平成20(む)668

裁判年月日・裁判所
平成20年7月18日 さいたま地方裁判所
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判決文本文1,085 文字)

主文 本件請求をいずれも棄却する。 理由 請求の趣旨及び理由本件請求の趣旨及び理由は,要するに,弁護人は,検察官請求証拠であるAの検察官調書の証明力判断のために重要な証拠であるとして,①同人の犯罪経歴照会結果報告書及び前科調書並びに②上記作成のもととなった同人の電磁記録,光学記録などの原データ記録媒体について刑事訴訟法316条の15第1項1号に基づき開示請求をしたものの,検察官はいずれも同号所定の「証拠物」に該当しないものとしてこれを開示しなかったことから,主位的に上記①の開示を,予備的に上記②の開示を求めるというものである。 当裁判所の判断そこで検討すると,刑事訴訟法316条の15第1項1号所定の「証拠物」とは,その物の存在または状態が証拠となるものを指すところ,①本件主位的請求に係る犯罪経歴照会結果報告書及び前科調書,②本件予備的請求に係る電磁記録,光学記録などの原データ記録媒体のいずれももっぱらその記載内容が証拠資料となるものであり,その存在又は状態が事実認定の資料となるべきものではなく,同号所定の「証拠物」には該当しないというべきである。 この点,弁護人は,①犯罪経歴照会回答結果報告書及び前科調書については,犯歴,前科等の記録データを文字情報化したもので,作成者の判断や記憶再現の過程が介在せず,純然たる非供述証拠として,その実態は証拠物にすぎず,同号該当証拠として開示されている携帯電話の通話履歴等がプリントアウトされた書面等と同様に解すべきであり,②原データ記録媒体についても,文字情報が磁気記録等に変換されて存在するもので,同号該当証拠として開示されている防犯ビデオ等同様に解すべきである旨主張する。 しかしながら,本件の場合,いずれにしても記録化された内容は人為的な作為に基づく作業成果物である て存在するもので,同号該当証拠として開示されている防犯ビデオ等同様に解すべきである旨主張する。 しかしながら,本件の場合,いずれにしても記録化された内容は人為的な作為に基づく作業成果物であるから,この実体を無視して非供述証拠扱いにして,当然に証拠物になるものではなく,①犯罪経歴照会回答結果報告書及び前科調書,②原データ記録媒体のいずれも,携帯電話の通話履歴等のようにその記載内容が機械的に記録されるものでもないから,これらと同様の性質を有するものであるということはできない。 よって,弁護人の請求は理由がないからいずれもこれを棄却することとし,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官・大谷吉史,裁判官・西野牧子,裁判官・長橋政司)

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