昭和35(オ)1105 選挙無効裁決取消請求

裁判年月日・裁判所
昭和36年1月20日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 高松高等裁判所
ファイル
hanrei-pdf-54916.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告人代表者委員長Dの上告理由第二点及び第三点について。  論旨は、本件選挙の

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文2,240 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告人代表者委員長Dの上告理由第二点及び第三点について。 論旨は、本件選挙のa選挙区第二投票所及び第一投票所の設備が不備であつて公職選挙法施行令三二条に違背し、選挙の結果に異動を及ぼす虞がある旨を主張し、この点に関する原判示を非難するのである。 所論第二投票所の午後二時頃までの設備について原判決の確定するところによれば、右投票所は県立E高等学校F分校の東端の一教室に設けられ、右教室の中央に生徒用腰掛をほぼ南北に一列に並べて教室を東西に仕切り、其の仕切つた両側に、いずれも南側硝子窓に向けてこれに接して三個宛の生徒用机を配列し且これに腰掛をそえ、東側の三個をb町長選挙の、西側の三個を町議会議員選挙の、各投票記載所として使用し、その机相互の間隔は約六〇糎程であつて、前記南北一列の腰掛のほかには、記載所を相互に遮断する障壁はなく、また南側窓の硝子障子は閉められていたけれどもカーテンは開かれたままになつており、窓外から投票の記載内容をのぞき見ることは窓と机の高さの関係から標準身長の者には特別の姿勢をとらない限り容易ではなかつたけれども、室内においては、投票者が他の投票者の記載をのぞき見ようとすれば、他の投票者が隠蔽手段をとらない限り容易にこれをなし得る状況にあつたというのである。かかる設備が、前記施行令三二条に違背するのは勿論であつて、原判決も、同条の要求する相当の設備をなしたものということはできない旨を判示しているのである。 しかしながら、右の選挙の規定違反が結果に異動を及ぼす虞があるかないかは、その場合の投票所の諸般の状況をもあわせ勘案して判断すべく、上述のような規定- 1 -違反があつても、選挙人がその自由な意思に従 しながら、右の選挙の規定違反が結果に異動を及ぼす虞があるかないかは、その場合の投票所の諸般の状況をもあわせ勘案して判断すべく、上述のような規定- 1 -違反があつても、選挙人がその自由な意思に従つて投票し選挙の自由公正が害されることもなかつたと認められる状況にあつたとすれば、選挙の結果に異動を及ぼす虞はなかつたものというべく、この点について原判決の認定するところによれば、右第二投票所における投票人数は五一五人に過ぎず投票状況は極めて閑散で、朝方一時混雑した際も受付係員が入場を制限、調節したため場内の混雑も起らず、投票記載中の他人の後を徘徊したり或は他人の投票記載をのぞき込んだりした者は一人も見当らなかつたし、南側の窓の外からのぞき込んだ者もなく、投票は極めて平穏に行われたというのである。かかる状況においては、前述選挙の規定違反も選挙の結果に異動を及ぼす虞がなかつたものというべく、たまたま、選挙人のうちに一、二、他人の投票記載が見えたというものがあつたからといつて、右の結論に影響があるものではない。論旨援用の判決は、本件と全く場合を異にし本件の先例になるものではない。原判決は正当であつて論旨は理由がない。 次に、所論第一投票所について、原判決は、代理投票記載所が管理者の席から三米の距離にあり何等の障壁も設けられなかつたため、投票所の代理投票補助者に対する候補者氏名の告知が管理者並びに立会人に一、二聞知された事実を認定し、他の投票者にその声が聞えたことも想像に難くない旨を判示しているのであるが、それだけで、選挙人の自由な意思が表明されなかつたとか、選挙の自由公正が害されたものということもできず、よつて選挙の結果に異動を及ぼすにあるといえないことは原判示のとおりである。論旨は採用できない。 同第四点について。 論旨は、原判決は憲法一五 か、選挙の自由公正が害されたものということもできず、よつて選挙の結果に異動を及ぼすにあるといえないことは原判示のとおりである。論旨は採用できない。 同第四点について。 論旨は、原判決は憲法一五条に反する旨を主張するのである。 公職選挙法施行令三二条が秘密投票の趣旨にそうための規定であることは明白であるが、同条違反が直ちに投票の秘密を害するものではなく、前述のように、原判決の認定するところによれば、本件の場合、右の規定違反は認められるけれども、- 2 -まだ本件選挙の自由公正が害されたとはいえないというのであるから、結局、投票の秘密が広くそこなわれたような事実はないと認めた趣旨であつて、所論違憲の主張はその前提において理由がない。 論旨は、原判決のように解するならば、投票の秘密を保障した憲法の規定は空文に帰する旨を主張するのであるが、原判決も右施行令三二条違反が常に選挙の無効原因にならない旨を判示しているのではなく、本件の場合には、規定違反が選挙の結果に異動を及ぼす虞がない旨を判示したのに止まるから、論旨は、結局、原判示にそわない主張であつて採用できない。 同第五点及び第六点について。 論旨は、第二、第一投票所の設備の不備によつて選挙の自由公正が害されたことを前提としているのであつて理由がない。また、所論違憲、判例違反の主張の理由がないことは前述のとおりである。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健 郎裁判官 池田克裁判官 河村大助裁判官 奥野健一

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る