○ 主文被告が原告に対し昭和四三年一〇月三一日付でした滞納者焼野殖林合資会社の滞納にかかる別表(一)記載の国税(ただし、異議決定により別表(一)記載の3・4の法人税は除かれた。)に関し徴収しようとする金額(限度額)を二六、七四一、四七〇円(ただし、異議決定により五、二六六、四〇〇円に減額)とする第二次納税義務の告知処分のうち、右徴収しようとする金額(限度額)につき一、二〇七、六〇〇円をこれる部分を取り消す。原告のその余の請求を棄却する。訴訟費用はこれを一〇分し、その一を被告の、その余を原告の負担とする。○ 事実第一申立て一原告被告が原告に対してした滞納者焼野殖林合資会社の滞納にかかる別表(一)記載の国税(ただし、異議決定により別表(一)記載の3・4の法人税は除かれた。)についての次の各第二次納税義務の告知処分を取り消す。1 昭和四三年九月一七日付でした徴収しようとする金額(限度額)を五一、〇九八、六〇〇円(ただし、異議決定により四、八一〇万円に減額)とする第二次納税義務の告知処分 2 同年一〇月三一日付でした徴収しようとする金額(限度額)を二六、七四一、四七〇円(ただし、異議決定により五、二六六、四〇〇円に減額)とする第二次納税義務の告知処分訴訟費用は被告の負担とする。二被告原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。第二主張一原告の請求原因(一) 被告は、原告に対し、昭和四三年九月一七日付で滞納者東京都中野区<以下略> 焼野殖林合資会社(以下、「焼野殖林」という。)の負担する別表(一)記載(ただし、法定納期限を除く)の滞納国税合計五二、八五二、六三四円につき原告を国税徴収法三九条に定める第二次納税義務者に該当するものとして、徴収しようとする金額(限度額)を五一、〇九八、六〇〇円とする第二次納税義務の 限を除く)の滞納国税合計五二、八五二、六三四円につき原告を国税徴収法三九条に定める第二次納税義務者に該当するものとして、徴収しようとする金額(限度額)を五一、〇九八、六〇〇円とする第二次納税義務の告知処分をし(以下、「第一回告知処分」という。 三四円につき原告を国税徴収法三九条に定める第二次納税義務者に該当するものとして、徴収しようとする金額(限度額)を五一、〇九八、六〇〇円とする第二次納税義務の 限を除く)の滞納国税合計五二、八五二、六三四円につき原告を国税徴収法三九条に定める第二次納税義務者に該当するものとして、徴収しようとする金額(限度額)を五一、〇九八、六〇〇円とする第二次納税義務の告知処分をし(以下、「第一回告知処分」という。)、さらに、同年一〇月三一日付で同じく焼野殖林の右滞納国税につき原告を右三九条に定める第二次納税義務者に該当するものとして、徴収しようとする金額(限度額)を二六、七四一、四七〇円とする第二次納税義務の告知処分をした(以下、「第二回告知処分」という。なお、第一回告知処分と第二回告知処分を合わせて「本件各告知処分」という。)。(二) 原告は、第一回告知処分については昭和四三年九月三〇日、第二回告知処分については同年一一月九日それぞれ被告に異議の申立てをしたところ、被告は、前者については焼野殖林の滞納国税のうち別表(一)記載の3・4の法人税を除き、徴収しようとする金額(限度額)を四、八一〇万円に減額し、後者については同じく焼野殖林の滞納国税のうち別表(一)記載の3・4の法人税を除き、徴収しようとする金額(限度額)を五、二六六、四〇〇円に減額する旨の決定をし、前者の決定書謄本は昭和四四年一二月二二日、後者の決定書謄本は昭和四五年一月一二日それぞれ原告に送達された。(三) しかしながら、原告は焼野殖林より国税徴収法三九条に規定しているような無償または著しい低額の財産の処分を受けたことはないので、原告を同条の第二次納税義務者にあたるとしてした本件各告知処分は違法であり、その取消しを求める。二請求原因に対する被告の答弁および主張(一) 請求原因(一)、(二)の事実は認めるが、同(三)の主張は争う。(二) 焼野殖林の負担する滞納国税は別表(一)記載のとおりである。すなわち、焼野殖林は後に述べるようにその所 の答弁および主張(一) 請求原因(一)、(二)の事実は認めるが、同(三)の主張は争う。(二) 焼野殖林の負担する滞納国税は別表(一)記載のとおりである。すなわち、焼野殖林は後に述べるようにその所有していた唯一の資産である別表(二)記載の一〇筆の土地(以下、「本件土地」という。)の一部を昭和三九年七月から八月にかけて合計九六、三九一、二二〇円で売却し、さらに、残部を同年一〇月から一二月にかけて合計二四、七九八、四〇〇円で売却していたにもかかわらず、昭和三八年九月一六日から昭和三九年八月三一日までの事業年度分の法人税について確定申告書を提出しなかつた。 なわち、焼野殖林は後に述べるようにその所有していた唯一の資産である別表(二)記載の一〇筆の土地(以下、「本件土地」という。)の一部を昭和三九年七月から八月にかけて合計九六、三九一、二二〇円で売却し、さらに、残部を同年一〇月から一二月にかけて合計二四、七九八、四〇〇円で売却していたにもかかわらず、昭和三八年九月一六日から昭和三九年八月三一日までの事業年度分の法人税について確定申告書を提出しなかつた。そこで、中野税務署長は昭和四一年三月三一日別表(一)の1記載のとおりの賦課決定処分をした。また、同税務署長は、後記のとおり原告が昭和三九年一二月中に焼野殖林から受領した二、八〇〇万円についてこれを役員賞与と認定し、昭和四一年四月四日別表(一)の2記載のとおりの源泉所得税等の納税告知をした。さらに、焼野殖林は同年一〇月三一日別表(一)の3記載のとおりの確定申告をしたがこれを納付せず、同年九月一日から昭和四二年八月三一日までの事業年度分の法人税について中間申告をしなかつたため、同税務署長は同年五月一日法人税法七三条にもとづき別表(一)の4記載のとおり予定申告があつたものとみなした。ところで、焼野殖林は別表(一)記載の国税合計五二、八五二、六三四円(および延滞税)を滞納したまま昭和四一年二月一〇日解散し、同月一八日その旨の登記をした。(三) 原告は、焼野殖林の全社員からその出資持分全部の買収を企画し、昭和三九年三月五日付で社員A、同B、同Cからその出資持分全部を合計一九、六八七、五〇〇円(その後実際の買収価額は一九、七六五、〇〇〇円に変更された。)で譲り受ける旨の契約を結び、焼野殖林の経営権 昭和三九年三月五日付で社員A、同B、同Cからその出資持分全部を合計一九、六八七、五〇〇円(その後実際の買収価額は一九、七六五、〇〇〇円に変更された。)で譲り受ける旨の契約を結び、焼野殖林の経営権を取得した。もつとも、原告は、入社の登記をせず、商業登記簿上にD(原告の娘婿)、E、F(原告の娘)を無限責任社員とし、G(原告の二男)を有限責任社員として登記された社員はいずれも名目だけの社員であり、実質的な主宰者は原告であつた。(四) 1 原告は、右焼野殖林の名目上の社員であるDやEらを使い焼野殖林の唯一の資産であつた本件土地を別表(二)記載のとおり昭和三九年七月一四日から同年一二月二九日までの間に山王商事株式会社ほか四名に対し合計一二一、一八九、六二〇円で売却した。 婿)、E、F(原告の娘)を無限責任社員とし、G(原告の二男)を有限責任社員として登記された社員はいずれも名目だけの社員であり、実質的な主宰者は原告であつた。(四) 1 原告は、右焼野殖林の名目上の社員であるDやEらを使い焼野殖林の唯一の資産であつた本件土地を別表(二)記載のとおり昭和三九年七月一四日から同年一二月二九日までの間に山王商事株式会社ほか四名に対し合計一二一、一八九、六二〇円で売却した。2 右売却代金のうち原告は次に述べるとおり合計五三、三六六-四〇〇円を無償で取得している。(1) 昭和三九年七月一八日六五〇万円焼野殖林は、同月一四日本件土地の一部を山王商事株式会社へ売却したが(別表(二)の1)、同日手付金として受領した一、〇〇〇万円のうち七〇〇万円を同月一五日三菱銀行函館支店のG名義で振込みを受け、これを同日同銀行東中野支店のD名義の当座預金口座へ振替入金させたうえ、その口座から同月一八日六五〇万円を払い戻し、原告がAらから焼野殖林の出資持分を買い取るためとしてHから借り入れていた金の返済にあてている。したがつて、右六五〇万円は原告が焼野殖林から無償で譲渡を受けたものである。(2) 同年八月一五日八〇〇万円焼野殖林は同本件土地の一部をIへ売却したが(別表(二)の2ないし7)、原告は同日右売却代金のうち一、〇〇〇万円を取得し、その中から原告がJに振り出していた額面八〇〇万円の約束手形(後に六五〇万円と一五〇万円の二通の約束手形に書き替 したが(別表(二)の2ないし7)、原告は同日右売却代金のうち一、〇〇〇万円を取得し、その中から原告がJに振り出していた額面八〇〇万円の約束手形(後に六五〇万円と一五〇万円の二通の約束手形に書き替えられている。)の支払いにあてている。右約束手形は、焼野殖林の出資持分を有すると主張してAらとの間に紛争を起こし本件土地につき処分禁止の仮処分をしていたJに対し、同人主張の出資持分を買い取る趣旨で原告が振り出していたものである。したがつて、右八〇〇万円は原告が焼野殖林から無償で譲渡を受けたものである。(3) 同年一二月一四日三、三六〇万円焼野殖林は、同月一一日三菱銀行東中野支店に普通預金口座を設け、本件土地の売却代金の一部を普通預金にしていたが、同月一四日右口座より三、四二〇万円を払い戻し、これを原告へ交付した。右交付を受けた金員中より五〇〇万円をさきにAらから焼野殖林の出資持分を買い取るにあたり同人らに支払つていた手付金五〇〇万円の回収分として受け取り、また、六〇万円をさきにJとAらとの紛争解決に要した弁護士費用としてJに支払つていた六〇万円の回収分として受け取り、さらに、二、八〇〇万円を道産製菓株式会社(以下、「道産製菓」という。 が、同月一四日右口座より三、四二〇万円を払い戻し、これを原告へ交付した。