令和4(ワ)70007 発信者情報開示請求事件

裁判年月日・裁判所
令和5年3月30日 東京地方裁判所
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判決文本文4,418 文字)

令和5年3月30日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和4年(ワ)第70007号発信者情報開示請求事件口頭弁論終結日令和5年2月21日判決原告株式会社LinkLife 同訴訟代理人弁護士神田知宏被告 GoogleLLC同訴訟代理人弁護士赤川圭山内真之日髙英太朗 森真幸人ほか 主文 1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。 事実及び理由 第1 請求主文同旨第2 事案の概要 1 本件は、原告が、氏名不詳者(以下「本件発信者」という。)が、インターネット上のサイトである「Google検索」(以下「本件サイト」という。)において、別紙投稿記事目録記載の標題の広告を表示されるようにしたこと(以下「本件投稿」といい、同目録記載の標章を「本件標章」という。)により、別紙商標権目録記載の商標権(以下「本件商標権」といい、本件商標権に係る登録商 標を「本件商標」という。)を侵害したと主張して、被告に対し、特定電気通信 役務提供者の損害賠償責任の制限 紙商標権目録記載の商標権(以下「本件商標権」といい、本件商標権に係る登録商 標を「本件商標」という。)を侵害したと主張して、被告に対し、特定電気通信 役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)5条1項に基づき、別紙発信者情報目録記載の各情報(以下「本件発信者情報」という。)の開示を求める事案である。 2 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲の各証拠及び弁論の全趣旨により認められる事実をいう。なお、証拠を摘示する場合には、特に記載のない限 り、枝番を含むものとする。) 当事者ア原告は、インターネットのホームページ企画、制作、管理等を目的とする株式会社である。 イ被告は、本件サイトを管理、運営する法人であり、プロバイダ責任制限法 2条3号にいう特定電気通信役務提供者に該当する。 ⑵ 本件商標権(甲2、4)原告は、本件商標権を有している。 ⑶ 本件発信者情報の保有被告は、本件発信者情報を保有している。 3 争点⑴ 権利侵害の明白性(具体的には、本件発信者が本件標章を使用したと認められるか否か)(争点1)⑵ 開示を受けるべき正当な理由の有無(争点2)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(権利侵害の明白性)について(原告の主張)本件発信者は、本件標章をGoogle広告に付した。そして、上記広告には、「BroadWiMax 最得申込み」と書かれており、「BroadWiMax」を最もお特に申し込めると記載して、消費者を誘っている。 したがって、本件発信者は、本件標章を使用したものと認められる。 (被告の主張)本件発信者による本 WiMax」を最もお特に申し込めると記載して、消費者を誘っている。 したがって、本件発信者は、本件標章を使用したものと認められる。 (被告の主張)本件発信者による本件標章の「使用」について、不知である。すなわち、被告の検索サービスにおいて、検索窓に「broadwimax」と入力して検索しても、別紙投稿記事目録記載の広告及び標題は、既に表示されない。また、同目録記載の「広告のURL」で検索しても、本件標章を付した広告は表示されない。加え て、同目録記載の「リンク先URL」、「リダイレクト先URL1」及び「リダイレクト先URL2」にアクセスしても、「リクエストしたサイトにリダイレクトできません」又は「お探しのページは見つかりませんでした。」と表示される。 このように、被告は、本件発信者による本件標章の使用行為を確認することができないから、本件商標権の侵害について争わざるを得ない。 2 争点2(開示を受けるべき正当な理由の有無)について(原告の主張)原告は、本件発信者に対し、損害賠償請求等を予定しており、本件発信者情報の「開示を受けるべき正当な理由」がある。 これに対し、被告は、本件標章を使用した株式会社は特定されているなどと主張 する。しかしながら、本件投稿における広告のURLにおいて表示される管理者情報について、その氏名等が不明であること、ドメイン名のwhois情報におけるドメイン登録者からすると、本当の登録者の個人情報を上記登録者が遮蔽していると理解することが一般的であること、本件投稿における広告はアフィリエイトに関するものであり、アフィリエイトサービスプロバイダに対して発信者情報開示訴訟 はできないことなど、以上の事情によれば、原告は、発信者情報開示請求の手続 、本件投稿における広告はアフィリエイトに関するものであり、アフィリエイトサービスプロバイダに対して発信者情報開示訴訟 はできないことなど、以上の事情によれば、原告は、発信者情報開示請求の手続を経ることなく、本件発信者を知ることができない。 したがって、被告の主張は理由がない。 (被告の主張)本件投稿における広告の対象である「DTIWiMAX」の公式ホームページ には、会社概要が記載されており、本件標章を使用した者と考えられる株式会社の 商号、代表取締役及び所在地を確認することができる。