昭和62(あ)486 破壊活動防止法違反、兇器準備集合、威力業務妨害

裁判年月日・裁判所
平成2年9月28日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  一 被告人両名の弁護人葉山岳夫ほか一二名の上告趣意について  上告趣意第一点は、破壊活動防止法四〇条は政治思想を処罰す

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判決文本文2,067 文字)

主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  一 被告人両名の弁護人葉山岳夫ほか一二名の上告趣意について  上告趣意第一点は、破壊活動防止法四〇条は政治思想を処罰するものであり、憲 法一九条に違反すると主張する。しかしながら、破壊活動防止法四〇条のせん動罪 は、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対する目的(以下 「政治目的」という。)をもって、同条所定の犯罪のせん動をすることを処罰する ものであるが、せん動として外形に現れた客観的な行為を処罰の対象とするもので あって、行為の基礎となった思想、信条を処罰するものでないことは、同条の規定 自体から明らかであるから、所論は前提を欠き、適法な上告理由に当たらない。  同第二点は、破壊活動防止法四〇条は表現活動を処罰するものであり、憲法二一 条一項に違反すると主張する。確かに、破壊活動防止法四〇条のせん動は、政治目 的をもって、同条所定の犯罪を実行させる目的をもって、文書若しくは図画又は言 動により、人に対し、その犯罪行為を実行する決意を生ぜしめ又は既に生じている 決意を助長させるような勢のある刺激を与える行為をすることであるから(同法四 条二項参照)、表現活動としての性質を有している。しかしながら、表現活動とい えども、絶対無制限に許容されるものではなく、公共の福祉に反し、表現の自由の 限界を逸脱するときには、制限を受けるのはやむを得ないものであるところ、右の ようなせん動は、公共の安全を脅かす騒擾罪等の重大犯罪をひき起こす可能性のあ る社会的に危険な行為であるから、公共の福祉に反し、表現の自由の保護を受ける に値しないものとして、制限を受けるのはやむを得ないものというべきであり、右 のようなせん動を処罰することが憲法二一条一項に違反するものでないことは、当 裁判所大法廷の判 反し、表現の自由の保護を受ける に値しないものとして、制限を受けるのはやむを得ないものというべきであり、右 のようなせん動を処罰することが憲法二一条一項に違反するものでないことは、当 裁判所大法廷の判例(昭和二三年(れ)第一三〇八号同二四年五月一八日判決・刑 - 1 - 集三巻六号八三九頁、昭和二四年(れ)第四九八号同二七年一月九日判決・刑集六 巻一号四頁、昭和二六年(あ)第三八七五号同三〇年一一月三〇日判決・刑集九巻 一二号二五四五頁、昭和二八年(あ)第一七一三号同三二年三月一三日判決・刑集 一一巻三号九九七頁、昭和三三年(あ)第一四一三号同三七年二月二一日判決・刑 集一六巻二号一〇七頁、昭和三九年(あ)第三〇五号同四四年一〇月一五日判決・ 刑集二三巻一〇号一二三九頁、昭和四三年(あ)第二七八〇号同四八年四月二五日 判決・刑集二七巻四号五四七頁)の趣旨に徴し明らかであり、所論は理由がない。  同第三点は、破壊活動防止法四〇条のせん動の概念は不明確であり、憲法三一条 に違反すると主張する。しかしながら、破壊活動防止法四〇条のせん動の概念は、 同法四条二項の定義規定により明らかであって、その犯罪構成要件が所論のように あいまいであり、漠然としているものとはいい難いから、所論は前提を欠き、適法 な上告理由に当たらない(最高裁昭和三三年(あ)第一四一三号同三七年二月二一 日大法廷判決・刑集一六巻二号一〇七頁、同昭和四三年(あ)第二七八〇号同四八 年四月二五日大法廷判決・刑集二七巻四号五四七頁、同昭和四二年(あ)第二二二 〇号同四五年七月二日第一小法廷決定・刑集二四巻七号四一二頁参照)。  同第四点は、単なる法令違反の主張であって、適法な上告理由に当たらない。  二 被告人両名の上告趣意について  上告趣意のうち、破壊活動防止法四〇条につき憲法一九条、三一条違反をいう点 は、前叙の 。  同第四点は、単なる法令違反の主張であって、適法な上告理由に当たらない。  二 被告人両名の上告趣意について  上告趣意のうち、破壊活動防止法四〇条につき憲法一九条、三一条違反をいう点 は、前叙のとおり、いずれも所論は前提を欠き、適法な上告理由に当たらず、破壊 活動防止法四〇条につき憲法二一条一項違反をいう点は、前叙のとおり、所論は理 由がなく、その余は、憲法違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反の主張であ って、適法な上告理由に当たらない。  三 よって、刑訴法四一四条、三九六条により、裁判官全員一致の意見で、主文 のとおり判決する。検察官土屋眞一、同赤塚健 公判出席 - 2 -   平成二年八月二四日      最高裁判所第二小法廷          裁判長裁判官    藤   島       昭             裁判官    香   川   保   一             裁判官    奥   野   久   之             裁判官    中   島   敏 次 郎 - 3 -

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