右交付を受けた金員中より五〇〇万円をさきにAらから焼野殖林の出資持分を買い取るにあたり同人らに支払つていた手付金五〇〇万円の回収分として受け取り、また、六〇万円をさきにJとAらとの紛争解決に要した弁護士費用としてJに支払つていた六〇万円の回収分として受け取り、さらに、二、八〇〇万円を道産製菓株式会社(以下、「道産製菓」という。)へ原告から貸付金として交付した。したがつて、右の合計三、三六〇万円は原告が焼野殖林から無償で譲渡を受けたものである。(4) 同年七月一六日から同月二七日ごろまで五、二六六、四〇〇円前記のとおり、焼野殖林は、同月一四日山王商事株式会社へ本件土地の一部を売却したが、その代金として受領した一、〇〇〇万円のうち三〇〇万円を北海道銀行函館支店の預金小切手で同月二〇日三菱銀行東中野支店のK名義の普通預金口座へ振り込み、また、同月一六日本件土地の一部の買主であるL(別表(二)の10参照)から代金として受領した一 〇万円を北海道銀行函館支店の預金小切手で同月二〇日三菱銀行東中野支店のK名義の普通預金口座へ振り込み、また、同月一六日本件土地の一部の買主であるL(別表(二)の10参照)から代金として受領した一〇〇万円を右口座に預金していたが、同月二三日右口座から三五〇万円の払戻しを受け、これを東京相互銀行銀座支店のD名義の普通預金とし、さらに、同月二七日同じくLから受領した額面一〇〇万円の約束手形を右支店で九九七、二九〇円に割引き、これも同支店のD名義の普通預金とした。これよりさき、原告は、Aらから焼野殖林の出資持分を買い取るための資金として四明商業合作社からM(原告の娘、Dの妻の中国名)名義で金員を借り入れていたが、同日前記Dの普通預金口座から四五〇万円の払戻しを受けて、これを右四明商業合作社からの借入金の返済にあてた。また、原告は、本件土地の売却代金のうちより七六六、四〇〇円を受領し、そのうち五〇万円を右四明商業合作社からの借入金の返済として同月一六日支払い、さらに、同月二七日ごろ二六六、四〇〇円を利息手数料を含むものとして同社へ支払つた。したがつて、右の合計五、二六六、四〇〇円は原告が焼野殖林から無償で譲渡を受けたものである。(五) ところで、焼野殖林は、その唯一の資産であつた本件土地を前記のとおり売却したのであるが、その受領した代金は消え失せ無資産となつたため、中野税務署長より徴収の引継を受けた被告は焼野殖林よりその滞納にかかる国税を徴収することができなかつた。 七日ごろ二六六、四〇〇円を利息手数料を含むものとして同社へ支払つた。したがつて、右の合計五、二六六、四〇〇円は原告が焼野殖林から無償で譲渡を受けたものである。(五) ところで、焼野殖林は、その唯一の資産であつた本件土地を前記のとおり売却したのであるが、その受領した代金は消え失せ無資産となつたため、中野税務署長より徴収の引継を受けた被告は焼野殖林よりその滞納にかかる国税を徴収することができなかつた。これは原告が前記のとおり本件土地の売却代金の中から合計五三、三六六、四〇〇円を無償で譲り受けていることにもとづくものであるところ、右無償譲受けはいずれも焼野殖林の滞納国税(ただし、別表(一)1・2)の法定納期の一年前の日以後になされたものであり、しかも原告は、前記のとおり焼野殖 譲り受けていることにもとづくものであるところ、右無償譲受けはいずれも焼野殖林の滞納国税(ただし、別表(一)1・2)の法定納期の一年前の日以後になされたものであり、しかも原告は、前記のとおり焼野殖林の実質上の主宰者で国税徴収法三九条にいわゆる特殊関係者にあたるところから、同条にもとづきその受けた利益の限度で第二次納税義務を負うものである。第一回告知処分(ただし、異議決定のもの)は別表(一)の1・2記載の滞納国税につき前記(四)の2の(1)ないし(3)の合計四、八一〇万円を徴収しようとする金額(限度額)として第二次納税義務を課したものであり、第二回告知処分(ただし、異議決定後のもの)は右滞納国税につき前記(四)の2の(4)の五、二六六、四〇〇円を徴収しようとする金額(限度額)として第二次納税義務を課したものであるから、いずれも適法である。三被告の主張に対する原告の答弁および反論(一) 被告の主張(二)のうち、焼野殖林の負担する滞納国税が別表(一)記載(ただし、法定期限欄を除く。)のとおりであることおよび焼野殖林が昭和四一年二月一〇日解散し、同月一八日その旨の登記をしたことは争わない。同(三)のうち、原告が焼野殖林に入社の登記をせず、商業登記簿上被告主張の者らがそれぞれ無限責任社員あるいは有限責任社員として登記されていることおよびF、Gが名目だけの社員であつたことは認めるが、その余は否認する。商業登記簿上は被告主張の者のほかN、O、Pも有限責任社員として登記されていた。また、焼野殖林の全社員(A、B、C)からその出資持分全部を昭和三九年三月六日付で譲り受けたのはDやEらであつて、原告は、当時原告が代表取締役をしており会社更正法による更生手続中であつた道産製菓の更生資金獲得の手段として、更生管財人Qおよび同Rの承認をえたうえ、同会社がD けの社員であつたことは認めるが、その余は否認する。商業登記簿上は被告主張の者のほかN、O、Pも有限責任社員として登記されていた。また、焼野殖林の全社員(A、B、C)からその出資持分全部を昭和三九年三月六日付で譲り受けたのはDやEらであつて、原告は、当時原告が代表取締役をしており会社更正法による更生手続中であつた道産製菓の更生資金獲得の手段として、更生管財人Qおよび同Rの承認をえたうえ、同会社がD 付で譲り受けたのはDやEらであつて、原告は、当時原告が代表取締役をしており会社更正法による更生手続中であつた道産製菓の更生資金獲得の手段として、更生管財人Qおよび同Rの承認をえたうえ、同会社がDらから相当額の手数料を受ける約束のもとに同人らが焼野殖林の出資持分を買収するにつぎ第三者に対する信用の供与、買収資金の調達、不動産の売買等に関する仲介斡旋の労をとつたにすぎないのである。被告の主張(四)の1のうち、DやEらが焼野殖林の資産である北海道茅部郡<以下略>所在の土地を被告主張のころその主張の者らに売却したことは認めるが、売却土地の地番、地目、面積、売買代金が被告主張のとおりであるかどうかは知らないし、原告がDやEらを使つて右売却をしたことは否認する。原告は前記のとおり右売却の仲介斡旋の労をとつてやつたにすぎないのである。被告の主張(四)の2の(1)は否認する。もつとも、焼野殖林が被告主張のころ本件土地の一部を山王商事株式会社へ売却したことは認める。同(四)の2の(2)のうち、原告がJに対し被告主張のような約束手形を交付したこと、焼野殖林がその所有土地をIに売却し、その売却代金の中から八〇〇万円が右約束手形の書替手形(額面六五〇万円と一五〇万円の二通に書き替えられた。)と引き替えに支払われたことは認めるが、その余は否認する。Jの持分を含めて焼野殖林の出資持分全部は原告の仲介によりDらがこれを取得したものであるが、同人が外国人であるため信用できないとするJの危惧により同人を知つていた原告がDらの支払うべき出資持分取得代金の支払担保の趣旨で被告主張の約束手形を振り出しJに交付したものであるから、右手形金の決済はDが昭和三九年八月一七日右手形の支払場所である株式会社北陸銀行函館支店の原告名義の別段預金に振り込んだ資金の中から支払われたもので 張の約束手形を振り出しJに交付したものであるから、右手形金の決済はDが昭和三九年八月一七日右手形の支払場所である株式会社北陸銀行函館支店の原告名義の別段預金に振り込んだ資金の中から支払われたものである。 張の約束手形を振り出しJに交付したものであるから、右手形金の決済はDが昭和三九年八月一七日右手形の支払場所である株式会社北陸銀行函館支店の原告名義の別段預金に振り込んだ資金の中から支払われたもので 張の約束手形を振り出しJに交付したものであるから、右手形金の決済はDが昭和三九年八月一七日右手形の支払場所である株式会社北陸銀行函館支店の原告名義の別段預金に振り込んだ資金の中から支払われたものである。被告の主張(四)の2の(3)のうち、原告が被告主張の日に焼野殖林から三、三六〇万円の交付を受けたことは認めるが、その余は争う。右三、三六〇万円のうち五〇〇万円は、DらがAらから焼野殖林の出資持分を買収するにあたり、原告がDらのために立替払いをしてやつた手付金五〇〇万円の返戻金として受領したものであり、六〇万円は、被告主張のようなJとAらとの紛争に伴いJが本件土地の処分禁止の仮処分をするにつき依頼した弁護士に費用六〇万円を支払うにあたり、その資金を原告がJに貸与していたのであるが、紛争解決により右費用は焼野殖林が負担するということになつたので、原告がその返戻を受けたものであり、二、八〇〇万円は、原告が前記のとおり更生会社である道産製菓の代表取締役として更生資金を獲得する目的でDらのために第三者に対する信用の供与、買収資金の調達斡旋、土地売却に関する仲介斡旋の労をとつたことに対する報酬金として道産製菓がこれを領収したものである。被告の主張四の2の(4)は否認する。もつとも、焼野殖林が山王商事株式会社やLへ本件土地の一部をそれぞれ売却したことは認める。同(ホ)は争う。(二) 1 原告が昭和三九年一二月一四日焼野殖林から受領した二、八〇〇万円について、中野税務署長は、これを原告の賞与と認定して焼野殖林の法人税に関し損金としての費用性を否認するとともに、原告の所得税に関してはこれを給与として焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知(別表(一)の2)を行なつているのである。したがつて、中野税務署長は、原告が焼野殖林の実質的な主宰者すなわち実質的な役 、原告の所得税に関してはこれを給与として焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知(別表(一)の2)を行なつているのである。