そして、当該会社概要に記載された商号、代表取締役及び本店所在地と一致する株式会社のインターネット登記情報が存在するため、上記株式会社は実在すると考えられる。 そうすると、本件標章を使用した者は特定されており、原告は、その者に対して直接商標権侵害に基づく損害賠償請求等を行えば足りるから、被告が情報の開示を 行う必要はない。 したがって、「開示を受けるべき正当な理由」は認められない。 第4 当裁判所の判断 1 争点1(権利侵害の明白性)について⑴ 証拠(甲1)及び弁論の全趣旨によれば、本件サイトにおいては、本件発信 者により、別紙投稿記事目録記載の広告が公開されたところ(本件投稿)、本件投稿には本件標章が付されていたこと、同目録記載の広告のURLのリンク先は、原告とは無関係の通信機器の貸与の役務に関するウェブサイトであること、以上の事実が認められる。 前提事実及び上記認定事実によれば、本件発信者は、本件サイトにおいて本 件投稿に本件標章を付したことが認められることからすると、当該行為は、商標法2条2項8号にいう本件標章の使用に該当するものと認めるのが相当である。そして、当事者双方提出に係る証 トにおいて本 件投稿に本件標章を付したことが認められることからすると、当該行為は、商標法2条2項8号にいう本件標章の使用に該当するものと認めるのが相当である。そして、当事者双方提出に係る証拠及び弁論の全趣旨によっても、侵害行為の違法性を阻却する事由が存在することをうかがわせる事情を認めることはできない。そうすると、原告は、本件投稿により、本件商標権を侵害され たことが明らかであるといえる。 ⑵ これに対し、被告は、本件発信者による本件標章の使用を争っている。 しかしながら、被告の主張は、現在において本件投稿を確認することができないというにとどまるものであり、本件投稿がされていないということなどを積極的に主張するものではない。そして、本件全証拠によっても、本件発信者 が本件投稿に本件標章を付して使用したという上記認定を左右するに足りる 事情を認めることはできない。 そうすると、被告の主張は、採用することができない。 ⑶ したがって、本件投稿による権利侵害の明白性が認められる。 2 争点2(正当な理由の有無)について⑴ 弁論の全趣旨によれば、原告は、本件発信者に対し、損害賠償請求等をする ことを予定していると認められるから、本件発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるものと認められる。 ⑵ これに対し、被告は、本件投稿における広告の対象である「DTIWiMAX」の公式ホームページにおける会社概要の記載等からすると、本件標章を使用した者は特定されているから、本件発信者情報の開示を受けるべき正当な 理由が認められないなどと主張する。 しかしながら、本件投稿における広告の対象に係るホームページに特定の株式会社の商号等の記載があったとしても、そのことから、直ちに、当該 べき正当な 理由が認められないなどと主張する。しかしながら、本件投稿における広告の対象に係るホームページに特定の株式会社の商号等の記載があったとしても、そのことから、直ちに、当該株式会社が本件投稿を行ったということができないことは明白である。そうすると、被告の主張は、上記判断を左右するものとはいえない。 したがって、開示を受けるべき正当な理由が認められる。その他に、被告提出に係る準備書面及び証拠を改めて検討しても、被告の主張は、上記において説示したところを踏まえると、上記判断を左右するに至らない。したがって、被告の主張は、いずれも採用することができない。 第5 結論 よって、原告の請求は理由があるから、これを認容することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第40部 裁判長裁判官 中島基至 裁判官 小田誉太郎 裁判官 國井陽平 (別紙)発信者情報目録 別紙投稿記事目録記載の広告を設定した広告アカウントに登録されている以下の各情報。ただし、裁判所が判決を言い渡した日において被告が保有しかつ直ちに利用可能なものに限る。 1氏名又は名称 2住所 3電話番号 4電子メールアドレス (別紙)投稿記事目録 標題DTI【WiMax2+】最得 – BroadWiMax最得申込み標章BroadWiMax広告の 4 電子メールアドレス (別紙)投稿記事目録 標題DTI【WiMax2+】最得 – BroadWiMax最得申込み標章BroadWiMax広告のURL(省略)スニペットWiMax2+新規申込みはこちら。今だけ利用料金2ヶ月無料中!高速通信&6,000円キャッシュバックも。申込みはスマホで楽々。DTI会員様だけの特典も多数!他者からの乗り換えもお得にスタート。 リンク先URL(省略)リダイレクト先URL1(省略)リダイレクト先URL2(省略) (別紙)商標権目録 商標登録番号第5470642号出願日平成23年6月27日出願番号商願2011-47823登録日平成24年2月17日区分の数 商標の区分第38類指定役務電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与登録商標

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