平成28(ワ)17092 損害賠償等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成29年1月26日 東京地方裁判所
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判決文本文10,301 文字)

平成29年1月26日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成28年(ワ)第17092号損害賠償等請求事件口頭弁論終結日平成28年11月22日判決 原告 全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会 同訴訟代理人弁護士 大原誠三郎 井原智生 大原武彦 同訴訟代理人弁理士 並川啓志 同補佐人弁理士 上原空也 並川久里子 被告 株式会社舞妓ロジスティクス 同訴訟代理人弁護士 伊原友己 加古尊温 主文 原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 被告は,原告に対し,3300万円及びこれに対する平成28年6月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は,貨物自動車運送業において,ドメイン名「●(省略)●」(以下「被告ドメイン名」という。)を使用してはならない。 3 被告は,別紙謝罪広告目録記載1の内容の謝罪文を同2の要領で同3の新聞に掲載せよ。 4 被告は,その開設するホームページのヘッダー及びフッター部分に,「当社は,全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会とは,全く無関係の団体です」との混同防止表示を掲載せよ。 第2 事案の概要 本件は,別紙原告商標権目録記載1及び2の各商標権(以下,これらを「本件各商標権」といい,それぞれを「本件商標権1」,「本件商標権2」という。また,その登録商標をそれぞれ「原告商標1」,「原告商標2」という。)を有する原告が,被告に対し,①被告が別紙被告標章目録記載1及び 標権」といい,それぞれを「本件商標権1」,「本件商標権2」という。 また,その登録商標をそれぞれ「原告商標1」,「原告商標2」という。)を有する原告が,被告に対し,①被告が別紙被告標章目録記載1及び2の各標章(以下,それぞれを「被告標章1」,「被告標章2」という。)を使用したことが本件各商標権の侵害に当たると主張して,民法709条及び商標法38条1項又は3項(選択的)に基づき賠償金3300万円(内金請求)及びこれに対する不法行為の後の日(訴状送達の日の翌日)である平成28年6月10日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払,⒝商標法39条,特許法106条に基づき,信用回復措置として謝罪広告(主位的)又は混同防止表示(予備的)の掲載をそれぞれ求めるとともに,②被告による被告ドメイン名の保有及び使用が不正競争防止法2条1項13号所定の不正競争に当たると主張して,同法3条1項に基づき被告ドメイン名の使用の差止めを求める事案である。 1 争いのない事実 当事者原告は,所属員のためにする貨物の共同荷受,共同配車及び貨物運送取扱等を事業目的として,中小企業等協同組合法に基づき設立された協同組合で- 3 -ある。 被告は,一般路線貨物自動車運送業等を目的とする株式会社であり,平成28年4月に変更する前の商号は株式会社京都赤帽であった。 原告の商標権原告は,本件各商標権の商標権者である。 被告の行為ア被告は,貨物自動車による輸送の役務の提供に当たって,被告標章1を平成元年4月10日から平成18年11月頃まで,被告標章2を同月から平成28年4月末日頃までそれぞれ使用していたが,現在はいずれも使用していない。 イ被告は,被告ドメイン名を保有し,その運営するウェブページを表示するた 18年11月頃まで,被告標章2を同月から平成28年4月末日頃までそれぞれ使用していたが,現在はいずれも使用していない。 