万685円- 5 -で,合計47万0213円となる。 2)理事会の開催日a原告らは,本件マンションの管理組合の理事会への出席義務はない。しかし,理事会が管理員居室の隣の集会室で開かれるので事実上落ち着かないということであれば,時間外に集会室で理事会が開催された別表二の「行事」欄に「理事会」と記載された日(別紙5記載の日と時間帯)に限って,超過勤務として認める。ただし,そのうち(1)の平成13年8月19日分は時効援用につき除く。 bすると上記開催日と時間帯は平成13年度につき別紙5の(2)から(13),,までの12回,55.3時間(被告準備書面(11)6頁では58.3時間と記載されているが,これから上記時効援用に係る上記(1)の3時間分を除く)であるから,1768円×55.3時間=9万7770円,平成14。 年度が(14)から(29)までの16回,81.2時間であるから,1775円×81.2=14万4130円,平成15年度が(30)の1回,4.7時間であるから,1805円×4.7時間=8484円(1の位4捨5入)で,その合計は25万0384円となる。 3)自治会の会合a自治会の会合が時間外に本件マンションの集会室で開催された別表二の「行事」欄に「自治会」と記載された日(別紙6記載の日と時間帯)に限って,超過勤務として認める。ただし,そのうち(1)の平成13年8月4日分及び(2)の同年9月3日分は時効援用につき除く。 bすると,上記開催日は,平成13年度につき(3)から(11)までの9回,42.4時間(同準備書面7頁では51.4時間と記載されているが,これから時効援用に係る上記(1),(2)の9時間分を除く)であるから,1768。 円×42.4時間=7万4963円,平成14年度が(12)から(27 準備書面7頁では51.4時間と記載されているが,これから時効援用に係る上記(1),(2)の9時間分を除く)であるから,1768。 円×42.4時間=7万4963円,平成14年度が(12)から(27)までの16回,69.7時間であるから,1775円×69.7=12万3718円(1の位4捨5入,平成15年度が(28)から(30)までの3回,14.4時)間であるから,1805円×14.4時間=2万5992円で,その合計は22万4673円となる。 4)緊急対応a別表二の「緊急」及び「緊急内容」欄に記載のある日(別紙7記載の日と時間帯)に限り,超過勤務として認める。ただし,そのうち(1)の平成13年8月3日分及び(2)の同月31日分は時効援用につき除く。 bすると,上記日時は,平成13年度につき(3)から(5)までの3回,10. 9時間(同準備書面9頁では18.4時間と記載されているが,これから時効援用に係る上記(1),(2)の7.5時間分を除く)であるから,1768。 円×10.9時間=1万9271円,平成14年度が(6)から(21)までの16回,67.2時間であるから,1775円×67.2時間=11万9280円であり,平成15年度はない。その合計は13万8551円となる。 ,,)),カよって被告は上記1ないし4の合計108万3821円の限度でのみ- 6 -原告P1の時間外手当の請求を認める。 第3争点に対する判断 証拠及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 (1)管理委託契約とその更新ア本件管理組合と被告は,昭和57年8月1日,本件マンション(戸数70戸)の管理業務について被告に委託する旨合意し管理委託契約を締結した以下本,(「件管理委託契約」という。その際に作成された管理委託契約書(乙3 は,昭和57年8月1日,本件マンション(戸数70戸)の管理業務について被告に委託する旨合意し管理委託契約を締結した以下本,(「件管理委託契約」という。その際に作成された管理委託契約書(乙3)によ。),,「. 」「. 」「. ると委託管理業務の内容として 事務管理業務 管理員業務 清掃業務「4.設備管理業務」があった。 」,「」イ上記管理員業務の内容は上記管理委託契約書の別表第2管理員業務仕様書によると,業務の区分として「1.受付等の業務「2.点検業務「3.設備,」」監視業務「4.立会業務「5.報告連絡業務「6.管理補助業務」が掲げら」」」れ,業務実施の態様として「管理員住込方式」と記載されている(乙3,証人P3の供述。 )ウ他方,上記清掃業務の内容は,上記管理委託契約書の別表第3「清掃業務仕様書」には,共用部分と屋外部分の場所別に,作業種別と作業標準回数が記載され(乙3,上記管理員業務と共に管理員が行うべき管理業務の1つとして位置づ)けられている。 エ管理員の業務内容については,平成14年10月20日開催の本件管理組合の,「. 」,第21回定期総会議案書の管理業務報告においても 管理員業務として上記管理員業務及び清掃業務を併せたものと同様の記載がある(甲62。 )オ管理員の執務時間は,上記管理委託契約書の別表第2に「8時30分から17時30分までとする。ただし緊急事態の発生した時その他やむを得ない場合においては当該時間以外に適宜執務するものとする」と記載されていた(乙3。 。 )カその後,本件管理委託契約が平成3年10月1日に更新された際に「管理員,の執務時間は,平成3年4月1日より,月曜から金曜は8時30分から17時30分迄,土曜は8時30分から12時30分 。 )カその後,本件管理委託契約が平成3年10月1日に更新された際に「管理員,の執務時間は,平成3年4月1日より,月曜から金曜は8時30分から17時30分迄,土曜は8時30分から12時30分迄とする」とされ,その後週40。 時間制への移行がなされた(乙61,証人P3の供述。 )キ上記管理員業務の内容を管理員向けに具体化した形で被告マンション管理部a1管理事務所「管理員業務マニュアル(日常管理・清掃業務(甲28)が作)」成され,本件マンションの管理員室に置かれた。その「管理員日常業務タイムテーブル:一般例」では「通勤管理員:月~金・8:00~16:00土・8,:00~12:00」として,平日は8時から16時までの執務時間を前提とした作業例を示していたが,その中では時間外における作業の指示は記載されていなかった。 (2)被告会社のマンション管理部ア被告において,本件管理委託契約に基づいて本件マンションの管理業務を担当したのは,マンション管理部である。 イ被告マンション管理部における本件マンション担当のフロントマンは,平成13年9月までが同部次長の訴外P4(以下「P4次長」という,平成13年。)- 7 -(「」10月から平成14年9月までが同部部長代理の訴外P5以下P5部長代理という,平成14年10月以降が同部次長の訴外P6(以下「P6次長」と。)いう)であった。 。 (3)本件管理組合等ア本件管理組合の理事会は,6人の理事と2人と監事から構成され(甲34,)定例理事会の開催は,毎月1回,第3土曜日(甲32,場所は管理員室の集会)室である。 イ本件管理組合の第20期(平成13年10月21日以降)及び第21期(平成14年10月20日以降)において,理事長が訴外P3(以下「P3理事長」という, 2,場所は管理員室の集会)室である。 イ本件管理組合の第20期(平成13年10月21日以降)及び第21期(平成14年10月20日以降)において,理事長が訴外P3(以下「P3理事長」という,施設担当理事が訴外P7(以下「P7理事」という)であった(甲3。)。 4。 )ウなお,本件管理組合とは別に町内会として本件マンションの居住者で自治会が結成されており,毎月1回程度,管理員室の集会室を利用して会合が持たれていた。 (4)原告らの採用と就職ア原告P1及び原告P2は,夫婦であるところ,被告に新聞での求人広告を見て,,,これに応募しいずれも被告本社に赴いて採用面接を受け平成12年8月1日被告にマンション管理員として雇用され,その際本件誓約書(乙2)を提出した(乙2,乙37の1ないし15,乙81,原告P2本人尋問の結果。 )イ原告らは,同日より千葉県船橋市所在のa2において,夫婦で住込み管理員として働いていたが,原告P1において上司たる通勤管理員の訴外P8に不満を持つようになり,辞めさせてもらいたい旨被告に申し入れた結果,本件マンションに転勤することになった(甲70,乙84,原告P1本人尋問の結果,原告P2本人尋問の結果。 )ウ原告らは,平成13年7月8日より,本件マンションにおいて,夫婦住込みで勤務を開始した。その後原告ら夫婦の娘の訴外P9が,夫の転勤に伴い札幌から本件マンションの近くに引っ越してきた(原告P2本人尋問の結果。 )(5)前任の管理員の退職と原告らへの引継の状況ア着任前の平成13年6月28日,原告らの本件マンション管理員就任に伴う引継が行われた。被告会社の担当フロントマンであるP4次長,前任の管理員である訴外P10が参加した。 イなお,原告P1が受け取ったとされる「業務日誌(甲29)には,P1 件マンション管理員就任に伴う引継が行われた。被告会社の担当フロントマンであるP4次長,前任の管理員である訴外P10が参加した。 イなお,原告P1が受け取ったとされる「業務日誌(甲29)には,P10の」字で(甲53)主として清掃業務について記載されていた。 ウP10は,高齢者であったためか早起きで,早朝5時ころには起床していた。 P10は,単身者で,1人で本件マンションの管理員業務をこなしていた(甲29,乙47,原告P1本人尋問の結果。 )エP10がその退任の前後に,時間外手当の支払を請求した形跡はない。 (6)管理員室の状況等ア本件マンションの管理員室は,1階の玄関ホール脇にあり,玄関ホールに面して管理事務所と集会室,奥に管理員居室がある(乙35。管理人居室の住居費)- 8 -は無料である。 イ被告マンション管理部作成のa1管理事務所「管理員業務マニュアル(日常管理・清掃業務(甲28)は,管理事務所に置かれていた。 )」ウ管理事務所の室内灯を点灯するためのスイッチは,管理事務所の窓際にあった(原告P1本人尋問の結果。 )エ管理事務所にあった電化製品は,電話とファクシミリで,後でテレビが設置さ。 ()。 れた上記ファックスではコピーを取ることもできた原告P2本人尋問の結果オ管理員居室には,普通の家庭にある電化製品は揃っており,パソコンとワープロも1台ずつあった。原告P2は,インターネットやゲームのためにパソコンを使うことがあるが,ワープロは使わない(原告P2本人尋問の結果。 )カ上記ワープロは「書院」というシャープ製のもので,20年くらい前に購入,した相当使い古したものである(以下「本件ワープロ」という。故障した場。)合はメーカーに送ったり,部品を取り寄せたりして使い続けてきた。本件提出書証中の原告ら のもので,20年くらい前に購入,した相当使い古したものである(以下「本件ワープロ」という。故障した場。)合はメーカーに送ったり,部品を取り寄せたりして使い続けてきた。本件提出書証中の原告ら作成に係る書面は,原告P1が本件ワープロを用いてひらがな入力にて作成している。ただし,その習熟度の関係から,原告P1は,大文字を小文字に変換することができないことがある(原告P2本人尋問の結果,第17回弁論準備期日における原告P1の陳述。 )(7)原告らの執務状況ア原告らは,夫婦で一緒に午前中は主として清掃業務に充てていた(原告P1本人尋問の結果。 ),,,,イ午後は窓口に座って受付業務施設点検業務設備監視業務業務日誌の記載月例報告書の作成等の管理員業務をやることになっていた(甲28,乙3。 )ウ管理事務所前の掲示は,平成14年7月31日以前は「管理事務所の受付時,間は,平日午前8時40分から午後5時まで,土曜日は12時まで、上記時間外の呼出は緊急の場合以外ご遠慮下さい」と記載されていたが(甲67,平成1)4年8月1日以降は「管理事務所の受付時間平日午前8時30分から午後5,時まで土曜日は12時まで上記時間外でも急用のある居住者の方は『呼出,チャイム』を押してください。事務所連絡先TELXXX-XXX-XXXX管」(,理会社連絡先TELYYY-YYYY-YYYYとの記載に変更された甲68乙54。 )エ玄関ホールの外灯は夜通し点灯し,管理事務所の室内灯は,20時まで点灯することとして,原告らにおいてそのころ消灯していたが,これは被告の指示に基づくものではない。 管理事務所の電気代の2分の1は,集会室の電気代と同様,原告らにおいて負担していた(原告ら平成16年4月28日付け準備書面(2。 ))オ ろ消灯していたが,これは被告の指示に基づくものではない。 管理事務所の電気代の2分の1は,集会室の電気代と同様,原告らにおいて負担していた(原告ら平成16年4月28日付け準備書面(2。 ))オ本件マンション所在の可燃ゴミの収集日は,週3回(月,水,金)であって,別表一の「行事」欄に「ゴミ収集日」と記載された日である(乙55。この日)には,朝8時5分ころ,ゴミ収集車が本件マンションのゴミ置き場(乙54)に到着する。したがって,原告P1は,上記収集日には,ゴミネットを外すなどしてゴミ収集車の到着に備え,かつ,ゴミ収集車が収集を終えて去った後にはゴミ- 9 -置き場の清掃をしていた(原告P1本人尋問の結果。 )(8)業務報告ア原告P1は,被告に対し,毎月所定の「月次報告書(甲9)を作成・提出し」ていた(平成14年10月分からは「管理業務月報」と改題され,書式も改められた。本件マンションでは,これは被告だけでなく,本件管理組合の理事,。)監事,自治会の役員に配布されていた(甲9,証人P3の供述,原告P1本人尋問の結果。 )イ被告の定めでは,管理員は,毎日「業務日誌(乙76)を作成することとさ」れ,被告マンション管理部のフロントマンが月1回開かれる本件管理組合の理事会出席のため本件マンションを訪れた際などに,まとめて通覧し,業務日誌上欄の「フロントマン通覧」の欄にまとめて押印していた(証人P6の供述。 )ウ原告らも,業務日誌を作成していたはずであるが,現在その所在がわからなくなっている。なお,原告が「業務日誌写し」として提出した文書(甲57)は,被告所定の業務日誌の書式に原告P1が書き入れたものであるが,これらが原告らが本件マンションで管理員として執務していた当時,その業務遂行に際して作成された文書であることを認め した文書(甲57)は,被告所定の業務日誌の書式に原告P1が書き入れたものであるが,これらが原告らが本件マンションで管理員として執務していた当時,その業務遂行に際して作成された文書であることを認めるに足りる証拠はない。 (9)タイムカードの打刻ア本件マンションの管理員室にはタイムレコーダーが置かれており,管理員が現場で機械を押すと本社のコンピューターに記入される。これは本来「出社」及,び「退社」について管理員がタイムカードに打刻することにより,管理員の執務時間を被告が把握するためのものであった。 ,,「」イ原告らのタイムカード打刻状況は別表一二の被告会社タイムカード(2)(,)。 ,欄記載のとおりである乙34乙46これを打刻するのは専ら原告P1で,()。 原告P2が打刻することは数えるほどしかなかった原告P2本人尋問の結果ウ原告P1は,まず,居室の電気を点けた段階でタイムカードに打刻し,その後ゴミ置き場に降りて行って鍵を開けるなどの作業にかかっていた(原告P1本人尋問の結果。 )(10)時間外手当の請求ア被告の就業規則(乙1)の53条は「会社は,業務の都合により必要がある,場合は,46条の所定勤務時間及び47条に定める勤務時間のほかに,時間外勤務(早出・残業)を命ずることができる」と,55条は「災害その他避ける。 ,ことが出来ない事由により,臨時の必要がある場合は,その必要の限度において社員に時間外または休日に勤務をさせることがある」と定める。 。 イまた,その56条は「時間外・深夜または休日に勤務した場合に支払う時間,外・深夜または休日出勤手当は,別に定める賃金規則による」とするところ,。 被告の一般社員賃金規則(乙67)は,時間外勤務手当(28条,深夜業手当)(29条)について 勤務した場合に支払う時間,外・深夜または休日出勤手当は,別に定める賃金規則による」とするところ,。 被告の一般社員賃金規則(乙67)は,時間外勤務手当(28条,深夜業手当)(29条)について定めるほか,通勤管理員については「マンション出勤手当」を設け,平日の帰宅後に担当するマンションに出向き業務についたときは,4時間以内なら4400円,4時間超なら7000円を,休日に出勤したとき(他の日に振替休日を取ったときは除く)は4400円を,それぞれ支給する旨定め。 - 10 -ている。 ウ住込み管理員の場合これに対応するものは「マンション管理手当」と思われるところ,被告は,原告P1に対し,基本給に加えマンション管理手当を月額1万3900円支給している(乙20の1,2,乙21の1,2,乙82。 )エ原告P1は,平成13年10月25日付け「時間外等の支払いについて」と題する原告P1のP4次長宛書面(乙18)で「先月申請致しました時間外手当,の支払が今月の給与に含まれていません」として「休日出勤はアクシデント。 ,が突発的に起こり理事より要請を受けて出ているものです」と述べ,併せてゴ。 ミ収集日(毎週月・水・金)について「ゴミの搬出作業が始まる7:45から,勤務体制につくまでの1時間は会社として対応してください」旨主張して,時。 間外手当の支払を被告に請求した。 オ被告は,これに対し,平成13年11月1日付けで「休日出勤手当・時間外手当支給について」と題する文書(乙19)を原告P1に送り「1)平成13,(年8月13日~同年11月15日迄の早朝勤務分(ゴミ出し分-39時間」に)ついて支給する旨回答したが,同時に「住込み管理という管理形態は,早朝及び夜間の顧客対応も管理業務の一部と考えていますので,別途に時間外手当を支給すること の早朝勤務分(ゴミ出し分-39時間」に)ついて支給する旨回答したが,同時に「住込み管理という管理形態は,早朝及び夜間の顧客対応も管理業務の一部と考えていますので,別途に時間外手当を支給することはありません」と回答して,平成13年11月16日以降の早朝勤務。 ()。 分ゴミ出しによるものについては時間外手当てを支給しない旨明らかにしたただし「災害その他避けることが出来ない事由により,例えば夜間の漏水事故,及び緊急時の対応等による時間外勤務が発生した場合には,事後の申請により別に定める賃金規則に基づき手当ては支給します」として「2)平成13年9。 ,(月15日の屋上工事対応分(7時間分「3)平成13年10月21日の漏水)」(事故対応分(8時間分」について支給する旨回答し,これらを支給した(乙1)9,乙82。 )カしかるに原告らは,本件訴訟においても,上記(2)の平成13年9月15日(土曜日)について,6時40分から8時40分まで,13時から21時までの合計10時間,上記(3)の平成13年10月21日(日曜日)について,6時40分から21時まで13時間20分,それぞれ時間外勤務をしたとして時間外手当を請求している(別紙2。