平成22年1月28日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成20年(ワ)第10879号損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成21年10月29日判決原告株式会社エムケイシステム同訴訟代理人弁護士小切間俊司被告株式会社クリックス同訴訟代理人弁護士横山徹主文 被告は,原告に対し,10万円及びこれに対する平成20年8月29日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。 原告のその余の請求を棄却する。 訴訟費用は,これを100分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。 この判決は,1項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1当事者の求めた裁判 原告(1) 被告は,原告に対し,1890万円及びこれに対する平成20年8月29日から支払済みまで年6%の割合による金員を支払え。 (2) 訴訟費用は,被告の負担とする。 (3) 仮執行宣言 被告(1) 原告の請求を棄却する。 (2) 訴訟費用は,原告の負担とする。 第2事案の概要 前提事実(1) 当事者原告と被告は,いずれも,コンピュータソフトウェアの開発・販売を主たる業とする株式会社である。 (2) 原告サービス及び原告各製品,「」原告は社会保険労務士の業務支援総合サービスである社労夢ハウス(以下「原告サービス」という)を提供し,社会保険労務士の業務支援。 ソフトウェアである「ネット社労夢Aタイプ」及び「ネット社労dede夢Bタイプ(以下,併せて「原告各製品」という)を販売している。 」。 (3) 被告製品被告は社会保険労務士の業務支援ソフトウェアである@ろうむ以,「」(下「被告製品」という)を販売している。 。 (4) 被告の行為平成20年3月5日から同月19日までの間 3) 被告製品被告は社会保険労務士の業務支援ソフトウェアである@ろうむ以,「」(下「被告製品」という)を販売している。 。 (4) 被告の行為平成20年3月5日から同月19日までの間,被告は,次のとおり,全,,,,国7か所で被告製品の説明会を開催しその際来場者に対し被告製品原告サービス,原告各製品の,それぞれの費用と機能を比較した別紙比較表(以下「本件比較表」という)を配布した。 。 3月5日東京浅草ビューホテル3月6日大阪三井アーバンホテル大阪3月7日名古屋名古屋国際ホテル3月13日仙台三井アーバンホテル仙台3月14日札幌ラマダホテル札幌3月18日広島広島ガーデンパレス3月19日福岡アイビーホテル福岡 (5) 本件比較表本件比較表では,顧問先側機能(社会保険労務士の顧問先が利用ができ),,,る機能のうち①各種保険関係手続の申請②給与明細の閲覧・印刷③賃金や従業員台帳の閲覧・印刷④就業規則の保管・閲覧の各機能以,(下,それぞれ「本件機能①」ないし「本件機能④」といい,併せて「本件各機能」という)について,比較がされている。 。 そして,被告製品の機能欄には全て○が,原告各製品の機能欄には全て×が記載され,原告サービスの機能欄のうち,本件機能①の欄には○が,本件機能②の欄には×が記載され,本件機能③・④の各欄にはそれぞれ△が記載された上,欄外に「この機能を利用するためには,顧問先側が月,々3,150円を負担する必要があります」との注意書きがされている。 。 原告の請求原告は,本件比較表の配布が不正競争防止法2条1項14号に該当するとして,被告に対し,同法4条に基づき,1890万円の損害賠償及びこれに対する平成20年8月29日(訴状送達の日の翌日)から支払 請求原告は,本件比較表の配布が不正競争防止法2条1項14号に該当するとして,被告に対し,同法4条に基づき,1890万円の損害賠償及びこれに対する平成20年8月29日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで年6%の割合による遅延損害金の支払を求めている。 争点 (1) 本件比較表の記載は虚偽の内容か(争点1)(2) 本件比較表の記載は原告の営業上の信用を害するものか(争点2)(3) 被告の故意又は過失(争点3)(4) 損害額(争点4)第3争点に関する当事者の主張 争点1(本件比較表の記載は虚偽の内容か)について【原告の主張】以下のとおり,本件比較表のうち,原告サービス及び原告各製品の機能欄の△あるいは×の記載は,いずれも虚偽の内容である。 (1) 原告サービスア本件機能②の記載(×の記載)について原告サービスは,オプションで給与明細インターネット配信システムである「ネット給与明細」を付ければ,本件機能②が備わる。 deまた,原告サービスは「クラリネット」というソフトウェアの提供,を含んでいたがクラリネットは平成20年3月17日以降ネッ,「」,,「ト明細」を備えることとなり,本件機能②が備わることとなった。 deなお「ネット給与明細」と「ネット明細」とは異なるもので,dedeある。 イ本件機能③・④の記載(△の記載)について,,,上記△の記載は大きな字で太枠内にされておりこれに接する者が細かい字で書かれた太枠外の注意書きを見ることはない。 したがって,上記△の記載は,本件機能③・④が存在しないか,半分くらいしか存在しないとの印象を与えるものである。 (2) 原告各製品ア本件機能①の記載(×の記載)について原告各製品は,オプションで「受付システム」を付ければ本件ASP 存在しないか,半分くらいしか存在しないとの印象を与えるものである。 (2) 原告各製品ア本件機能①の記載(×の記載)について原告各製品は,オプションで「受付システム」を付ければ本件ASP機能①が備わる。 イ本件機能②・③の記載(×の記載)について原告各製品は,オプションで「ネット給与明細」や「勤怠deWEB入力システム」を付ければ本件機能②・③が備わる。 ASPウ「クラリネット」の利用についてまた,原告各製品は「クラリネット」を利用すれば,本件各機能が,備わる。 【被告の主張】(1) 原告サービス ア本件機能②の記載について否認する。 「ネット給与明細」のオプション付与や「クラリネット」の利用deによって原告サービスに本件機能②が備わるようになったのは,本件比較表配布後である平成20年4月1日以降であり,本件比較表の記載に虚偽はない。 なお「ネット給与明細」と「ネット明細」とは同じものであ,dedeる。 イ本件機能③・④の記載について否認する。 (2) 原告各製品ア本件機能②ないし④の記載について争う。 本件各機能が標準装備されていない以上,各機能欄に×を記載することは虚偽ではない。 イ「クラリネット」の利用について「クラリネット」を利用することにより,本件各機能が備わるとしても,原告サービスとして本件各機能が備わるのであって,原告各製品に本件各機能が備わったとはいえない。 争点2(本件比較表の記載は原告の営業上の信用を害するものか)について【原告の主張】本件各機能はいずれも重要な機能であるところ,本件比較表の記載は,原告サービス及び原告各製品に重要な機能が欠如していることを意味するものであり,原告の営業上の信用を害するものといえる。 【被告の主張】 争う。 争点 な機能であるところ,本件比較表の記載は,原告サービス及び原告各製品に重要な機能が欠如していることを意味するものであり,原告の営業上の信用を害するものといえる。 【被告の主張】 争う。 争点3(被告の故意又は過失)について【原告の主張】オプションを付けることにより本件各機能が備わることは,ユーザーに配,。 ,布しているマニュアルに明記されていて外部から容易に認識できる特に平成20年3月17日から「クラリネット」に本件機能②が加わることは,事前に広告されていた。 したがって,本件比較表に虚偽の内容を記載して配布したことにつき,被告には故意又は過失がある。 【被告の主張】オプションを付けることにより本件各機能が備わることは,告知されておらず,ユーザーへのマニュアル配布のみでは,外部から容易に認識することができないから,被告に故意や過失はない。 争点4(損害額)について【原告の主張】被告が不正競争行為により獲得した新規契約数や,被告製品,原告サービス及び原告各製品の単価を考慮すると,原告には,少なくとも1890万円の損害が生じている。 【被告の主張】否認する。 第4当裁判所の判断 争点1(本件比較表の記載は虚偽の内容か)について商品の需要者等に配布された文書の記載内容が不正競争防止法2条1項14号の「虚偽」にあたるかどうかは,文書の受け手が,記載された事実について真実と反するような誤解をするかどうかによって決すべきであり,具体的には,受け手がどのような者であって,どの程度の予備知識を有していた か,当該文書の記載内容をどのような状況の下で了知したか等の点を踏まえ,。 