イ被告は,被告ドメイン名を保有し,その運営するウェブページを表示するためにこれを使用していた(現時点における保有及び使用の有無については当事者間に争いがある。)。 2 争点 商標権侵害に基づく請求の当否ア原告商標1及び2と被告標章1及び2の類否なお,本件各商標権に係る各指定役務と被告の貨物自動車による輸送の役務が同一ないし類似であることは当事者間に争いがない。 イ過失の有無ウ損害の有無及び損害額エ信用回復措置請求の要否 不正競争防止法に基づく差止請求の当否 3 争点に関する当事者の主張 (商標権侵害に基づく請求の当否)についてア原告商標1及び2と被告標章1及び2の類否(原告の主張)- 4 -被告標章1及び2のうち,「京都」の文字部分は京都府や京都市という役務の提供場所を示すこと,「舞妓マークの」の文字部分及び舞妓の図形は京都のシンボルである舞妓さん,ひいては京都府や京都市を想起させるにすぎないこと,「株式会社」の文字部分は単に法人格の種類を表示するものであることなどからすれば,「赤帽」の文字部分以外の部分は識別力を有しない。 また,原告ないしその前身団体は昭和50年頃から「赤帽」の標章を使用して貨物軽自動車による運送事業を行っており,現在では組合員数が1万人程度,車両台数が1万2000台程度に及ぶこと,原告に関する新聞報道や宣伝広告が多数行われていることなどに照らし,原告商標1及び2は原告の営業を示すものとして我が国の貨物自動車及び軽自動車等による輸送の役務について周知著名なものである。そう ,原告に関する新聞報道や宣伝広告が多数行われていることなどに照らし,原告商標1及び2は原告の営業を示すものとして我が国の貨物自動車及び軽自動車等による輸送の役務について周知著名なものである。そうすると,被告標章1及び2が貨物自動車による輸送の役務に使用された場合,被告標章1及び2の「赤帽」の文字部分がこれに接する取引者等の注意を強く引いて,支配的な印象を与えることになる。 さらに,被告標章2は全体として一個不可分の既成の概念を示すものでなく,その称呼は「マイコマークノキョートアカボー」と15音からなるものであるから,簡易迅速性を重んずる取引の実際においては,その一部分の「赤帽」のみによって簡略に表記ないし称呼される。なお,「赤帽」の語が造語ではなく独創性の程度が低いとしても,駅で乗降客の荷物を運ぶ人を「赤帽」と称することがほとんど見られなくなった現在においては,この点を重視することは相当でない。 これらのことからすれば,被告標章1及び2の要部は「赤帽」の文字部分のみであり,これらは原告商標1及び2と同一であるから,被告標章1及び2は原告商標1及び2に類似する。 これに加え,被告が原告の組合員と同一車種に,類似するペイントを施- 5 -した貨物自動車を用いたこと,原告の組合員が「赤帽」の文字と自己の商号を組み合わせた態様で営業活動を行っていることから,現実の取引でも出所の混同を生じさせている。 (被告の主張)被告標章1について被告標章1の使用期間(平成元年4月10日~平成18年11月頃)において商標登録を受けていたのは原告商標1のみであるから,原告商標1との類否についてのみ反論する。 被告標章1は「株式会社京都赤帽」の文字部分,舞妓及び五重塔の図形から成る標章である。「京都赤帽」の文字部分は,同じ文字の大 のは原告商標1のみであるから,原告商標1との類否についてのみ反論する。 被告標章1は「株式会社京都赤帽」の文字部分,舞妓及び五重塔の図形から成る標章である。「京都赤帽」の文字部分は,同じ文字の大きさ,同じ書体で,等間隔に一連一体に記されているから,「赤帽」のみを要部とすることは適切でない。舞妓の図形についてはその位置や大きさからしてこれを無視してよいというものでないし,視線を集める舞妓さんの顔の部分の右横に配されている五重塔の図形についても無視できるものでない。また,原告は原告商標1が周知著名性を獲得していると主張するが,根拠がない。そもそも,「赤帽」という語は,駅での手荷物運搬人の代名詞であるほか,運搬人(ポーター)一般を指す用語であるから,運送事業において識別力はない。