したがつて、中野税務署長は、原告が焼野殖林の実質的な主宰者すなわち実質的な役員(無限責任社員)であり委任ないし準委任にもとづく役務提供の対価として右二、八〇〇万円を受領したものとの判断を前提にしているといわざるをえない。 野税務署長は、原告が焼野殖林の実質的な主宰者すなわち実質的な役 、原告の所得税に関してはこれを給与として焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知(別表(一)の2)を行なつているのである。したがつて、中野税務署長は、原告が焼野殖林の実質的な主宰者すなわち実質的な役員(無限責任社員)であり委任ないし準委任にもとづく役務提供の対価として右二、八〇〇万円を受領したものとの判断を前提にしているといわざるをえない。右二、八〇〇万円は、前記のとおり原告がDらのために第三者に対する信用の供与、焼野殖林の出資持分買収の資金調達、土地売却の仲介斡旋の労をとつたことに対する報酬ないし手数料としてこれを受領したのが真実であるが、仮にそうでないとしても、中野税務署長の判断の前提となつているように原告の役務提供の対価としてこれを受領したものというべきであり、被告主張のように原告が無償でこれを譲り受けたものとはとうてい考えられないのである。そもそも、右二、八〇〇万円の取得に関しては、当初函館税務署長が仲介手数料としての性質を認め、雑所得として所得税一四、七三二、八〇〇円の賦課決定処分をしていたが、その後中野税務署長が焼野殖林の法人税に関し右二、八〇〇万円の損金としての費用性を否認するとともに、昭和四一年四月四日付でこれを原告の賞与と認定し給与所得として焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知(別表(一)の2)をしたため、昭和四三年六月一九日付で函館税務署長は前記賦課決定処分を取り消すに至つた。しかるに、被告は、本訴において原告が右二、八〇〇万円を焼野殖林から無償で取得したものと主張するに至つた。もし、原告が右二、八〇〇万円を焼野殖林から無償で取得したもの、すなわち贈与を受けたものであるとするならば、法人から贈与を受けた財産には贈与税が課せられないので(相続税法二一条の三第一項一号)、一時所得として所得税が課せられることになつているので 取得したもの、すなわち贈与を受けたものであるとするならば、法人から贈与を受けた財産には贈与税が課せられないので(相続税法二一条の三第一項一号)、一時所得として所得税が課せられることになつているので(所得税法三四条、昭和四〇年法律第三三号による改正前の所得税法九条一項九号)。原告の場合にも二、八〇〇万円の一時所得として所得税を課すべきであるのに(したがつて、その場合には焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知をすることは許されず、第二次納税義務の基礎となる滞納国税から源泉所得税の分を除くべきことになる。 れないので(相続税法二一条の三第一項一号)、一時所得として所得税が課せられることになつているので(所得税法三四条、昭和四〇年法律第三三号による改正前の所得税法九条一項九号)。原告の場合にも二、八〇〇万円の一時所得として所得税を課すべきであるのに(したがつて、その場合には焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知をすることは許されず、第二次納税義務の基礎となる滞納国税から源泉所得税の分を除くべきことになる。)これをすることなく、右二、八〇〇万円の取得に関する一面では原告の給与所得であつて第二次納税義務の基礎となる滞納国税の中に源泉所得税の分も含まれるとの主張を維持しつつ、他面では原告が焼野殖林から右二、八〇〇万円の贈与を受けているので原告は第二次納税義務を負う旨主張することは、自己撞着も甚だしく、国税徴収法三九条の解釈をこじつけ、原告を偽まんし無理矢理原告の財産を徴収しようとするための詭弁であるというほかはない。2 さらに、原告が焼野殖林から受領したという金員は、もともと焼野殖林が有していたものをそつくり原告へ譲渡したというものではなく、原告が計画し、これに従事した(信用の供与を含む。)土地の売却という一つの経済行為によつてえた収入の一部を原告へ譲渡したというものであるから、この事実を対価なき無償譲渡であるというのはまつたく客観的事実を無視した判断というほかない。(三) 第二次納税義務の制度は、形式的には第三者に財産が帰属している場合に、実質には納税者にその財産が帰属していると認めても公平を失しないようなときに、形式的な権利の帰属を否認して私法秩序を乱すことを避けつつ、その形式的に権利が帰属している者に対し補充的に納税義務を負担させることになり にその財産が帰属していると認めても公平を失しないようなときに、形式的な権利の帰属を否認して私法秩序を乱すことを避けつつ、その形式的に権利が帰属している者に対し補充的に納税義務を負担させることになり、徴税手続の合理化を図るために認められている制度である。したがつて、本来の納税義務者の財産につき滞納処分をしても徴収すべき税額に不足すると認められる場合に限り、一定の関係のある者に対して本来の納税義務者から徴収できない金額を限度として、第二次的に納税義務を負わせることをその内容とする。2 本件において被告の主張するところによれば、焼野殖林がその所有する土地を売却してえた代金額は合計一二一、一八九、六二〇円であり、その中から原告が取得したのは合計五三、三六六、四〇〇円であるというのであるから、同金額を右売却代金の総額から差し引いた六七、八二三、二二〇円が原告の右取得の当時焼野殖林の財産として保有されていたという計算になる。 として、第二次的に納税義務を負わせることをその内容とする。2 本件において被告の主張するところによれば、焼野殖林がその所有する土地を売却してえた代金額は合計一二一、一八九、六二〇円であり、その中から原告が取得したのは合計五三、三六六、四〇〇円であるというのであるから、同金額を右売却代金の総額から差し引いた六七、八二三、二二〇円が原告の右取得の当時焼野殖林の財産として保有されていたという計算になる。してみれば、被告が焼野殖林より徴収すべき国税額合計五二、八五二、六三四円より多額の金員が焼野殖林に保有されていたということになり、本来の納税義務者の財産につき滞納処分をして徴収すべき国税に不足すると認められる場合にあたらないこと明らかであるから、本件各告知処分は違法である。3 このことは、焼野殖林の保有していた金員が原告に対する財産処分行為後に何らかの事情で消失したとしても、したがつて、具体的な滞納処分執行の際すでに徴収すべき国税に不足すると認められるに至つた場合においても異ならない。けだし、国税徴収法三九条の第二次納税義務は、納税者が無償または著しい低額で財産を処分し、そのため納税が満足にできないような資産状態に立ち至らせた場合に、すなわち、民法四二四条の詐害行為の典形的な場合において、その処分による受益者に対し、訴訟手 者が無償または著しい低額で財産を処分し、そのため納税が満足にできないような資産状態に立ち至らせた場合に、すなわち、民法四二四条の詐害行為の典形的な場合において、その処分による受益者に対し、訴訟手続を経ることなく直接第二次納税義務を負わせ、実質的には詐害行為の取消しをしたのと同様の効果を見ようとするものであるから、国税徴収法三九条に定める滞納処分をしてもその徴収すべき額に不足すると認められることが第三者に利益を与える処分に基因すると認められるかどうかを判定する標準時期は、詐害行為の場合と同様、第一に処分行為時であり、かつ、第二に告知処分時と解すべきである。したがつて、財産処分行為がその処分行為時に国税徴収を害しないものであれば、その後の財産の散逸、隠匿等の事情で納税者の財産が消失したとしても、第二次納税義務は成立しないというべきである。(四) 国税徴収法三九条に定める「受けた利益の限度」を算定するにあたつては、受けた利益からその対価の額、利益を受けるために要した費用の額を控除すべきはもちろん、その利益を受けたことにより当然支払うこととなつた諸々の税額もまた控除すべきである。 その処分行為時に国税徴収を害しないものであれば、その後の財産の散逸、隠匿等の事情で納税者の財産が消失したとしても、第二次納税義務は成立しないというべきである。(四) 国税徴収法三九条に定める「受けた利益の限度」を算定するにあたつては、受けた利益からその対価の額、利益を受けるために要した費用の額を控除すべきはもちろん、その利益を受けたことにより当然支払うこととなつた諸々の税額もまた控除すべきである。もし、右税額を控除しないとすれば、右税額か第二次納税義務にかかる徴収税額のいずれかが徴収不能となり、同条の立法趣旨に反する結果となるのである。原告は、焼野殖林より二、八〇〇万円を受領したことに関し、函館市長より四、〇五八、八〇〇円の道市民税を賦課され、これを納付ずみであるから、同額を原告の受けた利益より控除して「受けた利益の限度」を算出すべきである。四原告の反論に対する被告の答弁および再反論(一) 原告は、焼野殖林より受領した二、八〇〇万円につき、中野税務署長が賞与と認定しているのに、被告が本件において無償譲渡(贈与)を受けたものであると主張することは自己撞着 被告の答弁および再反論(一) 原告は、焼野殖林より受領した二、八〇〇万円につき、中野税務署長が賞与と認定しているのに、被告が本件において無償譲渡(贈与)を受けたものであると主張することは自己撞着も甚だしいものである旨主張する(原告の反論(二))。中野税務署長が原告を焼野殖林の実質的な主宰者であるとしてその取得した右二、八〇〇万円を原告に対する賞与と認定し、焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知をしたこと、右二、八〇〇万円の取得に関しては、当初函館税務署長が雑所得として所得税一四、七三二、八〇〇円の賦課決定処分をしていたか、原告の異議申立てにより昭和四三年六月一九日付でこれを取り消したことは認める。