つつ当該受け手の普通の注意と読み方を基準として判断されるべきである以下,本件について検討する。 (1) 原告サービスア本件機能②の記載(×の記 のような状況の下で了知したか等の点を踏まえ,。 つつ当該受け手の普通の注意と読み方を基準として判断されるべきである以下,本件について検討する。 (1) 原告サービスア本件機能②の記載(×の記載)について(ア) 原告は,オプションで「ネット給与明細」を付ければ本件機能de②が備わると主張する。 しかし「ネット給与明細」は,平成20年4月1日にサービ,deスが開始されたものであるから(乙17,これより前に配布された)本件比較表の内容の真偽に影響を及ぼすものではない。 (イ) 原告サービスに「クラリネット」の利用が含まれること「クラリ,ネット」を利用することにより本件機能②が備わることは,いずれも当事者間に争いがない。 ,「」,そしてクラリネットに本件機能②が備わるようになったのは平成20年3月17日と認められるから(甲12,原告サービスに)係る本件機能②の欄を×とする記載は,同日以降は事実に符合しない虚偽の記載となったといえる。 なお,被告は「ネット給与明細」と「ネット明細」が同じ,dedeものであると主張し(同じものであれば,前記(ア)と同様,本件比較表における原告サービスの本件機能②の記載が虚偽ではない可能性が生じる,平成20年3月17日から「クラリネット」に本件機能。)②が備わったことを否認するが,証拠(甲12,乙16,17)によると「ネット明細」は「ネット給与明細」とは異なるシス,,dedeテムであることと,前者は平成20年3月17日にリリースされ,後者は同年4月1日にリリースされたことが認められ,上記認定を左右するものではない。 イ本件機能③・④の記載(△の記載)について原告サービスには,本件機能③・④が備えられているものの,これを利用するためには,顧問先側に金銭 たことが認められ,上記認定を左右するものではない。 イ本件機能③・④の記載(△の記載)について原告サービスには,本件機能③・④が備えられているものの,これを利用するためには,顧問先側に金銭的な負担が必要である(争いがない。 。),,,原告は本件機能③・④の欄の△の記載は当該機能が存在しないか半分くらいしか存在しないとの印象を与えるものであると主張する。 しかしながら,上記各△の記載の横には,同程度の大きさで,それぞれ「※3「※4」と記載されており,△の意味が別途記載されてい」,ることは,容易にわかるようになっているし,別途記載の文字の大きさも見づらい大きさとはいえない(甲1。 )また,△の記載は被告製品についても存在しており,上記同様,その横に,同程度の大きさで,それぞれ「※1「※2」と記載され,欄」,外に,月額利用料が安くなる場合や,別途有料のソフトで対応できることが記載されている(甲1。そして,この内容は,被告としても,顧)客に知って欲しい内容であるといえ,本件比較表は,欄外の注意書きが読まれる前提で作成されているといえる。 しかも,本件比較表は,被告製品の説明会において,その導入を考えている来場者(主として社会保険労務士と考えられる)に配布された。 ものであって,手元に置いて説明を受けながら,被告製品の費用や機能を,競合品である原告各製品や原告サービスのそれと比較しつつ,細かく検討するための資料といえるから,本件比較表の配布を受けた来場者は,通常であれば,この注意書きを読むと考えられる。 したがって,本件機能③・④の△の記載は,原告主張のような印象を与えるものとはいえず,虚偽の内容であるとは認められない。 ウなお原告は準備書面2において原告サービスは機能顧,,,,(ASP問先側 ③・④の△の記載は,原告主張のような印象を与えるものとはいえず,虚偽の内容であるとは認められない。 ウなお原告は準備書面2において原告サービスは機能顧,,,,(ASP問先側機能)を取り付けることのできる「社労夢」と同一性を保ちなが ら進化したものであるから,原告サービスも顧問先側機能を有すると主張していたがその同一性の具体的内容を明らかにしておらず原告サー,,ビスが同機能を備えている根拠とならない。 (2) 原告各製品以下のとおり,原告各製品の機能欄の記載(いずれも×の記載)は,いずれも虚偽の内容であるとは認められない。 ア本件機能①の記載について原告は,オプションで「受付システム」を付ければ本件機能①ASPが備わると主張する。 