これらのことからすれば,原告商標1と被告標章1の類否を検討するに当たっては全体観察が必要となるから,外観,称呼,観念において大きく異なるというべきであるし,文字部分のみに着目してもその外観,称呼,観念のいずれも相違する。 そして,被告は,長年にわたって京都地域において「京都赤帽」の標章を表示して運送事業を行ってきたものであり,これによって京都地域において独自の業務上の信用を確立,保持していたから,原告商標1と被告標章1は,別異の事業者を表示するものとして需要者に受け止められていたということができる。 - 6 -したがって,原告商標1と被告標章1は,類似しない。 被告標章2について原告商標1及び2と被告標章2の類否の検討に当たって同様の理由により,被告標章2の要部を「赤帽」とするのは適切でなく,全体観察が必要となる。したがって,原告商標1及び2と被告標章2は類似しない。 イ過失の有無(被告の主張)被告は,昭和58年10月に「 の要部を「赤帽」とするのは適切でなく,全体観察が必要となる。したがって,原告商標1及び2と被告標章2は類似しない。 イ過失の有無(被告の主張)被告は,昭和58年10月に「京都赤帽」の標章の使用を開始し,「京都赤帽」を含む被告標章1や2を継続的に使用してきた。また,被告標章1については商標登録も受けている。これらのことからすれば,被告に過失はない。 (原告の主張)争う。原告商標1及び2が周知著名な商標であることなどに照らせば,被告が本件商標権1及び2を侵害したことについては明白な故意がある。 ウ損害の有無及び損害額(原告の主張) 商標法38条1項の類推適用に基づく損害商標法38条1項は商品に関する規定であるが,本件のような役務には同項の類推適用が認められるべきであるから,原告におけるトラック1台当たりの1年間の利益(56万1777円)に被告のトラック所有台数(15台)を乗じ,これに侵害期間(18年)を乗じた1億5167万9790円が原告の被った損害となる。したがって,原告は被告に対してこのうち3000万円の支払を求める。 商標法38条3項に基づく損害被告の1年間の売上げ(1億0950円)に使用料率(10%)を乗- 7 -じると,1年当たりの使用料相当額は約1000万円となるから,原告は少なくとも被告が被告標章2の使用を中止するまでの過去3年分の使用料相当額3000万円の損害を被った。 弁護士費用相当額の損害弁護士費用相当額の損害は少なくとも300万円である。 (被告の主張)争う。役務商標については商標法38条1項の適用はない。また,原告が運送事業を行っていないこと,原告商標1及び2 士費用相当額の損害は少なくとも300万円である。 (被告の主張)争う。役務商標については商標法38条1項の適用はない。また,原告が運送事業を行っていないこと,原告商標1及び2の使用許諾によって対価的利益を得ていないことからすれば,原告に損害は発生していない。 エ信用回復措置請求の要否(原告の主張)原告は,被告による被告標章1及び2の使用によって本件各商標権を侵害され,業務上の信用を著しく害されたから,被告に対して商標法39条,特許法106条に基づく信用回復措置として謝罪広告の掲載又は混同防止表示をするよう求める。 (被告の主張)争う。 (不正競争防止法に基づく差止請求の当否)について(原告の主張)被告は,不正の利益を得る目的又は他人に損害を加える目的で,被告ドメイン名を保有し,使用しているところ,被告ドメイン名は原告商標1及び2と同一の呼称を生じるものであるから,被告の上記行為は不正競争に当たる。 (被告の主張)被告は,被告ドメイン名を使用しておらず,既に登録抹消の手続をとった。 また,「京都赤帽」を含む標章を- 8 -長年使用していたことからすれば,被告ドメイン名の保有や使用が不正の利益を得る目的ないし他人に損害を加える目的で行われたものでないことは明らかである。 第3 当裁判所の判断 被告標章1登録後に使用されていないので,原告商標1との類否につき検討する。 ア原告商標1は,赤系統の色のゴシック体様の漢字「赤帽」を横書きしたものであり,その構成から「あかぼう」の称呼及び「赤い帽子」との観念が生じる。