【DRY-RUN】主 文 壱 被告郵政大臣が昭和三七年一月三〇日原告P1に対してなした免職 被告熊本郵政局長が同日原告P2に対してなした停職一年、同P3に対してなした 停職六月(但し後に人事院判定により停職三月に
主文 壱被告郵政大臣が昭和三七年一月三〇日原告P1に対してなした免職被告熊本郵政局長が同日原告P2に対してなした停職一年、同P3に対してなした停職六月(但し後に人事院判定により停職三月に修正)、同P4に対してなした停職三月(但し後に人事院判定により停職一月に修正)の各懲戒処分は取消す。 弐訴訟費用は被告らの負担とする。 事実 第一当事者双方の求める判決一原告らー主文同旨二被告らー原告らの請求を棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする。 第二原告らの主張一懲戒処分の存在原告らはいずれも昭和三六年以前から一般職の国家公務員として郵政省熊本郵政局管内都城郵便局(以下都城局という。)において勤務し、国の営む郵便事業に従事していたところ、被告郵政大臣は昭和三七年一月三〇日原告P1に対し免職、被告熊本郵政局長は同日原告P2に対し停職一年、同P3に対し停職六月、同P4に対し停職三月の各懲戒処分をした(以下これを本件処分という。)。 なお、原告らは人事院に対し本件処分の審査請求を申し立てた結果、人事院は昭和三九年一〇月三日、原告P1、同P2に対する右処分を承認し、同P3に対する右処分を停職三月に、同P4に対する右処分を停職一月に修正する旨の判定をした。 二違法事由(その一)ー懲戒処分理由の不存在(一) 事実上の主張ー懲戒処分の構成要件事実の不存在被告らが懲戒処分理由として主張するような事実はすべて存在しないから、右処分は違法として取消を免れない。 以下被告ら主張の処分理由に対する原告の反駁を明らかにする(とくに年を示さないときは昭和三六年を意味する。)。 被告ら主張二(一)1のうち都城局においてP5局長(以下局長ともいう。)が着任した当時相当数(但し、その数については不知)の郵便物の滞留があつた に年を示さないときは昭和三六年を意味する。)。 被告ら主張二(一)1のうち都城局においてP5局長(以下局長ともいう。)が着任した当時相当数(但し、その数については不知)の郵便物の滞留があつたこと(但しこの滞留はそれ以前からもあつた。)、担務変更につき被告ら主張のような労働慣行が存在していたこと、朝礼がときに三〇分に及ぶこともあつたこと(但しその原因は労働条件に関する事項が討議され要求され、或は組合関係連絡事項を伝達するためであつた。)、熊本郵政監察局宮崎支局や同鹿児島支局の郵政監察官がパトロール(但しその目的は争う。)を実施していたこと、熊本郵政局に郵便物の遅配に対処すると称して郵便業務正常運行対策本部が設置されたこと、被告ら主張のころ二回にわたり特別考査が実施されたこと、局長が被告ら主張のころ全逓信労働組合(以下全逓という。)都城北諸県郡支部(以下都北支部という。)に対し労働協約・労働慣行等を破棄する旨の通告をしたこと、第一・第二次特別考査班の構成・人員が被告ら主張のとおりであつたこと、被告ら主張のころ都城局においては業務命令がしきりと発せられたこと、特別考査班が調査・測定・監視などと称して被告ら主張のような諸行動にでたことはいずれも認める。 その余については争う。 同二(一)2のうち都北支部の組織構成が被告ら主張のとおりであること、同支部が全逓宮崎地区本部のうち中枢をなす支部であつたこと、原告らが被告ら主張の組合役職を占め、組合活動の中心的存在であつたこと、都北支部が上部機関の指令・指導にもとづき労働協約・労働慣行の破棄・特別考査等の当局の措置に対し反対して種々の対策をたてたことは認める。 その余については争う。 同二(二)1(原告P1関係)中(1)について(一〇月二四日の件)郵便課長(以下課長ともいう。)が被 考査等の当局の措置に対し反対して種々の対策をたてたことは認める。 その余については争う。 同二(二)1(原告P1関係)中(1)について(一〇月二四日の件)郵便課長(以下課長ともいう。)が被告主張の命令を発し、原告P1、同P2、同P4ほか組合員二〇名がこれにつき説明を求めたこと、これに対し局長が説明をしたことは認める。 課長が当日した命令は、結局当日該区の二号便廃止を伴うものであるが、二号便を廃止することは、課長はもとより、局長も、たとえ郵便物の滞留を解消するためやむをえない場合でも独断にできるものではなく、郵便物集配運送計画規定によつて厳格な要件のもとに可能なのである。しかし局長の説明によれは、右廃止は右規定に違反することが明らかであつたので、右原告らはさらにその点につき釈明を求めたにすぎなく、右原告らの行為は正当であつて何等非難に価しない。課長のした命令こそ違法である。 同(2)について(一〇月二六日の件)原告P1が当日被告ら主張の道順組立をしていたこと、郵便課長が「昨日の道順組立済のものを持つて出発して下さい。」との命令を発したこと、同原告が午前一一時ころ配達に出発したことは認め、その余の事実は争う。 郵便物の道順組立の正規の作業手順は「本日の分」と「昨日の残りの道順組立をしない分」を一緒にして道順組立をして、それに「昨日の組立済の分(配達未済)」を差し込むのである。被告らが主張するように午前八時四二分ころの業務命令はなく、原告P1は平常どおり正規の作業手順にしたがつて道順組立をしていた。 当日の同原告の担務区域は管内でも最も配達物数の多い市内二度地一区であつて、他地区に比し「昨日の残りの道順組立をしない分」も「本日の分」も極めて多く、それらを一緒にして道順組立をするだけでも長時間を要するうえ、当日同原告の周囲にはつ 配達物数の多い市内二度地一区であつて、他地区に比し「昨日の残りの道順組立をしない分」も「本日の分」も極めて多く、それらを一緒にして道順組立をするだけでも長時間を要するうえ、当日同原告の周囲にはつねに多数の特別考査班員がうろうろして八ミリカメラを向ける等のいやがらせをして作業を妨害した。このため、同原告は同一一時近くになつて「昨日の組立済の分」を差込む作業に移つたが、そのころ課長が、「昨日の道順組立済のものを持つて出発してください。」との業務命令を、やつぎばやに乱発するので、直ちに右命令にしたがい、同一一時ころ二・三名の外務員とともに配達に出発した。業務命令を拒否したという事実は全くない。 同(3)について(一〇月二九日の件)当日課長がP6ほか二名に対し担務の変更を命じたことは認める。 都城局においては久しい以前から担務の変更はあらかじめ都北支部都城郵便局郵便課分会長(以下分会長ともいう。)および本人の了解を得て実施する旨の慣行があり、労使双方に遵守されてきたにもかかわらず、一〇月二三日局長は一方的にこれら慣行等を破棄する旨通告し、さらに当日一方的に担務を変更した。これにつき同原告を含む組合員が破棄は無効であり、担務の変更は違法だと抗議をしたものであつて、もとより正当な行為である。 同原告が被告ら主張のように大声でののしり、業務命令の伝達を妨害したことは否認する。現にP6らは業務命令の伝達をうけ担務についている。 同(4)について(一〇月三〇日の件)当日同原告が被告ら主張のような要旨の発言をしたことは認める。 それは従来の慣行に従つた朝礼の際における発言であつて、「管理者側においては連日従前の労使慣行や人権を無視した違法な業務命令を乱発しているが、動揺することなく仕事は平常どおりにやつてほしい。」旨の要望と職場集会開催の伝達とを の際における発言であつて、「管理者側においては連日従前の労使慣行や人権を無視した違法な業務命令を乱発しているが、動揺することなく仕事は平常どおりにやつてほしい。」旨の要望と職場集会開催の伝達とを内容とするものである。 課長が注意事項や担務の変更に関する業務命令を伝えようとしたり、同原告が課長の前に立ちふさがり発言することによつてそれを妨害し、課長がこれを制止したことは否認する。 同(5)について(一〇月三一日の件)当日課長がP6に対し担務の変更を命じたことに対し、原告P1は他の原告三名及び組合員約二〇名とともに抗議をしたことは認める。 P6は胃潰瘍のため昭和三五年八月から約二か月、昭和三六年一月から約三か月それぞれ入院治療をした病弱者であつて、現在も激務に耐えられない身であるのに、三日間連続して、しかも道路が悪く配達に苦労する地域に担務を変更されたので、原告P1らは右担務の変更につき説明を求め、これが違法であると信じて抗議したものである。この抗議は正当であるばかりか、人道上至極当然なことである。また右質問や抗議は、ひとり原告P1だけでなく組合員約二〇名がともに行なつたのである。 同原告が右質問や抗議をしたことにより課長の職務の遂行を妨げたこと及び職員の職務を欠くに至らしめたことは否認する。 同(6)について(一一月一日の件)当日原告P1が、従来の慣行どおり朝礼時のわずかな時間を利用して組合役員として、「配達区分の誤区分郵便物は、担当者相互間でやりとりしていたが、今後は付箋をつけて処理すること。」という発言および「作業はあたりまえの能率ですること。変なことした監察官の顔、名前を覚えておくこと。」という発言をしたことは認める。 前者の発言は、従来どおり誤区分郵便物につき、便宜的に担当者相互間でやりとりすると、特別考査下の現況で ですること。変なことした監察官の顔、名前を覚えておくこと。」という発言をしたことは認める。 前者の発言は、従来どおり誤区分郵便物につき、便宜的に担当者相互間でやりとりすると、特別考査下の現況では離席、私語などとしてとらえられる危険があるから、それを避けるために、また誤区分郵便物の円滑な処理のためにも、今後は厳格に付箋をつけた方がよいとの趣旨から、また後者の発言は特別考査班員による連日にわたる尾行、写真撮影等数々の違法行為につき抗議し監視する趣旨から出たものであつて、決して勝手な作業方法を指示して職場の秩序を乱したわけではない。 同(7)について(一一月一七日の件)同原告が当日二号便の市内二度地一区の担務であつて、平常より多くの数の郵便物を持ち帰つたことは認める。 その理由は、同地区は従来管理者側において二度地より一度地に変更しようと検討していた点からもわかるように、もともと遠隔地であるために、往復するだけに相当の時間を要するうえ、当時埋立などして急に開拓された地域であつて、道路も悪く、新しい転入者が居住者の大半を占め配達に極めて苦労する地区だとされていること、さらに当日同原告は業務命令にしたがつて前の担当者の持戻分をもつて出発したので同区のうちでもさらに遠隔の地域を配達したこと、そのうえ当日は宮崎県下を集中豪雨が襲い配達を困難にしたことなどの悪条件が重なつたためであつて、決して故意に怠業したわけではない。 同原告が当日勤務時間中に被告ら主張のごとき組合活動に従事していたということは否認する。同原告は午後一時から同四時五分まで労働時間として拘束されるが、休憩時間一三分を同三時五二分から同四時五分までの時間帯にとることとされていたのであつて、かりに同原告が何等かの組合活動に従事していたとするならば、同三時五二分以降のことである。 て拘束されるが、休憩時間一三分を同三時五二分から同四時五分までの時間帯にとることとされていたのであつて、かりに同原告が何等かの組合活動に従事していたとするならば、同三時五二分以降のことである。 なお、被告らは、当日同原告が同三時二二分ころ帰局したとして、あたかも故意に配達業務を怠つたかのごとき主張をしている。しかし郵便外務員は誰しも事故郵便物の処理手続、自転車の掃除や点検等所定の作業を帰局して後に行なわなければならないので、平常そのころ帰局しているのである。 同(8)について(一一月二二日の件)郵便課長の命令が、たとえ被告ら主張のような目的をもつたものにせよ被告ら主張のような内容のものであるならば、違法であることは明らかである。これに対し同原告は他の組合員等とともに質問をし抗議をしたが、拒否するよう指導したことはない。右質問及び抗議は正当な行為である。 同二(二)2(原告P2関係)中(1)について(一〇月三一日の件)原告P2は処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は原告P1に対する処分理由中前記二(二)1(5)についてすでに認否したとおりである。 同(2)について(一〇月三一日の件)当日P7宮崎地区本部執行委員がP8監察官の写真撮影や連日の挑発的言動について抗議をしたことは認める。右は正当な行為である。 その際P7執行委員がP8監察官に詰め寄つたこと、原告P2が原告P3ほか二、三名とともに同監察官をとり囲み職務を妨害したことは否認する。 同(3)について(一一月一〇日の件)当日、原告P2が市内配達二度五地区の担務であつて、郵便物若干を残して配達に出発したことは認める。 被告ら主張のような局長の業務命令が発せられていたことは否認する。 被告らは、同原告が「自己が配達すべき郵便物中一二一通を残して……出発した」 て、郵便物若干を残して配達に出発したことは認める。 被告ら主張のような局長の業務命令が発せられていたことは否認する。 被告らは、同原告が「自己が配達すべき郵便物中一二一通を残して……出発した」として、あたかも故意に怠業したかのような主張をしているが、右地区は都城局管内でも最も配達物数の多い地区の一つであるために、持出不能郵便物が多いのが常態であり、同原告は他の外務員と同様右常態にしたがつて持出不能郵便物を残して配達に出発したにすぎない。 同(4)について(一一月三一日の件)原告P2、同P4、同P3らが他の組合員とともに郵便課長の附近に集り担務の指定につき抗議しこの間就労しなかつたことは認める。 従前同局郵便課においては、勤務の指定も、担務の指定もともに、あらかじめ労働組合との協議を経たうえでなされており、さらにこれら指定を明確にした一か月分の分担表には、たとえば「集め」なる勤務の記載については必らずその下欄に担務として「取り集め」あるいは「速達」と記載されていた。しかるに同局管理者は一一月一二日以降突如従前の方式をかえ、単に勤務のみを、しかも一方的に指定し、担務につてはあらかじめ指定をなさず、分担表においても勤務のみ記載するようになつて、実施に混乱をきたしていた。従つて右抗議は従来の慣行による方式を一方的に破棄されたことに対するものとして、また自己の提供する労務の内容をそれぞれ確かめるものとして、まさに正当なる行為である。 原告らが課長の附近に集まり同人に質問をし抗議をしていた間課長及びP9主事から被告ら主張のような就業命令は発せられず、ただ、課長が不可解な説明をしていたにすぎない。 同(5)について(一一月一九日の件)当日原告P2が書留速達通常郵便物八通を残し、速達通常郵便物五四通を持つて配達に出発し、そのうち二五通を配達 、ただ、課長が不可解な説明をしていたにすぎない。 同(5)について(一一月一九日の件)当日原告P2が書留速達通常郵便物八通を残し、速達通常郵便物五四通を持つて配達に出発し、そのうち二五通を配達して午前八時三〇分ころ帰局したことは認める。 これは故意の怠業によるものではない。同原告が完配できなかつた理由は、早朝で配達に手間がかかるためと該配達区域は広城(市内一五区を二分したもの)であるためである。同原告が同八時三〇分ころ帰局したのは、持戻り速達郵便物の事故整理をすませて当日午前九時からの市内取り集めに従事するためである。 同(6)について(一一月一九日の件)同原告が同日持ち戻つた通数は二九通であること、うち一通につき被告ら主張の付箋をつけその余の二八通につきこれをつけなかつたことは認める。 右一通は配達を試みた結果戸締りであつたので配達できず右付箋をつけて通常郵便にまわした。他の二八通は配達が試みられなかつた。かかる郵便物については当時速達二号便で配達するため付箋をつけない慣例となつているので、同原告はそのように処理した。 同(7)について(一一月二四日の件)原告P2が市内配達二度地五区の担務であること、持出し不能郵便物の処置につき上司の指示を受けることなく郵便物若干を残したまゝ配達に出発したこと、P10主事から言われたことは認めるが、局長の業務命令が発せられていたこと(原告P2に対する処分理由二(二)2(3)に対する認否参照)、P10及び同原告の発言内容は争う。 原告P2は従来どおり、地の外務員同様、持出不能郵便物につき上司の指示を受けることなく配達に出発したのである。同原告はP10主事に持出可能郵便物を持つて行くよう言われたが、郵袋にも、補助袋にも入れる余地がなく、かつ配達不能が予測されているのでその旨説明して配達に出発 受けることなく配達に出発したのである。同原告はP10主事に持出可能郵便物を持つて行くよう言われたが、郵袋にも、補助袋にも入れる余地がなく、かつ配達不能が予測されているのでその旨説明して配達に出発したのである。 同(8)について(一一月二九日の件)当日原告P2が司会して、庁舎使用の許可を受けずに休憩室において職場集会を開き、原告P3、同P4をはじめ組合員約三〇名が参加したこと、解散命令が発せられたこと、原告ら三名が抗議をしたことは認めるが、その余の事実は否認する。 組合は従来よりしばしば休憩室を使用して集会を開いてきており、しかもその使用につき何等許可を必要としたことがなかつたし、現に特別考査期間中といえども連日許可を受けないで集会が開かれ、何の問題もおこつていなかつた。しかるに、局長らが当日に限つて、その使用を禁止し、解散命令を発することは、組合活動に対する不当な妨害であるから、原告三名を含む組合員が局長らに対して抗議をしたのであつて、これは全く正当な行為である。 同二(二)3(原告P3関係)中(1)について(一〇月三一日の件)原告P3は、処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は原告P1に対する処分理由中前記二(二)1(5)についてすでに認否したとおりである。 同(2)について(一〇月三一日の件)原告P3は処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は原告P2に対する処分理由中前記二(二)2(2)についてすでに認否したとおりである。 同(3)について(一一月一三日の件)原告P3は処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は原告P2に対する処分理由中二(二)2(4)についてすでに認否したとおりである。 同(4)について(一一月二四日の件)当日、被告ら主張のような職場大会が開催され解散命令が発せら い。そのほかの主張は原告P2に対する処分理由中二(二)2(4)についてすでに認否したとおりである。 同(4)について(一一月二四日の件)当日、被告ら主張のような職場大会が開催され解散命令が発せられたことは認める。 従来から会議室を職場大会等の組合の会議に使用する場合許可は必要とされなかつたが、局長が当日に限り使用を禁止し解散を命ずることは、組合活動に対する全く不当な妨害であるので、原告P3をはじめ組合員はこれに抗議をしたのである。 同(5)について(一一月二九日の件)原告P3は処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は原告P2に対する処分理由中二(二)2(8)について認否したとおりである。 同二(二)4(原告P4関係)中(1)について(一〇月三一日の件)原告P4は処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は原告P1に対する処分理由二(二)1(5)について認否したとおりである。 同(2)について(一一月一三日の件)原告P4は処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は原告P2に対する処分理由二(二)2(4)について認否したとおりである。 同(3)について(一一月一八日の件)原告P4が被告ら主張の職場大会に出席したことは認める。出席時間は争う。 同原告が出席した時間は、完全に自己の仕事を終えたいわゆる手すき時間である。従来より手すき時間については自由に利用が認められてきていた。現に当日同原告とともに手すき時間を利用して食事等をしていた者もいるが、職場大会に出席した同原告のみを処分の対象とすることは、組合活動を妨害する目的によるものである。 同(4)について(一一月二四日の件)原告P4が休憩時間中に限り職場大会に参加したことは認める。原告P3に対する処分理由二(二)3(4)についてすでに認否した 動を妨害する目的によるものである。 同(4)について(一一月二四日の件)原告P4が休憩時間中に限り職場大会に参加したことは認める。原告P3に対する処分理由二(二)3(4)についてすでに認否したことを援用する。 同(5)について(一一月二九日の件)原告P4は処分に該当するような行為をしていない。そのほかの主張は、原告P2に対する処分理由二(二)2(8)について認否したとおりである。 同二(二)5について原告らに対し被告ら主張のような懲戒処分がなされたことは認め、その余の事実は争う。 なお、原告らが右各行為に及ぶまでの全逓および郵政省をめぐる一般情勢については後記三において主張する。 (二) 法律上の主張ー争議行為の懲戒処分構成要件非該当原告らの行為は憲法上保障された争議行為であるからこれに対し懲戒処分をなし得ない。 これを詳述すれば次のとおりである。 1 憲法二八条は勤労者の団結権および団体交渉権を保障する。郵政労働者もこの保障を受ける勤労者である。