しかしながら、課税上において認定賞与とは、法人が役員に対して実質的に給与を支給したと同様な経済的な利益をもたらすもので、交際費や機密費等の名義のもとに支給した金員のうち費途不明であつてかつ毎月定額を支給されるものでないものについて賞与と認定したものをいうのであるが、その実体が贈与であると判明した場合、徴収上においては国税徴収法三九条に定める第二次納税義務の対象となるのである。中野税務署長が原告の賞与であると認定した二、八〇〇万円の実体を国税徴収上の見地からみれば、原告は焼野殖林の実質的な主宰者であり、しかも焼野殖林と雇用関係にあるとはいえないから、役務提供による対価として右二、八〇〇万円を取得したとは認められないのであつて、原告は焼野殖林より右二、八〇〇万円の無償譲渡(贈与)を受けたものと認められるので、国税徴収法三九条にもとづき第二次納税義務を負うのである。 である。中野税務署長が原告の賞与であると認定した二、八〇〇万円の実体を国税徴収上の見地からみれば、原告は焼野殖林の実質的な主宰者であり、しかも焼野殖林と雇用関係にあるとはいえないから、役務提供による対価として右二、八〇〇万円を取得したとは認められないのであつて、原告は焼野殖林より右二、八〇〇万円の無償譲渡(贈与)を受けたものと認められるので、国税徴収法三九条にもとづき第二次納税義務を負うのである。中野税務署長の賞与の認定と本訴における被告の主張とは何ら矛盾するものではない。(二) 原告は、国税徴収法三九条に定める徴収不足判定の標準時期は第一には財産処分時であることを要するところ のである。中野税務署長の賞与の認定と本訴における被告の主張とは何ら矛盾するものではない。(二) 原告は、国税徴収法三九条に定める徴収不足判定の標準時期は第一には財産処分時であることを要するところ、本件の場合、財産処分時には少なくとも六七、八二三、二二〇円が焼野殖林に保有されていたという計算になるから、本件告知処分に違法である旨主張する(原告の反論(三))。しかしながら、右徴収不足判定の標準時期は告知処分時と解すべきである。すなわち、右三九条は、滞納者からの国税徴収手続の過程において、滞納者から国税を徴収できない場合に限り、無償譲渡等を受けた者に対し第二次納税義務を負わせ、国税徴収の確保を図ることとした趣旨である。したがつて、右徴収不足の判定は、第二次納税義務の告知処分を行なう時点の近接時で行なわれるべきであり、それはとりもなおさず告知処分時において判定すべきことにほかならない。これに反し、仮に原告主張のように右徴収不足の判定時期を財産処分時とするときは、本件のように滞納者の国税が具体的に確定する前に財産の無償譲渡があつた場合には、徴収不足の判定自体が不能となり、前記三九条は目的を達しえないこととなる。なるほど、右三九条の立法趣旨が詐害行為の取消しという訴訟手続に代えて簡易・迅速に国税徴収の確保を図る点にあることは否定できないが、同条は、詐害の意思を有することを問わないこと、無償または著しく低い額による処分のみを対象としていること、処分が国税の法定納期限の一年前の日以後にされたものであること、特殊関係者の場合を除き、利益が現実に存する限度に限られることなどの点において詐害行為の取消しと法律的構成を異にしている。 条の立法趣旨が詐害行為の取消しという訴訟手続に代えて簡易・迅速に国税徴収の確保を図る点にあることは否定できないが、同条は、詐害の意思を有することを問わないこと、無償または著しく低い額による処分のみを対象としていること、処分が国税の法定納期限の一年前の日以後にされたものであること、特殊関係者の場合を除き、利益が現実に存する限度に限られることなどの点において詐害行為の取消しと法律的構成を異にしている。このように法律的構成を異にするので、同条の第二次納税義務の場合に、詐害行為の取消しの場合と同様の法理が働くべきものとすること られることなどの点において詐害行為の取消しと法律的構成を異にしている。このように法律的構成を異にするので、同条の第二次納税義務の場合に、詐害行為の取消しの場合と同様の法理が働くべきものとすることには根拠がないというべきである。(三) 原告は、その受けた利益より道市民税四、八〇〇円を控除して「受けた利益の限度」を算出すべきである旨主張する。原告が道市民税四、〇五八、八〇〇円を賦課され、これを納付したことは認めるが、右は原告が焼野殖林より二、八〇〇万円の利益を取得するために支払うべき費用ではなく、むしろ右利益を取得したことによつて課税されるものであるから、「受けた利益の限度」を算出するにあたつてはこれを控除すべきではない。右算出にあたり控除できるのは、対価の額および利益を受けるために要した費用類の額に限るべきである。第三立証(省略)○ 理由一請求原因(一)、(二)の事実は当事者間に争いがない。二そこで、本件各告知処分の適否について検討する。1 焼野殖林の負担する滞納国税が別表(一)記載のとおりであることおよび焼野殖林が昭和四一年二月一〇日解散し、同月一八日その旨の登記をしたことは当事者間に争いがない。2 原本の存在および成立に争いがない乙第一号証、同第八号証の七、同第二四、二五号証、成立に争いがない甲第九号証の一、同第一四号証の一、二、同第一五号証の一ないし三、同第一六号証の一ないし八、同第一九号証の一ないし七、同第二〇号証の一、二、同第二三号証の一ないし六、同第二四号証の一ないし三、同第二五号証の一ないし七、同第二六号証の一ないし八、同第二七号証の一、二、乙第二号証、同第七号証の一、同第八号証の一ないし六、同第九ないし第一一号証の各一、同第一四号証、同第一八号証、同第二〇ないし第二三号証、一頁の下から六行目中「名儀だけ 、二、同第一五号証の一ないし三、同第一六号証の一ないし八、同第一九号証の一ないし七、同第二〇号証の一、二、同第二三号証の一ないし六、同第二四号証の一ないし三、同第二五号証の一ないし七、同第二六号証の一ないし八、同第二七号証の一、二、乙第二号証、同第七号証の一、同第八号証の一ないし六、同第九ないし第一一号証の各一、同第一四号証、同第一八号証、同第二〇ないし第二三号証、一頁の下から六行目中「名儀だけ し八、同第二七号証の一、二、乙第二号証、同第七号証の一、同第八号証の一ないし六、同第九ないし第一一号証の各一、同第一四号証、同第一八号証、同第二〇ないし第二三号証、一頁の下から六行目中「名儀だけ」とある挿入部分については証人Sおよび同Vの各証言により成立が認められ、その余の部分については成立に争いがない乙第六号証、証人Dの証言により成立が認められる甲第一、二号証、同第七号証、証人Dおよび同Aの各証言により成立が認められる甲第四、五号証、証人Aおよび同Tの各証言により成立が認められる甲第三号証、証人Dおよび同Uの各証言により成立が認められる甲第八号証、証人Dおよび同Gの各証言により成立が認められる甲第一二号証、証人Tの証言により成立が認められる甲第一三号証、同証言および原告本人尋問の結果により成立が認められる甲第一一号証の一、原告本人尋問の結果により成立が認められる甲第九号証の二、同第一〇号証、同第一一号証の二ないし五、証人Eおよび同Vの各証言により成立が認められる乙第三号証、同第一七号証、証人Vの証言により成立が認められる乙第四号証、同第七号証の二ないし四、同第九号証の二、同第一一号証の二、同第一二号証、証人Vおよび同Gの各証言により成立が認められる同第五号証、証人Wの証言により成立が認められる乙第一〇号証の二、同第一三号証、同第一六号証、同第一九号証、証人T、同Vおよび同Xの各証言により成立が認められるる第一五号証、証人J、同S、同H、同G、同D、同X、同V、同E、同T、同Wおよび同Aの各証言(ただし、T、GおよびDの各証言中後記信用しない部分を除く。)、原告本人尋問の結果(ただし、後記信用しない部分を除く。)に弁論の全趣旨を総合すれば、次の(1)ないし(7)の各事実が認められる。(1) 原告が代表取締役をしていた道産製菓は、運転 い部分を除く。)、原告本人尋問の結果(ただし、後記信用しない部分を除く。 号証、証人J、同S、同H、同G、同D、同X、同V、同E、同T、同Wおよび同Aの各証言(ただし、T、GおよびDの各証言中後記信用しない部分を除く。)、原告本人尋問の結果(ただし、後記信用しない部分を除く。)に弁論の全趣旨を総合すれば、次の(1)ないし(7)の各事実が認められる。(1) 原告が代表取締役をしていた道産製菓は、運転 い部分を除く。)、原告本人尋問の結果(ただし、後記信用しない部分を除く。)に弁論の全趣旨を総合すれば、次の(1)ないし(7)の各事実が認められる。(1) 原告が代表取締役をしていた道産製菓は、運転資金に不足を生じ、昭和三七年六月七日函館地方裁判所において更生手続開始決定を受け、翌昭和三八年二月二八日には更生計画の認可を受けた。ところで、右更生計画においては道産製菓の所有している不動産を売却し、その代金をもつて更生担保権者等に弁済するということが第一に定められていたのであるが、右売却が思うように実現しないため、更生管財人は原告にその資金の捻出方を要請した。道産製菓の設立以来代表取締役の地位にあり、道産製菓を手塩にかけて育ててきた原告は、何としてでも更生させるべく更生資金の調達に奔走しているうち、焼野殖林が本件土地を所有していることを知り、これを買収して転売し、その転売利益をもつて更生資金にあてることを企てるに至つた。(2) そこで、原告は以前からの知り合いである不動産仲介業者のT(大成不動産株式会社の代表取締役)に対し昭和三八年六、七月ごろ本件土地の買収の交渉を依頼した。右依頼を受けたTは、焼野殖林の代表者(無限責任社員)であると聞いていたJと本件土地の売買に関し交渉を重ねたが、話が煮えきらないうち、同年一〇月ごろになり函館地方法務局南茅部出張所において焼野殖林の商業登記簿を閲覧した結果、同年九月六日付でJが焼野殖林の無限責任社員を退社し、新たにAが無限責任社員として入社した旨の社員変更の登記がなされていることを見出し、早速Jにその旨を報告した。