平成30年3月8日宣告平成29年(わ)第793号殺人被告事件判決 主文 被告人を懲役15年に処する。 未決勾留日数中80日をその刑に算入する。 札幌地方検察庁で保管中の果物ナイフ1丁(平成29年領第1236号符号1)及び文化包丁1丁(同号符号2)を没収する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は,平成29年10月7日,北海道岩内郡a町b番地cアパートd号室の被告人方(当時)において,妻であるA(当時28歳。以下「被害者」という。)と口論をし,その口論の末,殺意をもって,同日午前3時55分頃,被害者に対し,その後頸部等を文化包丁(刃体の長さ約15.2センチメートル〔平成29年領第1236号符号2〕)及び果物ナイフ(刃体の長さ約11.5センチメートル〔同号符号1〕)で多数回突き刺し,よって,その頃,同所において,被害者を後頸部刺創による左内頸静脈損傷等による出血性ショックにより死亡させて殺害した。 (法令の適用)罰 条刑法199条刑種の選択有期懲役刑未決勾留日数の算入刑法21条没収刑法19条1項2号,2項本文(札幌地方検察庁で保管中の果物ナイフ1丁〔平成29年領第1236号符号1〕及び文化包丁1丁〔同号符号2〕はいずれも判示殺人の用に供した物で被告人以外の者に属しない。) 訴訟費用の不負担刑事訴訟法181条1項ただし書(量刑の理由)被告人は,まず文化包丁を用い,文化包丁が折れた後は果物ナイフに持ち替えて,被害者を多数回突き刺しており,強い攻撃意思に基づいて一方的に被害者に攻撃を加えたといえる。被告人 書(量刑の理由)被告人は,まず文化包丁を用い,文化包丁が折れた後は果物ナイフに持ち替えて,被害者を多数回突き刺しており,強い攻撃意思に基づいて一方的に被害者に攻撃を加えたといえる。被告人は,被害者と口論をし,その口論がエスカレートしたことにより突発的に殺意を抱いてこのような犯行に及んだものであるが,被告人が述べる被害者の言動を前提としても殺害に及ぶには大きな飛躍があり,当時1歳の子が自宅にいながら,後先のことも考えずに犯行に及んだことも考えると,本件犯行は身勝手なものであって,厳しい非難に値する。以上のような事情を併せ考えると,遺族が厳罰を望んでいるのも当然である。そうすると,被告人の刑事責任の重さは,1名に対する殺人の単独犯の中で,重い部類に位置付けられる。 そして,被告人は犯行後自首しており,この点も考慮して,主文掲記の刑に処することとした。 (求刑懲役17年,主文同旨の没収)(弁護人の科刑意見懲役10年)平成30年3月8日札幌地方裁判所刑事第1部 裁判長裁判官島戸 純 裁判官平 手 健太郎 裁判官亀井直子
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