【DRY-RUN】主 文 本件抗告を棄却する。 理 由 本件抗告の要旨は、少年に対する保護処分取消申立を棄却した原決定には重大な 事実の誤認があり、且つ決定に影響を及ぼすべき法
主 文 本件抗告を棄却する。 理 由 本件抗告の要旨は、少年に対する保護処分取消申立を棄却した原決定には重大な 事実の誤認があり、且つ決定に影響を及ぼすべき法令違反があるから、原決定を取 り消し、本件を原裁判所に差し戻すとの裁判を求めるため、本件抗告に及んだとい うのであるが、 一件記録によると、少年は、少年に対する強姦保護事件により、昭和三五年二月 二三日千葉家庭裁判所松戸支部において、中等少年院送致決定の言渡を受け、右決 定は少年法第三二条本文所定の抗告期間を徒過したため確定したが、その後同年五 月二三日附添人から、少年に右強姦の非行事実がなかつたことを認め得る明らかな 資料、すなわち少年に対して審判権がなかつたことを認め得る明らかな資料を新た に発見したとして、同法第二七条の二第一項に準拠して右保護処分取消の申立がな されたので、同年一〇月二八日原裁判所が右申立棄却決定をしたところこれに対し て、同年一一月一〇日、少年の附添人である抗告申立人から本件抗告を申し立てた ことが明らかである。 しかし、保護処分をした家庭裁判所が、その決定が少年法第三二条第一項所定の 抗告期間を徒過したために確定した後に、少年に非行事実がなかつたことを認め得 る明らかな資料を新たに発見したことを理由にして、同法第二七条の二第一項の規 定に従つて、その保護処分の決定を取り消すことができるかどうかについてはそ<要 旨第一>の文言上多少の疑がないわけではないが、仮にできるとしても、右規定は少 年、その法定代理人又は附添人に</要旨第一>対して、保護処分取消の申立権までも 認めたものとは考えられないから、附添人が千葉家庭裁判所松戸支部に対してした 保護処分取消の申立は、同裁判所の職権発動を促すものに過ぎなかつたものであつ て、同裁判所としては、調査の結果 の申立権までも 認めたものとは考えられないから、附添人が千葉家庭裁判所松戸支部に対してした 保護処分取消の申立は、同裁判所の職権発動を促すものに過ぎなかつたものであつ て、同裁判所としては、調査の結果保護処分を取り消すべきものと判断しない以 上、特に本案に対する決定をする必要がなか<要旨第二>つたものであり、従つて、 同裁判所が、決定をする必要がないのに誤まつて申立棄却の決定をしたとして も、</要旨第二>少年、その法定代理人又は附添人がこれに対して更に抗告をなし得 る理由はなく、又右決定に対して、少年その法定代理人又は附添人が抗告をするこ とを是認した規定もないから、本件抗告は不適法のものとして棄却すべきものとし て、主文のように決定をする。 (裁判長判事 井上文夫 判事 久永正勝 判事 河本文夫)
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