Jは、自らも右出張所へ電話をして右事実を確認し、善後策をTと相談した結果、Jとしては焼野殖林の出資総額四、〇〇〇円のうち一、七五〇円が同人の持分であるので焼野殖林の唯一の資産である本件土地を売 た。Jは、自らも右出張所へ電話をして右事実を確認し、善後策をTと相談した結果、Jとしては焼野殖林の出資総額四、〇〇〇円のうち一、七五〇円が同人の持分であるので焼野殖林の唯一の資産である本件土地を売却した場合の代金額のうち四、〇〇〇分の一、七五〇円に相当する金額を貰えれば一切手を引いてもよいということになり、Aらとの紛争解決をTに一任した。 同人の持分であるので焼野殖林の唯一の資産である本件土地を売 た。Jは、自らも右出張所へ電話をして右事実を確認し、善後策をTと相談した結果、Jとしては焼野殖林の出資総額四、〇〇〇円のうち一、七五〇円が同人の持分であるので焼野殖林の唯一の資産である本件土地を売却した場合の代金額のうち四、〇〇〇分の一、七五〇円に相当する金額を貰えれば一切手を引いてもよいということになり、Aらとの紛争解決をTに一任した。そこで、Tは、原告と相談のうえ、右紛争の解決を長谷川弁護士に依頼し、とりあえず本件土地につきJを債権者として処分禁止の仮処分を申請することになり、同年一一月一四日函館地方裁判所にて右仮処分決定をえた。その際の保証金六〇万円は原告がこれを負担した。そして、Tは、Jを原告としAならびにその当時のもう一人の無限責任社員であるBおよび有限責任社員であるCを共同被告として民事訴訟を提起し(いかなる内容の訴訟かは明らかでない。)、訴訟準備のため東京から函館へやつて来たAに対し、Jとの間で喧嘩をしているのを見るに忍びないので本件土地な二、〇〇〇万円程度で売却するという方法で円満に和解を成立させることにしてはどうかと話を持ちかけた。その後、原告もAに対し同趣旨の話をし、JとAらが喧嘩をしているのはたまらなく気の毒であるから、本件土地を買い受けるという方法で協力したい旨を強調した。Aは、BやCとも相談した結果、本件土地の売却という方法ではなく、焼野殖林の出資持分全部の売却という方法でなら応じてもよい旨Tに返事をし、原告もこれを了承したので、昭和三九年三月六日A、BおよびCは焼野殖林の出資持分全部を一九、六八七、五〇〇円で原告に売却する旨の契約が成立し(もつとも、売買契約書上は、焼野殖林は総社員の同意により出資総額を一九、六八七、五〇〇円で売却譲渡する決議をしたので原告はこれを買い受けた旨の表現がなされている。)、右代 売却する旨の契約が成立し(もつとも、売買契約書上は、焼野殖林は総社員の同意により出資総額を一九、六八七、五〇〇円で売却譲渡する決議をしたので原告はこれを買い受けた旨の表現がなされている。)、右代金のうち五〇〇万円を契約成立と同時に支払い、残金は同年一〇月三一日に支払う旨約された(残金の支払時期は当初Tの作成した契約書案では同年八月三一日とされていたが、原告の要望により同年一〇月三一日と訂正された。 売却する旨の契約が成立し(もつとも、売買契約書上は、焼野殖林は総社員の同意により出資総額を一九、六八七、五〇〇円で売却譲渡する決議をしたので原告はこれを買い受けた旨の表現がなされている。)、右代金のうち五〇〇万円を契約成立と同時に支払い、残金は同年一〇月三一日に支払う旨約された(残金の支払時期は当初Tの作成した契約書案では同年八月三一日とされていたが、原告の要望により同年一〇月三一日と訂正された。)。そして、ただちに原告は五〇〇万円の保証小切手を振り出し、Tを通じてAらに支払つた。残金については同年六月一七日四〇〇万円が支払われ、同月一九日一〇、七六五、〇〇〇円が支払われた(なお、契約締結の際の売買代金の総額は前記のとおり一九、六八七、五〇〇円であつたが、残代金の支払いが当初の約束よりも繰り上げられたため利息を差し引いたり、登記費用を原告側で負担することにしてその分を加えたりしたため、結局、総額で一九、七六五、〇〇〇円ということになつた。)。右残代金一四、七六五、〇〇〇円の資金には、原告が親しく交際をしている同業者でありかつ道産製菓の取締役にもなつているHから借り受けた一、〇〇〇万円と同年六月一七日に協同組合四明商業合作社から原告の娘でありDの妻であるM名義で借り受けさせた五〇〇万円があてられた。なお、右残代金の領収証の宛名は四〇〇万円の分については原告、一〇、七六五、〇〇〇円の分についてはDとなつているが、右のようにDとなつたのはDが前示MおよびTとともに右残代金を持参し、領収証の宛名なD名義にしてくれるよう依頼したからであり、Aとしては若干不安の念を抱いたためA会計事務所が預かつたという意味合いを含ませて同事務所の領収証用紙を用いたものである(もつとも、領収証上は金額の下に「焼野殖林合資会社出資金売渡シ代金として」とペンで挿入さ 若干不安の念を抱いたためA会計事務所が預かつたという意味合いを含ませて同事務所の領収証用紙を用いたものである(もつとも、領収証上は金額の下に「焼野殖林合資会社出資金売渡シ代金として」とペンで挿入され「上記の金額正に領収致しました」という印刷字に続いており、預り金である旨の文言は記載されていない。)。他方、Jに対しては八〇〇万円を支払うことで話がつき、同月二二日原告振出の八〇〇万円の約束手形一通がJへ交付された(原告振出の八〇〇万円の約束手形一通がJへ交付されたことは当事者間に争いがない。 用いたものである(もつとも、領収証上は金額の下に「焼野殖林合資会社出資金売渡シ代金として」とペンで挿入され「上記の金額正に領収致しました」という印刷字に続いており、預り金である旨の文言は記載されていない。)。他方、Jに対しては八〇〇万円を支払うことで話がつき、同月二二日原告振出の八〇〇万円の約束手形一通がJへ交付された(原告振出の八〇〇万円の約束手形一通がJへ交付されたことは当事者間に争いがない。)。(3) 焼野殖林の全出資持分を取得した原告は、本件土地の買主を探すことになり、娘婿であるDや息子であるGに協力を呼びかけた。そして、原告自らは商業登記簿上焼野殖林に入社の登記をせず、昭和三九年六月三日付でD、原告の娘であるF、Eが無限責任社員として入社した旨の、同月一九日付で原告の二男であるGが有限責任社員として入社した旨の各登記がなされ(これらの事実は登記の日付の点を除き当事者間に争いがない。)、同日付でE、DおよびFを共同代表とする旨の登記が、さらに同年八月二八日付でNおよびOが、同年九月二日付でPがいずれも有限責任社員として入社した旨の登記がなされている。右入社の登記がなされている者のうち、FおよびGは名目だけの社員であり(このことは当事者間に争いがない。)、EおよびOはいずれも不動産仲介業者であつて、後記のとおり本件土地の一部の売却をそれぞれ仲介したものであるが、仲介の便宜上入社の登記をしていたものであり、Nは道産製菓の従業員であつて、これら入社の登記をしている者たちは原告の指示、依頼あるいは了承の下に社員となつていたものである。焼野殖林の本店はもともと北海道茅部郡<以下略>にあつたが、同年二月三日東京都中野区<以下略>(同所はAの住所 の登記をしている者たちは原告の指示、依頼あるいは了承の下に社員となつていたものである。焼野殖林の本店はもともと北海道茅部郡<以下略>にあつたが、同年二月三日東京都中野区<以下略>(同所はAの住所兼会計事務所所在地にあたる。)に移転し、さらに、原告が焼野殖林の全出資持分を買い取つたため、同年六月三日Dの住所である同都同区<以下略>に移転された。さて、原告は焼野殖林の全出資持分を自ら取得したものの、登記簿上は右のとおり入社の登記をせず、D、E、Fを共同代表者としたためか、同年七月一日付で原告が焼野殖林に対し本件土地を一九、七六五、〇〇〇円で売り渡した旨の契約書を作成した(なお、契約書上焼野殖林の代表者としてはDのみが署名押印している。 に、原告が焼野殖林の全出資持分を買い取つたため、同年六月三日Dの住所である同都同区<以下略>に移転された。さて、原告は焼野殖林の全出資持分を自ら取得したものの、登記簿上は右のとおり入社の登記をせず、D、E、Fを共同代表者としたためか、同年七月一日付で原告が焼野殖林に対し本件土地を一九、七六五、〇〇〇円で売り渡した旨の契約書を作成した(なお、契約書上焼野殖林の代表者としてはDのみが署名押印している。)。(4) 本件土地の売却はEやDおよびその依頼を受けたOらの斡旋・仲介により行なわれたが、その売却状況は別表(二)記載のとおりであつた。このうち番号1の売却はEの、番号8ないし10の売却はOの斡旋・仲介によつたものである。(5) 右本件土地の売却による代金状況およびその使途は次のとおりである。(ア) 山王商事株式会社への売却代金(別表(二)の1)のうち一、〇〇〇万円が昭和三九年七月一四日に手付金として支払われたが、そのうち七〇〇万円が同月一五日G名義で三菱銀行函館支店を通じて同銀行東中野支店のD名義の当座預金口座へ振込入金され、同月一八日同口座から六五〇万円が払い戻され、それは原告がAらから焼野殖林の出資持分を買い取るための資金としてHから借り入れていた前記借入金の返済にあてられた。(イ) Iへの売却代金(別表(二)の2ないし7)のうち少なくとも一、〇〇〇万円が昭和三九年八月一五日に支払われたが、そのうち八〇〇万円が同月一七日原告がさきにJに対し焼野殖林より一切手を引くことの対価として振出交付していた 表(二)の2ないし7)のうち少なくとも一、〇〇〇万円が昭和三九年八月一五日に支払われたが、そのうち八〇〇万円が同月一七日原告がさきにJに対し焼野殖林より一切手を引くことの対価として振出交付していた八〇〇万円の約束手形(後に六五〇万円と一五〇万円の約束手形二通に書き替えられている。)