公共企業体等労働関係法(以下公労法という。)一七条が合憲か否かはさておき、仮に合憲であるとしても、同条にいう「同盟罷業怠業その他業務の正常な運営を阻害する行為」とは、労働基本権保障の見地から狭く解すべく、国民生活に重大な影響を及ぼすものに限られるのである。 この意味において同条に該当する行為をした者に対しても同法一八条にいう解雇の措置がとられうるにとどまり、国家公務員法(以下国公法という。)八二条所定の懲戒処分はなし得ない。また公労法一七条に該当しない程度の争議行為は憲法二八条、労働組合法(以下労組法という。)により適法とされ、その行為者に対し右懲戒処分をなし得ないことは勿論である。 原告らの右行為はいずれも公労法一七条に該当しない争議行為であるから原告らに対し懲戒処分をなし得ない 以下労組法という。)により適法とされ、その行為者に対し右懲戒処分をなし得ないことは勿論である。 原告らの右行為はいずれも公労法一七条に該当しない争議行為であるから原告らに対し懲戒処分をなし得ない。 2 かりに公労法一七条に該当しない争議行為中労組法七条一号にいう正当性を有するもののみが憲法および労組法上適法とされると解すべきであるとしても、原告らの行為はすべてかような正当性を有し、懲戒処分の対象となり得ない。この点は後記三において詳述する。 3 さて憲法、労組法上適法とされない行為について、はじめて国公法八二条所定の各構成要件のいずれかに該当するかが吟味されなければならない。 同法八二条第一号にいう国公法違反行為についてみると、問題となるのは同法九六条、九八条一項、九九条、一〇一条である。しかしこれらの規定は集団的労働関係の次元では適用をみない。仮に適用があるとしても、勤務時間中五分や一〇分程度の短時間私用に費すことまで同法九六条、一〇一条に違反し懲戒の対象となるとは考えられないし、従つて労働基本権の行使にごく短時間を費すことも同様であると解すべきである。職務上の問題について労働者の主張を明らかにすることに至つては、むしろ職務に専念したともいゝうる。同法九八条一項にいう上司の職務上の命令に従うべきであるとの点についても、そもそも原告らは都城局長等の違法な命令に従う義務を負わず、また適法な命令への服従を若干遅らせたからといつて同条に該当するともいえない。争議行為は同法九九条にいう信用失墜行為とはなり得ない。 同法八二条二号の職務上の義務違反行為についても右と同様である。 同法八二条三号にいう非行についてみると、労働者の争議行為が非行すなわち倫理的道徳的非難に値する行為であるとは考えられない。 従つて原告らの行為はこの点でも懲戒処分の 為についても右と同様である。 同法八二条三号にいう非行についてみると、労働者の争議行為が非行すなわち倫理的道徳的非難に値する行為であるとは考えられない。 従つて原告らの行為はこの点でも懲戒処分の構成要件に該当しない。 三違法事由(その二)ー不当労働行為原告らは全逓の組合員であり、原告P1は全逓宮崎地区本部都北支部執行委員、同P2は同支部都城郵便局分会(以下分会という。)分会長、同P3は同支部支部長、同P4は同支部書記長の地位にあつて正当な組合活動を行なつていたところ、被告らは原告らの右組合活動を嫌悪し、これを減退させるために本件処分に及んだものである。従つて本件処分は労組法七条一号に違反するの違法を帯び取り消さるべきである。 これを詳述すれば次のとおりである。 (一) 郵政省の労務管理政策と全逓 1 全逓は、郵政労働者約二三万人をもつて組織された労働組合であつて、組合員の労働条件の維持改善、事業並に職場の民主化等を目的とし、今日まで賃上げその他の労働条件の改善による労働者の生活向上のための闘い、団結権、団体交渉権否認に対する労働基本権確立のための闘い、I・L・O条約批准の闘い、行政機関職員定員法改正のための闘い等をおし進め、労働者の経済的、社会的地位の向上、そして職場・事業の民主化、ひいて日本の平和、民主化のために重大な役割を果してきた。 2 郵政省は、口に民主々義を唱えながら、一部の者のために労働者に対して低賃金、重労働を課する政策をおしつけてきた。即ち同省は昭和二三年政令二〇一号による罷業権の剥奪後、人事院勧告、仲裁々定を完全に実施したことはなく、全逓やその役員を嫌悪し、否認し、団体交渉を拒否し、郵政労働者の一部で組織する全日本郵政労働組合との差別待遇を行ない、特に昭和三三年から三四年まで全逓の役員を入れ替えなければ団体交渉 たことはなく、全逓やその役員を嫌悪し、否認し、団体交渉を拒否し、郵政労働者の一部で組織する全日本郵政労働組合との差別待遇を行ない、特に昭和三三年から三四年まで全逓の役員を入れ替えなければ団体交渉をしないとの態度をとつたが、昭和三四年一二月公共企業体等労働委員会(以下公労委という。)会長の幹旋により全逓との団体交渉を再開せざるをえない羽目に陥ると、全逓の地方本部や支部において従前行なわれていた所謂地方団交について、交渉事項につき団体交渉事項でないとか、団体交渉権限がないとか称して殆んどの団体交渉を拒否する政策をとつたり、「新しい労務管理」と称する労務管理体制をしき、職場における従来の労働慣行、労働協約、労使の協定等の一方的破棄、各事業所における組合活動の許可制による規制等を実施して組合の弱体化を図り、更に労働者に対する業務命令による強制労働、特別考査(通称トラツク部隊という。)という囚人的監視労働を強いた。これらの措置により労働基本権はなしくづしに侵害された。 (二) 郵便物滞留とこれに対する全逓の活動 1 昭和二四年行政機関職員定員法が制定された当時、年間総郵便物数は三〇億通で、郵便事業における職員の定員は七八、〇〇〇名であつた。それが昭和三六年度年間総郵便物数は六三億通となり、同法制定当時の二倍に激増しているのに、右定員は八九、五〇〇名で一一、五〇〇名の増員にすぎない。 又、郵便物の形態がダイレクトメール等大型化するにつれて局舎の狭隘という問題が生じてきた。局舎中経過年数七〇年を超えるもの二四六局、五〇年以上七〇年までが八〇一局、三〇年以上五〇年までが一〇七九五局もあり、耐用年限をはるかにこえた老朽局舎、戦後に急造されたバラツク局舎或いは一日中電灯をつなければ作業ができないという牢獄のような局舎が未だに残されており、このことも重なつ 五〇年までが一〇七九五局もあり、耐用年限をはるかにこえた老朽局舎、戦後に急造されたバラツク局舎或いは一日中電灯をつなければ作業ができないという牢獄のような局舎が未だに残されており、このことも重なつて一般的に郵便物の滞留が起つたのも当然である。 原告らが勤務していた都城局における昭和二八年当時一日平均郵便物配達数は六七〇〇通で、郵便外勤定員は三四名であつたが、同三六年一〇月当時配達数は一日平均一二〇〇〇通と約二倍に増加したにも拘らず、右定員は三六名であつて二名増にすぎない。又同局舎は昭和一三年に建築されたものでまことに狭く、年末年始には会議室を郵便外勤の道順組立室としたり、局中庭にバラツクを仮設して事務処理を行なわなければならない状態であつた。このような状態で、同局においても郵便物の滞留が起つたのは当然である。 このことはいきおい被告ら管理職側が労働者に対し労働密度の異常な強化、労働時間の延長等その他諸々の労働条件の劣悪化をおしつける結果となつた。 2 全逓は昭和三六年度第一三回定期全国大会において、「今日まで低賃金と耐え難い労働過重に対しなしうる限りの努力を続けてきたが、毎年の業務量の累増に対応する絶対的要員不足の実態はもはや組合員の努力と忍耐の限界を遥かに越え、正常なサービスの確保は全く絶望的段階にきていること」を確認し、「大幅増員要求と労働条件確保の闘い」を実施することを決定した。 全逓中央本部は右大会決定に従い昭和三六年年末闘争の主要目標を大幅増員の獲得におき、全逓を弱化しようとする郵政省の労務政策に対決すべく、同年七月二九日各級機関に対し指令第四号を発出し、その中で同年八月一日以降無期限に諸休暇、休憩、休息の完全消化、平常能率による業務の確立、各種業務取扱い規定の遵守等の闘いに突入し、併せて所属長に対し増員要求をすることを指 に対し指令第四号を発出し、その中で同年八月一日以降無期限に諸休暇、休憩、休息の完全消化、平常能率による業務の確立、各種業務取扱い規定の遵守等の闘いに突入し、併せて所属長に対し増員要求をすることを指示した。その目的は各組合員が郵政省の労働強化の方針に対しできる限り抵抗し右指令を実行することにより、いかなる結果が生ずるかを郵政省に認識させ大幅増員を獲得することにあつた。とくに特別考査班による考査の対象となつた場所においては、監視を強化し、休息時間勤務時間の変更に対し違法である旨の追及を行ない、特別能率を高めないように行動するものとされた。 (三) 都城局における当局の不当行為と都北支部の闘争 1 熊本郵政局は昭和三六年九月一一日から同月一四日まで都城局に対し第一次特別考査班を派遣して業務内容の調査を行なつた。 2 都城局において局長らと都北支部らとの間には当時同支部の努力により獲得したところの幾多の労働協約その他の労働慣行が存在し、これにもとづき業務が円滑に遂行されてきた。 3 しかるに都城局長は同年一〇月二三日都北支部に対し法的根拠も示さず右労働協約等を破棄する旨通告し、ついで、第二次特別考査班が同月二四日から昭和三七年一月五日まで都城局に臨局するの事態を迎えた。右特別考査の目的が違法な業務命令を濫発し労働能率を強化して郵便物の集配をなさしめようとするにあることは明瞭であつた。 4 そこで都北支部の要請にもとづき全逓中央本部、同九州地方本部、同宮崎地区本部は第二次特別考査班臨局と前後して執行委員を都北支部に派遣し、同支部の闘争を指導した。 その指導内容は、要するに、前記中央本部の指令に沿い、不当な業務命令に対して直接又は組合を通じて抗議し撤回を求め、随時所属課長又は局長に対する集団交渉を実施し、平常能率を徹底し、管理者に対して一切口をきか 導内容は、要するに、前記中央本部の指令に沿い、不当な業務命令に対して直接又は組合を通じて抗議し撤回を求め、随時所属課長又は局長に対する集団交渉を実施し、平常能率を徹底し、管理者に対して一切口をきかず、毎日勤務終了後批判会を行ない、統制ある行動をとり、実力行使は行なわずに最大の抵抗を示すことにあつた。 5 都北支部はまず右破棄通告に関し、再三にわたり団体交渉を申し入れたが、管理者は同年一〇月二五日から同年一二月一四日まで故意にこれを拒否しつづけた。 6 それ以来、都城局の管理者は第二次特別考査班の指導の下に労働協約、労働慣行に反する業務命令と称する苛酷な人間性否定の強制労働を命じ、これに対する釈明要求や抗議を行なえば、業務命令違反だ、処分だとおどすに至り、その上労働者の労働強化による郵便物の配送を企画し、すべての団体交渉拒否、組合活動の規制としめつけ、不利益取扱い、組織に対する支配介入、懐柔工作、処分を行なうための資料集め、囚人労働同然の監視、尾行、聞きこみ、その他挑発的行為による処分理由のデツチあげ等、労働基本権のじゆうりんを強行したのである。とりわけ監視員が郵便外務員を尾行し、数人の監視班が一人一人の外務員をとり囲み、時計とメモとをもつて道順組立作業の監視を行ない、八ミリ撮影機で撮影する等の措置がとられた。これは現代まれに見る驚くべき囚人的強制労働である。 7 原告らは組合役員として全逓中央本部の指令指導に基づき、右第二次特別考査中も組合員の労働条件を確保し、組合活動を防衛するために必死になつて努力したのである。 (四) 本件処分の不当性このように低賃金、重労働を労働者に押しつけ、組合活動の規制、抑圧、労働協約等の一方的破棄という違法不当な行為に対し、組合員の労働条件を守り、労働組合の権利を守るために正当な組合活動をした原告らに対し のように低賃金、重労働を労働者に押しつけ、組合活動の規制、抑圧、労働協約等の一方的破棄という違法不当な行為に対し、組合員の労働条件を守り、労働組合の権利を守るために正当な組合活動をした原告らに対し報復的になされたのが、本件懲戒処分であつてこれは労組法七条一号に該当し明らかに違法不当である。 被告らは原告らに業務命令違反、業務阻害行為ありと主張しているが、被告らの主張は事物の本質と真相をかくし、責任を他になすりつけ、目を他にそらせるもので、全く不当ないわれのないものである。 四違法事由(その三)ー懲戒権の濫用国公法所定の懲戒処分は、裁量行為であるとしても自由裁量でなく、国家公務員の違法行為との関係において権衡を失しないものでなければならない。ところが、被告ら主張の処分理由の全部又は一部が仮に存在するとしても、その程度の事実を根拠にして、原告らに対し重い本件処分をすることは、処分の程度が他の事例に比しても著しく権衡を失し、裁量の範囲を逸脱したものとして違法であり、本件処分は取り消さるべきである。 第三被告らの主張一認否原告らの主張一の事実は認める。 二懲戒処分構成要件該当性についての事実上の主張被告らが原告らに対し懲戒処分をしたのは次のような理由にもとづく。 (一) 本件処分をなすに至つた経緯 1 都城局では郵便業務が正常に運行されず、郵便物の遅配が続いていたのであるが、昭和三五年二月P5が同局長として着任した当時毎日七〇〇通から二、〇〇〇通程度の郵便物の滞留があつた。局長は、「その原因は、就業規則による年次有給休暇等の手続が守られず当日朝になつて突然職員が休暇または欠勤の申出をすることが多いため、後補充に余分な時間を費消すること、ならびに配達出発前の道順組立等の作業に時間がかかりすぎ所定の時刻に出発することができないためそ ず当日朝になつて突然職員が休暇または欠勤の申出をすることが多いため、後補充に余分な時間を費消すること、ならびに配達出発前の道順組立等の作業に時間がかかりすぎ所定の時刻に出発することができないためそれだけ配達時間が短縮されることなどの点にある。」と考え、郵便課長とともにその対策に種々腐心したがほとんど実効があがらなかつた。 即ち、作業開始前に行なわれる朝礼において課長が同課外務員に対し作業方法や職場秩序を規制するため命令を出したり、指導しようとしても、同局における労働慣行に反するとして反対を受け実施することができなかつた。たとえば、前記突発的欠務の後補充のため担務の変更をしようとすれば、課長、分会長および本人の三者の話合いを要し、非常勤職員を雇い入れるには前日までに分会長に文書で氏名および担務を通知するとともに業務指導方を依頼することを要する等である。また、前記朝礼において職員から職場要求が出されたりしてしばしば混乱に陥り、通常五分程度で終る朝礼がときには三〇分もかかることもあり、管理者側としても朝礼で長時間紛糾すればそれだけ作業時間が圧縮されることをおそれることなどから、命令貫徹のため思い切つた手段に出ることができなかつた。このようにして同局の郵便物の遅配は局長らの努力にもかかわらず、その後も解消されないばかりか次第に増加の傾向にあつて、昭和三六年八月ごろには一日平均一二、〇〇〇通、最高一五、〇〇〇通(市内三、四日、市外四、五日の遅れ)にも達した。 一方同局は、熊本郵政局管内でも遅配の著しい局として上局からマークされ、一般業務考査のほか熊本郵政監察局宮崎支局や同鹿児島支局の郵政監察官が週一回ぐらいの割合で定期的にパトロールして郵便業務の運行状況を調査し、その都度遅配解消のため必要な措置を指摘し、それを実行するよう勧告してきた。しかし 郵政監察局宮崎支局や同鹿児島支局の郵政監察官が週一回ぐらいの割合で定期的にパトロールして郵便業務の運行状況を調査し、その都度遅配解消のため必要な措置を指摘し、それを実行するよう勧告してきた。しかし都城局の管理者が、その勧告に従つて業務命令を発して出発時刻を早くしたり、配達時間を長くしようとしても、これが困難な状況にあつたことは、前述のとおりであり、同局の管理者のみの力によつて事態の早急な改善は不可能であつた。 熊本郵政局では当時管内各地の郵便局で発生した郵便物の遅配に対処するため、同局に郵便業務正常運行対策本部を設置し、遅配の原因を除去する手段として昭和三六年六月ごろから特に遅配の著しい数か所の郵便局に対して特別考査を実施し、都城局についても同年九月一一日から同月一四日までの間および同年一〇月二四日から昭和三七年一月七日までの間の二回にわたり特別考査を実施した。まづ、昭和三六年九月一一日から一四日までの間熊本郵政監察局第二部長P11ほか六名の郵政監察官が赴き、主として郵便業務を対象に人員、施設、職員の能率等各般にわたつて厳密な調査を行なつた結果、物的施設、配達区分、業務処理手続、非常勤職員の雇用、その他これらに類するところの管理者において処理すべき多くの事項について改善すべき点を指摘し、とくに遅配のおもな原因が突発的欠務の発生、作業能率の低下および職場秩序のびん乱にあると判断し、その対策として管理体制を強化し職場秩序の確立に努め、一日も早く遅配の解消に努力するよう都城局長に指示した。 よつて、都城局長は、かねてからの熊本郵政局の指示に基づき昭和三六年一〇月一九日口頭で、さらに同月二三日文書で都北支部に対し、国公法、公労法、郵政省職務規程、郵政省就業規則(昭和三六年公達一六号)、労働協約等に違反し、または管理運営事項ないし権限外事項 昭和三六年一〇月一九日口頭で、さらに同月二三日文書で都北支部に対し、国公法、公労法、郵政省職務規程、郵政省就業規則(昭和三六年公達一六号)、労働協約等に違反し、または管理運営事項ないし権限外事項である労働慣行四〇件(都城局長と都北支部長との間において文書を作成し調印した了解事項四件、文書を交換しまたは文書で回答もしくは確認したもの七件、その他の労働慣行二九件)を破棄する旨を通告し、これにより職場規律の確保あるいは業務遂行上必要な業務命令の発出を容易ならしめた。 つづいて翌二四日から第二次特別考査が実施された。即ち、第一次考査の調査結果に基づき熊本郵政監察局第一部長P12ほか郵政監察官、熊本郵政局郵務部電気通信企画課長P13ほか同局人事部の職員等延べ六、七〇〇名(連日多いときは二五、六名、少いときは三名程度)が専ら都城局郵便課を対象に調査を行なつた。 都城局では、「職場規律を確保するため適確な業務命令を出し、作業手順についても業務命令を出すように」との特別考査班の指示に基づき、重要な命令は都城局長名により、また業務遂行上必要な命令は所管課長がそれぞれ発出して、命令した事実と命令発出後の状況を業務命令発出簿に記載して都城局長に供覧することとした。一方特別考査班は、各配達区について道順組立の所要時間、出発時刻、帰局時刻、配達中の状況、配達通数と持戻り通数等を調査して郵便課外務員の作業能率を測定し、業務処理について適宜指導を行なつたほか、業務命令が発出される際に立ち会つて命令が遵守されるかどうか違法行為がないかどうか等を監視して職場の規律維持と管理体制の強化に努めた。 これらの措置の結果、都城局では管理体制は強化され、職場の規律は回復し、管理者は、その意図する作業方法を命令しうるようになり、特別考査終了後、臨時職員を増員したこととあいま 理体制の強化に努めた。 これらの措置の結果、都城局では管理体制は強化され、職場の規律は回復し、管理者は、その意図する作業方法を命令しうるようになり、特別考査終了後、臨時職員を増員したこととあいまつて滞留郵便物は次第に減少し、昭和三六年一一月末ごろには約二、〇〇〇通となり、その後年末郵便業務も円滑に運営されるに至つたのである。 2 都北支部は、都城市および宮崎県北諸県郡所在の郵便局に勤務する職員をもつて構成され、当時組合員約三七〇名を擁し、全逓宮崎地区本部傘下の支部のうち県北支部とともにその中枢をなす有力支部である。また都城局郵便課分会は支部長、書記長等幹部役員を含み、同支部の組合活動の中心をなしていた。即ち、原告P1は昭和三六年九月以降執行委員、同P2は昭和三五年五月以降郵便課分会長、同P3は昭和三六年九月以降支部長、同P4は同月以降支部書記長の役職にあつた。 そして、当局側の前述の労働慣行の破棄、郵便業務の正常化の努力に対し、原告らを中心とする都北支部に殊に都城局郵便課分会は、宮崎地区本部指導のもとに強くこれに反抗し、充分に検討した方針のもとに根強い反撃体制を固め、長期間にわたる反抗闘争を行なつた。即ち、この闘争はときあたかも全逓中央本部の指令に基づく秋期年末闘争とあいまつて、他局に類をみない激しさで行なわれ、その戦術として徹底した怠業的行為、物溜め闘争が採用され、業務命令を拒否し、管理者に反抗し、超勤拒否、計画的病休戦術などを用いて常に一定量の郵便物の滞留を生ずる闘争が行なわれた。また闘争の成果をあげるためほとんど毎日反省会が開かれ、管理者、特別考査班の言動をメモして持ちより対策をたてるとともに、組合の右指示に従わず職務に専念する職員に対し、これに従うよう説得するという方法をもとつた。 原告らは、いずれも都北支部または分会の役 理者、特別考査班の言動をメモして持ちより対策をたてるとともに、組合の右指示に従わず職務に専念する職員に対し、これに従うよう説得するという方法をもとつた。 原告らは、いずれも都北支部または分会の役員としてこの闘争を指導して後記の如き諸行為をなし、同局の業務の正常な運営を著しく阻害したのである。以下これを詳述する。 (二) 原告らの懲戒処分構成要件該当行為 1 原告P1(1) 昭和三六年一〇月二四日午後一時二分ごろ都城局郵便課長P14が郵便課事務室において同課外務員P15ほか六名に対し、「貴殿は一〇月二四日二号便の道順組立をしないで、配達未済郵便物の配達にただちに出発されたい。」旨の文書を交付して命令したところ、同一時二〇分ころ原告P1は、原告P2、同P4ら全逓組合員約二〇名とともに課長に対し、「二号便を廃止してもよいという根拠を示せ。」