また,「赤帽」の語は,駅で乗降客の手荷物を運ぶ者その他運搬人(ポーター)を指す普通名詞であるので,「運搬人」と 書きしたものであり,その構成から「あかぼう」の称呼及び「赤い帽子」との観念が生じる。また,「赤帽」の語は,駅で乗降客の手荷物を運ぶ者その他運搬人(ポーター)を指す普通名詞であるので,「運搬人」といった観念も生じると認められる(乙9,10)。 イ被告標章1は,別紙被告標章目録記載1のとおり,図形部分と文字部分から構成されており,図形部分は,直立して両手で荷物を捧げ持つ舞妓姿の女性の正面像を示す図形(以下「舞妓の図形」という。)が中央に大きく配置され,その右上方に小さく五重塔の図形が配置されている。文字部分は,舞妓の図形の下部に配置されており,左端に左右2列に分けて縦書きに記載した「株式会社」の文字と,その右側に,これより大きな,同一の書体の漢字で等間隔に横書きに記載した「京都赤帽」の文字から成る。 文字部分は,横幅は図形部分の2倍程度あるが,高さは図形部分の5分の1程度である。被告標章1は,中央に大きく描かれた舞妓の図形から「まいこのマーク」という称呼及び「舞妓に関係するもの」といった観念を生じさせる。また,その文字部分の全体から「かぶしきがいしゃきょうとあかぼう」,うち大きい字の部分から「きょうとあかぼう」の称呼及び「京都の赤い帽子」との観念が生じるほか,上記普通名詞が含まれることによ- 9 -り「手荷物を運搬する京都の会社」といった観念が生じ得る。 ウ以上に基づき,原告商標1と被告標章1の類否についてみるに,これらを全体的に観察した場合には,外観,称呼及び観念がいずれも大きく相違する。また,被告標章1のうちその構成上その余の部分と識別可能な「京都赤帽」との文字部分のみをみた場合でも,原告商標1とは「京都」の有無並びに文字数(2字か4字か)及び音数(4音か7音か)が異なっており,外観,称呼及び観念共に明確に区 その余の部分と識別可能な「京都赤帽」との文字部分のみをみた場合でも,原告商標1とは「京都」の有無並びに文字数(2字か4字か)及び音数(4音か7音か)が異なっており,外観,称呼及び観念共に明確に区別し得ると解される。さらに,原告商標1と被告標章1は,被告標章1に「赤帽」の文字が含まれることから称呼等の一部に共通点があるが,被告標章1の構成上この2字のみに着目することは困難と解される上,「赤帽」の語は前記意味を有する普通名詞であることに照らすと,上記共通点を類否の判断において重視することは相当でない(なお,原告商標1が周知であるとの原告の主張については後述する。)。 これに加えて,取引の実情をみるに,本件の証拠上,被告標章1の使用により原告と被告の提供する役務の間に出所の混同ないしそのおそれが生じていること,例えば,原告商標1の指定役務の需要者において,地名と「赤帽」の語を組み合わせた名称が原告(その組合員を含む。以下同じ。)の提供する役務を示すものとして広く認識されていること,被告の提供する役務が「あかぼう」と略称されていること,原告が舞妓を想起させる図形を被告による使用開始前から用いていることなどの事情はうかがわれない。 以上によれば,原告商標1と被告標章1は類似しないと判断するのが相当である。 エこれに対し,原告は,被告標章1のうち「赤帽」以外の部分が識別力を有しないこと,原告商標1が周知であることを理由に,「赤帽」の部分が被告標章1の要部であり,これが原告商標1と同一であるので,被告標章- 10 -1は原告商標1に類似する旨主張する。 そこで判断するに,被告標章1の構成は前記イのとおりであり,「赤帽」の文字は「京都赤帽」という一連表記された文字列の一部に存するにとどまる一方,舞 1は原告商標1に類似する旨主張する。 そこで判断するに,被告標章1の構成は前記イのとおりであり,「赤帽」の文字は「京都赤帽」という一連表記された文字列の一部に存するにとどまる一方,舞妓の図形が中央上部に大きく配置されており,これが被告標章1に接する者の注意を引くことに照らすと,被告標章1のうち「赤帽」の部分のみが識別力を有し,その余の部分から出所識別機能としての称呼又は観念が生じないとは認められない。 