の支払いにあてるため北陸銀行函館支店の別段預金とされ、数日後に支払われた(Iへの売却代金中より八〇〇万円がJへ交付していた八〇〇万円の約束手形の書替手形である六五〇万円と一五〇万円の約束手形の支払いにあてられたことは当事者間に争いがない。)。(ウ) 焼野殖林は、昭和三九年一二月一一日三菱銀行東中野支店に普通預金口座を設け本件土地の売却代金の一部を普通預金にしていたが、同月一四日右ロ座より三、四二〇万円を払い戻し、これを原告へ交付した。 別段預金とされ、数日後に支払われた(Iへの売却代金中より八〇〇万円がJへ交付していた八〇〇万円の約束手形の書替手形である六五〇万円と一五〇万円の約束手形の支払いにあてられたことは当事者間に争いがない。)。(ウ) 焼野殖林は、昭和三九年一二月一一日三菱銀行東中野支店に普通預金口座を設け本件土地の売却代金の一部を普通預金にしていたが、同月一四日右ロ座より三、四二〇万円を払い戻し、これを原告へ交付した。原告は右交付を受けた金員中から五〇〇万円をさきにAらから焼野殖林の出資持分を買い取るにあたり支払つていた手付金五〇〇万円の回収にあて、六〇万円をさきにJが本件土地につき処分禁止の仮処分をするにあたり必要とした保証金にあてるため同人に交付していた六〇万円の回収にあて、さらに、二、八〇〇万円を原告の受け取るべき利益として取得した(原告が焼野殖林から同日三、三六〇万円の交付を受けたことは当事者間に争いがない。)。なお、原告は右交付を受けた合計三、四二〇万円をGなしで同月一七日に富士銀行上野支店の同人名義の普通預金口座に預金させ、その後亀有信用金庫へ預金を移させて、七、〇〇〇万円位の融資を受けようとしたが実現できなかつたため、昭和四〇年三月二四日北陸銀行函館支店へ二、〇〇〇万円、北海道拓殖銀行地蔵町支店へ一、九〇〇万円を送金させ(両者を合わせると三、九〇〇万円となり、三、四二〇万円をこえるが、なぜそのようになつたのかは明らかでない。) 四日北陸銀行函館支店へ二、〇〇〇万円、北海道拓殖銀行地蔵町支店へ一、九〇〇万円を送金させ(両者を合わせると三、九〇〇万円となり、三、四二〇万円をこえるが、なぜそのようになつたのかは明らかでない。)、更生担保権の弁済にあてている。(エ) 山王商事株式会社から手付金として受領した前記一、〇〇〇万円のうち三〇〇万円は北海道銀行函館支店の預金小切手で昭和三九年七月二〇日三菱銀行東中野支店のK名義の普通預金日座へ振り込まれ、また、同月一六日Lからの売却代金(別表(二)の10)として受領した一〇〇万円も右口座に預金されていたが、同月二三日右口座から三五〇万円が払い戻され、これは東京相互銀行銀座支店のD名義の普通預金口座に預け入れられ、さらに、同月二七日同じくLから受領した一〇〇万円の約束手形を右支店で九九七、二九〇円に割引かれ、これも右D名義の普通預金口座に預け入れられた。 東中野支店のK名義の普通預金日座へ振り込まれ、また、同月一六日Lからの売却代金(別表(二)の10)として受領した一〇〇万円も右口座に預金されていたが、同月二三日右口座から三五〇万円が払い戻され、これは東京相互銀行銀座支店のD名義の普通預金口座に預け入れられ、さらに、同月二七日同じくLから受領した一〇〇万円の約束手形を右支店で九九七、二九〇円に割引かれ、これも右D名義の普通預金口座に預け入れられた。そして、同日右口座より四五〇万円が払い戻され、さきに原告がAらから焼野殖林の出資持分を買い取るための資金としてM名義で協同組合四明商業合作社から借り入れていた五〇〇万円のうちの四五〇万円の返済にあてられた。また、右五〇〇万円のうちの五〇万円の返済も同月一六日本件土地の売却代金中より支払われ、さらに、同月二七日ごろには本件土地の売却代金中より二六六、四〇〇円が利息手数料を含むものとして同社へ支払われた。(オ) 右(ア)ないし(エ)のほか、本件土地の売却代金中より昭和三九年八月二一日Eが仲介手数料等として七、九一二、二二五円、同月一五日大成不動産株式会社(代表者T)が仲介手数料や本件土地に道路を造成した費用等として一、〇〇〇万円をそれぞれ取得し、さらにOやDも仲介手数料ないし報酬を取得している。(6) 右(5)の(ウ)の二、八〇〇万円について、焼野殖林ではこれを道産製菓に対する に道路を造成した費用等として一、〇〇〇万円をそれぞれ取得し、さらにOやDも仲介手数料ないし報酬を取得している。(6) 右(5)の(ウ)の二、八〇〇万円について、焼野殖林ではこれを道産製菓に対する仲介手数料として計上した決算書類を作成している。他方、道産製菓においては、これを昭和四〇年三月三一日原告の更生債権として計上し、同年四月一七日には原告からの借入金へ振り替え、さらに、昭和四一年三月三一日にはこれを道産製菓の収入とする旨の処理をしている。そして、原告が焼野殖林所有土地の売買斡旋をした場合において、その斡旋手数料は原告の収入とせず、直接道産製菓の収入とすることを承認する旨の昭和三九年三月五日付の更生管財人の承認書および同趣旨の同月四日付の道産製菓の取締役会議事録が作成されている。(7) 焼野殖林はその唯一の資産である本件土地をすべて売却し、その売却代金は前記(5)で述べたように仲介手数料その他の支払いにあてられ、その人金状況や使途の全貌は明らかではないが、昭和四一年二月ごろにはすべて散逸してしまい、同月一日付でDが退社した旨の登記が、さらに、同月一八日付で同月一〇日総社員の同意により解散しEが清算人に就任した旨の登記(右解散した旨の登記がなされていることは前記のとおり当事者間に争いがない。 その唯一の資産である本件土地をすべて売却し、その売却代金は前記(5)で述べたように仲介手数料その他の支払いにあてられ、その人金状況や使途の全貌は明らかではないが、昭和四一年二月ごろにはすべて散逸してしまい、同月一日付でDが退社した旨の登記が、さらに、同月一八日付で同月一〇日総社員の同意により解散しEが清算人に就任した旨の登記(右解散した旨の登記がなされていることは前記のとおり当事者間に争いがない。)がそれぞれなされている。しかしながら、Eは清算人に就任することを承諾したことはなく、右就任の登記はDの依頼にもとづきY税理士においてその手続をしたものであつた。以上の事実が認められ、証人T、同Gおよび同Dの各証言ならびに原告本人尋問の結果中右認定に反する部分は、前記各証拠に照らし信用できず、他に右認定を覆えずに足りる証拠はない。3 右1、2の事実にもとづけば次のとおりのことが認められる。(1) 焼野殖林は、その唯一の資産である本件土地をすべて る部分は、前記各証拠に照らし信用できず、他に右認定を覆えずに足りる証拠はない。3 右1、2の事実にもとづけば次のとおりのことが認められる。(1) 焼野殖林は、その唯一の資産である本件土地をすべて売却し、別表(一)記載の国税を滞納したまま昭和四一年二月一〇日解散し、同月一八日付でその旨の登記がなされたが、そのころには本件土地の売却代金はすべて散逸してしまい、右滞納国税につき滞納処分を執行しても徴収することができない状態にあつた。(2) 原告は焼野殖林より昭和三九年七月一八日に六五〇万円、同年八月一七日に八〇〇万円、同年一二月一四日に三、三六〇万円、同年七月一六日から同月二七日ごろまでの間に五、二六六、四〇〇円、合計五三、三六六、四〇〇円を無償で取得している。すなわち、原告は、自己が代表取締役をしている道産製菓の更生資金を捻出する必要に迫られ、焼野殖林が所有していた本件土地を取得し、これを転売してえた利益を更生資金にあてることを企て、不動産仲介業者Tをして交渉させた結果、結局、焼野殖林の出資持分全部を商業登記簿上の社員であつたA、BおよびCならびに商業登記簿上はすでに退社の登記がなされていたがそれは自己の意思によらないものであるとして社員であると主張していたJから買い受けるに至つた。そして、原告は、不動産仲介業者Eや自己の娘婿であるD、息子であるGらに協力を呼びかけ、同人らあるいはDからさらに依頼を受けたOの仲介・斡旋により本件土地をすべて売却させ、その売却代金中より六五〇万円を昭和三九年七月一八日これよりさき原告が焼野殖林の出資持分をAらから買い取るための資金としてHから借り入れていた金の返済にあて、八〇〇万円を同年八月一七日これよりさき原告がJをして焼野殖林より一切手を引かせるための対価、すなわち同人出張の出資持分を買い取る対価 あるGらに協力を呼びかけ、同人らあるいはDからさらに依頼を受けたOの仲介・斡旋により本件土地をすべて売却させ、その売却代金中より六五〇万円を昭和三九年七月一八日これよりさき原告が焼野殖林の出資持分をAらから買い取るための資金としてHから借り入れていた金の返済にあて、八〇〇万円を同年八月一七日これよりさき原告がJをして焼野殖林より一切手を引かせるための対価、すなわち同人出張の出資持分を買い取る対価 ら買い取るための資金としてHから借り入れていた金の返済にあて、八〇〇万円を同年八月一七日これよりさき原告がJをして焼野殖林より一切手を引かせるための対価、すなわち同人出張の出資持分を買い取る対価として交付していた八〇〇万円の約束手形の書替手形(六五〇万円と一五〇万円の約束手形二通)の支払いにあて、五〇〇万円を同年一二月一四日これよりさき原告がAらから焼野殖林の出資持分を買い取るにあたり手付金として支払つていた五〇〇万円の回収にあて、六〇万円を同日これよりさきJが自己の社員の地位をめぐるAらとの紛争を解決するためとりあえず本件土地につき処分禁止の仮処分をするにあたり必要とした保証金にあてるため同人に原告が交付していた六〇万円の回収にあて、二、八〇〇万円を同日自己の受領すべき利益として取得し(この二、八〇〇万円を昭和四〇年三月三一日更正担保権の弁済にあて、同年四月一七日には道産製菓に対する貸付金に振り替え、さらに、昭和四一年三月三一日にはこれを道産製菓の収入とする旨の処理をしている。)、五、二六六、四〇〇円を昭和三九年七月一六日から同月二七日ごろまでの間にさきに焼野殖林の出資持分の買取資金にあてるためM名義で協同組合四明商業合作社から借り受けていた元本五〇〇万円の元利金の返済にあてさせた。