と抗議したので、課長および局長が郵便物の滞留(当時一日平均八、〇〇〇通)を解消するためやむなくとつた措置である旨こもごも説明したにかかわらず、単に説明を求めるという範囲を超えてなおもしつように抗議を続け、その間約二〇分にわたり課長の職務即ち外務員に対し配達未済郵便物の配達に出発せしめること及びその他の業務運行に関する指揮権を妨害した。 (2) 一〇月二六日午前八時四二分ごろ郵便課事務室において、課長が、作業中の原告P1に対し当日の作業手順について、「あなたは本日の分と昨日の残りの道順組立をしない分を一しよに道順組立をして、それはそのままにしておき、前日の組立済みの郵便物をもつて配達に出かけてください。」と口頭で命令したにもかかわらず、同一〇時三〇分ころ郵政監察官P16から同原告が命令に従つていない旨を聞いて、ただちに同原告の作業をしているところに赴いたところ、同原告が前日の道順組立未済の郵便物と当日の道 令したにもかかわらず、同一〇時三〇分ころ郵政監察官P16から同原告が命令に従つていない旨を聞いて、ただちに同原告の作業をしているところに赴いたところ、同原告が前日の道順組立未済の郵便物と当日の道順組立すべき分を合せて道順組立したものに前日の配達未済の分を差しこんでいたので、課長は、さらに同原告に対し、「昨日の道順組立の終つている郵便物を持つてただちに配達に出てください。」と口頭で命じたのに、同原告は、前記作業を続けて従わず、課長がなおも同趣旨の命令を前後一〇回にわたつて繰り返したが、これを無視して同一一時頃まで配達に出発しなかつた。 (3) 一〇月二九日午前八時三六分ころ郵便課事務室において、課長が、当日勤務の同課外務員約二五、六名を集合させ、口頭により一〇月一日に行なれた国鉄ダイヤの改正にともなう必要な作業手順等について指示し、ついでP17ほか二名に対し当日の勤務者の欠務にともなう担務変更を命じたところ、原告P1は、P18、P19、P17、P20、P21ら約二五、六名とともに、「それはどこのことか。」、「担務変更はいつまでやるのか。」「貴様冗談云うな。余り勝手なことをして後悔するな。」などと自ら大声で課長をののしつて、業務命令の伝達を妨害した。 (4) 一〇月三〇日午前八時三五分ころ課長が郵便課事務室において、当日勤務の同課外務員約二五、六名を集合させ、作業に関する注意事項およびP17ほか一名に対する担務の変更の業務命令を口頭により伝えようとしたところ、原告P1は、課長に背を向けてその前に立ちふさがり、集合した職員に向つて、「一昨日はP22さんに強制労働をさせようとした。昨日P23さんに超過勤務を強制した。郵政局係官郵政監察官が変な行動をしたならよく顔や名前を覚えておくこと。仕事は平常どおりの能率でやつてくれ。今日午後四時二〇分から んに強制労働をさせようとした。昨日P23さんに超過勤務を強制した。郵政局係官郵政監察官が変な行動をしたならよく顔や名前を覚えておくこと。仕事は平常どおりの能率でやつてくれ。今日午後四時二〇分から職場集会をやるからそのつもりでいること。」という趣旨の発言をし課長が七、八回にわたり、「命令事項があるのでやめてください。」と制止したにもかかわらず、午前八時三九分ごろまで前記発言を続けて課長の職務の執行を妨げた。 (5) 一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において、課長が当日勤務の同課外務員約二五、六名に対し当日の作業手順について注意を与えた後P17に対し市内から市外へ担務の変更を命じたところ、原告P1(当日週休日)は、他の原告三名ほか同課職員約二〇名とともに課長に対し、「強制労働ではないか、その理由を云え。」と発言して抗議し課長のかたわらに立つていた局長が、「すぐ仕事についてください。」と三回にわたつて制止したが、同八時四二分ころまで抗議を続け、課長の職務の遂行を妨げるとともにその間前記職員らに勤務を欠くに至らしめた。 原告P1は、右抗議の動機の一として、P17が従来から病弱で入院加療をした経緯もあつて三日連続して市内から比較的負担の重い市外への担務変更に対する同情から出たものであると主張するが、P17が過去において消化器疾患のため入院加療をしていたことはあつたとはいえ、当時は全く治癒し郵便外勤の勤務に差支えのない健康状態であり、原告らの前記抗議も同人に対する同情から出たものではなく、専ら管理者側が従来の労働慣行を破棄し、従つて担務の変更についても組合側と協議することなく一方的に命令したことに対して反抗してなされたものである。 (6) 一一月一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において、課長が当日勤務の同課外務員二五、六名に対し、「 についても組合側と協議することなく一方的に命令したことに対して反抗してなされたものである。 (6) 一一月一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において、課長が当日勤務の同課外務員二五、六名に対し、「今日は命令事項はないからただちに仕事につくように。」と命令したところ、原告P1は、外務員に向つて、「配達区分の誤区分郵便物は、担当者相互間でやりとりしていたが、今後は付箋をつけてやりとりすること。または将来は付箋をつけず郵便課長の机の上か配達区分棚に置くこと。」、「作業はあたりまえの能率ですること。変なことした監察官は顔、名前を覚えておくこと。」と大声で発言し、この間課長および局長が再三「やめて下さい。すぐ作業について下さい。」と発言して同原告の発言を制止し職員に就業を命じたにもかかわらず、これを無視して前記の如く上司の命令に従わず、勝手な作業方法をとることを外務員に指示して職場の秩序を乱した。 (7) 一一月一七日午後二時八分ころ原告P1は、当日の二号便において二四一通を残し二六九通を持ち出して市内二度地一区の郵便物の配達に出発したが、正当の理由もなく配達業務を怠り、同三時二二分ころ五四通を配達しただけで帰局し、さらに同三時五〇分ころ勤務時間中であるにもかかわらず(同原告の当日の終業時刻は同四時五分)組合事務室の廊下よりの窓硝子に他支部から激励や応援の寄書等を張るなど組合業務を行なつて勤務を怠つた。 (8) 一一月二二日午前八時九分ころ郵便課事務室において、課長が、当日勤務の同課外務員約二五、六名に対して、出勤時の規律を正し、かつ郵便物滞留の折柄従前作業にかかる前に行なわれていた清掃、朝礼を廃止して勤務時間を効率的に活用しようという目的から、「朝のベルは始業合図のベルですから、今後出勤簿の押印はベルの鳴る前に行なつてください。始業のベルが鳴つ 作業にかかる前に行なわれていた清掃、朝礼を廃止して勤務時間を効率的に活用しようという目的から、「朝のベルは始業合図のベルですから、今後出勤簿の押印はベルの鳴る前に行なつてください。始業のベルが鳴つたらただちに作業にかかるようにしてください。」と口頭で命令したところ、原告P1は、「課長の云うことは寝言だから聞かなくともよい。」と大声で叫んで、右命令を拒否するよう指導した。 2 原告P2(1) 一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において、課長がP17に対し担務の変更を命じたところ、原告P2(当日週休日)は、他の原告三名ほか同課職員約二〇名とともに同課長に抗議し、局長の制止もきかず、同八時四二分ころまで抗議を続け、課長の職務の遂行を妨げるとともにその間前記職員らに勤務を欠くに至らしめた。その詳細は、二(二)1(5)に述べたとおりである。 (2) 同日右(1)の状況を同局に業務運行状況調査のため臨局中の郵政監察官P8が職務遂行上必要ありと認めて撮影し(郵政省設置法二二条二項参照)、なお写真機をいつでもとれるよう開いて左手で持ち郵便課外務主事席まで進み、さらに課長の業務命令発出状況を調査するためその状況をみていたところ、全逓宮崎地区本部執行委員P7が、「監察官はなぜ写真をとるのか。」、「こいつは、この前から気にくわん。労働運動に介入するのか。」といつて同監察官に詰め寄り、その際原告P2は、原告P3、P24ほか一、二名とともに同監察官を一、二分とり囲み同人の職務を妨害した。 (3) 一一月一〇日原告P2は、市内配達二度地五区の担当であつたが、一〇月三一日に局長から郵便課外務員に対して持出不能と考えられる郵便物がある場合には、課長、課長代理または主事の指示を受けることという業務命令が発せられていたにもかかわらず、上司の指示を受けることなく無 三一日に局長から郵便課外務員に対して持出不能と考えられる郵便物がある場合には、課長、課長代理または主事の指示を受けることという業務命令が発せられていたにもかかわらず、上司の指示を受けることなく無断で自己が配達すべき郵便物中一二一通を残して一号便の配達に出発した。 (4) 一一月一三日午前八時五分ころ原告P2ほか郵便外務員約二五、六名が郵便課外務主事席付近に集合したので、課長は、P9主事に対し、「今日は何の命令事項もないから、すぐ作業につくよう命令しなさい。」と命じ、P9主事が前記外務員に、「今日は何もないからすぐ作業についてください。」と命令したところ、外務員らは、これに従わず、同原告は、前日の昼頃当日の担務は「集めの一」と指定され、自己の担務の内容は承知しているにもかかわらず、課長に対し、「担務表の集めとは何をするのかわからんではないか。」と抗議し、課長が「集めとは速達もやるのだ。混合服務だから取り集めをやり速達もやるのだ。とにかく作業についてください。」と抗議に参加していた外務員らに云つたところ、原告P4、同P3らは外務員らとともに担務の指定について抗議し、課長が、「もう仕事についている人もあるのではないか。全員すぐ作業についてください。」と命令したにもかかわらず、これに応ずることなく、原告P2は、他の外務員とともに同八時二二分ころまで約一七分間上記の如く無用の質問を繰り返して上司の就業命令に従わず勤務につかなかつた。 (5) 一一月一九日原告P2は当日配達すべき速達一号便(速達通常郵便物五四通、書留速達通常郵便物八通)のうち速達通常郵便物五四通のみをもつて午前七時三〇分配達に出発したが、そのうち二五通を配達したのみで残り二九通は配達することなく、同八時三〇分ころ持ち帰つたので、課長にその理由を質されて、「配達を試みたが締切り( 物五四通のみをもつて午前七時三〇分配達に出発したが、そのうち二五通を配達したのみで残り二九通は配達することなく、同八時三〇分ころ持ち帰つたので、課長にその理由を質されて、「配達を試みたが締切り(受領人が戸締り不在の場合をいう)のためできなかつた。」旨答えた。当局において同一〇時ころから午後二時五〇分ころまでの間同原告の持ち戻つた二九通について調査したところ、郵便受箱もなく戸締不在が二件、あて所不在が二件、あとは郵便受箱があつたり、錠をはずしてあつたり、あるいは速達時すでに雨戸をあけて起きていたのが二五件あり、従つてこの二五件については同七時三〇分から配達に行けば配達できる状態にあつたから、少なくとも二五通については同原告が配達を試みず、しかも課長には虚偽の回答をして配達しなかつたことを正当化しようとしたものであることが判明した。 (6) さらに同日原告P2は、課長との前記の言葉のやりとりの後、課長より、「持ち戻つたら持ち戻り事由を付箋しなさい。」と命ぜられたにもかかわらず、これに従わず、二九通のうち一通だけ「戸口締切り」という付箋をつけて事故郵便処理棚に入れて、その他の二八通は付箋をしないで速達用かばんに入れたまま道順組立台に放置しておいた。 (7) 一一月二四日原告P2は、市内配達二度地五区の担当であつたが、持出し不能郵便物の処置につき前記のように局長の業務命令が出ているにもかかわらず、上司の指示を受けることなく普通郵便物八〇通を道順組立台に残したまま配達に出発しようとしていたので、P10主事が午前一〇時五分ころ自動車発着口付近において、同原告にその郵便物を持つて行くよう命じたところ、同原告は、まだ入れられる状態であつたにもかかわらず「かばんにも郵袋にもはいらん。」といつてその命令を拒否してそのまま配達に出発した。 (8) 一一月二 原告にその郵便物を持つて行くよう命じたところ、同原告は、まだ入れられる状態であつたにもかかわらず「かばんにも郵袋にもはいらん。」といつてその命令を拒否してそのまま配達に出発した。 (8) 一一月二九日庁舎使用の許可を受けていないにもかかわらず、郵便課外務員休憩室で原告P2が司会して午後四時三〇分ころから同五時一七分ころまでの間にわたり原告P3、同P4ほか約三〇名が集合して職場集会を開催し、その間局長が四回、課長が一回いずれも口頭で、「庁舎の使用が許可されていないので、ただちに解散してください。」と解散命令を発したが、これに従わなかつた。 さらに同職場集会終了直後、課長と集団交渉をしようとして参会者約三〇名が課長をとりかこみはじめ、一時は右休憩室に閉じ込めたが、課長が逃れて自席に戻るや、前記原告三名は、集会参加者三〇名とともにそのまわりをとりかこもうとし、さらに課長を追い、局長室前にいたP25調査官の制止もきかず、押問答の末局長室に侵入し、その後同五時四五分ころまで局長の四回にわたる退去命令を拒否して、「出勤簿はベルが鳴つてから押せばいいのではないか。朝のベルだから……。」との趣旨の抗議を続け、その間局長の職務を妨害した。 3 原告P3(1) 一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において、課長がP17に対し担務の変更を命じたところ、原告P3は、他の原告三名ほか同課職員約二〇名とともに課長に抗議し、局長の制止もきかず、同八時四二分ころまで抗議を続け、その間自ら勤務につかなかつたばかりでなく、課長の職務の遂行を妨げ、前記職員らに勤務を欠くに至らしめた。その詳細は、二(二)1(5)に述べたとおりである。 (2) 原告P3は、右(1)の状況を撮影し、さらに課長の業務命令発出状況を調査していた郵政監察官P8を原告P2ほか二、三名とともにとりか らしめた。その詳細は、二(二)1(5)に述べたとおりである。 (2) 原告P3は、右(1)の状況を撮影し、さらに課長の業務命令発出状況を調査していた郵政監察官P8を原告P2ほか二、三名とともにとりかこみ、同人の職務を妨害した。その詳細は、二(二)2(2)に述べたとおりである。 (3) 一一月一三日午前八時五分ころ郵便課外務主事席付近において、原告P2が外務員約二五、六名とともに郵便外務主事のただちに作業につくようにとの業務命令に従わず、課長に無用の質問をことさら繰り返したのに続いて、原告P3(当日は勤務時間中ではなかつた。)は、「どこから何をするのかわからんではないか。たとえば取り集めを何時までに、速達を何時にするのかわからんではないか。」等と原告P2、同P4ほか外務員らとともに担務の指定について抗議し、課長の就業命令を拒否して同八時二二分ころまで前記外務員らが勤務に就かなかつたことに積極的に関与した。その詳細は二(二)2(4)に述べたとおりである。 (4) 一一月二四日午後五時一〇分ころから同六時三八分ころまでの間、都城局会議室を無許可で使用して原告P3(支部長)司会のもとに同局勤務の都北支部組合員約六〇名が参加して職場大会を開催した。元来、局長は組合に局舎の使用を許す義務を負わないのである(郵政省就業規則二一条運用通達参照)。この間局長が二回、P26庶務会計課長が一回いずれも口頭で同原告に対し、「局長から職大責任者に命令します。闘争期間中は職大の会場使用は認めないから、ただちに解散してください。」との命令を発したが、同原告はこれを拒否して応じなかつた。 (5) 一一月二九日午後四時三〇分ころから同五時一七分ころまでの間原告P3は、原告P2、同P4ほか三〇名とともに無許可で郵便課外務員休憩室を使用して職場集会を開催し、局長らの再三の解散命 かつた。 (5) 一一月二九日午後四時三〇分ころから同五時一七分ころまでの間原告P3は、原告P2、同P4ほか三〇名とともに無許可で郵便課外務員休憩室を使用して職場集会を開催し、局長らの再三の解散命令を拒否して応ぜず、さらに集会終了後局長室に侵入して局長の四回にわたる退去命令を拒否して同五時四五分ころまで集団抗議を続けて、その間局長の職務を妨害した。その詳細は、二(二)2(8)に述べたとおりである。 4 原告P4(1) 一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において、課長がP17に対し担務の変更を命じたところ、原告P4(当日週休日)は、他の原告三名ほか同課職員約二〇名とともに課長に抗議し、局長の制止もきかず、同八時四二分ころまで抗議を続け、課長の職務の遂行を妨げるとともにその間前記職員らに勤務を欠くに至らしめた。その詳細は、二(二)1(5)に述べたとおりである。 (2) 一一月一三日午前八時五分ころ郵便課外務主事席付近において、原告P2が外務員約二五、六名とともに郵便外務主事のただちに作業につくようにとの業務命令に従わず、課長に無用の質問をことさら繰り返したのに続いて、原告P4(当日は勤務時間中ではなかつた。)は、「一方的にやるからこういうことになるのだ。」等と原告P2、同P3ほか外務員らとともに担務の指定について抗議し、課長の就業命令を拒否して同八時二二分ころまで前記外務員らが勤務に就かなかつたことに積極的に関与した。その詳細は、二(二)2(4)に述べたとおりである。 (3) 一一月一八日都北支部は、全逓指令第一〇号に基づき都城局会議室において午後〇時三五分ころから同一時一八分ころまでの間にわたり職場大会を開催した。原告P4は勤務時間中にもかかわらず(当日の勤務時間は午後一〇時三〇分から午後六時三五分まで、休息時間は同一時から同一時 て午後〇時三五分ころから同一時一八分ころまでの間にわたり職場大会を開催した。原告P4は勤務時間中にもかかわらず(当日の勤務時間は午後一〇時三〇分から午後六時三五分まで、休息時間は同一時から同一時一五分まで、休憩時間は同一時一五分から同二時までである。)この職場大会に終始参加して演説した。 (4) 一一月二四日、原告P4は、当日なすべき仕事を全部終了したが、まだ勤務時間中であるにもかかわらず(当日の勤務時間は午前一〇時三〇分から午後六時三五分まで、休息時間は同六時二〇分から同三五分までである。)、午後六時二〇分少し前に二(二)3(4)に述べた会場無許可使用の職場大会に参加した。課長が、会場無許可使用の職場大会への参加を制止する目的で同原告を呼び出し、「勤務時間中だから仕事に就くように。」との就業命令を出したが、同原告はこれを拒否して課長らに抗議し、同六時二八分ころ再び職場大会に参加した。 (5) 一一月二九日午後四時三〇分ころから同五時一七分ころまでの間、原告P4は、原告P2、同P3ほか三〇名とともに無許可で郵便課外務員休憩室を使用して、職場集会を開催し、局長らの再三の解散命令を拒否して応ぜず、さらに集会終了後局長室に侵入して局長の四回にわたる退去命令を拒否して同五時四五分ころまで集団抗議を続けて、その間局長の職務を妨害した。その詳細は、二(二)2(8)に述べたとおりである。 5 原告P1、同P3は、昭和三五年一月二九日および翌三六年三月二五日、同P2は、昭和三五年一月二九日、同P4は、昭和三四年四月八日および翌三五年一月二九日にそれぞれ本件類似の処分理由により懲戒処分を受け、その反省を求められていたにもかかわらず、当局が特別考査を行なつて郵便物の遅配を解消して業務の正常化に努めている時期において、当局の努力に反抗して組合役員として反抗闘 の処分理由により懲戒処分を受け、その反省を求められていたにもかかわらず、当局が特別考査を行なつて郵便物の遅配を解消して業務の正常化に努めている時期において、当局の努力に反抗して組合役員として反抗闘争を指揮して自ら前述の如き非行を繰り返したのであるから、その情はきわめて重い。 三懲戒処分構成要件該当性についての法律上の主張(一) 原告らの右行為に対する法令の適用原告らの右行為中、原告P1の(2)(4)、同P2の(4)(5)(6)、同P3の(1)、同P4の(3)(4)は国公法八二条各号に、同P1の(7)は同条一、二号に、その余の行為は同条一、三号に該当する。 よつて情状を考慮すれば原告らに対する本件処分は違法でなく、まことに相当である。 (二) 争議行為と懲戒処分との関係原告らの主張に対し次のように反論する。 1 公労法一七条違反行為に対する懲戒(1) 公労法一七条は、同盟罷業、怠業その他の争議行為、またはこれらの争議行為を共謀し、そそのかし、もしくはあおる行為を禁止しているのであるが、この禁止に違反した五現業の国家公務員に対しては、国公法八二条による懲戒処分が行なわれている。 右の懲戒処分は、次のような適条によつて行なわれているのが一般である。 (ⅰ) 公労法一七条違反行為は、国公法九八条一項の法令順守義務に違反し、これは国公法八二条一号(国公法違反)に該当し、同時に同条三号の国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行に該当する。 (ⅱ) 公労法一七条違反行為は、国公法九九条の信用失墜行為禁止に違反し、これは国公法八二条一号に該当し、同時に同条三号に該当する。 (ⅲ) 公労法一七条違反の争議行為は、国公法一〇一条一項の職務専念義務に違反し、これは国公法八二条一号に該当し、同時に同条二号(職務上の義務違反、職務を怠つた場合)、三号に該当 条三号に該当する。 (ⅲ) 公労法一七条違反の争議行為は、国公法一〇一条一項の職務専念義務に違反し、これは国公法八二条一号に該当し、同時に同条二号(職務上の義務違反、職務を怠つた場合)、三号に該当する。 (2) 五現業の国家公務員に対して国公法の適用がある以上(ただし公労法四〇条一項により一部規定の適用が除外されている。)、公労法一七条違反行為に対し国公法八二条による懲戒処分をなしうることは、きわめて当然のことと解されるのであるが、このような懲戒処分に対し、原告らはその法律上の根拠を争つている。 原告らの主張の根拠は、争議行為一般について、とくに違法争議行為に対し懲戒処分は許されないとする観点からの批判と、公労法一七条違反の本質からの批判とにあろう。 そこでこれらの批判に対する被告らの見解を述べることにする。 2 違法争議行為と懲戒(1) 懲戒を否定する見解の論拠争議行為一般について、違法争議行為に対する懲戒を否定する見解が主張する論拠は、大別してつぎの二つである、ただし、二つの論拠は相互に関連し、重なり合つており、明確に区別することは困難である。 第一の論拠は、争議行為は労働者の団結体である労働組合自体の行為であり、しかも争議行為は多数組合員の集団的、共同的な活動であることを本質とする行為であるから、違法な争議行為が行なわれた場合にも、その責任は団体である労働組合が負担すべきであつて、争議行為を個々の参加者の行為に分解して、個別的労働関係の場において、個々の参加者の責任を追求することは許されない、ということである。 第二の論拠は、懲戒は通常の企業秩序が維持されている場合に、使用者の労務指揮権の行使を阻害する労働者の個別的な服務規律違反に対する制裁であるのに対し、争議行為は労働者が企業秩序の拘束から集団的に離脱し、使用者の労務指 は通常の企業秩序が維持されている場合に、使用者の労務指揮権の行使を阻害する労働者の個別的な服務規律違反に対する制裁であるのに対し、争議行為は労働者が企業秩序の拘束から集団的に離脱し、使用者の労務指揮権を排除することを目的とする行為であるから、争議行為の場合は、懲戒権が行使される場とは次元を異にし、争議行為を組成する個々の労働者の行為に対し、懲戒をすることを許されない、ということである。 (2) 第一の論拠に対する批判(ⅰ) 争議行為が労働者の団結体である労働組合の行為であること、争議行為が多数組合員の集団的活動であることは、懲戒を否定する見解の主張するとおりであるが、そのことから、ただちに個々の参加者が違法争議行為の責任を負担しないという結論を導き出すわけにはいかない。 一般に法人その他の団体の違法行為については、損害賠償責任と刑事責任が考えられるのであるが、損害賠償責任については、団体と執行機関である個人の双方が責任を負うものとされており(民法四四条参照)、刑事責任については原則として個人が責任を負い、団体が責任を負うのは法律に特別の規定がある場合にかぎられる。したがつて、団体が違法行為を行なつた場合には、その違法行為が団体の行為として法的評価を受けると同時に、違法行為を行なつた執行機関個人の行為としても法的評価を受けるのである。その意味で、執行機関である個人の人格は、機関資格に完全に埋没するのではなく、団体と別な人格として存続するのである。 団体の活動が被用者によつて行なわれる場合には、被用者の行為がそのまま団体自身の行為とみられるのではなく、あくまでも、被用者個人の行為であることはいうまでもない。 右に述べた、一般の法人、団体の違法行為についての理論は、労働組合の違法行為、とくに労働組合の違法な争議行為の場合にも、あてはまる はなく、あくまでも、被用者個人の行為であることはいうまでもない。 右に述べた、一般の法人、団体の違法行為についての理論は、労働組合の違法行為、とくに労働組合の違法な争議行為の場合にも、あてはまるものと解すべきである。 このことは、刑事責任については異論のないところと思われるが、損害賠償責任の場合にも、労働組合の違法争議行為についてのみ別異に解する理由はなく、実定法もこのことを当然のこととしているものと解される。 すなわち、労組法八条は、「使用者は、同盟罷業その他の争議行為であつて正当なものによつて損害を受けたことの故をもつて、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない。」と規定し、その反面として、正当ならざる争議行為の場合には、組合に対する損害賠償請求とは別に、組合員個人に対する損害賠償請求を明らかに予想しており、また同法一二条は民法四四条(法人の不法行為能力、理事その他の損害賠償責任)を準用して労働組合の機関個人の損害賠償責任を認めているのである。 争議行為の集団活動たる本質をいかに強調してみても、そのことのみによつて、違法な争議を行つた争議参加者の行為が団体の行為としての面しか有しないことを理由づけることは困難である。もつとも争議行為の集団活動たる本質から見て、参加組合員の行為を、一般の団体の場合の被用者の行為と同列に見るべきものかどうかについては疑問の余地があり、組合員の行為を、組合構成員としての主体的活動として評価し、執行機関の行為に準じて取り扱うことも可能であろう。しかし、執行機関の行為そのものが、違法な争議行為の場合には、組合の行為たる面とは別に、個人の行為として法的評価を受けるのであるから、組合員の行為を執行機関の行為に準じて取り扱うことが、組合員個人の損害賠償責任を否定する理由とはなりえないことは の場合には、組合の行為たる面とは別に、個人の行為として法的評価を受けるのであるから、組合員の行為を執行機関の行為に準じて取り扱うことが、組合員個人の損害賠償責任を否定する理由とはなりえないことは明らかである。 (ⅱ) このように、違法な争議行為の場合に、損害賠償責任(不法行為と債務不履行の両者を含む。)の分野においては、執行機関、参加組合員の行為が個人の行為として評価されるものである以上、懲戒責任の関係においても、これを別異に解すべき理由はないといえよう。また、個人に対する懲戒を認めることは政策的に見ても妥当である。 損害賠償請求は、損害の填補を本質とするものであるから、労働組合に対してのみ請求を認めることも、あるいは政策的には可能であるかも知れない(この場合も損害賠償債務の負担は、最終的には組合員の負担となる。)。しかし懲戒は、刑事責任と同じように制裁を本質とするものであるから、自然人たる個人に課するのが原則であり、また使用者との間に雇用関係の存在しない労働組合に対する懲戒は本来ありえないのである。もし、組合活動として行ないさえすれば、あるいは争議行為として行ないさえすれば、組合員に対する懲戒が不可能であるとなると、組合活動の名にかくれて、違法行為を敢えてするといつた傾向を助長しないとはかぎらないのである。したがつて政策論としても、違法な争議行為について懲戒責任を否定する見解は不当である。 (ⅲ) 最後に第一の論拠は、個別的労働関係と集団的労働関係をしゆん別する見解に立つものであるが、このような見解も、違法争議参加者個人の責任を否定する理由としては十分でない。個々の労働者は、使用者と労働契約を締結することによつて、使用者との間に労働契約関係にたち、他方労働組合に加入することにより労働組合の団体的統制に服することになるが、この両者の 由としては十分でない。個々の労働者は、使用者と労働契約を締結することによつて、使用者との間に労働契約関係にたち、他方労働組合に加入することにより労働組合の団体的統制に服することになるが、この両者の法律関係は別箇独立のものとして併存し、その間に優劣の関係はない。したがつて争議行為が、労働組合の団体行動として展開されるものであるからといつて、争議行為によつて、個々の労働者と使用者との間の労働契約関係が消滅するわけではなく、また労働組合は、その構成員である労働者を、使用者の意思を無視して企業秩序から自由に離脱せしめることができるわけのものでもない。ただ正当な争議行為の場合には、労働者は債務不履行責任を免責され、また争議行為を理由とする懲戒が不当労働行為になる、という意味において、個別的労働関係の場における、債務不履行、企業秩序違反の違法性が阻却されるというにすぎないのである。しかし違法な争議の場合まで、労働契約関係の義務違反が免責されるとする法的根拠は存在しない。むしろ違法な争議の場合には、組合員は組合の統制に従う義務を負担しないのであり、違法な争議指令に従わなかつたからといつて、組合の統制違反の責を問われるべきものではないというべきであろう。 集団的労働関係を理由に、懲戒を否定する見解は、結局、個別的労働契約関係にもとづく労働者の義務と、組合の統制とが矛盾衝突する場合に、組合の統制を一方的に優位に置くものにほかならないのであつて、とうてい採用することのできないものである。 以上のように、第一の論拠は理由がない。 (3) 第二の論拠に対する批判(ⅰ) 懲戒が、一般的には、企業秩序が維持されている場合に、個別的な企業秩序違反に対する制裁として課されるものであることは、そのとおりであるが、これは企業秩序が維持されているのが通常であるからにほ (ⅰ) 懲戒が、一般的には、企業秩序が維持されている場合に、個別的な企業秩序違反に対する制裁として課されるものであることは、そのとおりであるが、これは企業秩序が維持されているのが通常であるからにほかならない。 また争議行為は、企業秩序から集団的に離脱し、労務指揮権を排除することを目的とするものであるから、懲戒権が及ばないとする見解も、懲戒を否定する理由としては十分でない。 すでに述べたように、争議行為が労働法上の団体行動として保護されるのは、正当な争議行為の場合にかぎられるのであり、違法な争議の場合にまで労働法上の保護がおよぶのではない。したがつて労働契約関係を維持しながら、企業秩序から離脱し、労務指揮権を排除する行為が、労働契約関係にもとづく責任を問われないのは、正当な争議行為の場合だけであり、違法な争議行為においては、労働法上の保護が及ばないのであるから、争議行為は個別的な企業秩序違反行為の集積にほかならないのである。 第二の論拠が、争議行為によつて企業秩序から離脱し、労務指揮権を排除するということを、あたかも労働契約関係そのものから離脱するのと同様に考えているとすれば、明らかに誤りであり、民事上の免責、不当労働行為制度による保護の存在を除けば、争議行為による集団的な企業秩序の侵害と、個別的な企業秩序違反との間には、何ら質的な相違、次元の相違は存在しないのである。 結局第二の論拠も、つきつめていけば個別的労働関係と集団的労働関係の相互関係の理解にかかつており、本質的には第一の論拠と異なるところはないということができよう。 (ⅱ) 第二の論拠は、しばしば、就業規則は平常時における個別的労働関係の規制を目的とするものであるから、争議行為には適用されない、という形で表現されている。この場合に、平常時という就業規則の適用のわくに、独立 の論拠は、しばしば、就業規則は平常時における個別的労働関係の規制を目的とするものであるから、争議行為には適用されない、という形で表現されている。この場合に、平常時という就業規則の適用のわくに、独立の法的意義を見出すことは困難である。なぜならば、争議行為が平常時と異なるのは、企業秩序違反が団体行動として集団的に行なわれるところにあるのであるから、個別的労働関係の規制という適用のわくから区別して、とくに平常時というわくを議論する必要はないからである。 (4) 懲戒を否定する見解の不合理性懲戒を否定する見解が、違法争議の場合に、組合の損害賠償責任を認めながら、参加者個人の責任を否定することは、すでに述べたように、近代私法の原理と矛盾するものであるが、さらに右の見解が、違法争議行為が刑事責任を生ずるような場合には、行為者個人の民事責任をも認めようとしているのは、首尾一貫しないものといわなければならない。なぜならば、前述した二つの論拠は、刑事罰を課すべき違法性が存在する場合にかぎつて民事責任を認めるという取扱いに対し、何らの合理的根拠を提供していないからである。 以上述べたように、違法争議行為一般について、懲戒を否定する見解は、恣意的、独断的であり、かつ実定法に反する政策論であつて、とうてい採用することのできないものである(神奈川地方労働委員会命令昭和二五年九月二二日、命令集三集一九一頁、福岡地方裁判所判決、昭和三二年七月二〇日(三井化学三池染料事件)、労民集八巻四号四三九頁参照)。 3 公労法一七条違反行為と企業秩序(1) 公労法一七条違反行為に対する懲戒を否定する見解の論拠公労法一七条違反行為に対し懲戒を否定する見解は、その論拠として、同条違反の争議行為は、ただちに違法な争議行為になるのではなく、同法一八条の解雇も通常解雇であつて、 対する懲戒を否定する見解の論拠公労法一七条違反行為に対し懲戒を否定する見解は、その論拠として、同条違反の争議行為は、ただちに違法な争議行為になるのではなく、同法一八条の解雇も通常解雇であつて、争議行為を理由に解雇しても不当労働行為にはならないというにすぎず、また労組法八条の適用が排除されている(公労法三条一項)ので、損害賠償の要件を充たせば、損害賠償請求ができるというにすぎないのであると述べ、さらに同法一八条の解雇は懲戒解雇ではないから、解雇するかしないかのいずれかであり、それ以外の停職、減給、戒告などの懲戒処分をすることはできないと述べている。 (2) 懲戒を否定する見解に対する批判(ⅰ) 公労法一八条の解雇が、懲戒解雇の性格を有するか否かについては、学説、判例の見解が分れているが(懲戒解雇の性格を肯定するものとして、慶谷淑夫「公労法論」一六八頁、中西実「条解改正公労法一五一、一五二頁、法制局意見昭和二八年三月四日法制局一発第二四号などがある。)、実質的に見て、制裁としての性格を有するものであることは否定できないと思う。もつとも同条の解雇が懲戒的性格を有しないとしても、そのことからただちに同法一七条違反行為に対し懲戒ができないという結論を導くのは誤りであり、現に同法一八条の解雇を通常解雇であるとしながら、同法一七条違反行為に対する懲戒を認める見解も存在するのである。したがつて、同法一七条違反行為に対し懲戒を認めるか否かは、同条の保護法益、同条違反行為の本質をどう見るかにかかつているといえよう。 (ⅱ) 懲戒を否定する見解は、同法一七条による争議行為禁止は、公衆の利益を保護するためのものであつて、使用者の利益の保護、企業秩序の維持を目的とするものではないから、同条に違反する争議行為は、ただちに企業秩序を乱したことにはならない、と解 る争議行為禁止は、公衆の利益を保護するためのものであつて、使用者の利益の保護、企業秩序の維持を目的とするものではないから、同条に違反する争議行為は、ただちに企業秩序を乱したことにはならない、と解するもののようである。 しかし、公衆の利益の保護は、業務の正常な運営、企業秩序の維持を離れては考えられないのであり、そうであればこそ、同条は、公衆の利益を保護するために、業務の正常な運営を阻害する行為、企業秩序から全部的または部分的に離脱する行為である争議行為を禁止しているのである。したがつて、同条の立法目的から、ただちに同条を企業秩序とは無関係な法規範として把握するのは誤りであるといわなければならない。 (ⅲ) 右に述べたように、公労法一七条は、公衆の利益、公共の福祉の増進、擁護のために、争議行為を禁止し、業務の正常な運営、企業秩序の維持をはかつているのであるから、企業経営者は、業務の正常な運営、企業秩序の維持を確保するために最大の努力を要請されているのであり、他方郵政職員は、職務を遂行するについて法令を順守する義務を有するのであるから(国公法九八条一項)、業務の正常な運営を阻害することなく職務を遂行すべき義務を負担しているのである。 郵政職員は右のごとき義務を負担しており、郵政職員の争議行為については労働法上の保護も存在しないのであるから、争議行為を行なうことにより、右の義務に違反した場合に、国公法八二条による懲戒をなしうることは当然である(慶谷「公労法論」一六九頁)。 常識的に考えても、公労法一八条による解雇に対し、労働法上の保護が排除されているのに制裁としては解雇よりはるかに軽い停職、減給、戒告が不当労働行為制度の救済の対象になるとするのは明らかに不合理であり、また労組法八条の適用除外により、損害賠償責任が認められていることと比較し いるのに制裁としては解雇よりはるかに軽い停職、減給、戒告が不当労働行為制度の救済の対象になるとするのは明らかに不合理であり、また労組法八条の適用除外により、損害賠償責任が認められていることと比較しても不均衡である。 (ⅳ) この問題に関する最近の判例の見解を見るに、最高裁判所昭和四一年一〇月二六日判決(中郵事件、刑集二〇巻八号九〇一頁)は、「この観点から公労法一七条一項の定める争議行為の禁止の違反に対する制裁を見るに、公労法一八条は、同一七条に違反する行為をした職員は解雇されると規定し、同三条は、公共企業体等の職員に関する労働関係について、労組法の多くの規定を準用することとしながら、労働組合または組合員の損害賠償責任に関する労組法八条の規定をとくに除外するとしている。争議行為禁止違反が違法であるというのは、これらの民事責任を免れないとの意味においてである。」と判示している。同判決は、公労法一八条の解雇を制裁として把握し、また同判決が、争議行為禁止違反者に対する制裁という見地から刑事制裁と民事上の制裁を区別していることは、判決全体の論旨から明らかであるから、右引用の判示部分の民事責任とは、刑事制裁に対比されるべき民事上の制裁としての民事責任の意であつて、懲戒責任を含むものと解されるのである。 さらに最高裁判所昭和四三年一二月二四日判決(千代田丸事件、民集二二巻一三号三〇五〇頁)は、「公労法一八条は、同法一七条の規定に違反する行為をした職員は、『解雇されるものとする。』と規定している。しかし同条の趣旨とするところは、右の違反行為をした職員は、当然にその地位を失うとか、一律に必ず解雇されるべきであるというのではなく、例えば日本電信電話公社法三一条、三三条等の定める職員の身分保障に関する規定にかかわらず、解雇することができるというにあり、解 にその地位を失うとか、一律に必ず解雇されるべきであるというのではなく、例えば日本電信電話公社法三一条、三三条等の定める職員の身分保障に関する規定にかかわらず、解雇することができるというにあり、解雇するかどうか、その他どのような措置をするかは、職員のした違反行為の態様・程度に応じ、公社の合理的な裁量に委ねる趣旨と解するのが相当である。」と判示している。右判決の「その他どのような措置……」とあるのは、公労法一七条違反行為で解雇にまではいたらない程度のものに対し、どのような措置をするかは公社の裁量に委ねられているとする趣旨であり、その他の措置としては懲戒以外のものは考えられない。したがつて、右判決は公労法一七条違反行為に対する懲戒を容認しているものと解されるのである。 右千代田丸事件判決の理解について、高松高等裁判所昭和四五年一月二二日判決(労民集二一巻一号三七頁)は、「又一審原告等は、公労法一七条違反の争議行為に対する制裁は同法一八条所定の解雇に限られるべきであると主張するのであるが、公労法一八条の趣旨は、同法一七条違反の争議行為をした者に対し、国鉄法二九条、三一条等の職員の身分保障に関する規定に拘らず解雇することができるというにあるのであつて、公労法一八条によつて解雇するか否か、又は国鉄法三一条による措置をとるかは、職員のした違法行為の態様、程度に応じ合理的な裁量に委ねられているものと解すべきである」と判示して、千代田丸事件上告審判決を引用しているのである。右高松高判のいう国鉄法三一条は懲戒の規定であるから、同条による措置とは懲戒のことであり、したがつて、同判決は、千代田丸事件上告審判決のいうその他の措置を懲戒として理解し、公労法一七条違反に対する懲戒を肯定したのである(同事件の一審判決である高松地方裁判所昭和四一年五月三一日判決、 、したがつて、同判決は、千代田丸事件上告審判決のいうその他の措置を懲戒として理解し、公労法一七条違反に対する懲戒を肯定したのである(同事件の一審判決である高松地方裁判所昭和四一年五月三一日判決、労民集一七巻三号七二六頁も懲戒を肯定している。)。 そのほか下級審判決では、東京地方裁判所昭和四三年九月三〇日判決(訟務月報一四巻一〇号一一七一頁)が、公労法一七条違反、国公法九八条一項違反を理由とする国公法八二条による懲戒免職処分を適法、有効とし、東京地方裁判所昭和四三年一二月二四日判決(石神井郵便局事件、昭和三五年(行)第六九号、判例集未登載)が、公労法一七条違反の争議行為に対し、国公法八二条の適用があることを判示し、また新潟地方裁判所昭和四四年一一月二五日判決(労民集二〇巻六号一五五三頁)も、公労法一七条違反の争議に対する懲戒を容認しているものと考えられるのである(ただしこの事件は直接には一八条解雇が問題となつている。)。 最後に最高裁判所昭和四四年四月二日判決(都教組事件、刑集二三巻五号三〇五頁)が、地方公務員法三七条一項違反の争議行為に対し懲戒処分をなしうるものとしていることに注意すべきであろう。 4 結論以上述べたように、公労法一七条違反行為に対する懲戒は可能であり、これを否定する見解は誤りであると考える。 四不当労働行為の主張に対する反論原告らの主張三冒頭のうち原告らが全逓の組合員であつてその主張の組合役職にあつて組合活動をしたこと、本件処分がなされたことは認め、その余の事実は争う。 