これは上記支給の事実に照らし,重複する請求)ではないかと思われる。 キその後原告P1は,(1)平成14年10月20日(日曜日)9時から12時までの3時間本件管理組合総会のため(乙63,(2)平成15年6月22日(日)曜日)8時から12時までの4時間自治会参加(防災訓練)のため(乙64)として時間外手当を請求し,被告からその支給を受けている(乙20の1,2,乙22の1,2,乙63,乙64,乙82。 )クしかるに原告らは,本件訴訟においても,(1)平成14年10月20日(日曜日)6時から21時まで 求し,被告からその支給を受けている(乙20の1,2,乙22の1,2,乙63,乙64,乙82。 )クしかるに原告らは,本件訴訟においても,(1)平成14年10月20日(日曜日)6時から21時まで14時間,(2)平成15年6月22日(日曜日)5時から21時まで15時間,それぞれ時間外勤務をしたとして時間外手当を請求している(別紙2。これは上記支給の事実に照らし,重複する請求ではないかと思)われる。 - 11 -ケ原告らは,そのほかにも時間外手当を請求したが,被告のP5部長代理から請求書を突き返された旨主張するが,これを認めるに足りる証拠はない。この点に関する原告P1本人尋問の結果は,上記状況に照らし信用できない。 (11)平成13年12月20日(木曜日)のいわゆるP11事件同日17時30分,B棟○○○号室の区分所有者である訴外P11が管理事務所窓口を訪れ,大声で文句を言い出したので,原告P1がこれに応対した(甲17,甲18,乙41,乙42,乙43,乙44。その所要時間は明確でないが,状況)から見て60分くらいと思われる。 (12)平成14年3月23日(土曜日)の麻雀大会の日のできごとア同日朝の「出社」欄のタイムカード打刻時間は7時2分である(乙46。 )イ月次報告書(甲9)によると,この日の作業内容は「・ビン,カン区別・玄,関ホールモップ・EVT籠内清掃・市道清掃・管理人警備研修」と記載されている。 ウ原告P1は,12時に本件マンションを出て,被告関係者による麻雀大会に参加するため東京に向かった(原告P1本人尋問の結果。 )エ同麻雀大会は,被告本社のある中央区日本橋で13時から16時30分か17時まで開催され,原告P1は,4位に入賞した(乙78,原告P1本人尋問の結果。 )オ原告P1は21時45分にタイムカード エ同麻雀大会は,被告本社のある中央区日本橋で13時から16時30分か17時まで開催され,原告P1は,4位に入賞した(乙78,原告P1本人尋問の結果。 )オ原告P1は21時45分にタイムカードの退社欄に終業の打刻をした乙,「」(46。 )カ原告らは,本件訴訟において,原告P1が同日午後も13時から21時まで時間外勤務をしていたという内容の未払い内訳表を証拠として提出し(甲10,)その分の時間外手当を請求していたが,被告の上記麻雀大会の結果を掲載した部内報「かんざい(平成14年4月26日号(乙78)の提出を受け,第14」)回弁論準備期日において,上記主張を撤回した。 キなお,原告らは,同時にその1年後の平成15年3月29日(土曜日)の17時から21時までの時間外勤務の主張もこれと共に撤回したものであるところ,,,原告P1は上記平成15年3月29日にも同様の麻雀大会に参加していながら17時以降は時間外勤務に従事していたとの主張をしていたことになるものと思われる。 クなお,上記月次報告書記載の「管理人警備研修」とは,警備担当の人間が管理事務所を訪れて2時間位レクチャーする場合と年2回,外部に委託して1日研修を受けるものとがあるとのことであるが(原告P1本人尋問の結果,いずれに)してもこの日に原告P1が,日常業務をこなし,かつ,午後一杯麻雀大会に参加しながら,これらとは別に管理人警備研修を受けることができたとは日程上認めがたく,月例報告書の記載内容には疑義があるといわざるを得ない。 (13)原告らに対する居住者からのクレームア平成14年7月4日,P7理事から被告に対し,管理員に対する「宅配便を預かってくれない,人を区別する,各組合員とトラブルが多い」等のクレームの。 メール(乙39)が入った。 - 12 - レームア平成14年7月4日,P7理事から被告に対し,管理員に対する「宅配便を預かってくれない,人を区別する,各組合員とトラブルが多い」等のクレームの。 メール(乙39)が入った。 - 12 -平成14年7月20日(日曜日)の夜,本件管理組合の理事会が開催され,その翌日の21日にクレームのことを知らされた原告P1は,その反論のため同月25日付けで「管理人に対するクレームメールの件(甲12「管理人に対す」),るクレームの具体的回答(甲11)を作成し,これを被告のP5部長代理宛て」に送ると共に,同趣旨の文書(乙7,乙8)を本件管理組合のP3理事長宛てに送った。ただし,乙8のタイトルは「管理人に対するクレームの件」であるし,乙7は,被告向けの甲11に追加して記載がなされている。 イ平成14年10月20日(日曜日)の10時から,前記のとおり本件管理組合の第21回定期総会が開催され,20名の組合員が出席した。その席上,平成13年度業務報告並びに収支決算報告の承認に関する件に関連して「管理員が事,務所にいないことが多いようで,配達物の授受に不便である」という意見が出。 され「再度,管理員が居る居ないのことと同時に,組合員に対する対応につい,ても管財会社に指導をお願いする」旨の回答がなされている。また,居住者名。 簿の作成に関する件では「管理員に資料を渡すとなると,管理員が全居住者の,名簿内容がわかることになるのではないか」という心配が寄せられた(乙6,。 乙38。 )ウ本件マンションの居住者に対して「子どもが遊んで泥靴で廊下を汚すからや,めてくれ」とか「宅配物を廊下に積むのはやめてくれ」といった匿名のメモ。 。 が届けられたことがあり,本件管理組合のP3理事長が,原告P1に問い質した,()。 ところうち1件については自 や,めてくれ」とか「宅配物を廊下に積むのはやめてくれ」といった匿名のメモ。 。 が届けられたことがあり,本件管理組合のP3理事長が,原告P1に問い質した,()。 ところうち1件については自分がメモを書いたことを認めた証人P3の供述平成13年11月2日,A棟○○○号室の訴外P12から被告に対し「自転,車への張り紙に続いて,前日の1日,郵便受けに無記名の手紙が入っていた。内容は『廊下に私物(生協よりの宅配物)を置くな,窓に傘をかけるな,皆がい,つも迷惑している』というもので,管理員に聞いたところ,自分が入れたと答。 えた」という苦情が,寄せられた(乙40。 。 )(),エ平成15年6月21日土曜日18時開催の本件管理組合の理事会において前日21時ころ発生した新聞集金人と原告P1とのトラブルが問題となり,理事から被告に対し,管理員の対応のまずさを指摘され,原告らを指導してほしい旨の要請があった(乙10,証人P6の供述。 )(14)平成15年6月22日(日曜日)の防災訓練の日のできごと同日10時からa1自治会主催の防災訓練が本件マンション駐車場で実施された。終了間際に本件管理組合の施設担当理事のP7理事が原告P1に浄化槽と電気室の鍵を持ってくるよう求めたところ,原告P1の態度が気に障ったためか,両名(,,)。 の間にいさかいが発生した乙10証人P6の供述原告P1本人尋問の結果(15)いわゆる怪文書事件ア平成15年6月23日(月曜日)夕刻,P3理事長の居室(B棟○○○号室)ドアポストに「a1一居住者」名で「P3理事長様」で始まる文書(乙11),が投函されていた(以下「本件怪文書1」という。 。)これには「理事長さんは昨日のP7理事さんの甚だ礼を欠いた事件をご存じでしょうか。訓練に参加した人達がたくさ 事長様」で始まる文書(乙11),が投函されていた(以下「本件怪文書1」という。 。)これには「理事長さんは昨日のP7理事さんの甚だ礼を欠いた事件をご存じでしょうか。訓練に参加した人達がたくさんいる公の場で,管理人さんを感情的に- 13 -罵倒したり,命令をしていた問題です「このマンションに住む者として大変。」恥ずかしく,品位を欠いたP7理事さんの言動は私たちにとっても大きな問題で許すことは出来ません「幸いにも管理人さんは冷静に対応していただき難を。」乗り越えましたが,こと人権に係わる問題です「理事長さんもお忙しいでし。」ょうが,P7理事を伴い一日も早く管理会社や管理人さんに謝罪を申し上げてはいかがでしょうか」と記載されていた。 。 イ平成15年6月24日(火曜日)16時,P7理事の居室(B棟○○○号室)に匿名のファックス通信(乙12)があり(以下「本件怪文書2」という,。)P7理事はこれをP3理事長の玄関ドアポストに入れた。 これには「P7さんあなたは非常識で恥さらし人物だこのマンションか,ら一日も早く出て行け同じところに住んでいると思うと吐き気がするし私たち居住者が大変迷惑だ」と記載されていた。 ウP3理事長は,前記防災訓練の際,原告P1とP7理事との間で浄化槽跡地の電気盤の鍵の件をきっかけにいさかいがあったと聞いていたことから,原告P1に問い質したが,関与を否定された(証人P3の供述。 )エ事態を重く見たP3理事長は,臨時理事会の開催を決めた。 (16)理事会における管理員交代の決議ア平成15年6月27日金曜日21時から本件管理組合の臨時理事会が理(),「事長宛匿名文書の投函,個人宛中傷文書のファックス通信について(6月22日(日)の防災訓練後1~2日に発生した」を議題として,P3 月27日金曜日21時から本件管理組合の臨時理事会が理(),「事長宛匿名文書の投函,個人宛中傷文書のファックス通信について(6月22日(日)の防災訓練後1~2日に発生した」を議題として,P3理事長居室で開)催され,P3理事長,P7理事を含む7名の理事が出席した(乙4。 )イ検討の結果「管理員に対する居住者の不信感及び来訪者とのトラブルに対し,管財会社に対し管理員の指導をお願いしていたところであるが,防災訓練終了後の電気室の鍵の所在のやりとり,これまでの管理員の言動,資質等から判断して当該文書は管理員が投函したものではないかと疑わざるを得ない」との結論に。 達し「当マンション就任後の管理員への居住者の不満,不信を考慮しつつ,今,回の陰湿な出来事の背景を加味して,管財会社に対し管理員の交代を要請することとする」とされた(乙4,乙5,証人P3の供述。 。 )ウP3理事長は,同月30日,上記交代の要請を被告マンション管理部のP6次長に伝えた(乙4,乙13,証人P3,証人P6の各供述。 )(17)被告の管理員更迭の判断アP6次長は,本件怪文書2の上欄の「発信1210003」の記載を手がかりに,本件怪文書2が本件マンションの近くのコンビニから発信されたものであることを突き止めた(証人P6の供述。 )イP6次長は,平成15年7月2日,本件怪文書1,2を原告らに提示して確認したが,原告らは「この文書の字体は自分のパソコンではない」などとして,。 いずれも関与を否定した(乙4,乙11,乙12,乙13,証人P6の供述)ウP6次長は「P1管理員に関する諸問題について」と題する平成15年7月,2日付け報告書(乙10)を作成して,被告役員に提出した。 エ被告は,管理員と居住者とのトラブルが続くことから,本件管理組合理事会の- P1管理員に関する諸問題について」と題する平成15年7月,2日付け報告書(乙10)を作成して,被告役員に提出した。 エ被告は,管理員と居住者とのトラブルが続くことから,本件管理組合理事会の- 14 -意向に従うこととし,原告らを本件マンションの管理員から更迭することに決した。平成15年7月19日付けの「管理会社からのご報告(乙13)にそのこ」とを記載したうえ,P6次長が同日夜開催された本件管理組合理事会(乙4)に出席し「管理員が疑われているとしたら大変残念なことです。最終的に理事会,の意向に従い,信頼回復のため,1か月後交替,退職させます」との趣旨の説。 明をした(乙4,乙13,証人P6の供述。 )(18)退職に向けての話し合いア被告は,P6次長に原告らとの交渉にあたらせた。P6次長は,前記理事会の終了後,原告らに口頭で更迭の旨を伝えたうえ,平成15年7月23日ころ,原告P1を会社に呼んでP4次長と共に面談して,本件誓約書の「居住者より管理員交替の申出があり,被告が妥当と認めたときには,解雇されても異議を申し出ない」旨の条項を示して,原告らに退職を勧奨した(甲5,乙2,乙49,証。 人P6の供述。 )イP6次長は,その後2回ほどP4次長と共に本件マンションを訪れるなどして原告らと話し合いを持った。7月29日には被告の方針として「雇用保険の関,係もあり,原告らの生活のためにも解雇の辞令を出す,会社都合での退職という前提で退職金を払う,8月3日に後任の募集広告を新聞に出す,8月31日まで。」(,)。 に原告らは管理員居室を空け立ち退いてほしい旨を伝えた甲24乙49また,P6次長は,原告P1とのやり取りの中で,住込み管理員の仕事はない,,,けれども通勤管理員ならあるけれどもどうだと問いかけたところ原告P1は を空け立ち退いてほしい旨を伝えた甲24乙49また,P6次長は,原告P1とのやり取りの中で,住込み管理員の仕事はない,,,けれども通勤管理員ならあるけれどもどうだと問いかけたところ原告P1は通勤管理員なんてやっておれないという趣旨の回答をした(甲5,証人P6の供述。 )ウ原告P1はP6次長に対し平成15年8月4日9時10分ころ電話し会,,,「社に迷惑をかけることは心苦しい,後ろ足で砂をかけることは,したくない,イメージを悪くしたくない」として,平成15年8月10日に退居し,同年9月。 10日に退職する旨を申し出た(乙15。 )エその申し出には退職金を3か月分支給してほしいとの要望も付随していたため,この点を上司に諮る必要もあってP6次長は「P1管理員の退職退居につ,いて」と題する報告書(乙15)を作成して,被告役員に報告した。 オ結局,被告は,原告らを会社都合で退職させ,退職金規則にしたがって退職金を支払うことに決した(証人P6の供述。 )カP6次長は,翌5日10時30分,原告P1に「昨日ご連絡いただいた件,如何になりましたか,至急ご連絡下さい」とファックスしたところ,折り返し原。 ,「,。 。」告P1からP6さんもう1ヶ月プラスして下さいそれで和解いたしますとの返答がファックスで帰ってきた(乙50。 )キ上記「もう1ヶ月プラス」の意味は,原告P1の理解では退職金は,在職1年,,,につき退職金1か月分であるから原告らの場合在職2年で2か月のはずだがこれにもう1か月分プラスして3か月分ほしいということであるという(原告P1本人尋問の結果。 )ク被告は,これの対応のため原告P1を呼ぶこととし,翌6日13時に被告本社- 15 -で面談することになった(乙50。 )ケ平成15年8月6日, とであるという(原告P1本人尋問の結果。 )ク被告は,これの対応のため原告P1を呼ぶこととし,翌6日13時に被告本社- 15 -で面談することになった(乙50。 )ケ平成15年8月6日,被告本社8階会議室で,P13社長,P14専務,P15常務が原告P1と面談した(甲5,甲25。 )コ被告は,原告らに対し「貴殿は,誓約書第5号第4項及び第5項,また,就,業規則第31条第1項並びに第26条第1項第8号により平成15年9月10日付をもって解雇いたします」との平成15年8月7日付け本件解雇通知書を送。 付した(甲1,甲2。 )サP6次長とP4次長は平成15年8月9日午前本件マンションを訪れ今,,,「般,a1管理組合理事会で管理員の交替申し入れの決議がなされたため,貴殿に退職していただくことになりましたことは誠に残念です」と記載された被告の。 原告ら宛て文書(乙52)を,原告らに手交した。原告らは,ネームプレート,社章,身分証明書をP4次長に手渡して返却した(乙17の1,2,乙52。 )シ原告らは,上記申し出のとおり,平成15年8月10日(日曜日)をもって本件マンションから退居した。 (,)ス同日以降9月10日までは有給休暇を消化平日23日土曜4日の25日分した扱いとなった。 セ原告らは,平成15年9月10日付けで被告総務部の訴外P16宛てに「書類送付ご案内」と題する書面(乙17の2)を送り,これに被告から送られた雇用保険資格喪失届,退職所得申告書,離職証明書,一時金給付依頼書を署名捺印の上,同封した(乙17の1,2,乙45の1ないし4。 )ソ被告は,平成15年9月16日,離職証明書を原告P1に発送したところ,その離職理由欄の記載は「誓約書第5号第4項及び第5項,また,就業規則第3,1条第1項並びに ,2,乙45の1ないし4。 )ソ被告は,平成15年9月16日,離職証明書を原告P1に発送したところ,その離職理由欄の記載は「誓約書第5号第4項及び第5項,また,就業規則第3,1条第1項並びに第26条第1項第8号による解雇」というものであった(乙26の1,2。 )(19)退職金の支払い被告は,原告らについて,平成15年9月10日をもって会社都合により退職した扱いとして被告の退職金規則(乙51)に従って退職金額を計算し,同年10月3日,退職金38万円を原告P1が指定した口座に送金した(乙16の1,2。 )(20)原告P1からの申入れと被告の回答ア原告P1は,退職金受領後の平成15年10月14日ころ,東京都中央労政事務所に相談した(甲26,甲27。 )イ原告P1は,平成15年10月17日,被告に対し「本件解雇通知について,は就業規則などに照らし合理的理由がないと考え,解雇の撤回を求めます「本。」件マンション在職中の『早出,残業,休日出勤労働』の未払相当分として,過去2年分,500万円を請求いたします」という内容の「ご回答お願い」と題す。 る文書を送付した(甲3,乙53。 )ウ被告は,これに対する対応を田中峯子弁護士に委任し,田中弁護士は,平成15年10月28日付け通知書(甲4)をもって「以上のとおり貴殿らの行為は,前記誓約書及び就業規則に該当することとなります」と述べた上で「当社は,。 ,貴殿らと円満に協議を行い,円満退社の合意となりました。よって当社は,貴殿- 16 -らに退職金規定の満額をお支払い致しました。貴殿らはこの退職金を受領し,その上有給休暇を完全取得し,平成15年9月10日をもって円満退職をされました」と回答した。 。 (21)原告ら退任後の管理員業務原告らの退任後,本件マンションの管理員業 らはこの退職金を受領し,その上有給休暇を完全取得し,平成15年9月10日をもって円満退職をされました」と回答した。 。 (21)原告ら退任後の管理員業務原告らの退任後,本件マンションの管理員業務は,しばらく被告マンション管理部による通勤の代替管理員でまかなわれていたが,平成15年10月25日付けで訴外P17が住込み管理員として採用され,その業務に当たることになった。