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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人弁護士田中勝次郎、回指定代理人関根達夫、同広瀬時江、同菅野文治の上告理由第一点について。論旨は、原判決には、所得税法一条二項三号、同法四二条三項、同法施行規則一条の解釈を誤つた達法があるというのである。一、論旨は、右の規定の立法当時の背景と立法の経緯をるる述べて、本件被上告会社と資金の提供者との間の契約は、所得税法一条二項三号の「事業をなす者に対する出資につき匿名組合契約及びこれに準ずる契約で命令で定めるもの」に該当する旨を主張するのである。しかし、所論の立法の経緯等は十分に首肯できるけれども、本訴の争点は被上告会社と出資者との間の契約が右の所得税法所定の契約に該当するかどうかである。もとより、法令の解釈に際し、法令制定の事情、動機等をも参酌しなければならない場合もあるであろうが、法令の規定は立法理由を離れた客観的な存在であつて、所論の立法の理由、経緯等によつて、それだけで、右契約が所得税法所定の匿名組合契約等らあたるものとし、よつて、原判決の法令解釈に誤りがあると断ずることはできない。二、論旨は、所得税法にいう匿名組合契約等にあたるかどうかは、出資、利益の分配、十人以上の出資者という三要件を備えているかどうかのみにより決せられるべき旨を主張するのである。しかし、法律に匿名組合契約及びこれに準ずる契約と規定している以上、施行規則で所論の三要件を規定しているからといつて、右三要件のみで直ちに匿名組合契- 1 -約等にあたると解すべきではなく、このことは、当裁判所第二小法廷が、昭和三五年(オ)第四号事件について、昭和三六年一〇月二七日の判決で判示するとおりである。右先例によれば、所得税法上の匿 - 1 -約等にあたると解すべきではなく、このことは、当裁判所第二小法廷が、昭和三五年(オ)第四号事件について、昭和三六年一〇月二七日の判決で判示するとおりである。 といつて、右三要件のみで直ちに匿名組合契- 1 -約等にあたると解すべきではなく、このことは、当裁判所第二小法廷が、昭和三五年(オ)第四号事件について、昭和三六年一〇月二七日の判決で判示するとおりである。右先例によれば、所得税法上の匿 - 1 -約等にあたると解すべきではなく、このことは、当裁判所第二小法廷が、昭和三五年(オ)第四号事件について、昭和三六年一〇月二七日の判決で判示するとおりである。右先例によれば、所得税法上の匿名組合契約等というためには、右の三つの要件のほかに、出資者が隠れた事業者として事業に参加しその利益の配当を受ける意思を有することを必要とするのであるが、これを本件について見るに、原判決の引用する一審判決の認定するところによれば、被上告会社は、いわゆる出資者からその事業資金を組織的に借り入れる意思しかもつておらず、一方いわゆる出資者も、殆んどが高率のいわゆる配当に専ら着目し、銀行に預けておくよりは有利であると考えて申込をし、その事業内容には関心を持たず、その事業に参加する意思もなかつたというのである。原判決が本件契約が匿名組合契約等にあたらないとしたのは相当である。三、論旨は出資及び利益の分配の意義について論じ、匿名組合契約等にあたると解するについて出資者に事業参加の意思は必要でないというのである。出資及び利益の分配の意義が必ずしも明白でないことは所論のとおりであるとしても、所得税法上の匿名組合契約等については、事業参加の意思を必要とするものと解すべきことは前段説明のとおりであり、その他原判決が認定した諸般の事情によれば、原判決が被上告会社とそのいわゆる出資者との契約が所得税法上の匿名組合契約等にあたらないとしたのは相当である。論旨は理由がない。同第二点について。論旨は、原判決は法律行為の解釈、ひいては法令の解釈を誤つた違法があるというのである。一、原判決は、所論のように、当事者の内心的意図のみを探究して会社と出資者との契約を匿名組合契約等にあたらないとしているのではない。二及び三、被上告会社と出資者との間は、約款の細部、契約手続等 一、原判決は、所論のように、当事者の内心的意図のみを探究して会社と出資者との契約を匿名組合契約等にあたらないとしているのではない。二及び三、被上告会社と出資者との間は、約款の細部、契約手続等すべて会社の定めるところにより定型化され、個々の場合に改変できなかつたということは所論- 2 -のとおりであろう。 にあたらないとしているのではない。二及び三、被上告会社と出資者との間は、約款の細部、契約手続等 一、原判決は、所論のように、当事者の内心的意図のみを探究して会社と出資者との契約を匿名組合契約等にあたらないとしているのではない。二及び三、被上告会社と出資者との間は、約款の細部、契約手続等すべて会社の定めるところにより定型化され、個々の場合に改変できなかつたということは所論- 2 -のとおりであろう。しかし、原判決が引用する一審判決は、個々の契約を解釈して本件契約が匿名組合契約等にあたらないとしているのではなく、会社の申込誘引方法、営業案内、会社の約束手形の振出等に関し詳細な事実を認定し、所論の定型化されたものとして、客観的にも、出資者が隠れた事業者として事業に参加する意思を有せず、会社もまたその事業資金を組織的に借り入れる意思しか持つていなかつた旨を認定した趣旨であつて、原判決に所論のような違法はない。また、所論のように、約款の解釈に不明瞭な点があれば会社の不利益に解しよつて本件契約を匿名組合契約等にあたると解しなければならない理由はない。四、論旨は法律行為を解釈するに際しては、その行為が法律違反にならないように解すべき旨を主張するのであるが、そのために当事者の意思を離れて契約の趣旨を解釈することはゆるされないものといわなければならない。論旨は理由がない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官横田正俊裁判官河村又介裁判官垂水克己裁判官石坂修一裁判官五鬼上堅磐- 3 - 官垂水克己裁判官 石坂修一裁判官 五鬼上堅
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