原告らの主張三(一)2のうち被告らが、組合および組合役員を嫌悪し、否認し、全日本郵政労働組合との差別待遇を行なつたこと、原告ら主張のような理由および政策から団体交渉を拒否したこと、組合の弱体化を図つたことはいずれも否認する。 従来の労 合および組合役員を嫌悪し、否認し、全日本郵政労働組合との差別待遇を行なつたこと、原告ら主張のような理由および政策から団体交渉を拒否したこと、組合の弱体化を図つたことはいずれも否認する。 従来の労働慣行を一方的に破棄したこと、事業所における組合活動の許可制による規制を行なつたことは認める。 労働慣行を一方的に破棄したのは、従来、労働慣行といわれていたもののうちには被告らの管理権を侵害する結果となるものがあつたため、これを改善する目的で行なつたのである。また事業所内における組合活動の規制は、組合活動のみならず一般的な組織活動の許可制の一環として従前から実施されていたものであつて、何ら組合活動のみを対象としたものではなく、また、新たに創設したものではない。 したがつて、右事実は、いずれも、労働基本権の侵害と評価される筋合いのものではない。 なお、法律上労働協約としての効力を有する労働協約、労使の協定を一方的に破棄したことは否認する。 同三(三)2中、都城局の各職場において業務運行が円滑に行なわれていたことは否認する。 同三(三)3中、昭和三六年一〇月二三日、原告ら主張のとおり従前の労働慣行といわれるものを破棄したことは認める。 同三(三)5中、原告らが所属する組合から団体交渉の申入れがあつたこと、右団体交渉の申入れ等について、局長が、原告ら主張の間、これに応じなかつたことはいずれも認める。 しかしながら、右の団体交渉の申入れに応じなかつたのは、いずれも次のとおり正当な理由によるものである。すなわち、申入れのあつた交渉事項が管理運営事項であつたり、また、苦情処理事項であつて団体交渉の対象となり得なかつたが、話し合いには応じる旨回答したこと、あるいは、申入れが闘争期間中であつたので、集団交渉になりかねないため当該期間終了後まで待つてもら たり、また、苦情処理事項であつて団体交渉の対象となり得なかつたが、話し合いには応じる旨回答したこと、あるいは、申入れが闘争期間中であつたので、集団交渉になりかねないため当該期間終了後まで待つてもらいたい旨回答したこと、あるいは、申入事項がいわゆる職場要求であつたので申入れの時点で回答したこと、によるものである。 なお、右破棄は、破棄の対象となつた労働慣行が管理権の侵害となるものであることを示してなしたものである。 同三(三)6中、都城局の管理者が、組合および組合員に対して、強制労働を命じ、おどす等原告ら主張のような行為を行なつたことは否認する。 同三(四)はすべて否認する。 五懲戒権濫用の主張に対する反論右主張は争う。 第四証拠(省略) 理由 (前注)理由中書証の番号の次のかつこ内の数字はその丁数を示し、人証の次のかつこ内の数字はその供述が一回の証拠調期日で終了した場合には問答番号を、二回の証拠調期日にわたつた場合は右期日の回次と問答番号を示す。いづれも挙示の証拠中認定事実に照応する部分をもつて認定の資とし、あるいは挙示の証拠中認定事実に反する部分すべてを排斥したのであるが、記録膨大なため理解の便宜上、認定の用に供し又は排斥した主要部分を右のような方法によつて挙示したものである。 とくに年を示さない場合は昭和三六年を意味する。 第一懲戒処分の存在原告らがいずれも昭和三六年以前から一般職の国家公務員として、郵政省熊本郵政局管内都城郵便局郵便課に勤務して公労法二条一項二号イ所定の国の営む郵便事業に従事していたところ、被告郵政大臣が昭和三七年一月三〇日原告P1に対し免職、被告熊本郵政局長が同日原告P2に対し停職一年、原告P3に対し停職六月、原告P4に対し停職三月の各懲戒処分(以下これを本件処分という。)を ころ、被告郵政大臣が昭和三七年一月三〇日原告P1に対し免職、被告熊本郵政局長が同日原告P2に対し停職一年、原告P3に対し停職六月、原告P4に対し停職三月の各懲戒処分(以下これを本件処分という。)をしたこと、原告らが人事院に対し本件処分の審査請求を申し立てた結果、人事院は昭和三九年一〇月三日、原告P1、同P2に対する右処分を承認し、同P3に対する右処分を停職三月、同P4に対する右処分を停職一月に修正する旨の判定をしたことはいずれも当事者間に争いがない(以下争いがないという。)。 第二懲戒処分に至る事実上の経過一郵政当局と全逓との団体交渉および争議行為の企画指令(一) 郵便遅配対策等に関する郵政当局と全逓中央本部との昭和三六年夏における交渉および争議指令(指令第四号)成立に争いのない乙第三六ないし第三八号証、証人P27(236ー238)、P28(1ー8)の各証言、および弁論の全趣旨をあわせれば、次の事実を認めることができる。 「1 昭和三六年当時全国各地において郵便物の遅配が激化し、郵政当局および右郵便事業を営む企業に雇傭される職員(以下郵政職員という)の加入する全逓はそれぞれの立場からその対策に腐心していた。 2 全逓中央本部(中央執行委員会をもつて運営されている。)は同年春松江市で開催された全国大会で決定を見た方針に従い、郵便遅配解消のため同年の年末闘争の目標を郵政職員の大幅増員に求め、かつそれまでの間は郵政当局と(1)いわゆる能対費、(2)同年春なされた公労委の仲裁裁定の配分、(3)国鉄近代化計画にもとづく郵便関係の合理化等につき、団体交渉をとげたが、郵政当局との間に意見の一致をみるに至らなかつた。 3 同中央本部は同年七月二九日全逓の各地方本部、地区本部、支部等各級機関に対し、指令第四号をもつて、右交渉事項につき全逓の主張貫 体交渉をとげたが、郵政当局との間に意見の一致をみるに至らなかつた。 3 同中央本部は同年七月二九日全逓の各地方本部、地区本部、支部等各級機関に対し、指令第四号をもつて、右交渉事項につき全逓の主張貫徹のため同年八月一日以降無期限に(1) 諸休暇、休憩、休息を完全に消化し、平常能率による業務を確立し、各種業務取扱い規定を遵守すること、(2) 各郵政局による郵便遅配解消対策と称する郵便業務運行特別考査に対して監視態勢その他充分な態勢を確立すること等を指令した。 4 同中央本部は同年七月三一日地方本部、地区本部に対し、全逓企第一五号という指導文書をもつて、具体的な争議戦術を示し、その中で郵便物の滞貨を生ずるような結果を生じさせるため、(1) 右指令にいう平常能率とは郵政省の定めた定員算定の基準となる労働能率を指す。組合員はこの能率により、かつ法律、規則、規定に完全に従つて業務を遂行すること、(2) 年次有給休暇の請求に伴い他の者の担当業務変更の業務命令が発せられた場合、直ちにその撤回を求める団体交渉を行ないこの間業務命令に服さないが、団体交渉によつても撤回不可能のときは業務命令に服すること、(3) 休憩休息時間を完全に消化すること、とくに勤務時間の終りにおかれた一五分の休息時間には帰宅すること、等を指示した。」(二) 都城局における郵便遅配の状況方式および趣旨により公務員が職務上作成した真正な公文書と認められる乙第三二号証の一、二、証人P14の証言(2、20ー23)によれば、都城局では郵便物の滞留が他の郵便局に比して著しく多く(滞留のあつたことは争いがない。)、昭和三六年四月中一日約一一〇〇通から約一〇〇〇〇通に及び、以後若干の増減を経て同年八月には最大一日約二〇〇〇〇通に達し、配達地区によつては三日ないし五日の遅配をみるに至つ たことは争いがない。)、昭和三六年四月中一日約一一〇〇通から約一〇〇〇〇通に及び、以後若干の増減を経て同年八月には最大一日約二〇〇〇〇通に達し、配達地区によつては三日ないし五日の遅配をみるに至つたことが認められる。 右認定に反する甲第一八号証(48)、第一九号証(69)、第三三号証、証人P7(15ー24)、P29(52ー68)、P27(19ー34、174ー175)の各証言は採用できず、その他右認定を左右するに足りる証拠はない。 (三) 第一次特別考査 1 第一次特別考査の実施証人P14の証言(83ー87、90、91、452ー495)によれば、熊本郵政局は当時都城局を含め郵便遅配の著しい郵便局に対し遅配の原因を究明しこれを除去するという目的をもつて、郵便業務運行特別考査を実施し、都城局については九月一一日から同月一四日まで熊本郵政監察局第二部長P11ほか六名の郵政監察官をして都城局の郵便業務につき人員、施設、能率等各般にわたり調査をとげさせた結果(これを第一次特別考査という。これを右人員をもつて実施したことは争いがない。)、施設の不備、管理者の指導性欠如、担務指定表不適当等改善すべき事項を発見し、その是正を指示したことが認められる(このほか都城局の労働協約、労働慣行を違法としてその破棄を指示したことは次段で認定する。)。 2 都城局における労働慣行成立に争いのない甲第一号証、第二、第三号証の各一、二、第四ないし第一〇号証、第二一号証(172ー177)、乙第三四、第三五号証、証人P27の証言(168)により真正に成立したと認められる甲第四二号証、証人P14(166ー168)、P30(158ー173)、原告P2本人尋問の結果(62ー76)によれば、次の事実を認めることができる。 「当時都城局長と都北支部(同支部が宮崎県都城市および北諸 証、証人P14(166ー168)、P30(158ー173)、原告P2本人尋問の結果(62ー76)によれば、次の事実を認めることができる。 「当時都城局長と都北支部(同支部が宮崎県都城市および北諸県郡所在の郵便局職員中全逓加入の者約三七〇名をもつて構成され、全逓宮崎地区本部に所属していたことは争いがない。)との間には幾多の労働協約、労働慣行が存在し、このうちには郵政大臣と全逓中央本部との間で締結された労働協約と異るものもあつた。 例をあげれば、郵政大臣と全逓中央本部との間で締結された『勤務時間および週休日等に関する協約』付属覚書によると、『所属長は所属職員に対する、勤務の種類ならびに始業時刻および終業時刻、休憩時間を設ける方法、休息時間を設ける方法、週休日を設ける方法、勤務の種類の組合せ方法について服務表を定めこれを関係職員に周知するものとし、その変更の場合、その実施予定日の一週間前までにこれを関係職員に周知するものとする(一八項)。 所属長は、各職員について、四週間を単位として、その期間における各日の勤務の種類、始業時刻および終業時刻ならびに週休日を定め(以下これを勤務の指定という。)、これを当該期間の開始日の一週間前までに関係職員に周知するものとする(一九項)。 職員についてあらかじめ定めた各日の勤務の指定は所属長が一定の事由があると認めたときこれを変更することができる(二一項)。 右勤務の指定の変更はその直前の勤務日における当該職員の勤務終了時までに当該職員に対し、その旨およびその後の予定変更をもあわせ通知するものとする。たゞし突発的事由あるときはこの限りでない(二二項)。』と定められているにとどまり、かつ所属長が各職員に対し右のようにして定められた勤務日における担当業務(外務員についていえば配達地区、配達の種類等)の 突発的事由あるときはこの限りでない(二二項)。』と定められているにとどまり、かつ所属長が各職員に対し右のようにして定められた勤務日における担当業務(外務員についていえば配達地区、配達の種類等)の指定をするにつき(以下これを担務の指定という。)その時期方法に関し何らの定めもなかつた。 ところが都城局における労働慣行中には、服務表の作成の場合事前に組合と協議するとか、右勤務の指定変更、週休日振替の場合都北支部都城局郵便課分会長と相談して行なうとか、担務の指定は四週間分をまとめて行ない、これをその期間の開始日の一週間前までに通知し、その変更の場合、右分会長および当該職員の了解を得たのちこれを実施するとかいうものが存在した。」右の事実を認めることができる。この認定を左右すべき証拠はない。 3 右労働慣行の破棄通告右甲第一号証、証人P14の証言(618ー633)、原告P3本人尋問の結果(一ー94ー107)、弁論の全趣旨によれば、熊本郵政局長は第一次特別考査の結果にもとづき前記労働協約、労働慣行を破棄させることが都城局の郵便遅配解消等の郵便業務改善のため必要であると判断し、都城局長にその旨指示したので、同局長は一〇月一九日口頭で、同月二三日文書で都北支部あて、「都城局における労働慣行のうち四〇件(うち都城局長と都北支部長との間で文書に記載調印したもの四件、文書の交換、文書による回答又は確認にもとづくもの七件、その他二九件。このうちには前記服務表の作成等に関する慣行も含まれる。)は、郵便局長の権限外事項、又は公労法八条にいう管理運営事項に属する等、国公法、公労法、郵政大臣と全逓中央本部との間に締結された労働協約、郵政省就業規則に違反し無効である。」との前提に立つて、当事者はもはやこれらの慣行に拘束されない旨を通告したこと(以下これを破棄通 国公法、公労法、郵政大臣と全逓中央本部との間に締結された労働協約、郵政省就業規則に違反し無効である。」との前提に立つて、当事者はもはやこれらの慣行に拘束されない旨を通告したこと(以下これを破棄通告という。この通告をしたことは争いがない。)、都城局長は、右破棄通告により、例えば前示服務表作成につき組合と協議したり、勤務の指定変更について分会長と相談したり、担務指定を四週間分まとめてしたり、その変更について分会長および本人の了解を得なければならない等の拘束を免れたと解釈したことが認められる。 (四) 第二次特別考査熊本郵政局が昭和三六年一〇月二四日から昭和三七年一月七日まで都城局に対し、郵便業務運行特別考査として郵便業務につき熊本郵政監察局第一部長P31ほか郵政監察官若干名、熊本郵政局郵務部電気通信企画課長P13ほか同局人事部職員等延べ六〇〇名ないし七〇〇名(一日当り多いときで二五、六名、少いときで三名程度)をして職場規律の維持と管理体制強化との目的をもつて所定の指導調査を実施したこと(これを第二次特別考査という。)、その方法として都城局長又は所管課長をして作業手順等につき業務命令を文書又は口頭をもつて発出させ、配達区毎に郵便外務員の道順組立所要時間、出発時刻、帰局時刻、配達中の状況、配達通数と持戻り通数とを調査してその作業能率を測定し、業務命令発出に立ち合つてその遵守の有無を監視する等の措置をとつたことは争いがない。 (五) 郵便遅配対策等に関する郵政当局と全逓中央本部との昭和三六年秋における交渉および争議指令(指令第一〇号)成立に争いのない乙第一五号証、証人P27の証言(236ー238)および弁論の全趣旨によれば次の事実を認めることができる。 「1 全逓中央本部は昭和三六年一一月はじめころ年末闘争の目標として、(1) 前記郵便遅 ない乙第一五号証、証人P27の証言(236ー238)および弁論の全趣旨によれば次の事実を認めることができる。 「1 全逓中央本部は昭和三六年一一月はじめころ年末闘争の目標として、(1) 前記郵便遅配解消と労働軽減のための郵便事業従事職員定員の四〇、〇〇〇人増員、(2) 全逓案による公労委仲裁裁定の完全実施、(3) 郵便合理化の事前協議協約の獲得、(4) 年末手当二・五か月分の獲得、(5) 一方的労働指揮権の排除等を実現すべき旨を定め、郵政当局とこの点につき交渉を重ねたが、容易に意見の一致を見なかつた。 2 同中央本部は同月一五日前記各級機関に対し、指令第一〇号をもつて、右交渉事項につき全逓の主張貫徹のため、(1) 同月一八日から二二日までの間地区本部、支部は大幅増員による郵便遅配解消を目的とする総決起大会を開催すること、(2) 同月一九日以降各級機関は労働基準法三六条による時間外労働休日労働に関する協定(以下三六協定という。)の締結を拒否すること、(3) 各級機関は前記全逓企第一五号、指令第四号にもとづく平常能率の徹底、各種業務取扱い規定の遵守、 休憩、休息、諸休暇の完全消化等の行動を確実に実践強化すること、等を指示した。」(六) 都城局労働慣行の破棄に関する都北支部交渉前記甲第四二号証(353の23)、成立に争いのない甲第四九号証(353の154、158ー161)、証人P27(92ー96、147)、P32(78ー83)の各証言、原告P3本人尋問の結果(一ー113ー125、228ー237)によれば、都北支部は前記破棄通告直後である一〇月二五日都城局長に対し「都城局の労働条件並びに労働慣行について」と題し右破棄通告に関し団体交渉の申入れをしたこと、右申入れ事項のうち前記服務表の作成をめぐる労働慣行の破棄に関する部分について 一〇月二五日都城局長に対し「都城局の労働条件並びに労働慣行について」と題し右破棄通告に関し団体交渉の申入れをしたこと、右申入れ事項のうち前記服務表の作成をめぐる労働慣行の破棄に関する部分については、局長は郵政大臣から、都北支部長は全逓中央本部から、それぞれ交渉権限を委ねられていた交渉委員であつたこと、しかるに局長は庶務会計課長P33をして第二次特別考査のため混雑していること等を理由に同月二七日以降ならば団体交渉に応じる旨回答させたものの、結局右申入れに応じての団体交渉をしなかつたことが認められる。 右認定を左右するに足りる証拠はない。 右の事実によれば、都北支部の右申入れ事項中少なくとも前記服務表の作成をめぐる労働慣行の破棄に関する部分は公労法八条所定の団体交渉事項というべきである。 (七) 都北支部における争議行為の企画成立に争のない甲第二〇号証(75、76)、乙第二九号証(514、515)、前記甲第二一号証(138ー140)、甲第四二号証(353の4、5)、証人P27の証言(129、130、165、236ー238)、原告P3本人尋問の結果(一ー113ー125)によれば、都北支部は、前記全逓中央本部交渉事項および都北支部交渉事項についてその主張貫徹のため、前記全逓中央本部指令にもとづき同本部、九州地方本部、宮崎地区本部の指導のもとにおそくとも同年一〇月中闘争指導方針として「当局側の発する口頭業務命令は一切聞き流す。不当な業務命令に対しては直接又は組合を通じて抗議し撤回を求める。随時所属長に対し集団交渉を実施し特別考査の不当性を追及する。中央本部指令にもとづく平常能率で作業することを徹底する。毎日勤務終了後当日の行動の批判会を行ない統制ある行動のための討論を行なう。」等を定め、この方針に則り、その組合員である原告らをして特別考 。中央本部指令にもとづく平常能率で作業することを徹底する。毎日勤務終了後当日の行動の批判会を行ない統制ある行動のための討論を行なう。」等を定め、この方針に則り、その組合員である原告らをして特別考査実施中次のような行為に及ばせたことが認められる(都北支部が全逓の上部機関の指令指導にもとづき郵政当局側の労働慣行の破棄について、対策をたてたこと、原告らが組合員であることはいずれも争いがない。)。 (八) 原告らの組合役職原告P1が昭和三六年九月以降都北支部執行委員、同P2が昭和三五年五月以降都城局郵便課分会長、同P3が昭和三六年九月以降都北支部長、同P4が同年九月以降同支部書記長の役職にあつたことは争いがない。 二原告らの行為(一) 原告P1 1 一〇月二四日都城局郵便課長P14が一〇月二四日午後一時二分ころ郵便課事務室において同課外務員P15ほか六名に対し、「貴殿は一〇月二四日二号便の道順組立をしないで、配達未済郵便物の配達にたゞちに出発されたい。」旨の文書を交付して命令しところ、原告P1は同P2、同P4ら全逓組合員約二〇名とともに同一時二〇分ころ課長に対し、「二号便を廃止してもよいという根拠を示せ。」と説明を求め、これに対し課長および都城局長がこもごも説明したことは争いがない。 成立に争いのない甲第四七号証(353の109ー111)、証人P14の証言(112ー128、780ー802、928ー941、1209ー1213)、原告P1本人尋問の結果(20ー39、41ー54、428ー433)によれば、局長は郵便配達の三、四日のおくれを取り戻すには、まず当日の一号便の残りの配達を完了させることが必要であると考え、郵便集配運送計画規程によると、郵便局長は集配時刻と順路とを変更する権限を有する関係上、当日の二号便を廃止して、一号便の配達未了 は、まず当日の一号便の残りの配達を完了させることが必要であると考え、郵便集配運送計画規程によると、郵便局長は集配時刻と順路とを変更する権限を有する関係上、当日の二号便を廃止して、一号便の配達未了郵便物の配達を完了させようとして、右命令に及んだものであり、かつ局長および課長はその趣旨を説明したにもかゝわらず、右原告らは他の組合員の先頭に立つて約二〇分間にわたり、二号便の廃止は法的根拠がなく、利用者にその理由を説明できないと称して抗議をつゞけ、そのため課長の同課職員に対する労務指揮権の行使を妨げたことを認めるに足りる。 原告P1本人尋問の結果(40、55)は採用しない。 2 一〇月二六日成立に争いのない甲第一九号証(58、59)、証人P14(129ー156、803ー850、944ー968)、P27(218ー226)の各証言をあわせれば、課長が同年一〇月二六日午前八時四〇分ころ郵便課事務室において遅配解消のため、原告P1を含む各外務員に対し、「本日分と昨日分との各道順組立未済郵便物を一しよに道順組立をして、それはそのまゝにしておき、昨日道順組立ずみの郵便物をもつて配達に出かけて下さい。」と口頭で命令したこと、他の者はこれに従つたが、原告P1だけは午前一〇時三〇分ころまでに本日分と昨日分との各道順組立未済郵便物を一しよに道順組立しおわりながら、右命令に反し昨日道順組立ずみの郵便物を持つて出発することなく、前者に後者を差しこんでいたこと(この差しこみをしたことは争いがない。)