令和7(わ)1843 公契約関係競売入札妨害被告事件

裁判年月日・裁判所
令和8年1月15日 千葉地方裁判所
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判決文本文1,718 文字)

令和7年(わ)第1843号公契約関係競売入札妨害被告事件令和8年1月15日千葉地方裁判所刑事第3部宣告 主文 被告人を懲役1年に処する。 この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、土木工事等を業とするA株式会社の従業員として、同社の営業、入札業務等に従事していたものであるが、第1 銚子市が令和6年7月17日に執行した「市道30197号線排水整備工事」の事後審査型制限付一般競争入札に関し、同社に同工事を落札させようと考え、同市都市整備課土木室土木工務班技師として同市が発注する道路工事に関する設計等の職務に従事していたBと共謀の上、同月8日頃、千葉県銚子市若宮町1番地の1銚子市役所4階都市整備課土木室において、同人から、前記入札に関する秘密事項である前記排水整備工事の最低制限価格の算出根拠となる直接工事費等が記載されたメモ紙の交付を受けて、前記直接工事費等の教示を受け、よって、同月16日、同社に、前記直接工事費等から最低制限価格に近接した金額として算出した金額であり、実際の最低制限価格である3047万9000円(税抜き)に近接した3048万円(税抜き)で入札させた上、同月17日、同社に同工事を落札させ、もって偽計を用いて、公の入札で契約を締結するためのものの公正を害すべき行為をした。 第2 銚子市が令和6年10月29日に執行した「普通河川逆川護岸改修工事」の事後審査型制限付一般競争入札に関し、同社に同工事を落札させようと考え、同市 都市整備課土木室土木工務班主任技師として同市が発注する道路工事に関する設計等の職務に従事していたCと共謀の上、同月21日頃、前記銚子市役所4階都 同社に同工事を落札させようと考え、同市 都市整備課土木室土木工務班主任技師として同市が発注する道路工事に関する設計等の職務に従事していたCと共謀の上、同月21日頃、前記銚子市役所4階都市整備課土木室において、同人から、前記入札に関する秘密事項である前記改修工事の最低制限価格の算出根拠となる直接工事費等が記載された金入設計書の写しの交付を受けて、前記直接工事費等の教示を受け、よって、同月28日、同社に、前記直接工事費等から最低制限価格として算出した金額であり、実際の最低制限価格と同額である2937万円(税抜き)で入札させ、もって偽計を用いて、公の入札で契約を締結するためのものの公正を害すべき行為をした。 (量刑の理由)本件は、建設会社の従業員である被告人が、銚子市の職員と共謀の上、2件の公共工事に関し、偽計を用いて入札の公正を害すべき行為をした事案である。 被告人は、勤務先会社に公共工事を落札させようと考え、被告人の方から市役所職員に対し、執拗に働きかけて、直接、最低制限価格を推知しうる重要な秘密情報を教示するよう求めてこれを入手した。そして、被告人は、同情報を勤務先会社の従業員に伝えて正確に最低制限価格を積算するなどした上、最低制限価格に極めて近い価格か、最低制限価格そのもので入札しており、身勝手な動機に基づく悪質な犯行であり、被告人は積極的かつ重要な役割を果たした。判示第1においては、実際に勤務先会社が約3000万円の工事を落札しており、公の入札の公正が害された程度は大きい。 前記のような事情に照らすと、被告人の刑事責任は軽くなく、弁護人が主張するような罰金刑に処すのは相当でなく、懲役刑を選択すべきである。 他方で、被告人が事実を認め、反省の態度を示していること、被告人に量刑上考慮すべき前科がないことなど、 責任は軽くなく、弁護人が主張するような罰金刑に処すのは相当でなく、懲役刑を選択すべきである。 他方で、被告人が事実を認め、反省の態度を示していること、被告人に量刑上考慮すべき前科がないことなど、被告人のために有利な一般事情も認められるので、被告人に対しては、今回に限り、社会内での更生を期待して、刑の執行を猶予するのが相当である。 よって、主文のとおり判決する。 (求刑懲役1年) 令和8年1月15日千葉地方裁判所刑事第3部 裁判官宮本聡

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