- 1 - 主文 原判決中「当審における未決勾留日数中100日を原判決の刑に算入する。」との部分を破棄する。 その余の部分に対する本件各上告を棄却する。 理由 検察官の上告趣意について記録によれば,被告人は,本件事実と同一性のある住居侵入,強盗傷人の事実について,起訴前である平成21年12月11日,勾留状の執行を受け,その後第1,2審を通じて勾留を継続されていたものであるが,その間,第1審は,平成22年9月1日,被告人を懲役8年に処する旨の判決を言い渡し,これに対し,被告人が同日控訴を申し立てたところ,原審は,平成23年2月3日,上記控訴を棄却するとともに,「当審における未決勾留日数中100日を原判決の刑に算入する。」との判決を言い渡したことが明らかである。また,記録によれば,被告人は,平成21年9月3日宮崎地方裁判所都城支部において,覚せい剤取締法違反の罪により懲役1年6月に処せられ,同判決は平成22年4月28日確定し,同日から上記刑の執行を開始され,原判決の言渡し当時はいまだ上記刑の執行中であったことが認められる。 そうすると,被告人に対する本件の原審における未決勾留は,その全期間が上記刑の執行と重複することが明らかであり,原判決中原審における未決勾留日数を本刑に算入した部分は,刑法21条の適用について,所論引用の判例(最高裁昭和29年(あ)第389号同32年12月25日大法廷判決・刑集11巻14号3377頁,最高裁昭和33年(あ)第1514号同年11月7日第二小法廷判決・刑集- 2 -12巻15号3504頁)と相反する判断をしたものといわなければならず,論旨は理由がある。 なお,原判決中その余の部分に対する検察官の上告は,上告趣意として何らの 第二小法廷判決・刑集- 2 -12巻15号3504頁)と相反する判断をしたものといわなければならず,論旨は理由がある。 なお,原判決中その余の部分に対する検察官の上告は,上告趣意として何らの主張がなく,したがって,その理由がないことに帰する。 弁護人横山晃崇の上告趣意について所論は,単なる法令違反の主張であって,適法な上告理由に当たらない。 よって,刑訴法405条2号,410条1項本文,413条ただし書により,原判決中「当審における未決勾留日数中100日を原判決の刑に算入する。」との部分を破棄し,原判決中その余の部分に対する各上告は,同法414条,396条により棄却し,当審における訴訟費用は,同法181条1項ただし書を適用して被告人に負担させないこととし,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官野島光博公判出席(裁判長裁判官横田尤孝裁判官宮川光治裁判官櫻井龍子裁判官金築誠志裁判官白木勇)
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