、課長は、原告P1をして前記命令どおり後者を持つて直ちに配達し出発せしめ、非常勤外務員をして当日午後前者を配達させるのが適切と考え、直ちに同原告に対し、「昨日道順組立ずみの郵便物を持つて直ちに配達に出て下さい。」と口頭で命令した(右命令をしたことは争いがない。)こと、同 非常勤外務員をして当日午後前者を配達させるのが適切と考え、直ちに同原告に対し、「昨日道順組立ずみの郵便物を持つて直ちに配達に出て下さい。」と口頭で命令した(右命令をしたことは争いがない。)こと、同原告は右命令を聞き流しつゝ右差しこみ作業を続け、課長から一〇回以上右命令を口頭で反覆されてようやく同一一時ころ配達に出発するまで(右時刻に出発したことは争いがない。)右命令に従わなかつたことを認めるに足りる。 原告P1本人尋問の結果(56ー69、83ー86、102、435、436)、は採用しない。 3 一〇月二九日前記甲第二一号証(126ー131、134ー136、172ー177)、証人P14の証言(108)により真正に成立したと認めめられる乙第一〇号証、同証人の証言(160)により真正に成立したと認められる乙第二一号証、証人P14(25ー45、157ー178、851ー927、1220ー1228)、P17(1ー70、73ー78)の各証言、原告P1本人尋問の結果(122ー165)をあわせれば、課長が一〇月二九日午前八時三六分ころ郵便課事務室において当日勤務の同課外務員約二五、六名に対し、口頭をもつて、一〇月一日改正ずみの国鉄ダイヤの実施に伴う必要な作業手順について指示し、ついでP17ほか二名に対し、当日の勤務予定者が年次有給休暇等の請求をして欠務したことによる担務の変更を命じたこと、都城局においては従前担務の変更につき分会長および当該職員の了解をえたのちこれを実施するという労働慣行が存在し、右慣行は前記破棄通告の対象となつていたものゝ右担務の変更手続きは右慣行と異つており、かつP6はかねて病弱の故をもつて配達の楽な市内平担地帯である五部の担務を命ぜられていたのに、当日にわかに配達の困難な市外山岳地帯である三部の担務を命ぜられたものであること、 きは右慣行と異つており、かつP6はかねて病弱の故をもつて配達の楽な市内平担地帯である五部の担務を命ぜられていたのに、当日にわかに配達の困難な市外山岳地帯である三部の担務を命ぜられたものであること、原告P1はかような見地から右担務の変更を不当と考え、居合わせた外務員二五、六名とともに課長に対し、「それはどこのことか。」「担務の変更はいつまでやるのか。」「貴様冗談いうな。余り勝手なことをして後悔するな。」などと数分間大声でのゝしつて課長のする業務命令の伝達を妨害したことをいずれも認めるに足りる(担務の変更を命ぜられたことと抗議したこととは争いがない。)。 証人P17(71、72)、P34(104ー114)の各証言、原告P1本人尋問の結果(166ー169、172ー180)は採用せず、証人P35の証言(54ー87)によつても右認定を左右するに足りない。 4 一〇月三〇日前記甲第二一号証(148、149)、第四二号証(353の28)、成立に争いのない甲第二七号証(303ー305)、第四三号証(353の45、46)、証人P14の証言(108)により真正に成立したと認められる乙第一一号証、証人P14(179ー190、1006ー1009、1067)、P17(59ー70)の各証言、原告P1本人尋問の結果(182ー185、187ー202)をあわせれば、次の事実が認められる。 「課長は一〇月三〇日午前八時三五分ころ郵便課事務室において、当日勤務の同課外務員約二五、六名に対する作業方法に関する指示および同P17、P21に対する担務の変更の指示を口頭で伝達するため、『命令事項があるから集つて下さい。』と告げてこれらの者を呼び集めた。 ところでその前前日外務員P34が勤務時間中胃痛を感じ病院に行くべく課長の許可を求めたところ、許可を得るまでに一〇分程待たさ 、『命令事項があるから集つて下さい。』と告げてこれらの者を呼び集めた。 ところでその前前日外務員P34が勤務時間中胃痛を感じ病院に行くべく課長の許可を求めたところ、許可を得るまでに一〇分程待たされ、病院で受診中早急に帰局すべき旨の電話を受けたとの事実があり、前日外務員P23は一時間の時間外勤務を命ぜられ頭痛を理由にこれを一旦断つたが、結局断りきれず三〇分だけ時間外勤務をとげたところ、なお気分が悪くなり医師の診断を求めた結果、二、三週間の休養を要する急性腎炎であるといわれたとの事実があつた。そのため原告P1は当日これを組合員に伝達しようと考え、右課長の呼び集めに応じて集合した組合員である職員に向い、『一昨年はP22さんに強制労働をさせようとした。昨日P23さんに超過勤務を強制した。』といい、かつ第二次特別考査対策として、『郵政局係官や郵政監察官が変な行動をしたらよく顔や名前を覚えておくこと。』と告げ、さらに、『仕事は平常どおりの能率でやつてくれ。今日午後四時二〇分から職場集会をやるからそのつもりでいてくれ。』という趣旨の発言をし(右発言をしたことは争いがない。)、課長から右発言中八回にわたり、『P1さん。やめて下さい。』と制止されたにもかゝわらず、数分間にわたり右発言を強行し、もつて課長の前記指示の伝達を妨げた。」甲第四三号証(353の43)、証人P17(71、72)、P34(104ー114)の各証言、原告P1本人尋問の結果(181、186、482ー484)は採用できず、原告P4本人尋問の結果(26ー32)によつても右認定を左右するに足りない。 5 一〇月三一日前記甲第四七号証(353の107)、成立に争いのない甲第二五号証(255ー258、260ー263、269ー271)、乙第二五号証(438ー440)、証人P14の証言(1 ない。 5 一〇月三一日前記甲第四七号証(353の107)、成立に争いのない甲第二五号証(255ー258、260ー263、269ー271)、乙第二五号証(438ー440)、証人P14の証言(108)により真正に成立したと認められる乙第一二号証、証人P14(25ー45、191ー233、1006ー1026、1078ー1089)、P17(59ー70、73ー78)、P30(127ー147、149ー157)の各証言、原告P1(218ー226、233ー237)、P2(11ー13)、P3(二ー26ー30、32ー36)各本人尋問の結果、弁論の全趣旨をあわせれば、課長は一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において当日勤務すべき同課外務員約二五、六名(全逓組合員を含む。)に対し、当日の作業手順について指示を与え、かつP17に対し、当日の勤務予定者が年次有給休暇等を請求して欠務したことによる市内配達から市外配達への担務の変更を命じたこと、この命令に対しP6が、「おればかりなぜ担務を変更されるのか。」と抗議したこと、原告P1は当日週休日であつたがその場に居合わせたので、右担務の変更手続きが、前記破棄通告の対象となつた労働慣行と異り、かつP6の健康状態を考慮しない不当な措置であると考え、同じくその場にいた原告P2(原告P1と同じく当日は週休日であつて勤務を要しなかつた。以下単に(週休日)という。)、同P4(週休日)、同P3、P6および右外務員らとともに課長に詰め寄り、「それでも現場の課長か。」「強制労働だ。その理由をいえ。」と発言し、課長から説明を受けても聞入れず、局長および課長からすぐ作業につくよう命令されても同八時四二分ころまで抗議をつゞけ、その間課長の職務の遂行を妨げるとともに全逓組合員である右外務員らをして勤務を欠くに至らせたことを認めるに足 れず、局長および課長からすぐ作業につくよう命令されても同八時四二分ころまで抗議をつゞけ、その間課長の職務の遂行を妨げるとともに全逓組合員である右外務員らをして勤務を欠くに至らせたことを認めるに足りる(担務の変更を命じたこと、原告らがこれに対し抗議をしたことは争いがない。)。 甲第二三号証(234ー236)、第二五号証(270)、証人P17(71、72)、P30(148)、P34(112ー114)の各証言、原告P1(227ー232)、P2(14ー16)、P3(二ー31)各本人尋問の結果は採用できず、証人P35の証言(54ー87)によつても右認定を左右するに足りない。 6 一一月一日前記乙第一二号証、証人P14の証言(234ー248、1030ー1047)、原告P1本人尋問の結果(238ー255、259、262ー274、490ー507)、弁論の全趣旨をあわせれば、課長は一一月一日午前八時三五分ころ郵便課事務室において当日勤務の同課外務員二五、六名(全逓組合員を含む。)に対し、「今日は特別に命令することはありませんからすぐ作業について下さい。」と命令したところ、原告P1は右外務員に向つて、「配達区分の誤区分郵便物は今迄担当者相互間でやりとりしていたが、今後は付箋をつけてやりとりすること。」といゝ、また従前は外務員相互間でこのような郵便物を直接授受していたのを改めて、外務員は誤区分郵便物を受取つたとき、区分を担当する内勤者を介して担当外務員にこれを交付するようにすべきであるとの趣旨で、「将来は付箋をつけず郵便課長の机の上か配達区分棚におくこと。」といゝ、さらに第二次特別考査対策として、「変なことをした郵政監察官の顔と名前とをよく覚えておけ。」と告げ、「作業はあたりまえの能率ですること。」と発言したこと、この間課長および局長が再三、「やめて いゝ、さらに第二次特別考査対策として、「変なことをした郵政監察官の顔と名前とをよく覚えておけ。」と告げ、「作業はあたりまえの能率ですること。」と発言したこと、この間課長および局長が再三、「やめて下さい。すぐ作業について下さい。」と発言して同原告を制止し外務員に就業を命じたのにもかゝわらず、同原告は敢てこの命令に従わず、全逓組合員である外務員に対し前記のように別の作業方法をとつたり怠業したりすることを指示したことが認められる(同原告が「配達区分の誤区分郵便物は担当者相互間でやりとりしていたが、今後付箋をつけてやりとりすること。」「作業はあたりまえの能率ですること。」「変なことをした郵政監察官の顔と名前とをよく覚えておくこと。」と発言したことは争いがない。)。 原告P1本人尋問の結果(256ー258、261)は採用しない。 7 一一月一七日前記甲第四三号証(353の39)、成立に争いのない甲第三二号証、乙第二三号証(384ー388)、第二四号証(402ー406、396ー399)、第三一号証、証人P36の証言(41ー46、163ー168)、原告P1本人尋問の結果(275ー302、321ー327、329ー338、508ー549)をあわせれば、原告P1は一一月一七日午後二時八分ころ当日の市内二度地一区の二号便中二四一通を残し二六九通を持つて郵便物配達に出発したが、右持出郵便物を完配できたにもかゝわらず故意に配達業務を怠り、五四通を配達したゞけで同三時二二分ころ帰局したこと、同原告は同四時五分までが勤務時間であり、うち同三時五二分から同四時五分までは賃金支払の対象たる拘束時間に含まれる休息時間であるのに、同三時五〇分ころ都城局内組合事務室の廊下にある窓ガラスの外側に全逓の他支部からの激励や応援の寄書を貼るなどの組合業務を行なつて勤務を怠つたこ 賃金支払の対象たる拘束時間に含まれる休息時間であるのに、同三時五〇分ころ都城局内組合事務室の廊下にある窓ガラスの外側に全逓の他支部からの激励や応援の寄書を貼るなどの組合業務を行なつて勤務を怠つたことが認められる(同原告が当日市内二度地一区二号便の担務であること、多くの郵便物を持ち帰つたこと、同原告の勤務時間が午後四時五分までゞあることは争いがない。)。 右配達未了は集中豪雨に襲われたゝめである等右認定に反する甲第一四号証、第二九号証(324、325)、第四五号証(353の83、84)、原告P1本人尋問の結果(303ー320、328)は採用しない。 8 一一月二二日証人P14の証言(316)の証言により真正に成立したと認められる乙第一七号証、成立に争いのない乙第二七号証(491、492)、証人P14(287ー295、509ー514、1154ー1158)、P30(84ー87、89ー92)、P34(1ー16、115ー123)、P27(56ー71、148、186ー189)の各証言、原告P1本人尋問の結果(339ー352、550ー555)、弁論の全趣旨をあわせれば、都城局の職員は始業時刻を告げるベルが鳴つてから出勤簿に押印し、室内を清掃し、朝礼に参加し、この席上で当局側から伝達事項があればこれを聞くのであるが、出勤簿押印に時間がかゝり、時として組合から伝達事項につき質疑抗議が出され、朝礼が長びき作業開始がおくれるとの弊害を生じていたこと、課長は清掃朝礼をやめて勤務時間を効率的に利用し郵便物の滞留を減少させ職場規律を向上させる目的から、一一月二二日午前八時九分ころ郵便課事務室で当日勤務の同課外務員約二五、六名(全逓組合員を含む。)に対して、「始業合図のベルが鳴る前に出勤簿に押印して下さい。ベルが鳴つたらすぐに作業をはじめて下さい。」と口頭で 前八時九分ころ郵便課事務室で当日勤務の同課外務員約二五、六名(全逓組合員を含む。)に対して、「始業合図のベルが鳴る前に出勤簿に押印して下さい。ベルが鳴つたらすぐに作業をはじめて下さい。」と口頭で命令したところ、原告P1が全逓組合員である外務員に向つて、「課長のいうことは寝言だから聞く必要はない。」と叫んで右命令不服従をそそのかしたことが認められる。 原告P1本人尋問の結果(353ー355)は採用せず、その他右認定を左右すべき証拠はない。 (二) 原告P2 1 一〇月三一日前記二(一)5冒頭記載の証拠をあわせれば同記載の事実を認めることができる(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「課長が一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室でP17に対し担務の変更を命じたところ、原告P2(週休日)は原告P1(週休日)、同P4(週休日)および当日勤務すべき同P3、P6、その他同課外務員(全逓組合員を含む。)とともに同課長に詰め寄り、課長の説明および局長と課長とからの就業命令を無視して同八時四二分までこもごも抗議をつゞけ、その間課長の職務の遂行を妨げるとともに全逓組合員である右外務員をして勤務を欠くに至らせた。」というにある。 前記二(一)5末尾記載の各証拠はいずれもこれを採用できないか又は右認定を左右するに足りない。 2 一〇月三一日前記乙第二五号証(427ー440)、証人P8(1ー25、43ー56、61ー77)、P7(1ー10、49ー57)の各証言、前記二(二)1で認定した事実をあわせれば、熊本郵政監察局郵政監察官P8は第二次特別考査のため業務運行状況調査の目的で都城局に臨局中、一〇月三一日午前八時三七、八分ころ前記二(二)1の命令発出妨害状況を目撃し職務遂行上必要ありと認めてこれを写真に撮影し、なおいつでも写真を撮れ 別考査のため業務運行状況調査の目的で都城局に臨局中、一〇月三一日午前八時三七、八分ころ前記二(二)1の命令発出妨害状況を目撃し職務遂行上必要ありと認めてこれを写真に撮影し、なおいつでも写真を撮れるよう写真機を左手にもつて郵便課事務室課長席附近の外務主事席まで進み出て、課長の命令発出状況およびこれに対する外務員らの態度を観察していたこと、宮崎地区本部執行委員P7は同本部の指示により都北支部の前記闘争指導のため折柄都城局に入局中であつたが、P8郵政監察官を目撃するや、原告P2、同P3らとともに同監察官をとりかこみ、「監察官は写真をとつたのか。」「こいつは前から気に食わん、お前は労働運動に介入するのか。」と大声で叫び同人を机に押しつける等して一、二分間同人の前記職務を妨害したことを認めるに足りる(P7が抗議したことは争いがない。)。 甲第四四号証(353の71、72)、証人P7の証言(68ー76)、原告P2(30ー33)、P3(二ー42ー46)各本人尋問の結果はいずれも採用しない。 3 一一月一〇日証人P14の証言(314)により真正に成立したと認められる乙第一三号証、成立に争いのない乙第二六号証(462、476ー480)、証人P14の証言(305ー317)、原告P2本人尋問の結果(42ー51、222ー232)をあわせれば、局長は一〇月三一日郵便課外務員に対し、「配達出発に当り持出不能と考えられる郵便物があるときは、郵便課長、同代理、又は主事の指示を受けること。」という業務命令を発しておいたのに、原告P2は一一月一〇日午前九時三五分ころ右命令あることを了知しながら、これに反し上司の指示を受けることなく、自ら持出不能と判断した郵便物の一二一通を同局に置いたまゝ市内二度地五区の一号便の配達に出発したことを認めるに足りる(同原告が市内二度地 あることを了知しながら、これに反し上司の指示を受けることなく、自ら持出不能と判断した郵便物の一二一通を同局に置いたまゝ市内二度地五区の一号便の配達に出発したことを認めるに足りる(同原告が市内二度地五区の担当であつて郵便物若干を残して配達に出発したことは争いがない。)。 甲第二二号証(219ー224)、原告P2本人尋問の結果(34ー41、52、55、234ー245)は採用しない。 4 一一月一三日前記甲第四二号証(353の17、20)、証人P14の証言(108)により真正に成立したと認められる乙第一四号証、証人P14(249ー264、1048ー1062、1093ー1100)、P30(158ー178、192ー196)の各証言、原告P2本人尋問の結果(79ー98、101、103、253ー263)、前記一(三)23において認定した事実をあわせれば、次の事実が認められる。 「都城局においては前記のように局長が各職員について四週間を単位としてその期間内における勤務の指定および担務の指定を行ない、これを当該期間の開始日の一週間前までに関係職員に周知するものとするとの慣行が存した。しかし局長は一〇月一九日の破棄通告により右のうち担務指定を四週間分まとめて行ない、これを一週間前までに周知するとの慣行にもはや拘束されないとの立場をとり、一〇月二三日新服務表を作成し一一月三日からこれを実施するとともに従前通り四週間分まとめて勤務の指定をしたけれども、同日から担務の指定についての従前の慣行によらず前日中に翌日の担務を指定する方法に改めた。 課長は一一月一三日午前八時五分ころ作業開始に先だちP9郵便課外務主事に対し、『今日は何も命令事項がないからすぐ作業につくよう外務員に命令しなさい。』と命令し、同主事は同課外務員二五、六名に対し同旨の命令をした。 原告 八時五分ころ作業開始に先だちP9郵便課外務主事に対し、『今日は何も命令事項がないからすぐ作業につくよう外務員に命令しなさい。』と命令し、同主事は同課外務員二五、六名に対し同旨の命令をした。 原告P2は自己の担務を『集めの一』を指定されており、このような担務の指定方式になつてすでに一〇日を経過している関係上『集めの一』の作業内容を熟知しているにもかゝわらず、この労働慣行変更に対して抗議をする目的をもつて、課長に対し、『集めの一とは何か。』と詰問し、課長から『集めの一とは速達一号便を配達したあと、取り集めの一号便をすることで今迄と何ら変りありません。すぐ作業について下さい。』との説明および命令を受けた。 これに対し原告P3、同P4らも同様『集めの一』の作業内容を熟知しているのに、『仕事はどこで何をするのか、何時から何をするのか。例えば取り集めを何時までに、速達を何時までにするのか判らんではないか。』と抗議し、原告P2も、『そんなものはどこにあるのか。』といい、課長から、『結束表を見れば判るではないか。』と説明を受けても、原告P4は、『担務の指定中に明示されていないから判らない。これがはつきりするまで仕事ができないではないか。』と反論した。 右原告ら三名は課長から、『もう仕事についている人もいるではないか。全員作業について下さい。』との命令を受けても課長と押問答をくりかえし、他の外務員とともに同八時二二分まで右命令に従わず勤務を欠いた。」(右原告三名が他の外務員とともに課長に対し担務の指定につき抗議しこの間就労しなかつたことは争いがない。)甲第四八号証(353の115)、証人P30(179ー191、216、218、219)、P34(93、96、97、100ー103)の各証言、原告P2(99、102、104ー106)、P3(二ー48ー5 第四八号証(353の115)、証人P30(179ー191、216、218、219)、P34(93、96、97、100ー103)の各証言、原告P2(99、102、104ー106)、P3(二ー48ー56)各本人尋問の結果は採用しない。 5 一一月一九日原告P2が一一月一九日朝当日配達すべき速達一号便の速達通常郵便物五四通、書留速達通常郵便物八通のうち後者を残して前者だけをもつて配達に出発し、うち二五通を配達しただけで残り二九通を配達せず午前八時三〇分ころ持帰つたことは争いがない。 前記乙第二七号証(493ー497)、成立に争いのない甲第二二号証(218、219)、乙第二八号証(504ー508)、証人P14の証言(275ー286、1146ー1153)、原告P2本人尋問の結果(1ー3)をあわせれば、原告P2は課長に対し、右二九通は名宛人戸締り不在のため配達できなかつたと報告したので、郵便監察官P37および都城局庶務会計課長代理P38らは即日命により原告P2の持ち帰つた郵便物二九通の名宛人について配達可能であつたか否かを調査したところ、宛所不明二件、同原告が配達に出発した午前七時三〇分から帰局した同八時三〇分までの間郵便受箱もなく、戸締不在のもの二件、郵便受箱があつたり、右時間中すでに玄関の錠が外され、又は起床していたもの二五件あることが判明したこと、従つて同原告は、都城局郵便外務員一四年の職歴と一か月間に平均六回速達配達の経験とを有する関係上、所定時間内に右二五通をも配達できるにかゝわらずこれを怠り早目に配達を切り上げて午前八時三〇分ころ帰局したものであることが認められる。 