その11月分給与を見ると,時間外手当の支給については,11月6日17時から17時15分までの管理員会議の15分だけであって,また,平成16年1月15日までの執務状況を見る限り,時間外に緊急事態が発生した形跡はない(乙22,乙48。 )(22)退任後における原告P1の本件管理組合理事長への文書送付ア原告P1は,平成16年2月17日付けで「前管理員P1」の差出人名で本件管理組合理事長へ「お知らせ」と題する文書(乙27の1)を送付し,定期総会議案書の「管理費収支決算書-支出の部」の植栽費の項目について「18万円,は架空請求ですので管理会社より至急返却していただいた方が宜しいです。このような場合はペナルティーも含め全額お返し頂いた方が宜しいでしょう」と記。 載した(乙27の1,2,乙33。 ),,()イ理事長の問い合わせに対し被告は平成16年2月25日付け書面乙28で,原告P1指摘の平成14年度植栽費について全額実施の上,費用を支払っている旨を,その請求書写し(乙29,乙31,振込金受取書写し(乙30,乙)32)を添えて示した。 争点Ⅰ「原・被告は,平成15年8月6日ころ,原告らが同年9月10日をもって被告を退職する旨,合意したか」について。 (1)本件マンション退居の前後の事情前記認定の事情によれば,(1)原告らは,本件マンションに管理員として勤 8月6日ころ,原告らが同年9月10日をもって被告を退職する旨,合意したか」について。 (1)本件マンション退居の前後の事情前記認定の事情によれば,(1)原告らは,本件マンションに管理員として勤めるうち,2年足らずの間に居住者とのトラブルが続いたため居住者の信頼を失い,ついには本件管理組合理事会の管理員交替決議にまで発展したこと,(2)被告も本件管理組合との信頼関係を失わないためにも管理員更迭を避けられないと判断したこと,(3)被告と原告らとの話し合いの過程で,他のマンションの通勤管理員への配転には原告らが難色を示したこと,(4)話し合いの末,原告らが平成15年8月10日をもって本件マンションから退居する旨の申し出が原告ら側からなされたこと,(5)退職日を9月10日付けとするのは,解雇予告の点に加えて,残っていた有給休暇の残日数が関係していると見られること,(6)申し出のとおり,8月10日には原告らが自発的に退居していること,(7)8月7日には原告らに対する本件解雇通知書が,同月9日には被告から原告らが退職したことを前提とする文書を手交されていたにもかかわらず,原告らにおいてあまりこれに反発した形跡がないこと,(8)原告P1において退職金の送金口座を指定していること等の事実が認められ,これらはいずれも原告らが退職に同意したことを推認させる事情である。 (2)本件怪文書の作成者は原告らか。 - 17 -,,,アまたいわゆる怪文書事件の発生に際しては本件管理組合理事会においても被告においても,原告らが本件怪文書の作成・発送者ではないかと疑ったものである。 イその疑いは,(1)本件怪文書が原告P1とP7理事のいさかいの状況を知っている者でないと書けないと思われること,(2)いさかいを知った上でなお,原告P1の側に一方的に加担す 疑ったものである。 イその疑いは,(1)本件怪文書が原告P1とP7理事のいさかいの状況を知っている者でないと書けないと思われること,(2)いさかいを知った上でなお,原告P1の側に一方的に加担する者(そういう者が居るとして)が書いたものと思われること,(3)ワープロないしパソコンを使用できる者であること等の当時の状況を踏まえ,前記臨時理事会報告書(乙4)記載のとおり「防災訓練終了後の,電気室の鍵の所在のやりとり,これまでの管理員の言動,資質等から判断して当該文書は管理員が投函したものではないかと疑わざるを得ない」と推定された。 ものであるところ,現在においても,その疑わしい状況には変化はない。 ウ加えて,本件ワープロで印刷された文書(甲12,甲14,甲15,甲16,甲17,甲18)に共通してみられる特性である「来」の字の第2画と第3画の点が左右対称でないという特徴(以下「本件特徴」という)が,本件怪文書1。 の「来」の字にも備わっているという符合が見られるところである。 この点について本人尋問の際に弁解の機会を与えたところ,原告P1は「書,院が私のものであることは間違いないですけれども,これ1台でイコール私のワープロのものであるということがいえるかどうか「書院だとしても,マンシ。」ョンの中にも持っている方がおられるかもわからないので,イコール私というのはちょっと納得できません。たまたま一致したのかも分かりませんし」と述べ。 るところである(原告P1本人尋問の結果。 ),,「」,,しかし仮に本件特徴がワープロ書院一般の特徴だとしても同機種は相当古い年式のものであって,未だにこれを使用している者が本件関係者の中にいるとは思えないところである。 他方,本件特徴は,いわばワープロの経年変化によるものとも考えられる の特徴だとしても同機種は相当古い年式のものであって,未だにこれを使用している者が本件関係者の中にいるとは思えないところである。 他方,本件特徴は,いわばワープロの経年変化によるものとも考えられるところ,本件ワープロは原告P1が20年くらい使用し続けているものであって,その過程で老朽化してこのような「来」の字になったことも考えられる。そうだとすると,本件特徴は,本件ワープロだけにしか見られない固有の特徴ということになる。 エ以上の事情に鑑みるに,本件怪文書は,本件ワープロから作成された疑いが濃いものといわざるを得ない。そうだとすると,原告P2は,本件ワープロを使わないのであるから,本件ワープロを使うことができたのは原告P1ということになる。 オさらに,本件怪文書には,その1,2のいずれにも「マンション」という言葉が出て来るところ,いずれも「マンシヨン」と「ヨ」が大文字で記載されているという特徴を有する。 原告P1においては本件ワープロをかな入力で使用しているところ,その習熟,,度の関係から大文字を小文字に変換するための操作方法がよくわかっておらずその作成に係る文書も大文字のまま記載されることもよくある状態となっている。 - 18 -カ文体を比較するに,本件怪文書1の「私たちにとっても大きな問題で許すことは出来ません」のくだりが,原告P1が作成した平成15年7月4日付け「名。 誉毀損と人権問題」と題する文書(甲15)の「私たち家族にとって許すことの出来ない問題が下記の通り立て続けに発生致しました」との表現と似ている。 。 そして,両文書は平成15年6月23日と同年7月4日という近接した時期に作成されたものであり,かつ,いずれもP7理事の行動に憤慨して書かれているもので,文脈においても類似性が見られる。 キ加えて,原告らの職種 書は平成15年6月23日と同年7月4日という近接した時期に作成されたものであり,かつ,いずれもP7理事の行動に憤慨して書かれているもので,文脈においても類似性が見られる。 キ加えて,原告らの職種は正確には「管理員」であるが,原告P1は,その作成(,,,,)「」する文書甲11甲12甲16甲17甲30ではこれを概ね管理人と表現しているところ,本件怪文書1の表現も「管理人」である。 ク本件怪文書2の発信場所は,本件マンション近くのコンビニであって,原告らにおいてもその発信が容易である。 ケP7理事居宅のファックス番号(ZZZZZZZZZZ)を,原告らは知っていた可能性が高い。 上記平成15年7月4日付け文書(甲15)において,原告P1は,本件怪文書2について「文面から推測するとP7理事宛のものでしょう」と述べるとこ。 ろ,その根拠として「FAX番号はP7さんである」と明記している。この,。 ことから,原告P1は,上記番号がP7理事のファックス番号であることを,遅くともその文書作成時には知っていたことが認められる。 この点について,原告P1は「これは後から調べたものです「この怪文書,。」が出たときに上のほうに書いてあったので,だれだろうということで番号を探していったわけです」と弁明しているが(原告P1本人尋問の結果,本件怪文。 )書2には,その上欄に「宛先」と「発信」の番号が発信時刻(03年6月24日(火)16:00)と共に記載されているところ,発信元の番号から発信場所を探したというのならともかく,本件怪文書2の宛先がP7理事であることは当時から自明であってこれを原告P1も知っていたのであるから(原告P1本人尋問の結果,わざわざその記載された番号から宛先を探したとする上記供述は不自)然である。 P7 の宛先がP7理事であることは当時から自明であってこれを原告P1も知っていたのであるから(原告P1本人尋問の結果,わざわざその記載された番号から宛先を探したとする上記供述は不自)然である。 P7理事は,P3理事長への連絡にもファックスを用いるなど,ファックスを多用することが窺われ(証人P3の供述,原告らへの用件にもファックスを用)いた可能性もある。そうであれば原告らにおいて,そのファックス用紙の発信元の記載からP7理事のファックス番号を知っていた可能性もある。 以上によれば,本件怪文書2がP7理事宛に発信された平成15年6月24日の時点において,原告らにおいてP7理事のファックス番号を知っていた可能性が高いと考えられる。 ,,,なお原告P1は居住者の名簿からP7理事の電話番号を知っていたところ同人のファックス番号は電話番号と同一であったようであるから(原告P1本人尋問の結果,電話番号に試しに送信してみたら成功したという可能性も否定で)きないところである。 コ加えて,原告P1は,かつて管理員業務をやる上で不満を抱いた本件マンショ- 19 -ン居住者に対し,匿名のメモないし無記名の手紙を出した(前記1(13)ウ)という事情が認められるところである。 (3)これらの事情の下において,原告らは,自らがまいた種とはいえ,平成15年8月6日当時には相当追いつめられた状況になっており,被告において,その就業規則90条による懲戒解雇を行う可能性も予想されたところである。原告P1は,被告から,もし懲戒解雇になれば退職金は支給されないとの説明を受け,会社都合による退職という被告の提案に同意したものと認められる。 (4)思うに原告らは,退去後に振り込まれた退職金額が,期待した給与の3か月分より少なかったのを見て不満に思い,ついには本件訴訟の提 会社都合による退職という被告の提案に同意したものと認められる。 (4)思うに原告らは,退去後に振り込まれた退職金額が,期待した給与の3か月分より少なかったのを見て不満に思い,ついには本件訴訟の提起に至ったものと推認されるところである。 (5)よって,争点1については,被告所論のとおり,原・被告は,平成15年8月6日ころ,原告らが会社都合により円満退職する旨の本件退職合意をしたものと認められる。 争点Ⅲ「原告らは,被告に対し,時間外手当の請求をなし得るか」について。 (1)被告による前記消滅時効の援用がなされているところ,原告P1の平成15年10月17日の催告(乙53)は,本件訴訟に先立つ6か月以内の催告として時効中断の効力を有するものである。 なお,原告らは「平成13年10月25日付け『時間外等の支払いについて』,と題する原告P1のP4次長宛書面(乙18)に見られるように,時間外手当につ。」,。 いて随時被告に請求していた旨主張するがこれは時効中断の効力を有しない(2)よって,時間外手当の請求が検討の対象となるのは,原告P1の請求のうち,平成13年10月17日(前記の催告の2年前)より後に支払日が到来する平成13年10月分給与(同月27日支払)に係る平成13年9月16日以降の就労分,原告P2の請求のうち,平成14年1月9日(本件訴訟提起の2年前)より後に支払日が到来する平成14年1月分給与(同月27日支払)に係る平成13年12月16日以降の就労分である。 (3)住込み管理員の労働時間についてアマンションの住込み管理員は,その執務場所である管理員室内に私的空間であ,,る住居を併せ有するという点で執務場所と住居を別にする通勤管理員と異なりまた,住居において労働から解放された私的な時間を過ごすという点で,仮眠室 ,その執務場所である管理員室内に私的空間であ,,る住居を併せ有するという点で執務場所と住居を別にする通勤管理員と異なりまた,住居において労働から解放された私的な時間を過ごすという点で,仮眠室で仮眠を行い,その間の不活動仮眠時間の労働時間性が問題となる(大星ビル管理事件・最判平成14年2月28日民集56巻2号361頁,ビル代行事件・東京高判平成17年7月20日労働経済判例速報1911号11頁)ビルの宿直警備員とも異なる勤務形態である。 イ本来,所定労働時間外の時間帯は,労働から解放された時間であって,住込み管理員といえども,住居たる管理員居室内で過ごそうと,外出しようと自由な時間であるはずである。このような場合には,管理員において使用者の指揮命令下に置かれていない私的な時間というべく,原則として,労働時間ということはできない。 ウしたがって,とりたてて時間外の作業の指示が認められない場合には,前記の- 20 -とおり,管理員において使用者の指揮命令下に置かれていない私的な時間というべく,原則として,労働時間ということはできず,発生した緊急事態等に対応した実作業時間のみを労働時間として認めることが相当であると思料する。瓦光建物管理事件・大阪地判平成17年3月11日労働判例898号77頁は,このような事案に関する裁判例である。 (4)本件における不活動時間の労働時間性についてア本件においては,(1)本件管理委託契約で,管理業務実施の態様として「管,理員住込形式」とするが「管理員の執務時間は8時30分から17時30分ま,でとする」と契約当初から執務時間が明示され,これを前提として委託業務内。 容及び管理費が定められたと思われること,(2)管理事務所前の掲示には管理事務所の受付時間が明示してあること(3)被告作成の本件マンショ 契約当初から執務時間が明示され,これを前提として委託業務内。 容及び管理費が定められたと思われること,(2)管理事務所前の掲示には管理事務所の受付時間が明示してあること(3)被告作成の本件マンションに関する管,「理員業務マニュアル(日常管理・清掃業務」において,一般的な作業例を示し)ているところ,同マニュアルには時間外の作業の記載がないこと,(4)本件管理委託契約においては,前記管理員の執務時間の定めに続いて「ただし,緊急事態の発生したときその他やむを得ない場合においては当該時間以外に適宜執務するものとする」旨定められているが,これは本件管理組合と被告との合意であっ。 て,上記緊急事態等の場合に,被告は,住込み管理員のほか,被告マンション管理部の担当フロントマン等に時間外勤務を命じてもよいと解されるころ,管理事務所前の掲示には管理事務所の受付時間の表示に付け加えて「上記時間外でも急用のある居住者の方は『呼出チャイム』を押してください」との記載に続い,。 て,管理事務所連絡先の電話番号のほか「管理会社連絡先」として被告の電話,番号が掲示され,急用のある居住者において被告に連絡する方途が講じられていること等の事情に鑑みるに,上記(3)ウのような時間外の作業の一般的な指示が認められない場合に該当するものと認められる。 イしたがって,原告らにおいて,所定労働時間外の時間は,基本的に使用者たる被告の指揮命令下に置かれていない私的な時間というべく,その不活動時間は,原則として,労働時間ということはできず,発生した緊急事態等に対応した実作業時間のみが労働時間として扱われることになる。 ウよって,特定の日時について時間外に作業をすることを具体的に使用者が指示したという特段の事情が認められる場合,時間外の業務が定型的に予定され,使用者がこ のみが労働時間として扱われることになる。 ウよって,特定の日時について時間外に作業をすることを具体的に使用者が指示したという特段の事情が認められる場合,時間外の業務が定型的に予定され,使用者がこれを指示したものとみなされる場合,緊急事態が発生した場合等について,その事由ごとに具体的な時間外労働の内容について,主張・立証することが必要と解される。本件訴訟においては,原告らにおいて,これを前提として,時間外に実作業をした旨の主張・立証を行ったところである。 エところで,不活動仮眠時間において労働からの解放が保障されていない場合には労働時間に当たるとする前記大星ビル管理事件,ビル代行事件に関する前記各判決があるが,これらの裁判例は,ビル管理会社の宿直警備員の勤務形態が,不活動仮眠時間といえども必要な対応をすることが内在的に予定され,仮眠室で仮眠するほかなく帰宅や外出が許されないものとなっている事情を踏まえ,その時間における労働からの解放の保障を,労働時間性を否定するための要件としたも- 21 -のと解され,本件事案と事例を異にするので,本件事案に適用することはできない。 オまた,マンション管理会社において,その定める管理マニュアル等により,時間外の作業を断続的に指示している場合には,そのための実作業時間が労働時間に当たることはもとより,作業と作業の間の時間も含めて全体として,管理会社の指揮命令下に置かれているものとして,その間に仮眠していようが,犬の散歩をしていようが,労働時間に当たるとする見解も存するところである。オークビルサービス事件・東京高判平成15年11月24日労働判例891号78頁は,管理員マニュアルの記載や引継に際しての業務指示により,7時と21時のゴミ置き場の開閉,7時と22時の管理員室の照明の点消灯等について,使用者た 京高判平成15年11月24日労働判例891号78頁は,管理員マニュアルの記載や引継に際しての業務指示により,7時と21時のゴミ置き場の開閉,7時と22時の管理員室の照明の点消灯等について,使用者たるマンション管理会社から一般的に指示を受けていたという事案に関する裁判例であり,マンション管理会社からそのような一般的指示のない本件事案にそのまま適用することはできない。 (5)原告P1の時間外労働についてア原告らは「原告P1は,平成13年8月1日から平成15年8月9日までの,間別紙2の平成13年8月分から平成15年8月分に係る各時間外内訳表P,『(1』記載のとおり,時間外労働に従事せしめられた」と主張し,その日常的)。 作業パターンとして,消灯,点灯,巡回,ゴミ置場のカギ解除,ゴミネット設置(2か所,自転車整理(2か所)を挙げるところである(甲10。 ))イしかし,本件においては,以下の理由から,後記(7(ゴミ収集日(8))),(理事会開催(9(自治会の会合)及び(10(緊急対応)で個別に認め),))る事由を除いては,上記主張を認めるに足りる証拠はないというべきである。 (1)本件マンションにおいては,その規模が大きくないこと,前任者,後任者が単身これを遂行していること等の事情から見て,本件マンションの管理員業務は,午前中は専ら清掃業務にかかったとしても,午後にその他の管理員業務を行い,その日常的業務は所定労働時間内に完了できる程度の労働量であると認められること(2)原告らの主張する上記勤務時間がタイムカードとの乖離が大きいこと被告所論(別表一,二)のとおりであるところ,その主張自体が,被告の反証を受けるなどして本件訴訟の過程においても変遷を重ねたこと(3)タイムカードの打刻自体が原告らにおいて実際の 乖離が大きいこと被告所論(別表一,二)のとおりであるところ,その主張自体が,被告の反証を受けるなどして本件訴訟の過程においても変遷を重ねたこと(3)タイムカードの打刻自体が原告らにおいて実際の始業と終業を意識したものとは思えないことから,タイムカードの打刻時間をもって勤務時間と推定することができないこと(4)原告ら作成に係る月例報告書(甲9)の記載においても,たとえば日常的業務に加えて2時間ないし1日かかるはずの「管理人警備研修」に参加したと記載した日に,実際には午後一杯麻雀大会に参加していたことが被告の指摘で発覚した等,虚偽の記載が見られ,直ちに信用できないこと(5)原告らが書証として提出した業務日誌写し(甲57)は,業務日誌原本の真正な写しであるとは認めがたいこと本来原告らの時間外勤務の実態を証明する手がかりとなるはずの業務日誌- 22 -は,現在原告ら勤務期間中の分に限って行方不明であるところ,原告らが書証として提出した業務日誌写し(甲57)は,その入手方法が,原告P1の言によれば「業務日誌原本は,原告らが本件マンションを退居した当時,管理事,務所にあった。退居のころ原告P1は,重要になると思われるところだけ切り,。 ,離して近くのコンビニに持って行きそこでコピーしたそれが甲57であり。 ,原告らが保有しているものはこれが全てである全部をコピーしなかったのは退居間際で時間がなかったからである」ということである(第13回弁論準。 備期日における原告P1の陳述。 )しかし,業務日誌原本には被告フロントマンの通覧印があるはずなのに,業務日誌写し(甲57)にはその跡が見られないこと,管理事務所に置かれたファックスでコピーを取ることもできるのであるから(原告P2本人尋問の結果,忙しいさなかにわざわざコンビニに出かけ はずなのに,業務日誌写し(甲57)にはその跡が見られないこと,管理事務所に置かれたファックスでコピーを取ることもできるのであるから(原告P2本人尋問の結果,忙しいさなかにわざわざコンビニに出かけてコピーを取る必要性がない)こと,業務日誌の一部しか提出できない理由を問われて,原告P1がその場でとっさに思いついたのが,コンビニに持っていくため全部を持ち出せなかったという言い訳であったと思われることこと等に照らし,原告P1の上記陳述は信用し難い。 むしろ,業務日誌写し(甲57)は,本件訴訟への提出を意識して,原告P1が何らかの資料に依拠して(それが業務日誌原本である可能性も否定できない。そうだとすると,原告らがこれを持ち出したことになる,新たに作成。)したものと推定することができ,証拠としての信用性は認めがたい。 ウなお,本件マンションの管理事務所の室内灯は,原告らにおいて20時ころ消灯していたというが,これが労働といえるか否か問題となる。 この消灯については,玄関外が暗くなることから,20時ころまで点けておいてほしいとの要望が本件管理組合から寄せられたことから,原告らがこれに対応していたといういきさつが認められ,被告の指示に基づくものではない。 思うに(1)上記室内灯は管理員室の内部の管理事務所の室内灯であり,そのスイッチも管理事務所内にあること,(2)その電気代は被告と原告らが折半であっ,,て原告らの生活上に関連する部分の照明としての性質を有すると見られること(3)20時ころの消灯は,被告の指示に基づくものではないこと,(4)スイッチは管理員居室からほど近い場所にあり,その消灯は軽易かつ短時間ですむ行為であること,(5)管理員居室の住居費は無料であることに加え,被告は,住込み管理員に対してはマンション管理手当を支給しており,こ 管理員居室からほど近い場所にあり,その消灯は軽易かつ短時間ですむ行為であること,(5)管理員居室の住居費は無料であることに加え,被告は,住込み管理員に対してはマンション管理手当を支給しており,このような軽易で短時間ですむ行為の必要性がマンション管理上あり得ることを予想して定額の同手当を毎月支給しているものと思われること等の事情に照らし,この程度の行為は労働としての具体性を欠くというべきであり,時間外労働とまではいいがたいものと思われる。 (6)原告P2の請求についてア原告らは「原告P2は,平成13年8月1日から平成15年8月9日までの,間別紙4の平成13年8月分から平成15年8月分に係る各時間外内訳表P,『(2』記載のとおり,時間外労働に従事せしめられた」と主張する。 )。 - 23 -イ被告は「被告における夫婦住込み管理員の場合,主たる管理員は夫で,妻は,その補助業務であって,1日3時間程度を目安とし,給与は5万4000円と一律である」として,それ以外の時間における時間外勤務は命じていないと主張。 する。 ウ前記認定によれば,原告らは,被告による新聞の求人広告を見て,これに応募したものであるところ(乙37の4,被告の求人票には,一般に「定額的に支)払われる手当」として「従たる従事者5万4000円」と記載されている(乙79の1ないし3。そして,これに併記して「従たる従事者1日3時務(乙7)」9の1「従たる従事者1日3時間程度(乙79の2「従たる従事者750),」),×3×24=54000(乙79の3)と記載されており,面接時に使用する」面接チェック票(乙81)には「夫婦住込管理員の妻は,1日3時間程度の補,,,」助業務で夫の決定給与の内54000円は妻へ支給することを説明することと記載 載されており,面接時に使用する」面接チェック票(乙81)には「夫婦住込管理員の妻は,1日3時間程度の補,,,」助業務で夫の決定給与の内54000円は妻へ支給することを説明することと記載されていることからすれば,被告は,夫婦2人での住込み管理員の求人に際して,主たる従事者と従たる従事者に分け,主たる従事者には基本給+α(マンション管理手当,賞与等)を支給する傍ら,従たる従事者には1日3時間程度の勤務で,一律月額5万4000円の定額の手当てを支給する方針であることが窺える。 エ更に被告は「原告らは,6時ないし6時40分からの業務開始を主張してい,るところ,被告は,そのような早朝からの業務は命じていない。本件マンションの巡回・清掃は,9時ないし12時の3時間で夫婦2人で十分対応できる仕事内容である」と主張する。 。 前記認定の事実に鑑みるに,本件における従たる従事者は,原告P2であるところ,被告は,従たる従事者に対しては,専ら清掃業務と,9時から12時までの1日3時間程度で,主たる従事者と協力して行うことを命じているものと認められる。 そして,本件マンションにおいては,その規模が大きくないこと,前任者,後任者が単身これを遂行していること等の事情から見て,本件マンションの巡回・,。 清掃は9時ないし12時の3時間で夫婦2人で十分対応できるものと思われるオその他の時間帯において,被告が原告P2に対し,時間外勤務を命じたことを認めるに足りる証拠はない。 カよって,原告P2の被告に対する時間外手当の請求には理由がない。 (7)ゴミ収集日ア別表一の「行事」欄に「ゴミ収集日」と記載された日は,可燃ゴミの収集日であるところ,原告P1がゴミ収集車の到着(8時5分ころ)に備えて7時40分にゴミネットを外していたとして,原告P1に7時4 ア別表一の「行事」欄に「ゴミ収集日」と記載された日は,可燃ゴミの収集日であるところ,原告P1がゴミ収集車の到着(8時5分ころ)に備えて7時40分にゴミネットを外していたとして,原告P1に7時40分から8時40分まで1回につき1時間の早出の時間外労働があったことは,被告も争わないところである。 イそして,平成13年8月13日から同年11月15日までのゴミ収集日39日に係る39時間分は支払済みであること(乙19)は争いがない。 ウ平成13年11月16日から平成15年8月9日までのゴミ収集日が,(1)平- 24 -成13年度(平成13年7月~平成14年6月)で96回,(2)平成14年度で152回,(3)平成15年度で17回であることも争いがない。 エ原告P1の時間外労働に対する1時間あたりの通常の割増賃金額(1.25倍),(),した金額が平成13年度平成13年7月~平成14年6月が1768円平成14年度(平成14年7月~平成15年6月)が1775円,平成15年度(平成15年7月~平成16年6月)が1805円であることには争いがない。 オそこで,これに前記時間数を乗じた金額は,(1)につき1768円×96時間=16万9728円(2)につき1775円×152時間=26万9800円(3),,につき1805円×17時間=3万685円で,合計47万0213円となる。 (8)理事会の開催日ア本件管理組合の理事会の開催日において原告P1の時間外労働があることは,。 ,被告も争わないところである原告ら管理員は理事会への出席義務はないものの被告の担当フロントマンがこれに出席するために本件マンションを訪れ,その際に業務日誌を通覧していたこと,理事会が管理員居室の隣の集会室で開かれることは前記のとおりであるから,理事会開催時間 いものの被告の担当フロントマンがこれに出席するために本件マンションを訪れ,その際に業務日誌を通覧していたこと,理事会が管理員居室の隣の集会室で開かれることは前記のとおりであるから,理事会開催時間及びその前後は,フロントマンないし理事からの問い合わせ,資料の取り寄せ依頼等の事態が発生する可能性は否定できず,原告らにおいてその間,使用者の指揮命令下から離脱していたということはできない。 イ時間外に集会室で理事会が開催されたのは,別表二の「行事」欄に「理事会」と記載された日(別紙5記載の日と時間帯)であるところ,別紙5の(1)の平成,。 13年8月19日分は時効援用につき除かれることは被告所論のとおりである,,。 ウすると上記開催日は平成13年度につき(2)から(13)までの12回であるaうち(2),(3)の合計6時間は,その開催日が被告における法定休日の日曜日であるところから,割増率は1.35倍であるから,割増賃金額は1768円÷1.25×1.35=1909円である。したがって,1909円×6時間=1万1454円である。 bまた(6)のうち22時から23時までの1時間,(7)のうち22時から22時30分までの30分間,(8)の同じく30分間,(13)のうち22時から22時15分までの15分間の合計2時間15分は,時間外の深夜労働に当たるというべきであるから,割増率は1.5倍である。よってその割増賃金額は,1768円÷1.25×1.50=2121円である。したがって,2121円×2時間1/4=4772円である。 cその他の(4)(4時間,(5)(4時間,(6)のうち5時間,(7)のうち5時))間,(8)のうち5時間,(9)(5時間,(10)(5時間,(11)(5時間,(12))))(4時間,(13)のうち5時間 (4時間,(5)(4時間,(6)のうち5時間,(7)のうち5時))間,(8)のうち5時間,(9)(5時間,(10)(5時間,(11)(5時間,(12))))(4時間,(13)のうち5時間の合計47時間には,通常の1.25倍の割増)率が適用されるから,1768円×47時間=8万3096円となる。 dよって,平成13年度のaないしcの合計は,9万9322円となる。 エ平成14年度の時間外における理事会開催日は,別紙5の(14)から(29)までの16回である。 aうち(17)のうち22時から0時30分までの2時間30分,(18)のうち22- 25 -,,時から0時までの2時間(21)のうち22時から22時50分までの50分間(22)のうち22時から22時10分までの10分間,(26)のうち22時から22時10分までの10分間,(28)のうち22時から22時40分までの40分間,(29)のうち22時から22時40分までの40分間の合計7時間は,時間,,. 外の深夜労働に当たるというべきであるから割増賃金額は1775円÷125×1.50=2130円である。したがって,2130円×7時間=1万4910円である。 bその他の(14)(4時間,(15)(4時間40分,(16)(4時間50分,(1)))7)のうち5時間,(18)のうち5時間,(19)(4時間,(20)(4時間,(21)))のうち5時間,(22)のうち5時間,(23)(4時間40分,(24)(3時間50)分,(25)(5時間,(26)のうち5時間,(27)(4時間10分,(28)のうち)))5時間,(29)のうち5時間の合計74時間10分には,通常の1.25倍の割増率が適用されるから,1775円×74時間1/6=13万1645円となる。 cよっ 間10分,(28)のうち)))5時間,(29)のうち5時間の合計74時間10分には,通常の1.25倍の割増率が適用されるから,1775円×74時間1/6=13万1645円となる。 cよって,平成14年度のa,bの合計は,14万6555円となる。 dなお,これ以外の時間外における理事会開催としては,平成15年6月27日の臨時理事会があるが,これは本件怪文書事件の発生を受け,場所もP3理事長居室で開催されたのであるから,原告P1の時間外労働とは関連がない。 オ平成15年度の時間外における理事会開催日は,別紙5の(30)の1回(4時間40分)である。よって,1805円×4時間2/3=8423円である。 カ以上ウ,エ,オの合計は25万4300円である。 (9)自治会の会合ア自治会の会合が時間外に本件マンションの集会室で開催されたのは,別表二の「行事」欄に「自治会」と記載された日(別紙6記載の日と時間帯)である。これは管理員もしくは本件管理組合に直接関係する行事ではないが,場所が管理員室内の集会室であり,参加者が本件マンションの居住者で本件マンションに関する事柄も議題となるのであるから,その開催時間帯は,原告らにおいて使用者の指揮命令下から離脱していたとは認めがたい。被告も,これを超過勤務として認めるところである。ただし,別紙6の(1)の平成13年8月4日分及び(2)の同年9月3日分は時効援用につき除くことになる。 イすると,上記開催日は,平成13年度につき(3)から(11)までの9回,42時間20分に,同別紙から漏れたと思われる平成13年10月1日(月曜日)20時から23時までの3時間(別表二,甲9)を加えた45時間20分となる。 aうち上記平成13年10月1日の22時から23時までの1時間は,時間外の深夜労働に当たるから,1 年10月1日(月曜日)20時から23時までの3時間(別表二,甲9)を加えた45時間20分となる。 aうち上記平成13年10月1日の22時から23時までの1時間は,時間外の深夜労働に当たるから,1768円÷1.25×1.50×1時間=2121円となる。 b残りの44時間20分には,通常の1.25倍の割増率が適用されるから,1768円×44時間1/3=7万8381円となる。 cよって,平成13年度のa,bの合計は,8万0502円となる。 ウ平成14年度が(12)から(27)までの16回,69時間40分であるから,17- 26 -75円×69時間2/3=12万3658円となる。 エ平成15年度が(28)から(30)までの3回,14時間20分であるから,1805円×14時間1/3=2万5871円となる。 オ以上イ,ウ,エの合計は,23万0031円となる。 (10)緊急対応ア別表二の「緊急」及び「緊急内容」欄に記載のある日(別紙7記載の日)については,被告も超過勤務として認めるところである。ただし,別紙7の(1)の平成13年8月3日分及び(2)の同月31日分は時効援用につき除くことになる。 イ他方,前記P11事件に係る平成13年12月20日(木曜日)17時30分から18時30分までの1時間の対応時間についても,時間外労働として認められるべきものと思料する。 ウすると,平成13年度の緊急対応日時は,(3)ないし(5)及び上記平成13年12月20日分(1時間)の4回,11時間50分である。 a(3)のうち22時から23時までの1時間は時間外の深夜勤務であるから,1768÷1.25×1.50×1時間=2121円である。 b残る(3)のうち2時間,(4),(5)及び上記平成13年12月20日分(1時),. ,間の合計10時間50分に 夜勤務であるから,1768÷1.25×1.50×1時間=2121円である。 b残る(3)のうち2時間,(4),(5)及び上記平成13年12月20日分(1時),. ,間の合計10時間50分には通常の125倍の割増率が適用されるから1768円×10時間5/6=1万9153円となる。 cよって,平成13年度のa,bの合計は,2万1274円となる。 エ平成14年度は(6)(7)(9)から(21)までの15回ただし別紙7の(12),,,(,は,平成15年2月25日(火曜日)の誤記であると思われる,67時間1。)0分である。 aうち(14)の平成15年3月9日(日曜日)における4時間,(19)の同年5月4日(日曜日)における4時間は,法定休日であるから,割増率は1.35倍である。よって,割増賃金額は1775円÷1.25×1.35×8時間=1万5336円である。 bうち(9)のうち22時から22時30分までの30分間は,時間外の深夜労働に当たるから,1775円÷1.25×1.50×1/2時間=1065円となる。 c残り58時間40分には,通常の割増率が適用されるから,1775円×58時間2/3=10万4133円である。 dよって,平成14年度のaないしcの合計は12万0534円である。 オ平成15年度はない。(22)は時間外労働ではない。 カ以上ウ,エの合計は14万1808円となる。 (11)よって,原告P1について,前記(7)ないし(10)の合計109万6352円について,時間外手当の請求に理由がある。 以上によれば,原告P1の請求は,時間外手当の請求の一部である109万6352円及びその遅延損害金の請求の限度で理由があるからこれを認容し,その余は理由がないからこれを棄却し,原告P2の請求は理由がないから れば,原告P1の請求は,時間外手当の請求の一部である109万6352円及びその遅延損害金の請求の限度で理由があるからこれを認容し,その余は理由がないからこれを棄却し,原告P2の請求は理由がないからこれを棄却する。 東京地方裁判所民事第36部- 27 -裁判官山口均

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