以上のように、焼野殖林の所有していた本件土地の転売によりえられる利益を道産製菓の更正資金にあてようと企て、焼野殖林の出資持分を買い取つたのは原告であるから、その買取代金その他の費用は原告においてこれを負担すべきである。したがつて、本件土地の売却代金中より二五、三六六、四〇〇円(前記六五〇万円、八〇〇万円、五〇〇万円、六〇万円、五、二六六、四〇〇円の合計額)が原告において負担すべき焼野殖林の出資持分の買取代金その他の費用にあてられたということは、同額の 三六六、四〇〇円(前記六五〇万円、八〇〇万円、五〇〇万円、六〇万円、五、二六六、四〇〇円の合計額)が原告において負担すべき焼野殖林の出資持分の買取代金その他の費用にあてられたということは、同額の金員を対価なく、すなわち無償で原告が取得したものというべきである。 、六〇万円、五、二六六、四〇〇円の合計額)が原告において負担すべき焼野殖林の出資持分の買取代金その他の費用にあてられたということは、同額の 三六六、四〇〇円(前記六五〇万円、八〇〇万円、五〇〇万円、六〇万円、五、二六六、四〇〇円の合計額)が原告において負担すべき焼野殖林の出資持分の買取代金その他の費用にあてられたということは、同額の金員を対価なく、すなわち無償で原告が取得したものというべきである。また、原告がその受領すべき利益として取得した二、八〇〇万円は、本件山林の売却利益を対価なく、すなわち無償で配分を受けたものというべきである。なるほど、本件土地の転売利益を遺産製菓の更生資金にあてようと企画し、これを実行したのは原告であるから、その転売利益中から配分を受けた二、八〇〇万円は右企画およびその実行に対する対価的性質をもつのではないかということも考えられないわけではないが、原告の功績により営業成績が上り利益を生じたという場合とは異なり、もともと焼野殖林の所有していた財産である本件土地を売却して譲渡益を生じ、その譲渡益の配分を受けたというにすぎないのであるから、原告の功績に対する対価として二、八〇〇万円を取得したと考えるのは相当でなく、利益の処分を受けたもの、したがつて無償でこれを取得したものと考えるのが相当である。以上のとおり、原告は昭和三九年七月一六日から同年一二月一四日までの間に合計五一二、三六六、四〇〇円を焼野殖林から無償で取得している。(3) 原告が無償で取得した右五三、三六六、四〇〇円がもし原告に譲渡されることなく焼野殖林に保有されていたとすれば、被告はこれに対し滞納処分を執行して滞納国税を徴収することができたはずであり、また、経験則に照らせば右金額は本件土地の売却代金合計一二一、一八九、六二〇円から仲介手数料や道路築造費用その他の経費を控除した売却益の相当な部分を占めるものと考えられるので、焼野殖林の滞納国税につき滞納処分をしても徴収することができないのは、 金合計一二一、一八九、六二〇円から仲介手数料や道路築造費用その他の経費を控除した売却益の相当な部分を占めるものと考えられるので、焼野殖林の滞納国税につき滞納処分をしても徴収することができないのは、原告が無償で五三、三六六、四〇〇円を取得したことと相当因果関係がある、すなわちこれに基因するものと考えるのが相当である。 えられるので、焼野殖林の滞納国税につき滞納処分をしても徴収することができないのは、 金合計一二一、一八九、六二〇円から仲介手数料や道路築造費用その他の経費を控除した売却益の相当な部分を占めるものと考えられるので、焼野殖林の滞納国税につき滞納処分をしても徴収することができないのは、原告が無償で五三、三六六、四〇〇円を取得したことと相当因果関係がある、すなわちこれに基因するものと考えるのが相当である。(4) ところで、国税徴収法三九条によれば、同条にもとすく第二次納税義務は、滞納国税の徴収不足が当該国税の法定納期限の一年前の日以後になされた財産の無償譲渡等第三者に利益を与える処分に基因すると認められる場合に成立するとされている。そこで、別表(一)記載1・2の国税の法定納期限について検討するに、同法二条一〇号において法定納期限の定義を掲げ、「国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限(次に掲げる国税については、それぞれ次に掲げる期限又は日)をいう。(中略)ロ国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限とされている日後に納税の告知がされた国税(ハ又はニに掲げる国税に該当するものを除く。)当該期限(中略)ニ附帯税又は滞納処分費その納付又は徴収の基因となる国税を納付すべき期限(当該国税がイからハまでに掲げる国税に該当する場合には、それぞれ当該国税に係るイからハまでに掲げる期限又は日)」と規定している。右一〇号ロにいわゆる「当該期限」とは、文理および用語例上「国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限」を指すものと解される。別表(一)記載1の国税は焼野殖林の昭和三八年九月一六日から昭和三九年八月三一日までの事業年度分の法人税および加算税であるから、「国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限」とは、法人税法七七条、七四条一項により当該事業年度終了の日の翌日から二月後ということになるので、別表(一)の 度分の法人税および加算税であるから、「国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限」とは、法人税法七七条、七四条一項により当該事業年度終了の日の翌日から二月後ということになるので、別表(一)の1の法定納期限欄記載のとおり昭和三九年一〇月三一日ということになる。次に、別表(一)記載2の国税は焼野殖林の昭和三九年一二月分の源泉所得税および加算税であるから、「国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限」とは、所得税法一八三条一項により徴収の日に属する月の翌月一〇日ということになるので、別表(一)の2の法定納期限欄記載のとおり昭和四〇年一月一〇日ということになる。 になるので、別表(一)の1の法定納期限欄記載のとおり昭和三九年一〇月三一日ということになる。次に、別表(一)記載2の国税は焼野殖林の昭和三九年一二月分の源泉所得税および加算税であるから、「国税に関する法律の規定により国税を納付すべき期限」とは、所得税法一八三条一項により徴収の日に属する月の翌月一〇日ということになるので、別表(一)の2の法定納期限欄記載のとおり昭和四〇年一月一〇日ということになる。ところで、原告は、別表(一)の納期限欄記載のとおりの主張をし、被告もこれを認めているところであるが、法定納期限は右に述べたとおり法律の規定にもとづいて定められるものであり、このことと弁論の全趣旨を合わせ考えれば、原告の主張にかかる納期限は、納税告知にかかる納期限(いわゆる指定納期限)の主張であると解するのが相当である。以上のとおりであるから、原告が焼野殖林より前記五三、三六六、四〇〇円を無償で取得したのは、別表(一)記載1・2の滞納国税の法定納期限の一年目の日以後であることが明らかである。(5) 焼野殖林の社員は、商業登記簿上は無限責任社員としてD(原告の娘婿)、F(原告の娘)およびE(不動産仲介業者)が、有限責任社員としてG(原告の二男)、N(道産製菓の従業員)、O(不動産仲介業者)およびP(本件土地の一部の買主)がそれぞれ登記されているが、焼野殖林の出資持分全部を買い受けたのに原告であり、原告の指示等その意思にもとづき商業登記簿上の社員や本件土地の売却条件等が決定されたとみるべきであるから、原告は実質的・全面的に焼野殖林を支配し管理していたものというべきである。し のに原告であり、原告の指示等その意思にもとづき商業登記簿上の社員や本件土地の売却条件等が決定されたとみるべきであるから、原告は実質的・全面的に焼野殖林を支配し管理していたものというべきである。したがつて、焼野殖林は法人税法二条一〇号に規定する同族会社に該当し、原告は国税徴収法施行令一三条一項五号に該当する特殊関係者にあたると解すべきである。4 (1)ところで、原告は、道産製菓の更生資金を獲得する手段としてDらから相当額の手数料を受ける約束のもとに同人らが焼野殖林の出資持分を買収するにつき第三者に対する信用の供与、買収資金の調達、不動産の売買等に関する仲介斡旋の労をとつたにすぎず、原告が焼野殖林から昭和三九年一二月一四日に取得した二、八〇〇万円は仲介手数料である旨主張する。 令一三条一項五号に該当する特殊関係者にあたると解すべきである。4 (1)ところで、原告は、道産製菓の更生資金を獲得する手段としてDらから相当額の手数料を受ける約束のもとに同人らが焼野殖林の出資持分を買収するにつき第三者に対する信用の供与、買収資金の調達、不動産の売買等に関する仲介斡旋の労をとつたにすぎず、原告が焼野殖林から昭和三九年一二月一四日に取得した二、八〇〇万円は仲介手数料である旨主張する。しかしながら、前記認定のとおり、焼野殖林の出資持分を買い取つたのは原告であり、原告が本件土地の売却を企画し、Dらはこれに協力したものとみるべきであるから、右二、八〇〇万円は仲介手数料ではなく、原告の右主張は採用できない。(2) 右二、八〇〇万円について中野税務署長がこれを原告の賞与と認定して焼野殖林に対し源泉所得税の納税告知を行なつたことは当事者間に争いがないところ、原告は賞与と認定することとこれを無償で取得したものと認定することとは矛盾する旨主張する。役員に対するいわゆる認定賞与の中にも役務提供の対価とみることのできる場合があることは否定しえないが、他方、利益の処分として贈与の性質をもつ場合のあることもまた否定しえない。したがつて、賞与と認定することと無償で取得したと認定することとは何ら矛盾しないとかうべきであり、原告の右主張は採用できない。