Aしかしながら,原告各製品のホームページには,契約申込画面に「受付システム」のオプション付与を申し込む欄は設けられていないSPし,このオプションが付与できることを示す記載もない(乙3。 )また「受付システム」のマニュアルは,原告各製品の販売開始,ASP()(),平成19年12月より前に作成されたものであるが甲7ないし9原告各製品のユーザー用マニュアルではないし,これが原告各製品のユーザーに配布されていたことを認めるに足りる証拠もない。 イ本件機能②・③の記載について原告は,オプションで「ネット給与明細」や「勤怠入deWEBASP力システム」を付ければ本件機能②・③が備わると主張する。 Wしかしながら,原告各製品のホームページには,契約申込画面に「勤怠入力システム」のオプション付与を申し込む欄は設けらEBASPれていないし,このオプションが付与できることを示す記載もない(乙3。 )「勤怠入力システム」のマニュアルについても,原告各 入力システム」のオプション付与を申し込む欄は設けらEBASPれていないし,このオプションが付与できることを示す記載もない(乙3。 )「勤怠入力システム」のマニュアルについても,原告各WEBASP製品の販売開始(平成19年12月)より前に作成されたものであるが(甲10,原告各製品のユーザー用マニュアルではないし,これが原) 告各製品のユーザーに配布されていたことを認めるに足りる証拠もない。 ,(),「」,また前述したとおり前記(1)ア(ア)ネット給与明細はde(),平成20年4月1日にサービスが開始されたものであるから乙17これより前に配布された本件比較表の内容の真偽に影響を及ぼすものではない。 ウ「クラリネット」の利用について「クラリネット」を利用することにより本件各機能が備わることは,当事者間に争いがない。 しかしながら,原告各製品のホームページには,契約申込画面に「クラリネット」の利用を申し込む欄は設けられていないし「クラリネッ,ト」が利用可能であることを示す記載もない(乙3。 )また「クラリネット」を利用できることは,原告サービスの特典の,1つであるが,原告サービスと原告各製品とは,初期導入費及び月額利用料において,前者が315万円及び9万4500円,後者が5万2500円及び4万2000円(Aタイプ・5万8800円(Bタイプ))と,大きく異なっている(乙12ないし15。 )これらのことからすれば,原告各製品のユーザーが「クラリネット」を利用することは予定されていないと考えられるのであって(クラリ「ネット」を利用するユーザーは,原告サービスを利用することを予定していると考えられる,原告各製品について「クラリネット」を利用。),することを前提とせず,本件各機能が備 のであって(クラリ「ネット」を利用するユーザーは,原告サービスを利用することを予定していると考えられる,原告各製品について「クラリネット」を利用。),することを前提とせず,本件各機能が備わっていないと記載することが虚偽であるとは認められない。 エなお,原告は,準備書面2において,原告各製品は,機能(顧ASP問先側機能)を取り付けることのできる「社労夢」と同一性を保ちながら進化したものであるから,原告サービスも顧問先側機能を有すると主 張していたが,その同一性の具体的内容を明らかにしておらず,原告各製品が同機能を備えている根拠とならない。 争点2(本件比較表の記載は原告の営業上の信用を害するものか)について原告サービスに係る本件機能②の欄を×とする記載は,原告サービスの機能が実際よりも低いことを示すものといえるから,原告の営業上の信用を害するものと認められる。 争点3(被告の故意又は過失)について(1) 前提事実(4),(5),証拠(甲12,乙6,12~16,18)及び弁論の全趣旨によると,次の事実を認めることができる。 ア原告サービス原告サービスは,原告各製品とは異なり,社会保険労務士に加盟を求めて運営するサービスの総体であり,平成18年10月からネットワーク事業が開始された。 このサービスには,顧問先へのアプリケーションを提供するたASPめのソフトウェアである「クラリネット」が存した。 また平成20年3月17日からネット明細がクラリネッ,,「」「deト」に備えられることとなったため,原告サービスに本件機能②が備わることとなった。 イ広告,,「」原告は平成20年1月28日と同年2月26日にクラリネットに「ネット明細」が備わるとの広告を新聞に掲載した(乙16,1de サービスに本件機能②が備わることとなった。 