また,原告商標1の周知性を裏付ける証拠として原告が提出するのは,昭和52年~56年の新聞記事(甲53~59,60の1),原告作成の機関誌等(甲60の2~5)のほか,一部(平成20年発行のサンデー毎日。甲68)を除いては広く頒布されているか定かでない雑誌の記事等や放映地域が限られたテレビ報道等(甲70~75,78,79),専ら子供向けと解される書籍又は玩具(甲69の1及び2,76,77)にとどまる。さらに,これらの証拠上も,原告が常に「赤帽」と略称されるのではなく,「Akabou」,「あかぼう」等の表示も用いられていることが認められる。そうすると,「赤帽」の表示が原告の提供する役務を示すものとして原告商標1の指定役務の取引者又は需要者に広く認識されていると認めるに足りないから,被告標章1のうち「赤帽」の部分が役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えると解することは困難である。 したがって,本件において被告標章1の構成から「赤帽」の部分を抽出してこの部分だけを原告商標1と比較して商標の類否を判断することは相当でなく(最高裁平成20年9月8日判決・裁判集民事228号561頁参照),原告の上記主張を採用することはできない。 被告標章2ア- 11 -また,原告商標2は,別紙原 相当でなく(最高裁平成20年9月8日判決・裁判集民事228号561頁参照),原告の上記主張を採用することはできない。 被告標章2ア- 11 -また,原告商標2は,別紙原告商標権目録記載のとおり,文字の色及び大きさに若干の相違はあるものの,原告商標1とほぼ同一の構成であるから,これと同様の称呼及び観念を有するということができる。 イ被告標章2は,別紙被告標章目録記載2のとおり,左側に配された舞妓の図形と,その右側の文字部分から構成されている。文字部分は,上段に小さな文字で「舞妓マークの」と,下段に大きな文字で「京都赤帽」とそれぞれ同一の書体で横書きされた2段の文字列から成る。文字部分の全体の高さは舞妓の図形よりやや低いが,横幅は3倍程度ある。被告標章2は,文字部分の全体から「まいこまーくのきょうとあかぼう」との称呼が生じる。また,文字部分中の大きな文字「京都赤帽」の部分から「きょうとあ普通名詞が含まれることにより「京都で手荷物を運搬する者」といった観念が生じ得る。さらに,舞妓の図形と「舞妓マークの」の文字が相まって「まいこまーく」という称呼及び「舞妓に関係するもの」との観念が生じると認められる。 ウ以上に基づき,原告商標1及び2と被告標章2の類否についてみるに,これらを全体的に観察した場合はもとより,被告標章2のうち「京都赤帽」したのと同様の理由により,商標の類似性を認めることはできないと判断するのが相当である。 エこれに対し,原告は,被告標章2の要部は「赤帽」の文字部分にあるから,原告商標1及び2に類似する旨主張するが,被告標章2中の「赤帽」の文字は一連表記された「京都赤帽」という文字列内に存するにとどまること,舞妓の図形及び「舞妓マークの」という文字部分から上記イの称呼及び観念が 及び2に類似する旨主張するが,被告標章2中の「赤帽」の文字は一連表記された「京都赤帽」という文字列内に存するにとどまること,舞妓の図形及び「舞妓マークの」という文字部分から上記イの称呼及び観念が生じることに照らし,被告標章2のうち「赤帽」以外の部分が出所識別標識として機能しないとみることはできない。また,原告商標1- 12 -と同様である。 したがって,原告の上記主張を採用することはできない。 小括以上によれば,被告による被告標章1及び2の使用が原告の本件商標権1又は2の侵害に当たるとは認められないから,その余の点について判断するまでもなく,商標権侵害に基づく損害賠償請求及び信用回復措置請求はいずれも理由がない。 (不正競争防止法に基づく差止請求の当否)について証拠(甲67,乙5,12)及び弁論の全趣旨によれば,被告ドメイン名の有効期限が平成29年3月31日とされていること,遅くとも平成28年8月19日以降,被告ドメイン名を含むURLをウェブページ閲覧ソフトに入力しても,被告のウェブページは表示されないこと,被告が同年9月29日付けで,被告ドメイン名の解約手続をとったことが認められる。