(3) 原告は、国税徴収法三九条に定める徴収不足判定の標準時期は第一には財産処分時であることを要するところ、本件の場合、 定することとは何ら矛盾しないとかうべきであり、原告の右主張は採用できない。(3) 原告は、国税徴収法三九条に定める徴収不足判定の標準時期は第一には財産処分時であることを要するところ、本件の場合、財産処分時には少なくとも六七、八二三、二二〇円(本件土地の売却代金一二一、一八九、六二〇円から原告が取得した五三、三六六、四〇〇円を差し引いた金額)が焼野殖林に保有されていたという計算になるから、本件各告知処分は違法である旨主張する。しかしながら、同条に規定する第二次納税義務の制度は、滞納者からの国税徴収手続の過程において、滞納処分を執行しても徴収できない場合に限り、無償譲渡等を受けた者に対し第二次納税義務を負わせ、もつて国税徴収の確保を図ることを趣旨・目的とするものである。右の趣旨・目的および同条の規定の仕方(文言)に照らせば、徴収不足の判定は、第二次納税義務の告知処分を行なう時点の近接時で行なわれるべきであり、それはとりもなおさず告知処分時において判定すべきことにほかならず、これをもつて足りると解すべきである。 、滞納処分を執行しても徴収できない場合に限り、無償譲渡等を受けた者に対し第二次納税義務を負わせ、もつて国税徴収の確保を図ることを趣旨・目的とするものである。右の趣旨・目的および同条の規定の仕方(文言)に照らせば、徴収不足の判定は、第二次納税義務の告知処分を行なう時点の近接時で行なわれるべきであり、それはとりもなおさず告知処分時において判定すべきことにほかならず、これをもつて足りると解すべきである。これに反し、仮に原告主張のように右徴収不足の判定時期を第一に財産処分時とするときは、本件のように滞納者の国税が具体的に確定する以前に財産の処分がなされた場合には、徴収不足の判定が不能であり、もとより右財産処分時に滞納処分を執行するということは不能であるので、同条の趣旨・目的は達成できないことになる。のみならず、原告は本件土地の売却代金から原告の取得した金員を差し引いた六七、八二三、二二〇円が焼野殖林に保有されていたという計算になる旨主張するが、前記のとおり本件土地の売却に関する仲介手数料その他の経費が支払われており、少なくともそのうちEに支払われた七、九一二、二二五円および大成不動産株式会社に支払われた一、〇〇〇万円は昭和三九年八 が、前記のとおり本件土地の売却に関する仲介手数料その他の経費が支払われており、少なくともそのうちEに支払われた七、九一二、二二五円および大成不動産株式会社に支払われた一、〇〇〇万円は昭和三九年八月に支払われており、これは原告が三、四二〇万円を取得した同年一二月一四日より以前であることが明らかであるから、原告の主張にかかる右事実自体も明らかでないというほかない。なるほど、同条の趣旨が詐害行為の取消しという訴訟手続に代えて簡易・迅速に国税徴収の確保を図る点にあることは否定できないが、同条は、詐害の意思を有することを問わないこと、無償または著しく低い額による財産処分のみを対象としていること、財産処分が国税の法定納期限ので午前の日以後にされたものであること、しかし財産処分以前に国税が確定していることを要しないこと、特殊関係者の場合を除き、利益が現に存する限度に限られることなどの点において詐害行為の取消しと法律的構成を異にしている。このように法律的構成を異にしているので、同条の第二次納税義務の場合に、詐害行為の取消しの場合と同様の法理が働くべきものとすることには根拠がない。 していること、財産処分が国税の法定納期限ので午前の日以後にされたものであること、しかし財産処分以前に国税が確定していることを要しないこと、特殊関係者の場合を除き、利益が現に存する限度に限られることなどの点において詐害行為の取消しと法律的構成を異にしている。このように法律的構成を異にしているので、同条の第二次納税義務の場合に、詐害行為の取消しの場合と同様の法理が働くべきものとすることには根拠がない。したがつて、いずれにしても原告の主張は採用できない。(4) 次に、原告はその受けた利益より道市民税四、〇五八、八〇〇円を控除して「受けた利益の限度」を算出すべきである旨主張する。国税徴収法三九条に規定する第二次納税義務の制度は、形式的には第三者に財産が帰属しているが、その帰属の原因が滞納国税の法定納期限の一年前の日以後になされた無償または著しい低額の対価による財産の処分、債務の免除その他第三者に利益を与える処分であるため、これを実質的にみれば納税者(滞納者)にその財産が帰属していると認めても公平を失しないような場合に、形式的な権利の帰属を否認して私法秩序を乱すことを避け 除その他第三者に利益を与える処分であるため、これを実質的にみれば納税者(滞納者)にその財産が帰属していると認めても公平を失しないような場合に、形式的な権利の帰属を否認して私法秩序を乱すことを避けつつ、その形式的に権利が帰属している者に対しその受けた利益の現に存する限度(特殊関係者の場合には受けた利益の限度)において第二次的、補充的に納税義務を負担させることにより、税負担の公平と徴税手続の合理化を図るために認められているものである。すなわち、第三者が特殊関係者である場合には、その受けた利益をそのまま全額追徴し、これを滞納国税の徴収にあてることをもつて目的とするものであり、第二次納税義務を課することにより第三者にその受けた利益以上の負担をかける結果となること、すなわち、第三者の固有の資産から持ち出しをさせることまでも目的とするものではなく、そのような結果になることは不合理であり、とうてい許されないものといわなければならない。したがつて、受けた利益の限度を算出するにあたつては、現実に受けた利益からこれを受けるために要した対価の額および仲介手数料等の経費の額を控除できるのはもちろん、これを受けたことにより法律上当然に納付しなければならなかつた税額もまた控除できるものと解するのが相当である。 ち出しをさせることまでも目的とするものではなく、そのような結果になることは不合理であり、とうてい許されないものといわなければならない。したがつて、受けた利益の限度を算出するにあたつては、現実に受けた利益からこれを受けるために要した対価の額および仲介手数料等の経費の額を控除できるのはもちろん、これを受けたことにより法律上当然に納付しなければならなかつた税額もまた控除できるものと解するのが相当である。けだし、右税額を控除できないとすれば、第二次納税義務を課せられる第三者はその受けた利益をこえて右税額相当分の負担を負わせられることとなり、不合理な結果となるからである。ところで、原告が本件土地の売却代金中より二、八〇〇万円の利益を受けたことに関し道市民税四、〇五八、八〇〇円を賦課され、これを納付したことは当事者間に争いがないので、原告の受けた利益の限度を算出するにあたつては右四、〇五八、八〇〇円を控除すべきである。したがつて、結局、原告が焼野殖林より受け 、八〇〇円を賦課され、これを納付したことは当事者間に争いがないので、原告の受けた利益の限度を算出するにあたつては右四、〇五八、八〇〇円を控除すべきである。したがつて、結局、原告が焼野殖林より受けた利益の限度は前記3の2(1)の五三、三六六、四〇〇円より右四、〇五八、八〇〇円を控除した四九、三〇七、六〇〇円ということになる。5 以上のとおり、原告は滞納者である焼野殖林と特殊関係者の間柄にあるところ、焼野殖林が処分した本件土地の売却代金中より五三、三六六、四〇〇円を無償で取得したものであり、このため焼野殖林の別表(一)記載1・2の国税の徴収ができなくなつたものであるから、原告は国税徴収法三九条にもとづき右五三、三六六、四〇〇円より前記道市民税四、〇五八、八〇〇円を控除した四九、三〇七、六〇〇円の限度で第二次納税義務を負うものといわなければならない。してみれば、本件各告知処分のうち第一回告知処分は右認定の第二次納税義務の範囲内にあるので適法であり、第二回告知処分のうち右認定の第二次納税義務の範囲内にある部分、すなわち徴収しようとする金額(限度額)五、二六六、四〇〇円のうち一、二〇七、六〇〇円(前記認定の第二次納税義務の限度額である四九、三〇七、六〇〇円から第一回告知処分の限度額である四、八一〇万円を差し引いた金額)の部分は適法であるが、これをこえる部分は違法である。 分のうち第一回告知処分は右認定の第二次納税義務の範囲内にあるので適法であり、第二回告知処分のうち右認定の第二次納税義務の範囲内にある部分、すなわち徴収しようとする金額(限度額)五、二六六、四〇〇円のうち一、二〇七、六〇〇円(前記認定の第二次納税義務の限度額である四九、三〇七、六〇〇円から第一回告知処分の限度額である四、八一〇万円を差し引いた金額)の部分は適法であるが、これをこえる部分は違法である。三よつて、原告の本訴請求のうち、第二回告知処分の取消しを求める請求は徴収しようとする金額(限度額)につき一、二〇七、六〇〇円をこえる範囲で理由があるのでこれを認容することとし、その余の部分および第一回告知処分の取消しを求める請求はいずれも理由がないのでこれを棄却し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条、九二条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官高津環牧山市治 余の部分および第一回告知処分の取消しを求める請求はいずれも理由がないのでこれを棄却し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条、九二条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官高津環牧山市治上田豊三)
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