昭和30(う)2637 賍物故買被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和31年2月8日 福岡高等裁判所 棄却
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【DRY-RUN】主    文      本件控訴を棄却する。      当審における未決勾留日数中五十日を、被告人に対する原判決の懲役刑 に算入する。          理    由  本件控訴の趣意は、弁護人武井正

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判決文本文1,088 文字)

主文 本件控訴を棄却する。 当審における未決勾留日数中五十日を、被告人に対する原判決の懲役刑に算入する。 理由 本件控訴の趣意は、弁護人武井正雄竝びに被告人各自提出の控訴趣意書記載のとおりであるから、これを引用する。 右両控訴趣意(事実誤認)について。 <要旨>苟も現に賍物たるの情を知りながら、これを買受ける以上、その買受が他人の損益計算において行わるると</要旨>否とを問わず、賍物故買罪の成立を妨げるものではない(大正六年一〇月二四日大審院判決、同判決録第二三輯一一〇〇頁参照)。被告人は原判示A方に一時雇用され同人の営んでいる金属回収業の手伝いをしていたもので、原判示物件を被告人が買受けたものでないのみならず、雇主であるAの指示に従つて機械的に手伝つたにすぎないのであるから、被告人に対し賍物故買罪を以て間擬した原判決には重大な事実誤認の違法があると主張し、被告人が右Aに雇用され同人のため同人の損益計算において買受けたものであることは、まことに所論のとおりであるけれども、原判決挙示の証拠によれば、原判示Bから買受方の申込を受けたのは被告人であり、雇主であるAに相談してこれが買受の承諾をし、更に被告人が原判示物件の引渡を受けているのであつて、前示Aは代金支払に際しこれを出金してやつた程度で、本件物件の買入は被告人が右雇主Aのため同人の損益計算において買受けたものであることが窺知されるばかりでなく、右引渡を受けるに際し本件物件の賍品たるの情も察知していたことが優に認められる。原判決も亦前示趣旨のもとに被告人が雇主Aのため同人の計算において買受行為をなしたものである旨認定したものであることが明白であるから、原判決に所論のような事実誤認の違法があるということはできないのみならず、その他の 旨のもとに被告人が雇主Aのため同人の計算において買受行為をなしたものである旨認定したものであることが明白であるから、原判決に所論のような事実誤認の違法があるということはできないのみならず、その他の所論は要するに原審の採用しなかつた被告人竝びに原審証人Bの各供述記載を根拠として独自の見解を主張するもので到底採用の限りでなく、又採証法則にも何等違背した点は認められない。従つて論旨はいずれも理由がない。 よつて刑事訴訟法第三九六条に従い本件控訴を棄却することとし、当審における未決勾留日数の算入につき刑法第二一条を訴訟費用の負担につき刑事訴訟法第一八一条第一項但書を、それぞれ適用して、主文のように判決する。 (裁判長裁判官高原太郎裁判官大曲壮次郎裁判官厚地政信)

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