原告P2本人尋問の結果(129、132ー137)は採用せず、甲第二二号証(211ー213)、第二八号証(312、313)、第三〇号証(334ー342)、証人P39 ものであることが認められる。 原告P2本人尋問の結果(129、132ー137)は採用せず、甲第二二号証(211ー213)、第二八号証(312、313)、第三〇号証(334ー342)、証人P39の証言(87、98)によつても右認定を左右できない。 6 一一月一九日証人P14の証言(277)、原告P2本人尋問の結果(166)によれば、原告P2は一一月一九日午前八時三〇分すぎころ課長から、右のようにして持ち戻つた郵便物について持戻り事由を付箋するよう命令されたにもかゝわらず、これを無視して持戻り郵便物二九通中一通に「戸口締切り」という付箋をつけ、その他には付箋をつけずそのまゝ速達かばんにいれて速達道順組立台上に放置したことが認められる(持戻り郵便物二九通のうち一通だけ付箋をつけ、その余にはこれをつけなかつたことは争いがない。)。 原告P2本人尋問の結果(161ー163)は採用しない。 7 一一月二四日前記乙第一三号証、証人P14(296ー318)、P35(4ー53)の各証言をあわせれば、原告P2は、局長から前記二(二)3記載のように、「配達出発に当り持出し不能と考えられる郵便物があるときは郵便課長、同代理、又は主事の指示を受けること。」という業務命令を受けていたにもかゝわらず、一一月二四日午前一〇時五分ころ右上司の指示を受けず普通郵便物八〇通を道順組立台に残したまゝ市内二度地五区の配達に出発しようとしたところ、郵便課主事P35から自動車発着口付近において、右郵便物をも持つて行くよう命ぜられ、これが実行可能でありながら、同主事に対し、「かばんにも郵袋にもはいらん。」といつて右命令を拒否してそのまゝ配達に出発したことが認められる(同原告が当日市内二度地五区の担当であつて、持出し不能郵便物につき上司の指示を受けることなく郵便物若干を残した にも郵袋にもはいらん。」といつて右命令を拒否してそのまゝ配達に出発したことが認められる(同原告が当日市内二度地五区の担当であつて、持出し不能郵便物につき上司の指示を受けることなく郵便物若干を残したまゝ配達に出発したこと、P10主事から言われたことは争いがない。)。 原告P2本人尋問の結果(176ー181、183、184)は採用しない。 8 一一月二九日前記乙第一五号証、第二六号証(464ー475)成立に争いのない甲第三八号証、第四四号証(353の61、62)、第四六号証(353の97ー100)、第四八号証(353の127、128)、乙第三〇号証(559、560、572、592ー602)、証人P14の証言(108)により真正に成立したと認められる乙第二〇号証、証人P14(341ー349、1103ー1132、1214ー1217、1250ー1253)、P29(158ー163)の各証言、原告P2(197ー211)、P3(二ー80ー87、89)、P4(70、71)各本人尋問の結果をあわせれば、次の事実が認められる。 「都城局において都北支部等が集会のため同局庁舎を使用する場合郵政省就業規則により局長の許可を要し従前は業務に支障のない限り許可を得てきた。しかし、前記指令第一〇号が発出され一一月一九日から三六協定の締結が拒否される等のいわゆる闘争期間にはいつた関係上、局長はこの期間中支部等の集会のため右庁舎を使用させない方針を打ち出した。 全逓郵便課分会は一一月二九日午後四時三〇分ころから同課外務員休憩室において局長の許可を受けないで右室を使用し原告P2司会のもとに原告P3、同P4ら分会員約三〇名の参集を得て職場集会を開催した。この集会開催中の同四時三七分ころから同五時一六分ころまでの間局長は口頭で四回、課長は文書で一回、口頭で五回、『庁舎の 2司会のもとに原告P3、同P4ら分会員約三〇名の参集を得て職場集会を開催した。この集会開催中の同四時三七分ころから同五時一六分ころまでの間局長は口頭で四回、課長は文書で一回、口頭で五回、『庁舎の使用を許可できないから解散して下さい。』との解散命令を発した。 これに対し、原告P4は、同局長に向け、『もう五〇回位いわないと聞えないぞ。』『うるさいぞ。』『出て行け。』と怒鳴り、原告P3は都北支部長であつたが、右文書による命令の受領を拒み、原告P2は原告P3、同P4およびその他の参会者とともに同五時一七分ころまで右集会を続行して右命令に従わなかつた。 原告P3は右集会終了後、『丁度よいところに郵便課長がいる。今から課長に集団交渉をしようではないか。出勤簿の押印のこともある。』と叫んで原告P2、同P4および参会者約三〇名とともに課長をとりかこみ一時課長を同休憩室に閉ぢこめ、さらに逃れる課長を追つてともに課長席、局長室前に至り、そこにいたP25郵政監察官の制止をきかず局長室に侵入した。局長は同五時二五分から四回にわたり口頭で、『皆さんこれから会議を開きますので、局長室から出て下さい。』との退去命令を発した。しかし右原告ら三名およびその他若干名は『出勤簿のことで話し合いに応じてくれ。』と称して同五時四〇分すぎまで局長室に滞留し、もつてその間局長の職務を妨害した。」(以上のうち当日原告P2が司会して庁舎使用の許可を受けずに右休憩室において職場集会を開き、原告P3、同P4のほか分会員約三〇名が参加したこと、解散命令が発せられ原告ら三名が抗議したことは争いがない。)。 甲第二五号証(251、252、259、267、268)、第四八号証(353の113)、証人P34(127、141ー144)、P32(71、72)の各証言、原告P2(212ー221)、P い。)。 甲第二五号証(251、252、259、267、268)、第四八号証(353の113)、証人P34(127、141ー144)、P32(71、72)の各証言、原告P2(212ー221)、P3(二ー63、64、78、79、88、92ー98)、P4(72、73)各本人尋問の結果はいずれも採用しない。 (三) 原告P3 1 一〇月三一日前記二(一)5冒頭記載の証拠をあわせれば、同記載の事実を認めることができる(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「課長が一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室でP17に対し担務の変更を命じたところ、原告P3は原告P1、同P2、同P4(この三名はいずれも週休日)および当日勤務すべきP6ならびに同課外務員ら(全逓組合員を含む。)とともに課長に詰め寄り、課長の説明および局長と課長とからの就業命令を無視して同八時四二分までこもごも抗議をつゞけ、その間課長の職務を妨げるとともに全逓組合員である同課外務員をして勤務を欠くに至らせた。」というにある。 前記二(一)5末尾記載の各証拠はいずれも採用できないか又は右認定を左右するに足りない。 2 一〇月三一日前記二(二)2冒頭記載の証拠をあわせれば、同記載の事実を認めることができる。(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「郵政監察官P8が一〇月三一日午前八時三七、八分ころ都城局郵便課事務室において、課長の命令発出状況およびこれに対する外務員らの態度を観察し写真撮影を終えたところ、原告P3は同P2とともに同監察官をとりかこみ同人を非難し机に押しつける等して一、二分間同人の前記職務を妨害した。」というにある。 前記二(二)2末尾記載の各証拠はいずれも採用できない。 3 一一月一三日前記二(二)4冒頭記載の証拠をあわせれば同記載 机に押しつける等して一、二分間同人の前記職務を妨害した。」というにある。 前記二(二)2末尾記載の各証拠はいずれも採用できない。 3 一一月一三日前記二(二)4冒頭記載の証拠をあわせれば同記載の事実を認めることができる(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「都城局において担務の指定の方式が一一月三日から変更されたのち、課長が一一月一三日午前八時五分ころP9主事をして就業命令を発せしめたのに対し、原告P3は原告P2、同P4および同課外務員二五、六名とともにこれに従わず、自己の作業内容を熟知しているのに課長に、『仕事はどこで何をするのか。何時から何をするのか。例えば取り集めを何時までに、速達を何時までにするのか判らんではないか。』と抗議をつゞけ、課長から再度就業を命じられても押問答をくりかえして同八時二二分まで右命令に従わず勤務を欠いた。」というにある。 前記二(二)4末尾記載の証拠は採用しない。 4 一一月二四日前記二(二)8で認定したとおり、都城局において都北支部等が集会のため同局庁舎を使用する場合郵政省就業規則により局長の許可を要し、従前は業務に支障のない限り許可を得てきた。しかし前記指令第一〇号が発出され一一月一九日から三六協定の締結が拒否される等のいわゆる闘争期間にはいつた関係上、局長はこの期間中支部等の集会のため右庁舎を使用させない方針を打ち出したのである。 証人P14の証言(108)により真正に成立したと認められる乙第一八、第一九号証、証人P14の証言(319ー340、1129ー1135)を合わせれば、原告P3は一一月二四日午後五時一〇分ころから同局会議室において右室の使用許可願を提出することなく、都北支部の組合員約六〇名の参集を得てその職場大会を開催したこと、同原告は局長から二回、P33同局庶務会 P3は一一月二四日午後五時一〇分ころから同局会議室において右室の使用許可願を提出することなく、都北支部の組合員約六〇名の参集を得てその職場大会を開催したこと、同原告は局長から二回、P33同局庶務会計課長から一回いずれも口頭で「局長から責任者に命令します。闘争期間中職場大会のための会場の使用は認めません。直ちに解散して下さい。」との命令を受けながら、これを無視して同六時三八分まで同会議室を無断使用したことが認められる(当日右のような職場大会が開催され解散命令が発せられたことは争いがない。)。 5 一一月二九日前記二(二)8冒頭記載の証拠をあわせれば、同記載の事実を認めることができる(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「都城局において、都北支部等が集会のため同局庁舎を使用する場合局長の許可を要し、従前は業務に支障のない限り許可を得てきたものであるが、局長はこの方針を変更した。しかし分会は一一月二九日午後四時三〇分ころから同課外務員休憩室において局長の許可を受けないで右室を使用し、原告P2司会のもとに原告P3、同P4ら分会員約三〇名の参集を得て職場集会を開催した。局長および課長は再三、『庁舎の使用を許可できないから解散して下さい。』との解散命令を発したけれども、原告P3は都北支部長であつたが同文書による命令の受領を拒み、原告P2、同P4およびその他の参会者とともに同五時一七分ころまで右集会を続行して右命令に従わなかつた。しかも右原告らは右集会終了後課長を追つて集団交渉を要求し局長室に侵入し、局長から四回退去命令を受けてもこれを無視して同五時四〇分すぎまで局長室に滞留してその職務を妨害した。」というにある。 前記二(二)8末尾記載の証拠はいずれも採用しない。 (四) 原告P4 1 一〇月三一日前記二(一)5冒頭記載の 無視して同五時四〇分すぎまで局長室に滞留してその職務を妨害した。」というにある。 前記二(二)8末尾記載の証拠はいずれも採用しない。 (四) 原告P4 1 一〇月三一日前記二(一)5冒頭記載の証拠をあわせれば、同記載の事実を認めることができる(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「課長が一〇月三一日午前八時三五分ころ郵便課事務室でP17に対し担務の変更を命じたところ、原告P4(週休日)はP6、原告P1(週休日)、同P2(週休日)、同P3および同課外務員ら(全逓組合員を含む。)とともに課長に詰め寄り、課長の説明および局長と課長とからの就業命令を無視して同八時四二分までこもごも抗議をつゞけ、その間課長の職務を妨げるとともに全逓組合員である同課外務員をして勤務を欠くに至らせた。」というにある。 前記二(一)5末尾記載の各証拠はいずれも採用できないか又は右認定を左右するに足りない。 2 一一月一三日前記二(二)4冒頭記載の証拠をあわせれば同記載の事実を認めることができる(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「都城局において担務の指定の方式が一一月三日から変更されたのち、課長が一一月一三日午前八時五分ころP9主事をして就業命令を発せしめたのに対し、原告P4は原告P2、同P3および同課外務員二五、六名とともにこれに従わず、自己の作業内容を熟知しているにもかゝわらず、課長に、『仕事はどこで何をするのか。何時から何をするのか。 例えば取り集めを何時までに、速達を何時までにするのか判らんではないか。』『担務の指定中に明示されていないから判らない。これがはつきりするまで仕事ができないではないか。』と抗議をつゞけ課長から再度就業を命じられても押問答をくりかえして同八時二二分まで右命令に従わず勤務を欠いた。」というに 示されていないから判らない。これがはつきりするまで仕事ができないではないか。』と抗議をつゞけ課長から再度就業を命じられても押問答をくりかえして同八時二二分まで右命令に従わず勤務を欠いた。」というにある。 前記二(二)4末尾記載の証拠は採用しない。 3 一一月一八日前記甲第四三号証(353の39)、証人P14の証言(265ー274)、原告P4本人尋問の結果(40ー42)、によれば、都北支部は一一月一八日午後〇時三五分ころから同一時一八分ころまでの間都城局会議室において、前記指令第一〇号にもとづき職場大会を開催したところ、原告P4は当日午前一〇時三〇分から午後六時三五分まで勤務時間であり、午後一時から同一時一五分までは賃金支払の対象となる拘束時間に含まれる休息時間であつて、勤務から離れ得るのは同一時一五分から同二時までの休憩時間であるのに、これに先立ち同〇時三五分からこの職場大会に終始参加したことが認められる(同原告が右職場大会に出席したことは争いがない。)。 原告P4本人尋問の結果(50)は採用しない。 4 一一月二四日前記二(三)4冒頭記載の事実および証拠によれば、都北支部は一一月二四日午後五時一〇分ころから都城局会議室において、郵政省就業規則の定めるところに従わず局長の新方針に反して右室の使用許可願を提出することなく、都北支部の組合員約六〇名の参集を得てその職場大会を開催したことが認められる(同末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。 前記甲第二〇号証(75、87ー89、94ー96)、第四三号証(359の39)、乙第一九号証、第三四号証、第三五号証、成立に争いのない甲第二六号証(274ー299)、証人P14の証言(319ー321、339、340)、原告P4本人尋問の結果(57ー70)をあわせれば、原告P4は、同日勤務時間が午 号証、第三五号証、成立に争いのない甲第二六号証(274ー299)、証人P14の証言(319ー321、339、340)、原告P4本人尋問の結果(57ー70)をあわせれば、原告P4は、同日勤務時間が午前一〇時三〇分から午後六時三五分までであり、そのうち賃金支払の対象となつている拘束時間に含まれる休息時間は午後六時二〇分から同三五分までであるのに、同六時二〇分ころ当日の職務を終了すると直ちに右職場大会に参加しようとしたところ、課長から、「勤務時間中であるから仕事に就くように。」との就業命令を受けながらこれを拒み、同二八分ころ右大会に参加したことが認められる(原告P4の当日の勤務時間および休息時間は同原告において明らかに争わないから自白したものとみなされる。)。 5 一一月二九日前記二(二)8冒頭記載の証拠をあわせれば、同記載の事実を認めることができる(末尾かつこ内記載の事実は争いがない。)。その要旨は、「都城局において、都北支部等が集会のため同局庁舎を使用する場合局長の許可を要し、従前は業務に支障のない限り許可を得てきたものであるが、局長はこの方針を変更した。しかし分会は一一月二九日午後四時三〇分ころから同課外務員休憩室において局長の許可を受けないで右室を使用し原告P2司会のもとに原告P3、同P4ら分会員約三〇名の参集を得て職場集会を開催した。局長および課長は再三、『庁舎の使用を許可できないから解散して下さい。』との解散命令を発したけれども、原告P4は『もう五〇回位いわないと聞えないぞ』等と怒鳴り、原告P2、同P3およびその他の参会者とともに同五時一七分ころまで右集会を続行して右命令に従わなかつた。しかも右原告らは右集会終了後課長を追つて集団交渉を要求し局長室に侵入し、局長から四回退去命令を受けてもこれを無視して同五時四〇分すぎまで局長 五時一七分ころまで右集会を続行して右命令に従わなかつた。しかも右原告らは右集会終了後課長を追つて集団交渉を要求し局長室に侵入し、局長から四回退去命令を受けてもこれを無視して同五時四〇分すぎまで局長室に滞留してその職務を妨害した。」というにある。 前記二(二)8末尾記載の証拠はいずれも採用しない。 第三法令の適用一原告らの行為の要約法令の適用に先立ち以上の認定事実を要約すれば、原告らは公労法二条一項二号イ所定の郵便事業を行なう国の経営する企業に勤務する一般職の国家公務員であるが、その加入する全逓の中央本部および都北支部の郵政当局に対する前記団体交渉事項に関する要求貫徹のため、右中央本部の指令に従い、九州地方本部、宮崎地区本部、都北支部の各指導のもとに、局長、課長の職務を妨げ、その業務命令に従わず、勤務を怠り、都城局庁舎使用の許可を受けずに同局庁舎内で都北支部の職場大会等を開催し、退去命令に従わない等の所為に及んだものである。 右行為はその態様に徴し、すべて、使用者である国に対する関係で郵便事業の業務の正常な運営を阻害したものと認められる。以下争議行為と懲戒制度との関係につき検討しなければならない。 二郵政職員の争議権原告らのような郵政職員が結成し又は加入する労働組合(以下組合という。)は、公労法の適用を受けない一般職の国家公務員が結成し又は加入する職員団体と異り、管理運営事項を除き、公労法八条所定の賃金その他の給与、労働時間、休憩、休日および休暇に関する事項等につき、団体交渉を行ない、労働協約を締結することができる(以下団体交渉権、協約締結権を有するという。)。そしてこの組合は、憲法二八条、公労法三条、労組法七条一号、労働関係調整法(以下労調法という。)七条、八条等の一般原則によれば、右のような団体交渉における主張を貫徹 、協約締結権を有するという。)。そしてこの組合は、憲法二八条、公労法三条、労組法七条一号、労働関係調整法(以下労調法という。)七条、八条等の一般原則によれば、右のような団体交渉における主張を貫徹することを目的として、同盟罷業、怠業、その他業務の正常な運営を阻害する一切の行為(以下争議行為という。)におよぶことができ、その場合それが使用者である国の財産権等企業経営上の諸法益との調和を破らない範囲すなわち労組法七条一号にいう正当性を具備する限り、組合およびその組合員は争議行為をしたとの故をもつて不利益な取扱いを受けない筋合である。 三郵政職員に対する争議行為禁止の趣旨および効果公労法一七条が郵政職員および組合等に対し争議行為を禁止している理由は、郵便業務が独占的であり(郵便法五条)、国民生活全体の利益ときわめて密接に関連し、その争議行為による停廃が国民生活に重大な障害をもたらし、社会公共にきわめて大きな影響を与えるので、これを防止することにあると解される。この限度で争議行為は禁止されたのであつて、この禁止によつて保護される法益は国民生活全体の利益である。 公労法一七条と同旨の規定は他にも存在する。すなわち労調法八条が郵便事業を公益事業に指定し、同法三五条の二、三八条が公益事業につき内閣総理大臣の緊急調整の決定によつて争議行為を一定期間禁止し、同法三七条が公益事業につき関係当事者に対し労働委員会等あて争議行為を予告する義務を課し、予告期間中の争議行為を禁止しているのは、いずれも国民生活全体の利益を保護するためである。 よつてこれらの規定は、使用者の財産権等その経営上の諸法益を保護する目的をもつものではなく、従つて前記第三の二で述べた一般原則を変更するものでもない。 争議行為が禁止される結果として、争議行為をした郵政職員は公労法一八条 用者の財産権等その経営上の諸法益を保護する目的をもつものではなく、従つて前記第三の二で述べた一般原則を変更するものでもない。 争議行為が禁止される結果として、争議行為をした郵政職員は公労法一八条により解雇される建前である。この措置は国民生活全体の利益を保護するため、国公法七五条による身分保障の例外として、公労法によりとくに使用者たる国に与えられた権限にもとづくものであり、損害賠償(公労法三条、労組法八条)および刑罰(郵便法七九条)とならんで公労法一七条を実効あらしめるのである。 