イ広告,,「」原告は平成20年1月28日と同年2月26日にクラリネットに「ネット明細」が備わるとの広告を新聞に掲載した(乙16,1de8。 )ウ被告は,被告製品の説明会を企画し,その際,本件比較表を来場者に配布した。 (2) 他社の製品と自社の製品の性能や機能を比較する文書を配布する場合に は,虚偽の記載をすることのないよう,十分に他社の製品の性能や機能を調査すべきであるところ,被告は,前記(1)イのとおり,原告サービスに含まれる「クラリネット」に「ネット明細」が備わり,本件機能②がde備わることとなったことを容易に知ることができたにもかかわらず,リリースの事実や時期を十分確認することなく,本件比較表を作成し,被告製品の説明会において,来場者に配布したのであって(前提事実(4) ,)被告が,前記1(1)ア(イ)のとおり,平成20年3月17日以降,事実と符合しなくなった本件比較表を配布したことについては,少なくとも過失があったというべきである。 被告は,原告が給与明細インターネット配信システムを平成20年3月17日にリリースすると告知していたため,本件比較表の配布を開始する同月5日の直前に,上記リリース予定について問い合わせたが,同月17日のリリースについて,原告からの宣伝・告知はなかったと主張する。 しかし,この主張は,被告が,上記リリース予定を知りながら,同月5日の直前に問い合わせをしたのみで,その後は,リリースの実施について調査・確認をしていなかったことを意味しており,調査の不十分性を示すものといえる。 (3) したがって,被告は,平成20年3月17日以降,虚偽の内容を含む本件比較表を配布することについて,少なくとも過失があったものと認められる。 争 おり,調査の不十分性を示すものといえる。 (3) したがって,被告は,平成20年3月17日以降,虚偽の内容を含む本件比較表を配布することについて,少なくとも過失があったものと認められる。 争点4(損害額)について前提事実(4)のとおり,被告は,平成20年3月5日から,被告製品の説明会を各地で開催したが,開催の時点では,説明会に配布するために作成された本件比較表の記載に虚偽の記載はなく,同月17日以降,上記記載のうち,原告サービスの本件機能②についてのみが事実と符合しなくなり,虚偽となった。このため,本件比較表が,配布時において虚偽の内容を含んでい たのは,同月18日に広島で行われた説明会及び同月19日に福岡で行われた説明会のみである。 また,虚偽部分も,原告サービスに係る12項目の機能のうち,1項目についてのみであり,配布を受けた者も,上記2会場の来場者だけであり,限定されているといえるし,本件比較表の記載により,原告製品の機能について,実際に誤解した顧客がどの程度いたかも不明である。 さらに,本件において,給与明細インターネット配信システムが,平成20年3月17日に原告サービスに導入されたように,サービスや製品の質は将来に向けて変化する可能性があるのが一般であり,特に,本件のようなコンピュータソフトウェア関連の商品では,その傾向が顕著であるといえる。 上記来場者も,本件比較表の内容が配布時点のものであると認識していたとしても(本来,このような比較表の記載内容は,作成時点の事実が記載されているものであるから,作成日付などで,いつの時点の記載内容であるかを確認することが求められるが,本件のような説明会において配布された以上は,配布時点の事実が記載されているものと認識すると考えられる,永。)続的なものでないことは認識していた の記載内容であるかを確認することが求められるが,本件のような説明会において配布された以上は,配布時点の事実が記載されているものと認識すると考えられる,永。)続的なものでないことは認識していたと考えられる。 これらの事情を考慮すれば,本件比較表の配布により原告が受けた損害の額は,10万円と認めるのが相当である。 結論 以上のとおりであるから原告の請求は主文記載の限度で理由があるな,,(お,原告は,年6%の割合による遅延損害金を請求しているが,民事法定利率によるべきである。 。)よって,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第26民事部 裁判長裁判官山田陽三裁判官達野ゆき裁判官北岡裕章
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