また,被告が同年4月末日までに「京都赤帽」との文字を含む被告標章1及び2の使用を止め,商号 事実 関係によれば,被告ドメイン名が被告により現に使用されているとは認められず,今後も被告がこれを使用する可能性があるとも認められない。したがって,その余の点を検討するまでもなく,原告の不正競争防止法に基づく差止請求は理由がない。 3 結論以上によれば,原告の請求はいずれも理由がないから,これらを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 - 13 -裁判長裁判官 3 結論以上によれば,原告の請求はいずれも理由がないから,これらを棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 - 13 -裁判長裁判官長谷川 浩 二 裁判官萩原孝基 裁判官中嶋邦人 - 14 -(別紙)謝罪広告目録 1 掲載の内容謝罪広告 弊社は,貴連合会の商標と類似する「京都赤帽」,「AKABOH」,「akabo」等の標章を使用して,あたかも弊社が貴連合会の関係会社の一つであるかのごとくに一般顧客等を誤信させるなど,貴連合会及びその所属組合員に対し多大の御迷惑をおかけしてきました。上記は商標法違反の行為でありますので,当社は今後これらの標章の使用を行うことなく,上記のような御迷惑をかけないことを誓約し,貴連合会に対し陳謝の意を表します。 平成年月日 株式会社舞妓ロジスティクス 全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会殿 2 掲載の要領広告の大きさ縦2段、幅20センチメートル使用活字表題 18級(12ポ)ゴシック体活字名義人・名宛人 16級(11ポ)ゴシック体活字- 15 -本文 13級(9ポ)明朝体活字日付・住所 12級(8ポ)明朝体活字なお,広告文中空欄となっている年月日については新聞掲載日を表示する。 3 掲載の新聞及び掲載場所並びに掲載回数 文 13級(9ポ)明朝体活字日付・住所 12級(8ポ)明朝体活字なお,広告文中空欄となっている年月日については新聞掲載日を表示する。 3 掲載の新聞及び掲載場所並びに掲載回数名称京都新聞広告欄所在 ●(省略)●発行者株式会社京都新聞社掲載回数 1回 - 16 -(別紙)原告商標権目録 1 登録番号第4154926号出願日平成4年9月21日登録日平成10年6月12日更新登録平成20年6月17日登録商標 役務の区分第39類指定役務軽自動車による輸送 2 登録番号登録第5080364号出願日平成19年1月4日登録日平成19年9月28日登録商標 役務の区分第39類指定役務引越しの代行・請負又は取次ぎ及びこれらに関する情報の提供,鉄道による輸送,車両による輸送,道路情報の提供,自動車の運転の代行,船舶による輸送,航空機による輸送,貨物のこん包,貨物の輸送の媒介,貨物の積卸し,引越の代行,船舶の貸与・売買又は運航の委託の媒介,船舶の引揚げ,水先案内,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,配達物の一時預かり,ガスの供給,電気の供給,水の供給,熱- 17 -の供給,倉庫の提供,駐車場の提供,有料道路の提供,係留施設の提供,飛行場の提供,駐車場の管理,荷役機械器具の貸与,自動車の貸与,船舶の貸与,車いすの貸与,自転車の貸与,航空機の貸与,機械式駐車装置の貸与,包装用機械器具の貸与,金庫の貸与,家庭用冷凍冷蔵庫の貸与,家庭用冷凍庫の貸与,冷凍機械器具の貸与, 貸与,自動車の貸与,船舶の貸与,車いすの貸与,自転車の貸与,航空機の貸与,機械式駐車装置の貸与,包装用機械器具の貸与,金庫の貸与,家庭用冷凍冷蔵庫の貸与,家庭用冷凍庫の貸与,冷凍機械器具の貸与,ガソリンステーション用装置(自動車の修理又は整備用のものを除く。)の貸与 - 18 -(別紙)被告標章目録

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