四郵政職員の争議行為と懲戒制度(一) 法理的考察 1 懲戒制度の目的国公法所定の懲戒制度の目的は使用者としての国が、その任命する一般職の国家公務員に対して有する指揮命令権にもとづき、職場秩序を維持するため、その違法行為その他の非行中国公法八二条所定のものをとりあげ、当該国家公務員に対し免職を含む不利益取扱いをするにある。従つてこれによつて保護される法益は使用者としての国の有する指揮命令権の確保、職場秩序の維持に外ならない。 もつとも同条三号は「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合」にも懲戒処分を行なうことができると定めている。しかしこの規定をもつて職場秩序の確保という使用者である国の利益保護の目的ばかりでなく、国民生活全体の利益の保護の目的にも奉仕すると解すべきではない。すなわち国家公務員は国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき者である(国公法九六条一項)から、そのような職務を帯びる者にふさわしくない非行に及べば、国民の信頼を失いひいては使用者である国による公務の運営にも支障を来すのであつて、右規定はこのような非行をした者を懲戒処分に付することにより使用者である国の利益を保護することを目的としたものである。従つて右規定は前記解釈 は使用者である国による公務の運営にも支障を来すのであつて、右規定はこのような非行をした者を懲戒処分に付することにより使用者である国の利益を保護することを目的としたものである。従つて右規定は前記解釈を左右しない。 2 争議行為と懲戒制度(1) ある行為がある法令上違法とされたからといつて、その違法性が必ずしもすべての法域に及ぶものではなく、その行為を違法とする法令の目的にかんがみてその保護しようとする法益等との関係においてのみ相対的にこれが及ぶにすぎない。このような見地から公労法一七条を見ると、同条が争議行為を禁止したからといつて、これに違反する争議行為がすべての面で直ちに違法と評価されるものではない。すなわち同条が国民生活全体の利益を保護するといういわば企業外の要請を目的とするものである以上、同条違反の争議行為はこの見地から違法とされ、違反者に対し同法一八条の不利益が与えられるのである。その不利益は右目的にかんがみ、懲戒処分の性質を有するとはいえない。そして、右争議行為がいわば企業内において使用者である国に対する関係でも、直ちに違法とされ、国の指揮命令に反し職場秩序をみだす行為として、国公法八二条所定の懲戒制度の対象となるとは断定できない。この際、顧みられるべきことは、国民生活全体の利益を保護する目的をもつてする争議行為の禁止とその違反者に対して課せられる不利益とを合理性の認められる必要最小限度のものにとどめることが、労働基本権を保障した憲法二八条の精神に外ならないことである。 このことは、労調法三七条違反の争議行為につき、使用者がそのことを理由として参加者を懲戒できるかという問題と共通の本質を有する。すなわち、同条所定の公益事業の争議行為予告義務は、国民生活全体の利益を保護する責務を負つている国に対する義務であるから、これに違反し 理由として参加者を懲戒できるかという問題と共通の本質を有する。すなわち、同条所定の公益事業の争議行為予告義務は、国民生活全体の利益を保護する責務を負つている国に対する義務であるから、これに違反して予告がなされず、又は予告期間満了前に争議行為がなされた場合には、その違反行為について責任のある者もしくは団体は、国民生活全体の利益に悪影響を及ぼしたことを理由として国に対する関係では同法三九条の罰則を適用され得ることは勿論であるが、さればとて、右行為が直ちに使用者に対する関係でも違法となるものでなく、そのためには使用者との間に争議行為の予告義務を定める労働協約等を必要とするのである。 (2) こゝに留意すべきは、国公法九六条一項が、「すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力をあげてこれに専念しなければならない。」と定め、同法九八条一項が、「職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」と定め、同法九九条が「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」と定め、同法一〇一条一項一段が「職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、政府がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。」と定めていること、および使用者である国が、郵便法一条二条により、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによつて、公共の福祉を増進するとの責務を負うと解されることである。 そこで郵便事業における争議行為は、使用者である国の指揮命令権を排除することによつて国公法の右法条に違反するのではないか、ひいては右争議行為は使用者であ するとの責務を負うと解されることである。 そこで郵便事業における争議行為は、使用者である国の指揮命令権を排除することによつて国公法の右法条に違反するのではないか、ひいては右争議行為は使用者である国の公共の福祉増進という企業の責務の遂行を阻害し、公共の福祉すなわち国民全体の利益に反し、公労法一七条の精神から推せば、使用者である国に対する関係でも違法とされるのではないかとの疑いを生ずる。よつて以下この点につき検討する。 国公法九六条一項、九九条は同法制定時(昭和二二年一〇月)から改正を見ず、同法九八条一項、一〇一条一項一段は同法制定時の法文と若干異なるもののその趣旨を同じくする。後に第三の四(二)で説明するように同法制定時において郵政職員の争議行為は全面的に禁止されることなく、むしろ旧労組法一一条一項にいう正当性を具備する限り使用者である国に対する関係で違法とされなかつたから、国公法の右各規定は少くとも当時において右のような正当性を具備する争議行為をも禁止し、ひいてはこれを懲戒の対象とする趣旨であつたとは解されない。その後第三の四(二)で説明するように郵政職員に対し公労法一七条が適用されるに至つたからといつて、同条の立法趣旨が国民生活全体の利益保護の見地に立脚するものにすぎない以上、使用者である国と郵政職員との間の労働関係を規律する国公法の右各規定がその趣旨を変えたとは断定できない。 また国公法九八条一項にいう法令中に公労法一七条を含むとしても、これが国民生活全体の利益を保護することを目的とする規定である以上、争議行為に対する同条違反を理由とする不利益取扱いは、同一の目的をもつ同法一八条の解雇等に尽き、使用者である国の指揮命令権確保を目的とする国公法八二条所定の懲戒処分を含まないと解される。争議行為に対する懲戒処分は、前記第三の二で とする不利益取扱いは、同一の目的をもつ同法一八条の解雇等に尽き、使用者である国の指揮命令権確保を目的とする国公法八二条所定の懲戒処分を含まないと解される。争議行為に対する懲戒処分は、前記第三の二で述べた一般原則に従い右争議行為が労組法七条一号にいう正当性を欠く場合にのみ許容され得るのである。 こゝにおいて、郵便事業の前記責務を媒介として、公労法一七条違反行為に対し、その労組法七条一号にいう正当性の有無を問わず、懲戒処分をもつて臨むことができるか否かを検討する。郵便事業は国民生活全体の利益ときわめて密接に関連するので、利用者に対し前記のような責務を負うのであるが、これは労調法八条所定の公益事業と同様、いわば企業自体の目的にすぎず、従つて、公労法一七条が存在するといつても、この責務が、郵政職員の争議行為を使用者である国に対する関係でも違法とすることによりその指揮命令権を確保し職場秩序を維持することを要請するものとまでと解されない。すなわち労調法八条所定の公益事業、例えば郵便物運送業等が国営郵便事業と同じく国民生活全体の利益ときわめて密接に関連し、公共の福祉増進を企業の責務としており、これを併せて右公益事業につき労調法上前記のように争議行為が禁止されていても、この郵便物運送業に雇傭される労働者の右禁止に違反する争議行為が、それだけで直ちに使用者に対する関係でも違法と評価されるのではなく、前記第三の二で述べた原則に従い労組法七条一号にいわゆる正当性を欠く場合にのみ使用者に対する関係で違法とされ、その行為者は懲戒処分の対象となり得るのである。このように郵便物運送業との対比からみても、国営郵便事業のもつ前記責務が、争議行為を使用者に対する関係においても違法とすることにより、指揮命令権を確保し職場秩序を維持しなければならないとの結論を必ずしも導 に郵便物運送業との対比からみても、国営郵便事業のもつ前記責務が、争議行為を使用者に対する関係においても違法とすることにより、指揮命令権を確保し職場秩序を維持しなければならないとの結論を必ずしも導くものでないことは明らかである。 (3) 以上説明したとおり郵政職員の争議行為が、その目的および態様に徴し労組法七条一号所定の正当性を具備する限り、これが公労法一七条に違反する場合でも、行為者に対し国公法八二条所定の懲戒処分をすることはできない。換言すればこのような争議行為は、前記のように使用者の利益保護を目的とする国公法八二条の構成要件に該当しないのである。 このことは公労法三条が、郵政職員に対する労働関係につき、労組法の定めるところによると規定し、かつ、わざわざ同法八条の適用を除外しながら、同法七条一号本文の適用を除外していないことからも窺われる。なお公労法一七条違反の争議行為をすべての法域にわたり違法と解し、労組法七条一号にいう正当性をも有しないとの見解を採用できないことは以上の説明から明らかである。 (二) 沿革的考察右のような結論は、郵政職員に対する争議行為禁止に関する立法の沿革とも矛盾するところはない。以下これを説明する。 1 憲法施行時(昭和二二年五月)郵政職員(当時は逓信省の職員であつた。)は、憲法二八条、旧労組法(昭和二〇年法律五一号)一条、三条、四条、一〇条、一二条により労働組合を結成し又はこれに加入することができ、この労働組合は団体交渉権、協約締結権および争議権を有した。また昭和二一年九月二七日に制定された同年法律二五号労調法のもとにおいても、同法三八条(昭和二一年法律二五号による原条文、その内容は、「警察官吏、消防職員、監獄において勤務する者その他国又は公共団体の現業以外の行政又は司法の事業に従事する官吏その他の者 のもとにおいても、同法三八条(昭和二一年法律二五号による原条文、その内容は、「警察官吏、消防職員、監獄において勤務する者その他国又は公共団体の現業以外の行政又は司法の事業に従事する官吏その他の者は争議行為をなすことはできない。」というにある。)および同法三九条(三八条違反行為に対する罰則)が存在したが、厚生省労政局長の発した「労働関係調整法第三八条の適用範囲の認定基準」も示すとおり、郵政職員につき右法条が適用されないと解された結果、郵政職員は争議行為をすることができ、使用者たる国は旧労組法一一条(昭和二一年法律二五号による改正後の規定)により正当な争議行為をしたとの故をもつて労働者に対し解雇等の不利益取扱いをすることを禁じられ、ただ労調法四〇条(昭和二一年法律二五号による原条文)により労働委員会の同意を得たときは労働者が争議行為をしたことを理由として解雇その他の不利益取扱いをすることができた(この部分は昭和二四年法律一七五号により削除された。)。 2 国公法施行時(昭和二三年七月)国公法(昭和二二年法律一二〇号)が制定され、その二条三項一二号により、郵政職員はいわゆる現業庁の職員として特別職とされ同法の適用を除外されていた。 同法は八二条において懲戒に関する規定をおいたが、争議行為を禁止する規定をおかなかつた(同法九八条参照)。 3 政令二〇一号施行時(昭和二三年七月)昭和二三年七月二二日附内閣総理大臣宛連合国最高司令官書簡に基く臨時措置に関する政令(同年政令二〇一号)一条は、「任命によると雇傭によるとを問わず国又は地方公共団体の職員の地位にある者は、国又は地方公共団体に対しては、同盟罷業、怠業的行為等の脅威を裏付けとする拘束的性質を帯びた、いわゆる団体交渉権を有しない。但し、公務員又はその団体は、この政令の制限内において、個別的 位にある者は、国又は地方公共団体に対しては、同盟罷業、怠業的行為等の脅威を裏付けとする拘束的性質を帯びた、いわゆる団体交渉権を有しない。但し、公務員又はその団体は、この政令の制限内において、個別的に又は団体的にその代表を通じて、苦情、意見、希望又は不満を表明し、且つ、これについて十分な話合をなし、証拠を提出することができるという意味において、国又は地方公共団体の当局と交渉する自由を否認されるものではない。」と定めて、組合が旧労組法によつて有する団体交渉権を制限し、協約締結権を否定した。 さらに同政令二条は、「公務員は、何人といえども、同盟罷業又は怠業的行為をなし、その他国又は地方公共団体の業務の運営能率を阻害する争議手段をとつてはならない。公務員でありながら前項の規定に違反する行為をした者は、国又は地方公共団体に対し、その保有する任命又は雇傭上の権利をもつて対抗することができない。」と定め、同政令三条は二条一項の規定に違反した者に対する罰則を定めて、争議行為の禁止と違反者に与える不利益とを明らかにした。 ここに注目すべきは争議行為をした者に対し、任命又は雇傭上の権利の喪失という不利益を与えることとした点である。そのため、郵政職員は右政令施行前、目的態様において正当な争議行為をした場合、そのことの故に分限免職、懲戒処分等の不利益取扱いを受けなかつたにもかかわらず、その施行後は任命又は雇傭上の権利をもつて国に対抗できなくなつたのである。 4 国公法の第一次改正法律施行時(昭和二三年一二月)国公法の一部を改正する法律(昭和二三年法律二二二号)による改正後の国公法二条は、郵政職員を一般職の国家公務員に編入して同法の適用を受けさせた。同じく同法九八条二項は、一般職の国家公務員に対し、職員の団体を結成し、これに加入する等の自由を保障し、この団体 改正後の国公法二条は、郵政職員を一般職の国家公務員に編入して同法の適用を受けさせた。同じく同法九八条二項は、一般職の国家公務員に対し、職員の団体を結成し、これに加入する等の自由を保障し、この団体が勤務条件に関し、およびその他社交的厚生的活動を含む適法な目的のため、当局と交渉することを認めたが、右政令を踏襲してこの団体に対し協約締結権を与えなかつた。同じく同条五項は、一般職の国家公務員は政府が代表する使用者としての公衆に対して同盟罷業、怠業その他の争議行為をなし、又は政府の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならず、何人も、このような違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおつてはならないと定めた。同じく同条六項は、一般職の国家公務員で同盟罷業その他前項の規定に違反する行為をした者は、その行為の開始とともに、国に対し、法令に基いて保有する任命又は雇用上の権利をもつて、対抗することができないと定め、同じく同法一一〇条一項一七号は九八条五項違反者の一部に対する罰則を定めた。さらに、国公法附則一六条の追加により、労組法、労調法等は一般職の国家公務員に適用されなくなつた。 これを要するに右政令のとつた団体交渉権を制限し、協約締結権を否定し、争議行為を禁止し、違反者に対し任命又は雇傭上の権利の喪失という不利益を与える立場は改正国公法に引きつがれたというべきである。そして同法九八条五項が「政府が代表する使用者としての公衆」に対する争議行為を禁止したことは、この禁止の趣旨が国民生活全体の利益の保護にあることを示したものである。 5 公労法適用時(昭和二七年一二月)公労法(昭和二三年法律二五七号)は当初日本国有鉄道、日本専売公社およびその職員のみを対象としたが、労調法等の一部を改正する法律(昭和二七年法律二八八号)は、国の 公労法適用時(昭和二七年一二月)公労法(昭和二三年法律二五七号)は当初日本国有鉄道、日本専売公社およびその職員のみを対象としたが、労調法等の一部を改正する法律(昭和二七年法律二八八号)は、国の経営する郵便事業および郵政職員にも公労法を適用することとした。 この結果、郵政職員は公労法三条四条により公労法と労組法との適用を受ける労働組合を結成し又はこれに加入でき、現に存する職員の団体は労調法等の一部を改正する法律附則一六項等により公労法と労組法との適用を受ける労働組合となるものとされ、郵政職員を代表する交渉委員は、公労法八条ないし一五条により交渉単位ごとに使用者である国に対し、公労法適用以前と異り、賃金その他の給与等労働条件につき団体交渉権と協約締結権とを有するに至つた。ただ管理運営事項の除外、国会の承認、公共企業体等労働委員会の職権等にもとづく仲裁等の制約(同法八条、一六条、三三条、三五条)を受けた。そして同法一七条は争議行為を禁止し、同法一八条はその違反者に対し解雇という不利益を与える旨定めたが、その趣旨は国民生活全体の利益の保護にあることは前述した。 なお同法四〇条一項一号により郵政職員に対する懲戒は国公法によるものとされた。 つぎに公労法の一部を改正する法律(昭和三一年法律一〇八号)は郵政職員を代表する交渉委員と交渉単位制度とを廃止して現行のとおり労働組合自身が団体交渉権と協約締結権とを有するものとした。 6 総括以上のような立法の沿革によれば、労働組合は右政令制定後の数年間を除き、その範囲に変遷はあるにしても労働条件等につき使用者である国に対し終始団体交渉権と協約締結権とを有し、かつ右政令施行前は右権利の裏付けとして使用者である国に対し争議行為を行なうことができたが、右政令施行後は終始国民生活全体の利益保護の見地から 用者である国に対し終始団体交渉権と協約締結権とを有し、かつ右政令施行前は右権利の裏付けとして使用者である国に対し争議行為を行なうことができたが、右政令施行後は終始国民生活全体の利益保護の見地から争議行為を禁止され、違反者に対して任命又は雇傭上の権利の喪失又は解雇という不利益が科せられるに至つたのである。ここで留意すべきは、右の禁止および不利益取扱いの立法が単に国民生活全体の利益保護という見地のみから出たとはいえるが、指揮命令権の確保と職場秩序の維持という目的から出たものとは断定し難いことである。 五原告らの行為に対する評価前記第二で認定した原告らの行為は、いずれも、全逓中央本部および都北支部の郵政当局に対する公労法八条所定の範囲内における前記団体交渉事項に関する要求貫徹のため、右中央本部の指令に従い九州地方本部、宮崎地区本部、都北支部の指導のもとに行なわれた争議行為に外ならない。 その目的が労組法七条一号所定の正当性を具備することは多言を要しない。 その態様を見ると、原告P1の前記第二の二(一)2、6(ただし同原告自身の労務不提供部分に限る。)、7、原告P2の前記第二の二(二)3ないし7、原告P3の前記第二の二(三)3、原告P4の前記第二の二(四)2ないし4の各行為はいずれも労務提供義務の単なる不履行にすぎず、また、原告P1の前記第二の二(一)5、6、原告P2の前記第二の二(二)1、原告P3の前記第二の二(三)1、原告P4の前記第二の二(四)1のうちそれぞれ全逓の組合員である外務員らに対する労務不提供をあおつた行為と原告P1の前記第二の二(一)8の行為とは労務提供義務不履行の教唆にすぎず、これらはいずれも前記労組法七条一号所定の正当性を具備するというべきである。 従つて原告らの右各行為は目的および態様において正当な争議行為とい 二(一)8の行為とは労務提供義務不履行の教唆にすぎず、これらはいずれも前記労組法七条一号所定の正当性を具備するというべきである。 従つて原告らの右各行為は目的および態様において正当な争議行為といえるから、国公法八二条所定の懲戒処分の構成要件に該当しない。 原告らの行為が公労法一七条によつて禁止された争議行為にあたるか否かを判定する必要をみないことは前述したところから明らかである。 六結論本件処分において法律の適用および処分の量定は、争議行為と懲戒制度との関係につき以上説明したところとは異なる見地に立つてなされたものであり、しかも懲戒処分理由となつた事実のうちには懲戒処分の構成要件に該当しないものをも若干含んでいる。従つて原告らのその余の争議行為中に労組法七条一号にいう正当性を欠きしかも国公法八二条所定の懲戒処分の構成要件に該当するものがあるとしても、前記のような懲戒処分の構成要件に該当しない行為が存在する以上、原告らに対する懲戒処分の要否および処分の種類程度の量定についての被告らの判断に影響がないとは到底いえない。よつて改めて被告らをして原告らに対し懲戒処分を行なうか否か及び行なうとしてその種類程度を決定させなければならない。本件処分はその余の点につき判断するまでもなく取消しを免れない。 以上の理由により原告らの請求を正当として認容し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条、九三条を適用して主文のとおり判決する。 (裁判官沖野威小笠原昭夫石井健吾)
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