平成13(行ウ)24 賦課処分取消等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成14年4月25日 福岡地方裁判所 租税
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判決文本文3,085 文字)

主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告が,原告に対し,平成13年4月10日付けでした原告所有の別紙物件目録記載の土地及び家屋(以下同目録記載1の土地を「本件土地1」,同目録記載2の土地を「本件土地2」,同目録記載3の建物を「本件建物」といい,あわせて「本件不動産」という。)についての賦課処分(以下「本件賦課処分」という。)を取り消す。 第2 事案の概要本件は,被告が原告に対して行った固定資産税の賦課処分の取消しを求めた事案である。 1 争いのない事実等以下の事実は当事者間に争いがないか,又は括弧内標記の証拠により容易に認めることができる。 (1) 原告は,平成12年3月23日,福岡地方裁判所小倉支部の競売により,本件不動産を代金106万円で買い受けた。(甲1,3の1ないし3,弁論の全趣旨)(2)ア本件土地1の平成13年度土地・家屋課税台帳に登録された価格(以下「登録価格」という。)は,356万9061円であった。(乙7)イ本件土地2の登録価格は,8万0441円であった。(乙7)ウ原告所有の北九州市α1169番93の土地(以下「本件土地3」という。)の登録価格は,113万4900円であった。(乙7)エ原告所有のα1169番93の1の家屋(以下「本件β家屋」という。)の登録価格は,14万9913円であった。(乙7)(3) 被告は,平成13年4月10日,原告に対し,本件土地1ないし3及び本件β家屋につき,別紙平成13年度固定資産税及び都市計画税の算定のとおりの計算により,平成13年度の固定資産税を4万0900円,都市計画税を9300円とする賦課処分をした(なお,本件β家屋は課税標準額が免税点未満であったため課税されなかった。)。(甲4)(4) おりの計算により,平成13年度の固定資産税を4万0900円,都市計画税を9300円とする賦課処分をした(なお,本件β家屋は課税標準額が免税点未満であったため課税されなかった。)。(甲4)(4) 原告は,同年5月9日,北九州市固定資産評価審査委員会に対し,本件土地1につき,登録価格を競落価格である106万円まで引き下げることを求める固定資産(土地)評価審査を申し出た。これに対し,同委員会は,同年6月12日,同審査請求を却下する旨決定し,その決定書は,同月14日,原告に到達した。 (乙3,4の1及び2)(5) 原告は,同年5月9日,北九州市長に対し,本件賦課処分の取消しを求め審査請求をした。これに対し,北九州市長は,同年7月9日,同審査請求を棄却する旨裁決し,その裁決書は,同月10日,原告に到達した。(乙5の1及び2,6の1及び2)(6) 原告は,同年8月14日,当裁判所に本件訴訟を提起した。 2 争点本件賦課処分の違法性の有無 3 争点に対する当事者の主張(1) 原告の主張賦課期日である平成13年1月1日現在,本件土地1上にはトイレが建っており,建物が存在していた。よって,住宅用地の特別措置を適用して固定資産税を算定すべきところ,被告はこの特別措置を適用せずに固定資産税を算定しており,本件賦課処分には違法がある。 (2) 被告の主張ア地方税法349条の3の2により,住宅用地として課税標準の特例の適用対象となる土地とは,「専ら人の居住の用に供する家屋又はその一部を人の居住の用に供する家屋で政令で定めるものの敷地の用に供されている土地で政令で定めるもの」とされている。 したがって,住宅用地に対する課税標準の特例を適用するためには,同法359条に規定する賦課期日(当該年度の初日の属する年の1月1日)に当該土地が前記要件を備えて 政令で定めるもの」とされている。 したがって,住宅用地に対する課税標準の特例を適用するためには,同法359条に規定する賦課期日(当該年度の初日の属する年の1月1日)に当該土地が前記要件を備えている必要がある。 そして,そもそも当該土地が家屋の敷地の用に供されていなければ,その余の要件該当性を論じるまでもないから,本件土地1が住宅用地に対する課税標準の特例の適用を受けるか否かを検討するに際しては,まず本件土地1が家屋の敷地の用に供されているか否かを検討しなければならない。 イそこで,同法349条の3の2における家屋の意義が問題となるが,これを同法341条3号の家屋と別異に解すべき理由はない。そして,同号の家屋は一般に不動産登記法上の建物と同義に解されている。 同法上の建物については,屋根及び周壁又はこれに類するものを有し,土地に定着した建造物であって,その目的に供し得る状態にあるものをいうと解されている。 ウ被告の職員が平成12年12月28日に,本件土地1について実地調査を行ったところ,建物の残骸というべきものは存在していたが,屋根及び周壁に相当するものは現存せず,本件土地1が家屋の敷地の用に供されているとは到底いうことができない。また,翌平成13年4月23日に実地調査に赴いた際も同様の状況であったから,平成13年度の固定資産税の賦課期日である平成13年1月1日(以下「本件賦課期日」という。)において,本件土地1が住宅用地に対する課税標準の特例を受ける要件を充たしていなかったことは明らかである。 第3 争点に対する判断 1 地方税法349条の3の2は,専ら人の居住の用に供する家屋の敷地の用に供されている土地で政令で定めるもの(以下「住宅用地」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は,当該住宅用地に係る固定資産税の課税標準とな 条の3の2は,専ら人の居住の用に供する家屋の敷地の用に供されている土地で政令で定めるもの(以下「住宅用地」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は,当該住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の3分の1(小規模住宅用地に関しては6分の1)の額とする旨規定している。 ここにいう「家屋」とは,不動産登記法上の建物と同義であり,屋根及び周壁又はこれに類するものを有し,土地に定着した建造物であって,その目的に供し得る状態にあるものをいい,「敷地の用に供されている土地」とは,特例対象となる家屋を維持し又はその効用を果たすために使用されている一画地の土地で賦課期日現在において当該家屋の存するものをいう。 2 そこで,本件土地1が前記「住宅用地」に該当するかについて検討する。 本件賦課期日において,本件建物3は倒壊していたことについては当事者間に争いがなく,証拠(乙8,9)及び弁論の全趣旨によれば,トイレ部分が残存していたことが認められる。 しかしながら,これは「専ら人の居住の用に供する建物」に該当しないことは明らかである。 そうすると,本件土地1は本件賦課期日において住宅用地の要件を充たしておらず,住宅用地に対する課税標準の特例措置を受けることはできない。本件賦課処分に原告主張の違法は存しない。 3 よって,原告の請求には理由がないからこれを棄却することとし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条を適用し,主文のとおり判決する。 (口頭弁論終結日平成14年1月30日)福岡地方裁判所第1民事部裁判長裁判官高野裕裁判官山本正道裁判官入江克明は転補のため署名押印することができない。 裁判長裁判官高野裕 官山本正道 裁判官入江克明は転補のため署名押印することができない。 裁判長裁判官高野裕

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