昭和30(ラ)18 不動産競落許可決定に対する抗告事件

裁判年月日・裁判所
昭和30年4月22日 福岡高等裁判所 棄却
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判決文本文1,301 文字)

主文 本件抗告は之を棄却する。抗告費用は抗告人の負担とする。理由 本件抗告の理由とするところは、末尾添付の抗告状並びに抗告理由追加書の各写に記載の通りである。而して、本件競売申立にかかる土地に対し特別都市計画法による換地予定地の指定が為されていることは、抗告人提出の証明書により明かである。<要旨>然し乍ら、特別都市計画法による換地予定地の指定は、同法による土地区劃整理施行の必要上将来換地とし</要旨>て交付さるべき土地を一応予め指定すると共に、換地処分が効力を生ずるまでの間従前の土地の所有者及び関係者をしてその予定地につき使用収益を為す権限を付与し、その反面従前の土地についての使用収益を為すことを禁ずるもの(同法第十三条第十四条参照)に過ぎず、決して換地処分そのものではないから、換地予定地の指定が為されたからとて、これが為に従前の土地の所有権者や抵当権者がその従前の土地についての権利を失うものでもなく、又換地予定地の上に所有権や抵当権を取得するものでもないのである。従つて、従前の土地につき抵当権を有する者は、その土地に対する換地予定地が指定されて居るときでも、なお従前の土地につき競売を申立て得るにとどまり、決して換地予定地そのものの競売を申立て得るものではない。本件において、抵当権者が従前の土地につき抵当権の実行の為競売を申立て、原裁判所が従前の土地につき手続を進めたのはむしろ当然である。但し、前記の如く換地予定地は将来換地となるべく予定せられた土地であると共に土地の使用収益関係もその予定地の上に移るものであるから、その予定地の位置、坪数その他の諸条件が従前の土地の評価に影響を及ぼすことは当然である。従つて競売に当つての従前の土地の評価、及び、延いて最底競売価格の決定には その予定地の上に移るものであるから、その予定地の位置、坪数その他の諸条件が従前の土地の評価に影響を及ぼすことは当然である。 如く換地予定地は将来換地となるべく予定せられた土地であると共に土地の使用収益関係もその予定地の上に移るものであるから、その予定地の位置、坪数その他の諸条件が従前の土地の評価に影響を及ぼすことは当然である。従つて競売に当つての従前の土地の評価、及び、延いて最底競売価格の決定には その予定地の上に移るものであるから、その予定地の位置、坪数その他の諸条件が従前の土地の評価に影響を及ぼすことは当然である。従つて競売に当つての従前の土地の評価、及び、延いて最底競売価格の決定には、換地予定地の坪数その他が斟酌さるべきこともまた申すまでもない。本件記録中の鑑定人の評価書中備考として「区整換地配当坪数」等の記載があるのは、評価にあたり石の様に換地予定地の状況を斟酌したものと認められ、むしろ至当のことと云わねばならぬ。抗告人の主張するところは、換地予定地を換地そのものと同一視する見解に立つて居るものであつて採用し難く、本件記録に徴するも原競落許可決定を取消すべき事由を発見し難いから、本件抗告は理由なきものと認めて主文の通り決定する。(裁判長判事森静雄判事竹下利之右衛門判事高次三吉)

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