【DRY-RUN】主 文 本告上告を棄却する。 理 由 被告人提出の上告趣意書は末綴のとおりである。 凡そ不法に領得する意思を以つて、事実上他人の支配内に存する物体を自己の支
主文 本告上告を棄却する。 理由 被告人提出の上告趣意書は末綴のとおりである。 凡そ不法に領得する意思を以つて、事実上他人の支配内に存する物体を自己の支配内に移したときは、茲に窃盗罪は既遂の域に達するものであつて、必らずしも犯人が之を自由に処分し得べき安全なる位置にまで置くことを必要とするものではない。 原判決摘示の証拠に依れば、被告人はA、Bと共謀の上、窃盗の意思を以て判示内務省東北土木出張所自動車々庫の中から、木炭六俵を担ぎ出して之を右土木出張所の柵外に持出したことは明らかであり、此事は即ち右土木出張所管理者の右木炭に対する支配を排して被告人等の支配下に移したものと認むべきであるから、被告人等の右所為を窃盗罪の既遂を以つて問擬したる原判決は正当であつて論旨は理由がない。 仍つて、刑事訴訟法第四百四十六条に従い主文のとおり判決する。 此判決は裁判官全員一致の意見に依るものである。 検察官福尾彌太郎関与昭和二三年一〇月二三日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官霜山精一裁判官栗山茂裁判官藤田八郎裁判官小谷勝重は差支のため署名捺印することができない- 1 -裁判長裁判官塚崎直義- 2 -
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